JPH09170670A - 多方弁 - Google Patents

多方弁

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JPH09170670A
JPH09170670A JP34922095A JP34922095A JPH09170670A JP H09170670 A JPH09170670 A JP H09170670A JP 34922095 A JP34922095 A JP 34922095A JP 34922095 A JP34922095 A JP 34922095A JP H09170670 A JPH09170670 A JP H09170670A
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JP
Japan
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reciprocating
outlet
sphere
cam
way valve
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JP34922095A
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English (en)
Inventor
Taku Isobe
卓 磯部
Yasuo Yonezawa
康男 米澤
Junji Itakura
純二 板倉
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Priority to CN96123343A priority patent/CN1079515C/zh
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Priority to BR9605592A priority patent/BR9605592A/pt
Priority to EP96308321A priority patent/EP0774605B1/en
Priority to ES96308321T priority patent/ES2207669T3/es
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流路の切り換えを容易に、かつ確実に行うこ
とができるとともに、弁の切り換え操作機構部を簡易に
構成することができる多方弁を提供する。 【解決手段】 流入口と第1,第2流出口31,32を
有する弁ケース7と、流出口31,32を開閉するため
の第1ボール11,第2ボール12と、ボール11,1
2に当接作用して強制変位させる当接部材41と、流出
口31,32を開閉する際に押し操作される押釦10
と、押釦10と当接部材41との間に介在し、押し操作
による押釦10の変位を当接部材41に伝える往復動可
能な往復軸42と、往復軸42に係合して、その動きを
予め定められた複数箇所の位置で一時停止させることに
より、ボール11,12による流出口31,32の開閉
状態を維持させる一時停止機構43とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流入路と複数の流
出路を有する多方弁に係り、特に押し部材により流路を
切り換える技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の多方弁としては、実公昭
63−8460号公報、実開昭60−151972号公
報に記載されているように、流入口と流出口を有するシ
リンダと、シリンダ内を摺動し、シール部材を有するピ
ストンから構成されたシリンダ・ピストン式のものがあ
る。
【0003】また、特開昭48−10631号公報、特
開昭52−45732号公報に記載されている切換バル
ブのように、流出口をボールで閉止し、開口する際には
ボールを移動させるように構成されたボール式のものも
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
シリンダ・ピストン式多方弁においては、ピストンに固
定されたシール部材が、シリンダの流入口上あるいは流
出口上を押圧されながら摺動するので、摩耗が早く短期
間で交換しなければならないという問題点がある。
【0005】これに対し、後者のボール式多方弁はシー
ル部材であるボールを転動させることにより流路を切り
換えるので、前者のような摩耗による問題点は改良され
る。しかし、ボールを移動させる作動体に連結されてい
る操作レバーがバルブボックスを貫通し、その両端がバ
ルブボックス外に突出しているので、切り換え操作にお
いてはレバーの一端を掴んで引き出すか、反対側に指を
回してレバーの他端を押す必要があり、不便であるとい
う問題点がある。
【0006】そこで、実公昭51−26357号公報に
