JPH09182071A - ウェーブレット変換を用いた画像処理装置 - Google Patents

ウェーブレット変換を用いた画像処理装置

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JPH09182071A
JPH09182071A JP33866495A JP33866495A JPH09182071A JP H09182071 A JPH09182071 A JP H09182071A JP 33866495 A JP33866495 A JP 33866495A JP 33866495 A JP33866495 A JP 33866495A JP H09182071 A JPH09182071 A JP H09182071A
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area
filter
image
wavelet transform
data
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JP33866495A
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Koji Nishimura
耕二 西村
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 詳細な情報が必要な重要領域の画質を低下さ
せることなく、画像全体に対する処理を高速化する。 【解決手段】 領域分割部31が画像を重要度(要求さ
れる画像情報の詳細さ)に応じて複数の領域に分割し、
タップ数決定部32が重要度が高い領域ほど使用するウ
ェーブレット変換フィルタのタップ数が多くなるよう
に、各領域毎にタップ数を決定する。その後、ウェーブ
レット変換部33が各領域毎に定められたタップ数のフ
ィルタを用いてウェーブレット変換を行う。そして、ウ
ェーブレット変換後の圧縮データ(量子化・符号化後の
データ)には、情報付加部34が領域分割情報および各
領域で使用したフィルタ情報を含む付加情報を付け加え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データの直交
変換にウェーブレット変換を用いた画像処理装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】今日では、新しい画像圧縮アルゴリズム
として、ウェーブレット変換などの帯域分割方式が注目
されている。この方式は、フーリエ変換と同様に画像デ
ータの周波数分解を基礎とするものであるが、周波数に
関して階層的に画像データを変換するアルゴリズムにな
っている。
【0003】上記のウェーブレット変換は、ディジタル
データ処理の立場から見るならば、下式(1a)および
(1b)の代数方程式で表されるようなフィルタ操作に
相当する。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、{zi }={z0 ,z1 ,…,z
N-1 }はフィルタへの入力信号(データの個数Nは偶数
とする)、{xk }および{yk }はフィルタからの出
力信号であり、{hi }はローパスフィルタに相当し、
{gi }はハイパスフィルタに相当する。
【0006】上記ウェーブレット変換がフーリエ変換と
大きく異なる点は、ウェーブレット変換は局在した波の
重ね合わせによるデータの表現であり、ある空間的な場
所でのある周波数近くの波(波束、ウェーブレット)の
振幅をもってウェーブレット変換係数としている点であ
る。このように、局在した波を使用しているめに、フー
リエ変換とは異なり、ウェーブレット変換係数は位置の
情報も同時に持ち合わせている。また、波の局在性ゆえ
に個々の波の影響は遠くに伝搬しない。これらの点はウ
ェーブレット変換の大きな特徴であり利点でもある。
【0007】上記のウェーブレット変換には、基本とす
る波(ウェーブレット)を何にするかという任意性があ
るために、いろいろな種類のものが存在する。今日で
は、直交性があり、且つ実空間・周波数空間でともにコ
ンパクトサポート(波が有限区間で定義されている)と
いう2つの特徴点を兼ね備えた離散ウェーブレット変換
フィルタが、4タップから20タップを越えるようなも
のまで設計されている。
【0008】上記のような優れた特徴点を持つ離散直交
ウェーブレット変換の場合、ローパスフィルタ{hi
とハイパスフィルタ{gi }とは、次の関係式で結ばれ
ている。
【0009】gk =(−1)k -k+1+2K ここで、Kは任意の自然数であり、フィルタの中心をシ
フトさせる役割をする。
【0010】尚、処理速度の面から実用的と考えられる
