JPH09162494A - 電子線励起レーザ及びその駆動方法 - Google Patents

電子線励起レーザ及びその駆動方法

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JPH09162494A
JPH09162494A JP7321391A JP32139195A JPH09162494A JP H09162494 A JPH09162494 A JP H09162494A JP 7321391 A JP7321391 A JP 7321391A JP 32139195 A JP32139195 A JP 32139195A JP H09162494 A JPH09162494 A JP H09162494A
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JP
Japan
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electron beam
layer
reflecting mirror
current
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JP7321391A
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English (en)
Inventor
Teru Nishitani
輝 西谷
Takao Toda
隆夫 任田
Shigeo Hayashi
茂生 林
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子線励起レーザにおいて、出射レーザ光の
強度を安定させるとともに、出射レーザ光の強度を段階
的に変化させることを可能とすることを目的とする。 【解決手段】 透光性基板6上に活性層3及び光学反射
鏡層2、4からなる光共振器及びスペーサ8上に形成さ
れ、光共振器上に延在する導電性材料板7を形成する。
そして、入射電子ビーム1を導電性材料板7上に照射
し、導電性材料板7に流れる電流を測定することによ
り、電子ビームの電流量を測定し、また導電性材料板7
の直線である一辺あるいは導線を垂直に横切るように等
速で電子ビームを走査し、電子ビーム1が導電性材料板
7の辺を横切る際に導電性材料板7に流れる電流を時分
割で測定することにより、電子ビームのビーム径を測定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体レーザに関す
るものであり、特に電子線励起型半導体レーザに関す
る。そして上記の電子線励起型半導体レーザは、例えば
投射型画像表示装置などのディスプレイ分野への応用が
考えられている。
【0002】
【従来の技術】半導体をレーザ空洞として用いる半導体
レーザには3つの型があり、それぞれのレーザ効果発生
モードによって、注入レーザダイオード、電子線励起レ
ーザまたは光学的励起レーザに区別される。
【0003】上記の3つの半導体レーザのうち、電子線
励起レーザの主な利点は、すべてのダイレクトギャップ
半導体を使用することを可能とし、また特に注入レーザ
ダイオードの構成が困難であるすべてのダイレクトギャ
ップ半導体を用いることは紫外部から赤外部までに発光
波長を広げることを可能とするという点にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電子線励起レーザで
は、出射されるレーザ光の強度は入射電子ビームの電流
密度に比例する。つまり入射電子ビームの電流量に比例
し、ビーム径の2乗に反比例する。従って、出射レーザ
光の強度を安定させるためには入射電子ビームの電流
量、ビーム径を一定の値にコントロールする必要があ
る。また、出射レーザ光の強度を段階的に変化させるに
は、入射電子ビームのビーム径を一定に保ち、電流量を
所定の値にコントロールしなければならない。電子ビー
ムのビーム径と電流量をコントロールするには、電子ビ
ームのビーム径と電流量を正確に測定する必要がある。
【0005】しかし、従来の電子線励起レーザでは、電
子ビームの電流量およびビーム径がやや不安定である。
また、電子ビーム照射装置を長時間使用すると、電子ビ
ームの強度やビーム径が装置作成時からずれてくるとい
う欠点がある。また従来の電子線励起レーザでは、電子
ビームの電流量やビーム径を測定するには、キャビティ
ーとは別に設置された電子ビーム測定装置を照射しなけ
ればならなかった。この方法では、電子ビームの測定に
手間がかかる、即時性がない、条件が変化するといった
問題点が存在し、正確性に欠けるという欠点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、電子ビームのビーム径あるいは電流
量を測定する装置を光共振器の近傍に作成し、この構成
により、電子ビームの走査範囲内で条件を変えることな
く、電子ビームのビーム径あるいは電流量を測定するこ
とが可能となった。
【0007】本発明の電子線励起レーザは励起用の電子
ビームの電流量およびビーム径を測定するための導電性
材料板が電子ビームの入射面上に形成されている。上記
の構成によれば、入射電子ビームを導電性材料板(層)
上に照射し、導電性材料板(層)に流れる電流を測定す
ることにより、電子ビームの電流量を測定することがで
きる。また導電性材料板(層)の直線である一辺あるい
は導線を垂直に横切るように等速で電子ビームを走査
し、電子ビームが導電性材料板(層)の辺を横切る際に
導電性材料板(層)に流れる電流を時分割で測定するこ
とにより、電子ビームのビーム径を測定することができ
る。
