JPH09177879A - 除振装置 - Google Patents
除振装置Info
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- JPH09177879A JPH09177879A JP35395695A JP35395695A JPH09177879A JP H09177879 A JPH09177879 A JP H09177879A JP 35395695 A JP35395695 A JP 35395695A JP 35395695 A JP35395695 A JP 35395695A JP H09177879 A JPH09177879 A JP H09177879A
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- Japan
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- vibration
- vibration isolation
- electromagnet
- vibration resistant
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 空気ばねを備えた除振装置において、水平方
向の位置決めをアクチュエータを用いることなく簡単に
行え、空気ばねで支持された除振テーブルが設置床側の
アクチュエータに接触することを防止できると共に、良
好な水平方向の除振制御を行うことができる除振装置を
提供する。 【解決手段】 搭載物を載せた除振台床板を懸架し
て、除振台設置床からの振動を除振する空気ばね11
と、更に振動を能動的に除振制御する電磁石と、除振台
床板上の加速度を検出する加速度センサ13と、除振台
床板と設置床との相対変位を検出する変位センサ5と、
電磁石のコントローラ7とを備えた除振装置において、
空気ばね11で搭載物の重量の大部分を支持すると共
に、水平方向にコイルバネ16を用いて位置決めし、更
に水平方向の微振動を加速度センサの信号をコントロー
ラ7を通して電磁石にフィードバックし、能動的に除振
する。
向の位置決めをアクチュエータを用いることなく簡単に
行え、空気ばねで支持された除振テーブルが設置床側の
アクチュエータに接触することを防止できると共に、良
好な水平方向の除振制御を行うことができる除振装置を
提供する。 【解決手段】 搭載物を載せた除振台床板を懸架し
て、除振台設置床からの振動を除振する空気ばね11
と、更に振動を能動的に除振制御する電磁石と、除振台
床板上の加速度を検出する加速度センサ13と、除振台
床板と設置床との相対変位を検出する変位センサ5と、
電磁石のコントローラ7とを備えた除振装置において、
空気ばね11で搭載物の重量の大部分を支持すると共
に、水平方向にコイルバネ16を用いて位置決めし、更
に水平方向の微振動を加速度センサの信号をコントロー
ラ7を通して電磁石にフィードバックし、能動的に除振
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置や電子
顕微鏡等、設置床からの振動を遮断し、または装置自身
からの加振力により製品の歩留りや測定観測精度上に悪
影響を与える加振力を制振する高精度の除振装置に関す
るものである。
顕微鏡等、設置床からの振動を遮断し、または装置自身
からの加振力により製品の歩留りや測定観測精度上に悪
影響を与える加振力を制振する高精度の除振装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、振動を極度に嫌う電子顕微
鏡、半導体製造装置等の機械装置は、除振装置に搭載さ
れて工場等に設置されていた。従来の除振装置として、
古くから有る空気ばね、ゴムを用いたものに代わり、高
性能の除振を実現できる磁気浮上による除振装置が開発
され、例えば特開平2−203040号公報にその詳細
が開示されている。
鏡、半導体製造装置等の機械装置は、除振装置に搭載さ
れて工場等に設置されていた。従来の除振装置として、
古くから有る空気ばね、ゴムを用いたものに代わり、高
性能の除振を実現できる磁気浮上による除振装置が開発
され、例えば特開平2−203040号公報にその詳細
が開示されている。
【0003】また、振動を嫌う装置を搭載した除振テー
ブルを空気ばねで支持すると共に、電磁石の磁気吸引力
の制御で振動を除去する除振装置が考案されており、例
えば特開平2−266134号公報にその詳細が開示さ
れている。
ブルを空気ばねで支持すると共に、電磁石の磁気吸引力
の制御で振動を除去する除振装置が考案されており、例
えば特開平2−266134号公報にその詳細が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】防振ゴムや空気ばねを
用いた除振装置においては、搭載した半導体製造装置や
電子顕微鏡等に対し、設置床の振動からの振動をある程
