JPH09181765A - 遠隔情報蓄積配信方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】遠隔にある情報を配信する情報配信系におい
て，情報蓄積装置や制御装置から同時に情報を配信する
ことができる端末数を増加させる。 【解決手段】サービスノード１と端末6a〜6zとの間に情
報蓄積配信装置２を配置し，端末6a〜6zからの配信要求
があった場合には，情報再生速度と比較して高速にサー
ビスノード１から情報蓄積配信装置２に情報を一括して
転送し，情報蓄積配信装置２からは，各端末6a〜6zで情
報を再生する速度と等しい速度で端末6a〜6zへ情報を配
信する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は，遠隔情報配信方式
に係り，特に情報配信系に設置された情報蓄積配信装置
により，情報蓄積装置や制御装置への端末アクセス機能
を向上させることを可能とした遠隔情報蓄積配信方法に
関する。

【０００２】

【従来の技術】図４は，従来の情報配信方式の例を示す
図であって，２０は映像，音楽等の情報を提供するサー
ビスノード，２１は映像，音楽等の情報を蓄積する情報
蓄積装置，２２は情報蓄積装置から必要な情報を読み出
し，所定の端末へ情報を配信するための制御装置，２３
ａ〜２３ｚ，２５ａ〜２５ｚは網終端装置，２４ａ〜２
４ｚはサービスノードと端末側の網終端装置を接続する
ための回線，２６ａ〜２６ｚは情報配信を要求し，情報
を再生する端末である。

【０００３】制御装置２２は，各端末２６ａ〜２６ｚか
らの要求に応じて情報蓄積装置２１のデータをそれぞれ
に配信・制御する。回線２４ａ〜２４ｚは，情報蓄積装
置２１および制御装置２２があるサービスノード２０と
各端末２６ａ〜２６ｚとを接続するための回線であり，
それぞれ網終端装置２３ａ〜２３ｚ，２５ａ〜２５ｚで
終端される。各端末２６ａ〜２６ｚからの情報配信要求
に対応するため，各端末２６ａ〜２６ｚに対応して個別
に回線２４ａ〜２４ｚとそれを伝送する媒体が用意され
ている。

【０００４】図４において，例えばビデオ情報は情報蓄
積装置２１に蓄積されていて，例えば端末２６ａから情
報配信の要求があると，その要求は網終端装置２５ａ，
回線２４ａ，網終端装置２３ａを介してサービスノード
２０に伝えられる。そして，制御装置２２は，情報蓄積
装置２１の情報を端末２６ａが再生する速度と等しい速
度で順次読み出し，回線２４ａへと情報の配信を行う。
複数の端末２６ａ〜２６ｚから要求がある場合には，情
報蓄積装置２１と制御装置２２とは，同様の情報読み出
し・配信の動作を複数同時に実行する。

【０００５】このような従来の技術においては，情報蓄
積装置２１と制御装置２２において，情報蓄積装置２１
からの情報読み出し速度には限界があるため，複数の端
末２６ａ〜２６ｚからの配信要求に対して，同時に情報
を配信できる端末数Ｎには制限があった。また，個々の
端末２６ａ〜２６ｚに情報を配信するために，個別に回
線２４ａ〜２４ｚとそれを伝送する媒体を用意する必要
があるため，配線の数が多くなるという問題があった。

【０００６】図５は，従来の情報配信方式の別の例を示
す図である。図中，３０はサービスノード，３１は情報
蓄積装置，３２は制御装置，３３ａ〜３３ｚおよび３５
ａ〜３５ｚは網終端装置，３４ａ〜３４ｚは回線，３６
ａ〜３６ｚは端末であり，それぞれ図４に示すサービス
ノード２０，情報蓄積装置２１，制御装置２２，網終端
装置２３ａ〜２３ｚおよび２５ａ〜２５ｚ，回線２４ａ
〜２４ｚ，端末２６ａ〜２６ｚと同様のものである。３
７，３９は多重分離装置，３８は情報が多重される伝送
路である。

【０００７】この例では，各端末３６ａ〜３６ｚへ配信
される情報は，サービスノード３０に付属する多重分離
装置３７により多重され，サービスノード３０と端末３
６ａ〜３６ｚの間に配置される多重分離装置３９まで送
られた後，個別の回線３４ａ〜３４ｚとそれを伝送する
媒体により，各端末３６ａ〜３６ｚへ配信される。これ
により，サービスノード３０と端末３６ａ〜３６ｚを結
ぶ配線を削減することが可能となる。図５の従来技術の
例においては，図４に示す従来の配線の数が多くなると
いう問題は解決された。

