JPH09176018A - 抗生物質作用を有するマクロライド - Google Patents

抗生物質作用を有するマクロライド

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JPH09176018A
JPH09176018A JP8336251A JP33625196A JPH09176018A JP H09176018 A JPH09176018 A JP H09176018A JP 8336251 A JP8336251 A JP 8336251A JP 33625196 A JP33625196 A JP 33625196A JP H09176018 A JPH09176018 A JP H09176018A
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carbon atoms
alkyl
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JP8336251A
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Burton Humphrey Jaynes
ハンフィリー ジェイネス バートン
Martin Raymond Jefson
レイモンド ジェフソン マーティン
Kristin Marie Lundy
マリー ランディ クリスティン
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Pfizer Inc
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H17/00Compounds containing heterocyclic radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H17/04Heterocyclic radicals containing only oxygen as ring hetero atoms
    • C07H17/08Hetero rings containing eight or more ring members, e.g. erythromycins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗生物質作用のマクロライドを提供する。 【解決手段】 式 【化1】 で表されるマクロクロライド[例えば、3,4−ジデオ
キシ−20−デオキソ−20−(ヘキサヒドロアゼピン
−1−イル)−5−O−ミカミノシルチロノライド]。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な抗生物質に
関する。特に、本発明は、ロサラマイシン(rosar
amicin)、レプロマイシン(repromici
n)、5−ミカミノシルチロノライド(mycamin
osyltylonolide)、デスミコシン(de
smycosin)、ラクテノシン(lactenoc
in)、O−デメチルラクテノシン、シルラマイシン
(cirramycin)A1、及び23−デオキシミ
カミノシルチロノライドから誘導された3−デオキシマ
クロライド抗生物質の誘導体である化合物;前記の誘導
体の薬剤学的に許容することのできる酸付加塩;動物に
おいて細菌性病原体及びマイコプラズマ性病原体により
引き起こされる疾病の治療における前記の誘導体の使用
方法;及びそれに有用な医薬組成物に関する。「動物」
には、哺乳類、魚類、及び鳥類が含まれる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】動物に
おける細菌感染病に対抗することが知られているの多く
の薬剤があるが、多くの具体的な病気に対して、現状で
選択される薬剤には、多くの要求が残されている。或る
場合では、宿主の中で薬剤が充分な長期間存続すること
ができず、そのため、治療に有効な血液及び/又は組織
のレベルを維持するために、頻繁な投与が必要である。
これは、食肉用の動物(例えば、ウシ、家禽、ヒツジ、
及びブタ)においては、かなりの労働集約的に動物を扱
うことを必要とし、生産者にとってコストの増大になっ
てしまう。別の場合では、治療有効量において、薬剤に
対する宿主の耐性が乏しいか、あるいは薬剤が宿主に対
して毒性をもつことさえある。増強された薬効、より長
い半減期、増加した治療指数、及び幅広い抗細菌活性の
スペクトルを有する薬剤、並びにより経口吸収性の大き
い薬剤は、より効果的な治療を可能とする動物の病気の
範囲を、向上させると思われる。従って、改良された性
質を有する新しい抗細菌剤及び抗マイコプラズマ剤が、
持続的に求められている。
【0003】特に関係のある疾病としては、主な原因細
菌性病原体が、パスツレラ・ヘモリティカ(Paste
urella haemolytica)、パスツレラ
・ムルトシダ(P.multocida)及びヘモフィ
ルス・ソムヌス(Haemophilus somnu
s)であるウシの呼吸系疾病;豚、ヤギ、ヒツジ、及び
家禽におけるパスツレラ症(パスツレラ・ムルトシ
ダ);ブタの胸膜肺炎[アクチノバチルス・プリュロプ
ニュモニアエ(Actinobacillus ple
uropneumoniae)];ブタの連鎖球菌族性
の伝染病[ストレプトコッカス・スイス(Strept
ococcus suis)];及びマイコプラズマ種
が感染している前記の宿主全てに対する疾病を挙げるこ
とができる。或るグラム陽性の細菌及びグラム陰性の細
菌により引き起こされる家禽、ウシ、及びブタにおける
感染症に対して、チロシンの誘導体及びその関連マクロ
ライドが有効であることが、Kirstら,米国特許第
4,920,103号明細書;Taoら,米国特許第
4,921,947号明細書;Kirstら,英国特許
出願GB2135670A明細書に示されている。
【0004】他の抗生物質作用を有する他のマクロライ
ドは、同時継続中の米国出願[出願番号第08/36
2,496号明細書(1995年1月11日出願;WO
94/02496として公開)及び出願番号第08/3
11,285号明細書(1994年9月22日出
願)]、及び同時継続中のPCT出願[出願番号PCT
/US94/00095号明細書(1994年1月6日
出願;WO94/21657として公開)及び出願番号
PCT/IB94/00199号明細書(1994年7
月4日出願;WO95/02594として公開)]の特
許請求の範囲に記載されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、レプロマイシ
ン、ロサラマイシン、5−ミカミノシルチロノライド、
デスミコシン、ラクテノシン、O−デメチルラクテノシ
ン、シルラマイシンA1、及び23−デオキシミカミノ
シルチロノライドから誘導された3−デオキシマクロラ
イド抗生物質の誘導体である新規な抗生物質、及び前記
の誘導体の酸付加塩に関する。これらの新規抗生物質
は、親化合物よりも向上した薬効を細菌性病原体に対し
て示し、そしてマイコプラズマ性病原体に対して活性で
ある。
【0006】本発明の化合物は、式(I)
【化34】 又は式(II)
【化35】 〔式中、mは、1又は2であり;Z1は、水素原子、水
酸基、又はミカロシルオキシ基(mycarosylo
xy)であり;破線を並記した実線は、単結合又は二重
結合(二重結合は、シス又はトランスのいずれかの配置
となる)であり;Qは、水素原子、水酸基、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、OX1基、式
【化36】 で表される基、式
【化37】 で表される基、式
【化38】 で表される基、式
【化39】 で表される基、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−
1−イル基、ピペリジン−1−イル基、3,3−ジメチ
ルピペリジン−1−イル基、ヘキサヒドロアゼピン−1
−イル基、オクタヒドロアゾシン−1−イル基、オクタ
ヒドロインドール−1−イル基、1,3,3a,4,
7,7a−ヘキサヒドロイソインドール−2−イル基、
デカヒドロキノール−1−イル基、デカヒドロイソキノ
ール−2−イル基、1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノール−2−イル基、1,2,3,6−テトラヒドロ
ピリジン−1−イル基、4−アルキルピペラジン−1−
イル基(アルキル部分は炭素原子1〜4個を有する)、
モルホリノ基、2,6−ジメチルモルホリン−4−イル
基、チオモルホリノ基、及び−NX23基からなる群か
ら選択した基であり;X1は、場合により置換されてい
ることのある炭素数1〜4のアルキル基、場合により置
換されていることのある炭素数4〜8のシクロアルキル
基、場合により置換されていることのあるアリール基、
場合により置換されていることのあるアラルキル基、及
び場合により置換されていることのあるヘテロアリール
基から選択した基であり;ここで、前記の場合により置
換されていることのあるアリール基、場合により置換さ
れていることのあるアラルキル基、又は場合により置換
されていることのあるヘテロアリール基は、フェニル
基、ベンジル基、ピリジニル基、キノリニル基、イソキ
ノリニル基、キナゾリニル基、ピリミジニル基、イミダ
ゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミ
ダゾリル基、インドリル基、ベンゾオキサゾリル基、及
びベンゾチアゾリル基からなる群から選択するものと
し、そして、前記の場合により置換されていることのあ
るアリール基、場合により置換されていることのあるア
ラルキル基、又は場合により置換されていることのある
ヘテロアリール基は、場合により、炭素数1〜4のアル
キル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、アセチル
基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチ
ル基、炭素数1〜4のN−アルキルアミノ基、N,N−
ジアルキルアミノ基(炭素原子を合計で2〜6個有す
る)、カルボキシル基、炭素数1〜4のカルボアルコキ
シ基、カルボキシアミド基、スルホンアミド基、炭素数
1〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜4のアミノ
アルキル基、N−アルキルアミノアルキル基(いずれの
アルキル部分も炭素原子1〜4個を有する)、及びN,
N−ジアルキルアミノアルキル基(ジアルキルアミノ部
分は炭素原子を合計で2〜6個有し、アルキル部分は炭
素原子1〜4個を有する)からなる群から独立して選択
した置換基1個又は2個で置換されていることがあり;
2及びX3は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数3〜8の
シクロアルキル基、炭素数3又は4のアルケニル基、ア
ルコキシアルキル基(アルコキシ部分は炭素原子1〜4
個を有し、アルキル部分は炭素原子2〜4個を有す
る)、及びアルコキシアルコキシアルキル基(いずれの
アルコキシ部分も炭素原子1〜4個を有し、アルキル部
分は炭素原子2〜4個を有する)からなる群からそれぞ
れ独立して選択した基であり;Tは、−C(=O)(Z
3)基、−CH2−N(B)(CH2a−C(=O)(Z
3)基、−CH2−N(Z2)(C=O)−(CH2a
3基、−CH2−N(B)(CH2g−N(B)(CH
2a−C(=O)(Z3)基、−CH=CH−(CH2
n−N(Z4)(Z5)基、−CH(Z8)N(Z6
(Z7)基、式
【化40】 で表される基、−CH2−N(Z12)(SO213)基、
−CH2−N(Z12)(C(=O)−Z14−Z13)基、
−CH2−N(Z12)(CH2g−N(Z15)(C(=
O)−Z14−Z13)基、又は、−CH2−N(Z12
(CH2g−N(Z15)(SO2−Z13)基であり;n
は、1〜4の整数であり;Bは、その存在毎に独立し
て、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アミノアシ
ル基、及びジペプチジル基からなる群から選択した基で
あり;Z2は、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル
基であり;Z3は、−N(R12)基、−NH−CH
(R3)−(CH2e−COOR4基、又は−NH−CH
(R3)−(CH2e−C(=O)−NH−(CH2f
−COOR4基であり;R1及びR2は、水素原子、メチ
ル基、場合により置換されていることのある炭素数2〜
6のアルキル基、場合により置換されていることのある
炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜6のアミ
ノアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基、
N−アルキルアミノ−アルキル基(アルキルアミノ部分
は炭素原子1〜4個を有し、アルキル部分は炭素原子2
〜4個を有する)、場合により置換されていることのあ
るベンジル基、場合により置換されていることのあるフ
ェニル基、アルコキシアルキル基(アルキル部分は炭素
原子2〜4個を有し、アルコキシ部分は炭素原子1〜4
個を有する)、N,N−ジアルキルアミノアルキル基
(ジアルキルアミノ部分は炭素原子を合計で2〜6個有
し、アルキル部分は炭素原子2〜4個を有する)、−
(CH2g−モルホリノ基、−(CH2g−ピペリジノ
基、−(CH2g−ピロリジノ基、−(CH2g−アゼ
チジン−1−イル基、及び−(CH2g−ヘキサヒドロ
アゼピン−1−イル基からなる群からそれぞれ独立して
選択した基であるか;あるいは、R1及びR2は、それら
が結合している窒素原子と一緒になってZ100を形成
し;R3は、アミノ酸の側鎖部分に相当し、その存在毎
に、独立して、アラニン、アルギニン、アスパラギン、
アスパラギン酸、システイン、シスチン、グルタミン
酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、ヒドロキシリ
シン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、
リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セ
リン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリ
ン、β−アラニン、β−リシン、α,α−ジメチルグリ
シン、α−アミノ酪酸、4−ヒドロキシフェニルグリシ
ン、フェニルグリシン、α,γ−ジアミノ酪酸、オルニ
チン、及びホモセリンの、D−形又はL−形(あてはま
る場合)からなるアミノ酸の群の側鎖から選択した基で
あり;eは、0又は1であり(但し、eが1である場合
