JPH09176759A - 耐浸食合金の製造方法 - Google Patents
耐浸食合金の製造方法Info
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- JPH09176759A JPH09176759A JP9024832A JP2483297A JPH09176759A JP H09176759 A JPH09176759 A JP H09176759A JP 9024832 A JP9024832 A JP 9024832A JP 2483297 A JP2483297 A JP 2483297A JP H09176759 A JPH09176759 A JP H09176759A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Co基合金以上の良好な耐浸食性を有し、か
つ羽根材、とくにチタン合金に被着可能な耐浸食合金の
製造方法を提供すること。 【解決手段】 高硬度のセラミック粉末を体積比で20
〜60%と、残部がチタン合金の粉末からなる混合物を
真空中又は不活性ガス中で焼成した後に、ホットアイソ
スタティックプレス(高温等方加圧)処理により成形す
ることを特徴とする耐浸食合金の製造方法。
つ羽根材、とくにチタン合金に被着可能な耐浸食合金の
製造方法を提供すること。 【解決手段】 高硬度のセラミック粉末を体積比で20
〜60%と、残部がチタン合金の粉末からなる混合物を
真空中又は不活性ガス中で焼成した後に、ホットアイソ
スタティックプレス(高温等方加圧)処理により成形す
ることを特徴とする耐浸食合金の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば蒸気ター
ビン羽根の前縁部に被着されるエロージョンシールド用
合金部材として好適な耐浸食合金の製造方法に関する。
ビン羽根の前縁部に被着されるエロージョンシールド用
合金部材として好適な耐浸食合金の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、蒸気タービンには高出力化が求
められており、このため蒸気タービンの最終段に使用さ
れる羽根は必然的に長尺化する傾向にある。従来この種
の材質としては、通常12Cr鋼が適用されていたが、
長尺化するにつれて、羽根先端の周速が増加し、これに
対する対応が問題となる。また、蒸気タービンの最終段
付近では蒸気タービンが湿っており、これが水滴となっ
て羽根に衝突し、羽根前縁部が浸食するエロージョンが
生じる。この浸食は周速が増すほど量が増え、羽根の信
頼性を低下せしめる。このため、羽根前縁部には防浸食
のために高硬度のCo基合金をエロージョンシールドと
して被着していたが、長尺化による周速の増大により、
Co基合金といえども多大な浸食を受けるという問題が
生じている。
められており、このため蒸気タービンの最終段に使用さ
れる羽根は必然的に長尺化する傾向にある。従来この種
の材質としては、通常12Cr鋼が適用されていたが、
長尺化するにつれて、羽根先端の周速が増加し、これに
対する対応が問題となる。また、蒸気タービンの最終段
付近では蒸気タービンが湿っており、これが水滴となっ
て羽根に衝突し、羽根前縁部が浸食するエロージョンが
生じる。この浸食は周速が増すほど量が増え、羽根の信
頼性を低下せしめる。このため、羽根前縁部には防浸食
のために高硬度のCo基合金をエロージョンシールドと
して被着していたが、長尺化による周速の増大により、
Co基合金といえども多大な浸食を受けるという問題が
生じている。
【0003】さらに、より一層羽根が長尺化すると、従
来から使用されていた12Cr鋼では遠心力が大となる
ため、軽量なチタン合金(例えばチタン−6%アルミニ
ウム−4%バナジウム)が適用されつつある。しかしな
がら、チタン合金製の羽根の場合にも上記と同様に、高
周速による浸食が問題であり、しかもチタン合金へはC
o基合金を被着しようにも合金の性質が異なるために、
被着させることは困難である。
来から使用されていた12Cr鋼では遠心力が大となる
ため、軽量なチタン合金(例えばチタン−6%アルミニ
ウム−4%バナジウム)が適用されつつある。しかしな
がら、チタン合金製の羽根の場合にも上記と同様に、高
周速による浸食が問題であり、しかもチタン合金へはC
