JPH09176663A - Sngの製造方法 - Google Patents

Sngの製造方法

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JPH09176663A
JPH09176663A JP33528995A JP33528995A JPH09176663A JP H09176663 A JPH09176663 A JP H09176663A JP 33528995 A JP33528995 A JP 33528995A JP 33528995 A JP33528995 A JP 33528995A JP H09176663 A JPH09176663 A JP H09176663A
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gas
steam
sng
reforming
reactor
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Yasumasa Urushizaki
靖昌 漆崎
Masahiko Morimoto
征彦 森本
Masashi Motoe
正史 元江
Takao Fujii
隆男 藤井
Toshiaki Yoshimoto
俊秋 吉本
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ASAHIKAWA GAS KK
Osaka Gas Co Ltd
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ASAHIKAWA GAS KK
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】原料軽質炭化水素を加熱し、脱硫し、水蒸気改
質し、改質ガスをメタン化し、熱量調整を行ってSNG
を製造する方法において、熱交換器型反応器をコンパク
トにすることにより、SNG製造装置全体を小型化する
ことを主な目的とする。 【解決手段】1.原料軽質炭化水素を加熱し、脱硫し、
水蒸気改質し、熱量調整を行ってSNGを製造する方法
において、断熱改質反応器において軽質炭化水素を水蒸
気改質した後、熱交換器型反応器において改質ガスの少
なくとも一部をメタン化反応させ、発生する反応熱を水
蒸気の生成熱源として利用することを特徴とするSNG
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽質炭化水素を原
料とするSNGの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、日本の都市ガスの供給状況を見る
と、大手都市ガス事業者は、輸入LNGによる13Aガ
スを供給しているのに対し、中小ガス事業者は、13A
ガスとは異なるガスを供給している場合が多い。しかし
ながら、需要者の転居、或いはガス器具の供給などを考
慮すると、理想的には、全国のいずれの事業所において
も、同種のガスを供給することが望ましい。このため、
中小ガス事業者の一部には、大手都市ガス事業者からパ
イプラインでLNGの供給を受けたり、或いはLNGの
サテライト基地を設けて13Aガスを供給しているとこ
ろもある。しかしながら、大手都市ガス事業者から遠く
離れた地域において、この様な手段でLNGガスを供給
することは、コスト高になるので、ナフサ、LPGなど
の軽質炭化水素を原料とする安価な13Aガスの製造設
備の設置が望まれている。
【0003】また、東京ガス、大阪ガスなどの大手ガス
事業者においても、従来からLNGが不足した場合に備
えて、SNGを製造供給できるような設備を有してお
り、その具体例は、図1に示す様なプロセスフローによ
り構成されている(日本ガス協会誌、VOL.40, No.10(1
987年))。
【0004】図1において、原料は、メタン化反応器に
後続する熱交換器において予備加熱され、脱硫用加熱炉
で加熱された後、脱硫器で脱硫される。脱硫された原料
は、次いで水蒸気と混合され、さらに改質反応に必要な
温度(400〜500℃程度)まで改質用加熱炉で加熱された
後、断熱改質反応器に送られる。断熱改質反応器を出た
改質ガスは、水素を15〜20%程度含んでおり、このまま
ではSNGとして適当ではない。従って、メタンガス組
成を増加させるために、改質ガスは、廃熱ボイラーでそ
の温度を280〜300℃程度まで下げられた後、メタン化反
応器に送られる。このメタン化反応器としても、断熱型
反応器が用いられるので、発熱反応のために出口ガス温
度が上昇し、ガス組成は、その温度および圧力での平衡
組成となる。従って、SNG中のメタン含有量を多くす
るために、メタン化反応器を2基以上設置し、各メタン
化反応器の中間に廃熱ボイラーを配置して、熱回収を行
っている。
