JPH09164553A - 異材質中空成型品の成形方法 - Google Patents

異材質中空成型品の成形方法

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JPH09164553A
JPH09164553A JP34768495A JP34768495A JPH09164553A JP H09164553 A JPH09164553 A JP H09164553A JP 34768495 A JP34768495 A JP 34768495A JP 34768495 A JP34768495 A JP 34768495A JP H09164553 A JPH09164553 A JP H09164553A
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JP
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mold
synthetic resin
molding
cavity
core
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JP34768495A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Fukao
均 深尾
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Kunimori Kagaku Co Ltd
Original Assignee
Kunimori Kagaku Co Ltd
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Publication of JPH09164553A publication Critical patent/JPH09164553A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0053Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor combined with a final operation, e.g. shaping
    • B29C45/006Joining parts moulded in separate cavities
    • B29C45/0062Joined by injection moulding

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】異なる機能を満たすために異材質の合成樹脂か
らなる分割体相互を効率的に接合して成形コストを低コ
スト化することができる異材質中空成型品の成形方法の
提供。 【解決手段】型締めされた第1及び第2金型における第
1及び第2成形空間に対して固定側に取り付けられた第
1射出装置から第1の合成樹脂をセンター射出すると共
に成形機の一側方に配置された第2射出装置から第1の
合成樹脂と異なる第2の合成樹脂をパーティング射出し
て異材質の合成樹脂からなる各分割体を夫々成形する。
第2金型が型開きされた第1金型を移動してキャビィテ
ィ内に保持された一方の分割体を第2金型のキャビィテ
ィ内に保持された他方の分割体に相対させて型締めして
各分割体の接合端面を突き合わせた後、第3射出装置か
ら第1及び第2の合成樹脂と同種或いは異種の第3の合
成樹脂をパーティング射出して相互に融着されて内部に
中空部を有した中空成型品を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、異なる種類の合
成樹脂で夫々成形された凹状部を有した分割体相互を、
内部に中空部を有するように接合した異材質中空成型品
の成形方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば水洗便器に放出
される水を溜める水洗タンク内に取付けられ、水を放出
したり、止水するフロート弁にあっては、タンク内にて
上下動するように支持するガイド軸或いは回動できるよ
うに支持するヒンジを取付ける必要から、取付部分にお
いてはある程度の硬度を有した硬質合成樹脂で成形する
必要がある反面、止水を確実に行う必要から弁座に密着
する部分については弾性を有した軟質合成樹脂で成形す
る必要がある。
【0003】従来のフロート弁は、上記した異なる機能
が要求されているにも拘らず、中空成形方法により単一
の合成樹脂で成形されていた。このため、上記した異な
る機能の内、一方の機能しか達成できず、経時使用によ
り取付け部が折損したりして耐久性が悪かったり、有効
に止水できない問題を有している。
【0004】又、2台の成形機を使用して異材質中空成