には、R3は、β−リシン又はβ−アラニンの側鎖に相
当するものとする);fは、0又は1であり(但し、f
が1である場合には、R3は、β−リシン又はβ−アラ
ニンの側鎖に相当するものとする);R4は、水素原
子、炭素数1〜4のアルキル基、又はベンジル基であ
り;Z4は、水素原子、アミノアシル基、ジペプチジル
基、炭素数3〜5のアルケニル基(但し、Z4が結合し
ている窒素原子に、二重結合は隣接していないものとす
る)、炭素数3〜5のアルキニル基(但し、Z4が結合
している窒素原子に、三重結合は隣接していないものと
する)、ヒドロキシアルキル基(アルキル部分は炭素原
子2〜4個を有する)、Q10、Q20、Q30、及びアルコ
キシアルキル基(アルキル部分は炭素原子2〜4個を有
し、アルコキシ部分は炭素原子1〜4個を有する)から
なる群から選択した基であり;Z5は、水素原子、炭素
数3〜5のアルケニル基(但し、Z5が結合している窒
素原子に、二重結合は隣接していないものとする)、炭
素数3〜5のアルキニル基(但し、Z5が結合している
窒素原子に、三重結合は隣接していないものとする)、
ヒドロキシアルキル基(アルキル部分は炭素原子2〜4
個を有する)、Q10、Q20、Q30、アルコキシアルキル
基(アルキル部分は炭素原子2〜4個を有し、アルコキ
シ部分は炭素原子1〜4個を有する)、及び−R6−N
(R78)基からなる群から選択した基であり;Q
10は、その存在毎に独立して、式
【化41】 [uは1〜5の整数であり、Q15は、その存在毎に独立
して、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアル
コキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、水酸基、トリフル
オロメチル基、及び炭素数1〜4のカルボアルコキシ基
からなる群から選択した基である]で表される基であ
り;Q20は、その存在毎に独立して、場合により、水酸
基、シアノ基、炭素数1〜5のN−アルキルアミノ基、
及びN,N−ジアルキルアミノ基(炭素原子を合計で2
〜6個有する)からなる群から選択した置換基で置換さ
れていることのある、場合により置換されていることの
ある炭素数1〜4のアルキル基であり;Q30は、その存
在毎に独立して、式
【化42】 [式中、dは1〜5の整数であり、Q35は、水酸基、シ
アノ基、炭素数1〜5のN−アルキルアミノ基、及び
N,N−ジアルキルアミノ基(炭素原子を合計で2〜6
個有する)からなる群から選択した基である]で表され
る基であり;R6は、炭素数2〜4のアルキレン基であ
り;R7は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭
素数3〜8のシクロアルキル基、及びアルコキシアルキ
ル基(アルキル部分は炭素原子2〜4個を有し、アルコ
キシ部分は炭素原子1〜4個を有する)からなる群から
選択した基であり;R8は、炭素数1〜4のアルキル
基、場合により置換されていることのある炭素数1〜6
のヒドロキシアルカノイル基、アミノアシル基、及びジ
ペプチジル基からなる群から選択した基であり、ここ
で、場合により置換されていることのあるヒドロキシア
ルカノイル基は、場合により置換されていることのある
フェニル基で場合により置換されているか、若しくは;
7及びR8は、それらが結合している窒素原子と一緒に
なって炭素原子3〜6個を有する環状アミンを形成する
か、あるいは;Z4及びZ5は、それらが結合している窒
素原子と一緒になってZ100を形成し;Z6は、アミノア
シル基、ジペプチジル基、又はR1の定義中に記載した
基と同じ基から独立して選択した基であり;Z7は、R1
の定義中に記載した基と同じ基、又は式
【化43】 で表される基、式
【化44】 で表される基、−[(CH2g−R12q−(CH2g
−N(Z162基、及び−R9−N(R1011)基からな
る群から独立して選択した基[ここで、qは、1、2、
又は3であり;R9は、場合により、炭素数1〜4のア
ルキル基又は水酸基で置換されていることのある炭素数
2〜4のアルキレン基(但し、アルキレン基が炭素数3
の長さである場合にはC2のみに、あるいはアルキレン
基が炭素数4の長さである場合にはC3のみに水酸基が
結合することができるものとする)であり;R10は、水
素原子、メチル基、及びエチル基からなる群から選択し
た基であり;R11は、場合により置換されていることの
ある炭素数1〜6のヒドロキシアルカノイル基、アミノ
アシル基、及びジペプチジル基からなる群から選択した
基であり、場合により置換されていることのあるヒドロ
キシアルカノイル基は、場合により、場合により置換さ
れていることのあるフェニル基で置換されていることが
あるか;あるいは、R10及びR11は、それらが結合して
いる窒素原子と一緒になってZ100を形成し;R12は、
イオウ原子又は酸素原子であり;Z16は、その存在毎に
独立して、アミノアシル基、ジペプチジル基、及び以下
のZ12、Z13、及びZ15の定義中に記載している置換基
と同じ基からなる群から選択した基である]であるか;
あるいは、Z6及びZ7は、それらが結合している窒素原
子と一緒になってZ100を形成し;Z8は、水素原子又は
シアノ基であり;Z9は、炭素数1〜6のアルキル基、
アミノアシル基、ジペプチジル基、炭素数1〜6のヒド
ロキシアルカノイル基、炭素数2〜6のアミノアルキル
基、炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、N−アルキ
ルアミノアルキル基(アルキルアミノ部分は炭素原子1
〜4個を有し、アルキル部分は炭素原子2〜4個を有す
る)、アルコキシアルキル基(アルキル部分は炭素原子
2〜4個を有し、アルコキシ部分は炭素原子1〜4個を
有する)、N,N−ジアルキルアミノアルキル基(ジア
ルキルアミノ部分は炭素原子を合計で2〜6個有し、ア
ルキル部分は炭素原子2〜4個を有する)、−CO−Z
14−Z13基、又は−SO2−Z13基であり;Z12
13、及びZ15は、それらの存在毎に独立して、R1
定義中に記載した基と同じ基(但し、Z13は、Z14がN
H基であるときに限り水素原子であるものとする)から
選択した基であり;Z14は、その存在毎に独立して、酸
素原子又はNH基であり;aは、その存在毎に独立し
て、1又は2であり;アミノアシル基及びジペプチジル
基のアミノアシル基は、それらの存在毎に独立して、ア
ラニル基、アルギニル基、アスパラギル基、アスパラチ
ル酸基、システイニル基、シスチル基、グルタミル酸
基、グルタミル基、グリシル基、ヒスチジル基、ヒドロ
キシリシル基、ヒドロキシプロリル基、イソロイシル
基、ロイシル基、リシル基、メチオニル基、フェニルア
ラニル基、プロリル基、セリル基、スレオニル基、トリ
プトフィル基、チロシル基、バリル基、β−アラニル
基、β−リシル基、N,N−ジメチルグリシル基、α,
α−ジメチルグリシル基、α−アミノブチリル基、4−
ヒドロキシフェニルグリシル基、フェニルグリシル基、
α,γ−ジアミノブチリル基、オルニチル基、ホモセリ
ル基、ビシル基、N,N−ジエチル−β−アラニル基、
N,N−ジメチル−γ−アミノブチリル基、及びサルコ
シル基(但し、ジペプチジル基中である場合には、N,
N−ジメチルグリシル基、ビシル基、N,N−ジエチル
−β−アラニル基、又はN,N−ジメチル−γ−アミノ
ブチリル基は、末端アミノアシル基のみになることがで
きるものとする)の、D−形又はL−形(あてはまる場
合)からなるアミノ酸の群の側鎖から選択した基であ
り;場合により置換されていることのあるアルキル基又
は場合により置換されていることのあるシクロアルキル
基は、それらの存在毎に独立して、場合により、水酸
基、シアノ基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、場
合により置換されていることのあるアミノ基、場合によ
り置換されていることのある炭素数1〜4のN−アルキ
ルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基(炭素原子を
合計で2〜6個有する)、炭素数2〜4のN−(ヒドロ
キシアルキル)アミノ基、N,N−ビス(ヒドロキシア
ルキル)アミノ基(いずれのアルキル部分も炭素原子2
〜4個を有する)、炭素数1〜4のアルコキシ基、アル
コキシカルボニル基(アルコキシ部分は炭素原子1〜4
個を有する)、N,N−ジアルキルアミノアルコキシ基
(ジアルキルアミノ部分は炭素原子を合計で2〜6個有
し、アルコキシ部分は炭素原子2〜4個を有する)、ア
ルコキシアルコキシ基(いずれのアルコキシ部分も炭素
原子1〜4個を有する)、アルコキシアルコキシアルコ
キシ基(いずれのアルコキシ部分も炭素原子1〜4個を
有する)、炭素数4〜6のスピロシクロアルキル基、式
【化45】 で表される基、式
【化46】 で表される基、式
【化47】 で表される基、式
【化48】 で表される基、式
【化49】 で表される基、式
【化50】 で表される基、式
【化51】 で表される基、式
【化52】 で表される基、式
【化53】 で表される基、又は式
【化54】 で表される基からなる群から選択した置換基1個、2
個、又は3個[ここで、前記の場合により置換されてい
ることのあるアミノ基及び前記の場合により置換されて
いることのあるN−アルキルアミノ基は、それぞれ独立
して、場合により、アミノアシル基又はジペプチジル基
でモノ置換されていることがあり;R13及びR14は、水
素原子及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群からそ
れぞれ独立して選択した基であるか;あるいは、R13
びR14は、それらが結合している窒素原子と一緒になっ
てZ100を形成し;R15、R16及びR17は、水素原子、
炭素数1〜4のアルキル基、アミノアシル基、及びジペ
プチジル基からなる群からそれぞれ独立して選択した基
であり;R18は、NH基、イオウ原子、N−(炭素数1
〜4の)アルキル基、N−アミノアシル基、又はN−ジ
ペプチジル基からなる群からそれぞれ独立して選択した
基であり;R19は、炭素原子、CH基、CH2基、窒素
原子、及びNH基からなる群から選択した基であり;R
20は、炭素数1〜4のアルキル基又は−COOR21基で
あり;R21は、その存在毎に独立して、水素原子又は炭
素数1〜4のアルキル基であり;R22は、水素原子、炭
素数1〜4のアルキル基、水酸基、炭素数1〜3のアル
コキシ基、アミノ基、炭素数1〜4のN−アルキルアミ
ノ基、及びN,N−ジアルキルアミノ基(炭素原子を合
計で2〜6個有する)からなる群から選択した基である
か;あるいは、R21及びR22は、一緒になってオキソ基
を形成する]で置換されていることのある、場合により
置換されていることのあるアルキル基又は場合により置
換されていることのあるシクロアルキル基から独立して
選択した基であり;Z100は、その存在毎に独立して、
【化55】 で表される基、式
【化56】 で表される基、式
【化57】 で表される基、式
【化58】 で表される基、式
【化59】 で表される基、式
【化60】 で表される基、式
【化61】 で表される基、又は式
【化62】 で表される基からなる群から選択した基であり;ここ
で、R23は、炭素原子、CH基、CH2基、窒素原子、
NH基、N−アミノアシル基、又はN−ジペプチジル基
からなる群から選択した基であり;R24は、炭素数1〜
4のアルキル基、−CO−(炭素数1〜4の)アルキル
基、又は−COO−(炭素数1〜4の)アルキル基であ
り;R25は、酸素原子又はイオウ原子であり;R26は、
炭素数1〜4のアルキル基、場合により置換されている
ことのある炭素数1〜6のヒドロキシアルカノイル基、
アミノアシル基、及びジペプチジル基からなる群から選
択した基であり、ここで、場合により置換されているこ
とのあるヒドロキシアルカノイル基は、場合により、場
合により置換されていることのあるフェニル基で置換さ
れていることがあり;R27は、水素原子又は炭素数1〜
4のアルキル基であり;R28は、水素原子、炭素数1〜
4のアルキル基、水酸基、炭素数1〜3のアルコキシ
基、アミノ基、炭素数1〜4のN−アルキルアミノ基、
又はN,N−ジアルキルアミノ基(炭素原子を合計で2
〜6個有する)であるか;あるいは、R27及びR28は、
一緒になってオキソ基を形成し;gは、その存在毎に独
立して、2、3、又は4であり;bは、その存在毎に独
立して、0、1、又は2であり;そして、場合により置
換されていることのあるフェニル基又は場合により置換
されていることのあるベンジル基は、それらの存在毎に
独立して、場合により、炭素数1〜4のアルキル基、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、アセチル基、アミノ
基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素
数1〜4のN−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキル
アミノ基(炭素原子を合計で2〜6個有する)、−NH
−CO−CH3基、カルボキシル基、炭素数1〜4のカ
ルボアルコキシ基、カルボキシアミド基、スルホンアミ
ド基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数1
〜4のアミノアルキル基、N−アルキルアミノアルキル
基(いずれのアルキル部分も炭素原子1〜4個を有す
る)、及びN,N−ジアルキルアミノアルキル基(ジア
ルキルアミノ部分は炭素原子を合計で2〜6個有し、ア
ルキル部分は炭素原子1〜4個を有する)からなる群か
ら選択した置換基1個又は2個で置換されていることが
あるが;但し、(1)Tが、−C(=O)(Z3)基、
−CH2−N(B)(CH2a−C(=O)(Z3)基、
−CH2−N(Z2)(C=O)−(CH2a−Z3基、
又は−CH2−N(B)(CH2g−N(B)(CH2
a−C(=O)(Z3)基[ここで、Z3は、−N(R1
2)基であり、R1又はR2は、置換されたアルキル基又
は置換されたシクロアルキル基である]である場合に
は、置換されたアルキル基又は置換されたシクロアルキ
ル基の1位の置換基は、フッ素原子、塩素原子、又はヘ
テロ原子結合置換基であることはできないものとし;そ
して、(2)置換されたシクロアルキル基となることの
できる前記の置換基のいずれかが置換されたシクロアル
キル基である場合には、置換されたシクロアルキル基の
1位の置換基は、フッ素原子、塩素原子、又はヘテロ原
子結合置換基であることはできないものとする〕で表さ
れる化合物又は薬剤学的に許容することのできるその塩
である。
【0007】「低級アルキル基」とは、炭素数1〜4の
アルキル基である。「アルキル基」には、直鎖状及び分
枝状のアルキル基が含まれる。本発明の化合物の中に
は、立体化学的中心を有するものがあることは、当業者
であれば判るであろう。こうした、立体化学的中心が存
在する場合には、全ての立体異性体が本発明の範囲内に