o基合金を被着しようにも合金の性質が異なるために、
被着させることは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はCo
基合金以上の良好な耐浸食性を有し、かつ羽根材、とく
にチタン合金に被着可能な耐浸食合金の製造方法を提供
することを目的とする。
基合金以上の良好な耐浸食性を有し、かつ羽根材、とく
にチタン合金に被着可能な耐浸食合金の製造方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、高硬度のセラミック粉末を体積比で20〜
60%と、残部がチタン合金の粉末からなる混合物を真
空中又は不活性ガス中で焼成した後に、ホットアイソス
タティックプレス(高温等方加圧)処理により成形する
ことを特徴としている。
成するため、高硬度のセラミック粉末を体積比で20〜
60%と、残部がチタン合金の粉末からなる混合物を真
空中又は不活性ガス中で焼成した後に、ホットアイソス
タティックプレス(高温等方加圧)処理により成形する
ことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においては、高硬度のセラ
ミック粉末として、チタン炭化物、チタン窒化物、チタ
ンホウ化物、チタン酸化物などのチタン化合物が用いら
れ得る。
ミック粉末として、チタン炭化物、チタン窒化物、チタ
ンホウ化物、チタン酸化物などのチタン化合物が用いら
れ得る。
【0007】さらに、チタン合金の粉末としては、チタ
ン−6%アルミニウム−4%バナジウム(重量比)合金
などのα+β型チタン合金、あるいはチタン−15%モ
リブデン−5%ジルコニウム合金やチタン−15%モリ
ブデン−5%ジルコニウム−3%アルミニウム合金(重
量比)などのβ型チタン合金が好ましく用いられる。
ン−6%アルミニウム−4%バナジウム(重量比)合金
などのα+β型チタン合金、あるいはチタン−15%モ
リブデン−5%ジルコニウム合金やチタン−15%モリ
ブデン−5%ジルコニウム−3%アルミニウム合金(重
量比)などのβ型チタン合金が好ましく用いられる。
【0008】上記β型チタン合金粉末を用いる場合に
は、セラミック粉末との成形後に700〜850℃の範
囲の加熱による溶体化処理とその後に400〜600℃
の範囲で加熱する時効処理を施こすことが好ましい。
は、セラミック粉末との成形後に700〜850℃の範
囲の加熱による溶体化処理とその後に400〜600℃
の範囲で加熱する時効処理を施こすことが好ましい。
【0009】また、上記耐浸食合金を部材に被着するに
際しては、成形された耐浸食合金を、電子ビーム溶接や
TIG溶接などの溶接法又は、銀ローなどを使ったロー
付法や拡散接合法などにより接合するか、または、耐浸
食合金を部材上でレーザーや電子ビームなどの高エネル
ギービームにより溶融することにより被着する。
際しては、成形された耐浸食合金を、電子ビーム溶接や
TIG溶接などの溶接法又は、銀ローなどを使ったロー
付法や拡散接合法などにより接合するか、または、耐浸
食合金を部材上でレーザーや電子ビームなどの高エネル
ギービームにより溶融することにより被着する。
【0010】また、チタン合金粉末として上記β型チタ
ン合金を用いるに際しては、成形された耐浸食合金を上
記方法により部材に被着した後に、700〜850℃の
範囲の加熱による溶体化処理とその後に400〜600
℃の範囲で加熱する時効処理を施すことが好ましい。
ン合金を用いるに際しては、成形された耐浸食合金を上
記方法により部材に被着した後に、700〜850℃の
範囲の加熱による溶体化処理とその後に400〜600
℃の範囲で加熱する時効処理を施すことが好ましい。
【0011】本発明にかかる耐浸食合金の構成物のう
ち、セラミック粉末として、例えばシリコンカーバイド
(SiC)やシリコンナイトライド(Si3N4)、ボ
ロンナイトライド(BN)、チタンカーバイド(Ti
C)、チタンナイトライド(TiN)、チタンボランド
(TiB2など)、酸化チタン(TiO2)、酸化アル
ミニウム(Al2O3)など、その個体が非常に高硬度
であり、これをチタン又はチタン合金粉末と混合一体化
することによりチタン又はチタン合金単独では得られな
い高硬度を得ることができ、また上記構成物を一体化す
るに際し、ホットアイソスタティックプレス処理を施こ