度遮断することができるが、共振点を持ち非常に低い周
波数の振動または非常に振幅の小さい振動に対しては除
振することが難しかった。また、除振台床板に搭載した
装置自体から発生する振動に対しては、除振台床板の振
動を検出し能動的に除振制御しなければこのような振動
を除去することができなかった。
用いた除振装置においては、搭載した半導体製造装置や
電子顕微鏡等に対し、設置床の振動からの振動をある程
度遮断することができるが、共振点を持ち非常に低い周
波数の振動または非常に振幅の小さい振動に対しては除
振することが難しかった。また、除振台床板に搭載した
装置自体から発生する振動に対しては、除振台床板の振
動を検出し能動的に除振制御しなければこのような振動
を除去することができなかった。
【0005】しかしながら、上記特開平2−20304
0号公報に開示された従来の磁気浮上による電磁アクチ
ュエータを用いた除振方式では、除振テーブルを浮上さ
せるために常時通電していなければならず、大きな電力
消費を必要としていた。更に係る電磁アクチュエータを
用いた除振装置では、非常時に備えバッテリーも必要と
なり、停電時に対応するための付帯的な設備も複雑なも
のとならざるを得なかった。係る問題点は除振テーブル
を空気ばねで支持することで解決される(特開平2−2
66134号公報)。
0号公報に開示された従来の磁気浮上による電磁アクチ
ュエータを用いた除振方式では、除振テーブルを浮上さ
せるために常時通電していなければならず、大きな電力
消費を必要としていた。更に係る電磁アクチュエータを
用いた除振装置では、非常時に備えバッテリーも必要と
なり、停電時に対応するための付帯的な設備も複雑なも
のとならざるを得なかった。係る問題点は除振テーブル
を空気ばねで支持することで解決される(特開平2−2
66134号公報)。
【0006】上記特開平2−266134号公報に記載
された除振装置は、微振動を嫌う装置を搭載する除振テ
ーブルを、空気ばねで鉛直方向に支持し、設置床自体の
振動が直接除振テーブルに伝達しないようにしている。
それと共に、除振テーブル上に加速度センサを備え、そ
のセンサで検出された除振テーブル上の振動を、電磁石
が除振テーブルに固定された磁性体に及ぼす磁気吸引力
を制御することで除振している。
された除振装置は、微振動を嫌う装置を搭載する除振テ
ーブルを、空気ばねで鉛直方向に支持し、設置床自体の
振動が直接除振テーブルに伝達しないようにしている。
それと共に、除振テーブル上に加速度センサを備え、そ
のセンサで検出された除振テーブル上の振動を、電磁石
が除振テーブルに固定された磁性体に及ぼす磁気吸引力
を制御することで除振している。
【0007】しかしながら、鉛直方向の位置決めは空気
ばねの圧力を調節することで行えるが、水平方向の位置
決めが問題である。限られた電磁石の微小な空隙内に除
振テーブル側の磁性体が常に接触しないように,X,Y
方向(水平方向)に位置決めしなければならない。しか
し、上述した除振装置では水平方向には特に位置決めは
行っておらず、空気ばねの水平方向の剛性で受動的に支
持されていたに過ぎない。空気ばねは、特性にばらつき
があり、ゴムの特性あるいは組立精度によって、水平方
向に定常的に位置ずれが生じ、設置床側に固定された電
磁石の磁極と、空気ばねで支持された除振テーブル側に
固定された磁性体とが接触し、除振性能の悪化、又は、
装置を損傷する危険性があった。
ばねの圧力を調節することで行えるが、水平方向の位置
決めが問題である。限られた電磁石の微小な空隙内に除
振テーブル側の磁性体が常に接触しないように,X,Y
方向(水平方向)に位置決めしなければならない。しか
し、上述した除振装置では水平方向には特に位置決めは
行っておらず、空気ばねの水平方向の剛性で受動的に支
持されていたに過ぎない。空気ばねは、特性にばらつき
があり、ゴムの特性あるいは組立精度によって、水平方
向に定常的に位置ずれが生じ、設置床側に固定された電
磁石の磁極と、空気ばねで支持された除振テーブル側に
固定された磁性体とが接触し、除振性能の悪化、又は、
装置を損傷する危険性があった。
【0008】この位置決めを電磁石で行うこともできる
が、除振テーブル上の搭載物の重量が大きい場合、これ
を支持する空気ばねの剛性も高くなり、これにともなっ
て位置決めのために電磁石の容量が大きくなる。これに
関連して、電磁石を励磁する電流増幅器及び電源の容
量、寸法等も大きくなってしまう。又、水平方向の位置
決め用コントローラも必要となる。
が、除振テーブル上の搭載物の重量が大きい場合、これ
を支持する空気ばねの剛性も高くなり、これにともなっ
て位置決めのために電磁石の容量が大きくなる。これに
関連して、電磁石を励磁する電流増幅器及び電源の容
量、寸法等も大きくなってしまう。又、水平方向の位置
決め用コントローラも必要となる。
【0009】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
ので、空気ばねを備えた除振装置において、水平方向の