含まれていると理解されたい。更に、マクロライドのC
2とC3との間の結合が二重結合である場合も、シス形
及びトランス形が、本の発明の範囲内に含まれる。
【0008】アミノアシル基は、相当するアミノ酸の誘
導体であり、当業界で周知である。以下のD−又はL−
アミノ酸(あてはまる場合)、アラニン、アルギニン、
アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチ
ン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジ
ン、ヒドロキシリシン、ヒドロキシプロリン、イソロイ
シン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニ
ン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、
チロシン、バリン、β−アラニン、β−リシン、N,N
−ジメチルグリシン、α,α−ジメチルグリシン、α−
アミノ酪酸、4−ヒドロキシフェニルグリシン、フェニ
ルグリシン、α,α−ジアミノ酪酸、オルニチン、ホモ
セリン、ビシン、N,N−ジエチル−β−アラニン、
N,N−ジメチル−γ−アミノ酪酸、及びサルコシンを
用いて、本発明のアミノアシル基を誘導する。ジペプチ
ジル基は、当業者に周知の通常のペプチド合成方法で結
合することのできる前記のアミノ酸2個の任意の可能な
組み合わせの誘導体からなる。
【0009】より好ましい化合物の群は、mが1であ
り、そしてZ1が水素原子又は水酸基である式(I)で
表される化合物又は薬剤学的に許容することのできるそ
の塩である。
【0010】更により好ましい化合物の群は、mが1で
あり;Z1が水素原子又は水酸基であり;Tが、−CH2
−N(B)(CH2a−C(=O)(Z3)基、−CH2
−N(Z2)(C=O)−(CH2a−Z3基、−CH2
−N(B)(CH2g−N(B)(CH2a−C(=
O)(Z3)基、−CH=CH−(CH2n−N(Z4
(Z5)基、−CH(Z8)N(Z6)(Z7)基、式
【化63】 で表される基、−CH2−N(Z12)(SO213)基、
−CH2−N(Z12)(C(=O)−Z14−Z13)基、
−CH2−N(Z12)(CH2g−N(Z15)(C(=
O)−Z14−Z13)基、又は−CH2−N(Z12)(C
2g−N(Z15)(SO2−Z13)基(ここで、a、
g、n、Q、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6、Z7、Z8
9、Z12、Z13、Z14、及びZ15は、前記と同じ意味
である)である式(I)で表される化合物又は薬剤学的
に許容することのできるその塩である。
【0011】また更により好ましい化合物の群は、mが
1であり;Z1が水素原子又は水酸基であり;Tが、−
CH=CH−(CH2n−N(Z4)(Z5)基、−CH
(Z8)N(Z6)(Z7)基、式
【化64】 で表される基、−CH2−N(Z12)(SO213)基、
−CH2−N(Z12)(C(=O)−Z14−Z13)基、
−CH2−N(Z12)(CH2g−N(Z15)(C(=
O)−Z14−Z13)基、又は−CH2−N(Z12)(C
2g−N(Z15)(SO2−Z13)基(ここで、a、
g、n、Q、Z4、Z5、Z6、Z7、Z9、Z12、Z13
14、及びZ15は、前記と同じ意味であり、Z8は水素
原子である)である式(I)で表される化合物又は薬剤
学的に許容することのできるその塩である。
【0012】また更によりもっと好ましい化合物の群
は、mが1であり;Z1が水素原子又は水酸基であり;
Tが、−CH=CH−(CH2n−N(Z4)(Z5
基、−CH2−N(Z6)(Z7)基、又は式
【化65】 で表される基[ここで、nは1であり;Z4及びZ5は、
水素原子、炭素数3〜5のアルケニル基(但し、アルケ
ニル基が結合している窒素原子に、二重結合は隣接して
いないものとする)、炭素数3〜5のアルキニル基(但
し、アルキニル基が結合している窒素原子に、三重結合
は隣接していないものとする)、炭素数2〜4のヒドロ
キシアルキル基、Q10、Q20、Q30、及びアルコキシア
ルキル基(アルキル部分は炭素原子2〜4個を有し、ア
ルコキシ部分は炭素原子1〜4個を有する)からなる群
から選択した基であるか、あるいは、Z4及びZ5は、そ
れらが結合している窒素原子と一緒になってZ100を形
成し;そして、a、Q、Z6、Z7、Z9、Q10、Q20
30、及びZ100は、前記の式(I)及び式(II)で定
義した意味である]である式(I)で表される化合物又
は薬剤学的に許容することのできるその塩である。
【0013】特により好ましい化合物の群は、mが1で
あり;Z1が水素原子又は水酸基であり;Tが、−CH2
−N(Z6)(Z7)基、又は式
【化66】 で表される基であり、ここで、Z6は、R1として定義さ
れた置換基の群と同じ群から独立して選択した基であ
り;Z7は、R1として定義された置換基の群と同じ群か
ら独立して選択した基、又は−R9−N(R1011)基
であるか;あるいは、Z6及びZ7は、それらが結合して
いる窒素原子と一緒になってZ100を形成し;そしてZ9
はアミノアシル基、炭素数2〜6のアミノアルキル基、
炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、N−アルキルア
ミノアルキル基(アルキルアミノ部分は炭素原子を1〜
4個有し、アルキル部分は炭素原子2〜4個を有す
る)、アルコキシアルキル基(アルキル部分は炭素原子
2〜4個を有し、アルコキシ部分は炭素原子1〜4個を
有する)、N,N−ジアルキルアミノアルキル基(ジア
ルキルアミノ部分は炭素原子を合計で2〜6個有し、ア
ルキル部分は炭素原子2〜4個を有する)、又は−CO
−Z14−Z13基であり;そして、a、Q、R1、R9、R
10、R11、Z13、Z14、及びZ100は、前記の式(I)
及び式(II)で定義した意味である]である式(I)で
表される化合物又は薬剤学的に許容することのできるそ
の塩である。
【0014】最も好ましい化合物の第1の群は、mが1
であり;Qが水酸基であり;Z1が水素原子であり;T
が−CH2−N(Z6)(Z7)基[ここで、Z6は、水素
原子、メチル基、又は場合により置換されていることの
ある炭素数2〜6のアルキル基であり;Z7は、N−ア
ルキルアミノアルキル基(アルキルアミノ部分は炭素原
子を1〜4個有し、アルキル部分は炭素原子2〜4個を
有する)、場合により置換されていることのある炭素数
2〜6のアルキル基、又は場合により置換されているこ
とのある炭素数3〜8のシクロアルキル基であるか;あ
るいは、Z6及びZ7は、それらが結合している窒素原子
と一緒になってピロリジノ基、ピペリジノ基、3,4−
ジヒドロピペリジノ基、又はアザビシクロノナン−3−
イル基を形成する]である式(I)で表される化合物又
は薬剤学的に許容することのできるその塩である。前記
の最も好ましい化合物の第1の群において、特に好まし
い化合物は、Z6としての場合により置換されているこ
とのあるアルキル基が、プロピル基であり;前記のZ7
としての場合により置換されていることのあるアルキル
基が、プロピル基、3−(ジメチルアミノ)−プロピル
基、又は2−スピロシクロペンチル−3−ヒドロキシプ
ロピル基であり;前記のZ7の場合により置換されてい
ることのあるシクロアルキル基が、シクロヘキシル基で
ある化合物又は薬剤学的に許容することのできるその塩
である。
【0015】最も好ましい化合物の第2の群は、mが1
であり;Qが水酸基であり;Z1が水素原子であり;T
が−CH2−N(Z6)(Z7)基[ここで、Z6は、水素
原子又はメチル基であり;Z7は、メチル基、2−フル
オロエチル基、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロ
ピル基、2−ヒドロキシエチル基、プロピル基、3−ヒ
ドロキシプロピル基、2,5−(ジヒドロキシ)シクロ
ヘキシル基、又は3−アミノプロピル基であるか;ある
いは、Z6及びZ7は、それらが結合している窒素原子と
一緒になって4−メチルピペラジノ基、アゼチジノ基、
4−ヒドロキシピペリジノ基、モルホリノ基、又は3−
ヒドロキシピペリジノ基を形成する]である式(I)で
表される化合物又は薬剤学的に許容することのできるそ
の塩である。
【0016】最も好ましい化合物の第3の群は、mが1
であり;Qが水酸基であり;Z1が水酸基であり;Tが
−CH2−N(Z6)(Z7)基[ここで、Z6は水素原子
であり;Z7は2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロ
ピル基であるか;あるいは、Z6及びZ7は、それらが結
合している窒素原子と一緒になってヘキサヒドロアゼピ
ン−1−イル基を形成する]である式(I)で表される
化合物又は薬剤学的に許容することのできるその塩であ
る。
【0017】最も好ましい化合物の第4の群は、mが1
であり;マクロライドのC2とC3との間の結合が二重
結合であり;Qが水酸基であり;Z1が水酸基であり;
Tが−CH2−N(Z6)(Z7)基[ここで、Z6は、水
素原子、メチル基、又はプロピル基であり;Z7は、
2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル基、メチル
基、プロピル基、又は3−(ジメチルアミノ)プロピル
基であるか;あるいは、Z6及びZ7は、それらが結合し
ている窒素原子と一緒になってヘキサヒドロアゼピン−
1−イル基又は3−アザビシクロノナン−3−イル基を
形成する]である式(I)で表される化合物又は薬剤学
的に許容することのできるその塩である。
【0018】従って、別の観点では、本発明は、式
(I)又は式(II)で表される化合物又は薬剤学的に許
容することのできるそれらの塩、及び薬剤学的に許容す
ることのできる担体又は希釈剤を含む医薬組成物をも提
供する。
【0019】また、本発明は、式(I)又は式(II)で
表される化合物又は薬剤学的に許容することのできるそ
れらの塩を、細菌感染又はマイコプラズマ感染の治療が
必要である動物に、細菌又はマイコプラズマ治療の量
で、投与することを含む、細菌感染又はマイコプラズマ
感染の治療方法も提供する。
【0020】更に、本発明は、細菌又はマイコプラズマ
感染に罹病性のある動物に対して、式(I)又は式(I
I)で表される化合物又は薬剤学的に許容することので
きるその塩を、予防的治療に用いる方法も提供する。
【0021】
【発明の実施の形態】前記の式(I)又は式(II)で表
される本発明の化合物の調製は、ロサラマイシン、レプ
ロマイシン、5−ミカミノシルチロノライド、デスミコ
シン、ラクテノシン、O−デメチルラクテノシン、シル
ラマイシンA1、又は23−デオキシミカミノシルチロ
ノライドの適当な3−デオキシマクロライド誘導体と、
アミンとを、還元的アミノ化反応させ、場合により、続
けて、以下の実施例に記載の方法、それに類似の方法、
及び直後に記載の方法の通りに酸付加塩に変換すること
により、一般的に容易に実施する。
【0022】以下の発酵手順に従って、レプロマイシン
を調製した。発酵器規模 標準接種物として使用するための冷凍ロットを調製する
ために、マイクロモノスプラ・ロサリア(Microm
onospora rosaria),[ATCC 5
5709(1995年9月5日に寄託)]を、JDYT
T培地[セレロース(cerelose)10g/リッ
トル、コーンスターチ5g/リットル、コーンスティー
プソリッド2.5g/リットル、NZアミンYTT5g
/リットル、CoCl2・6H2Oの0.002g/リッ
トル、P−2000(ポリグリコール;175 Ter
minal Road,Providence,ロード
アイランド州にあるGeorge Mann&Co.,
Incから入手可能)1ml/リットル、CaCO3
g/リットル]の中に接種し、そして約3日間振盪(2
50rpm;30℃;行程=2インチ)する。pHを約
7.0に調整したJDYTT培地を、使用する前に、約
121℃で約30分間滅菌した。グリセロール(最終濃
度:20%)を、凍結保存物質として加え、その培養物
を約−80℃で保存する。
【0023】接種物を調製するために、2.8リットル
のフェルンバッハフラスコ中のJDYTT培地1リット
ルに、冷凍培養物ロット5mlを移す。培養物を約3日
間約30℃で振盪(250rpm;行程=2インチ)
し、生育する。フェルンバッハフラスコの全内容物を、
攪拌羽(4.75インチ)2枚を備えた14リットルの
発酵ジャー(New Brunswick Scien
tific,New Brunswick,ニュージャ
ージー州)中の生産培地(RSM−6)8リットルに移
す。RSM−6の組成は、コーンスターチ50g/リッ
トル、セレロース10g/リットル、アルダミン(ar
damine)PH(79State Street,
Harbor Beach,ミシガン州にあるCham
plainIndustries Incから入手可
能)5g/リットル、ファーマメディア(P.O.Bo
x 8407,Memphis,テネシー州にあるTh
eBuckeye Cellulose Corpor
ationから入手可能)8〜10g/リットル、Mg
HPO4・3H2Oの10g/リットル、カゼイン加水分
解産物(Norwich,ニューヨーク州にあるShe
ffield Chemicalから入手可能)2.5
g/リットル、アスパラギン0.5g/リットル、Fe
SO4・7H2Oの0.028g/リットル、MgSO4
・7H2Oの0.5g/リットル、K2HPO4の0.7
5g/リットル、CuSO4・5H2Oの0.003g/
リットル、MnCl2・4H2Oの0.003g/リット
ル、ZnSO4・7H2Oの0.003g/リットル、C
oCl2・6H2Oの0.003g/リットル、P−20
00の1ml/リットルである。使用する前に、RSM
−6pHを約7.0に調整し、約99分間約121℃で
オートクレーブする。NaOH/H2SO4により、ある
いはMOPS6g/リットルを生産培地に加えることに
より、pHを6.7〜7.3の間にコントロールしなが
ら、約30℃、450rpm、0.34v/v/m空気
で、発酵を行う。レプロマイシンの滴定量は、69時間
から116時間の間に、代表的には、ピークが存在す
る。サンプルを溶媒混合物(メタノール:0.1MK2
HPO4バッファー=3.5:6.5;pH3.5)の
中に抽出した。
【0024】フラスコ規模 接種物の調製は、前記のとおりに実施するか、又は30
0mlのエルエンマイアーフラスコ中のJDYTT接種
培地30mlに、冷凍の培養物ロット2mlを加えるこ
とにより、実施する。約3日間約30℃で振盪(250
rpm;行程=2インチ)し、培養物を生育する。30
0mlのエルエンマイアーフラスコ中の変性RSM−5
培地[コーンスターチ30g/リットル、ファーマメデ
ィア10g/リットル、セレロース10g/リットル、
アルダミンPH5.0g/リットル、アスパラギン0.