【0005】この方法は、反応器および廃熱ボイラーと
機器の数が多くなり、それに伴って計装システムも複雑
になるため、経済性と運転性に問題がある。
【0006】また、他の方法として、等温反応器のみを
用い、軽質炭化水素の改質とメタン化とを同時に行う方
法もある(図2参照:特開平4-366200号参照)。
【0007】図2に示す方法においては、原料と水蒸気
とは、等温反応器において熱媒体により予熱された後、
改質反応とメタン化反応とを同時に開始し、等温反応器
内のガス温度は上昇する。このガスは、熱媒体によって
冷却されると、メタン化反応も進行して、最終的には熱
媒体温度よりも少し高い温度になって反応を終結し、ガ
ス組成もその温度での平衡組成になる。熱媒体は、循環
使用され、全体として熱が過剰になれば熱を除去し、不
足すれば熱を供給する様に構成されている。従って、図
2の方法で使用する等温反応器においては、熱媒体は、
温度をほぼ一定とするために、必須の構成要素である。
【0008】水添脱硫用の水素源としては、等温反応器
の一部にメタノールを通し、そこで発生する反応ガスを
利用している。
【0009】この等温反応器のみを使用する方法におい
ては、熱媒体およびメタノールを使用することが必須で
あるので、それらに関連した設備が必要となって機器の
数が多くなり、それに伴ってプロセスも複雑となり、や
はり経済性と運転性とに問題がある。
【0010】本発明者らは、上記の様な従来技術の問題
点を軽減するために、種々研究を重ね、その成果に基づ
いて、先に新たなSNGの製造方法を完成し、すでに特
許出願中である(特開平7-26271号参照;以下この発明
を先願発明という)。
【0011】先願発明は、以下の様な構成を備えてい
る;「軽質炭化水素を原料とするSNGの製造方法にお
いて、原料と水蒸気とを断熱改質反応器において改質反
応させた後、これに引続く熱交換器型反応器において改
質ガスの全てまたは一部をメタン化反応させ、発生した
反応熱を原料および水蒸気の予熱に使用することを特徴
とするSNGの製造方法。」 先願発明の構成とその優れた効果は、図1および図2と
それらに関連する記載から明らかなところであるが、そ
の後の研究により、未だ改善の余地があることが判明し
た。すなわち、発生した反応熱を原料および水蒸気の予
熱に使用する方式では、熱交換チューブの数が著しく多
くなるので、熱交換型反応器をコンパクトにすることが
できないという問題点があることが判明した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、先
願発明の利点を生かしつつ、その問題点を解消若しくは
軽減し得るSNGの製造方法を提供することを主な目的
とする。
【0013】より具体的には、原料軽質炭化水素を加熱
し、脱硫し、水蒸気改質し、改質ガスをメタン化し、熱
量調整を行ってSNGを製造する方法において、熱交換
器型反応器をコンパクトにすることにより、SNG製造
装置全体を小型化することを主な目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の様な
従来技術の問題点に留意しつつ、さらに研究を重ねた結
果、断熱改質反応器で得られた改質ガスの少なくとも一
部を熱交換器型反応器でメタン化反応に供するに際し、
ここで発生する反応熱により直接水を加熱して水蒸気の
生成熱源として利用することにより、その目的を達成し
うることを見出した。
【0015】すなわち、本発明は、下記のSNG製造方
法を提供する; 1.原料軽質炭化水素を加熱し、脱硫し、水蒸気改質
し、熱量調整を行ってSNGを製造する方法において、
断熱改質反応器において軽質炭化水素を水蒸気改質した
後、熱交換器型反応器において改質ガスの少なくとも一
部をメタン化反応させ、発生する反応熱を水蒸気の生成
熱源として利用することを特徴とするSNGの製造方
法。
【0016】2.熱交換器型反応器において水を蒸発さ
せ、発生した水蒸気の少なくとも一部を軽質炭化水素の
改質反応における原料水蒸気として使用する上記項1に
記載のSNGの製造方法。
【0017】3.熱交換器型反応器において水を蒸発さ
せ、発生した水蒸気を含む水をスチームドラムに導き、
水蒸気の少なくとも一部を軽質炭化水素の改質反応にお
ける原料水蒸気として使用する上記項1に記載のSNG
の製造方法。
【0018】4.メタン化反応終了後の生成ガスを分離
装置に導き、メタンリッチガスと燃焼特性阻害成分(す
なわち、二酸化炭素等)を含むオフガスとに分離する上
記項1に記載のSNGの製造方法。
【0019】5.オフガスの少なくとも一部に助燃剤と
して高発熱量ガスを混合して、ボイラーの燃料とする上
記項4に記載のSNGの製造方法。
【0020】6.オフガスの少なくとも一部に助燃剤と
して高発熱量ガスを混合して、改質原料水蒸気発生用ボ