記載されているボール式の蛇口用流水切換具によれば、
操作レバーの一端のみで操作可能であるが、切換室床面
に垂直貫通させた操作レバーの回転軸に、ある程度の長
さが必要であり、かつ回転軸をシールするシール部材を
設けなければならないため、本体が垂直方向に大きくな
りがちで、特に一般家庭の蛇口用としては好ましくな
い。さらに一般家庭用蛇口は吐出管が左右(時計回りお
よび反時計回り)に回動するタイプが多いことから、操
作レバーを左右に操作する方式は吐出管が左右に共回り
して操作しにくいという問題点がある。
【0007】また、特公平5−31036号公報に記載
されているボール式の止水栓は、吐出管に対して前後方
向に作用する操作レバーで操作可能であるが、ボールを
移動させる押し棒とスプリングとシール部材が流出口と
同数必要であることから、部品点数が増え、構造が複雑
になるという問題点がある。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、流路の切り換えを容易に、かつ確実に
行うことができるとともに、弁の切り換え操作機構部を
簡易に構成することができる多方弁を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に係る発明は、流入口と複数の流出口を有
する弁ケースと、前記弁ケース内に配備され、前記流出
口を開閉するための少なくとも1個の球体と、前記球体
に当接して球体を強制変位させることにより、球体が流
出口を閉塞する状態と球体が流出口を開放する状態とを
作る当接部材と、前記弁ケースに付設され、流出口を開
閉する際に前記当接部材を押し操作する押し部材と、前
記押し部材と当接部材との間に介在し、押し操作による
押し部材の変位を当接部材に伝える往復動可能な往復可
動部材と、前記往復可動部材に係合して、その動きを予
め定められた複数箇所の位置で一時停止させることによ
り、前記球体による流出口の開閉状態を維持させる一時
停止機構と、を備えたことを特徴とするものである。
【0010】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載の多方弁において、前記一時停止機構は、数条の深
溝とこの深溝と同数条の浅溝とが交互に、かつ深溝と浅
溝との間は案内突条が内周面軸方向に刻設された案内筒
と、前記深溝および浅溝に沿って摺動可能な往復カム突
条を有する往復カムと、前記深溝のみに沿って摺動可能
な回転カム突条を有し、前記往復可動部材に係合された
回転カムと、前記往復可動部材を回転カムの方向に付勢
する付勢手段とから構成され、かつ、前記案内突条およ
び浅溝の先端は傾斜面になっている。
【0011】また、請求項3に係る発明は、請求項1ま
たは請求項2に記載の多方弁において、前記弁ケースに
は前記当接部材が回転するのを抑制する回転抑制部材を
設けている。
【0012】また、請求項4に係る発明は、請求項1な
いし請求項3のいずれかに記載の多方弁において、前記
当接部材は前記球体の重心よりも前記流出口側の球面部
分に当接して作用するものである。
【0013】また、請求項5に係る発明は、請求項1な
いし請求項4のいずれかに記載の多方弁において、前記
球体の直径と、前記流出口の内径との比が1:0.3〜
1:0.8である。
【0014】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。すなわち、
請求項1に係る発明は、弁ケースに付設された押し部材
が押し操作されると、往復可動部材がその押し部材の変
位を弁ケース内の当接部材に伝える。これにより、当接
部材が少なくとも1個の球体を強制変位させる。球体は
弁ケースに設けられている複数の流出口を閉塞(あるい
は開放)する。このとき、一時停止機構が作用して往復
可動部材が所定の箇所で一時停止され、球体が流出口を
閉塞(あるいは開放)した状態に維持される。再び、押
し部材が押し操作されると、一時停止機構が解除されて
往復可動部材が復帰動作し、当接部材を介して球体が流
出口を開放(あるいは閉塞)する。
【0015】また、請求項2に係る発明は、押し部材の
押し操作によって、案内筒の深溝および浅溝に沿って往
復カムが摺動され、往復カム突条に噛み合っている回転
カム突条が深溝を摺動することにより回転カムも案内筒
内で摺動する。回転カム突条が案内突条の先端まで押さ
れたところで、付勢手段の作用により回転カム突条が案
内突条の先端の傾斜面に沿って滑ることにより、回転カ
ムが浅溝と隣の案内突条に係止される。これにより、回
転カムに係合された往復可動部材および当接部材が所定
位置で一時停止される。再び押し部材が押されると、係
止している回転カム突条が往復カム突条に押されて、案
内突条の先端で付勢手段が作用し、隣の案内突条の傾斜
面に沿って回転カム突条が滑り、隣の深溝に回転カム突
条が摺動して初期の状態に戻される。
【0016】また、請求項3に係る発明は、往復可動部