5g/リットル、FeSO4・7H2Oの0.028g/
リットル、MgSO4・7H2Oの0.5g/リットル、
2HPO4の0.75g/リットル、CuSO4・5H2
Oの0.002g/リットル、MnCl2・4H2Oの
0.003g/リットル、ZnSO4・7H2Oの0.0
03g/リットル、MOPS6g/リットル、カゼイン
加水分解産物2.5g/リットル、MgHPO4・3H2
Oの10g/リットル、及びP−2000の1ml/リ
ットル;(pH7.0;約121℃で約20分間オート
クレーブ]約30ml中に、接種物2mlを移植する。
そのフラスコを、約30℃で3〜4日振盪させる。前記
と同様に発酵ブロスを抽出する。
【0025】C23位での親マクロライドの誘導を、当
業に周知で、J.Antibiotics,40
(6),pp823−842,1987に記載の方法と
同様の方法に従って実施する。詳細は前記の文献を参照
されたい。
【0026】5−OMTは、R.B.Morin an
d M.Gorman,Tet.Let,.2339
(1964)に記載の方法に従って得た。出発マクロラ
イドであるロサラマイシンは、WagmanらによりJ
ournal of Antibiotics,Vo
l.XXV,No.11,pp641−646,Nov
ember 1972に記載された方法に従って、製造
して単離する。デスミコシン、ラクテノシン、O−デメ
チルラクテノシン、及び23−デオキシミカミノシルチ
ロノライドは、Journal of Antibio
tics,35(12),pp1675−1682,1
982に記載の方法に従って生成し、単離する。シラミ
シンA1は、Journal of Antibiot
ics,22,p61,1969に記載の方法に従って
製造し、単離する。詳細に関しては、それらの文献を参
照されたい。本発明の化合物の合成に必要な他の全ての
出発材料及び試薬は、容易に商品として入手できるか、
あるいは当業界で公知の方法に従って製造することがで
きる。
【0027】mが2である式(I)又は式(II)で表さ
れる本発明の化合物は、(メトキシメチル)トリフェニ
ルホスホニウムクロライドから製造したイリドを用いる
ウィッティヒ化学を適用して製造することができる。代
表的には、このホスホニウム塩を、非プロトン性溶媒、
例えば、THF、ジエチルエーテル、又はジオキサンの
中に懸濁する。この混合物に、塩基、例えば、カリウム
t−ブトキシド、n−ブチルリチウム又は水素化ナトリ
ウムを、通常は約−20〜30℃で加え、そしてその溶
液を約10〜120分間攪拌する。次に、3−デオキシ
マクロライドの溶液を加え、得られた溶液を、室温で1
〜24時間攪拌する。通常の抽出作業を行った後に、粗
製の生成物を溶媒、例えば、THF又はジオキサン中
に、溶解し、そして水性酸(例えば、1NのHCl)を
加える。2〜12時間攪拌し、抽出作業を行い、本明細
書に記載の他の反応に使用することのできるマクロライ
ドアルデヒドを生成する。
【0028】本発明は、3−デオキシマクロライド抗生
物質の誘導体である化合物に関する。3−ヒドロキシマ
クロライドを、その3−デオキシ類似体に変換するいく
つかの方法は当業者に公知である。通常は、適当に保護
されたマクロライドのC3アルコール体を、スルホネー
ト又はアセテート、好ましくはメシレートとして誘導す
る。これは、典型的には、ピリジン中の塩化メタンスル
ホニルで行う。次に、通常は塩基、例えば、炭酸カリウ
ム又はアミンで処理することにより、活性化した基を取
り除く。この好ましい方法は、メタノール中の水酸化ア
ンモニウムを用いる方法である。或る場合には、得られ
た二重結合を、通常は、金属触媒、例えば、ラネーニッ
ケルで水素化することにより還元する。
【0029】本発明の明細書に記載されている化合物の
中には、出発アミンからの尿素及びスルホンアミドの形
成を必要とするものもある。尿素は、標準的な条件、例
えば、不活性溶媒(例えば、トルエン又はジクロロメタ
ン)中での前記アミンとイソシアネートとの反応を用い
て形成される。外部塩基、例えば、トリエチルアミンを
用いることができる。イソシアネートの中には、市販さ
れているもの、又は第一アミンとホスゲン又はその同等
物(例えば、トリホスゲン)との反応により製造するこ
とができるものがある。イソシアネートの他の形成方
法、例えば、Hofmann、Curtius、Los
sen、及びSchmidtの、カルボン酸誘導体から
の転移も同様に適当である。スルホンアミドは、通常は
塩基、例えば、炭酸ナトリウムと一緒の不活性溶媒(例
えば、DMF)中で、アミンを塩化スルホニルと反応さ
せることにより、最も容易に形成することができる。
【0030】Tが−CH=CH−(CH2n−N
(Z4)(Z5)基である場合のウィッティヒ反応には、
以下の手順を用いる。反応不活性溶媒(例えば、トルエ
ン)中の、臭化ホスホニウム(以下に記載の方法で調
製)の過剰量(通常は、マクロライドより3倍過剰)
に、トルエン中の等モル量の塩基[例えば、0.5Mカ
リウムビス(トリメチルシリル)アミド]を加える。約
5〜90分間(通常は、約15分間)、約5〜35℃
(通常は、周囲温度)で反応混合物を攪拌する。黄色な
いしオレンジ色の混合物に、固体の3−デオキシマクロ
ライドアルデヒドを加え、続いて約0℃〜80℃(通常
は、周囲温度)で攪拌する。約30分間〜24時間、好
ましくは約1時間攪拌した後に、当業者に周知の標準的
技法(例えば、シリカゲルクロマトグラフィー又は再結
晶化)によって、所望のオレフィン生成物を単離する。
【0031】前記のウィッティヒ反応に用いた臭化ホス
ホニウム試薬は、多くの方法によって製造することがで
きる。一般的に、第二アミンと臭化ビニルトリフェニル
ホスホニウムとを、通常は更に溶媒を加えることなく反
応させ、そしてその混合物を、約25〜150℃(通常
約80℃)で、半日から3日間(通常は1日)攪拌する
ことによって、臭化(2−アミノエチル)トリフェニル
−ホスホニウムを合成する(J.Org.Chem.2
9,pp1746−1751,1964に記載の手順を
修正)。それから、反応混合物を、非プロトン性溶媒、
好ましくは、ジエチルエーテルと混合し、そしてろ過に
より固形物を収集し、同じ溶媒で充分にすすぐ。これら
の生成物を、乾燥させた後に、その後のオレフィン化手
順に直接用いる。アミン含有臭化ホスホニウムを得るた
めの他の経路は、適当なアミノアルコールを、臭化水素
酸トリフェニルホスフィンで処理するものである(He
lv.Chim.Acta,61,pp1708−17
20,1978)。いくつかの臭化ホスホニウムは、市
販されている。
【0032】臭化ホスホニウムは、また、ジアミン(通
常は、アミンの一方は、好ましい保護基の一種であるt
−BOCで保護されている)を用いて製造することもで
きる。ウィッティヒのオレフィン化の後に、通常の方法
で前記のt−BOC基を除去することができ、そして、
新しく露出されたアミンを、以下の手順に従って、アミ
ノアシル基、ジペプチジル基、又はヒドロキシアルカノ
イル基で、更に官能化することができる。N−保護アミ
ノ酸若しくはN−保護ジペプチド(t−BOCは、好ま
しい保護基の一つである)のジクロロメタン溶液、又は
O−保護ヒドロキシアルカン酸(アセテートは、好まし
い保護基の一つである)、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、及びしばしば結合剤[coupling age
nt;(例えば、ヒドロキシベンゾトリアゾール)]
(これらの全ては、等モル量で存在する)を、約0℃に
冷却する。冷却した溶液に、Tが−CH=CH−(CH
2n−N(Z4)(Z5)基(Z4は、前記と同じ意味で
あり、Z5は、−R6−N(R78)基であり、R6及び
8は前記と同じ意味であり、そしてR7は水素原子であ
る)であるマクロライド誘導体を加える。この溶液を放
置して室温まで温め、そして約6〜72時間攪拌し続
け、続いて、当業者に周知の標準的仕上手順を行う。粗
製生成物を、通常の方法(例えば、クロマトグラフィ
ー)で単離する。次に、N−保護アミノアシル誘導体、
N−保護ジペプチジル誘導体、又はO−保護ヒドロキシ
アルカノイル誘導体を、通常の方法により脱保護し、所
望の生成物を得る。
【0033】以下の全ての合成において、マクロライド
のC2位とC3位との間の結合が二重結合である場合に
は、還元的アミノ化は、以下に記載の蟻酸条件を用いて
行うことが好ましい。Tが−CH(Z8)−N(Z6
(Z7)基又は式
【化67】 で表される基である式(I)又は式(II)で表される化
合物の合成に用いる特定の反応条件及び試薬は、その反
応で用いるアミンの種類によって決められる。式HN
(Z6)(Z7)(Z6及びZ7は、水素原子ではなく、前
記の式(I)又は式(II)での定義と同じ意味である)
で表される第二アミンを還元的アミノ化に用いる場合に
は、以下の手順を利用する。適当なマクロライドアルデ
ヒドの3−デオキシ誘導体の溶液と、反応不活性溶媒、
例えば、酢酸エチル中の第二アミンの過剰量(通常は約
1.5モル当量)とを混合する。この反応混合物を、攪
拌しながら、約60℃〜80℃、好ましくは約70℃に
加熱する。この反応混合物に、蟻酸をわずかな過剰量
(通常は約1.1モル当量)で滴加し、そしてこの反応
混合物の温度を約5℃に低下させる。反応物を更に4〜
7時間(通常は約5時間)攪拌する。室温まで冷却する
ことにより反応を停止し、そして当業者に周知の標準的
技法(例えば、シリカゲルクロマトグラフィー又は再結
晶化)によって所望の3−デオキシマクロライドのアミ
ノ誘導体を単離する。
【0034】Tが−CH(Z8)−N(Z6)(Z7)基
[Z8は水素原子であり、−N(Z6)(Z7)基は第一
アミンから誘導された基である]である式(I)又は式
(II)で表される化合物では、以下の方法を使用する。
3−デオキシマクロライドアルデヒドのメタノール溶液
と、適当なアミンとを混合し、室温で約30分間攪拌す
る。次に、その反応混合物を約0℃に冷却し、氷酢酸を
当モル量で前記混合物に加え、反応物を攪拌下に放置す
る。10分間の攪拌の後に、反応混合物にナトリウムシ
アノボロハイドライドのメタノール溶液を加え、そして
得られた溶液を約0℃で約1時間攪拌する。室温まで加
温することにより反応を停止し、反応混合物を濃縮し、
そして所望の3−デオキシマクロライド誘導体を単離す
る。同じ型の反応を実施する好ましい方法は以下とおり
である。メタノール中の3−デオキシマクロライドアル
デヒドの攪拌した溶液に、適当なアミンを加え、反応物
を約30分間攪拌する。次に、前記の溶液を約0℃に冷
却し、それにナトリウムボロハイドライドを加える。約
2時間攪拌した後に、前記の溶液を、ほぼ乾燥状態にな
るまで濃縮し、そして当業界で周知の通常の方法により
所望の化合物を単離する。また、Z8がシアノ基である
シアノ誘導体もこの反応において生成し、当業者に周知
の標準的技法によって単離することができる。Tが−C
H(Z8)−N(Z6)(Z7)基[−N(Z6)(Z7
基は前記と同じ意味であり、Z8はシアノ基である]で
ある式(I)又は式(II)で表される化合物のシアノ誘
導体は、以下の方法によって別々に合成することもでき
る。ヨウ化亜鉛と適当な3−デオキシマクロライドアル
デヒドとの溶液を、メタノール中で作成する。前記のメ
タノール溶液にトリメチルシリルシアニドを加え、約1
5分間攪拌し、次に、適当なアミンを加え、そしてその
溶液を約40℃で約2時間加熱する。当業界で周知の標
準的方法により、所望のシアノ誘導体を単離する。
【0035】更に、前記の方法によって形成される3−
デオキシマクロライドの第一アミノ誘導体は、添加した
第二アミノ基をN−メチル化させることによっても誘導
することができる。この合成は、水の中に第二アミノ3
−デオキシマクロライド誘導体を懸濁させ、そして蟻酸
を加えることにより行う。得られた溶液に、38%ホル
ムアルデヒド水溶液を加え、その反応混合物を還流温度
に加熱する。前記の反応混合物を還流状態で約4〜6時
間(好ましくは、約5時間)攪拌する。それから、それ
を室温まで冷却し、所望の化合物を単離する。
【0036】Tが−CH(Z8)−N(Z6)(Z7)基
[−N(Z6)(Z7)基は第二アミンから誘導された基
である]である場合には、前記のマクロライドは、以下
の手順に従ってアミノアシル基によって更に官能化する
ことができる。N−保護アミノ酸若しくはN−保護ジペ
プチド(t−BOCは、好ましい保護基の一つである)
のジクロロメタン溶液、又はO−保護ヒドロキシアルカ
ン酸(アセテートは、好ましい保護基の一つである)、
ジシクロヘキシルカルボジイミドを、しばしば結合剤
(例えば、ヒドロキシベンゾトリアゾール)と一緒に
(これらの全ては、等モル量で存在する)約0℃に冷却
する。冷却した溶液に、Z6が水素原子であり、Z7は前
記と同じ意味である式(I)又は式(II)で表される第
二アミノ化合物を加える。この溶液を放置して室温まで
温め、そして約48〜72時間攪拌を続ける。その粗製
生成物を、通常の方法(例えば、クロマトグラフィー)
で単離する。N−保護アミノアシル誘導体、N−保護ジ
ペプチジル誘導体、又はO−保護ヒドロキシアルカノイ
ル誘導体を、通常の方法により脱保護し、所望の生成物
を得る。
【0037】Tが−CH(Z8)−N(Z6)(Z7)基
[−N(Z6)(Z7)基はアミノアルキルアミノ基であ
る]である式(I)又は式(II)で表される化合物は、
以下の手順に従って末端アミンの部分で、アミノアシル
基1個により更に誘導体にすることができる。ジメチル
ホルムアミド中の、Tの位置にアミノアルキルアミノ基
を有する式(I)又は式(II)で表される化合物の攪拌
している溶液に、N−保護アミノ酸ヒドロキシスクシン
イミドエステル(t−BOCは、好ましい保護基であ
る)、又はN−保護ジペプチド(t−BOCは、好まし
い保護基の一つである)、又はO−保護ヒドロキシアル
カン酸(アセテートは、好ましい保護基の一つである)
を加え、この混合物を約6時間攪拌する。その粗製生成
物を、通常の方法(例えば、シリカゲルクロマトグラフ
ィー)で単離する。N−保護アミノアシル誘導体、N−
保護ジペプチジル誘導体、又はO−保護ヒドロキシアル
カノイル誘導体を、通常の方法により脱保護し、所望の
生成物を得る。
【0038】Tが−C(=O)(Z3)基である本発明
の化合物は、以下の手順に従って合成する。3−デオキ
シマクロライドアルデヒドを酸化して、カルボン酸にす
る。次に、前記の3−デオキシマクロライドのカルボン
酸誘導体である中間体を、種々のアミンと結合させ、ア
ミド誘導体を形成する。例えば、適当に保護された(例
えば、2’−アセテートのように保護された)3−デオ
キシマクロライドを、一塩基性リン酸ナトリウム約1.
3当量及び2−メチル−2−ブテン過剰量(約7.0当
量)の存在下で、塩化ナトリウム約1.3当量で処理す
る。この酸化工程は、通常では、周囲室温(20〜25
℃)で、アセトン/ブタノールの3:1混合液を溶媒と
して(モル濃度は0.3〜0.5)用いて行う。アミド
誘導体を形成するために、シアノリン酸ジエチル約1.
