JPH09178154A - 排ガス煙道部構造 - Google Patents

排ガス煙道部構造

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JPH09178154A
JPH09178154A JP34205895A JP34205895A JPH09178154A JP H09178154 A JPH09178154 A JP H09178154A JP 34205895 A JP34205895 A JP 34205895A JP 34205895 A JP34205895 A JP 34205895A JP H09178154 A JPH09178154 A JP H09178154A
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JP
Japan
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exhaust gas
water
internal surface
heat
silica
Prior art date
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Pending
Application number
JP34205895A
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English (en)
Inventor
Shigeo Shimizu
重雄 清水
Nobuhide Iwata
信秀 岩田
Ryuichi Hotta
隆一 堀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煙突内面や排ガスダクトの内面に結露した水
滴による水滴ミストの発生を防止するとともに、内面腐
食を防止する。 【解決手段】 排ガスと接触する排ガスダクト1の殻体
2の内面に、断熱保温性を有し耐熱性および耐酸性のあ
るシリカボード3を貼着した。このシリカボードによ
り、内面の腐食を防止し、さらに内面に生じた水滴を腐
食面内部に浸潤されて水滴ミストの飛散を防止でき、結
露水に含まれる腐食成分に対しても耐食性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばごみ焼却
炉から排出される腐食性ガスや水蒸気を含む排ガスを排
出するための排ガスダクトや煙突などの排ガス煙道部の
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、産業廃棄物や家庭ごみなどの有害
物質を含む廃棄物をごみ焼却炉で燃焼、焼却した場合、
燃焼により生じる腐食性ガスや有害重金属の除去を目的
として排ガス中に温度を制御する冷却水を噴射するた
め、多量の水蒸気を含む排ガスが発生する。これを大気
中に排出する排ガスダクトや煙突では、低温部で水蒸気
が結露して露点腐食が生じるのはよく知られているが、
この時排ガスに結露水や腐食金属が同伴されて大気中に
飛散され、ごみ焼却炉の周辺の地域に錆片や水滴ミスト
として落下し、汚染や腐食の問題を引き起こすことが考
えられる。
【0003】近年住宅の開発が奥地まですすみ、過疎地
域に建設されていたごみ焼却炉の周辺にも沢山の住宅が
建設されるようになったこと、またごみ中にプラスチッ
ク類が増加した関係で燃焼温度が上がり、排ガス温度制
御のために排ガス中に冷却水を散布する量も増加してい
ること、地方に建設されるごみ焼却炉では小型のものが
多く、24時間の連続操業を前提にしない炉が増加し、
週末ごとの停止する炉や毎日夜間停止する炉が増加し、
排ガスダクトおよび煙突の内面に結露が発生する機会が
増加したことなどの点から、錆の飛散および水滴ミスト
の対策が重要視されるに至っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、結露対策と
して、バーナ加熱や電熱による煙突や排ガスダクトの積
極保温や保温材の強化が考えられるが、バーナ加熱や電
熱は初期設備投資のほかに運転コストが嵩むという問題
があり、保温材の強化でも、運転停止時間が長くなると
効果に限度があるという問題がある。また結露対策とし
て、排ガスの除湿乾燥操作もあるが、大量の排ガスを一
度冷却除湿し、後昇温する方法はごみ焼却炉の処理コス
トに見合わない。
【0005】また錆対策として、排ガスが接する面に耐
蝕性のある高級鋼材で、耐蝕と耐熱の激しい環境に使用
されているNi−Crの多いオーステナイト系ステンレ
ス鋼があるが高価であり、強度が炭素鋼より低いため、
煙突などの高層構造物で多量に使用すると極めて高価に
なる。さらに、このオーステナイト系ステンレス鋼は錆
