JPH09180104A - 磁気記録再生装置における信号再生方法および磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置における信号再生方法および磁気記録再生装置

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JPH09180104A
JPH09180104A JP33696695A JP33696695A JPH09180104A JP H09180104 A JPH09180104 A JP H09180104A JP 33696695 A JP33696695 A JP 33696695A JP 33696695 A JP33696695 A JP 33696695A JP H09180104 A JPH09180104 A JP H09180104A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】より高分解能の再生を可能とした磁気記録再生
装置における信号再生方法および磁気記録再生装置を提
供する。 【解決手段】記録ヘッド20と再生ヘッド30を一体化
してヘッド支持体3上に支持し、このヘッド支持体3を
磁気記録媒体1に接触または空気流による浮上力で浮上
させて相対的に移動させつつ記録および再生を行う磁気
記録再生装置であって、再生ヘッド30は磁気記録媒体
1に一端を対向させて軟磁性導磁路32を配置し、この
軟磁性導磁路32にレーザ発光素子33からのレーザ光
をビームスプリッタ34を介して照射し、その反射光の
偏光角の変化をポラライザ付光検出器35で検出するこ
とにより信号再生を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク装
置のような磁気記録再生装置に係り、特に高分解能の再
生ヘッドを備えて高密度記録に適した信号再生方法およ
び磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク装置は、コンピュータ用
のランダムアクセス可能な大容量の外部記憶装置として
多く利用されている。ハードディスク装置には、記憶容
量の大容量化および高記録密度化に対する要求がますま
す高まっており、この要求に応えるべく多方面から研究
開発がなされている。
【0003】一般に、ハードディスク装置は、非磁性基
板上に磁性層を設けてなる磁気ディスクが一本の回転軸
に複数枚積み重ねて取り付けられ、記録再生用のヘッド
はアームに取り付けられて各ディスク面に対向して配置
され、アームがアクチュエータによりディスク半径方向
に移動されてヘッドの位置決めを行うように構成されて
いる。信号の記録再生を行う際に、ヘッドは高速で回転
するディスク面には直接接触せず、わずかに浮上した状
態でディスク面の所望の位置にアクセスするように配置
される。そして、ディスク面の同心円状のトラックに対
して、ヘッドによって信号が記録され、あるいは記録さ
れた信号が再生される。
【0004】このようなハードディスク装置において、
記憶容量の大容量化の要求に応えるためには、ディスク
の線記録密度、すなわちトラック長さ方向の記録密度を
高めたり、あるいはトラック幅を狭めてトラック密度を
高めることにより記録密度を向上させようとする試みが
これまでになされている。近年、さらに記録密度を高め
るため、ヘッドを極端に低浮上させたり、あるいは、記
録媒体にヘッドをほぼ接触させて記録再生を行う接触記
録の研究開発も勢力的に行なわれている。
【0005】線記録密度を高める方法として、1975
年に垂直磁気記録方式が提案されている。この方式は、
従来の面内方向に異方性を持つ面内磁気記録方式に比
べ、磁化転移部分での減磁界が原理上非常に小さくなる
ために、磁化転移幅が狭く、高密度記録に適している。
また、短冊状の軟磁性薄膜を用いた垂直磁気記録ヘッド
によって垂直な方向の記録磁界が効率的に得られ、高密
度化に有効であることが知られている。さらに、記録お
よび再生効率を上げ、より急峻な磁化転移を形成するた
めに、垂直異方性を有する記録層の下に軟磁性裏打ち層
を設けた垂直2層膜媒体も提案され、開発が進められて
いる。この垂直2層膜媒体によると、ヘッドと軟磁性裏