1当量及びトリエチルアミン約1.1当量の存在下で、
約0℃で、無水DMFを溶媒として(モル濃度は0.
1)用いて、前記カルボン酸を第一又は第二アミンと結
合させる。反応物を水性飽和NaHCO3中に注ぎ、そ
して酢酸エチルで抽出することのよって仕上げる。単離
した生成物を、フラッシュクロマトグラフィーによって
精製し、アミド誘導体を得る。2’−アセテート基は、
前記の生成物をメタノール中に溶解することによって、
除去することができる。次に、得られた溶液を、室温
(20〜25℃)で約18〜24時間攪拌する。得られ
た反応混合物を減圧下で濃縮し、3−デオキシマクロラ
イドの脱保護されたアミド誘導体を得る。
【0039】あるいは、Tが−C(=O)(Z3)基で
ある本発明の化合物は、以下の手順に従って、3−デオ
キシマクロライドの2’アセテートのカルボン酸から合
成する。極性非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタ
ン)中の前記のカルボン酸(0.1M)溶液(予め約0
℃に冷却しておく)に、第一又は第二アミンのどちらか
を5当量で加える。ジクロロメタン中の50%無水プロ
ピルホスホン酸溶液(1.4当量)を加え、反応物を放
置して周囲温度まで加温する。約1〜5時間攪拌した後
に、前記の反応混合物を真空中で濃縮し、そしてメタノ
ール中に再溶解してその2’−アセテートを開裂する。
一晩攪拌した後にこの反応混合物を濃縮し、そして塩基
性水溶液から抽出して3−デオキシマクロライドアミン
を得る。
【0040】Tが−CH2−N(Z2)(C=O)−(C
2a−Z3基である本発明の化合物は、以下の方法に
より容易に製造することができる。所望の3−デオキシ
マクロライドを、ナトリウムトリアセトキシボロハイド
ライドの存在下で、あるいは3−デオキシマクロライド
のC2位とC3位との間の結合が前記と同様に二重結合
である場合には蟻酸の存在下で、アミンによって還元的
にアミノ化する。次に、得られたアミノ化マクロライド
を、前記の結合方法の一つに従って、所望のカルボン酸
と結合させる。
【0041】Tが−CH2−N(B)(CH2a−C
(=O)(Z3)基、又は−CH2−N(B)(CH2g
−N(B)(CH2a−C(=O)(Z3)基である本
発明のアミノアミド化合物は、以下の二つの一般的方法
によって合成することができる。或るアミノアミドフラ
グメントは、市販されているか、又はアミノ酸、例え
ば、グリシン、サルコシン又はβ−アラニン、及び種々
のアミンから、本明細書に記載の3−デオキシマクロラ
イドのカルボン酸誘導体に関して説明した同じ方法によ
って製造することができる。次に、アミノ酸部分のアミ
ン部分は、当業者に公知の還元的アミノ化方法によって
3−デオキシマクロライドアルデヒドと結合させること
ができる。以下の方法を使用することができる。所望の
3−デオキシマクロライドアルデヒド、アミン(通常は
約1.5当量)、及び酢酸を、反応不活性溶媒、例え
ば、塩化メチレン中で、約30〜60分間攪拌する。約
0℃に冷却した後に、粉末状の硫酸ナトリウム(約10
当量)及びナトリウムトリアセトキシボロハイドライ
ド、あるいは3−デオキシマクロライドのC2位とC3
位との間の結合が前記と同様に二重結合である場合には
蟻酸(約1.1当量)を加え、そしてこの反応溶液を、
周囲温度で約1〜12時間攪拌する。当業者に周知の標
準的技法、例えば、カラムクロマトグラフィー又は結晶
化により、所望のアミノ3−デオキシマクロライド誘導
体を単離する。あるいは、前記の還元的アミノ化は、最
初に3−デオキシマクロライドアルデヒド及び保護され
たアミノ酸で行うことができる。脱保護に続いて、前記
の方法により、酸と、種々のアミンとを結合させること
ができる。更に、マクロライドのC2とC3との間の結
合が前記と同様に二重結合である場合には、還元的アミ
ノ化は、蟻酸で行うことが好ましい。
【0042】3−デオキシマクロライド誘導体の薬剤学
的に許容することのできる酸付加塩は、以下の一般手順
によって得ることができる。例えば、塩酸塩は、3−デ
オキシマクロライド誘導体をメタノール性塩酸溶液中に
溶解し、そして揮発性成分を蒸発させることによって所
望の塩を得ることができる。メタノール性塩酸溶液は、
塩化アセチルとメタノールとを混合することにより製造
することができる。塩酸塩の他に、他の好ましい薬剤学
的に許容することのできる酸付加塩としては、クエン酸
塩、リン酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼン
スルホン酸塩、パルミチン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、
マレイン酸、酒石酸塩、フマール酸、及びステアリン酸
を挙げることができる。全ての前記の塩は、塩酸塩を形
成するのに用いた方法と同様な方法で製造する。
【0043】細菌性病原体に対する本発明の化合物の抗
細菌活性は、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteur
ella multocida)及び/又はパスツレラ
・ヘモリティカ(Pasteurella haemo
lytica)の成長を阻害するその化合物の能力によ
って示される。以下の手順は、典型的アッセイである。
アッセイ1は、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteu
rella multocida)に対する活性を試験
するのに利用し、アッセイ2は、パスツレラ・ヘモリテ
ィカ(Pasteurella haemolytic
a)に対する活性を試験するのに利用する。
【0044】アッセイ1:パスツレラ・ムルトシダ
(P.multocida) このアッセイは、マイクロリットルフォーマットでの液
体希釈法に基づく。パスツレラ・ムルトシダ(P.mu
ltocida)(59A067株)の単一コロニー
を、ブレインハートインフュージョン(BHI)ブロス
5mlの中に接種する。供試化合物1mgをジメチルス
ルホキサイド(DMSO)125μlの中に溶かすこと
により、供試化合物を調製する。接種していないBHI
ブロスを用いて、供試化合物の希釈液を調製する。供試
化合物の使用濃度は、2重の連続希釈液によって200
μg/ml〜0.098μg/mlの範囲である。パス
ツレラ・ムルトシダ(P.multocida)を接種
したBHIを、接種していないBHIブロスで希釈し、
200μl当たり104細胞の懸濁液を作る。このBH
I細胞懸濁液と、それぞれの供試化合物の連続希釈液と
を混合し、37℃で18時間インキュベートする。最小
阻害濃度(MIC)は、その化合物がパスツレラ・ムル
トシダ(P.multocida)の成長の100%阻
害を示す濃度(接種していないコントロールと比較する
ことによって決定する)である。
【0045】アッセイ2(P.haemolytic
a) このアッセイは、スティアーズ・レプリケーターを用い
る寒天希釈法に基づく。寒天プレートから単離したコロ
ニー2〜5個を、BHIブロスの中に接種し、振盪(2
00rpm)しながら37℃で一晩インキュベートす
る。翌朝、充分に成長したパスツレラ・ヘモリティカ
(P.haemolytica)の前培養物(プレカル
チャー)300μlを、新鮮なBHIブロス3mlの中
に接種し、そして振盪(200rpm)しながら37℃
でインキュベートする。供試化合物を適当な量でエタノ
ール中に溶解し、そして一連の2重連続希釈液を調製す
る。連続希釈液それぞれ2mlを、溶融BHI寒天18
mlと混合し、そして固める。接種したパスツレラ・ヘ
モリティカ(P.haemolytica)培養物が
0.5マックファーランドの規準密度に達したら、ステ
ィアーズ・レプリケーターを用いて、パスツレラ・ヘモ
リティカ(P.haemolytica)培養物約5μ
lを、種々の濃度の供試化合物を含むBHI寒天プレー
トの上に接種し、そして37℃で18時間インキュベー
トする。供試化合物の最初の濃度は100〜200μg
/mlである。MIC(最小阻害濃度)は、その化合物
が、パスツレラ・ヘモリティカ(P.haemolyt
ica)の成長の100%阻害を示す濃度(接種してい
ないコントロールと比較することによって決定する)で
ある。
【0046】式(I)又は式(II)で表される化合物の
イン・ビボ活性は、当業者に周知の通常の動物保護試験
(通常はマウスの中で行われる)によって決定すること
ができる。マウスはそれらが到着した時に、カゴ当たり
10匹になるように割り当て、使用前に最低48時間以
上馴化させる。動物に、3×103CFU/mlの細菌
懸濁液(パスツレラ・ムルトシダ、59A006株)
0.5mlを腹腔内に接種する。それぞれの実験では、
チャレンジ(攻撃)投与量の0.1倍で感染させた群の
1群、及びチャレンジ投与量で感染させた群の2群を含
む、少なくとも3群の医薬処理していないコントロール
群を有し、また、チャレンジ投与量の10倍で感染させ
た群の1群を含むこともできる。特に反復注射器[例え
ば、Cornwall(商品名) syringe]を
使用してチャレンジ投与を行う場合には、或る研究にお
ける全てのマウスを、30分〜90分間で攻撃(チャレ
ンジ)する。攻撃を開始してから30分後に、最初の化
合物治療をする。もし30分間の最後に全ての動物が攻
撃されていない場合には、2番目のヒトが化合物投与を
開始することが必要になろう。投与経路は、皮下又は経
口である。皮下投与は、頸の後ろにある弛緩性皮膚の中
に投与し、経口投与は、供餌針によって与える。いずれ
の場合でもマウス当たり0.2mlの量を用いる。攻撃
から30分後、4時間後、及び24時間後に化合物を投
与する。それぞれの試験は、同じ経路で投与した公知の
薬効を有する対照化合物を含んでいる。動物を毎日観察
し、それぞれの群における生存数を記録する。パスツレ
ラ・ムルトシダ(P.multocida)モデルの監
視は、攻撃後96時間(4日間)続ける。
【0047】PD50値は、薬剤治療を行わないと死に致
る細菌感染による死から、マウス群の50%を保護する
供試化合物の投与量を算出したものである。本発明の方
法を実施するために、式(I)又は式(II)で表される
化合物又は薬剤学的に許容することのできるその塩の有
効投与量を、非経口(静脈内、筋肉内又は皮下)、経
口、又は局所経路によって感染しやすい又は感染した動
物に投与する。有効投与量は、病気の重篤度、並びにそ
の動物の年齢、体重及びコンディションによって変化す
るであろう。しかし、1日の投与量は、通常は約0.2
5〜約150mg/kg、好ましくは約0.25〜約2
5mg/kgである。
【0048】非経口用の適当なビヒクルは、無菌水中の
化合物溶液、又は水少なくとも50%と、薬剤学的に許
容することのできる共溶媒若しくは共溶媒群、例えば、
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プ
ロピレングリコール、グリセロール、炭酸エステル(例
えば、炭酸ジエチル、ジメチルスルホキシド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、及び1−メチル−2−ピロリジノンとからなる溶媒
中の化合物溶液である。懸濁液もまた、本発明の化合物
を投与するのに適当なビヒクルである。その懸濁媒体
は、例えば、水性カルボキシメチルセルロース、不活性
油(例えば、ピーナッツ油)、高精製鉱油、及び水性ポ
リビニルピロリドンであることができる。本発明の化合
物を懸濁益虫に維持するために、生理学的に許容するこ
とのできる適当な補助剤(adjuvant)が必要と
なる場合がある。これら補助剤(adjuvant)
は、濃縮剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、ゼラチン、及びそのアルギン酸塩
の内から選択することができる。界面活性剤もまた懸濁
剤として有用である。その界面活性剤には、例えば、レ
シチン、アルキルフェノールポリエチレンオキシド付加
物、ナフタレンスルホネート、アルキルベンゼンスルホ
ネート、及びポリオキシエチレンソルビタンエステルが
含まれる。表面張力に影響を与える薬剤も、有用な懸濁
液を作成するのに役立てることができる。前記の薬剤に
は、シリコーン消泡剤、ソルビトール、及び糖類が含ま
れる。静脈使用のためには、溶質の合計濃度を調節し
て、その調製物を等張にするのが好ましい。
【0049】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明するが、
これらは本発明の範囲を限定するものではない。本発明
の生成物の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)保
持時間は、Dupont製のZorbax RX(商品
名)、5ミクロン、C8カラム(内径4.6mm×高さ
15cm)(127Commons Court,Ch
adds Fordペンシルバニア州19317 1−
800−441−7508にあるMac−Mod An
alytical Inc.から入手可能)で決定し
た。アセトニトリルと50mM水性酢酸アンモニウムと
の45:55(容量:容量)混合液を、溶出剤として用
いる。カラム温度は40℃に維持し、流速は1.0ml
/分である。サンプルを溶出剤中に希釈し(2mg/m
l)、Hewlett−Packard 1090高速
液体クロマトグラフィー装置の中に70μlを注入し;
サンプルインプットに相当するピークを、254nm又
は280nmでの紫外分光学的に検出する。
【0050】実施例1:3,4’−ジデオキシ−20−
デオキソ−20−(ヘキサヒドロアゼピン−1−イル)
−5−O−ミカミノシルチロノライド 方法A(蟻酸を使用) 3,4’−ジデオキシ−OMT(150mg;0.26
5mmol)とヘキサメチレンイミン(40mg;0.