位置決めをアクチュエータを用いることなく簡単に行
え、空気ばねで支持された除振テーブルが設置床側のア
クチュエータに接触することを防止できると共に、良好
な水平方向の除振制御を行うことができる除振装置を提
供することを目的とする。
ので、空気ばねを備えた除振装置において、水平方向の
位置決めをアクチュエータを用いることなく簡単に行
え、空気ばねで支持された除振テーブルが設置床側のア
クチュエータに接触することを防止できると共に、良好
な水平方向の除振制御を行うことができる除振装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明の除振装置は、搭載物を載せた除振台床板
を懸架して、除振台設置床からの振動を除振する空気ば
ねと、更に振動を能動的に除振制御する電磁石と、除振
台床板上の加速度を検出する加速度センサと、除振台床
板と設置床との相対変位を検出する変位センサと、電磁
石のコントローラとを備えた除振装置において、空気ば
ねで搭載物の重量の大部分を支持すると共に、水平方向
にコイルバネを用いて位置決めし、更に水平方向の微振
動を前記加速度センサの信号を前記コントローラを通し
て電磁石にフィードバックし、能動的に除振することを
特徴とするものである。
ため、本発明の除振装置は、搭載物を載せた除振台床板
を懸架して、除振台設置床からの振動を除振する空気ば
ねと、更に振動を能動的に除振制御する電磁石と、除振
台床板上の加速度を検出する加速度センサと、除振台床
板と設置床との相対変位を検出する変位センサと、電磁
石のコントローラとを備えた除振装置において、空気ば
ねで搭載物の重量の大部分を支持すると共に、水平方向
にコイルバネを用いて位置決めし、更に水平方向の微振
動を前記加速度センサの信号を前記コントローラを通し
て電磁石にフィードバックし、能動的に除振することを
特徴とするものである。
【0011】また、前記除振台床板の加速度を制御する
コントローラにおいて、積分要素を持ち加速度信号を速
度信号に変換し、微振動を除振制御することを特徴とす
る。
コントローラにおいて、積分要素を持ち加速度信号を速
度信号に変換し、微振動を除振制御することを特徴とす
る。
【0012】上述した本発明の除振装置は、除振テーブ
ル上の搭載物の鉛直方向の支持と位置決めを空気ばねで
行い、水平方向にはばね定数の小さいコイルばねで位置
決めを行う。これによって、搭載物の重量が大きくても
電磁石磁極が対向する空隙内に除振テーブル側の磁性体
の位置決めを確実に行い、接触することが防止される。
従って、電磁石磁極と磁性体が接触して、十分な除振性
能が得られなかったり、場合によっては除振装置や搭載
物が損傷するという問題が防止される。
ル上の搭載物の鉛直方向の支持と位置決めを空気ばねで
行い、水平方向にはばね定数の小さいコイルばねで位置
決めを行う。これによって、搭載物の重量が大きくても
電磁石磁極が対向する空隙内に除振テーブル側の磁性体
の位置決めを確実に行い、接触することが防止される。
従って、電磁石磁極と磁性体が接触して、十分な除振性
能が得られなかったり、場合によっては除振装置や搭載
物が損傷するという問題が防止される。
【0013】又、水平方向の位置決めを機構的に簡単な
ばね要素で行うことから、水平方向の制御用電磁石は位
置決めをする力を必要としない。従って、水平方向の除
振制御用の電磁石は、微振動を除振制御するのに必要な
容量を持っていればよいので、小型で小容量の電磁石
で、低周波の微振動迄除去することができる。
ばね要素で行うことから、水平方向の制御用電磁石は位
置決めをする力を必要としない。従って、水平方向の除
振制御用の電磁石は、微振動を除振制御するのに必要な
容量を持っていればよいので、小型で小容量の電磁石
で、低周波の微振動迄除去することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例について添付図面を
参照しながら説明する。
参照しながら説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施例の除振装置の立
面図を示し、図2はその平面図を示す。除振テーブル1
0上には、振動を嫌う電子顕微鏡、半導体製造装置等の
機械装置が搭載される。除振テーブル10は、その四隅
において空気バネ11により鉛直方向に支持されてい
る。空気バネ11は、設置床上に固定された共有ベース
12にその一端が固定されている。また、除振テーブル
上には、X,Y方向の加速度を検出する加速度センサ1
3が備えられている。
面図を示し、図2はその平面図を示す。除振テーブル1
0上には、振動を嫌う電子顕微鏡、半導体製造装置等の
機械装置が搭載される。除振テーブル10は、その四隅
において空気バネ11により鉛直方向に支持されてい
る。空気バネ11は、設置床上に固定された共有ベース
12にその一端が固定されている。また、除振テーブル
上には、X,Y方向の加速度を検出する加速度センサ1