のは、下表1または表2に示されるフィルタ係数を有す
る4または6タップの離散ウェーブレット変換の直交フ
ィルタである。下表1および表2において、ローパスフ
ィルタのフィルタ係数は“h0 、h1 、…”、ハイパス
フィルタのフィルタ係数は“g0 、g1 、…”で示して
おり、4タップではh0 ないしh3 、およびg0 ないし
3 以外のフィルタ係数は全て0であり、6タップでは
0 ないしh5 、およびg0 ないしg5 以外のフィルタ
係数は全て0である。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】また、最も簡単な2タップフィルタは、Ha
ar変換として古くから知られている(下表3参照)。
【0014】
【表3】
【0015】これらのフィルタのうち、タップ数が4以
上のものは、画像端での処理に関して周期的境界条件
(周期関数としての条件)を仮定して設計されている。
すなわち、下記のN個の画像データ列 z0 ,z1 ,z2 ,…,zN-2 ,zN-1 の入力データ{zi }に対して、その両端部を仮想的に
拡張して当該入力データ{zi }を、 …,z0 ,z1 ,z2 ,…,zN-2 ,zN-1 ,z0 ,z
1 ,z2 ,… と考えて、上式(1a)および(1b)が適用できるよ
うにしている。例えば、4タップフィルタでは、 x0 =h0 0 +h1 1 +h2 2 +h3 3 1 =h0 2 +h1 3 +h2 4 +h3 5 : x(N/2)-1 =h0 N-2 +h1 N-1 +h2 N +h3 N+1 および、 y0 =g0 0 +g1 1 +g2 2 +g3 3 1 =g0 2 +g1 3 +g2 4 +g3 5 : y(N/2)-1 =g0 N-2 +g1 N-1 +g2 N +g3 N+1 となり、画像端での低周波成分x(N/2)-1 および高周波
成分y(N/2)-1 の計算時に、データzN およびzN+1
不足するので、zN =z0 、zN+1 =z1 として補う。
【0016】このように周期的境界条件を課すことの利
点は、上記のフィルタ操作が直交行列で簡潔に表現でき
ることであり、これにより当該行列の転置をとることに
よって逆変換を直ちに求めることができる。すなわち、
ウェーブレット逆変換は、
【0017】
【数2】
【0018】で表されるのである。このように、画像の
低周波成分と高周波成分との重ね合わせで元のデータは
完全に再現される。
【0019】また、画像に関しては2次元データである
ので、通常の2次元フーリエ変換と同様にして、変換を
縦(垂直方向)・横(水平方向)に連続して行う(順番
には依存しない)ことによって、2次元ウェーブレット
変換係数が得られる。ハイパスフィルタで変換したデー
タをHデータ、ローパスフィルタで変換したデータをL
データとすると、画像の場合は縦方向と横方向とに変換
を行うので、LL、LH、HL、HHの4種類の帯域に
分割された変換データが得られる。このうち、LLデー
タに関しては、再帰的に2次元ウェーブレット変換を行
う。この場合、ウェーブレット変換を行う毎にLLデー
タの解像度は低くなっていく(いわゆる多重解像度解
析)。このように、ウェーブレット変換は、解像度の高
い方から低い方へと解像度を落としながらデータを分離
していくのが特徴である。
【0020】上述のようにウェーブレット変換係数をそ
のまま使用すれば、逆変換によって元のデータが完全に
再現されるが、実際には、変換データ(ウェーブレット
変換係数)は量子化という操作を受け、自身のエントロ
ピーを下げる。すなわち、上記のウェーブレット変換に
よって得られた各帯域の変換データは、Maxの量子化
等の非線形量子化が行われた後、さらにハフマン符号化
等のエントロピー符号化が行われ、圧縮データとなる。
上記の量子化の際には、高圧縮率を得るために、『人間
の目は高周波の変化には敏感ではない』という視覚特性
を利用して、量子化の際に低周波成分よりも高周波成分
のビット割り当てを少なくするという手法をとり、画質
の劣化を抑えたデータ圧縮を実現している。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記のような画像デー
タの画像圧縮処理においては、変換時のフィルタのタッ
プ数が多くなるに連れて処理速度が低下する。一方、フ
ィルタのタップ数が少なくなれば、処理速度の向上は期
待できるが、その分画質が低下するのは避けられず、詳
細な画像情報を必要とする場合には不向きである。この
ような理由から、ウェーブレット変換として実用的なの
は、現状では上述のように4または6タップ程度のもの
と考えられている。
【0022】ところで、一般に、画像圧縮処理をした後
に画像全体を詳細に再現したいという状況は少なく、あ
る特定の必要な部分以外はそれほど詳細さが要求されな