すことにより混合物間に生成されている気孔が圧着され
るので硬度・耐浸食性が一段と富むものとなる。
ち、セラミック粉末として、例えばシリコンカーバイド
(SiC)やシリコンナイトライド(Si3N4)、ボ
ロンナイトライド(BN)、チタンカーバイド(Ti
C)、チタンナイトライド(TiN)、チタンボランド
(TiB2など)、酸化チタン(TiO2)、酸化アル
ミニウム(Al2O3)など、その個体が非常に高硬度
であり、これをチタン又はチタン合金粉末と混合一体化
することによりチタン又はチタン合金単独では得られな
い高硬度を得ることができ、また上記構成物を一体化す
るに際し、ホットアイソスタティックプレス処理を施こ
すことにより混合物間に生成されている気孔が圧着され
るので硬度・耐浸食性が一段と富むものとなる。
【0012】また、チタン合金粉末としてチタン−6%
バナジウム−4%アルミニウム(重量比)などのチタン
合金製羽根と同種のα+β型チタン合金を用いることに
より、羽根への被着を容易にすることができる。さら
に、チタン合金粉末としてチタン−15%モリブデン−
5%ジルコニウム−3%アルミニウム合金などのβ型チ
タン合金を用いると、本合金系は、熱処理、すなわち、
700〜850℃加熱による溶体化処理と400〜60
0℃加熱による時効処理、によりチタン合金自体も硬化
し、より硬度を増す。上記により製造した耐浸食合金
は、チタン合金製羽根と同種のチタン合金であるので同
羽根への溶接あるいはロー付拡散接合などにより高い被
着強度で被着させることができる。また、合金系の異な
る12Cr鋼製の羽根に対しても、ロー付あるいは拡散
接合法などにより被着させることができる。さらに、本
発明になる耐浸食合金を部材、例えば蒸気タービン羽根
に載置し、耐浸食合金自体をレーザー等の高エネルギビ
ームで溶融することによって被着させることにより、ど
のような部材の材料に対しても高い接着強度で被着させ
ることができる。
バナジウム−4%アルミニウム(重量比)などのチタン
合金製羽根と同種のα+β型チタン合金を用いることに
より、羽根への被着を容易にすることができる。さら
に、チタン合金粉末としてチタン−15%モリブデン−
5%ジルコニウム−3%アルミニウム合金などのβ型チ
タン合金を用いると、本合金系は、熱処理、すなわち、
700〜850℃加熱による溶体化処理と400〜60
0℃加熱による時効処理、によりチタン合金自体も硬化
し、より硬度を増す。上記により製造した耐浸食合金
は、チタン合金製羽根と同種のチタン合金であるので同
羽根への溶接あるいはロー付拡散接合などにより高い被
着強度で被着させることができる。また、合金系の異な
る12Cr鋼製の羽根に対しても、ロー付あるいは拡散
接合法などにより被着させることができる。さらに、本
発明になる耐浸食合金を部材、例えば蒸気タービン羽根
に載置し、耐浸食合金自体をレーザー等の高エネルギビ
ームで溶融することによって被着させることにより、ど
のような部材の材料に対しても高い接着強度で被着させ
ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明にかかる耐食合金の製造方法お
よび当該耐食合金における各限定理由について説明する
とともに、その具体的実施手段について説明する。
よび当該耐食合金における各限定理由について説明する
とともに、その具体的実施手段について説明する。
【0014】まず、セラミック粉末は、チタン炭化物
(TiC)、チタン窒化物(TiN)、チタンホウ化物
(TiB2など)、酸化チタン(TiO2)、シリコン
カーバイド(SiC)、シリコンナイトライド(Si3
N4)、アルミナ(Al2O3)などがあるから硬度は
例えばTiCでは、Hv2400,TiNがHv170
0など従来エロージョンシールドとして使用されている
Co基合金ステライトトの硬度Hv500に比べて非常
に高い硬度を有している。これを混合焼結体に均一に分
散させるには全体体積比で20%〜60%が最も好まし
い適用範囲である。これは全体体積比が20%未満では
Co基合金以上の硬度を得ることが難しく、それが60
%を超えると、脆くなり、焼結体として成形できなくな
るからである。このセラミックス粉末を焼結体とする
に、金属粉末としてチタン又はチタン合金をバインダー
として用いるが、その際、セラミックス粉末としては、