3が備えられている。
【0016】空気バネは、図示しない圧力を制御する制
御装置により、同様に図示しない変位センサの信号によ
り鉛直方向に位置決めされる。尚、変位センサは、設置
床側に固定された電磁石の磁極と除振テーブル側に固定
された磁性体との空隙を検出する。加速度センサで検出
された振動は、電磁アクチュエータ15の電磁石の励磁
電流を制御することにより、電磁石磁極に対向する磁性
体に及ぼす磁気吸引力を制御することにより、除振テー
ブル上の振動を除振制御する。除振制御は、図示しない
制御装置により行われる。
御装置により、同様に図示しない変位センサの信号によ
り鉛直方向に位置決めされる。尚、変位センサは、設置
床側に固定された電磁石の磁極と除振テーブル側に固定
された磁性体との空隙を検出する。加速度センサで検出
された振動は、電磁アクチュエータ15の電磁石の励磁
電流を制御することにより、電磁石磁極に対向する磁性
体に及ぼす磁気吸引力を制御することにより、除振テー
ブル上の振動を除振制御する。除振制御は、図示しない
制御装置により行われる。
【0017】本実施例においては、水平方向の位置決め
を行うコイルバネ16A,16B,16Cを図示するよ
うにX,Y,θ方向の6カ所に備える。このコイルバネ
16A,16B,16Cによる水平位置補正機構は、図
示するように設置床側の共通ベースに備えられた部材1
8と、除振テーブル10側に備えられた部材19とがバ
ネ材16により連結されている。そして、このバネ要素
をX,Y,θ方向に備えることにより、バネ力により、
水平方向の電磁石空隙中央にバランスする位置に除振テ
ーブル10が位置決めされる。
を行うコイルバネ16A,16B,16Cを図示するよ
うにX,Y,θ方向の6カ所に備える。このコイルバネ
16A,16B,16Cによる水平位置補正機構は、図
示するように設置床側の共通ベースに備えられた部材1
8と、除振テーブル10側に備えられた部材19とがバ
ネ材16により連結されている。そして、このバネ要素
をX,Y,θ方向に備えることにより、バネ力により、
水平方向の電磁石空隙中央にバランスする位置に除振テ
ーブル10が位置決めされる。
【0018】従って、除振テーブル上に大型で重量の大
きい(例えば数百Kgの)搭載物を載せた場合に鉛直方
向の位置決めは空気バネの圧力調整によって行われ、水
平方向の位置決めは、前述したバネ力による水平位置補
正機構16によって行われる。そして、除振テーブル1
0上の加速度センサ13で検出された振動は、電磁アク
チュエータ15の磁気吸引力を制御することにより除振
制御される。
きい(例えば数百Kgの)搭載物を載せた場合に鉛直方
向の位置決めは空気バネの圧力調整によって行われ、水
平方向の位置決めは、前述したバネ力による水平位置補
正機構16によって行われる。そして、除振テーブル1
0上の加速度センサ13で検出された振動は、電磁アク
チュエータ15の磁気吸引力を制御することにより除振
制御される。
【0019】水平方向の位置決めを行うコイルバネのバ
ネ定数は、高い方が、即ちバネ力が大きい方が、水平方
向の位置決めが容易となる。しかしながら、バネ力が強
いということは、除振テーブルと設置床側との結合が強
いということであり、設置床自体が振動した場合、その
振動の除振テーブルへの振動伝達率が悪化する。このた
め、設置床上の振動を減衰させることができず、その振
動がそのまま除振テーブル上に伝達されることになる。
また、微少な位置決めもしにくくなることが考えられ
る。
ネ定数は、高い方が、即ちバネ力が大きい方が、水平方
向の位置決めが容易となる。しかしながら、バネ力が強
いということは、除振テーブルと設置床側との結合が強
いということであり、設置床自体が振動した場合、その
振動の除振テーブルへの振動伝達率が悪化する。このた
め、設置床上の振動を減衰させることができず、その振
動がそのまま除振テーブル上に伝達されることになる。
また、微少な位置決めもしにくくなることが考えられ
る。
【0020】また、コイルバネのバネ定数が極端に小さ
いと設置床上の振動は除振テーブル上に伝達されない
が、水平方向の位置決めをするバネ力が弱いため、水平
方向にバネで引っ張る長さが大きくなり、バネの動作ス
ペースも大きくなる。場合によっては、バネ力が弱く、
位置決めできないこともあり得る。本実施例の除振装置
においては、水平方向の位置決めを行うコイルバネのば
ね定数を、空気ばねの水平方向のばね定数に対して約1
/5以下にすることによって、水平方向の剛性を増加さ
せずに、水平方向の微少位置決めをすることができる。
いと設置床上の振動は除振テーブル上に伝達されない
が、水平方向の位置決めをするバネ力が弱いため、水平
方向にバネで引っ張る長さが大きくなり、バネの動作ス
ペースも大きくなる。場合によっては、バネ力が弱く、
位置決めできないこともあり得る。本実施例の除振装置
においては、水平方向の位置決めを行うコイルバネのば
ね定数を、空気ばねの水平方向のばね定数に対して約1
/5以下にすることによって、水平方向の剛性を増加さ