型品の分割体を別々の合成樹脂により成形した後、これ
ら分割体相互の突合せ部に合成樹脂を融着して内部に中
空部を有した異材質の中空成型品を成形しているが、こ
の成形方法にあっては2台の成形機を必要とするため、
設備コストが高くなると共に夫々の成形機で成形された
分割体相互を突き合せる作業及び接合する作業を必要と
するため、作業工程数が多くなって成形コストが高くな
る問題を有している。
【0005】上記欠点は、成形機に異なる合成樹脂を射
出する2台の射出装置を取付け、夫々の射出装置から射
出される合成樹脂にて分割体を同時に成形した後に一方
の金型の移動に伴って突き合わされた分割体相互の突合
せ部に上記した一方の分割体を成形するのに使用した合
成樹脂による接合部を成形して相互を融着することによ
り中空成型品を成形し得るが、既存の成形機では成形不
可能で専用の成形機を必要とする結果、成形機コストが
高くなり、成形コストを低減できない問題を生じてい
た。
【0006】本発明は、上記した従来の欠点を解決する
ために発明されたものであり、その課題とするところ
は、異なる機能を満たすために異材質の合成樹脂からな
る分割体相互を効率的に接合して成形コストを低コスト
化することができる異材質中空成型品の成形方法を提供
することにある。
【0007】又本発明の他の課題は、高コストな専用の
成形機を使用せずに汎用の成形機を使用して成形するこ
とができ、成形設備を低減して成形コストを少なくする
ことができる異材質中空成型品の成形方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため請求項1は、固
定側にて移動可能に取付けられた第1金型に、中空成型
品を構成する一方の分割体に一致するコア及び他方の分
割体に一致するキャビィティを設けると共に可動側の第
2金型に第1金型のコア及びキャビィティと相対するキ
ャビィティ及びコアを設ける。第1金型に対して第2金
型を型締めして一方のコアとキャビィティとにより第1
成形空間及び他方のコアとキャビィティとにより第2成
形空間を夫々形成し、これらの成形空間内に対して固定
側に取り付けられた第1射出装置から第1の合成樹脂を
センター射出すると共に成形機の一側方に配置された第
2射出装置から第1の合成樹脂と異なる第2の合成樹脂
をパーティング射出して異材質の合成樹脂にて各分割体
を夫々成形する。次に、第1金型から第2金型を型開き
した後に第1金型を移動して夫々のキャビィティ内に保
持された一方の分割体と他方の分割体に相対させた状態
で型締めした後、各分割体の突き合わせ部に対して成形
機の他側方に配置された第3射出装置から第1及び第2
の合成樹脂と同種或いは異種の第3の合成樹脂をパーテ
ィング射出して相互に融着される接合部により一体化し
て内部に中空部を有した中空成型品を成形する。
【0009】又、請求項2は、固定側に取付けられた第
1金型に、中空成型品を構成する一方の分割体に一致す
るコア及び他方の分割体に一致するキャビィティを設け
ると共に可動側にて上下方向へ移動可能に支持された第
2金型に第1金型のコア及びキャビィティと相対するキ
ャビィティ及びコアを設ける。第1金型に対して第2金
型を型締めして一方コアとキャビィティとにより第1成
形空間及び他方のコアとキャビィティとにより第2成形
空間を夫々形成し、これらの成形空間内に対して固定側
に取り付けられた第1射出装置から第1の合成樹脂をセ
ンター射出すると共に成形機の一側方に配置された第2
射出装置から第1の合成樹脂と異なる第2の合成樹脂を
パーティング射出して異材質の合成樹脂からなる各分割
体を夫々成形する。次に、第1金型から第2金型を型開
きした後に第2金型を移動して夫々のキャビィティ内に
保持された一方の分割体と他方の分割体とを相対させて
型締めした後に各分割体の突き合わせ部に対して成形機
の他側方に配置された第3射出装置から第1及び第2の
合成樹脂と同種或いは異種の第3の合成樹脂をパーティ
ング射出して相互に融着される接合部により一体化して
内部に中空部を有した中空成型品を成形する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は金型取付け部の中央縦断面
図である。
【0011】図2は異材質中空成型品の成形方法を具体
化した成形機例を示す全体斜視図である。
【0012】図3は夫々の金型の正面を示す斜視図であ
る。
【0013】図4はパーティング射出位置に応じた金型
取付け部の横断面図である。
【0014】先ず、本発明を実施するのに使用する成形
機を説明すると、成形機1の本体フレーム3の固定側取
付盤4には上下方向へ延出する支持フレーム5が固定さ
れ、該支持フレーム5に支持された可動盤7には第1金
型9が着脱可能に取付けられている。該可動盤7には支