上記の各種セラミック粉末が使用可能であるが、とく
に、チタン系の炭・窒化物、ホウ化物、酸化物は、バイ
ンダーのチタン又はチタン合金との親和性が良好であ
り、緻密な焼結体が形成できる。
(TiC)、チタン窒化物(TiN)、チタンホウ化物
(TiB2など)、酸化チタン(TiO2)、シリコン
カーバイド(SiC)、シリコンナイトライド(Si3
N4)、アルミナ(Al2O3)などがあるから硬度は
例えばTiCでは、Hv2400,TiNがHv170
0など従来エロージョンシールドとして使用されている
Co基合金ステライトトの硬度Hv500に比べて非常
に高い硬度を有している。これを混合焼結体に均一に分
散させるには全体体積比で20%〜60%が最も好まし
い適用範囲である。これは全体体積比が20%未満では
Co基合金以上の硬度を得ることが難しく、それが60
%を超えると、脆くなり、焼結体として成形できなくな
るからである。このセラミックス粉末を焼結体とする
に、金属粉末としてチタン又はチタン合金をバインダー
として用いるが、その際、セラミックス粉末としては、
上記の各種セラミック粉末が使用可能であるが、とく
に、チタン系の炭・窒化物、ホウ化物、酸化物は、バイ
ンダーのチタン又はチタン合金との親和性が良好であ
り、緻密な焼結体が形成できる。
【0015】つぎに、セラミック粉末と混合するチタン
合金の粉末は、バインダーの役目をするとともに、混合
焼結体の基本的な強度特性を代表するもので、商用純チ
タンならびにチタン基の合金全てで混合焼結体を形成す
ることが可能であるが、強度(硬度)をより高く必要と
する際には、高強度のチタン−6%アルミニウム−4%
バナジウム合金をはじめとするα+β型合金が望まし
い。さらに、高強度を必要とする際には熱処理により硬
化する性質を有するチタン−15%モリブデン−5%ジ
ルコニウムやチタン−15%モリブデン−5%ジルコニ
ウム−3%アルミニウム合金などのβ型チタン合金が望
ましい。
合金の粉末は、バインダーの役目をするとともに、混合
焼結体の基本的な強度特性を代表するもので、商用純チ
タンならびにチタン基の合金全てで混合焼結体を形成す
ることが可能であるが、強度(硬度)をより高く必要と
する際には、高強度のチタン−6%アルミニウム−4%
バナジウム合金をはじめとするα+β型合金が望まし
い。さらに、高強度を必要とする際には熱処理により硬
化する性質を有するチタン−15%モリブデン−5%ジ
ルコニウムやチタン−15%モリブデン−5%ジルコニ
ウム−3%アルミニウム合金などのβ型チタン合金が望
ましい。
【0016】これらβ型チタン合金粉末を用いるに際し
ては、セラミック粉末と混合・焼成後、部材に被着前あ
るいは被着後のいずれかにおいて、700〜850℃の
範囲で加熱後急冷する溶体化処理とその後に400〜6
00℃の範囲で加熱することにより時効硬化して、より
高硬度の耐浸食合金が達成される。溶体化処理、として
は、700℃以下の加熱保持では焼結後の合金が均一に
固溶体とはならず、また850℃以上になると焼結後の
合金が粗大化して、脆くなるので、この範囲とする。ま
た、時効処理としては、400℃以下の加熱では、硬化
に数百時間を要し、工業的ではなく、また600℃以上
になると硬化の程度が小さく、実際上有効な効果が得ら
れないので、この範囲とする。この溶体化−時効処理
は、部材への被着前でも後でも有効で、接合方法との関
連で選択出来る。また、銀ロー付などの接合方法をとる
場合においては、接合時の加熱温度が、あるいは接合方
法が電子ビーム溶接などの溶接や、レーザーなどの溶融
接合の場合にはその後に応力除去焼鈍などの後熱処理の
加熱温度が、上記溶体化処理と時効処理の温度範囲に一
致しているときは、それを兼ね合わせることができる。
ては、セラミック粉末と混合・焼成後、部材に被着前あ
るいは被着後のいずれかにおいて、700〜850℃の
範囲で加熱後急冷する溶体化処理とその後に400〜6
00℃の範囲で加熱することにより時効硬化して、より
高硬度の耐浸食合金が達成される。溶体化処理、として
は、700℃以下の加熱保持では焼結後の合金が均一に
固溶体とはならず、また850℃以上になると焼結後の
合金が粗大化して、脆くなるので、この範囲とする。ま
た、時効処理としては、400℃以下の加熱では、硬化
に数百時間を要し、工業的ではなく、また600℃以上
になると硬化の程度が小さく、実際上有効な効果が得ら