いことのほうが多い。例えば、人の上半身の画像では、
中央の顔の部分の情報はその他の部分よりも重要と考え
られる。
【0023】しかしながら、従来の画像圧縮処理は大局
的であり、特定のフィルタで画像全体の変換処理を行っ
ているため、画像の一部に詳細な情報を必要とする領域
があれば、その領域からの制限を受け、例えば2タップ
フィルタのような少ないタップ数のフィルタを使用する
ことはできず、タップ数の多いフィルタの使用を余儀無
くされ、処理速度の面で制約を受けるという問題があ
る。
【0024】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、詳細な情報が必要な重要領域の画質を
低下させることなく、画像全体に対する処理を高速化す
ることができるウェーブレット変換を用いた画像処理装
置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】ウェーブレット変換係数
は、離散コサイン変換(DCT)係数等と異なり、周波
数と同時に位置の情報を有している。これは、先に述べ
たように、ウェーブレット変換変換は局在した波でデー
タを表現しているからである。
【0026】このため、データの表現において、ある場
所では細かい波(ウェーブレット)の重ね合わせで表現
し、別の場所ではこれとは異なる粗い波(ウェーブレッ
ト)の重ね合わせで表現することが可能である。この方
法を用いると、画像の局所的な内容(重要度:詳細な画
像情報が必要かどうか)に応じた適応的なウェーブレッ
ト変換を行うことが可能となる。
【0027】そこで、請求項1の発明に係るウェーブレ
ット変換を用いて画像圧縮処理を行う画像処理装置は、
上記の課題を解決するために、上記のようなウェーブレ
ット変換の属性を利用し、変換対象画像を重要度に応じ
て複数の領域に分割する領域分割手段と、重要度が高い
領域ほど使用するウェーブレット変換フィルタのタップ
数が多くなるように、分割された各領域毎に当該フィル
タのタップ数を決定するタップ数決定手段と、各領域に
定められたタップ数のフィルタを用いて各領域毎にウェ
ーブレット変換を行うウェーブレット変換手段と、ウェ
ーブレット変換後の圧縮データ(ウェーブレット変換係
数を量子化および符号化したデータ)に、領域分割情報
および各領域で使用したフィルタ情報を含む付加情報を
付け加える情報付加手段とを備えていることを特徴とし
ている。
【0028】上記の構成によれば、ウェーブレット変換
の前処理として、領域分割手段による重要度に応じた領
域分割、およびタップ数決定手段による各領域毎のタッ
プ数の決定が行われる。上記の領域分割手段は、オペレ
ータの操作による直接的な領域指定に基づいて領域分割
する構成でも、輪郭抽出等の処理を行う認識装置の処理
結果に基づいて領域分割する構成でもよい。また、各領
域の形状・大きさは任意である。また、タップ数の決定
に際しては、重要度が高い領域ほど使用するフィルタの
タップ数が多くなるようにする。
【0029】上記の前処理の後、各領域に定められたタ
ップ数のフィルタを用いて各領域毎にウェーブレット変
換を行う。この場合、重要度の低い領域ほどタップ数の
少ないフィルタで処理が行われるので、高速処理が可能
である。
【0030】そして、ウェーブレット変換後の圧縮デー
タに、領域分割情報および各領域で使用したフィルタ情
報が付加されるので、その後の伸張過程では、当該付加
情報に基づいてウェーブレット逆変換が可能である。
【0031】このように、画像全体を一種類のフィルタ
で処理するのではなく、画像の局所的な内容に応じてタ
ップ数を変えてウェーブレット変換を行うことによっ
て、必要な情報を保持したまま高速な処理が可能であ
る。
【0032】また、請求項2の発明に係るウェーブレッ
ト変換を用いた画像処理装置は、請求項1記載の発明の
構成において、最も重要度の低い領域に対して2タップ
のウェーブレット変換フィルタを使用することを特徴と
している。
【0033】このように、2タップのウェーブレット変
換フィルタを使用した場合、4タップ以上のフィルタの
ように周期的境界条件のような特別な条件を課さなくて
も良いため、処理速度が高速になるばかりでなく、周期
的境界条件を課したときに生じる量子化誤差等の悪影響
が現れない。
【0034】
【発明の実施の形態】発明の実施の一形態について図1
ないし図11に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0035】本実施形態に係る画像圧縮装置(画像処理
装置)の構成例を図2に示す。この画像圧縮装置は、基
本的に、画像データ入出力部1と、画像処理用メモリ2
と、画像処理用CPU(Central Processing Unit)3