イラーおよび/または加熱炉の燃料とする上記項4に記
載のSNGの製造方法。
【0021】7.断熱改質反応器を出た改質ガスの一部
を原料軽質炭化水素の水添脱硫用の水素源として使用す
る上記項1に記載のSNGの製造方法。
【0022】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しつつ、本発明を
さらに詳細に説明する。図3は、本発明の基本的なプロ
セスフローを示す。
【0023】図3に示すフローにおいて使用する装置で
は、断熱型改質反応器と熱交換器型反応器とは、一体的
に構成されている。
【0024】図3に示すフローにおいて、ナフサ、LP
Gなどの軽質炭化水素原料は、熱交換器において、熱交
換器型反応器からの出ガスと熱交換により予熱され、次
いで断熱型改質反応器を出た水素リッチな改質ガスの一
部(脱硫用の水素源となる)と混合された後、脱硫用加
熱炉に送られ、水添脱硫に必要な温度(通常300〜420℃
程度、好ましくは350〜400℃程度、さらに好ましくは37
0〜390℃程度)にまで加熱される。脱硫用加熱炉の加熱
用燃料としては、後述するオフガスと都市ガス、LPG
などの助燃剤との混合ガスを使用する。
【0025】予熱された軽質炭化水素原料は、常法に従
って、水添触媒および吸着脱硫触媒、必要ならばさらに
高次の脱硫触媒を使用する脱硫装置において脱硫され
る。これらの触媒は、特に限定されず、公知のものを使
用することができる。触媒の具体例としては、一般的な
Co−Mo系、Ni−Mo系などの水添脱硫触媒、Zn
O系吸着脱硫触媒などが挙げられる。水添脱硫に供され
るガスの温度が300℃未満である場合には、脱硫が不十
分となるのに対し、420℃を超える場合には、原料が分
解するおそれがある。
【0026】脱硫を終えた軽質炭化水素原料には、水蒸
気が加えられ、さらに改質用加熱炉において所定の温度
(通常350〜600℃程度、好ましくは400〜550℃程度、さ
らに好ましくは450〜500℃程度)にまで加熱された後、
断熱型改質反応器に導入される。断熱型改質反応器に供
給される原料の温度が350℃未満である場合には、原料
の改質が不十分となるのに対し、600℃を超える場合に
は、原料が過度に分解されるおそれがある。断熱型改質
反応器では、軽質炭化水素原料が水蒸気改質される。断
熱型改質反応器の出口温度は、入口温度、水蒸気と軽質
炭化水素原料との比(以下S/Cとする)などに関連し
て、定まる。すなわち、入口温度が高く(或いは低く)
なれば、出口温度は高く(或いは低く)なり、また、S
/Cが小さい(或いは大きい)場合には、出口温度は入
口温度よりも高く(或いは低く)なる。S/Cは、通常
0.7〜2.5程度、より好ましくは0.7〜1.7程度、さらに好
ましくは0.8〜1.2程度である。S/Cが0.7未満である
場合には、反応時に炭素が析出する傾向があるのに対
し、2.5を超える場合には、経済的でなくなる。
【0027】断熱型改質反応器での改質により得られる
ガスは、メタン、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、水蒸
気などからなり、その割合は、出口温度に平衡なものと
なる。この改質ガスは、水素リッチであるため、前述の
ように、その一部が取り出されて原料ガスに加えられ、
水添脱硫用水素ガスとしてリサイクル使用される。
【0028】残りの改質ガスの少なくとも一部は、熱交
換器型反応器に入り、一酸化炭素および二酸化炭素と水
素とが触媒上で反応して、メタンを形成する。このメタ
ンへの変換は、温度が低い程進行するので、水蒸気ドラ
ムの底部から水を供給し、改質ガスとの間で熱交換を行
わせて、改質ガスの温度を低下させ、その温度に応じて
メタン化平衡反応を進行させる。熱交換器型反応器の出
口温度は、通常200〜500℃程度、好ましくは250〜400℃
程度、さらに好ましくは250〜320℃程度である。熱交換
器型反応器の出口温度が200℃未満の場合には、メタン
化反応が起こり難いのに対し、500℃を超える場合に
は、触媒の劣化が著しくなる。
【0029】メタン化ガス中のメタン濃度に影響する因
子としては、上記のメタン化温度以外に、S/Cがあ
る。すなわち、S/Cを小さくすれば、メタン濃度が高
くなり、大きくすれば、メタン濃度は低くなる。この様
にして、熱交換器型反応器からの出ガスの温度とS/C
とを適宜選択することにより、最終的に得られるガスの
組成をコントロールすることができる。通常、上記の温
度とS/Cとの調整により、ガス中のメタン濃度を47〜
81モル%程度とし、発熱量を5500〜7700Kcal/
Nm程度とすることができる。
【0030】断熱型改質反応器で得られた改質ガスの一
部は、メタン化反応に供することなく、メタン化ガスに
混合される。
【0031】メタン化ガスと改質ガスとの混合ガスは、