40mmol)との混合物を酢酸エチル4mlに溶か
し、緩やかな還流下で約1時間加熱した。その混合物を
わずかに冷却し、蟻酸(18mg;0.39mmol)
を加えた。その反応混合物を、再び、緩やかな還流下で
約0.5時間加熱し、その時にHPLCにより反応の完
了を確認した。前記の混合物を室温まで冷却し、そして
蒸発させて残さ180mgを得た。分取HPLC[カラ
ム:Kromasil C4(50×250mm)(A
ston ペンシルバニア州19014,1−800−
241−8774にあるBodman Industr
iesから入手可能);移動相:直線勾配;バッファー
/ACN:84/16〜77/23(140分間),バ
ッファー=(50mM)KH2PO4(pH=3.0);
流速:80ml/分,検出:290nmの紫外光;画分
容量:125ml]により、この残さから所望の生成物
を精製した。標記化合物を含む画分を一緒にし、蒸発さ
せて白色固体(109mg;63%)を得た; FAB−MS:m/e=649;HPLC保持時間:
5.20分。
【0051】方法B[NaBH(OCOCH33を使
用] ジクロロメタン(3.6ml)中の3,4’−ジデオキ
シ−5−O−ミカミノシルチロノライド(400mg;
0.71mmol)とヘキサメチレンイミン(0.09
6ml;0.85mmol)との溶液(室温)に、粉末
状の無水硫酸ナトリウム(1.0g,7.1mmol)
を加えた。室温で約1時間攪拌した後に、この混合物を
約1時間還流下で加熱した。室温まで冷却し、酢酸
(0.2ml,3.6mmol)を加え、室温で約1時
間攪拌し続けた。次に、反応物を約0℃まで冷却し、そ
してNaBH(OCOCH33(180mg,0.85
mmol)を1回で加えた。反応物を放置して徐々に室
温まで温め、一晩攪拌した。この混合物をろ過し、ろ液
を濃縮した。残さをトリクロロメタン中に溶解し、そし
て水性の飽和炭酸水素ナトリウム及び飽和塩化ナトリウ
ムで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥
し、ろ過し、そして減圧下で蒸発し、生成物(収率=8
7%;HPLCによる精製=91.5%)400mgを
得た。
【0052】実施例2〜23:実施例2〜23の化合物
は、一般式
【化68】 で表され、前記の方法と同様な方法に従って合成した。実施例 NZ67基 製造方法 マススヘ゜クトル HPLC(分) 2 N−メチル−N− A 664 6.80 シクロヘキシルアミノ基 3 ジメチルアミノ基 A 596 3.84 4 2−フルオロエチルアミン基 B 614 4.37 5 ジプロピルアミン基 A 652 6.46 6 N−メチル−N−プロピルアミノ基 B 624 4.93 7 N−[3−(ジメチルアミノ)− A 667 3.66 プロピル]−N−メチルアミノ基 8 4−メチルピペラジノ基 A 651 4.62 9 2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ− B 654 4.66 プロピルアミノ基 10 アゼチジノ基 B 608 不測 11 3−アザビシクロノナン−3−イル基 B 676 不測 12 N−メチル−N−2−ヒドロキシ− B 626 不測 エチルアミノ基 13 プロピルアミノ基 B 610 不測 14 3−ヒドロキシプロピルアミノ基 B 626 不測 15 2−スピロシクロペンチル−3− B 680 不測 ヒドロキシ−プロピルアミノ基 16 2,5−(ジヒドロキシ)− B 682 不測 シクロヘキシルアミノ基 17 3−アミノ−2,2− B 653 不測 ジメチル−プロピルアミノ基 18 ピロリジノ基 A 621 4.15 19 ピペリジノ基 A 635 不測 20 4−ヒドロキシピペリジノ基 A 651 3.66 21 モルホリノ基 A 637 6.26 22 3,4−ジヒドロピペリジノ基 A 633 4.80 23 3−ヒドロキシピペリジノ基 A 651 不測
【0053】実施例24〜25:実施例24〜25の化
合物は、一般式
【化69】 で表され、前記の方法と同様な方法に従って合成した。実施例 NZ67基 製造方法 マススペクトル 24 ヘキサヒドロアゼピン−1−イル基 B 666 25 2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ− B 670 プロピルアミノ基
【0054】実施例26〜31:実施例26〜31の化
合物は、一般式
【化70】 で表され、前記の方法と同様な方法に従って合成した。実施例 NZ67基 製造方法(反応に用いた溶液) マススヘ゜クトル 26 2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ− B 668 プロピルアミノ基 27 ヘキサヒドロアゼピン−1−イル基 A(酢酸エチル) 663 28 ジメチルアミノ基 A(THF) 609 29 ジプロピルアミノ基 B 666 30 N−[3−(ジメチルアミノ)− B 680 プロピル]−N−メチルアミノ基 31 3−アザビシクロノナン−3−イル基 A(酢酸エチル) 689
【0055】製造例1:3−デオキシ−5−O−ミカミ
ノシルチロノライド DMF10ml中の、5−O−ミカミノシルチロノライ
ド(OMT)のビス−エチレンケタール(2.120
g,3.091mmol)(Bull.Chem.So
c.Jpn.,1992,65,p3405に記載の方
法で製造)溶液に、塩化ジメチルテキシルシリル(di
methylthexylsilyl)(829mg,
4.636mmol)及びイミダゾール(421mg,
6.182mmol)を加えた。この反応混合物を、窒
素下で室温で一晩攪拌した。真空条件下で溶媒を除去
し、トリクロロメタン60ml中に残さを取り、そして
水60mlで洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウム上で
乾燥させ、ろ過し、蒸発させ、そしてシリカゲル上でフ
ラッシュクロマトグラフィー処理(0.2%NH4OH
と一緒の8%メタノール/ジクロロメタン)を行った。
適当な画分をプールし、乾燥するまで蒸発し、ジメチル
テキシルシリル−ジケタール中間体2.600g(5
5.4%)を得た。
【0056】アセトニトリル20ml中の、ジメチルテ
キシルシリル−ジケタール(2.148g,2.59m
mol)溶液に、無水酢酸(0.635g,6.22m
mol)を加えた。この反応混合物を、室温で窒素下で
一晩攪拌した。真空条件下で溶媒を除去し、残さをトル
エン100ml中に取り、そして飽和炭酸水素ナトリウ
ム溶液で洗浄した。有機層を、硫酸マグネシウム上で乾
燥し、ろ過し、そして蒸発乾固して、ビスアセチル化し
た中間体1.978g(83.7%)を得た(MS L
SIMS:912)。
【0057】無水ピリジン2ml中の、ビスアセチル化
した中間体(1.412g,1.548mmol)溶液
に、塩化メタンスルホニル(0.433g,3.870
mmol)を加えた。その濁った反応混合物を、室温で
窒素下で約3時間攪拌した。その溶液を、飽和炭酸水素
ナトリウム溶液に加えた。混合物をトルエンで数回抽出
した。一緒にした有機層を、硫酸マグネシウム上で乾燥
し、ろ過し、そして乾燥するまで蒸発して、メシル化し
た中間体1.461g(95.3%)を得た。
【0058】メタノール30ml中の、メシル化した中
間体(1.420g,1.434mmol)溶液に、濃
NH4OH10mlを加えた。その反応混合物を室温で
約2.5時間攪拌し、それから50℃で一晩加熱した。
溶媒を減圧下で除去し、そしてその残さを、クロロホル
ムと飽和塩化ナトリウム溶液との間で分配した。有機層
を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、そして乾燥する
まで蒸発して、2,3−トランスオレフィン中間体1.
101g(94.8%)を得た。
【0059】メタノール33ml中の、2,3−トラン
スオレフィン中間体(0.935g,1.154mmo
l)溶液に、炭酸カリウム(0.475g,3.437
mmol)及びラネーニッケル(水中懸濁液約0.5m
l)を加えた。その混合物を、約10分間15psiで
Parr振盪器上で水素化した。迅速に触媒をろ去し、
そしてろ液を減圧下で蒸発させた。その残さを、塩化メ
チレン中に取り、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し
た。有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、そ
して乾燥するまで蒸発して、所望の保護された中間体
0.914g(98%)を得た。
【0060】前記の保護された中間体を、0.25N−
HCl(20ml)及びアセトニトリル(5ml)に取
り、室温で約2時間攪拌した。その混合物を、飽和炭酸
水素ナトリウム溶液200mlの中に注いだ。その濁っ
た混合物を、クロロホルムで数回抽出した。一緒にした
有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、乾燥す
るまで蒸発し、そしてシリカゲル上でフラッシュクロマ
トグラフィー処理(0.5%NH4OHと一緒の5%メ
タノール/トリクロロメタン)を実施した。適当な画分
をプールし、乾燥するまで蒸発して、白色固体泡状物と
して標記化合物0.679g(定量的)を得た(MS
EI:581.4)。
【0061】製造例2:3−デオキシ−2,3−ジデヒ
ドロ−5−O−ミカミノシルチロノライド エタノール56ml中のOMT(5.00g,8.36
mmol)溶液(室温)に、粉末状にした4オームスト
ローム分子篩及びp−トルエンスルホン酸(2.38
g,12.54mmol)を加えた。約5時間室温で攪
拌し続け、その時に、トリエチルアミン(1.6ml,
11.7mmol)で反応物を急冷した。その反応混合
液をろ過し、乾燥するまで濃縮した。その残さをジクロ
ロメタン中に溶解し、水性飽和炭酸水素ナトリウム及び
ブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウム上で
乾燥し、ろ過し、そして濃縮して、ジエチルアセタール
中間体3.4g(収率=61%)を得た。
【0062】DMF39.6ml中の、ジエチルアセタ
ール中間体(7.99g,11.9mmol)溶液に、
イミダゾール(1.62g,23.8mmol)を加
え、続けて塩化ジメチルテキシルシリル(3.5ml,
17.85mmol)を加えた。室温で窒素下で一晩攪
拌した後、追加のイミダゾール(810mg,11.9
mmol)及び塩化ジメチルテキシルシリル(1.75
ml,8.9mmol)を加えた。反応物を更に約5時
間攪拌した。その時のTLC分析(トリクロロメタン:
メタノール:NH4OH=89:10:1)は、出発原
料が消費されたことを示した。真空下で溶媒を除去し
た。その残さをジクロロメタン中に溶解し、水及びブラ
インで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、
ろ過し、そして濃縮して、黄色油を得た、その油をシリ
カゲル上でクロマトグラフィー処理(0.1%NH4
Hと一緒の2%メタノール/トリクロロメタン)するこ
とにより、清浄な23−ジメチルテキシルシリル−20
−ジエチルアセタール中間体6.2g(収率=64%)
を得た[MS(微粒子ビーム:particle be
am):815]。
【0063】アセトニトリル38ml中の23−ジメチ
ルテキシルシリル−20−ジエチルアセタール中間体
(7.6mmol)に、無水酢酸(1.58ml,1
6.7mmol)を加えた。この反応物を、室温で窒素
下で一晩攪拌した。溶媒を真空条件下で除去し、その残
さをジクロロメタン中に溶解し、そして水性飽和炭酸水
素ナトリウム及びブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナ
トリウム上で乾燥し、ろ過し、そして乾燥するまで蒸発
して、ジアセテート中間体6.5g(収率=96%)を
得た[MS(微粒子ビーム):899]。
【0064】ピリジン(72ml)中のジアセテート中
間体(7.2mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニ
ル(1.39ml,18mmol)を加えた。濁った反
応混合物を、室温で窒素下で約5時間攪拌した。TLC
分析(シクロヘキサン:アセトン=3:1)は、出発材
料が完全に消費されたことを示した。溶媒を真空条件下
で除去し、そしてその残さをトルエン中に溶解した。そ
のトルエン溶液を、水性飽和炭酸水素ナトリウム及びブ
ラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥
し、ろ過し、そして濃縮して、3−O−メシル中間体
7.0g(収率=99%)を得た[MS(微粒子ビー
ム):977,881]。
【0065】メタノール180ml中の3−O−メシル
中間体の溶液に、濃縮したNH4OH(90ml)を、
激しく攪拌しながら滴下した。それにより形成されたゴ
ム様の沈殿は、しだいに消散していった。この反応物
を、室温で、約3時間攪拌した。溶媒を真空条件下で除
去した。その残さをメタノール(90ml)中に再び溶
解し、反応物を50℃に一晩加熱した。その溶媒を真空
条件下で除去した。その残さをトリクロロメチル中に溶
解し、そして水及びブラインで洗浄した。有機層を硫酸
ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、そして濃縮して、くす
んだ白色の2,3−トランスオレフィン中間体5.0g
(収率=88%)を得た。
【0066】アセトニトリル(80ml)中の2,3−
トランスオレフィン中間体に、0.25N水性塩酸(3
20ml)を滴下した。この反応物を、室温で約4.5
時間攪拌し、その時に水性飽和炭酸水素ナトリウムで、
その反応混合物をpH9に調整した。この混合物を室温
で約30分間攪拌し、そしてトリクロロメタンで抽出し
た。有機層をブラインで洗浄し、ろ過し、そして濃縮し
た。その残さ(3.5g)を、シリカゲル上でクロマト
グラフィー処理(0.25%水性NH4OHと一緒の2
%メタノール/トリクロロメタン)した。適当な分画を
プールし、そして濃縮して、白色泡状体として標記化合
物1.4g(収率=38%)を得た(High Re
s.MS EI 579.3047)。
【0067】製造例3:3,4’−ジデオキシ−5−O
−ミカミノシルチロノライド この材料は、Bull.Chem.Soc.Jpn.,
1992,65,p3405に記載されている方法によ
り製造した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーティン レイモンド ジェフソン アメリカ合衆国 06378 コネチカット州 ストニントン市 ベイビュー・アベニュ ー 15 (72)発明者 クリスティン マリー ランディ アメリカ合衆国 06340 コネチカット州 グロトン市 メリディアン・ストリー ト・エクステンション 600 アパートメ ント 631

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 又は式(II) 【化2】 〔式中、mは、1又は2であり;Z1は、水素原子、水
    酸基、又はミカロシルオキシ基であり;破線を並記した
    実線は、単結合又は二重結合(二重結合は、シス又はト
    ランスのいずれかの配置となる)であり;Qは、水素原
    子、水酸基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
    原子、OX1基、式 【化3】 で表される基、式 【化4】 で表される基、式 【化5】 で表される基、式 【化6】 で表される基、アゼチジン−1−イル基、ピロリジン−
    1−イル基、ピペリジン−1−イル基、3,3−ジメチ
    ルピペリジン−1−イル基、ヘキサヒドロアゼピン−1
    −イル基、オクタヒドロアゾシン−1−イル基、オクタ
    ヒドロインドール−1−イル基、1,3,3a,4,
    7,7a−ヘキサヒドロイソインドール−2−イル基、
    デカヒドロキノール−1−イル基、デカヒドロイソキノ
    ール−2−イル基、1,2,3,4−テトラヒドロイソ