材を介して当接部材が移動する際、弁ケースに設けられ
た回転抑制部材によって当接部材が安定した状態で動作
される。
【0017】また、請求項4に係る発明は、流出口を開
口する際に、当接部材がボールの重心よりも流出口に近
い部分の球面に当接作用することにより、流出口を閉塞
している球体が小さい力で押し上げられる。
【0018】また、請求項5に係る発明は、球体の外径
と流出口の内径との比が1:0.3〜1:0.8である
ので、球体が流出口に深く嵌まらない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面によって本発明の
実施例を詳細に説明する。本実施例では、例えば家庭の
台所などの水道蛇口に取り付けられる浄水器に、ボール
式の多方弁を装備したものを例に採って説明する。図1
は実施例に係る多方弁が装備された浄水器が水道蛇口に
取り付けられた状態を示す正面図、図2は図1における
A−A矢視断面図、図3は図2におけるB−B矢視断面
図、図4は図2におけるC−C矢視断面図である。
【0020】図1に示すように、この浄水器1はその内
部に多方弁構造を内蔵した弁本体(以下、単に本体とい
う)2と、濾材が収納された濾過部3とから構成されて
おり、本体2の上部に水道蛇口4が取り付けられる。な
お、本実施例では濾過部3における詳細な説明は省略す
る。
【0021】図2ないし図4に示すように、本体2は、
ハウジング6の内に配備された弁ケース7や、弁ケース
7内に配備されて多方弁5を構成する2個のボール(球
体)11,12、ハウジング6の前部に設けられた押釦
10によって前記ボール(後述では第1ボール,第2ボ
ールという)11,12を操作する弁操作部8などで構
成された弁機構を備えている。
【0022】弁ケース7はその上部がハウジング6の上
部開口から突出し、かつその底部が前方振り上がり状に
ハウジング6にねじ固定されている。また、弁ケース7
の上部の段差部分にはリング状のパッキン15が嵌入さ
れており、図2に二点鎖線で示す水道蛇口4の膨らみ部
分に嵌め付けた割りリング16を介して、取付ナット1
7を弁ケース7の上部にねじ込むことにより、浄水器1
が水道蛇口4に取り付けられるようになっている。
【0023】図3に示すように、ハウジング6の下部に
は水道蛇口4から受け入れた原水をそのままシャワー水
として吐出するシャワー吐出口18や、受け入れた原水
を上記濾過部3へ供給するための濾過部供給口19を備
えている。すなわち、本実施例のボール式多方弁5は水
道蛇口4からの原水をそのまま利用するシャワー吐出口
18への流路か、原水を浄水処理するための濾過部供給
口19への流路かを切り換えるためのものである。な
お、シャワー吐出口18の内側部分の弁ケース7とハウ
ジング6との間にはパッキン20が介在されている。
【0024】以下、多方弁5における弁機構について説
明する。弁ケース7の原水の流入口21には多数の小孔
が開口された板状部材22が嵌入されている。そして、
図2,図4に示すように、弁ケース7の底部はシャワー
吐出口18に連通する第1流出口31と、濾過部供給口
19に連通する第2流出口32とがそれぞれ前後位置を
ずらした状態で開設されている。原水流入口21の板状
部材22によって水道蛇口4より受け入れた原水の勢い
を緩和して、滑らかに弁ケース7内に原水を流入させる
ようになっている。なお、原水の勢いが弱いときは板状
部材22を特に配備する必要はない。
【0025】弁ケース7内には第1流出口31を開閉す
るための前記第1のボール11と、第2流出口32を開
閉するための第2のボール12とが収納されている。第
1、第2ボール11,12は、ニトリルゴム、シリコン
ゴム、弗素ゴムなどのゴムで構成されている。ゴム硬度
は40〜90度が好ましく、弾性体であるゴムは良好な
シール性を発揮するようになっている。また、第1ボー
ル11の直径と第1流出口31の内径との比は、第1ボ
ール11が第1流出口31に深く嵌まらず、かつ流路と
しての圧力損失が大きくならないように、1:0.3〜
1:0.8にするのが好ましい。これは、第2ボール1
2の外径と第2流出口32の内径についても同様であ
る。なお、第1、第2ボール11,12の材質として
は、ゴムに限らず、鉄、ステンレス鋼、アルミニウムな
どの金属や、ABS樹脂、ポリプロピレンなどのプラス
チック、あるいはセラミックスなどでもよい。金属ある
いはセラミックスなど比較的固い材料で構成する場合
は、相対する弁ケース7の第1、第2流出口31,32
の閉塞時におけるボール11,12との接触部にゴムを
付着すれば、良好なシール性を得ることができる。ま
た、ボール11,12の内部に芯体として金属を内蔵す
ると重量が重くなって、水道水の水圧に加えて、閉止時
におけるシール性をより良好にする効果がある。
【0026】次に図5も参照して弁操作部8について説
明する。図5は弁操作部8における押釦10を除いた状