せずに、水平方向の微少位置決めをすることができる。
【0021】尚、以上に説明した実施例は、ばね要素と
してコイルバネを用いた例について説明したが、その他
の形式のばね要素も本発明の趣旨に含まれることは勿論
のことである。
してコイルバネを用いた例について説明したが、その他
の形式のばね要素も本発明の趣旨に含まれることは勿論
のことである。
【0022】図3は、本発明の一実施例の電磁アクチュ
エータの制御系の説明図である。水平方向の除振制御
は、除振制御コントローラ7によって行われる。水平方
向加速度センサ13の出力は、水平方向コントローラ7
に入力され、水平方向コントローラ7で制御信号が生成
され、水平方向制御用電磁石1の励磁電流を制御するこ
とにより水平方向の除振制御を行う。同様に鉛直方向に
ついても、鉛直方向加速度センサ(図示せず)の出力は
鉛直方向コントローラ(図示せず)に入力され、制御信
号が生成され鉛直方向制御用電磁石2の励磁電流を制御
することにより、鉛直方向の除振制御を行う。
エータの制御系の説明図である。水平方向の除振制御
は、除振制御コントローラ7によって行われる。水平方
向加速度センサ13の出力は、水平方向コントローラ7
に入力され、水平方向コントローラ7で制御信号が生成
され、水平方向制御用電磁石1の励磁電流を制御するこ
とにより水平方向の除振制御を行う。同様に鉛直方向に
ついても、鉛直方向加速度センサ(図示せず)の出力は
鉛直方向コントローラ(図示せず)に入力され、制御信
号が生成され鉛直方向制御用電磁石2の励磁電流を制御
することにより、鉛直方向の除振制御を行う。
【0023】水平方向コントローラ7は、加速度センサ
13からの水平方向加速度信号を積分して水平方向速度
信号に変換する積分コントローラ8を備える。そして、
加速度信号と速度信号をそれぞれ或る係数を乗じて加算
して、補償回路6及びパワーアンプ9を介して水平方向
制御用電磁石1のコイルに励磁電流として供給する。
13からの水平方向加速度信号を積分して水平方向速度
信号に変換する積分コントローラ8を備える。そして、
加速度信号と速度信号をそれぞれ或る係数を乗じて加算
して、補償回路6及びパワーアンプ9を介して水平方向
制御用電磁石1のコイルに励磁電流として供給する。
【0024】本実施例のアクチュエータの動作は以下の
ようになる。振動を嫌う装置(図示しない)が除振テー
ブル10に搭載固定され、そして空気圧コントローラ4
により空気ばね3の空気圧が調整され除振テーブル10
は浮上状態となる。浮上位置は、空気はね3のばね力と
除振テーブル10の重力とのバランスによって定まり、
空気圧コントローラ4によって目標浮上位置に制御され
る。水平方向にはコイルバネ16により位置決めされ
る。
ようになる。振動を嫌う装置(図示しない)が除振テー
ブル10に搭載固定され、そして空気圧コントローラ4
により空気ばね3の空気圧が調整され除振テーブル10
は浮上状態となる。浮上位置は、空気はね3のばね力と
除振テーブル10の重力とのバランスによって定まり、
空気圧コントローラ4によって目標浮上位置に制御され
る。水平方向にはコイルバネ16により位置決めされ
る。
【0025】そして除振テーブル1が水平方向または鉛
直方向に振動を生じた場合には、加速度センサの出力に
基づく絶対制御系により水平方向電磁石1又は鉛直方向
電磁石2の磁気吸引力の制御により除振制御される。コ
ントローラ7では、加速度信号を積分コントローラ8に
より速度信号に変換し、この加速度信号と速度信号を加
算した信号により除振制御を行っている。このコントロ
ーラ7により、低周波領域の且つ微細振幅の振動を良好
に除振できる。
直方向に振動を生じた場合には、加速度センサの出力に
基づく絶対制御系により水平方向電磁石1又は鉛直方向
電磁石2の磁気吸引力の制御により除振制御される。コ
ントローラ7では、加速度信号を積分コントローラ8に
より速度信号に変換し、この加速度信号と速度信号を加
算した信号により除振制御を行っている。このコントロ
ーラ7により、低周波領域の且つ微細振幅の振動を良好
に除振できる。
【0026】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の除振装置
は、空気バネで除振テーブルが鉛直方向に支持され、水
平方向の位置決めがコイルバネにより行われ、除振テー
ブル上に生じる低周波且つ微細振幅の振動が電磁石の磁
気吸引力により除去される高性能除振装置である。した
がって、除振性能を落とすことなく、省エネルギ化した
除振装置が提供される。
は、空気バネで除振テーブルが鉛直方向に支持され、水
平方向の位置決めがコイルバネにより行われ、除振テー
ブル上に生じる低周波且つ微細振幅の振動が電磁石の磁
気吸引力により除去される高性能除振装置である。した
がって、除振性能を落とすことなく、省エネルギ化した
除振装置が提供される。
【図1】本発明の一実施例の除振装置の立面図。
【図2】本発明の一実施例の除振装置の平面図。