    キノール−2−イル基、1,2,3,6−テトラヒドロ
    ピリジン−1−イル基、4−アルキルピペラジン−1−
    イル基(アルキル部分は、炭素原子1〜4個を有す
    る)、モルホリノ基、2,6−ジメチルモルホリン−4
    −イル基、チオモルホリノ基、及び−NX23基からな
    る群から選択した基であり;X1は、場合により置換さ
    れていることのある炭素数1〜4のアルキル基、場合に
    より置換されていることのある炭素数4〜8のシクロア
    ルキル基、場合により置換されていることのあるアリー
    ル基、場合により置換されていることのあるアラルキル
    基、及び場合により置換されていることのあるヘテロア
    リール基から選択した基であり;ここで、前記の場合に
    より置換されていることのあるアリール基、場合により
    置換されていることのあるアラルキル基、又は場合によ
    り置換されていることのあるヘテロアリール基は、フェ
    ニル基、ベンジル基、ピリジニル基、キノリニル基、イ
    ソキノリニル基、キナゾリニル基、ピリミジニル基、イ
    ミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾ
    イミダゾリル基、インドリル基、ベンゾオキサゾリル
    基、及びベンゾチアゾリル基からなる群から選択するも
    のとし、そして、前記の場合により置換されていること
    のあるアリール基、場合により置換されていることのあ
    るアラルキル基、又は場合により置換されていることの
    あるヘテロアリール基は、場合により、炭素数1〜4の
    アルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、アセチ
    ル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメ
    チル基、炭素数1〜4のN−アルキルアミノ基、N,N
    −ジアルキルアミノ基(炭素原子を合計で2〜6個有す
    る)、カルボキシル基、炭素数1〜4のカルボアルコキ
    シ基、カルボキシアミド基、スルホンアミド基、炭素数
    1〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜4のアミノ
    アルキル基、N−アルキルアミノアルキル基(いずれの
    アルキル部分も炭素原子1〜4個を有する)、及びN,
    N−ジアルキルアミノアルキル基(ジアルキルアミノ部
    分は炭素原子を合計で2〜6個有し、アルキル部分は炭
    素原子1〜4個を有する)からなる群から独立して選択
    した置換基1個又は2個で置換されていることがあり;
    2及びX3は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数3〜8の
    シクロアルキル基、炭素数3又は4のアルケニル基、ア
    ルコキシアルキル基(アルコキシ部分は炭素原子1〜4
    個を有し、アルキル部分は炭素原子2〜4個を有す
    る)、及びアルコキシアルコキシアルキル基(いずれの
    アルコキシ部分も炭素原子1〜4個を有し、アルキル部
    分は炭素原子2〜4個を有する)からなる群からそれぞ
    れ独立して選択した基であり;Tは、−C(=O)(Z
    3)基、−CH2−N(B)(CH2a−C(=O)(Z
    3)基、−CH2−N(Z2)(C=O)−(CH2a
    3基、−CH2−N(B)(CH2g−N(B)(CH
    2a−C(=O)(Z3)基、−CH=CH−(CH2
    n−N(Z4)(Z5)基、−CH(Z8)N(Z6
    (Z7)基、式 【化7】 で表される基、−CH2−N(Z12)(SO213)基、
    −CH2−N(Z12)(C(=O)−Z14−Z13)基、
    −CH2−N(Z12)(CH2g−N(Z15)(C(=
    O)−Z14−Z13)基、又は、−CH2−N(Z12
    (CH2g−N(Z15)(SO2−Z13)基であり;n
    は、1〜4の整数であり;Bは、その存在毎に独立し
    て、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アミノアシ
    ル基、及びジペプチジル基からなる群から選択した基で
    あり;Z2は、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル
    基であり;Z3は、−N(R12)基、−NH−CH
    (R3)−(CH2e−COOR4基、又は−NH−CH
    (R3)−(CH2e−C(=O)−NH−(CH2f
    −COOR4基であり;R1及びR2は、水素原子、メチ
    ル基、場合により置換されていることのある炭素数2〜
    6のアルキル基、場合により置換されていることのある
    炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜6のアミ
    ノアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基、
    N−アルキルアミノ−アルキル基(アルキルアミノ部分
    は炭素原子1〜4個を有し、アルキル部分は炭素原子2
    〜4個を有する)、場合により置換されていることのあ
    るベンジル基、場合により置換されていることのあるフ
    ェニル基、アルコキシアルキル基(アルキル部分は炭素
    原子2〜4個を有し、アルコキシ部分は炭素原子1〜4
    個を有する)、N,N−ジアルキルアミノアルキル基
    (ジアルキルアミノ部分は炭素原子を合計で2〜6個有
    し、アルキル部分は炭素原子2〜4個を有する)、−
    (CH2g−モルホリノ基、−(CH2g−ピペリジノ
    基、−(CH2g−ピロリジノ基、−(CH2g−アゼ
    チジン−1−イル基、及び−(CH2g−ヘキサヒドロ
    アゼピン−1−イル基からなる群からそれぞれ独立して
    選択した基であるか;あるいは、R1及びR2は、それら
    が結合している窒素原子と一緒になってZ100を形成
    し;R3は、アミノ酸の側鎖部分に相当し、その存在毎
    に、独立して、アラニン、アルギニン、アスパラギン、
    アスパラギン酸、システイン、シスチン、グルタミン
    酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、ヒドロキシリ
    シン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、
    リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セ
    リン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリ
    ン、β−アラニン、β−リシン、α,α−ジメチルグリ
    シン、α−アミノ酪酸、4−ヒドロキシフェニルグリシ
    ン、フェニルグリシン、α,γ−ジアミノ酪酸、オルニ
    チン、及びホモセリンのD−形又はL−形(あてはまる
    場合)からなるアミノ酸の群の側鎖から選択した基であ
    り;eは、0又は1であり(但し、eが1である場合に
    は、R3は、β−リシン又はβ−アラニンの側鎖に相当
    するものとする);fは、0又は1であり(但し、fが
    1である場合には、R3は、β−リシン又はβ−アラニ
    ンの側鎖に相当するものとする);R4は、水素原子、
    炭素数1〜4のアルキル基、又はベンジル基であり;Z
    4は、水素原子、アミノアシル基、ジペプチジル基、炭
    素数3〜5のアルケニル基(但し、Z4が結合している
    窒素原子に、二重結合は隣接していないものとする)、
    炭素数3〜5のアルキニル基(但し、Z4が結合してい
    る窒素原子に、三重結合は隣接していないものとす
    る)、ヒドロキシアルキル基(アルキル部分は炭素原子
    2〜4個を有する)、Q10、Q20、Q30、及びアルコキ
    シアルキル基(アルキル部分は炭素原子2〜4個を有
    し、アルコキシ部分は炭素原子1〜4個を有する)から
    なる群から選択した基であり;Z5は、水素原子、炭素
    数3〜5のアルケニル基(但し、Z5が結合している窒
    素原子に、二重結合は隣接していないものとする)、炭
    素数3〜5のアルキニル基(但し、Z5が結合している
    窒素原子に、三重結合は隣接していないものとする)、
    ヒドロキシアルキル基(アルキル部分は炭素原子2〜4
    個を有する)、Q10、Q20、Q30、アルコキシアルキル
    基(アルキル部分は炭素原子2〜4個を有し、アルコキ
    シ部分は炭素原子1〜4個を有する)、及び−R6−N
    (R78)基からなる群から選択した基であり;Q
    10は、その存在毎に独立して、式 【化8】 [uは、1〜5の整数であり、Q15は、その存在毎に独
    立して、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のア
    ルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
    原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、水酸基、トリフ
    ルオロメチル基、及び炭素数1〜4のカルボアルコキシ
    基からなる群から選択した基である]で表される基であ
    り;Q20は、その存在毎に独立して、場合により、水酸
    基、シアノ基、炭素数1〜5のN−アルキルアミノ基、
    及びN,N−ジアルキルアミノ基(炭素原子を合計で2
    〜6個有する)からなる群から選択した置換基で置換さ
    れていることのある、場合により置換されていることの
    ある炭素数1〜4のアルキル基であり;Q30は、その存
    在毎に独立して、式 【化9】 [式中、dは、1〜5の整数であり、Q35は、水酸基、
    シアノ基、炭素数1〜5のN−アルキルアミノ基、及び
    N,N−ジアルキルアミノ基(炭素原子を合計で2〜6
    個有する)からなる群から選択した基である]で表され
    る基であり;R6は、炭素数2〜4のアルキレン基であ
    り;R7は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭
    素数3〜8のシクロアルキル基、及びアルコキシアルキ
    ル基(アルキル部分は炭素原子2〜4個を有し、アルコ
    キシ部分は炭素原子1〜4個を有する)からなる群から
    選択した基であり;R8は、炭素数1〜4のアルキル
    基、場合により置換されていることのある炭素数1〜6
    のヒドロキシアルカノイル基、アミノアシル基、及びジ
    ペプチジル基からなる群から選択した基であり、ここ
    で、場合により置換されていることのあるヒドロキシア
    ルカノイル基は、場合により置換されていることのある
    フェニル基で場合により置換されているか、若しくは;
    7及びR8は、それらが結合している窒素原子と一緒に
    なって炭素原子3〜6個を有する環状アミンを形成する
    か、あるいは;Z4及びZ5は、それらが結合している窒
    素原子と一緒になってZ100を形成し;Z6は、アミノア
    シル基、ジペプチジル基、又はR1の定義中に記載した
    基と同じ基から独立して選択した基であり;Z7は、R1
    の定義中に記載した基と同じ基、又は式 【化10】 で表される基、式 【化11】 で表される基、−[(CH2g−R12q−(CH2g
    −N(Z162基、及び−R9−N(R1011)基からな
    る群から独立して選択した基[ここで、qは、1、2、
    又は3であり;R9は、場合により、炭素数1〜4のア
    ルキル基又は水酸基で置換されていることのある炭素数
    2〜4のアルキレン基(但し、アルキレン基が炭素数3
    の長さである場合にはC2のみに、あるいはアルキレン
    基が炭素数4の長さである場合にはC3のみに水酸基が
    結合することができるものとする)であり;R10は、水
    素原子、メチル基、及びエチル基からなる群から選択し
    た基であり;R11は、場合により置換されていることの
    ある炭素数1〜6のヒドロキシアルカノイル基、アミノ
    アシル基、及びジペプチジル基からなる群から選択した
    基であり、場合により置換されていることのあるヒドロ
    キシアルカノイル基は、場合により、場合により置換さ
    れていることのあるフェニル基で置換されていることが
    あるか;あるいは、R10及びR11は、それらが結合して
    いる窒素原子と一緒になってZ100を形成し;R12は、
    イオウ原子又は酸素原子であり;Z16は、その存在毎に
    独立して、アミノアシル基、ジペプチジル基、及び以下
    のZ12、Z13、及びZ15の定義中に記載している置換基
    と同じ基からなる群から選択した基である]であるか;
    あるいは、Z6及びZ7は、それらが結合している窒素原
    子と一緒になってZ100を形成し;Z8は、水素原子又は
    シアノ基であり;Z9は、炭素数1〜6のアルキル基、
    アミノアシル基、ジペプチジル基、炭素数1〜6のヒド
    ロキシアルカノイル基、炭素数2〜6のアミノアルキル
    基、炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、N−アルキ
    ルアミノアルキル基(アルキルアミノ部分は炭素原子1
    〜4個を有し、アルキル部分は炭素原子2〜4個を有す
    る)、アルコキシアルキル基(アルキル部分は炭素原子
    2〜4個を有し、アルコキシ部分は炭素原子1〜4個を
    有する)、N,N−ジアルキルアミノアルキル基(ジア
    ルキルアミノ部分は炭素原子を合計で2〜6個有し、ア
    ルキル部分は炭素原子2〜4個を有する)、−CO−Z
    14−Z13基、又は−SO2−Z13基であり;Z12
    13、及びZ15は、それらの存在毎に独立して、R1
    定義中に記載した基と同じ基(但し、Z13は、Z14がN
    H基であるときに限り水素原子であるものとする)から
    選択した基であり;Z14は、その存在毎に独立して、酸
    素原子又はNH基であり;aは、その存在毎に独立し
    て、1又は2であり;アミノアシル基及びジペプチジル
    基のアミノアシル基は、それらの存在毎に独立して、ア
    ラニル基、アルギニル基、アスパラギル基、アスパラチ
    ル酸基、システイニル基、シスチル基、グルタミル酸
    基、グルタミル基、グリシル基、ヒスチジル基、ヒドロ
    キシリシル基、ヒドロキシプロリル基、イソロイシル
    基、ロイシル基、リシル基、メチオニル基、フェニルア
    ラニル基、プロリル基、セリル基、スレオニル基、トリ
    プトフィル基、チロシル基、バリル基、β−アラニル
    基、β−リシル基、N,N−ジメチルグリシル基、α,
    α−ジメチルグリシル基、α−アミノブチリル基、4−
    ヒドロキシフェニルグリシル基、フェニルグリシル基、
    α,γ−ジアミノブチリル基、オルニチル基、ホモセリ
    ル基、ビシル基、N,N−ジエチル−β−アラニル基、
    N,N−ジメチル−γ−アミノブチリル基、及びサルコ
    シル基(但し、ジペプチジル基中である場合には、N,
    N−ジメチルグリシル基、ビシル基、N,N−ジエチル
    −β−アラニル基、又はN,N−ジメチル−γ−アミノ
    ブチリル基は、末端アミノアシル基のみになることがで
    きるものとする)の、D−形又はL−形(あてはまる場
    合)からなる群から選択した基であり;場合により置換
    されていることのあるアルキル基又は場合により置換さ
    れていることのあるシクロアルキル基は、それらの存在