態の分解斜視図である。図5に示すように、弁操作部8
は弁ケース7内で第1,第2ボール11,12を当接支
持する当接部材41と、ハウジング6の前面に付設され
た押釦10と、押し操作による押釦10の変位を当接部
材41に伝えるための、前後方向に往復動可能な往復軸
(往復可動部材)42と、押釦10と往復軸42との間
に介在され、往復軸42の動きを所定の位置で一時停止
させる一時停止機構43とで構成されている。
【0027】図2ないし図5に示すように、当接部材4
1は第1,第2ボール11,12を転動可能に当接支持
し、かつ弁ケース7の内下面を前後方向にスライドする
ようになっている。つまり、当接部材41にはその内側
面がすり鉢状に形成された第1,第2支持孔51,52
が設けられており、ここに第1,第2ボール11,12
が嵌まり込んでいる。この当接部材41が前後方向にス
ライドすることにより、支持された第1,第2ボール1
1,12が、図3,図4に示したように前後位置をずら
して形成された第1,第2流出口31,32のいずれか
に嵌まって一方の流出口31(32)を閉状態にし、他
方の流出口32(31)を開状態にするようになってい
る。
【0028】また、当接部材41の上面には回転抑制凸
部53が設けられており、この凸部53が前記原水流入
口21の板状部材22の下面に設けられた回転抑制凹部
54に摺動可能に嵌挿されている。これは、後述するス
ライド操作との関係上、当接部材41が回転したりしな
いように、安定した状態で当接部材41をスライドさせ
るためである。また、当接部材41の下面のそれぞれ第
1,第2支持孔51,52の周縁部分には切欠部56,
57が形成され、原水が流出口31,32に流入しやす
くなっている。また、当接部材41の前面には往復軸4
2と連結するための連結穴58が形成されている。
【0029】この当接部材41は、往復軸42の軸心が
ボール11(12)の重心Qよりも、Eだけ偏心して配
置されているので、第1流出口31(あるいは第2流出
口32)にその下部が落ち込んだ第1ボール11(ある
いは第2ボール12)に対し、ボール11(12)の重
心Qよりも流出口31(32)に近い球面部分に当接作
用し、比較的軽い操作力で流出口31(32)を閉状態
から開状態に切り換えることができる。仮に、図6に示
すように、当接部材41がボール11(12)の重心Q
より上方の球面部分に当接作用した場合には、ボール1
1(12)を流出口に押し付ける下方向への力(図6中
の矢印)が働くので、流出口31(32)を開口できな
いことはないが不必要に大きい力が要ることになる。
【0030】なお、この当接部材41は第1,第2ボー
ル11,12を当接支持する部分が、例えば図7に示す
ような枝状のものや、図8に示すようなキャップ状に形
成したものであってもよい。また、回転抑制凸部53
は、図7や図8に示すような円柱状や円錐状のものでも
よい。さらに、この回転抑制凸部53や回転抑制凹部5
4は当接部材41の上部で作用するように配備されてい
るが、当接部材41の側面あるいは底面に配備してもよ
い。
【0031】図2や図5などに示すように、弁ケース7
の前面には当接部材41を前後方向にスライドするため
の往復軸(往復可動部材)42が摺動可能に挿通されて
おり、その先端が当接部材41の前面に形成した連結穴
58に嵌合されて、当接部材41と往復軸42とが一体
になっている。図4に示す状態は、往復軸42と当接部
材41が往復動する過程において、第1流出口31が第
1ボール11によって閉塞され、第2流出口32が開放
された状態で、これを第1停止位置P1とする。押釦1
0の押し操作によって後に詳述する一時停止機構43を
介して往復軸42が後方(図4では右側)に移動し、こ
れに連動して当接部材41が第1流出口31から第1ボ
ール11を強制変位させることにより第1流出口31が
開放されるとともに、第2流出口32に第2ボール12
が嵌まり込んで第2流出口32が閉塞した状態となる。
これを第2停止位置P2とする。なお、往復軸42が弁
ケース7に挿入している部分はパッキン59によってシ
ールされており、パッキン59はカラー60を介して後
述する一時停止機構43の案内筒61で押さえられてい
る。
【0032】図2,図5に示すように、一時停止機構4
3は弁ケース7の前面にねじ込み固定された案内筒61
と、案内筒61の内部先端まで挿入されて、かつ押釦1
0に当接する往復カム71と、往復カム71の往復カム
突条71aに噛み合う回転カム突条81aを有し、かつ
往復軸42の他端に係合された回転カム81と、往復軸
42を前方手前(回転カム81)側に付勢させるスプリ
ング(付勢手段)91とで構成されている。この一時停
止機構43は押釦10の押し操作によって、往復軸42
を介して当接部材41を前記第1停止位置P1、第2停
止位置P2それぞれで一時停止させるためのものであ
る。
【0033】図9は案内筒61の内周面の先細りの先端
部分における断面図、図10は案内筒61の先端部分の