と、量子化器4と、符号化器5とを備え、これらが内部
バス6で相互接続された構成である。
【0036】上記画像データ入出力部1は、外部から処
理すべき画像データを入力し、画像処理用メモリ2へ送
ると共に、符号化された圧縮データを外部へ出力する。
【0037】上記画像処理用メモリ2は、画像データ入
出力部1を介して外部から入力された画像データを一旦
格納し、当該データを画像処理用CPU3へ渡す。ま
た、画像処理用メモリ2は、画像処理用CPU3でウェ
ーブレット変換されたデータ(ウェーブレット変換係
数)、量子化されたウェーブレット変換係数、および符
号化されたウェーブレット変換係数等を格納する。
【0038】上記画像処理用CPU3は、画像処理用メ
モリ2上の画像データに対して後述する局所的なウェー
ブレット変換を施し、その結果を画像処理用メモリ2へ
書き込む。
【0039】上記画像処理用CPU3における機能モジ
ュール構成を示せば、図1に示すように、基本的には、
領域分割部31(領域分割手段)と、タップ数決定部3
2(タップ数決定手段)と、ウェーブレット変換部33
(ウェーブレット変換手段)と、情報付加部34(情報
付加手段)とからなる。上記の各部31〜34は、図示
しないメモリ内に格納された所定のプログラムを実行
し、以下に示す処理を行う。
【0040】上記領域分割部31は、与えられた領域指
定データに基づき、画像を重要度に応じて複数の領域に
分割する。
【0041】上記タップ数決定部32は、重要度が高い
領域ほど使用するウェーブレット変換フィルタのタップ
数が多くなるように、領域分割部31で分割された各領
域毎にフィルタのタップ数を決定する。
【0042】上記ウェーブレット変換部33は、各領域
に定められたタップ数のフィルタを用いて各領域毎にウ
ェーブレット変換を行う。このウェーブレット変換部3
3の基本構成を、図3に示す。このウェーブレット変換
処理部は、縦(垂直方向)・横(水平方向)各々のハイ
パスフィルタ(HPF)およびローパスフィルタ(LP
F)を含み、これら2種のフィルタによるフィルタリン
グを、2次元画像データ(原画像またはLLデータ)の
各行と各列にそれぞれ施して帯域分割し、LL、LH、
HL、HHの4種類の変換データを得る。このうち、L
Lデータに関しては、上記のフィルタリング、すなわち
2次元ウェーブレット変換処理を所定の回数だけ再帰的
に行う。このようなフィルタリング処理を、領域毎にタ
ップ数を切り替えて行う。
【0043】図1に示す上記情報付加部34は、ウェー
ブレット変換後の圧縮データ(ウェーブレット変換係数
を量子化および符号化したデータ)に、領域分割情報お
よび各領域で使用したフィルタ情報を含む付加情報を付
け加える。
【0044】また、図2に示す上記量子化器4は、画像
処理用CPU3の変換処理によって得られた画像処理用
メモリ2上のウェーブレット変換係数を読み込み、低周
波成分よりも高周波成分のビット割り当てが少なくなる
ようにして非線形量子化(Maxの量子化等)を行う。
【0045】上記符号化器5は、量子化器4で量子化さ
れた画像処理用メモリ2上のウェーブレット変換係数を
読み込み、ハフマン符号化やランレングス符号化等のエ
ントロピー符号化を行って圧縮データストリームを作成
した後に、画像処理用メモリ2へ書き込む。
【0046】次に、上記の画像圧縮装置の動作を、図4
のフローチャートに基づいて説明する。尚、ここでは一
例として人物画像の圧縮処理について説明する。
【0047】先ず、人物画像において詳細な情報が必要
な第1領域、例えば顔の部分を含む方形領域を決定し、
人物画像を第1領域とそれ以外の詳細な情報が必要ない
第2領域とに領域分割する(S1)。この領域分割の設
定情報は、所定の記憶領域に一時的に格納される。
【0048】この場合の領域指定方法は、オペレータ自
身がマニュアル操作で指定する場合と、パターン認識等
による自動領域指定とがある。オペレータ自身が領域指
定する場合、変換対象の人物画像を画面上で見ながら、
ポインティングデバイス等の入力手段で領域を選択指定
する。また、自動領域指定の場合、輪郭抽出等を行い顔
の部分を判定して領域を決定するプログラムを、画像処
理用CPU3(あるいは図示しない専用のプロセッサ)
が前処理として実行する。
【0049】尚、人物画像の場合は領域指定は一回で十
分と考えられるが、必要であれば上記の領域指定を必要
な回数だけ繰り返す。
【0050】次に、上記のように領域分割が行われる
と、各領域に対して使用するウェーブレット変換フィル
タのタップ数を設定する(S2)。このフィルタの設定
情報も、領域分割情報と共に、所定の記憶領域に一時的
に格納される。
【0051】本実施形態では、一例として、図5に示す
ように、詳細な情報が必要な第1領域に4タップフィル
