JPH09163896A - 胸膜炎病態モデル動物 - Google Patents

胸膜炎病態モデル動物

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JPH09163896A
JPH09163896A JP7347414A JP34741495A JPH09163896A JP H09163896 A JPH09163896 A JP H09163896A JP 7347414 A JP7347414 A JP 7347414A JP 34741495 A JP34741495 A JP 34741495A JP H09163896 A JPH09163896 A JP H09163896A
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JP
Japan
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selectin
pleurisy
animal
lipoteichoic acid
model animal
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JP7347414A
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Haruhiko Koike
晴彦 小池
Emu Roorii Fuiritsupusu
フィリップス、エム・ローリー
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K67/00Rearing or breeding animals, not otherwise provided for; New or modified breeds of animals
    • A01K67/027New or modified breeds of vertebrates

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な胸膜炎病態モデル動物およびその作製
方法を提供する。 【解決手段】 リポテイコ酸を動物に投与して胸膜炎病
態モデル動物を作製する。 【効果】 胸膜炎等の炎症を予防、治療する物質のスク
リーニング試験等の薬効評価を行うための病態モデル動
物として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリポテイコ酸投与に
より作製される胸膜炎病態モデル動物、その作製方法並
びに該病態モデル動物を用いた薬物評価法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種物質の薬理作用、特に医薬品開発を
目的とする薬効スクリーニング試験等においては、健常
動物ではなく一定の病態にある疾病モデル動物を用いた
試験法が、より実際の臨床症状に近く、従って薬効評価
上も好ましいものである。
【0003】胸膜炎は、エンドトキシン、組織の崩壊物
や種々の有害物質の血液中への流入によって、広汎な胸
膜もしくは肋膜の傷害が惹起される急性炎症の一つであ
る。胸膜炎の種類としては、硬化性胸膜炎、化膿性胸膜
炎、滲出性胸膜炎、増殖性胸膜炎、嚢包性胸膜炎などが
あり、本疾患の予防、治療や早期発見などに力が注がれ
ている。
【0004】近年、血管内皮細胞に発現する好中球接着
分子であるE−セレクチン、血管内皮細胞及び血小板に
発現する好中球接着分子であるP−セレクチン、及びリ
ンパ球のホーミングレセプターであるL−セレクチン
は、ルイスx及びシアリルルイスx糖鎖構造をリガンド
として認識することが知られている(諸岡茂昭, 医学の
あゆみ,169,108(1994))。例えば、各種
の炎症性疾患の発症は、これらのセレクチンとリガンド
の結合を介した相互作用から開始されることから、この
ような接着を阻害する物質は抗炎症薬となるのではない
かと予想されている(M.P.Bevilacqua
ら,Thrombosis Haemostasis,
70,152(1993))。従って、糖鎖誘導体や各
種セレクチンに対する抗体はこれらセレクチンの関与す
る疾患への適応が期待され、治療薬への応用が試みられ
ている。インビボ病態モデルでの報告としてはIgG免
疫複合体(M.S.Mulliganら,J.Exp.