展開図である。図5、図9、図10に示すように、案内
筒61はその先端の内周面軸方向に3条の深溝62と、
3条の浅溝63が交互に刻設され、深溝62と浅溝63
との間にはそれぞれ案内突条65が形成されている。浅
溝63と案内突条65の先端はそれぞれ円周方向に傾斜
していて、かつ隣接する浅溝63と案内突条65の先端
は連続した傾斜面をなしており、全体として鋸歯状にな
っている。
【0034】図11(a)は往復カム71の側面図、図
11(b)はその正面図である。図11(a),(b)
に示すように、往復カム71は、その先端が山状でかつ
軸方向に延びる6条の往復カム突条71aを有してお
り、この往復カム突条71aが案内筒61の3条の深溝
62と3条の浅溝63にすべて噛み合って摺動可能な状
態で、案内筒61に挿入されている。このとき山状の先
端は案内筒61の案内突条65や浅溝63の傾斜先端と
同じく弁ケース7の方向に向いている。
【0035】図12(a)は回転カム81の側面図、図
12(b)はその正面図である。図12に示すように、
回転カム81は前端部84が往復カム71の長孔74に
挿入されており、後端部85の内部孔85aに往復軸4
2が係入される。回転カム81は、その先端が案内筒6
1の案内突条65や浅溝63の傾斜先端とほぼ同じ角度
の傾斜面をもち、かつ軸方向に延びる3条の回転カム突
条81aを有している。回転カム突条81aは、案内筒
61の3条の深溝62と噛み合った状態で摺動可能であ
るが、浅溝63には入らないようになっている。回転カ
ム81は往復カム71に続いて案内筒61に挿入される
が、このとき回転カム突条81aの先端は往復カム71
側に向いている。
【0036】図2に示すように、スプリング91は案内
筒61のねじ込み部分で係止されたカラー60と往復軸
42の鍔部42aとの間に介在され、往復軸42が常に
回転カム81に接するように付勢されている。
【0037】以上のように構成された本実施例のボール
式多方弁5が装備された浄水器1において、押釦10の
押し操作による一時停止機構43の動作と、これに伴う
流路の切り換わり状態を以下に説明する。
【0038】図13(a)ないし(c)は一時停止機構
43の動作を示す展開図である。図13(a)は、押釦
10が押されていない状態で、一時停止機構43の案内
筒61の深溝62および浅溝63に往復カム71の往復
カム突条71aが奥部まで挿入され、続いて深溝62に
この往復カム突条71aに噛み合うように回転カム81
の回転カム突条81aが挿入され、回転カム81が往復
軸42を介してスプリング91により付勢された状態で
ある。往復カム71、回転カム81、往復軸42ともに
一時停止している。この状態は前述したように往復軸4
2を介して当接部材41が第1停止位置P1(図3,図
4参照)にある状態であり、弁ケース7の第1流出口3
1が第1ボール11により閉塞され、第2流出口32が
開放されている。すなわち、この状態で、流入口21か
ら流入した原水は、第2流出口32を通過して濾過部供
給口19を経て濾過部3に供給され、濾過された後浄化
水として流出される。
【0039】ここで、操作者によって押釦10が押され
ると、往復カム71が案内筒61内を弁ケース7の方向
に摺動し、往復カム突条71aの傾斜先端に噛み合って
いる回転カム突条81aを介して回転カム81が摺動
し、往復軸42と当接部材41が第2停止位置P2の方
へ移動する(図2,図4参照)。往復カム突条71aの
先端が案内筒61の案内突条65の傾斜先端に沿うよう
に、換言すると回転カム突条81aが深溝62を抜け出
たところで、図13(b)に示すように、スプリング9
1の付勢によって回転カム突条81aが上段の案内突条
65の傾斜した先端に沿って滑り、結果として回転カム
81が半ピッチ回転する。
【0040】一方、当接部材41のスライドにより、第
1流出口31にその下部が落ち込んでいた第1ボール1
1が押し上げられて移動し、第1流出口31が開口す
る。このとき、第1ボール11は弁ケース7内を転動す
るので、弁ケース7の内下面と摩擦することがなく、ほ
とんど摩耗しないので、劣化による交換の頻度は極めて
少ない。また、第1ボール11の外径と第1流出口31
の内径との比が1:0.3〜1:0.8であるので、第
1ボール11が第1流出口31に深く嵌まり込まず、さ
らに、当接部材41が第1ボール11の重心よりも第1
流出口に近い球面に当接作用するので、かなり小さい力
で第1流出口31を開口することができる。また、この
とき当接部材41は第2ボール12を転がして第2流出
口32に嵌め込む。
【0041】そして、操作者による押釦10の押し操作
力が解除されると、スプリング91の付勢により、回転
カム突条81aが浅溝63の傾斜した先端に沿って滑
り、結果として回転カム81がさらに半ピッチ回転し
て、図13(c)に示す位置に達し、浅溝63内に挿入
できない回転カム突条81aは浅溝63の傾斜した先端
