JPH09176594A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JPH09176594A
JPH09176594A JP33956495A JP33956495A JPH09176594A JP H09176594 A JPH09176594 A JP H09176594A JP 33956495 A JP33956495 A JP 33956495A JP 33956495 A JP33956495 A JP 33956495A JP H09176594 A JPH09176594 A JP H09176594A
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JP
Japan
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adhesive
microcapsules
solvent
composition
plasticizer
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JP33956495A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Takashima
芳計 高島
Yoshiyuki Mimura
義行 三村
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NISSEI TEKUNIKA KK
Original Assignee
NISSEI TEKUNIKA KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材に塗布し易い液状の接着剤組成物であっ
て、これを基材に塗着して作られる接着剤塗着層が乾燥
後は粘着性を実質的に示さないが圧縮力を印加するとヌ
レた状態になり且つ被着材になじみ、すぐれた接着性を
発現できる特性をもつ新規な接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 接着剤、溶剤及び可塑剤を基本的な構成
成分として含有し且つ任意に追加して配合できる1種又
はそれ以上の添加物を含有する接着剤組成物において該
組成物に含有されるべき溶剤の一部及び(又は)可塑剤
の一部が、あるいはそれらの混合物がそれぞれ別々に、
圧縮力の印加で破壊できるマイクロカプセル中に封入さ
れ、そしてそれらマイクロカプセルは、組成物を構成す
る残余の成分よりなる液状の混合物の中に分散されてあ
る接着剤組成物が作られた。本組成物で接着剤がエポキ
シ樹脂である場合には、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂用
の希釈剤とよりなる液状混合物がマイクロカプセルに封
入されるか、あるいはこれに代え又はこれと共にエポキ
シ樹脂用の硬化剤がマイクロカプセルに封入された形で
接着剤組成物に配合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主剤となる接着
剤、溶剤及び可塑剤等を基本的な構成成分として含有し
てなる接着剤組成物であって、溶剤の一部と、可塑剤の
少くとも一部との何れか一方又は両方がマイクロカプセ
ルに封入された形で組成物中に配合されてあり、そして
該組成物を木質材のような基材の表面に塗着して得られ
る湿った又は乾いた接着剤塗着層が圧縮力を印加された
時に接着力を発揮できるという感圧接着性を示すが、接
着反応を起させる以前には過大な粘着性を示さない即ち
ベトつかない特性を有し且つ液状であって塗布し易い新
規な接着剤組成物に関する。本組成物が、基材表面に塗
着されて、その得られた接着剤の塗着層、あるいはこれ
の乾燥された接着剤塗着層を表面に有したプレコート材
料、例えば木質材、紙材、繊維材、合成樹脂材又は金属材
は、その接着剤塗着層が過大な粘着性を示さない、即ち
ベトツキがなく、またこれらプレコート材料の接合現場
で簡便に圧接することにより該材料を他物と接着一体化
することが可能である。
【0002】本発明の接着剤組成物は、特に、建築用の
床材、壁材、天井材等の木質板材の間の接着を行うのに
有利に利用できる。また、本発明はこの接着剤組成物が
塗布された該組成物の塗着層を有する各種の材料も包含
する。
【0003】
【従来の技術】従来、木質材、特に木質板材間の接着
は、木質材の接合を行う現場で作業者がいちいち木質材
の表面の一部又は全部に液状の接着剤を塗り、一定時間
乾燥した後に貼り合せ接合させるといった労力と時間が
かかる煩雑な手作業で行われるものであった。そればか
りか、接着剤液が塗布してから乾燥後も過大な粘着性を
もってベトツキ、手又は他の物に付くとか、ほこりが付
着するといった作業上に不便な問題もあった。
【0004】他方、接着剤を封入したマイクロカプセル
を溶剤及びその他の添加剤よりなる混合物の中に分散さ
せてある金属ネジ、ボルト用ゆるみ止め防止液が知られ
ており(米国特許第 3,642,937号、参照)、例えばその
市販品として3M社製の「スコッチグリップ」SG 235
3 の商品名で販売される製品が広く利用されている。こ
のような金属ネジ、ボルト用ゆるみ止め防止液は金属材
の間を接合する接着剤組成物の一種である。このゆるみ