打ち層との磁気的な相互作用により、ヘッド先端の減磁
界を減らし、より大きな発生磁界を得ることができ、ま
た再生時は同様にヘッド先端での減磁界が小さいために
実効透磁率が大きくなり、媒体からの磁束が効率よくヘ
ッドに集束され、大きな再生出力を得ることができる。
【0006】一方、信号再生の感度を高めるために、磁
気抵抗効果を利用したMRヘッドに代表される能動型ヘ
ッドの開発も盛んに行われている。MRヘッドは、パー
マロイなどの軟磁性体の電気抵抗が外部磁界により変化
する性質を利用して、記録媒体からの磁束を電気信号に
変換するヘッドである。このヘッドの再生感度は、軟磁
性体からなるMR素子の電気抵抗の変化を電圧変化に変
換するためにMR素子に流すセンス電流の大きさに比例
することから、ヘッド・媒体間の相対速度が小さい場合
でも、大きな再生出力が得られるという特徴がある。ま
た、MRヘッドの再生出力が大きいという特徴を生かし
てトラック幅を狭くし、トラック密度を高めることが可
能となっている。さらに、特公昭62−24848号公
報や特公昭63−67250公報に示されているよう
に、記録用の主磁極に隣接して記録媒体に対向する位置
にMR素子を配置することによって、MRヘッドを垂直
記録方式に適用した例も見られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁気記録再生技
術では、記録に関しては高密度化が容易に実現可能とな
っているが、再生に関しては高い記録密度に見合うだけ
の再生分解能が十分に得られないという問題がある。
【0008】すなわち、MRヘッドではセンス電流によ
る自己バイアス効果を持たせるなどの設計上の制約から
MR素子の材料が制限され、高い透磁率の材料を選ぶこ
とができないため、再生分解能を高くすることが難し
い。また、シールド型MRヘッドのように、MR素子の
ヘッド・媒体相対移動方向両側を挟むように配置した高
透磁率シールド層によって、記録媒体のMR素子直下以
外の部分からの磁束を遮断して再生分解能を決める方式
では、再生分解能を効果的に高めるためにはシールド層
の間隔を狭くする必要がある。しかし、センス電流を流
すMR素子を間に挟んだ構造でシールド層の間隔を狭く
することは、MR素子とシールド層との絶縁の観点から
非常な困難を伴い、製造性を著しく損なってしまうとい
う問題がある。
【0009】一方、磁気記録再生装置において光磁気記
録のようにレーザ光を用いて再生を行う方法が考えられ
る。すなわち、信号が記録された磁気記録媒体にレーザ
光を照射し、その反射光の偏光角の変化を検出して再生
を行う方法である。しかしながら、この方法では再生分
解能はレーザ波長の制限を受け、ハードディスク装置の
ように記録ビットの線方向の長さが0.2μmを下回る
ような高密度記録された信号を再生することは難しい。
しかも、レーザ光による再生においては、記録媒体表面
にレーザ光を集束させるために対物レンズなどを含む光
学系が必要となるばかりでなく、対物レンズを駆動する
フォーカス制御用アクチュエータも必要となり、再生ヘ
ッド系の質量が増大するため、再生ヘッドを目標トラッ
クに合わせるシーク動作に時間がかかってしまうという
問題もある。
【0010】このように、従来の技術においては磁気記
録媒体に記録された信号を再生する際の再生分解能が十
分でなく、高密度記録に限界があった。本発明は、より
高分解能の再生を可能とした磁気記録再生装置における
信号再生方法および磁気記録再生装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る信号再生方法は、磁気記録媒体に一端
を対向させて該磁気記録媒体からの記録信号磁化に基づ
く磁束を導き出す軟磁性導磁路を配置し、この軟磁性導
磁路にレーザ光を照射して、その反射光または透過光の
偏光角の変化を検出することにより、磁気記録媒体に記
録された信号を再生することを特徴とする。
【0012】また、本発明に係る磁気記録再生装置は、
磁気記録媒体に信号を記録する記録ヘッドと該磁気記録
媒体に記録された信号を再生する再生ヘッドを一体化し
てヘッド支持体上に支持し、このヘッド支持体を該磁気
記録媒体に対し接触または空気流による浮上力で浮上さ
せて相対的に移動させつつ記録および再生を行う磁気記