と上段の案内突条65の側面部分によって係止される。
このとき、往復軸42を介して回転カム81がスプリン
グ91によって付勢されているので、回転カム81、往
復軸42ともに一時停止する。その結果、往復軸42を
介して当接部材41が第2停止位置P2で停止し、第1
流出口31が開放され、かつ第2流出口32が第2ボー
ル12により閉塞された状態が維持される。すなわち、
この状態で流入口21から流入した原水は、第1流出口
31を通過してシャワー吐出口18より吐出される。
【0042】再び、押釦10が押されると、回転カム突
条81aが浅溝63を摺動する往復カム突条71aによ
って案内突条65の傾斜先端に沿う位置まで押し出され
て、その後、その押釦10の押し力が解除されると、ス
プリング91の付勢により、回転カム突条81aが案内
突条65の先端の傾斜に沿って滑り、図13(a)に示
したように、次の深溝62に回転カム突条81aが摺動
して、初期状態に戻る。これにより、当接部材41は第
1停止位置P1に復帰移動する。
【0043】このように、複数の流出口31,32に対
して単一の案内筒61、往復カム71、回転カム81お
よびスプリング91という少ない部品でコンパクトに一
時停止機構43が構成されているので、押釦10を押す
という極めて容易な操作で弁が動作され、流路を確実に
切り換えることができる。
【0044】本発明は、以下のように変形実施すること
ができる。 (1)上記実施例では多方弁5を浄水器1に装備して構
成しているが、多方弁5自体は浄水器1以外にも適用で
きることは周知であるから、多方弁5の用途が浄水器1
に限定されないことは自明である。たとえば、一般工業
用として、押釦10の手動操作に代えて油圧・空圧を駆
動源とするシリンダ等を採用し、押釦10の押し操作を
自動化すれば有用である。また、上記実施例では押釦1
0を往復軸42とは別体に構成しているが、往復軸42
の端部(ボール11側の反対側)を押釦部として一体に
構成してもよい。かかる態様のものは往復軸42の上記
端部が押釦10をも兼用しているのであって、かかる態
様のものも本発明の範囲に含まれる。
【0045】(2)また実施例では、弁ケース7に2個
の流出口31,32を設けて構成しているが、例えば図
14に示すような3個の流出口101〜103を設け
て、それを開閉する3個のボール111〜113や当接
部材115で構成したものや、図15に示すように2個
の流出口121,122を1個のボール124や当接部
材125で構成したものや、また、4個以上の流出口を
有する弁ケースであってもよい。
【0046】(3)実施例では水などの液体の流体を例
示しているが、この流体は液体に限定されず気体であっ
てもよい。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、押釦による一押し操作によっ
て往復可動部材を介して当接部材が弁ケースに内設され
た球体を強制変位するので、弁の切り換え機構を簡易に
構成できるとともに、複数の流出口を容易、かつ確実に
開閉することができる。
【0048】また、請求項2に係る発明によれば、一時
停止機構が複数の流出口に対して、単一の案内筒、往復
カム、回転カムやスプリングによって簡易に構成されて
いるので、部品点数が少なく、コンパクトで、かつ安価
に多方弁を構成することができる。
【0049】また、請求項3に係る発明によれば、弁ケ
ースに当接部材の回転を抑制する回転抑制部材が設けら
れているので、当接部材が回転するのを抑えることがで
き、安定した状態で球体を強制変位させて流路を切り換
えることができる。
【0050】また、請求項4に係る発明によれば、流出
口を開口する際に、当接部材がボールの重心よりも流出
口に近い球面部分に当接作用するので、流出口に落ち込
んだ球体を小さい力で押し上げることができる。その結
果、当接部材の移動操作を行う押釦も小さい力で操作す
ることができる。
【0051】また、請求項5に係る発明によれば、球体
の直径と流出口の内径との比が1:0.3〜0.8であ
るので、仮に球体の直径と流出口の内径の差が小さい場
合に生じる不都合、すなわち、球体が流出口に深く嵌ま
り込んで、開口する際に大きい力で押し上げなければな
らないという不都合が生じるのを防ぐことができる。ま
た、仮に、流出口の内径が極端に小さい場合に生じる不
都合、すなわち、多方弁自体の圧力損失が大きくなり流
量が極端に低下するという不都合が生じるのを防ぐこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る多方弁が装備された浄水器が水道
蛇口に取り付けられた状態を示す正面図である。
【図2】図1におけるA−A矢視断面図である。
【図3】図2におけるB−B矢視断面図である。
【図4】図2におけるC−C矢視断面図である。
【図5】弁操作部の押釦を除いた分解斜視図である。
【図6】当接部材がボールの重心より上方の球面部分に