【０００８】しかしながら，図４，図５に示した従来の
方式は共に，複数の端末から情報配信要求がある場合に
ついては，情報蓄積装置と制御装置により同時に処理可
能な数に限界があるため，同時に情報が配信される端末
数Ｎには制限があるという欠点があった。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は，遠隔
にある情報を配信する情報配信系において，情報蓄積装
置や制御装置から同時に情報を配信することができる端
末数を増加させることである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の特徴と従来の技
術との差異は，以下のとおりである。本発明は，情報蓄
積装置および制御装置と端末との間に情報蓄積配信装置
を配置し，端末からの配信要求があった場合には，情報
再生速度と比較して高速に情報蓄積装置から情報蓄積配
信装置に情報を一括して転送し，情報蓄積配信装置から
は，端末で情報を再生する速度と等しい速度で端末へ情
報を配信することを特徴とする。これにより，端末から
情報の配信要求があった場合に，従来の方式と比較し
て，情報蓄積装置・制御装置の処理に要する時間が短縮
されるため，同時に情報を配信できる端末数を増加させ
ることが可能となる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下，図面を参照して本発明の実
施の一形態について説明する。図１は，本発明の一実施
例に係る遠隔情報蓄積配信方法を説明する図である。こ
のシステムは，情報蓄積装置１１と高速制御装置１２か
らなるサービスノード１と，切替装置１４とバッファメ
モリ１５ａ〜１５ｚからなる情報蓄積配信装置２とから
なる。バッファメモリ１５ａ〜１５ｚは，配信される情
報を端末６ａ〜６ｚ毎に別々に蓄積し，各端末６ａ〜６
ｚの再生速度で情報の読み出し，転送を行う。端末６ａ
〜６ｚは，回線４ａ〜４ｚにより情報蓄積配信装置２に
接続され，回線４ａ〜４ｚはそれぞれ回線終端装置３ａ
〜３ｚ，５ａ〜５ｚで終端される。サービスノード１と
情報蓄積配信装置２とは，情報伝送路１３により接続さ
れる。

【００１２】例えば，端末６ａから情報配信要求がある
と，サービスノード１における高速制御装置１２は，情
報蓄積装置１１から必要な情報を高速に読み出し，情報
伝送路１３により情報蓄積配信装置２へと情報を一括転
送する。この処理中，他の端末からの情報配信要求は待
ちの状態になり，転送の処理が終了次第，次の要求が実
行される。情報伝送路１３により伝送された情報は，情
報蓄積配信装置２における切替装置１４により所定の端
末６ａに対応するバッファメモリ１５ａに蓄積される。
サービスノード１において，高速制御装置１２が情報蓄
積装置１１から必要な情報を読み出し，高速伝送路１３
により情報蓄積配信装置２へと情報を一括転送した後
は，サービスノード１は，次の情報配信要求に対応する
処理を実行することができる。

【００１３】このように，サービスノード１は，情報蓄
積配信装置２に対して順々に情報の一括転送を繰り返
し，情報蓄積配信装置２に情報を蓄積する。情報蓄積配
信装置２は，例えば要求元の各端末６ａ〜６ｚに対応す
るバッファメモリ１５ａ〜１５ｚにサービスノード１か
ら一括転送されて蓄積された情報を，情報の再生速度で
バッファメモリ１５ａ〜１５ｚから読み出し，所定の回
線４ａ〜４ｚを通じて端末６ａ〜６ｚへと情報を配信す
る。情報の配信は，情報を蓄積するバッファメモリ１５
ａ〜１５ｚと回線４ａ〜４ｚにより行われ，情報蓄積配
信装置２は，バッファメモリ１５ａ〜１５ｚの数と同じ
数の端末に対して同時に情報を配信することが可能であ
る。

【００１４】図２は，本発明の一実施例で用いる情報蓄
積配信装置の例を示す。例えば図２に示すように，情報
蓄積配信装置２は，映像情報を蓄積するバッファメモリ
１５ａ〜１５ｙ，バッファメモリ１５ａ〜１５ｙからの
情報を配信する振分装置１７，切替装置１４，制御部１
６を備える。制御部１６は，バッファメモリ１５ａ〜１
５ｙに蓄積されるデータを管理し，端末６ａ〜６ｚから
の映像配信要求によりバッファメモリ１５ａ〜１５ｙか
ら振分装置１７を通して映像情報を配信する制御を行
う。

【００１５】端末から映像情報の配信要求があった場合
の制御部１６による制御フローを，図３に示す。ステッ
プＳ１において，端末から映像情報の配信要求を受信す
ると，以下の処理を行う。ステップＳ２では，要求のあ
った映像情報の配信要求回数に１を加算する。配信要求
回数をカウントするためのカウンタは映像情報毎に設け
られ，初期値は０である。ステップＳ３では，バッファ
メモリ１５ａ〜１５ｙ中に，要求された映像情報がある
かどうかを調べる。要求された映像情報がある場合，ス
テップＳ４へ進み，そのバッファメモリから要求元の端
末へ映像情報を振分装置１７を通して配信する。