録再生装置において、磁気記録媒体に一端を対向させて
設けられ、該磁気記録媒体からの記録信号磁化に基づく
磁束を導き出す軟磁性導磁路と、この軟磁性導磁路にレ
ーザ光を照射するレーザ発光素子と、軟磁性導磁路から
の反射光または透過光の偏光角の変化を検出する検出手
段とにより再生ヘッドを構成することを特徴とする。
【0013】また、再生ヘッドの磁気記録媒体への対向
面と磁気記録媒体の記録層との間隔をレーザ発光素子の
発光レーザ波長よりも小さくしたことを特徴とする。さ
らに、軟磁性導磁路を再生ヘッドと磁気記録媒体との相
対移動方向両側から挟む一対の磁気シールド部材を有す
ることを特徴とする。
【0014】本発明においては、磁気記録媒体に対向す
る軟磁性導磁路が磁気記録媒体の記録信号磁化からの磁
束を磁気記録媒体と反対側に吸い込みつつ磁化され、こ
の軟磁性導磁路の磁化状態がレーザ発光素子とポラライ
ザ付光検出器からなる光磁気センサで再生される。すな
わち、軟磁性導磁路にレーザ光が照射され、その反射光
または透過光の偏光角の変化が検出されることによっ
て、再生信号が取り出される。
【0015】この場合、再生分解能は基本的に軟磁性導
磁路の先端部の厚み、つまりヘッド・媒体相対移動方向
の寸法で決まり、レーザ波長の制限を受けない。ここ
で、軟磁性導磁路はMRヘッドのMR素子と異なり、単
に磁束の吸い込み効果が得られればよいので、材質に設
計上の制約がなく、容易に高透磁率の材料を選ぶことが
でき、従ってその厚みを小さくして再生分解能を高める
ことが容易となる。
【0016】軟磁性導磁路を一対の磁気シールド部材で
挟むことにより、磁気記録媒体の軟磁性導磁路直下以外
の部分からの磁束を遮断する構成とすれば、再生分解能
は磁気シールド部材間の間隔で決まり、やはりレーザ波
長の制限を受けない。この場合、シールド型MRヘッド
と異なり、MR素子とシールド部材との電気的絶縁を考
慮する必要がないため、磁気シールド部材間の間隔を小
さくでき、それだけ再生分解能を高くすることが可能と
なる。
【0017】また、光磁気センサはヘッド系に固定され
た軟磁性導磁路に対して所定の間隔で対向していればよ
く、光磁気記録再生装置のように光磁気センサを再生ヘ
ッドと相対的に移動する磁気記録媒体に対向させる場合
に必要なフォーカス制御用アクチュエータが不要とな
り、再生ヘッド系が簡略化され質量が減少することによ
って、シーク動作の高速化に適した構成となる。
【0018】さらに、本発明のように軟磁性導磁路によ
り記録信号磁化による磁束を吸い込み、光磁気センサに
より信号再生を安定に行うためには、ヘッドと媒体間の
距離を非常に狭い値、例えば数10nm以下の一定値に
保持することが好ましい。本発明によると、記録ヘッド
と再生ヘッドが一体化され、磁気記録媒体上を接触走行
または空気流による浮上力を利用して微小量浮上して走
行するヘッド支持体に支持されている。従って、数ミク
ロン程度の振幅で振動しながら高速で回転するハードデ
ィスクのような磁気記録媒体であっても、ヘッドは磁気
記録媒体表面の動きに忠実に追従するため、容易に数1
0nm以下の間隔を保ちながら安定な信号再生が可能と
なる。
【0019】また、このように再生ヘッドが磁気記録媒
体に対して接触走行または低浮上走行する場合でも、再
生ヘッドのうち媒体に接触する要素は基本的に軟磁性導
磁路の先端部分のみであり、光磁気センサは接触しな
い。このため、光磁気記録再生装置のように媒体との接
触によって光磁気センサが摩耗するという問題がなく、
さらにMRヘッドで見られるようなMRヘッドと媒体と
の接触走行や媒体上の突起との衝突による熱の影響で発
生するノイズの発生も防止される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の一実施形態に係る
磁気記録再生装置の概略構成を示す斜視図である。本実
施形態の磁気記録再生装置は、磁気記録媒体1および記
録・再生のためのヘッド部2からなっている。
【0021】磁気記録媒体1は、この例では垂直磁気記
録用のディスク状記録媒体であり、非磁性のディスク基
板11上に軟磁性裏打ち層12および垂直磁気記録層1
3が順次積層され、さらにその上にヘッド部2の接触に
対する耐久性と絶縁性を確保するための保護層14が形