止め防止液は、ネジ又はボルトの溝内に塗布され、ネジ
とボルトを締め合う時にマイクロカプセルが金属部材の
間に生ずる高い応力集中を受けて破壊されるので、内部
の接着剤を放出して接着反応を進行させ、接着力を発揮
する働きで作用する。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、各
種の材質の基材、特に木質材の表面に予じめプレコート
し易く、表面に塗着された接着剤組成物よりなる塗着層
が非粘着性の乾燥した塗着層(膜)になった後も、すぐ
れた前記の感圧接着性を発揮できる特性をもつ新規な接
着剤組成物を提供することである。
【0006】本発明の更なる目的は、接着剤組成物を基
材に塗着乾燥して得た塗着膜が、ベトつくという過大な
粘着性を示さないが、その塗着膜の塗布後6ケ月経過して
も、そのプレコート基材を圧接することにより、接着剤
組成物による基材間のヌレ、なじみがよくて接着反応が
進行しやすい利点を有する接着剤組成物を提供すること
である。
【0007】要約すると、本発明の目的は、各種の材料
の基材、特に木質材の表面に塗布、塗着し易い液状であ
る接着剤組成物であって、基材表面に塗着し乾燥した接
着剤塗着膜がベトツキ性を示さないにもかかわらず、前
記の意味ですぐれた感圧接着性を有し、その乾いた接着
剤塗着膜を有する基材を圧接することにより、接着剤組
成物の塗着膜が圧縮力の印加により湿った状態になり、
しかも被着材に対してヌレのよい状態でよくなじむよう
になることができ、しかもその結果として接着反応が進
行して所要の接着力を発揮できる特性を有する接着剤組
成物を提供することにある。
【0008】本発明者が前記の米国特許による接着剤封
入マイクロカプセルを含有した金属ネジ、ボルトゆるみ
止め防止液を各種の材料の試験片の表面に塗布し、その
塗膜を乾燥して得られた接着剤塗膜を試験したところ、
その乾燥した接着剤塗膜に被着材を圧接しても、その塗
膜にヌレがないために被着材との組み付けが十分に行う
ことができないので、接着を達成できなかった。特に、
試験片が木質である場合には、前記のゆるみ防止液の乾
燥した塗膜内のマイクロカプセルは木質の試験片二つを
圧接しても、破壊できないので、全く接着力を発揮でき
なかった。
【0009】従って、前記の金属ネジ、ボルトゆるみ止
め防止液は本発明の目的に合致する接着剤組成物として
は役に立たないことが見出された。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の如き
本発明の目的を達成できる新規な接着剤組成物を創製す
るために種々の研究を行った。その結果、エポキシ樹脂
の型でない接着剤を利用する場合に、しかもそのような
接着剤と溶剤と可塑剤とを基本的な構成成分として含有
し、またその他の所望に応じて追加して配合されること
のできる1種又はそれ以上の通常の添加物を含有する接
着剤組成物の多数の試料を調製した。この場合におい
て、該組成物に含有される各種の成分が接着剤組成物に
常用される種類の物質であり且つそれら成分物質の配合
割合が普通である時でも、該接着剤組成物に含有される
べき溶剤の一部を圧縮力の印加により破壊できる複数の
マイクロカプセルに封入して置き、あるいはこれに代え
て又はこれと共に、該接着剤組成物に含有されるべき可
塑剤の全部又は一部を同様なマイクロカプセルに封入し
て置き、あるいはこれらに代えて又はこれらと共に、接
着剤組成物に含有される溶剤の一部と可塑剤(一部又は
全量)との混合物を同様なマイクロカプセルに封入して
置き、それら溶剤を封入したマイクロカプセル、及び
(又は)それら可塑剤を封入したマイクロカプセル、及
び(又は)溶剤と可塑剤との混合物を封入したマイクロ
カプセルを該組成物を構成する残余の成分の物質よりな
る液状の混合物の中に均一に分散して作られた組成物
は、粘着性がない又は比較的低い液状であること、また
基材表面に塗布し塗着し易いこと、そして基材に塗布さ
れた接着剤塗着層が乾燥でき且つ不都合に過大な粘着性
を示さないことが見出された。しかも、そのように基材
表面に塗着された上記の組成物よりなる乾燥した接着剤
塗着層は、前記のような感圧接着性を有して、被着材と
圧接する時に、湿潤した状態になって被着材によくなじ
み且つヌレを与えて十分な接着力を発揮できることが見
出された。
【0011】従って、第1の本発明においては、主剤と
なる接着性物質である接着剤(但しエポキシ樹脂を除
く)と、溶剤と、可塑剤とを基本的な構成成分として含
有し、またその他の所望に応じて追加して配合されるこ
とのできる1種又はそれ以上の添加物を含有する接着剤
組成物において、該組成物に含有される溶剤の一部、及
び(又は)該組成物に含有される可塑剤の一部又は全
部、及び(又は)該組成物に含有される溶剤の一部と可
塑剤の一部又は全部との混合物が圧縮力の印加により破
壊できる複数のマイクロカプセル中にそれぞれ別々に封
入されてあり、しかもそれら溶剤を封入したマイクロカ
プセル、及び(又は)それら可塑剤を封入したマイクロ
カプセル、及び(又は)それら溶剤と可塑剤との混合物
を封入したマイクロカプセルは、それらマイクロカプセ
ルに封入された溶剤及び(又は)可塑剤より他の溶剤の
残部とその他の残余の構成成分とよりなる液状の混合物