次いで熱交換器に送られ、前述の様に、軽質炭化水素ガ
ス原料と熱交換を行った後、分離装置に送られる。分離
装置においては、都市ガスの燃焼特性に影響を及ぼす成
分、例えば、二酸化炭素の分離による精製を行い、都市
ガス中での濃度を一定とする。分離装置としては、特に
限定されず、例えば、PSA(プレッシャー スイング
アドソープション)装置、気体分離膜装置などの公知
の装置を使用することができる。
【0032】分離装置を出たガスは、熱量調整装置にお
いてLPGを加えられ、所望の熱量を有するSNGとさ
れる。
【0033】熱交換器型反応器の出ガス温度を低くし且
つS/Cを小さくする場合には、生成ガス中の水素およ
び一酸化炭素の含有量が低くなって、実質的にメタンと
二酸化炭素とからなるガスが得られる。従って、このガ
スから二酸化炭素を除去した後、LPGで熱量調整する
ことにより、実質的にメタンとLPGとにより構成され
るSNGを得ることができる。
【0034】なお、一般にSNGを製造するに際し、二
酸化炭素の分離率を高くするほど分離装置が大きくな
り、用役の消費量も大きくなって製造コストが高くな
る。SNGの製造コストを低減するため、若干量(2%
程度)の二酸化炭素を残す場合には、ガスの燃焼速度が
遅くなるという問題点を生じるので、少量(5%程度)
の水素を残しておき、ガスの燃焼速度を速くする必要が
ある。このためには、断熱型改質反応器で得られた改質
ガスの一部を、メタン化反応に供することなく、メタン
化ガスに混合することができる。
【0035】上述の断熱改質反応および熱交換型反応に
おいて使用する触媒は、通常これらの反応において使用
されている公知の触媒をそのまま使用することができ
る。具体的には、アルミナなどを担体とするRu系など
の各種貴金属系触媒、アルミナ、シリカなどを担体とし
必要に応じてマグネシアなどのアルカリ金属、アルカリ
土類金属の酸化物などを加えたNi系触媒などを使用す
ることができる。この場合において、適切な脱硫触媒を
使用して高度の脱硫を行っておくことにより、S/C
は、Ru系触媒にあっては、0.7〜2.5程度、Ni系
触媒にあっては、1.0〜2.5程度とすることができる。
【0036】本発明方法においては、熱交換型反応器に
水を供給して熱交換を行い、発生する水蒸気を軽質炭化
水素原料の脱硫、原料の改質などに使用する。より具体
的には、図3に示す様に、水蒸気ドラムの底部から水を
熱交換型反応器に供給し、発生する水蒸気を水蒸気ドラ
ムに回収する。回収された水蒸気は、脱硫を終えた軽質
炭化水素原料に添加され、原料の改質に利用される。
【0037】また、分離装置で分離されたオフガスは、
二酸化炭素を主成分とするが、水素、メタンなどの可燃
性成分をも含むので、助燃剤としての都市ガス、LPG
などの高発熱量ガスとともに、脱硫用加熱炉における加
熱用燃料、改質用加熱炉における加熱用燃料、一般的な
ボイラー加熱用燃料などとして利用される。ボイラーで
発生した水蒸気は、改質装置起動時の改質用水蒸気とし
て利用したり、或いは工場の他の設備で必要とされる水
蒸気として利用することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、以下の様な効果が達成
される。
【0039】熱交換器型反応器における熱交換媒体とし
て、水蒸気ではなく、水を使用するので、熱交換効率が
改善され、熱交換チューブの数が少なくて済む様にな
り、熱交換器型反応器全体をコンパクトな構造とするこ
とができる。また、メタン化の反応熱を直接水蒸気発生
に利用するので、他に設置するボイラーの容量を減少さ
せることができる。
【0040】都市ガス需要は、日変動するが、熱交換器
型反応器で発生した反応熱を利用して水蒸気を発生させ
るので、ピークセービングが可能となり、全体としての
設備コストの低減と運転コストの低減を図りうる。
【0041】オフガスを大気に放散することなく、各種
の加熱用燃料の一部として有効に利用することにより、
熱効率を高めることができる。
【0042】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明確にする。
【0043】以下の実施例においては、図3に示すフロ
ーに従って、軽質炭化水素としてブタンを使用し、S/
C=0.8とし、断熱改質反応器および熱交換器型反応
器における触媒としてRu系触媒(γ−アルミナ担体に
Ru2重量担持)を使用して、本発明方法を実施した。
【0044】実施例1 熱交換器型反応器において、改質ガスをメタン化反応に
供することにより発生した反応熱を炭化水素と水蒸気の
予熱に利用した場合(従来技術)の結果と、同じ反応熱
を水蒸気の発生に利用した場合(本発明)の結果とを表
1に示す。
【0045】なお、いずれの場合にも、ブタン原料供給
量は、3.064kg/hr、水蒸気供給量は、3.044kg/hr、S/