持フレーム5に取付けられた上下駆動部材11が連結さ
れ、該上下駆動部材11の駆動により可動盤7を上方位
置と下方位置との間で移動させる。図に示す上下駆動部
材11はシリンダー(油圧)を使用した場合を示すが、
支持フレーム5に軸支され、可動盤7のナット部に噛合
うスクリュー軸及びスクリュー軸を回転駆動する電動モ
ータ(何れも図示せず)から上下駆動部材11を構成し
てもよい。
【0015】第1金型9には上部に中空成型品13の一
部を構成する一方の分割体13aの内形状と一致するコ
ア9aが、又下部に他方の分割体13bの外形状と一致
するキャビィティ9bが夫々形成されている。
【0016】尚、図中の符号9cはキャビィティ9bに
連通するスプルであり、該スプル9cは可動盤7が下方
へ移動されたとき、固定側取付盤4、支持フレーム5及
び可動盤7に夫々形成された貫通孔4a・5a・7aに
一致するように形成されている。又、第1金型9におけ
るコア9aの周囲には分割体13aに接合用凹所13c
を形成するための突部9dが設けられている。更に、第
1金型9の上部パーティング面には後述する第2金型2
1におけるスプル21dを閉鎖する閉鎖突部9eが、又
下部パーティング面には後述するスプル21cを閉鎖す
る閉鎖突部9fが夫々設けられている。
【0017】成形機1の本体フレーム3と固定側取付盤
4との間に横架されたタイバー15には可動側取付盤1
7が軸線方向へ摺動可能に支持され、該可動側取付盤1
7は本体フレーム3に取付けられた型締め部材19によ
り可動側取付盤17を型締め位置と型開き位置との間で
移動させる。該型締め部材19としてはシリンダー(油
圧)により構成される。
【0018】固定側取付盤4に相対する可動側取付盤1
7には第2金型21が着脱可能に取付けられ、該第2金
型21には上部に一方の分割体13aの外形状と一致し
てコア9aに相対するキャビィティ21aが、又下部に
他方の分割体13bの内形状と一致してキャビィティ9
bに相対するコア21bが夫々形成されている。
【0019】尚、図中の符号21c・21dは第2金型
21のパーティング面に設けられ、成型機1の背面側及
び正面側にてキャビィティ21aへ連通させるスプルで
ある。又、図中の符号21eは型締め時に閉鎖突部9f
に係合する凹部である。更に、図中の符号21fは第2
金型21におけるコア21bの周囲に設けられ、分割体
13bに接合用凹所13dを形成するための突部であ
る。
【0020】固定側取付盤4側の本体フレーム3には第
1射出装置23が取付けられ、該第1射出装置23の射
出ノズル23aはスプル9cと一致可能な固定側取付盤
4の貫通孔4aへ接離して第1の合成樹脂をセンター射
出させる。
【0021】本体フレーム3の背面側には第1サブフレ
ーム25が配置され、該第1サブフレーム25には第2
射出装置27が取付けられている。該第2射出装置27
はその射出ノズル27aを、型締めされた第1金型9及
び第2金型21の型合せ面におけるスプル21cへ接離
して第2の合成樹脂をパーティング射出させる。
【0022】本体フレーム3の正面側には第2サブフレ
ーム29が配置され、該第2サブフレーム29には第3
射出装置31が取付けられている。該第3射出装置31
はその射出ノズル31aを、型締めされた第1金型9及
び第2金型21の型合せ面におけるスプル21dへ接離
して第3の合成樹脂をパーティング射出させる。
【0023】尚、上記第1射出装置23から射出される
第1の合成樹脂としてはABS樹脂、塩化ビニル樹脂、
ポリプロピレン樹脂等のように硬化時に硬質化する特性
を有した合成樹脂、又第2射出装置27から射出される
第2の合成樹脂としては硬化時に弾性化する特性を有し
たエラストマ樹脂等で、更に第3射出装置31から射出
される第3の合成樹脂としては第1及び第2の合成樹脂
の何れかと同一或いはこれら第1及び第2の合成樹脂よ
り溶融温度が高い樹脂であればよい。夫々の射出装置2
3・27・31から射出される合成樹脂の種類は上記に
限定されるものではなく、成形しようとする中空成型品
の種類、用途等に応じて適宜選択される。
【0024】次に、上記装置例による成形方法を説明す
る。
【0025】図5は各分割体の成形状態を示す縦断面図
である。
【0026】図6は図5のVI-VI 線位置における横断面
図である。
【0027】図7は分割体相互の接合状態を示す縦断面
図である。
【0028】図8は図7のVIII-VIII 線位置における横
断面図である。
【0029】図9は中空成型品の拡大断面図である。
【0030】上下駆動部材11を駆動して可動盤7を下
方へ移動し、第2金型21に対して第1金型9を、その
コア9aとキャビィティ21a及びキャビィティ9bと
コア21bとが夫々一致するように相対させた後、型締
め部材19を作動して第1金型9に第2金型21を型締