の中に均一に分散されてあり、また本組成物は、圧縮力
の印加によるマイクロカプセルの破壊時に接着性を発現
するが接着反応前には過大な粘着性を示さない乾いた接
着剤塗着層を形成できる特性を有することを特徴とす
る、液状の接着剤組成物が提供される。
【0012】第1の本発明による接着剤組成物は、圧接
接合されるべき各種の材質の成形部材(基材)二つの何
れか一方又は双方の表面の一部又は全体に接着剤塗着層
を作るように容易に塗布されることができ、またそのよ
うに作られた接着剤塗着層は当初は、粘着性がない又は
比較的低い液状であり、そしてこれを常温又は加温下に
液状成分の揮発により乾燥すると、粘着性が殆んど又は
全くない、即ちベトつく過大な粘着性がないが圧接時の
圧縮力を受けると接着性を発揮できる乾いた接着剤塗着
層を基材表面上で形成できる性質を有するものである。
第1の本発明による接着剤組成物を塗布して作られた接
着剤塗着層、あるいはこれの乾燥された接着剤塗着層を
有する基材が同様な接着剤塗着層を有する又は有しない
別の基材に対して、該接着剤塗着層の個所で圧接され、
圧接下に保持されると、該接着剤塗着層が乾燥後でも、
この層内に存在する溶剤封入マイクロカプセル及び(又
は)可塑剤封入マイクロカプセル及び(又は)溶剤と可
塑剤との混合物封入カプセルは、圧接作業で生ずる圧縮
力の作用で破壊されることになり、破壊されたマイクロ
カプセル内から溶剤及び(又は)可塑剤を放出し、接着
剤塗着層の内部全体にわたって、放出した溶剤及び(又
は)可塑剤が浸透、分布することができ、接着剤塗着層
が全体に湿潤した即ちヌレた状態になり且つ被着される
基材(被着材)の圧接部の表面に対してもなじみ、そし
て接着反応を進行させ得るのであり、このようにして圧
接作業時の圧縮力を受けると、すぐれた接着性を発揮で
きる。
【0013】第1の本発明による接着剤組成物に含有さ
れる接着性物質である接着剤としては、ポリウレタン、
ポリエステル、フェノール樹脂、あるいはエラストマー
系接着剤、例えばクロロプレンゴム、ニトリル樹脂、SB
R、ポリサルファイド、シリコーン、あるいは熱可塑性
の接着性樹脂、例えばポリ酢酸ビニル、ポリビニルアル
コール、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、セルロ
ース等が選ばれ得る。木質材用の接着剤としては、ビス
フェノールA樹脂、クロロプレンゴム、ポリ酢酸ビニル
エマルジョン、α−オレフィン重合体等が好適である。
【0014】なお、ユリア樹脂とメラミン樹脂系の接着
剤は、基材を熱処理することが可能であれば本発明組成
物に接着剤成分として配合することも可能である。
【0015】次に、第1の本発明の接着剤組成物におい
て、マイクロカプセルに収容封入される溶剤は、接着剤
物質を溶解できるばかりでなく、その他の構成成分とし
て可塑剤、粘着樹脂、等を溶解でき、しかも主剤の接着
剤あるいは配合され得る粘着樹脂と相溶性を有するもの
であることが必要である。本接着剤組成物を基材に塗布
乾燥後も溶剤は封入マイクロカプセル内からは蒸発せず
に残留するものが好ましいため、その沸点がやや高く、常
温における蒸気圧が小さいものが適している。しかし他
方では、その溶剤はマイクロカプセル内に封入されない
残余の成分の混合物に含有された部分の溶剤が塗着膜の
乾燥操作時に揮発できるものであるのが好ましい。マイ
クロカプセルに封入された溶剤は混合溶剤であることが
でき、またマイクロカプセルに封入されずに組成物に配
合される溶剤はマイクロカプセル内のものと異なる種
類、組成の溶剤又は混合溶剤であることができる。
【0016】具体的には、接着剤がクロロプレンゴムの
ようなエラストマーの場合には、溶剤はトルエン、キシ
レン、シクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、
MEK、アセトン、イソプロピルアルコール、テレピン
油、シクロヘキサノン、酢酸−n−ブチル等又はこれら
の2種又はそれ以上の混合物であるのが適する。
【0017】本発明の接着剤組成物中でマイクロカプセ
ルに封入され又はされずに含有される可塑剤は、接着剤
ならびにその他の配合成分に対して相溶性を有する液状
のものであることが必要である。接着剤がクロロプレン
ゴムの場合に、可塑剤はフタル酸エステル、脂肪族2塩
基酸エステル等であるのが適している。また、接着剤が
酢酸ビニルエマルジョンの場合は、溶剤は水であるか、
あるいはエチレングリコール、グリセリン、尿素等を含
有する水が適しており、可塑剤はフタル酸ジ−ブチル
(DBP)、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ブ
チルベンジル(BBP)又はフタル酸ジオクチル(DO
P)等であるのが好ましい。
【0018】第1の本発明の接着剤組成物で含有される
基本的な構成成分である接着剤、溶剤及び可塑剤より他
の任意に配合されてもよい添加物(成分)は、主剤とな
る接着剤の種類により、それら添加物の種類と量が適宜
に選択される。
【0019】第1の本発明の接着剤組成物においては、
前記の基本的な三つの構成成分、すなわち接着剤、溶剤
及び可塑剤の他に任意に配合してもよい添加物(成分)
は、1種又はそれ以上であることができ、既知の粘着樹
脂、充填剤、界面活性剤、加硫剤、老化防止剤、防腐