Cは、0.8であった。
【0046】また、熱交換器型反応器から得られたメタ
ン化ガスの組成は、CO2(14.18%)、CO(0.06
%)、H2(2.02%)、CH4(58.91%)、H2O(24.8
3%)であり、発熱量は、7564kcalであった。
【0047】
【表1】
【0048】表1に示す結果から、本発明によれば、水
を熱交換媒体とする熱交換型反応器を使用することによ
り、熱交換効率が著しく改善されるので、反応器のシェ
ルを小型化し、チューブ長さおよび本数を減少させ得る
ことが明らかである。
【0049】実施例2 熱交換器型反応器において、改質ガスをメタン化した
後、PSA装置(吸着剤としてモレキュラーシーブを使
用)に導入して、非吸着性のメタンリッチガスと吸着性
のCO2リッチガス(オフガス)とを分離した。
【0050】断熱改質反応器および熱交換器型反応器に
おける反応条件は、表2に示す通りである。
【0051】
【表2】
【0052】表3に得られたSNGの組成(モル%)を
示し、表4にSNGの性状を示す。
【0053】
【表3】
【0054】表3
【0055】
【表4】
【0056】実施例3 実施例2において、PSA装置で得られたCO2リッチ
ガス(オフガス)の生成量を表5に示し、組成および発
熱量を表6に示す。
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】この様なオフガスを水蒸気発生ボイラーの
燃料の一部として利用した。すなわち、表6に示す組成
を有するオフガスは、二酸化炭素の含有量が多く、自燃
しないので、表7に示す割合で都市ガスを助燃剤として
加え、その熱エネルギーを利用して、オフガスを熱分解
させ、燃焼させて、水蒸気の発生を行った。
【0060】
【表7】
【0061】安定した燃焼状態を維持するために、オフ
ガス燃焼装置の中心部に都市ガスバーナー部を設け、そ
の周囲にオフガス用の多孔ノズルを配置して、オフガス
を中心部の都市ガス火炎に向けて噴出させ、都市ガスの
燃焼火炎により、オフガスの熱分解を行った。この際、
分解されたオフガスの完全燃焼を行うために、空気を充
分に混合させた。
【0062】その結果、表8に示す量の水蒸気が得られ
た。
【0063】
【表8】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によるSNG製造方法の1例を示すフ
ローチャートである。
【図2】従来技術によるSNG製造方法の他の1例を示
すフローチャートである。
【図3】本発明の1実施例の概要を示すフローチャート
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 隆男 北海道旭川市永山7条12丁目 (72)発明者 吉本 俊秋 北海道旭川市東8条3丁目1−18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料軽質炭化水素を加熱し、脱硫し、水蒸
    気改質し、熱量調整を行ってSNGを製造する方法にお
    いて、断熱改質反応器において軽質炭化水素を水蒸気改
    質した後、熱交換器型反応器において改質ガスの少なく
    とも一部をメタン化反応させ、発生する反応熱を水蒸気
    の生成熱源として利用することを特徴とするSNGの製
    造方法。
  2. 【請求項2】熱交換器型反応器において水を蒸発させ、
    発生した水蒸気の少なくとも一部を軽質炭化水素の改質
    反応における原料水蒸気として使用する請求項1に記載
    のSNGの製造方法。
  3. 【請求項3】熱交換器型反応器において水を蒸発させ、
    発生した水蒸気を含む水をスチームドラムに導き、水蒸
    気の少なくとも一部を軽質炭化水素の改質反応における
    原料水蒸気として使用する請求項1に記載のSNGの製
    造方法。
  4. 【請求項4】メタン化反応終了後の生成ガスを分離装置
    に導き、メタンリッチガスと燃焼特性阻害成分を含むオ
    フガスとに分離する請求項1に記載のSNGの製造方
    法。
  5. 【請求項5】オフガスの少なくとも一部に助燃剤として
    高発熱量ガスを混合して、ボイラーの燃料とする請求項
    4に記載のSNGの製造方法。
  6. 【請求項6】オフガスの少なくとも一部に助燃剤として
    高発熱量ガスを混合して、改質原料水蒸気発生用ボイラ
    ーおよび/または加熱炉の燃料とする請求項4に記載の
    SNGの製造方法。
  7. 【請求項7】断熱改質反応器を出た改質ガスの一部を原
    料軽質炭化水素の水添脱硫用の水素源として使用する請
    求項1に記載のSNGの製造方法。
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