【図3】上記除振装置におけるアクチュエータの制御系
の説明図。
の説明図。
1 水平方向制御用電磁石 2 鉛直方向制御用電磁石 5 変位センサ 7 コントローラ 8 積分コントローラ 10 除振テーブル 11 空気ばね 13 加速度センサ 15 電磁アクチュエータ 16 コイルバネ 16A X方向位置決め用コイルバネ 16B Y方向位置決め用コイルバネ 16C θ方向位置決め用コイルバネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 衛 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 搭載物を載せた除振台床板を懸架して、
除振台設置床からの振動を除振する空気ばねと、更に振
動を能動的に除振制御する電磁石と、除振台床板上の加
速度を検出する加速度センサと、除振台床板と設置床と
の相対変位を検出する変位センサと、電磁石のコントロ
ーラとを備えた除振装置において、空気ばねで搭載物の
重量の大部分を支持すると共に、水平方向にコイルバネ
を用いて位置決めし、更に水平方向の微振動を前記加速
度センサの信号を前記コントローラを通して電磁石にフ
ィードバックし、能動的に除振することを特徴とした除
振装置。 - 【請求項2】 前記除振台床板の加速度を制御するコン
トローラにおいて、積分要素を持ち加速度信号を速度信
号に変換し、微振動を除振制御することを特徴とした請
求項1記載の除振装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35395695A JPH09177879A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 除振装置 |
US08/724,829 US5765800A (en) | 1995-10-04 | 1996-10-02 | Vibration damping apparatus |
DE69631362T DE69631362T2 (de) | 1995-10-04 | 1996-10-02 | Vorrichtung zur Schwingungsdämpfung |
EP96115807A EP0767320B1 (en) | 1995-10-04 | 1996-10-02 | Vibration damping apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35395695A JPH09177879A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 除振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09177879A true JPH09177879A (ja) | 1997-07-11 |
Family
ID=18434352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35395695A Pending JPH09177879A (ja) | 1995-10-04 | 1995-12-27 | 除振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09177879A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010101437A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Nabeya Co Ltd | アクティブ除振ユニット |
KR101421060B1 (ko) * | 2013-03-22 | 2014-07-18 | 주식회사 나인티시스템 | 면진 테이블의 테스트장치 |
CN106678241A (zh) * | 2017-03-07 | 2017-05-17 | 华中科技大学 | 一种单自由度主被动隔振装置 |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP35395695A patent/JPH09177879A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010101437A (ja) * | 2008-10-24 | 2010-05-06 | Nabeya Co Ltd | アクティブ除振ユニット |
KR101421060B1 (ko) * | 2013-03-22 | 2014-07-18 | 주식회사 나인티시스템 | 면진 테이블의 테스트장치 |
CN106678241A (zh) * | 2017-03-07 | 2017-05-17 | 华中科技大学 | 一种单自由度主被动隔振装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040511 |