剤、安定剤、消泡剤、吸湿剤及びその他の常用される接
着剤用添加物から選ぶことができる。
【0020】任意に配合してもよい添加物(成分)とし
て利用できる粘着樹脂は、接合される基材二つを圧接す
る作業時に定位にそれら基材を保持するのを助けるのに
或る程度の粘着性を接着剤組成物に与えるために配合さ
れる成分であり、粘着樹脂は本組成物中に配合してある
のが好ましい。しかし、基材を圧接する作業時に、圧接
される二つの基材を定位に保持できる機械的装置が利用
できるならば、粘着樹脂の配合を省略できる。
【0021】粘着樹脂としては、例えば、テルペン変性
フェノール樹脂、ロジン等が好ましい。これと併用でき
る可塑剤は具体的にはDBP、DOPなどが適してい
る。充填剤はシリカ、炭酸カルシウム等が適している。
また、接着剤がクロロプレンゴムの場合に、任意に配合
できる添加物としてキノン等の老化防止剤、硫黄、金属
酸化物よりなる加硫剤、ジチオカーバメイト等の加硫促
進剤を加えることが好ましい。
【0022】なお、接着剤がクロロプレンゴムの場合に
は、クロロプレンゴムの一部をマイクロカプセルに封入
し、そのクロロプレンゴム封入マイクロカプセルを溶剤
封入マイクロカプセル及び(又は)可塑剤封入マイクロ
カプセル及び(又は)溶剤−可塑剤混合物封入マイクロ
カプセルと共に第1の本発明の接着剤組成物に加えても
よい。こうすることにより、本組成物を塗布乾燥した後
に長期間放置した場合でも、接着剤塗着層は圧接作業時
にヌレ性能が向上される。
【0023】第1の本発明による接着剤組成物で接着剤
がポリ酢酸ビニルエマルジョンの場合は、溶剤としては
水が適しており、可塑剤としてはDBP、DEP、BB
P等がよい。また、この場合に、粘着樹脂としてはデキ
ストリン、カゼイン等が適しており、充填剤はクレー、
シリカ、クルミ粉等々が好ましい。その他の任意に配合
できる添加物としてエチレングリコール、グリセリン、
尿素などの吸湿剤、防腐剤、安定剤、消泡剤等を配合す
ることが好ましい。尚、吸湿剤の一部は水封入マイクロ
カプセル内の水に溶解すると、より好ましい結果が得ら
れる。
【0024】本接着剤組成物に配合される溶剤封入マイ
クロカプセル又は可塑剤封入マイクロカプセル等のマイ
クロカプセルを構成する壁材としては、ユレア樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリカー
ボネート、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリアミド、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ケト
ン樹脂、の各種の合成樹脂、あるいはゼラチン、アラビ
アゴム、エチルセルロース、カゼイン、ポリビニルアル
コール等の高分子物質が適している。
【0025】溶剤封入マイクロカプセル又は可塑剤封入
マイクロカプセル等は、前記の壁材を用い、化学的手法
の界面重合性、 in situ重合法、液中硬化被覆法、ある
いは物理化学的手法のコアセルベーション(相分離)
法、界面沈殿法、あるいは物理的手法のスプレイ・ドラ
イ法、気中懸濁被覆法、高速気流中衝撃法等により、既
知のマイクロカプセル化技術に従って、上記の溶剤、可
塑剤をマイクロカプセルに収容封入して作成できる。溶
剤、可塑剤を収容・封入するマイクロカプセルの粒径は
50〜 750μのものが適している。マイクロカプセルの粒
径が50μ以下であると、基材が木質材の場合に弾力があ
り圧接時の圧縮による応力集中しにくいので、圧接時に
マイクロカプセルに対して破壊する圧縮圧力がかから
ず、マイクロカプセルが必要時に破壊されない恐れがあ
る。
【0026】逆に粒径が 750μ以上の場合は、マイクロ
カプセルは破壊はされやすいが、マイクロカプセルを含
む接着剤塗着層の組織が不均質になる不利があり、ある
いは細部の接着に利用するには適さないようになるか
ら、好ましくない。マイクロカプセル壁の膜厚は圧接作
業時にかかる圧縮力によりマイクロカプセルが破裂、破
壊するのを許す程度のものに適宜設定される。マイクロ
カプセルに封入されてある溶剤及び(又は)可塑剤の夫
々の量は、それらマイクロカプセルを含む接着剤組成物
を基材に塗布し、塗着した接着剤の乾燥残留層中でこの
乾燥層の全重量に基づいて5〜30wt%の範囲であるよう
に調整されるのが好ましい。それらの量が各々5%以下
だと、マイクロカプセルの破壊後のヌレが不十分とな
り、30%以上だと接着剤層の発揮できる接着力が不足し
たり、残留溶剤が不都合問題を生ずるためである。
【0027】更に、エポキシ樹脂型の接着性物質を接着
剤成分として用いる場合には、接着反応を達成するには
エポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を併用して配合するこ
とが必要である。しかし、エポキシ樹脂型の接着剤は硬
化剤と接触すると直ちに硬化するから、エポキシ樹脂型
の接着剤を含む液と、これとは別に硬化剤を含む液とを
別個に分けて保持する二液型のエポキシ樹脂接着剤組成
物が既に広く使用されている。
【0028】本発明者は更に研究の結果、エポキシ樹脂
型の接着剤及びこれの希釈剤よりなる液状の混合物と、
エポキシ樹脂用の硬化剤との何れか一方をマイクロカプ