めさせる。このとき、コア9aとキャビィティ21aと
の間には第1成形空間33が、又キャビィティ9bとコ
ア21bとの間には第2成形空間35が夫々形成され
る。又、第2金型21におけるスプル21dは閉鎖突部
9eにより閉鎖され、外部との連通が遮断されている。
【0031】図5及び図6に示すように上記状態にて第
2成形空間35に対して第1射出装置23から貫通孔4
a・5a及びスプル9cを介して第1の合成樹脂をセン
ター射出すると共に第1成形空間33に対して第2射出
装置27からスプル21cを介して第2の合成樹脂をパ
ーティング射出して第2の合成樹脂により一方の分割体
13aを、又第1の合成樹脂により他方の分割体13b
を同時に成形する。他方の分割体13bはその硬化時に
おいて硬質化すると共に一方の分割体13aは硬化時に
弾性化する特性を有している。尚、各分割体13a・1
3b相互の突き合せ端部の外周には突部9d・21fに
より接合用凹所13c・13dが夫々成形される。
【0032】次に、分割体13a・13bの成形硬化後
に型締め部材19を復動して第1金型9から第2金型2
1を離型させた後に分割体13a・13bのスプルを切
断分離して排出させる。このとき、一方の分割体13a
はキャビィティ21a内に、又他方の分割体13bはキ
ャビィティ9b内に保持されている。
【0033】次に、上下駆動部材11を上記と逆方向へ
駆動して可動盤7を上方へ移動し、第2金型21に対し
て第1金型9を、キャビィティ9b内に保持された分割
体13aとキャビィティ21a内に保持された分割体1
3bとが一致するように相対させた後、型締め部材19
を作動して第1金型9に第2金型21を型締めさせる。
このとき、分割体13a・13bの突き合わせ面相互は
内部に中空部14を設けるように当接し合っている。
又、各分割体13a・13bの突き合わせ端部の外周に
は接合用凹所13c・13dによる第3の成形空間が形
成されている。更に、上記型締め状態において第2金型
21のスプル21cは閉鎖突部9fにより閉鎖され、外
部との連通が遮断されている。
【0034】次に、図7〜図9に示すように上記状態に
て第1金型9及び第2金型21相互の型合せ面における
スプル21dに対して第3射出装置31の射出ノズル3
1aを当接させた後、該射出ノズル31aから第3の合
成樹脂が射出されると、該第3の合成樹脂は分割体13
a・13bにおける接合用凹所13c・13d内に充填
して接合部37を成形する。このとき、接合部37の第
3の合成樹脂は第1及び第2の合成樹脂のいずれか一方
と同種或いはこれら合成樹脂より溶融温度が高いため、
各分割体13a・13bの一部を溶融させて融着を図
り、内部に中空部を有した中空成型品13を成形してい
る。
【0035】この結果、既存の成形機を第1金型9の移
動構造を設けると共に第2及び第3射出装置27・31
を付加することにより中空成型品13を構成する分割体
13a・13bを同時に成形した後にこれらを一体化し
て中空成型品13を成形することができ、成形機の設備
コストが増大するのを回避して成形コストを低減でき
る。又、夫々の分割体13a・13bを異種の合成樹脂
で成形することができ、中空成型品13に対して夫々の
合成樹脂による異なる機能を併せ持たせることができ
る。
【0036】上記説明は、第2射出装置27からパーテ
ィング射出される第2の合成樹脂により分割体13a
を、又第1射出装置23からセンター射出される第1の
合成樹脂により分割体13bを同時に成形した後に、分
割体13a・13bの突き合せ部分に対して第3射出装
置31からパーティング射出される第3の合成樹脂によ
る接合部37を融着させて中空成型品13を成形する方
法としたが、第1射出装置23によるセンター射出、第
2及び第3射出装置27・31による夫々のパーティン
グ射出の組み合わせは任意に変更可能であるが、接合部
37を成形する際のパーティング射出にあっては各分割
体13a・13bを成形する合成樹脂より溶融温度の高
い樹脂を射出するものであることが望ましい。
【0037】又、上記説明は固定側の第1金型9を上下
方向へ移動させて中空成型品13を成形する方法とした
が、成型機1の固定側に第1金型を固定的に取り付ける
と共に可動盤側に第2金型21を上下方向へ移動可能に
取付けて第1及び第2射出装置23・27から射出され
る異種の合成樹脂により各分割体13a・13bを同時
に成形した後に分割体相互を第3射出装置31から射出
される合成樹脂により融着して中空成型品を成形する方
法であってもよい。
【0038】
【実施例】次に、水洗タンクに取付けられるフロート弁
の成形方法を説明する。
【0039】図10はフロート弁の全体斜視図である。
【0040】図11は図10のXI-XI 線位置の縦断面図
である。
【0041】図12はフロート弁の各分割体の成形状態