Med.,178,623(1993))やコブラ毒素
による肺障害(M.S.Mulliganら,Natu
re,364,149(1993))、また心臓虚血後
の再灌流障害(D.Lefferら,J.Clin.I
nvest.,93,1140(1994))などが知
られている。
【0005】一方、胸膜炎治療薬のスクリーニングに用
いられる動物モデルは古くから知られる(例えば“Th
e Pharmacology of Inflamm
ation”、W.G.Spector, D.A.W
illoughby共著、The English U
niv.Press(1968))。胸膜炎の惹起物質
としては、アラビアゴムのほか、硝酸銀、カラゲニン、
カオリン、テレピン油、クロトン油などが用いられる
(“Handbook of Experimenta
l Pharmacology”、20巻、“Anti
−inflammatory Drugs”C.G.V
an Arman著、Springer(1979)の
75〜91頁を参照のこと)。また動物も、ラット、マ
ウス、モルモット、ウサギなどが用いられる。しかし、
セレクチン阻害剤の胸膜炎治療薬としての応用研究がな
いのが現状であり、その理由の一つとして、適当な胸膜
炎病態モデル動物を用いた好ましい好中球機能について
の薬物評価法がないことが挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
な胸膜炎病態モデル動物、その作製方法ならびに該病態
モデル動物を用いた薬物評価法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、リポテイコ
酸を動物に投与することよって胸膜炎モデル動物が作製
されることを見出した。本発明はかかる発見に基づきさ
らに研究を重ねて完成するに至ったものである。即ち、
本発明の要旨は以下のとおりである。 (1)リポテイコ酸投与により作製される胸膜炎病態モ
デル動物。 (2)胸膜炎がセレクチン介在によって発症することを
特徴とする、上記(1)記載の胸膜炎病態モデル動物。 (3)セレクチンがE−セレクチンである、上記(2)
記載の胸膜炎病態モデル動物。 (4)リポテイコ酸を動物に投与することを特徴とす
る、胸膜炎病態モデル動物の作製方法。 (5)胸膜炎がセレクチン介在によって発症することを
特徴とする、上記(4)記載の作製方法。 (6)セレクチンがE−セレクチンである、上記(5)
記載の作製方法。 (7)リポテイコ酸を動物に投与して作製される胸膜炎
病態モデル動物を用いる薬物評価方法。 (8)セレクチン阻害剤を評価することを特徴とする、
上記(7)記載の薬物評価方法。 (9)セレクチン阻害剤がE−セレクチン阻害剤であ
る、上記(8)記載の薬物評価方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明のモデル動物としては、マウス、ラット、モ
ルモット、ハムスター、ウサギ、イヌ、サル等の通常繁
用される実験動物が使用できる。
【0009】リポテイコ酸はリン酸ジエステルを介して
高分子構造をつくっているグラム陽性菌表層ポリマーの
代表的なものであり、敗血症や肺炎等の発症に重要な役
割を演ずることが知られている(M.J.Howら,A
dv.Carb.Chem.,19,303−358
(1964))。本発明の胸膜炎病態モデル動物の作製
に用いられるリポテイコ酸の由来菌の種類としては、S
taphylococcus aureus(J.Ba
ddileyら,Biochem.J.85,49(1
962))やBacillus subtilus
(W.R.de Boerら,Eur.J.Bioch
em,62,1(1976))等の通常入手容易なもの
が挙げられる。リポテイコ酸でヒトさい帯静脈血管内皮
細胞を刺激すると、リポテイコ酸の用量に準じて、また
作用時間に準じて血管内皮上にE−セレクチンの発現が
みられ、リポテイコ酸で刺激したヒトさい帯静脈血管内
皮細胞に好中球を添加すると、E−セレクチンの発現量
に伴った好中球の接着が起こり、この好中球の接着は、
抗E−セレクチン抗体やE−セレクチンのリガンドであ
る糖誘導体により顕著に抑制された。
【0010】本発明の胸膜炎病態モデル動物の作製にお
いて、リポテイコ酸は一回投与によって胸膜炎を発症さ
せることもできるし、また少量を数回に分けて投与する
ことも可能である。投与経路は、胸腔内投与が好まし
い。投与量は、動物種、系統差、性差、週齢、絶食状態
等により常法に従って好ましい量を適宜設定することが
できる。例えば一回投与法(胸腔内投与)の場合、ラッ
ト,マウスでは0.01mg/kgないし1mg/k
g、好ましくは0.1mg/kgを投与することによ
り、本発明の胸膜炎病態モデル動物を作製することがで
きる。リポテイコ酸を実験動物に胸腔内投与することに
よって、胸腔内への好中球の浸潤が認められ、胸膜炎病
態が発症することが確認された。このリポテイコ酸によ
る好中球の浸潤は、抗E−セレクチン抗体によって用量
依存的に有意に抑制された。このことから、リポテイコ
酸による胸膜炎病態の発症にはセレクチンが介在してい
ることが示唆された。
【0011】したがって、本発明の胸膜炎病態モデル動
物において評価できる薬物の代表例としてセレクチン阻
害剤、特にE−セレクチン阻害剤が挙げられる。セレク
チン阻害剤は、生体内においてセレクチンの細胞接着因
子としての作用を抑制する。セレクチン阻害剤として、
セレクチンのリガンドおよびその誘導体、セレクチンの
リガンドに特異的な抗体、セレクチンのリガンドの生合
成阻害剤、抗セレクチン抗体、セレクチンおよびその断
片、さらにはセレクチンの発現阻害剤などが挙げられ
る。
【0012】セレクチンのリガンドおよびその誘導体に
は、白血球の表面の糖蛋白、糖脂質ならびにそれらの末
端構造であるオリゴサッカライド、さらにはそれらの誘
導体が含まれる。例えば、オリゴサッカライドおよびそ
の誘導体として、シアリルルイスXおよびシアリルルイ
スX誘導体、ルイスXおよびルイスX誘導体、硫酸化
糖、リン酸化糖などが挙げられる(例えば、Varki
ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA.