セルに封入するか、もしくは該接着剤及びこれの希釈剤
よりなる液状の混合物と、硬化剤とをそれぞれ別々にマ
イクロカプセルに封入すると共に、第1の本発明と同様
に、接着剤組成物に含有される溶剤の一部と、可塑剤の
一部分又は全部との何れか一方又は両方をそれぞれ別々
にマイクロカプセルに封入し、それらを封入したマイク
ロカプセルを、接着剤組成物を構成する残余の諸成分よ
りなる液状の混合物の中に均一に分散して作られる一液
型の組成物は、第1の本発明による接着剤組成物と同様
な接着機能及び性状を有することを見出し、また第1の
本発明による接着剤組成物と同様な要領で調製でき且つ
接着剤として有利に利用できることも見出した。
【0029】従って、第2の本発明においては、エポキ
シ樹脂型の接着剤と、溶剤と、エポキシ樹脂用の希釈剤
と、可塑剤と、エポキシ樹脂用の硬化剤とを基本的な構
成成分として含有し、またその他の所望に応じて追加し
て配合されることのできる1種又はそれ以上の添加物を
含有する接着剤組成物において、エポキシ樹脂型の接着
剤と希釈剤の少くとも一部とよりなる液状の混合物は圧
縮力の印加により破壊できるマイクロカプセル中に封入
されてあり、また、これに代えて又はこれと共に、エポ
キシ樹脂用の硬化剤が同様なマイクロカプセルに封入さ
れてあり、さらにまた該組成物に含有される溶剤の一
部、及び(又は)該組成物に含有される可塑剤の一部又
は全部、及び(又は)該組成物に含有される溶剤の一部
と可塑剤の一部又は全部との混合物が圧縮力の印加によ
り破壊できる複数のマイクロカプセル中にそれぞれ別々
に封入されてあり、しかもエポキシ樹脂型の接着剤と希
釈剤との混合物を封入したマイクロカプセルと、溶剤を
封入したマイクロカプセル及び(又は)それら可塑剤を
封入したマイクロカプセル、及び(又は)それら溶剤と
可塑剤との混合物を封入したマイクロカプセル、及び
(又は)硬化剤を封入したマイクロカプセルは、それら
マイクロカプセルに封入された接着剤及び希釈剤と溶剤
及び(又は)可塑剤及び(又は)硬化剤より他の残余の
構成成分よりなる液状の混合物の中に均一に分散されて
あり、また本組成物は、圧縮力の印加によるマイクロカ
プセルの破壊時に接着性を発現するが接着反応前には過
大な粘着性を示さない乾いた接着剤塗着層を形成できる
特性を有することを特徴とする、液状の接着剤組成物が
提供される。
【0030】第2の本発明による接着剤組成物もまた、
圧縮接合されるべき各種の材質の成形部材(基材)二つ
の何れか一方又は双方の表面の一部又は全体に接着剤塗
着層を作るように容易に塗布されることができ、またそ
のように作られた接着剤塗着層は、当初は、低度の粘着
性しか示さない液体状であり、そしてこれを常温又は加
温下に液状成分の揮発により乾燥すると、粘着性が殆ん
ど又は全くない、即ちベトつかないが圧接時の圧縮力を
受けると接着性を発揮できる乾いた接着剤塗着層を基材
表面上で形成できるものである。第2の本発明による接
着剤組成物を塗布して作られた接着剤塗着層、あるいは
これの乾燥された接着剤塗着層を有する基材が同様な接
着剤塗着層を有する又は有しない別の被接着基材に対し
て、該接着剤塗着層の箇所で圧接され、圧接下に保持さ
れると、該接着剤塗着層が乾燥後でもこの層内に存在す
るエポキシ樹脂−希釈剤混合物の封入マイクロカプセル
及び(又は)硬化剤封入マイクロカプセル、並びに溶剤
封入マイクロカプセル及び(又は)可塑剤封入マイクロ
カプセル等は、圧接作業で生ずる圧縮力の作用で破壊さ
れることになり、破壊されたマイクロカプセル内からは
エポキシ樹脂と希釈剤との液状の混合物、ならびに溶剤
及び(又は)可塑剤を放出し、接着剤塗着層の内部全体
にわたって、放出したエポキシ樹脂と希釈剤との混合
物、ならびに溶剤及び(又は)可塑剤が浸透、分布する
ことができ、接着剤塗着層が全体にヌレた状態になり且
つ被着される基材の圧接部の表面に対してもなじみ、そ
してエポキシ樹脂の硬化を伴って接着反応を進行させ得
るのであり、このようにして圧接作業の圧縮力を受ける
と、すぐれた接着性を発揮できる。
【0031】第2の本発明による接着剤組成物において
は、これに含有される基本的な構成成分であるエポキシ
樹脂(接着剤)と、エポキシ樹脂用の希釈剤と、溶剤
と、可塑剤との他に、任意に配合されてもよい1種又は
それ以上の添加物(成分)を含有することができ、エポ
キシ樹脂接着剤の種類に応じて、前記の希釈剤も、それ
ら添加物の種類と量が適宜に選択される。
【0032】エポキシ樹脂用の希釈剤は、該樹脂のモノ
マー又は液状の低重合物であることができる。例えば、
この希釈剤は、n−ブチルグリシジルエーテル(BG
E)、3級カルボン酸グリシジルエステル(カージュラ
E)、グリシジルメタクリレート(GMA)等であるこ
とができる。エポキシ樹脂と共用できる溶剤は、トルエ
ン、キシレン、アセトン及びイソプロピルアルコールの
ごときアルコール類、等が適する。粘着樹脂はロジン及
び変性ロジン、ダンマル、ポリテルペン、高級脂肪族炭
化水素等が選ばれるが、第1の本発明の場合と同様に省
略してもよい。
【0033】第2の本発明の組成物では、可塑剤として
は、フタル酸エステル、脂肪族2塩基酸エステル、グリ
コールエステル、リン酸エステルやエポキシステアリン
酸ブチル、エポキシ化アマニ油などが適している。ま
た、エポキシ樹脂用の可撓性付与剤としてのジエポキサ