タ、それ以外の第2領域に2タップフィルタを使用する
ものとする。
【0052】次に、上記で設定された領域分割情報およ
びフィルタ情報に基づいて、指定された領域毎に、各領
域に対応するタップ数のフィルタを使用したウェーブレ
ット変換を、必要な回数だけ繰り返す(S3)。この場
合、4タップフィルタで処理される第1領域に比べて、
第2領域は2タップフィルタによって高速に変換処理が
行われる。特に、2タップフィルタの場合、タップ数が
少ないだけでなく、4タップ以上のフィルタのように周
期的境界条件を課さなくても良いため、変換処理の高速
化が図れる。
【0053】次に、上記の変換によって得られたデータ
(ウェーブレット変換係数)を量子化器4へ渡し、Ma
xの量子化等の非線形量子化を行う(S4)。この量子
化の際に、ウェーブレット変換の種類(タップ数の違
い)に応じたウェーブレット変換係数の量子化を行うこ
ともできる。この場合は、設定された領域情報に基づい
て量子化を行う。勿論、ウェーブレット変換の種類(タ
ップ数の違い)によらず、低周波成分よりも高周波成分
のビット数が少なくなるような、一般的なビット割り当
てによる量子化を行ってもよい。
【0054】次に、量子化されたデータを符号化器5へ
渡し、ハフマン符号化等の可変長符号化を行い、圧縮デ
ータを生成する(S5)。
【0055】その後、生成された圧縮データに、少なく
とも領域分割情報および各領域で使用したフィルタ情報
を含む付加情報を付け加える(S6)。付加情報として
は、上記の情報の他に、変換回数(段数)、画像サイ
ズ、符号化方法等の情報を含ませることができる。以上
によって画像圧縮ルーチンが終了する。
【0056】尚、上記では、詳細な情報が必要な第1領
域を指定する場合に、領域認識等が容易でウェーブレッ
ト変換時の処理が簡単となるように、方形の領域指定を
行っているが、領域の形状・大きさは任意に指定するこ
とができるものである。
【0057】また、指定する領域は上述のように複数で
あっても構わない。さらに、重要度が高く詳細な情報が
必要な第1領域とそれ以外の第2領域との2つのレベル
に領域分割するのではなく、例えば重要度が高・中・低
の3段階のレベルに分割する等、重要度に3以上の多段
階レベルを設けた上での領域分割も可能である。例え
ば、3段階のレベルに領域分割した場合、重要度が最も
高い領域には6タップ、中間レベルの領域には4タッ
プ、そして最も低い領域には2タップのウェーブレット
変換フィルタをそれぞれ使用することができる。
【0058】また、重要度が最も低い領域の処理には2
タップフィルタを使用することが望ましいが、勿論、よ
り重要度の高い領域に使用するフィルタのタップ数より
も少なければ、当該領域の処理に4タップ以上のフィル
タを用いることも可能である。
【0059】次に、上記の画像圧縮装置によって得られ
た圧縮データを伸張する画像伸張装置の構成例を、図6
に示す。この画像伸張装置は、基本的に、画像データ入
出力部7と、画像処理用メモリ8と、画像処理用CPU
9と、復号化器10とを備え、これらが内部バス11で
相互接続された構成である。
【0060】上記画像データ入出力部7は、外部から処
理すべき圧縮データを入力し、画像処理用メモリ8へ送
ると共に、伸張された復元画像を外部へ出力する。
【0061】上記画像処理用メモリ8は、画像データ入
出力部1を介して外部から入力された圧縮データを一旦
格納し、当該データを画像処理用CPU9へ渡す。ま
た、画像処理用メモリ8は、復号化器10で復号化され
たウェーブレット変換係数や画像処理用CPU9でウェ
ーブレット逆変換されたデータ等を格納する。
【0062】上記画像処理用CPU9は、画像処理用メ
モリ8上の復号化されたウェーブレット変換係数に対し
てウェーブレット逆変換を施し、その結果を画像処理用
メモリ8へ書き込む。このウェーブレット逆変換処理を
実行するに際し、上記画像処理用CPU9は、圧縮デー
タに付加された付加情報から領域分割情報および各領域
で使用したフィルタ情報を読み取って、各領域に応じた
ウェーブレット逆変換を行う。
【0063】上記復号化器10は、画像処理用メモリ8
上の圧縮データを読み込み、復号化(ハフマン符号化等
の逆に相当する処理)を行い、その結果を画像処理用メ
モリ8へ書き込む。
【0064】次に、上記の画像伸張装置の動作を、図7
のフローチャートに基づいて説明する。
【0065】先ず、圧縮データに付加された付加情報か
ら領域分割情報および各領域で使用したフィルタ情報を
読み取る(S21)。読み取った領域分割情報およびフ
ィルタ情報は、所定の記憶領域に一時的に格納される。
【0066】次に、圧縮データの復号化を行った後(S
22)、上記で読み取った領域分割情報およびフィルタ
情報に基づいて、指定された領域毎に、各領域に対応す