成された構造となっている。具体的には、ディスク基板
11として1.8インチ径、厚さ0.4mmのガラス基
板を用い、このガラス基板上にFeZrSiからなる軟
磁性裏打ち層12をdb=0.12μmの厚さに形成し
た。軟磁性裏打ち層12の面内方向保磁力Hcsは6O
eであり、飽和磁束密度Bsbは15,000Gであっ
た。そして、軟磁性裏打ち層12の上にアルゴンガス雰
囲気中でDCマグネトロンスパッタ法によって合計厚さ
がdr=30nmのCo/Pt多層膜からなる垂直磁気
異方性を有する記録層、すなわち垂直磁気記録層13を
形成した。垂直磁気記録層13の抗磁力Hcは2,80
0Oeであり、平均飽和磁化Isrは6,000Gであ
った。そして、垂直磁気記録層13の上に保護層14と
してZrO2 膜をRFスパッタ法によりdp=8nmの
厚さに形成した。
【0022】ヘッド部2は、磁気記録媒体1に信号を磁
気的に記録するための記録ヘッドと記録された信号を再
生するための再生ヘッドを一体化して構成され、ヘッド
支持体である例えばSiC製の針状のヘッドアーム3の
先端部に支持され、磁気記録媒体1に対して空気流によ
る浮上力で微小なスペーシングを介して浮上している
か、また場合によっては接触して対向している。さら
に、このヘッド部2は磁気記録媒体1上に同心円状に形
成された複数のトラック4のうちの所望のトラックに、
ヘッドアーム3を介してヘッドアクチュエータ(図示せ
ず)によって位置決めされる。
【0023】図2は、同実施形態の磁気記録再生装置の
ヘッド・媒体相対移動方向における磁気記録媒体1およ
びヘッド部2の断面構造を模式的に示す図である。同図
において、記録ヘッド20は垂直磁気記録用単磁極ヘッ
ドであり、ヘッドアーム3の先端部に高周波スパッタ法
で作成されたFeSi高透磁率材よりなる主磁極21
と、この主磁極51の図中上部に巻かれた記録用コイル
22からなり、記録用コイル22は非磁性絶縁部材23
によって覆われている。主磁極51の先端部での厚さ
(ヘッド・媒体の相対移動方向の寸法)Trは0.2μ
mであり、また飽和磁束密度Bsは19,000Gであ
った。主磁極21は磁気記録媒体1に対して垂直に配置
されている。記録用コイル22は薄膜プロセスにより形
成されており、その巻数は例えば5ターンである。記録
用コイル22の両端は、記録電流入力端子24a,24
bに接続されている。記録電流入力端子24a,24b
から記録用コイル22に記録電流を供給することによっ
て、主磁極21の先端から発生する記録磁界により磁気
記録媒体1の垂直磁気記録層13に垂直方向に信号が記
録される。
【0024】一方、記録ヘッド20に隣接して再生ヘッ
ド30が配置されている。この再生ヘッド30において
は、まず記録ヘッド20の主磁極21に一体にアルミナ
からなる非磁性絶縁ケース31が設けられている。この
非磁性絶縁ケース31は磁気記録媒体1に対向しかつ記
録媒体1と平行な媒体対向面を有しており、この媒体対
向面と同一面上に先端面が位置するように、非磁性絶縁
ケース31に覆われた軟磁性導磁路32が磁気記録媒体
1に対してほぼ垂直に配置されている。
【0025】軟磁性導磁路32は、垂直磁気記録層13
上の記録信号磁化からの磁束を吸い込むためのもので、
MRヘッドのMR素子のような自己バイアス効果を得る
などの設計上の制約がないため、非常に高透磁率の材質
を用いることができる。本実施形態では、軟磁性導磁路
32はFeCo膜により形成される。また、軟磁性導磁
路32の厚さ(ヘッド・媒体相対移動方向の寸法)は8
0nmであり、幅(トラック幅方向の寸法)は0.5μ
mである。
【0026】軟磁性導磁路32の側面に対向してビーム
スプリッタ34が配置され、このビームスプリッタ34
の軟磁性導磁路32と反対側にレーザ発光素子33、例
えば半導体レーザ(レーザダイオード)が配置されてい
る。一方、ビームスプリッタ34の図中下方に、ポララ
イザ付光検出器35が配置されている。ポラライザ付光
検出器35はポラライザ(偏光子)と光検出器を一体化
したものであり、入射光の偏光角の変化に対応した電気
信号を出力する。
【0027】次に、本実施形態における再生動作につい
て説明する。信号再生時には、磁気記録媒体1に対向し
てヘッド部2が図2中の矢印で示す方向に相対的に移動