イド、ポリチオール、ウレタン・プレポリマー等を可塑
剤として用いてもよい。
【0034】充填剤は増量、機械強度アップ、難燃性向
上の目的で配合できるが、ケイ酸カルシウム、カオリ
ン、アルミナ、シリカ、タルク、炭酸カルシウム等が適
している。
【0035】第2の本発明の組成物では、エポキシ樹脂
用の硬化剤が必要になるが、硬化剤にはアミン類、酸無
水物、ポリアミド、イミダゾール類、等が適している。
【0036】その際、マイクロカプセル破壊時の接着剤
塗着層のヌレ性能を向上するため、上述の溶剤、可塑剤
等の一部も、いっしょにエポキシ樹脂封入マイクロカプ
セルの中に封入していることが可能であり好ましい。
【0037】第2の本発明による接着剤組成物では、エ
ポキシ樹脂と希釈剤との液状混合物を封入するマイクロ
カプセル、ならびに硬化剤、溶剤及び(又は)可塑剤を
夫々封入するマイクロカプセルは、第1の本発明の組成
物の場合と同様なマイクロカプセル壁材を用いて、第1
の本発明と同様に既知のマイクロカプセル化技術で作成
できる。また、それらマイクロカプセルの粒径は第1の
本発明の場合と同様の理由から50μ〜 750μの範囲内で
あるのが適当である。
【0038】第1及び第2の本発明の接着剤組成物を塗
着される基材は、木質材、特に木質板材の合板(単板の
繊維を直交させて張り合せたもの)、あるいは繊維板
(木材を解繊し、マット状にフォーミング後、乾燥・熱
圧し成形したもの)であるのが適する。しかし、本発明
の接着剤組成物を塗布して塗着でき、その塗着層が所期
の接着性能を果すものであれば、その基材の材質及び形
状は特に限定されるものではない。基材は木質の合板及
び繊維板、例えば住宅用床材、壁材、天井材でもよく、
紙材、繊維材、合成樹脂材又は金属材であることができ
る。
【0039】本発明の接着剤組成物は、接合される二つ
の基材の一方のみ、あるいは双方に塗着してもよい。該
組成物が塗着後に乾燥された少くとも一方の基材どうし
を貼り合せる場合に面状に接着剤塗着層を塗布して貼り
合せたり、あるいは基材の溝部内に接着剤を塗着し、そ
して凸部をもつ被着材を組み込み突き合せ接合したり、
あるいは点状の接着剤塗着層を形成後に貼り合せてもよ
い。
【0040】いずれの場合も、本発明の接着剤組成物を
用いて圧接接着した接合体として、強固な接着力を有す
る接着一体化物が得られる。
【0041】
【発明の実施の形態】次に、本発明の接着剤組成物の調
製例と使用例を示す実施例をあげて、本発明を具体的に
説明する。
【0042】実施例1 シクロヘキサン−トルエン(1:1)混合溶剤の5容量
部に可塑剤としてのフタル酸ジブチル(DBP)の1容
量部を混和して得られた混合物を収容、封入してあるユ
レアーメラミン樹脂製の壁材をもつ粒径 200〜 600μの
マイクロカプセルを既知の界面重合法で作成した。
【0043】他方、下記の諸成分を混合して均一な液状
混合物を得た。 クロロプレンゴム(接着剤) 3重量部 シクロヘキサン−アセトン−n−ヘキサン (1:1:1)混合溶剤 6重量部 テルペン変性フェノール樹脂(粘着樹脂) 1.2重量部 炭酸カルシウム(充填剤) 0.5重量部 DOP(可塑剤) 0.2重量部 キノン(酸化防止剤) 0.1重量部 硫黄とジチオカルバメイト混合物(加硫剤) 0.1重量部
【0044】上記の得られた液状混合物の11.1重量部に
前記のマイクロカプセルの2重量部を加えて、マイクロ
カプセルの破損をさけながら十分に攪拌混合してマイク
ロカプセルを均一に分散させると、スラリー状の第1の
本発明による接着剤組成物の一試料が調製された。
【0045】この接着剤組成物試料の13gを、添付図面
の図1に図解的に示すように、中密度繊維板(2) の面部
の側縁に沿い長さ10cm×巾5cmの長方形の塗着層(1) と
して塗布した。乾燥後3ケ月経過させた。この乾燥した
接着剤塗着層(1) を有する前記の繊維板(2) の側縁の上
から、接着剤を塗布されてない同種の繊維板(2′)を
図1に図示のように矢印の方向に合わせ、さらに圧力を
上から加え圧接し、木づちで軽くたたいた。1日後に接
着力をテストした。その結果、5000kg/cm2 の接着力を
示した。
【0046】実施例2 水(溶剤)、エチレングリコール(吸湿剤)及び尿素
(吸湿剤)を80:10:10の重量比で混合してなる液状の
混合物を収容封入してあるエチルセルロース製の壁材を
もつ粒径 100〜 300μのマイクロカプセルを既知の界面
沈澱法により作成した。
【0047】他方、下記の諸成分を混合して均一な液状
混合物を得た。 ポリ酢酸ビニルエマルジョン(接着剤) 10重量部 DBP(可塑剤) 2重量部 クレー(充填剤) 2重量部 デキストリン(粘着剤) 4重量部 水(溶剤) 7重量部 防腐剤、安定剤、消泡剤の混合物 0.8重量部
【0048】上記の得られた液状混合物の25.8重量部に
前記の作成されたマイクロカプセルの3重量部を加え
て、マイクロカプセルの破損をさけながら十分に攪拌混
合してマイクロカプセルを均一に分散させると、スラリ
ー状で第1の本発明による接着剤組成物の第2試料が調
製された。
【0049】この第2試料(接着剤組成物)の28.8g
を、添付図面の図2に図解的に示すように厚さ10mmの木
質合板(3) の端部に掘られた断面が半円形(直径5mm)