を示す金型の縦断面図である。
【0042】図13は図12におけるXIII-XIII 線位置
の横断面図である。
【0043】図14は各分割体の接合状態を示す金型の
縦断面図である。
【0044】図15は図14におけるxv-xv 線位置の横
断面図である。
【0045】異材質中空成型品としてのフロート弁71
は半球形状で、硬質合成樹脂により成形される上部分割
体71aと同じく半球形状で、弾性合成樹脂(エラスト
マ樹脂)により成形される下部分割体71bとを接合部
71eにより接合した構造からなり、下部分割体71b
の下端部には透孔71cが形成されている。又、上部分
割体71aの頂部内面には案内軸71dが、半径方向へ
延出して透孔71cから外方へ突出するように一体成形
されている。該案内軸71dはフロート弁71を支持す
る弁座(図示せず)に設けられた軸支孔(図示せず)に
支持され、弁座からフロート弁71を抜け止めしてい
る。
【0046】上記フロート弁71は以下のように成形さ
れる。
【0047】上下方向へ移動可能に支持された第1の金
型73には下部分割体71bの内面形状とほぼ一致する
コア73a及び上部分割体71aの外面形状とほぼ一致
するキャビィティ73bが上下方向或いは水平方向へ所
要の間隔をおいて形成されている。
【0048】第1の金型73に相対する第2の金型75
には下部分割体71bの外面形状とほぼ一致し、透孔7
1cを形成する突部75a及び突部75aの中心部にて
案内軸71dを挿通する孔75bが形成されたキャビィ
ティ75cがコア73aに、又上部分割体71aの内面
形状とほぼ一致し、案内軸71dと一致する孔75dを
有したコア75eがキャビィティ73bに夫々相対する
ように形成されている。
【0049】そして第1の金型73に対して第2の金型
75を、コア73aとキャビィティ75c及びキャビィ
ティ73bとコア75eが夫々相対するように型締めし
た後に、キャビィティ73bとコア75eにより形成さ
れる成形空間内に第1の射出装置77により硬質合成樹
脂をセンター射出すると共にコア73aとキャビィティ
75cにより形成される成形空間内に第2の射出装置7
9によりエラストマ樹脂をパーティング射出し、上部分
割体71a及び下部分割体71bを同時に成形する。こ
のようにして成形された上部分割体71aには孔75d
により案内軸71dが一体成形されると共に下部分割体
71bには突部75aにより透孔71cが形成される。
【0050】次に、第1の金型73から第2の金型75
を型開きした後に第1の金型73を上方へ移動して上部
分割体71aを保持したキャビィティ73bと下部分割
体71bを保持したキャビィティ75cを相対させた
後、第1の金型73に第2の金型75を型締めさせる。
このとき、キャビィティ73bに保持された上部分割体
71aの案内軸71dは孔75b内に挿入されると共に
上部分割体71a及び下部分割体71bの分割面相互が
突き合わされる。
【0051】次に、上記状態により第3の射出装置81
から第1及び第2の射出装置77・79から射出される
合成樹脂と同種或いはこれらより溶融温度の高い異なる
接合用合成樹脂をパーティング射出すると、該接合用の
合成樹脂は上部分割体71a及び下部分割体71bにお
ける突き合わせ箇所の外周側を夫々融着させて接合する
ことによりフロート弁71を成形する。
【0052】上記説明は、上部分割体71aに案内軸7
1dを同一の合成樹脂にて一体に成形したが、該案内軸
としては金属製の軸部材で、上部分割体71aを成形す
る際に案内軸を孔75dに装着した状態で上部分割体7
1aと一体成形する方法であってもよい。又、上部分割
体71aに案内軸71dを一体に成形することなく、案
内軸の取付部を有するように成形された上部分割体71
aと下部分割体71bとを接合した後に金属製或いは合
成樹脂製の案内軸を上部分割体71aの取付部に固着し
てもよい。
【0053】
【発明の効果】このため本発明は、異なる機能を満たす
ために異材質の合成樹脂からなる分割体相互を効率的に
接合して成形コストを低コスト化することができる。
又、本発明は、高コストな専用の成形機を使用せずに汎
用の成形機を使用して成形することができ、成形設備を
低減して成形コストを少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金型取付け部の中央縦断面図である。
【図2】異材質中空成型品の成形方法を具体化した成形
機例を示す全体斜視図である。
【図3】夫々の金型の正面を示す斜視図である。
【図4】パーティング射出位置に応じた金型取付け部の
横断面図である。
【図5】一対の分割体の成形状態を示す縦断面図であ
る。
【図6】図5のVI-VI 線位置における横断面図である。
【図7】分割体相互の接合状態を示す縦断面図である。