91,7390(1994))。糖蛋白の例として、P
SGL−1が挙げられる(例えば、Sakoら,Cel
l.75,1179(1993))。
【0013】セレクチンのリガンドに特異的な抗体と
は、前述したリガンドに特異的な抗体を意味する。本抗
体は、ポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でも
よい。本抗体の起源は制限されないが、マウスまたはヒ
ト起源の抗体、ヒトおよびマウス抗体の一部を結合した
キメラ抗体、あるいは擬人化抗体などが例として挙げら
れる。具体的には、抗シアリルルイスX抗体、抗シアリ
ルルイスa抗体、抗ルイスX抗体、抗ルイスa抗体など
である(例えば、Fukushimaら,Cancer
Res.,44,5279(1984)、Shita
rら,Cancer Res.,47,1267(19
87)、Takadaら,Biochem.Bioph
ys.Res.Commun.,179,713(19
91))。
【0014】セレクチンのリガンドの生合成阻害剤と
は、前述したリガンドの生合成に用いられる糖転移酵素
阻害剤等の阻害剤を意味する。具体的には、オリゴサッ
カライド受容体にシアル酸を転移させるためのシアリル
トランスフェラーゼに対する阻害剤や、フコースを転移
させるためのフコシルトランスフェラーゼに対する阻害
剤等が挙げられる(例えば、特開平5−247078号
公報記載のシアリルトランスフェラーゼ阻害剤、Won
gら,J.Am.Chem.Soc.,114,732
1(1992)記載のフコシルトランスフェラーゼ阻害
剤等)。
【0015】抗セレクチン抗体とは、セレクチンを認識
し、セレクチンに選択的に結合し、これにより細胞間の
接着を抑制する免疫グロブリンを意味する。本抗体は、
ポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよい。
本抗体の起源は制限されないが、マウス、ラットまたは
ヒト起源の抗体、ヒトまたはラットおよびマウス抗体の
一部を結合したキメラ抗体、あるいは擬人化抗体などが
例として挙げられる。具体的には、WO9321956
号公報に記載のPB1.3等が挙げられる。
【0016】セレクチンおよびその断片とは、膜結合セ
レクチン、可溶性セレクチン、セレクチン部分ペプチド
等を意味する。セレクチンおよびその断片は、細胞に対
する接着、例えばプラスチック製ウェルに固定化させた
前述のリガンドまたはその誘導体にセレクチンが接着す
るのを阻害する能力を有する。セレクチン部分ペプチド
としては、特開平7−501828号公報記載のペプチ
ド等が挙げられる。
【0017】セレクチンの発現阻害剤とは、セレクチン
タンパクの発現を阻害する薬剤を意味する。具体的に
は、デキサメタゾン(山本裕之ら,第16回日本炎症学
会(1995))等が挙げられる。
【0018】本発明の病態モデル動物を用いた薬物評価
法は新セレクチン阻害剤をスクリーニングして、胸膜炎
の治療効果または予防効果の能力を決定するために使用
できる。さらに本発明の病態モデル動物を用いた薬物評
価法はヒトの胸膜炎の進行に対するシュミレーションの
効果の研究に有用である。
【0019】
【実施例】本発明の胸膜炎病態モデル動物が、セレクチ
ン阻害剤を含む胸膜炎予防・治療剤の効果的な評価方法
であることを、以下に実験例を示して具体的に説明す
る。実験には、リポテイコ酸として、Staphylo
coccus aureus由来(Sigma社)を、
またセレクチン阻害剤として、抗ラットE−セレクチン