びないが、結露して水滴ミストを発生するという問題が
ある。また錆びない材質として、煉瓦やコンクリート、
セラミック、タイルなどの材料を使用することも考えら
れるが、煙突等の高層構造物への信頼性や経年変化、熱
衝撃による割れ、剥離などの問題を有する。さらにこれ
ら錆びない材料を内面にライニングする方法も考えられ
るが、やはり耐久性に問題があり、補修メンテナンスが
欠かせない。さらにまた耐熱耐酸塗料を塗布することに
よる防蝕も考えられるが、補修メンテナンスも必要で結
露および水滴ミストを抑制できる効果もない。
【0006】本発明は、上記問題点を解決して、特に起
動時に煙突内面や排ガスダクトの内面に結露した水滴の
排出を効果的に防止できて、水滴ミストや錆の飛散によ
る公害を防止できる排ガス煙道部の構造を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1記載の発明は、排ガスと接触する煙
道部内面に、断熱保温性を有しかつ耐熱性および耐酸性
のある吸水性多孔質材をライニングしたことを特徴とす
る。
【0008】上記構成によれば、排ガスに含まれる水分
により煙道の内面に生じた水滴が、吸水性多孔質材の内
部に浸潤されることにより、排ガスによる水滴の同伴を
防止して水滴ミストによる郊外の発生を防止することが
できる。またこの吸水性多孔質材は、断熱保温性を有す
るため、温度追随性がよく、排ガスにより迅速に加熱さ
れて排ガスの露点温度に達するので、浸潤された結露水
が短時間で蒸発されて飛散を効果的に防止することがで
きる。しかも、高温の排ガスや結露水に含まれる塩酸、
硫酸などに腐食されることもなく、長期間使用すること
ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の実施の第1の形
態を図1に基づいて説明する。この排ガスダクト1は、
たとえばごみ焼却炉の排ガス処理装置から排気用煙突の
入口に接続されるもので、筒状鋼製殻体2の内面に、セ
ラミック繊維(シリカ繊維)により板状(円弧板状)に
形成した複数のシリカボード3(吸水性多孔質材)が、
たとえばコロイダルシリカ系耐熱性無機質接着剤により
全面にわたって貼着されている。
【0010】このシリカボード3は、排ガスが直接鋼製
殻体2の内面に接触するのを防止できるため、腐食を防
止できるとともに、伝熱性を小さくできて断熱保温効果
が大きい。したがって、冷却結露による水分生成量が少
なく、水滴ミストの発生が減少される。結露現象は、排
ガスの温度や含有水分量の他、結露面の熱物性によると
ころがあり、伝熱性の悪いもの(断熱材)、軽量で熱容
量の少ないものは、表面の温度追随性が早いので、露点
温度に達しやすく、それだけ結露水分量は少なくなる。
【0011】また、シリカボード3の内面に結露による
水膜が生じても、多孔性の表面構造により、水分はシリ
カボード3内に吸収され、高速排ガス流により表面の水
膜の剥離、吹き飛び現象を防止することができ、水滴ミ
ストの飛散を防止することができる。さらに、結露水に
は、各種腐食性成分(HCl,SO3 等)が溶解してお
り、蒸発凝縮を繰り返すことで煙突構成材料を腐食し易
いが、このシリカボード3は耐熱性、耐酸性に優れてい
るため、結露水による腐食が防止され、長期の使用に耐
える。
【0012】なお、ここで吸水性多孔質材としてシリカ
ボード3を使用したが、シリカボード3に替えて、繊維
布状やスポンジ状のセラミックス材料、またはガラス長
繊維を織った布状あるいは不織布などの多孔質で無機質
の断熱材料を使用することができる。なお、長繊維で強
度のあるものとして、金属繊維や炭素繊維があるが、腐
食や酸化燃焼の問題や、高価格であるという問題があ
り、不適当である。
【0013】図2は、排ガスを放出する為の煙突11
で、コンクリートなどの外装断熱材12が取り付けられ
た筒状鋼製殻体13の内面に、複数の多孔性シリカボー
ド14がコロイダルシリカ系耐熱性無機質接着剤により
全面にわたって貼着されたものである。
【0014】
【実施例】煙突を対象にした本発明の実験例を示す。 (実験例1)図3に示すように、アクリルパイプ21の
半側面の内面に耐水性接着剤によりガラス繊維不織布2
2Aを貼着するとともに、その反対側の外面にも耐水性
接着剤によりガラス繊維不織布2Bを貼着し、蒸気発生
装置23から垂直に配置したアクリルパイプ21内に水
蒸気を送り、さらにファンによりパイプの側面に冷却風
24を吹きつけて冷却した。 ・アクリルパイプ21は、内径:100mm、長さ10
00mm。 ・ガラス繊維不織布22A,22Bは、厚さ5mm。 ・水蒸気:60℃、供給量5.6g/s(流速約1m/
s) 上記実験例1の結果、ガラス繊維不織布22Aがアクリ