れないので、この範囲とする。この溶体化−時効処理
は、部材への被着前でも後でも有効で、接合方法との関
連で選択出来る。また、銀ロー付などの接合方法をとる
場合においては、接合時の加熱温度が、あるいは接合方
法が電子ビーム溶接などの溶接や、レーザーなどの溶融
接合の場合にはその後に応力除去焼鈍などの後熱処理の
加熱温度が、上記溶体化処理と時効処理の温度範囲に一
致しているときは、それを兼ね合わせることができる。
【0017】つぎに、本発明にかかる耐食合金の具体的
な製造例について説明する。
な製造例について説明する。
【0018】第1表は、本発明の実施例の硬度と耐浸食
性を示したものである。実施例の各耐浸食合金は、Ti
e,TiN,TiB2,SiCなどの炭・ホウ化物の粉
末と、チタン合金の粉末を所定の割合で機械的に混合し
た後、20mm角×300mm長さの矩形容器に混合粉末を
充てんし、プレスにより成形し、固体とした。その後、
矩形の固体を、周囲をBN粉末で充てんし、別の円筒容
器に入れ、円筒容器を溶接で封印した後、1000〜1
100℃に加熱して、圧力1500気圧でホットアイソ
スタティックプレス、成形して、焼結一体化した。その
後、硬度測定とエロージョン試験を実施した。エロージ
ョン試験としては、水温24℃、6.5KHz、振巾1
00μmのキャビテーションエロージョン試験を行い、
エロージョン減量を求めた。
性を示したものである。実施例の各耐浸食合金は、Ti
e,TiN,TiB2,SiCなどの炭・ホウ化物の粉
末と、チタン合金の粉末を所定の割合で機械的に混合し
た後、20mm角×300mm長さの矩形容器に混合粉末を
充てんし、プレスにより成形し、固体とした。その後、
矩形の固体を、周囲をBN粉末で充てんし、別の円筒容
器に入れ、円筒容器を溶接で封印した後、1000〜1
100℃に加熱して、圧力1500気圧でホットアイソ
スタティックプレス、成形して、焼結一体化した。その
後、硬度測定とエロージョン試験を実施した。エロージ
ョン試験としては、水温24℃、6.5KHz、振巾1
00μmのキャビテーションエロージョン試験を行い、
エロージョン減量を求めた。
【0019】実施例1から実施例9は本発明による耐浸
食合金であり、比較例1はCo基合金のステライトで、
これと実施例を比較すると、いずれも硬さは高く、エロ
ージョン減量も比較例1より小さく、優れた耐エロージ
ョン性を有していることがわかる。実施例7と9は、チ
タン合金粉末としてβ合金を使用した例で、液体化−時
効処理を施こすことにより、熱処理なしに比べ、飛躍的
に耐エロージョン性が向上している。また比較例2と3
は、セラミック粉末の体積%が、本発明の範囲外にある
例で、いずれも高い硬度は得られず、耐エロージョン性
も比較例1より劣っている。
食合金であり、比較例1はCo基合金のステライトで、
これと実施例を比較すると、いずれも硬さは高く、エロ
ージョン減量も比較例1より小さく、優れた耐エロージ
ョン性を有していることがわかる。実施例7と9は、チ
タン合金粉末としてβ合金を使用した例で、液体化−時
効処理を施こすことにより、熱処理なしに比べ、飛躍的
に耐エロージョン性が向上している。また比較例2と3
は、セラミック粉末の体積%が、本発明の範囲外にある
例で、いずれも高い硬度は得られず、耐エロージョン性
も比較例1より劣っている。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による耐浸食
合金は、耐エロージョン性に優れており、特に蒸気ター
ビン羽根の信頼性向上を図る上において優れた効果を有
している。本発明になる耐浸食合金は、蒸気タービン羽
根を例にとって説明したが、その他のエロージョンによ
る損傷を受けるガスタービンやポンプなどの羽根やノズ
ルなどにも適用することができる。
合金は、耐エロージョン性に優れており、特に蒸気ター
ビン羽根の信頼性向上を図る上において優れた効果を有
している。本発明になる耐浸食合金は、蒸気タービン羽
根を例にとって説明したが、その他のエロージョンによ
る損傷を受けるガスタービンやポンプなどの羽根やノズ
ルなどにも適用することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】体積比で20〜60%のセラミック粉末と
残部が実質的にチタン−6%アルミニウム−4%バナジ