【００１６】バッファメモリ１５ａ〜１５ｙ中に，要求
された映像情報がない場合，ステップＳ５へ進み，サー
ビスノード１に映像情報の配信要求を送信する。次い
で，ステップＳ６では，バッファメモリ１５ａ〜１５ｙ
に空きがあるかどうかを調べ，空きがある場合には，ス
テップＳ８へ進む。

【００１７】バッファメモリ１５ａ〜１５ｙに空きがな
い場合，ステップＳ７において，現在のバッファメモリ
１５ａ〜１５ｙに蓄積されている映像情報の中で，配信
要求回数の一番少ない映像情報を調べ，その映像情報が
占めているバッファメモリの映像情報を消去して新たな
映像情報用に割り当てる。

【００１８】ステップＳ８では，サービスノードから配
信された映像情報をバッファメモリに転送し，ステップ
Ｓ４の処理によりバッファメモリから要求元の端末へ映
像情報を配信する。

【００１９】以上のように，情報蓄積配信装置２の制御
部１６は，各映像情報について，映像配信要求があった
回数をカウントし，要求が多い情報から優先順位を管理
し，優先順位の低い映像情報からバッファメモリの内容
を更新する。これにより，バッファメモリの数より多く
の端末に映像情報を配信することができる。

【００２０】

【実施例】本発明を用いた試作例を説明する。図４に示
す従来の技術においては，制御装置２２の同時処理能力
は，端末数にして，１００に満たない。従って，同時に
１００以上の端末２６にサービスを提供することはでき
なかった。

【００２１】一方，本発明を用いれば，次のようにな
る。仮に図１に示す高速伝送路１３の伝送速度を２．４
Ｇｂｉｔ／ｓとする。一つの動画情報の総容量が４３Ｇ
ｂｉｔであるとする。これは，動画を６Ｍｂｉｔ／ｓの
信号列で表示できるものとし，２時間の連続情報とした
ときの情報量に相当する。また，高速伝送路１３は，
２．４Ｇｂｉｔ／ｓの伝送速度を仮定すると，一つの動
画情報をサービスノード１から情報蓄積配信装置２へ転
送するのに１８秒かかる。制御時間を含め，一つの情報
を高速転送するために４０秒かかると仮定すると，２時
間分の動画情報を，２時間の間に１８０端末分，サービ
スノード１から情報蓄積配信装置２へと転送可能であ
る。また，情報蓄積配信装置２から順次端末へ情報を配
信することにより，同時に１８０端末へ情報を配信可能
である。

【００２２】これにより，情報蓄積装置１１と高速制御
装置１２が一つの端末への情報配信処理に係わる時間
は，サービスノード１から情報蓄積配信装置２へと情報
を転送する処理時間となり，従来のように情報の再生時
間中係わる情報配信処理時間と比較し，時間が低減され
る。さらに情報蓄積配信装置２により，多くの端末へと
情報を配信することが可能となる。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば，情報配信におけるサー
ビスノードの情報蓄積装置と制御装置の処理時間が短縮
され，サービスノードと端末との間に設置される情報蓄
積配信装置により，同時に情報を配信することができる
端末数を増加させることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る遠隔情報蓄積配信方法
を説明する図である。

【図２】本発明の一実施例で用いる情報蓄積配信装置の
例を示す図である。

【図３】情報蓄積配信装置の制御フローを示す図であ
る。

【図４】従来の情報配信方式の例を示す図である。

【図５】従来の情報配信方式の別の例を示す図である。

【符号の説明】

１ サービスノード ２ 情報蓄積配信装置 ３ａ〜３ｚ，５ａ〜５ｚ 回線終端装置 ４ａ〜４ｚ 回線 ６ａ〜６ｚ 端末 １１ 情報蓄積装置 １２ 高速制御装置 １３ 高速伝送路 １４ 切替装置 １５ａ〜１５ｚ バッファメモリ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 動画情報，音楽情報等の再生利用するの
   に長時間を要する情報を，情報蓄積装置から端末装置へ
   遠隔で配信する情報配信系における配信方法において，
   情報蓄積装置と端末装置との中間に情報の蓄積・分配を
   行う情報蓄積配信装置を設置し，端末装置からの要求に
   基づいて，情報蓄積装置が前記情報蓄積配信装置に対し
   て所定の再生速度より速い速度で情報を送出し，該情報
   蓄積配信装置が端末装置に対して所定の再生速度で情報
   を転送することを特徴とする遠隔情報蓄積配信方法。