モノクローナル抗体、デキサメタゾン及びシアリルルイ
スX誘導体を用いた。
【0020】実験例1 (実験方法)使用動物および試薬 ラット:Wistar系,雄,6−7w,日本チャール
ズリバー社 ラットをエーテル麻酔した後、リポテイコ酸を0.1m
g/kgの割合で第3番目と第5番目の肋骨の間から投
与した。4時間後、放血致死したのち、1mlのフェノ
ールレッド含有PBS(−)を胸腔内投与し、胸腔浸潤
液を回収した。細胞数の測定 胸腔内の浸潤液量を測定した後、PBS(−)で数回洗
浄し、得られた細胞懸濁液中の細胞数をコールターカウ
ンターを用いて測定することにより、浸潤液中の全細胞
数を求めた。好中球数の測定 胸腔内の浸潤液中の好中球数(cells/ml)は、
上記のようにして得られた細胞懸濁液をギムザ染色した
後、顕微鏡を用いて好中球含有率を決定し、全細胞数に
好中球の含有率をかけて求めた。細胞生存率の測定 細胞生死の判定は、細胞懸濁液をトリパンブルー染色し
た後、顕微鏡を用いて行った。これにより、有意な細胞
毒性がないことを確認した。統計処理 数値(好中球数)は平均値±S.E.M.で示した。有
意差検定はダンネットのt検定法を用い、危険率5%以
下の差を有意差ありとした。被験薬物 抗ラットE−セレクチンモノクローナル抗体は、標準的
な方法を用いて以下のように作製した。まずラットE−
セレクチンのcDNAを、LPSで刺激したラット肺由
来のmRNAより合成したcDNAをPCRで増幅する
ことによりクローニングした。このラットE−セレクチ
ンcDNAを発現ベクターに組み込んだ後、哺乳動物細
胞に導入した。培養上清に産生されるラットE−セレク
チンを回収、精製し、その後抗原としてマウスを免疫し
た。免疫されたマウスから得られたリンパ球を用いて通
常の方法によりハイブリドーマを作製し、得られたハイ
ブリドーマ群から、E−セレクチンを介した細胞接着を
阻害する抗体を選別した。こうして得られたモノクロー
ナル抗体のひとつをARE−5と命名し実験に用いた。
ARE−5は、リポテイコ酸投与1時間後にそれぞれ
0.5mg/kg、1.0mg/kg、2.0mg/k
gで静脈内投与した。 (実験結果)結果を図1に示す。ラットへのリポテイコ
酸の胸腔内投与により有意な胸腔内への好中球浸潤がみ
られた。抗ラットE−セレクチンモノクローナル抗体
(ARE−5)は、このリポテイコ酸による好中球浸潤
を用量依存的に有意に抑制した。
【0021】実験例2 (実験方法)実験例1に準じて行った。被験薬物 デキサメタゾンはSIGMA社より購入し、10%ニッ
コールに懸濁した後、リポテイコ酸投与2分前に0.5
mg/kgで静脈内投与した。 (実験結果)結果を図2に示す。ラットへのリポテイコ
酸の胸腔内投与により有意な胸腔内への好中球浸潤がみ
られた。E−セレクチンの産生阻害剤であるデキサメタ
ゾンは、このリポテイコ酸による好中球浸潤を有意に抑
制した。
【0022】実験例3 (実験方法)実験例1に準じて行い、ラットのかわりに
マウス(ICR系,雄,6−7w,日本チャールズリバ
ー社)を用いた。被験薬物 シアリルルイスX誘導体であるドデシル
〔(5−アセトアミド−3,5−ジデオキシ−α−D−
グリセロ−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロニック
アッド)−(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラニ
シル)−(1→4)−O−〔α−L−フコピラノシル−