する。このとき、ヘッド部2は磁気記録媒体1に接触し
て走行するが、軟磁性導磁路32の先端部と磁気記録媒
体1の保護層14との間には各々の表面粗さや軟磁性導
磁路32のリセスに起因する不可避のスペーシング(約
10nm程度)が存在する。軟磁性導磁路32は、軟磁
性裏打ち層12との静磁気的結合により高い透磁率を維
持しつつ、垂直磁気記録層13上の記録信号磁化からの
磁束を吸い込み、図中上方へと導く。
【0028】軟磁性導磁路32の媒体対向面から離れた
位置に、レーザ発光素子33からのレーザ光がビームス
プリッタ34を介して照射される。軟磁性導磁路32は
記録層13上の記録信号磁化に基づく磁束により磁化さ
れているので、軟磁性導磁路32に照射されたレーザ光
の反射光はカー効果を受けてその偏光角が変化する。こ
の軟磁性導磁路32からの反射光は、ビームスプリッタ
34により反射されてポラライザ付光検出器35に入射
する。ポラライザ付光検出器35は、その入射光、すな
わち軟磁性導磁路32からの反射光の偏光角の変化に対
応した信号を出力する。
【0029】軟磁性導磁路32からの反射光の偏光角の
変化は、磁気記録媒体1の垂直磁気記録層13からの磁
束に基づく軟磁性導磁路32の磁化状態、すなわち垂直
磁気記録層13に記録されている信号に対応している。
従って、ポラライザ付光検出器35から垂直磁気記録層
13に記録されている信号に対応した再生信号を再生信
号出力端子36に取り出すことができる。
【0030】本実施形態においては、上述したように軟
磁性導磁路32として高透磁率の材料を用いることがで
きるため、その厚みを薄くしてMRヘッドの場合より高
い再生分解能を得ることができる。また、ヘッド部2に
固定された軟磁性導磁路32の磁化状態をレーザ発光素
子33、ビームスプリッタ34およびポラライザ付光検
出器35からなる光磁気センサにより検出することで再
生を行うため、光磁気記録再生装置で必要であったフォ
ーカス制御用アクチュエータが不要となり、ヘッド部2
の構造が簡略化されるとともに質量が減少するので、高
速シークが容易となる。
【0031】(第2の実施形態)図3は、本発明の他の
実施形態に係る磁気記録再生装置のヘッド・媒体相対移
動方向における磁気記録媒体および磁気ヘッドの断面構
造を模式的に示す断面図である。
【0032】図3において、磁気記録媒体40は面内
(特に長手)磁気記録用のディスク状記録媒体であり、
非磁性のディスク基板41上に下地層42および面内磁
気記録層43が順次積層され、さらにその上に磁気ヘッ
ドの接触に対する耐久性と絶縁性を確保するための保護
層44が形成された構造となっている。より具体的に
は、ディスク基板41として2.5インチ径の厚さ0.
635mmのガラス基板を用い、この上にアルゴンガス
雰囲気中でのDCマグネトロンスパッタ法により、厚さ
50nmのPtからなる下地層42、厚さdr=10n
mのCoPtCr膜からなる面内磁気記録層43を順次
形成した。面内磁気記録層43の面内方向保磁力Hcは
3,400Oe、飽和磁化Isrは4,000Gであ
る。この面内磁気記録層43の上に、保護層44として
厚さdp=8nmのC膜をRFスパッタ法により形成し
た。
【0033】一方、磁気記録媒体40に信号を磁気的に
記録するための記録ヘッド50と、記録された信号を再
生するための再生ヘッド60が例えばAl23 セラミ
ックス製の針状のヘッドアーム3の先端部に支持され、
磁気記録媒体40に微小なスペーシングを介して対向し
ている。
【0034】記録ヘッド50はリング状の誘導型ヘッド
であり、ヘッドアーム3の先端部にDCスパッタ法で作
成された飽和磁束密度Bsが約1.6TのCoFeZr
からなる磁性コア51と、この磁性コア51に巻かれた
記録用コイル22からなる。記録用コイル52は薄膜プ
ロセスにより形成され、その巻数は例えば8ターンであ
る。記録用コイル52の両端は、記録電流入力端子54
a,54bに接続されている。記録電流入力端子54
a,54bから記録用コイル52に記録電流を供給する
ことによって、磁性コア51の磁気記録媒体40への対
向部に形成された約0.17μmの磁気ギャップ53か
ら発生する記録磁界により磁気記録媒体40上に磁気的
に信号が記録される。
【0035】このように高Bsかつ狭ギャップの記録ヘ