るウェーブレット逆変換を、必要な回数だけ繰り返す
(S23)。この場合、4タップフィルタで処理された
第1領域に比べて、2タップフィルタで処理された第2
領域の方が、高速な逆変換処理が可能である。
【0067】尚、上記では、図2の画像圧縮装置と図6
の画像伸張装置とをそれぞれ独立した装置として示した
が、勿論、画像圧縮機能と画像伸張機能とを両方備えた
1つの画像処理装置として構成することもできる。この
場合、例えば、図2の装置に復号化器を付加し、画像処
理用CPU3がウェーブレット変換および逆変換を行う
ような構成が考えられる。
【0068】以上のように、本実施形態のウェーブレッ
ト変換を用いた画像処理装置は、画像圧縮過程におい
て、変換対象画像を重要度(要求される画像情報の詳細
さ)に応じて複数の領域に分割し、重要度が高い領域ほ
ど使用するウェーブレット変換フィルタのタップ数が多
くなるように、分割された各領域毎に当該フィルタのタ
ップ数を決定し、各領域毎に独立して、決定されたタッ
プ数のフィルタを用いてウェーブレット変換を行い、ウ
ェーブレット変換後のデータに領域分割情報および各領
域で使用したフィルタ情報を含む付加情報を付け加える
ことを特徴としている。
【0069】このように、画像全体を一種類のフィルタ
で処理するのではなく、画像の局所的な内容に応じてタ
ップ数を変えてウェーブレット変換を行うことによっ
て、必要な情報を保持したまま処理速度の高い画像圧
縮、およびその後の画像伸張処理が可能である。
【0070】上記の構成において、最も重要度の低い領
域に対して2タップのウェーブレット変換フィルタを使
用した場合、4タップ以上のフィルタのように周期的境
界条件を課さなくても良いため、処理速度が高速になる
ばかりでなく、周期的境界条件を課したときに生じる量
子化誤差の影響(詳細は後述)が現れないという利点も
ある。
【0071】ここで、圧縮過程におけるウェーブレット
変換処理の方法を、より具体的に説明する。
【0072】先ず、考えられるのは、領域の境界でフィ
ルタを切り替える方法である。すなわち、縦方向のフィ
ルタリングを行っている場合には、領域が変わる境界の
列まで例えば2タップフィルタを使用し、領域が変わる
と4タップフィルタを使用し、再度領域が変わると2タ
ップフィルタに戻すといった処理方法である。領域の境
界を含まない行・列の場合はフィルタの切り替えは不要
であるが、領域の境界を含む行・列の場合は、境界のた
びにフィルタを切り替えながらフィルタリングを行う。
【0073】その他の方法としては、図8に示すよう
に、画像全体の中から第1領域を取り出して4タップフ
ィルタによってウェーブレット変換処理すると共に、第
2領域の第1領域が抜けた部分にダミーデータ(全ての
画素が“0”のデータ)を当てて第2領域を2タップフ
ィルタによってウェーブレット変換処理し、その後、第
2領域のダミーデータ領域に相当する部分のデータを第
1領域の変換データと置換する方法がある。この場合の
第2領域のウェーブレット変換処理では、ダミーデータ
の領域は全て“0”なので、当該領域の処理をスキップ
することができる。また、この処理方法では、第1領域
と第2領域とのウェーブレット変換処理を並列して同時
に行うことも可能であり、さらなる高速処理が可能であ
る。
【0074】さらに他の方法としては、図9に示すよう
に、第2領域をウェーブレット変換処理が行い易い適当
な複数の領域(ここでは2つの領域A・B)に分割し、
第1領域、第2領域(A)、および第2領域(B)の各
領域に対して指定されたタップ数のフィルタを用いてウ
ェーブレット変換処理を行うこともできる。この場合
も、複数領域に対するウェーブレット変換処理を並列し
て同時に行うことが可能である。
【0075】尚、伸張過程におけるウェーブレット逆変
換処理の際にも、上記と同様の方法を用いることができ
る。
【0076】ところで、4タップ以上のフィルタを用い
るに際して前述のような周期的境界条件を課す場合、次
のような悪影響が生じる。すなわち、上記の第1領域の
ように4タップ以上のフィルタを用いて処理する領域に
対しては、領域端で周期的境界条件を課す必要がある
が、領域の上下両端または左右両端でコントラストの強
い画像に対して周期的境界条件を課してしまうと、画像
の継ぎ目の部分(領域の上下左右の端部付近)に鋭い偽
のエッジ(偽輪郭)が現れる。すなわち、一般的に画像
データ値にはある程度の距離相関(冗長性)があるの
で、高周波成分は低周波成分に比べると少なくなってい
るが、上述のように周期的境界条件を課して画像端をつ
なげると、その継ぎ目の部分には画像データに距離相関
がなく、データの不連続性のために高周波成分が多く含
まれてしまうのである。
【0077】一般的に、画像符号化に際しては、高圧縮