【図8】図7のVIII-VIII 線位置における横断面図であ
る。
【図9】異材質中空成型品の拡大断面図である。
【図10】異材質中空成型品の実施例であるフロート弁
を示す斜視図である。
【図11】図10のXI-XI 線位置の縦断面図である。
【図12】各分割体の成形状態を示す金型の縦断面図で
ある。
【図13】図12のXIII-XIII 線位置の横断面図であ
る。
【図14】各分割体の接合状態を示す金型の縦断面図で
ある。
【図15】図14のXV-XV 線位置の横断面図である。
【符号の説明】
1 成形機 9 第1金型 9a コア 9b キャビィティ 13 中空成型品 13a・13b 分割体 13d 接合部 21 第2金型 21a キャビィティ 21b コア 23 第1射出装置 27 第2射出装置 31 第3射出装置 33 第1成形空間 35 第1成形空間 37 接合部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定側にて移動可能に取付けられた第1金
    型に、中空成型品を構成する一方の分割体に一致するコ
    ア及び他方の分割体に一致するキャビィティを設けると
    共に可動側の第2金型に第1金型のコア及びキャビィテ
    ィと相対するキャビィティ及びコアを設け、型締めされ
    た第1及び第2金型における一方コアとキャビィティと
    からなる第1成形空間及び他方のコアとキャビィティと
    からなる第2成形空間に対して固定側に取り付けられた
    第1射出装置から第1の合成樹脂をセンター射出すると
    共に成形機の一側方に配置された第2射出装置から第1
    の合成樹脂と異なる第2の合成樹脂をパーティング射出
    して異材質の合成樹脂からなる各分割体を夫々成形した
    後、型開きされた第1金型を移動してキャビィティ内に
    保持された一方の分割体を第2金型のキャビィティ内に
    保持された他方の分割体に相対させて型締めして各分割
    体の接合端面を突き合わせた後、各分割体の突き合わせ
    部に対して成形機の他側方に配置された第3射出装置か
    ら第1及び第2の合成樹脂と同種或いは異種の第3の合
    成樹脂をパーティング射出して相互に融着される接合部
    により一体化して内部に中空部を有した中空成型品を成
    形する異材質中空成型品の成形方法。
  2. 【請求項2】固定側に取付けられた第1金型に、中空成
    型品を構成する一方の分割体に一致するコア及び他方の
    分割体に一致するキャビィティを設けると共に可動側に
    て上下方向へ移動可能に支持された第2金型に第1金型
    のコア及びキャビィティと相対するキャビィティ及びコ
    アを設け、型締めされた第1及び第2金型における一方
    コアとキャビィティとからなる第1成形空間及び他方の
    コアとキャビィティとからなる第2成形空間に対して固
    定側に取り付けられた第1射出装置から第1の合成樹脂
    をセンター射出すると共に成形機の一側方に配置された
    第2射出装置から第1の合成樹脂と異なる第2の合成樹
    脂をパーティング射出して異材質の合成樹脂からなる各
    分割体を夫々成形した後、型開きされた第2金型を移動
    してキャビィティ内に保持された一方の分割体を第1金
    型のキャビィティ内に保持された他方の分割体に相対さ
    せて型締めして各分割体の接合端面を突き合わせた後、
    各分割体の突き合わせ部に対して成形機の他側方に配置
    された第3射出装置から第1及び第2の合成樹脂と同種
    或いは異種の第3の合成樹脂をパーティング射出して相
    互に融着される接合部により一体化して内部に中空部を
    有した中空成型品を成形する異材質中空成型品の成形方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、第1及び第2射
    出装置の何れか一方から射出される合成樹脂は硬化時に
    弾性を有したエラストマ樹脂である異材質中空成型品の
    成形方法。 【請求項3】請求項1又は2において、第3射出装置か
    らパーティング射出される第3の合成樹脂は第1及び第
    2の合成樹脂のいずれか一方と同種の合成樹脂からなる
    異材質中空成型品の成形方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2において、第3射出装置か
    らパーティング射出される第3の合成樹脂は第1及び第
    2の合成樹脂より高い溶融温度の合成樹脂からなる異材
    質中空成型品の成形方法。
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