ッド50による急峻で強い記録磁界により、非常にシャ
ープな磁化転移を形成することが可能となる。この場合
の記録層43上の磁化転移幅は約0.04μmとなり、
レーザ光を媒体に直接照射して記録を行う光磁気記録の
磁化転移幅(0.2μm)に比較して各段に狭い。
【0036】記録ヘッド50に隣接して再生ヘッド60
が配置されている。この再生ヘッド60は、磁性コア5
1に隣接して一体に設けられた非磁性絶縁ケース61内
に軟磁性導磁路62、レーザ発光素子63およびポララ
イザ付光検出器65を配置して構成される。このような
構成の再生ヘッド60によれば、記録ヘッド50により
上述のように高密度に記録された信号を容易に感度よく
再生することが可能である。
【0037】軟磁性導磁路62は例えばNiFe高透磁
率材からなり、先端部の厚さTrは0.04μmであ
り、飽和磁束密度Bsは10,000Gである。また、
軟磁性導磁路62は磁気シールド部材を兼ねる磁性コア
51と非磁性ケース61内に配置された磁気シールド部
材68との間に、非磁性ギャップ67を介して挟まれて
いる。この構成により、再生分解能は非磁性ギャップ6
7の大きさによって決まることになる。レーザ発光素子
63は、例えば発光レーザ波長が560nmの半導体レ
ーザが用いられる。再生ヘッド60の磁気記録媒体40
への対向面から磁気記録媒体40までの距離(スペーシ
ング)Sは、磁気記録媒体40の保護層44の厚み(8
nm)を含めて18nmとした。すなわち、この距離S
はレーザ波長より小さく設定されている。
【0038】本実施形態においては、信号再生時に軟磁
性導磁路62が面内磁気記録層43上の記録信号磁化か
らの磁束を図中上方に導き出しつつ磁化される。軟磁性
導磁路62の媒体対向面から離れた位置には、レーザ発
光素子63からのレーザ光が照射される。軟磁性導磁路
62は面内磁気記録層43上の記録信号磁化からの磁束
により磁化されるので、軟磁性導磁路62に照射された
レーザ光の反射光はカー効果を受けてその偏光角が変化
する。
【0039】軟磁性導磁路62からの反射光は、先の実
施形態と異なり、レーザ発光素子63に発光端面側から
進入して後部端面に通り抜け、ポラライザ付光検出器6
5に入射する。ポラライザ付光検出器65は、軟磁性導
磁路62からの反射光の偏光角の変化に対応した信号を
出力する。軟磁性導磁路32からの反射光の偏光角の変
化は、磁気記録媒体40の面内磁気記録層43からの磁
束に基づく軟磁性導磁路62の磁化状態、すなわち面内
磁気記録層43に記録されている信号に対応している。
従って、ポラライザ付光検出器65から垂直の磁気記録
層13に記録されている信号に対応した再生信号を再生
信号出力端子66に取り出すことができる。
【0040】なお、レーザ発光素子63は発光端面と反
対側の後部端面からもある程度の光を出射するが、その
光量は小さく、また偏光角の変化も伴わない。従って、
ポラライザ付光検出器65においては、軟磁性導磁路6
2からの偏光角変化を伴う反射光のみに感応し、レーザ
発光素子63の後部端面からの直接光を感知してしまう
ことはない。
【0041】本実施形態によっても、先の衝撃波と同様
の効果が得られる。さらに、本実施形態における再生ヘ
ッド60は、軟磁性導磁路62のみを磁気シールド部材
51(主磁極)および68で挟み込んだシールド型の構
造となっており、シールド型MRヘッドと異なって、バ
イアス層や磁区制御層をシールド部材間のギャップに設
ける必要がないため、非磁性ギャップ67を狭くでき
る。また、軟磁性導磁路62は単に磁束の吸い込み用と
して設けられており、MRヘッドのようにMR素子にセ
ンス電流を流す必要がないため、軟磁性導磁路62と磁
気シールド部材51および68間の絶縁を考慮する必要
がない。これらのことから、磁気シールド部材51およ
び68間の間隔を小さくして、シールド型MRヘッドに
比べ飛躍的に再生分解能を高めることができる。
【0042】なお、以上説明した実施形態においては、
軟磁性導磁路からの反射光の偏光角の変化、つまりカー
回転をポラライザ付光検出器により検出して再生信号を
得るようにしたが、軟磁性導磁路を光透過性の材質と
し、透過光の偏光角の変化、すなわちファラデー回転を
ポラライザ付光検出器により検出して再生信号を得るよ