率を得るために、前述した人間の視覚特性を利用して、
量子化の際に低周波成分よりも高周波成分のビット割り
当てを少なくするという手法をとり、画質の劣化を抑え
たデータ圧縮を実現している。但し、高周波成分のビッ
ト割り当てを少なくしていくと、エッジがぼやけてしま
う。これはギブス現象(Gibbs' phenomenon )とも言わ
れるものである。上述のように周期的境界条件によって
現れた偽のエッジは高周波成分が大きいので、圧縮率を
高めるために高周波成分のビット割り当てを少なくして
いった場合、その影響が、逆変換後の伸張画像において
領域端(画像の継ぎ目部分)付近の輪郭の大きなぼやけ
として現れてしまう。
【0078】そこで、上記の周期的条件の影響を取り除
くための処理を以下に説明する。
【0079】ウェーブレット変換では、離散コサイン変
換(DCT)等とは異なり、局在した波で変換を行って
いるので、高周波成分における偽エッジの量子化誤差の
拡散も偽エッジ付近に局在している。したがって、この
波の局在性に注目すると、偽エッジの影響は、以下に示
す使用フィルタのタップ数に応じた局所的な処理で取り
除くことができる。
【0080】すなわち、偽エッジの影響を受ける範囲
は、フィルタのタップ数に依存するので、フィルタのタ
ップ数をnT として、以下のフィルタ固有の定数L1
よびL2 、 L1 =nT −2 L2 =L1 /2=(nT −2)/2 を考える。変換前の画像データの領域端において周期的
境界条件が課されるのは、L1 行・列である。そして、
変換によって4帯域に分割されたLL、LH、HL、H
Hデータにおいて、周期的境界条件の影響が現れるのは
各データの周囲L2 行・列である。
【0081】一例として、図5に示される第1領域を4
タップフィルタを使用してウェーブレット変換する場合
を説明する。
【0082】先ず、図10に示すように、ウェーブレッ
ト変換を実行しようとする第1領域の画像データ(原画
像またはLLデータ)に対して、当該画像データの上下
左右端におけるL1 =2(=4−2)行・列分のデータ
をコピーすることによって、当該画像データを拡張す
る。同図中のハッチング部分がコピーによって拡大され
た部分である。尚、図5に示されるように、第1領域の
周囲に他の領域のデータが存在する場合、自己のデータ
をコピーする代わりに、第1領域の周囲にある他の領域
のデータを使用して画像データを拡張してもよい。
【0083】そして、上記の拡大されたデータに対して
周期的境界条件を課してウェーブレット変換を行い、L
L、LH、HL、HHの4つに帯域分割する。そうする
と、偽エッジの影響はLL、LH、HL、HHデータの
周囲L2 =1(=L1 /2)行・列の中に現れる。そこ
で、図11に示すように、LL、LH、HL、HHデー
タの周囲L2 =1行・列分(同図のハッチング部分)を
切り捨てる。この切り捨てたデータ部分は、偽エッジの
高周波成分を完全に含んでいる。また、このように変換
後の各帯域のデータに対して、変換前の拡張サイズL1
=2の半分のサイズL2 =1で切り捨てを行うことによ
って、変換後のデータは通常のデータサイズに戻され
る。尚、LLデータに関しては、上記の操作を所定の段
数(変換回数)だけ再帰的に行う。上記の処理を行った
場合、当該処理の実行を示す情報も付加情報に含ませ
る。
【0084】また、伸張過程におけるウェーブレット逆
変換では、これから逆変換を実行しようとする階層レベ
ルのLL、LH、HL、HHの各帯域データに対して、
当該データの上下左右端における圧縮過程で切り捨てた
サイズ(L2 =1行・列)分のデータをコピーすること
によって、各帯域のデータを拡張する。
【0085】次に、上記の拡張された各データに対し
て、周期的境界条件のもとでウェーブレット逆変換を行
う。この場合、周期的境界条件の影響は、一つ解像度の
上がったLLデータ(または最終伸張画像)の周囲L1
=2行・列の中に現れるので、この部分を切り捨てる。
このように逆変換後のデータに対して、逆変換前の拡張
サイズL2 の2倍のサイズL1 で切り捨てを行うことに
よって、逆変換後のデータは通常のデータサイズに戻さ
れる。そして、上記の操作を最終伸張画像が得られるま
で再帰的に行う。
【0086】上記の処理により、周期的境界条件のもと
で設計された4タップ以上のウェーブレット変換フィル
タを用いる場合でも、周期的境界条件の影響を、簡単な
操作(領域の周囲のみの局所的なデータ加工)で除去す
ることができ、高画質の復元画像を得ることができる。
【0087】尚、2タップのウェーブレット変換フィル
タでは、周期的境界条件を課す必要はなく、当該2タッ
プフィルタで処理した画質の粗い領域は、詳細な情報が
必要な領域に量子化誤差の影響を与えないので、上記の