ルパイプ21の内面にある場合、蒸気の凝縮温度が遅
く、ガラス繊維不織布22Aの表面が寝れ水滴が垂れ落
ちるまでに時間を要した。一方アクリルパイプ21の外
面にガラス繊維不織布22Bが有る従来の断熱構造の場
合、その内面が直ちに濡れ水滴が滴り落ちた。
【0015】実験例1により、外面が断熱してある内面
が平滑な煙道より、多孔性の不織布の方が、高速排ガス
流の元で、ミストの飛散効果が高いことが実証された。
この実験では不織布を使用したが、長繊維を織った布状
のものは、表面の毛羽立ちが抑えられ拘束排ガス流での
使用に適するものと考えられる。 (実験例2)模擬腐食実験として、腐食性水溶液と乾燥
の繰り返し試験を行った。 ・試験材料:金属繊維(ステンレスSUS304) 耐酸有機塗料 コンクリート シリカボード ガラス繊維 ・腐食液 :0.1%塩酸水溶液、60℃ ・乾燥温度:150℃
【0016】
【表1】
【0017】上記実験例2によれば、金属繊維は耐食性
のあるステンレス鋼であっても、反応表面積が広く、乾
湿条件で塩素濃縮により起こりやすい孔食が多数発生し
たため、腐食液が着色していた。また耐酸性の有機塗料
は、使用温度に限界があり、試験条件では表面の膨潤軟
化と小さい膨れが発生し、長期使用に耐えられない。無
機質であってもアルカリ材料であるコンクリートは、塩
酸環境下での表面の中和反応により、大きく損傷し、腐
食液が白濁した。シリカボードとガラス繊維は、塩酸乾
湿環境下でもほとんど変化がみられず、煙道内面の貼着
材料として適していることが実証できた。
【0018】
【発明の効果】以上にのべたごとく本発明によれば、排
ガスに含まれる水分により煙道の内面に生じた水滴が、
吸水性多孔質材の内部に浸潤されることにより、排ガス
による水滴の同伴を防止して水滴ミストによる郊外の発
生を防止することができる。またこの吸水性多孔質材
は、断熱保温性を有するため、温度追随性がよく、排ガ
スにより迅速に加熱されて排ガスの露点温度に達するの
で、浸潤された結露水が短時間で蒸発されて飛散を効果
的に防止することができる。しかも、高温の排ガスや結
露水に含まれる塩酸、硫酸などに腐食されることもな
く、長期間使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態を示す排ガスダクトの
斜視図である。
【図2】本発明に係る実施の形態を示す煙突の斜視図で
ある。
【図3】本発明に係る実験装置を説明する斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 排ガスダクト 2 鋼性殻体 3 シリカボード 11 煙突 12 外装断熱材 13 鋼性殻体 14 シリカボード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排ガスと接触する煙道部内面に、断熱保温
    性を有しかつ耐熱性および耐酸性のある吸水性多孔質材
    をライニングしたことを特徴とする排ガス煙道部構造。
  2. 【請求項2】この吸水性多孔質材をセラミックス系材料
    またはガラス系無機材料により形成したことを特徴とす
    る請求項1記載の排ガス煙道部構造。
JP34205895A 1995-12-28 1995-12-28 排ガス煙道部構造 Pending JPH09178154A (ja)

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JP34205895A JPH09178154A (ja) 1995-12-28 1995-12-28 排ガス煙道部構造

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100391049B1 (ko) * 2000-05-06 2003-07-12 신홍섭 스텐레스 굴뚝의 연도 부식 방지방법
US7931961B1 (en) * 2007-07-11 2011-04-26 Touchstone Research Laboratory, Ltd. Composite exhaust flue
KR101064953B1 (ko) * 2008-11-28 2011-09-16 롯데알미늄 주식회사 침식방지용 코팅처리된 보일러 열교환기 배관 및 그 코팅방법
CN106895427A (zh) * 2017-04-01 2017-06-27 中机国能电力工程有限公司 一种脱硫烟囱玻璃钢贴片复合钢板内筒
CN107687284A (zh) * 2017-09-06 2018-02-13 邹剑青 一种降低烟气排放造成环境污染的烟囱

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