(1→3)−O〕−2−デオキシ−2−ナフタミド−β
−D−グルコピラノシド)を、公知の方法(WO942
6760)により調製し、整理食塩水にて溶解後、リポ
テイコ酸投与1時間後に30mg/kgの用量で静脈内
投与した。 (実験結果)結果を図3に示す。マウスへのリポテイコ
酸の胸腔内投与により有意な胸腔内への好中球浸潤がみ
られた。E−セレクチンの接着阻害剤であるシアリルル
イスX誘導体は、このリポテイコ酸による好中球浸潤を
有意に抑制した。
【0023】
【発明の効果】本発明の胸膜炎病態モデル動物は、胸膜
炎等の炎症を予防、治療する物質の薬効評価方法、例え
ば新薬開発を目的とするスクリーニング試験等を行うた
めの病態モデル動物として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、リポテイコ酸投与による胸膜炎病態モ
デルにおける、抗ラットE−セレクチンモノクローナル
抗体の効果を示す。図中の縦軸は、胸腔内へ浸潤した好
中球数を示す。リポテイコ酸(0.1mg/kg)のラ
ット胸腔内投与により、有意な胸腔内への好中球浸潤が
おこり、これは抗ラットE−セレクチンモノクローナル
抗体(0.5mg/kg、1.0mg/kg、2.0m
g/kg)の投与により用量依存的に有意に抑制され
た。
【図2】図2は、リポテイコ酸投与による胸膜炎病態モ
デルにおける、デキサメタゾンの効果を示す。図中の縦
軸は、胸腔内へ浸潤した好中球数を示す。リポテイコ酸
(0.1mg/kg)のラット胸腔内投与により、有意
な胸腔内への好中球浸潤がおこり、これはデキサメタゾ
ン(0.5mg/kg)の投与により有意に抑制され
た。
【図3】図3は、リポテイコ酸投与による胸膜炎病態モ
デルにおける、シアリルルイスX誘導体の効果を示す。
図中の縦軸は、胸腔内へ浸潤した好中球数を示す。リポ
テイコ酸(0.1mg/kg)のマウス胸腔内投与によ
り、有意な胸腔内への好中球浸潤がおこり、これはシア
リルルイスX誘導体(30mg/kg)の投与により有
意に抑制された。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リポテイコ酸投与により作製される胸膜
    炎病態モデル動物。
  2. 【請求項2】 胸膜炎がセレクチン介在によって発症す
    ることを特徴とする、請求項1記載の胸膜炎病態モデル
    動物。
  3. 【請求項3】 セレクチンがE−セレクチンである、請
    求項2記載の胸膜炎病態モデル動物。
  4. 【請求項4】 リポテイコ酸を動物に投与することを特
    徴とする、胸膜炎病態モデル動物の作製方法。
  5. 【請求項5】 胸膜炎がセレクチン介在によって発症す
    ることを特徴とする、請求項4記載の作製方法。
  6. 【請求項6】 セレクチンがE−セレクチンである、請
    求項5記載の作製方法。
  7. 【請求項7】 リポテイコ酸を動物に投与して作製され
    る胸膜炎病態モデル動物を用いる薬物評価方法。
  8. 【請求項8】 セレクチン阻害剤を評価することを特徴
    とする、請求項7記載の薬物評価方法。
  9. 【請求項9】 セレクチン阻害剤がE−セレクチン阻害
    剤である、請求項8記載の薬物評価方法。
JP7347414A 1995-12-13 1995-12-13 胸膜炎病態モデル動物 Pending JPH09163896A (ja)

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