ような偽エッジの除去処理も一切不要である。この点で
も、2タップのフィルタを重要度の最も低い領域のウェ
ーブレット変換処理に使用することは望ましい。
【0088】上記実施形態は、あくまでも、本発明の技
術内容を明らかにするものであって、そのような具体例
にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、特
許請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することが
できるものである。
【0089】
【発明の効果】請求項1の発明のウェーブレット変換を
用いた画像処理装置は、以上のように、変換対象画像を
重要度に応じて複数の領域に分割する領域分割手段と、
重要度が高い領域ほど使用するウェーブレット変換フィ
ルタのタップ数が多くなるように、分割された各領域毎
に当該フィルタのタップ数を決定するタップ数決定手段
と、各領域に定められたタップ数のフィルタを用いて各
領域毎にウェーブレット変換を行うウェーブレット変換
手段と、ウェーブレット変換後の圧縮データに、領域分
割情報および各領域で使用したフィルタ情報を含む付加
情報を付け加える情報付加手段とを備えている構成であ
る。
【0090】それゆえ、画像全体を一種類のフィルタで
処理するのではなく、画像の局所的な重要度に応じてタ
ップ数を変えてウェーブレット変換を行うことによっ
て、必要な情報を保持したまま高速な処理が可能である
という効果を奏する。
【0091】また、請求項2の発明に係るウェーブレッ
ト変換を用いた画像処理装置は、請求項1記載の構成に
おいて、最も重要度の低い領域に対して2タップのウェ
ーブレット変換フィルタを使用する構成である。
【0092】それゆえ、請求項1の発明の効果に加え
て、2タップフィルタでの処理領域には周期的境界条件
等の特別な条件を領域端部に課す必要がないため、他領
域との境界付近において量子化誤差等の悪影響が生じな
いという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、画像圧
縮装置における画像処理用CPUの機能モジュール構成
を示すブロック図である。
【図2】上記画像圧縮装置の基本的なハード構成を示す
ブロック図である。
【図3】図1に示されるウェーブレット変換部の概略構
成を示すブロック図である。
【図4】上記画像圧縮装置の動作を示すフローチャート
である。
【図5】画像の領域分割および各領域で使用するフィル
タのタップ数の一例を示す説明図である。
【図6】上記画像圧縮装置で圧縮したデータを伸張する
画像伸張装置の基本的なハード構成を示すブロック図で
ある。
【図7】上記画像伸張装置の動作を示すフローチャート
である。
【図8】ウェーブレット変換処理の一例を説明する説明
図である。
【図9】ウェーブレット変換処理のその他の例を説明す
る説明図である。
【図10】ウェーブレット変換対象の画像データの拡張
操作を説明するための説明図である。
【図11】ウェーブレット変換後の各帯域データのカッ
ト操作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
2 画像処理用メモリ 3 画像処理用CPU 4 量子化器 5 符号化器 8 画像処理用メモリ 9 画像処理用CPU 10 復号化器 31 領域分割部(領域分割手段) 32 タップ数決定部(タップ数決定手段) 33 ウェーブレット変換部(ウェーブレット変換手
段) 34 情報付加部(情報付加手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウェーブレット変換を用いて画像圧縮処理
    を行う画像処理装置において、 変換対象画像を重要度に応じて複数の領域に分割する領
    域分割手段と、 重要度が高い領域ほど使用するウェーブレット変換フィ
    ルタのタップ数が多くなるように、分割された各領域毎
    に当該フィルタのタップ数を決定するタップ数決定手段
    と、 各領域に定められたタップ数のフィルタを用いて各領域
    毎にウェーブレット変換を行うウェーブレット変換手段
    と、 ウェーブレット変換後の圧縮データに、領域分割情報お
    よび各領域で使用したフィルタ情報を含む付加情報を付
    け加える情報付加手段とを備えていることを特徴とする
    ウェーブレット変換を用いた画像処理装置。
  2. 【請求項2】最も重要度の低い領域に対して2タップの
    ウェーブレット変換フィルタを使用することを特徴とす
    る請求項1記載のウェーブレット変換を用いた画像処理
    装置。
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