うにすることも可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば磁
気記録媒体に一端を対向させて該磁気記録媒体からの磁
束を導き出す軟磁性導磁路を配置し、光磁気センサを用
い、軟磁性導磁路にレーザ光を照射してその反射光また
は透過光の偏光角の変化を検出することにより、磁気記
録媒体に記録された信号を非常に高い分解能で再生する
ことが可能となる。
【0044】さらに、記録ヘッドと再生ヘッドが一体化
され、磁気記録媒体上を接触走行または空気流による浮
上力を利用して微小量浮上して走行するヘッド支持体に
支持されていることにより、数ミクロン程度の振幅で振
動しながら高速で回転するハードディスクのような磁気
記録媒体であっても、ヘッドは磁気記録媒体表面の動き
に忠実に追従するため、数10nm以下のヘッド・媒体
間間隔を保ちながら安定な信号再生を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気記録再生装置の
概略構成を示す斜視図
【図2】同実施形態に係る磁気記録再生装置における磁
気記録媒体および磁気ヘッドの構成を示す断面図
【図3】本発明の他の実施形態に係る磁気記録再生装置
における磁気記録媒体および磁気ヘッドの構成を示す断
面図
【符号の説明】
1…磁気記録媒体 2…ヘッド部 3…ヘッドアーム 4…トラック 11…ディスク基板 12…軟磁性裏打ち層 13…垂直磁気記録層 14…保護層 15…トラック 20…記録ヘッド 21…主磁極 22…記録用コイル 23…非磁性絶縁部材 24a,24b…記録電流入力端子 30…再生ヘッド 31…非磁性絶縁ケース 32…軟磁性導磁路 33…レーザ発光素子 34…ビームスプリッタ 35…ポラライザ付光検出器 36…再生信号出力端子 40…磁気記録媒体 41…ディスク基板 42…下地層 43…面内磁気記録層 44…保護層 50…記録ヘッド 51…磁性コア 52…記録用コイル 53…磁気ギャップ 54a,54b…記録電流入力端子 60…再生ヘッド 61…非磁性絶縁ケース 62…軟磁性導磁路 63…レーザ発光素子 65…ポラライザ付光検出器 66…レーザ発光素子 67…非磁性ギャップ 66…再生信号出力端子 68…磁気シールド部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録媒体に一端を対向させて該磁気記
    録媒体からの記録信号磁化に基づく磁束を取り出す軟磁
    性導磁路を配置し、この軟磁性導磁路にレーザ光を照射
    して、その反射光または透過光の偏光角の変化を検出す
    ることにより、前記磁気記録媒体に記録された信号を再
    生することを特徴とする磁気記録再生装置における信号
    再生方法。
  2. 【請求項2】磁気記録媒体に信号を記録する記録ヘッド
    と該磁気記録媒体に記録された信号を再生する再生ヘッ
    ドを一体化してヘッド支持体上に支持し、このヘッド支
    持体を該磁気記録媒体に対し接触または空気流による浮
    上力で浮上させて相対的に移動させつつ記録および再生
    を行う磁気記録再生装置において、 前記再生ヘッドは、 前記磁気記録媒体に一端を対向させて設けられ、該磁気
    記録媒体からの記録信号磁化に基づく磁束を取り出す軟
    磁性導磁路と、 前記軟磁性導磁路にレーザ光を照射するレーザ発光素子
    と、 前記軟磁性導磁路からの反射光または透過光の偏光角の
    変化を検出する検出手段とを有することを特徴とする磁
    気記録再生装置。
  3. 【請求項3】前記再生ヘッドの前記磁気記録媒体への対
    向面と前記磁気記録媒体の記録層との間隔が前記レーザ
    発光素子の発光レーザ波長よりも小さいことを特徴とす
    る請求項2に記載の磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】前記軟磁性導磁路を前記再生ヘッドと前記
    磁気記録媒体との相対移動方向両側から挟む一対の磁気
    シールド部材を有することを特徴とする請求項2または
    3に記載の磁気記録再生装置。
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