当接作用した好ましくない例を示す説明図である。
【図7】当接部材の変形例を示す斜視図である。
【図8】当接部材の変形例を示す斜視図である。
【図9】案内筒の先細りの先端部分における断面図であ
る。
【図10】案内筒の先細りの先端部分における展開図で
ある。
【図11】往復カムの側面図と正面図である。
【図12】回転カムの側面図と正面図である。
【図13】一時停止機構の動作説明図である。
【図14】弁ケースに流出口を3個設けた場合の変形例
に係る多方弁の説明図である。
【図15】弁ケースに流出口を2個設け、単体のボール
で構成した変形例に係る多方弁の説明図である。
【符号の説明】
5 … 多方弁 7 … 弁ケース 10 … 押釦(押し部材) 11,12 … 第1,第2ボール(球体) 21 … 流入口 31,32 … 第1,第2流出口 41 … 当接部材 42 … 往復軸(往復可動部材) 43 … 一時停止機構 53,54 … 回転抑制部材 61 … 案内筒 62 … 深溝 63 … 浅溝 65 … 案内突条 71 … 往復カム 71a … 往復カム突条 81 … 回転カム 81a … 回転カム突条 91 … スプリング(付勢手段) P1,P2 … 第1,第2停止位置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入口と複数の流出口を有する弁ケース
    と、 前記弁ケース内に配備され、前記流出口を開閉するため
    の少なくとも1個の球体と、 前記球体に当接して球体を強制変位させることにより、
    球体が流出口を閉塞する状態と球体が流出口を開放する
    状態とを作る当接部材と、 前記弁ケースに付設され、流出口を開閉する際に前記当
    接部材を押し操作する押し部材と、 前記押し部材と当接部材との間に介在し、押し操作によ
    る押し部材の変位を当接部材に伝える往復動可能な往復
    可動部材と、 前記往復可動部材に係合して、その動きを予め定められ
    た複数箇所の位置で一時停止させることにより、前記球
    体による流出口の開閉状態を維持させる一時停止機構
    と、 を備えたことを特徴とする多方弁。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多方弁において、前記
    一時停止機構は、 数条の深溝とこの深溝と同数条の浅溝とが交互に、かつ
    深溝と浅溝との間は案内突条が内周面軸方向に刻設され
    た案内筒と、 前記深溝および浅溝に沿って摺動可能な往復カム突条を
    有する往復カムと、 前記深溝のみに沿って摺動可能な回転カム突条を有し、
    前記往復可動部材に係合された回転カムと、 前記往復可動部材を回転カムの方向に付勢する付勢手段
    とから構成され、かつ、 前記案内突条および浅溝の先端は傾斜面になっている多
    方弁。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の多方弁
    において、前記弁ケースには前記当接部材が回転するの
    を抑制する回転抑制部材を設けている多方弁。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の多方弁において、前記当接部材は前記球体の重心よ
    りも前記流出口側の球面部分に当接して作用する多方
    弁。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の多方弁において、前記球体の直径と、前記流出口の
    内径との比が1:0.3〜1:0.8である多方弁。
JP34922095A 1995-11-17 1995-12-19 多方弁 Pending JPH09170670A (ja)

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TW085114053A TW316942B (ja) 1995-11-17 1996-11-13
CA002190444A CA2190444C (en) 1995-11-17 1996-11-15 Multi-way valve and water purifier using the same
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CN96123343A CN1079515C (zh) 1995-11-17 1996-11-17 多通阀和采用该多通阀的净水器
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009063136A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Inax Corp 湯水混合弁

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