の溝部(4) 内に塗着し、接着剤塗着層(1) を作り、さら
にこの接着剤塗着層(1) を乾燥させた。これを1ケ月放
置した後に、木質合板の溝(4) にかん合できる断面半円
形の突起リブ(5) を端部に有する厚さ10mmの木質合板
(3′)を、図2に図示するように、突き合わせ、溝部
にリブを矢印の方向にはめ込み圧接した。その1日後
に、圧接接着部の接着力をテストしたところ、4000g/
cm2に達する十分な接着強度を示した。
【0050】実施例3 トルエン−キシレン(1:1)混合溶剤を収容、封入し
てあるユレア−メラミン樹脂製の壁材をもつ粒径 100〜
400μのマイクロカプセルを既知の界面重合法で作成し
た。
【0051】また、ビスフェノール系エポキシ樹脂(接
着剤)をn−ブチルグリシジルエーテル(BGE)(エ
ポキシ樹脂用の希釈剤)と8:2の重量比で混合してな
る液状混合物を収容、封入してあるユレア−メラミン樹
脂製の壁材をもつ粒径 100〜400μのマイクロカプセル
も同様な界面重合法で作成した。
【0052】他方、下記の諸成分を混合して均一な液状
混合物を得た。 ポリアミド(硬化剤) 5重量部 トルエン−イソプロピルアルコール混合溶剤 12重量部 シリカゲル(充填剤) 1.5重量部 ロジン(粘着樹脂) 0.2重量部
【0053】このように得られた液状混合物の18.7重量
部に前記の作成されたトルエン−キシレン混合溶剤の封
入マイクロカプセルの3重量部、ならびにエポキシ樹脂
−BGE混合物の封入マイクロカプセルの6重量部を加
えて、よく攪拌混合してマイクロカプセルを均一に分散
させると、スラリー液状で第2の本発明による接着剤組
成物の第1試料が調製された。
【0054】このように調製された接着剤組成物の第1
試料の27.7gを、実施例2で用いた厚さ10mmの溝付き木
質合板(3) の溝部(4) 内に添付図面の図2に図解的に示
すように塗着し、接着剤塗着層(1) を作り、この接着剤
塗着層(1) を30分間風乾し、さらに40℃で5分間温風乾
燥した。常温で6ケ月放置後、その乾燥した接着剤塗着
層を溝内に有する木質合板を、断面かつ半円形の突起リ
ブ(5) を端部に有する厚さ10mm同種の木質合板(3′)
と突き合わせ、矢印の方向に溝部にリブをはめ込んで圧
接した。この接着作業より2日後に、接合部の引張りの
接着力をテストしたところ、6000kg/cm2の接着強度を
示した。
【0055】
【本発明の効果】本発明の接着剤組成物はそれに含有さ
れる溶剤の一部及び(又は)可塑剤の一部又は全部、あ
るいはそれらの混合物がマイクロカプセルに収容封入さ
れていて粘着性を与える原因にならないため該組成物を
塗布し乾燥した塗着膜のベトツキがない。また、該組成
物を基材に塗布後6ケ月を経過しても、接着剤塗着層の
個所で基材二つを圧接することにより、乾燥した接着剤
塗着層内でマイクロカプセルが破壊し、接着剤塗着層が
ヌレた状態になり、二つの基材の間のなじみをよくし、
そしてその結果として接着反応を強力に進行させること
ができる。
【0056】その結果として、基材に接着剤塗着層を塗
布後、例えば6ケ月たって基材の接合作業を行った時
も、接合部にJAS規格4kg/cm2以上の接着強度が得ら
れる。従って本発明の接着剤組成物は基材に工場で予め
集約的に塗布してから、その接着剤をプレコートされた
基材を別の作業場所で作業者が簡便に圧接できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による接着剤組成物よりなり且つ乾燥さ
れた接着剤塗着層(1) を端縁に塗布された木質合板より
なる基材(2) を、被着される別の木質合板よりなる基材
(2′)へ矢印の方向で圧接して接合する様子を図解的
に示す断面図解図。
【図2】本発明による接着剤組成物よりなり且つ乾燥さ
れた接着剤塗着層(1) を内部に塗着された溝部(4) を端
面に有する木質合板(3) を、前記の溝部にかん合できる
突起リブ(5) を端面に有して被着される別の木質合板
(3′)へ矢印の方向で突き合わせ圧接して接合する様
子を図解的に示す断面図解図。
【符号の説明】
1 接着剤塗着層 2 接着剤塗着層を有する基材 2′ 被着される別の基材 3 接着剤塗着層を内部に塗着された溝部に有する基材 3′ リブを有する被着される基材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主剤となる接着性物質である接着剤(但
    しエポキシ樹脂を除く)と、溶剤と、可塑剤とを基本的
    な構成成分として含有し、またその他の所望に応じて追
    加して配合されることのできる1種又はそれ以上の添加
    物を含有する接着剤組成物において、該組成物に含有さ
    れる溶剤の一部、及び(又は)該組成物に含有される可
    塑剤の一部又は全部、及び(又は)該組成物に含有され
    る溶剤の一部と可塑剤の一部又は全部との混合物が圧縮
    力の印加により破壊できる複数のマイクロカプセル中に
    それぞれ別々に封入されてあり、しかもそれら溶剤を封
    入したマイクロカプセル、及び(又は)それら可塑剤を
    封入したマイクロカプセル、及び(又は)それら溶剤と可
    塑剤との混合物を封入したマイクロカプセルは、それら
    マイクロカプセルに封入された溶剤及び(又は)可塑剤