ウム合金からなるα+β型チタン合金の粉末とからなる
混合物を調製した後、この混合物を真空中又は不活性ガ
ス中で焼成し、ホットアイソスタティックプレス処理に
より成形することを特徴とする、耐浸食合金の製造方
法。 - 【請求項2】前記セラミック粉末として、チタン炭化
物、チタン窒化物、チタンホウ化物またはチタン酸化物
を用いたことを特徴とする、請求項1に記載の耐浸食合
金の製造方法。 - 【請求項3】体積比で20〜60%のセラミック粉末と
残部が実質的にチタン−15%モリブデン−5%ジルコ
ニウム合金またはチタン−15%モリブデン−5%ジル
コニウム−3%アルミニウム合金からなるβ型チタン合
金の粉末とからなる混合物を調製した後、この混合物を
真空中又は不活性ガス中で焼成し、ホットアイソスタテ
ィックプレス処理により成形することを特徴とする、耐
浸食合金の製造方法。 - 【請求項4】前記セラミック粉末として、チタン炭化
物、チタン窒化物、チタンホウ化物またはチタン酸化物
を用いたことを特徴とする、請求項3に記載の耐浸食合
金の製造方法。 - 【請求項5】ホットアイソスタティックプレス処理によ
る成形の後に、更に700〜850℃の範囲で溶体化処
理し、次いで400〜600℃の範囲で時効処理を施す
ことを特徴とする、請求項3に記載の耐浸食合金の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9024832A JPH09176759A (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 耐浸食合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9024832A JPH09176759A (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 耐浸食合金の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1290573A Division JP2653527B2 (ja) | 1989-11-08 | 1989-11-08 | 耐浸食合金の接合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09176759A true JPH09176759A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=12149180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9024832A Pending JPH09176759A (ja) | 1997-02-07 | 1997-02-07 | 耐浸食合金の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09176759A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109689905A (zh) * | 2016-08-04 | 2019-04-26 | 伟尔矿物澳大利亚私人有限公司 | 金属基体复合材料铸件 |
CN111979436A (zh) * | 2020-09-22 | 2020-11-24 | 西安稀有金属材料研究院有限公司 | 一种提升tc4钛合金材料强韧性水平的制备方法 |
CN112662903A (zh) * | 2020-12-07 | 2021-04-16 | 北京理工大学 | 一种高强度Zr-Ti基合金的制备方法 |
JP2021139002A (ja) * | 2020-03-05 | 2021-09-16 | 東京窯業株式会社 | 複合材料の焼結体の製造方法及び複合材料の焼結体 |
WO2022028517A1 (zh) * | 2020-08-07 | 2022-02-10 | 南京航空航天大学 | 一种耐磨损梯度界面复相增强钛合金材料及其制备方法 |
-
1997
- 1997-02-07 JP JP9024832A patent/JPH09176759A/ja active Pending
Cited By (7)
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