    毎に独立して、場合により、水酸基、シアノ基、フッ素
    原子、トリフルオロメチル基、場合により置換されてい
    ることのあるアミノ基、場合により置換されていること
    のある炭素数1〜4のN−アルキルアミノ基、N,N−
    ジアルキルアミノ基(炭素原子を合計で2〜6個有す
    る)、炭素数2〜4のN−(ヒドロキシアルキル)アミ
    ノ基、N,N−ビス(ヒドロキシアルキル)アミノ基
    (いずれのアルキル部分も炭素原子2〜4個を有す
    る)、炭素数1〜4のアルコキシ基、アルコキシカルボ
    ニル基(アルコキシ部分は炭素原子1〜4個を有す
    る)、N,N−ジアルキルアミノアルコキシ基(ジアル
    キルアミノ部分は炭素原子を合計で2〜6個有し、アル
    コキシ部分は炭素原子2〜4個を有する)、アルコキシ
    アルコキシ基(いずれのアルコキシ部分も炭素原子1〜
    4個を有する)、アルコキシアルコキシアルコキシ基
    (いずれのアルコキシ部分も炭素原子1〜4個を有す
    る)、炭素数4〜6のスピロシクロアルキル基、式 【化12】 で表される基、式 【化13】 で表される基、式 【化14】 で表される基、式 【化15】 で表される基、式 【化16】 で表される基、式 【化17】 で表される基、式 【化18】 で表される基、式 【化19】 で表される基、式 【化20】 で表される基、又は式 【化21】 で表される基からなる群から選択した置換基1個、2
    個、又は3個[ここで、前記の場合により置換されてい
    ることのあるアミノ基及び前記の場合により置換されて
    いることのあるN−アルキルアミノ基は、それぞれ独立
    して、場合により、アミノアシル基又はジペプチジル基
    でモノ置換されていることがあり;R13及びR14は、水
    素原子及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群からそ
    れぞれ独立して選択した基であるか;あるいは、R13
    びR14は、それらが結合している窒素原子と一緒になっ
    てZ100を形成し;R15、R16及びR17は、水素原子、
    炭素数1〜4のアルキル基、アミノアシル基、及びジペ
    プチジル基からなる群からそれぞれ独立して選択した基
    であり;R18は、NH基、イオウ原子、N−(炭素数1
    〜4の)アルキル基、N−アミノアシル基、又はN−ジ
    ペプチジル基からなる群からそれぞれ独立して選択した
    基であり;R19は、炭素原子、CH基、CH2基、窒素
    原子、及びNH基からなる群から選択した基であり;R
    20は、炭素数1〜4のアルキル基又は−COOR21基で
    あり;R21は、その存在毎に独立して、水素原子又は炭
    素数1〜4のアルキル基であり;R22は、水素原子、炭
    素数1〜4のアルキル基、水酸基、炭素数1〜3のアル
    コキシ基、アミノ基、炭素数1〜4のN−アルキルアミ
    ノ基、及びN,N−ジアルキルアミノ基(炭素原子を合
    計で2〜6個有する)からなる群から選択した基である
    か;あるいは、R21及びR22は、一緒になってオキソ基
    を形成する]で置換されていることのある、場合により
    置換されていることのあるアルキル基又は場合により置
    換されていることのあるシクロアルキル基から独立して
    選択した基であり;Z100は、その存在毎に独立して、
    式 【化22】 で表される基、式 【化23】 で表される基、式 【化24】 で表される基、式 【化25】 で表される基、式 【化26】 で表される基、式 【化27】 で表される基、式 【化28】 で表される基、又は式 【化29】 で表される基からなる群から選択した基であり;ここ
    で、R23は、炭素原子、CH基、CH2基、窒素原子、
    NH基、N−アミノアシル基、又はN−ジペプチジル基
    からなる群から選択した基であり;R24は、炭素数1〜
    4のアルキル基、−CO−(炭素数1〜4の)アルキル
    基、又は−COO−(炭素数1〜4の)アルキル基であ
    り;R25は、酸素原子又はイオウ原子であり;R26は、
    炭素数1〜4のアルキル基、場合により置換されている
    ことのある炭素数1〜6のヒドロキシアルカノイル基、
    アミノアシル基、及びジペプチジル基からなる群から選
    択した基であり、ここで、場合により置換されているこ
    とのあるヒドロキシアルカノイル基は、場合により、場
    合により置換されていることのあるフェニル基で置換さ
    れていることがあり;R27は、水素原子又は炭素数1〜
    4のアルキル基であり;R28は、水素原子、炭素数1〜
    4のアルキル基、水酸基、炭素数1〜3のアルコキシ
    基、アミノ基、炭素数1〜4のN−アルキルアミノ基、
    又はN,N−ジアルキルアミノ基(炭素原子を合計で2
    〜6個有する)であるか;あるいは、R27及びR28は、
    一緒になってオキソ基を形成し;gは、その存在毎に独
    立して、2、3、又は4であり;bは、その存在毎に独
    立して、0、1、又は2であり;そして、場合により置
    換されていることのあるフェニル基又は場合により置換
    されていることのあるベンジル基は、それらの存在毎に
    独立して、場合により、炭素数1〜4のアルキル基、フ
    ッ素原子、塩素原子、臭素原子、アセチル基、アミノ
    基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、炭素
    数1〜4のN−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキル
    アミノ基(炭素原子を合計で2〜6個有する)、−NH
    −CO−CH3基、カルボキシル基、炭素数1〜4のカ
    ルボアルコキシ基、カルボキシアミド基、スルホンアミ
    ド基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数1
    〜4のアミノアルキル基、N−アルキルアミノアルキル
    基(いずれのアルキル部分も炭素原子1〜4個を有す
    る)、及びN,N−ジアルキルアミノアルキル基(ジア
    ルキルアミノ部分は炭素原子を合計で2〜6個有し、ア
    ルキル部分は炭素原子1〜4個を有する)からなる群か
    ら選択した置換基1個又は2個で置換されていることが
    あるが;但し、(1)Tが、−C(=O)(Z3)基、
    −CH2−N(B)(CH2a−C(=O)(Z3)基、
    −CH2−N(Z2)(C=O)−(CH2a−Z3基、
    又は−CH2−N(B)(CH2g−N(B)(CH2
    a−C(=O)(Z3)基[ここで、Z3は、−N(R1
    2)基でありR1又はR2は、置換されたアルキル基又は
    置換されたシクロアルキル基である]である場合には、
    置換されたアルキル基又は置換されたシクロアルキル基
    の1位の置換基は、フッ素原子、塩素原子、又はヘテロ
    原子結合置換基であることはできないものとし;そし
    て、(2)置換されたシクロアルキル基となることので
    きる前記の置換基のいずれかが置換されたシクロアルキ
    ル基である場合には、置換されたシクロアルキル基の1
    位の置換基は、フッ素原子、塩素原子、又はヘテロ原子
    結合置換基であることはできないものとする〕で表され
    る化合物又は薬剤学的に許容することのできるその塩。
  2. 【請求項2】 mが1であり、そしてZ1が水素原子又
    は水酸基である請求項1に記載の式(I)で表される化
    合物又は薬剤学的に許容することのできるその塩。
  3. 【請求項3】 Tが、−CH2−N(B)(CH2a
    C(=O)(Z3)基、−CH2−N(Z2)(C=O)
    −(CH2a−Z3基、−CH2−N(B)(CH2g
    N(B)(CH2a−C(=O)(Z3)基、−CH=
    CH−(CH2n−N(Z4)(Z5)基、−CH
    (Z8)(N(Z6)(Z7))基、式 【化30】 で表される基、−CH2−N(Z12)(SO213)基、
    −CH2−N(Z12)(C(=O)−Z14−Z13)基、
    −CH2−N(Z12)(CH2g−N(Z15)(C(=
    O)−Z14−Z13)基、又は−CH2−N(Z12)(C
    2g−N(Z15)(SO2−Z13)基である請求項2
    に記載の式(I)で表される化合物又は薬剤学的に許容
    することのできるその塩。
  4. 【請求項4】 Tが、−CH=CH−(CH2n−N
    (Z4)(Z5)基、−CH(Z8)(N(Z6
    (Z7))基(Z8は水素原子である)、式 【化31】 で表される基、−CH2−N(Z12)(SO213)基、
    −CH2−N(Z12)(C(=O)−Z14−Z13)基、
    −CH2−N(Z12)(CH2g−N(Z15)(C(=
    O)−Z14−Z13)基、又は−CH2−N(Z12)(C
    2g−N(Z15)(SO2−Z13)基である請求項3
    に記載の式(I)で表される化合物又は薬剤学的に許容
    することのできるその塩。
  5. 【請求項5】 Tが、−CH=CH−(CH2n−N
    (Z4)(Z5)基、−CH2−N(Z6)(Z7)基、又
    は式 【化32】 で表される基[ここで、nは1であり;Z4及びZ5は、
    水素原子、炭素数3〜5のアルケニル基(但し、アルケ
    ニル基が結合している窒素原子に、二重結合は隣接して
    いないものとする)、炭素数3〜5のアルキニル基(但
    し、アルキニル基が結合している窒素原子に、三重結合
    は隣接していないものとする)、炭素数2〜4のヒドロ
    キシアルキル基、Q10、Q20、Q30、及びアルコキシア
    ルキル基(アルキル部分は炭素原子2〜4個を有し、ア
    ルコキシ部分は炭素原子1〜4個を有する)からなる群
    から選択した基であるか、あるいは、Z4及びZ5は、そ
    れらが結合している窒素原子と一緒になってZ100を形
    成する]である請求項4に記載の式(I)で表される化
    合物又は薬剤学的に許容することのできるその塩。
  6. 【請求項6】 Tが、−CH2−N(Z6)(Z7)基、
    又は式 【化33】 で表される基[ここで、Z6は、R1として定義された置
    換基の群と同じ群から独立して選択した基であり;Z7
    は、R1として定義された置換基の群と同じ群から独立
    して選択した基、又は−R9−N(R1011)基である
    か;あるいは、Z6及びZ7は、それらが結合している窒
    素原子と一緒になってZ100を形成し;そしてZ9はアミ
    ノアシル基、炭素数2〜6のアミノアルキル基、炭素数
    2〜4のヒドロキシアルキル基、N−アルキルアミノア
    ルキル基(アルキルアミノ部分は炭素原子1〜4個を有
    し、アルキル部分は炭素原子2〜4個を有する)、アル
    コキシアルキル基(アルキル部分は炭素原子2〜4個を
    有し、アルコキシ部分は炭素原子1〜4個を有する)、
    N,N−ジアルキルアミノアルキル基(ジアルキルアミ
    ノ部分は炭素原子を合計で2〜6個有し、アルキル部分
    は炭素原子2〜4個を有する)、又は−CO−Z14−Z
    13基である]である請求項5に記載の式(I)で表され
    る化合物又は薬剤学的に許容することのできるその塩。
  7. 【請求項7】 Qが水酸基であり;Z1が水素原子であ
    り;Tが−CH2−N(Z6)(Z7)基[ここで、Z
    6は、水素原子、メチル基、又は場合により置換されて
    いることのある炭素数2〜6のアルキル基であり;Z7
    は、N−アルキルアミノアルキル基(アルキルアミノ部
    分は炭素原子1〜4個を有し、アルキル部分は炭素原子
    2〜4個を有する)、場合により置換されていることの
    ある炭素数2〜6のアルキル基、又は場合により置換さ
    れていることのある炭素数3〜8のシクロアルキル基で
    あるか;あるいは、Z6及びZ7は、それらが結合してい
    る窒素原子と一緒になってピロリジノ基、ピペリジノ
    基、3,4−ジヒドロピペリジノ基、又はアザビシクロ
    ノナン−3−イル基を形成する]である請求項6に記載
    の式(I)で表される化合物又は薬剤学的に許容するこ
    とのできるその塩。
  8. 【請求項8】 前記のZ6としての場合により置換され
    ていることのあるアルキル基が、プロピル基であり;前
    記のZ7としての場合により置換されていることのある
    アルキル基が、プロピル基、3−(ジメチルアミノ)−
    プロピル基、又は2−スピロシクロペンチル−3−ヒド
    ロキシプロピル基であり;前記のZ7の場合により置換
    されていることのあるシクロアルキル基が、シクロヘキ
    シル基である請求項7に記載の式(I)で表される化合
    物又は薬剤学的に許容することのできるその塩。
  9. 【請求項9】 Qが水酸基であり;Z1が水素原子であ
    り;Tが−CH2−N(Z6)(Z7)基[ここで、Z
    6は、水素原子又はメチル基であり;Z7は、メチル基、
    2−フルオロエチル基、2,2−ジメチル−3−ヒドロ
    キシプロピル基、2−ヒドロキシエチル基、プロピル
    基、3−ヒドロキシプロピル基、2,5−(ジヒドロキ
    シ)シクロヘキシル基、又は3−アミノプロピル基であ
    るか;あるいは、Z6及びZ7は、それらが結合している
    窒素原子と一緒になって4−メチルピペラジノ基、アゼ
    チジノ基、4−ヒドロキシピペリジノ基、モルホリノ
    基、又は3−ヒドロキシピペリジノ基を形成する]であ
    る請求項6に記載の式(I)で表される化合物又は薬剤
    学的に許容することのできるその塩。
  10. 【請求項10】 Qが水酸基であり;Z1が水酸基であ
    り;Tが−CH2−N(Z6)(Z7)基[ここで、Z6
    水素原子であり;Z7は2,2−ジメチル−3−ヒドロ
    キシプロピル基であるか;あるいは、Z6及びZ7は、そ
    れらが結合している窒素原子と一緒になってヘキサヒド
    ロアゼピン−1−イル基を形成する]である請求項6に
    記載の式(I)で表される化合物又は薬剤学的に許容す
    ることのできるその塩。
  11. 【請求項11】 マクロライドのC2とC3との間の結
    合が二重結合であり;Qが水酸基であり;Z1が水酸基
    であり;Tが−CH2−N(Z6)(Z7)基[ここで、
    6は、水素原子、メチル基、又はプロピル基であり;
    7は、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル
    基、メチル基、プロピル基、又は3−(ジメチルアミ
    ノ)プロピル基であるか;あるいは、Z6及びZ7は、そ
    れらが結合している窒素原子と一緒になってヘキサヒド
    ロアゼピン−1−イル基又は3−アザビシクロノナン−
    3−イル基を形成する]である請求項6に記載の式
    (I)で表される化合物又は薬剤学的に許容することの
    できるその塩。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の化合物又は薬剤学的
    に許容することのできるその塩、及び薬剤学的に許容す
    ることのできる担体又は希釈剤を含む医薬組成物。
  13. 【請求項13】 細菌感染治療用である、請求項12に
    記載の医薬組成物。
  14. 【請求項14】 マイコプラズマ感染治療用である、請
    求項12に記載の医薬組成物。
  15. 【請求項15】 細菌又はマイコプラズマ感染の予防用
    である、請求項12に記載の医薬組成物。
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