    より他の溶剤の残部とその他の残余の構成成分とよりな
    る液状の混合物の中に均一に分散されてあり、また本組
    成物は、圧縮力の印加によるマイクロカプセルの破壊時
    に接着性を発現するが接着反応前には過大な粘着性を示
    さない乾いた接着剤塗着層を形成できる特性を有するこ
    とを特徴とする、液状の接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 接着剤がエラストマー系接着剤、特にク
    ロロプレンゴムであり、マイクロカプセルに封入された
    溶剤がトルエン、キシレン及びシクロヘキサンの少くと
    も一つであるか又はそれらの2種以上の混合物である請
    求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 接着剤がポリ酢酸ビニル・エマルジョン
    であり、マイクロカプセルに封入された溶剤が水である
    請求項1に記載の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 所望に応じて配合されることのできる1
    種又はそれ以上の添加物は、粘着樹脂、加硫剤、充填
    剤、吸湿剤、界面活性剤、老化防止剤、防腐剤、安定剤及
    び(又は)消泡剤である請求項1に記載の接着剤組成
    物。
  5. 【請求項5】 マイクロカプセルの粒径は50μ〜 750μ
    の範囲内である請求項1に記載の接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 エポキシ樹脂型の接着剤と、溶剤と、エ
    ポキシ樹脂用の希釈剤と、可塑剤と、エポキシ樹脂用の
    硬化剤とを基本的な構成成分として含有し、またその他
    の所望に応じて追加して配合されることのできる1種又
    はそれ以上の添加物を含有する接着剤組成物において、
    エポキシ樹脂型の接着剤と希釈剤の少くとも一部とより
    なる液状の混合物は圧縮力の印加により破壊できるマイ
    クロカプセル中に封入されてあり、また、これに代えて
    又はこれと共に、エポキシ樹脂用の硬化剤が同様なマイ
    クロカプセルに封入されてあり、さらにまた該組成物に
    含有される溶剤の一部、及び(又は)該組成物に含有さ
    れる可塑剤の一部又は全部、及び(又は)該組成物に含
    有される溶剤の一部と可塑剤の一部又は全部との混合物
    が圧縮力の印加により破壊できる複数のマイクロカプセ
    ル中にそれぞれ別々に封入されてあり、しかもエポキシ
    樹脂型の接着剤と希釈剤との混合物を封入したマイクロ
    カプセルと、溶剤を封入したマイクロカプセル及び(又
    は)それら可塑剤を封入したマイクロカプセル、及び
    (又は)それら溶剤と可塑剤との混合物を封入したマイ
    クロカプセル、及び(又は)硬化剤を封入したマイクロ
    カプセルは、それらマイクロカプセルに封入された接着
    剤及び希釈剤と溶剤及び(又は)可塑剤及び(又は)硬化剤
    より他の残余の構成成分よりなる液状の混合物の中に均
    一に分散されてあり、また本組成物は、圧縮力の印加に
    よるマイクロカプセルの破壊時に接着性を発現するが接
    着反応前には過大な粘着性を示さない乾いた接着剤塗着
    層を形成できる特性を有することを特徴とする、液状の
    接着剤組成物。
  7. 【請求項7】 溶剤がトルエン、キシレン及びシクロヘ
    キサンの少くとも一つであるか又は2種以上の混合物で
    ある請求項6に記載の接着剤組成物。
  8. 【請求項8】 エポキシ樹脂型の接着剤のための硬化剤
    を封入したマイクロカプセルが組成物中に分散されてい
    る請求項6に記載の接着剤組成物。
  9. 【請求項9】 マイクロカプセルの粒径は50μ〜 750μ
    の範囲内である請求項6に記載の接着剤組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1又は請求項6に記載の接着剤
    組成物の塗着層又はその乾燥された塗着層を表面の少く
    とも一部に有する木質材、紙材、繊維材、合成樹脂材又
    は金属材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1116765A3 (de) * 2000-01-14 2001-09-12 Erl Unisol GmbH i.G. Klebeset
JP2004352785A (ja) * 2003-05-27 2004-12-16 Sumitomo Bakelite Co Ltd 異方導電性接着剤
JP2006143776A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Tombow Pencil Co Ltd 感圧転写粘着テープ
JP2006249151A (ja) * 2005-03-08 2006-09-21 Dainippon Toryo Co Ltd マイクロカプセル、水系塗料組成物及び塗装方法

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