【0008】測定した電子ビームのビーム径および電流
量に対応して、電子ビームを集束させるための電磁コイ
ルの電流量および電子銃のフィラメント電流量を調整す
ることにより、所定のビーム径とビーム強度に設定でき
る。これにより所定の光強度のレーザ光を得ることがで
きる。また、レーザ光の出射ビーム幅も所定の幅に調整
することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に本発明の発明の実施の形態
における電子線励起レーザの構成を示す斜視図を示す。
図1において、光を透過する基板6上に帯電防止用の導
電性材料層5がコートされており、さらに上記の導電性
材料層5上には光学反射層2、4、活性層3からなる光
共振器が配置されている。そして、本発明の実施の形態
における電子線励起レーザは、上記光共振器の上部から
入射する電子ビーム1の照射によって、活性層3が励起
され、光共振器の下部へ垂直にレーザ光9を発する。
【0010】ここで、本発明の実施の形態における電子
線励起レーザでは、基板6には石英あるいはサファイア
を用いており、帯電防止用の導電性材料層5には光を透
過する特性を考慮してITO(インジウムすず酸化物)
を用い、導線を接続し接地している。
【0011】また、活性層3には、可視域あるいは紫外
域にバンドギャップを有するIII−V族あるいはIIb−V
I族あるいはIIa−VI族の化合物半導体、あるいはカル
コパイライト化合物、あるいはマンガンカルコゲナイド
化合物を用いることができる。さらに、光学反射層2、
4には膜厚が10〜100nm程度のAl、Ag等の金
属反射鏡、あるいはSiO2とTiO2なのど組合せの誘
電体多層膜や屈折率の違う2種類の化合物半導体などの
多層膜反射鏡を用いる。ここで、電子線入射側の光学反
射鏡層2が導電性材料でない場合には薄く導電性材料を
コートして、導線により接地する。
【0012】次に、本発明の電子線励起レーザの構造、
駆動方法および電子ビームの測定方法の具体的発明の実
施の形態を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。
【0013】(第1の発明の実施の形態)本発明の電子
線励起レーザの構造の一例を図1及び2に基づいて下記
に示す。
【0014】図1及び図2は、本発明の実施の形態にお
ける電子線励起レーザの斜視図及び断面図を示したもの
である。
【0015】まず石英基板6上にスパッタ装置を用いI
TO膜5を成膜し、このITO層5には導線を圧着し接
地を行う。続いてバルクCdS板の片面を研磨し、光学
反射鏡層4として、Ag膜をEB蒸着器を用いて膜厚が
60nmになるように上記のCdS板の研磨された面に
成膜した。そしてバルクCdS板を石英基板のITOを
コートした面にエポキシ系の接着剤を用い接着した(こ
の時、光学反射鏡層4がITO側になるように接着し
た)。
【0016】次にバルクCdS板の蒸着していない側の
面をCdS層3の厚さが15μmになるように研磨し、
CdS層3の研磨面に光学反射鏡層2としてEB蒸着器
を用いて、Ag膜を膜厚が100nmになるように成膜
した。
【0017】次に絶縁体材料を用いたスペーサ8(絶縁
層)として本発明の実施の形態ではSiO2を用い10
0μmの厚さに研磨し、このSiO2板8を石英基板の
ITOをコートした面にエポキシ系接着剤を用い接着し
た。
【0018】次に導電性材料板7として300μmの厚
さで、電子ビームの面積より広い面積を有し、電子線が
横切る辺が直線である銅板7を形成し、この銅板7をS
iO 2板8上にSiO2板8をすべて覆い、かつキャビテ
ィーの一部を覆うようにエポキシ系接着剤を用い接着し
た。そして、銅板7には導線を圧着し電流計に接続後、
接地した。
【0019】上記のように構成することにより、キャビ
ティー上部と銅板下部の距離は約100μmとなり、ま
たキャビティー上部と銅板上部との距離は約400μm
となる。
【0020】以上の構造を持つ電子線励起レーザに対
し、後に示す本発明の第3の発明の実施の形態に示す電
子ビームの測定方法を用いることにより、キャビティー
に電子ビームを照射した後、短時間で電子ビームのビー
ム径と電流量を測定できるようになった。また、従来大
きく電子ビームの進行方向を変えるか、あるいはキャビ
ティーの装置と電子ビーム測定装置を動かし、置き換え
る必要があったが、本発明の実施の形態の構造を用いる
と、電子ビームの走査範囲内で電子ビームのビーム径と
電流量を測定できるようになった。これにより任意の
(所望の)光強度とレーザビーム幅を持つレーザ光を容
易に制御して発生させることができるようになる。
【0021】ここで、本発明の実施の形態の電子線励起
レーザの構造ではキャビティー上面と導電性材料板7の
上面との高さの違いが約400μmあるため、測定され
るビーム径は実際にキャビティー上面におけるビーム径
と異なることになる。本発明の実施の形態では約20%
大きな値が測定される。これを補正するため、あらかじ
め400μmの高さを変化させた場合のビーム径の増加
率を測定し、その値を用いて補正を行なった。本発明の
実施の形態での電子ビームの電流量は101.6μAで
あり、ビーム径の測定値が12.8μm、補正値が1
0.2μmであった。また、10時間照射後に同様の測
定をしたところ、電子ビームの電流量が99.8μAで
あり、ビーム径の測定値が13.6μm、補正値が1
0.9μmであった。
【0022】図6に本発明の実施の形態における電子ビ
ームの電流密度Eと電子ビームの光強度Lの関係を示す
測定結果を示す。図6から明らかなように、レーザ光の
光強度は電子ビームの電流密度に比例する。電子ビーム
の電流密度Eは電流量Iとビーム径Rを用いて E=I/{π×(R/2)2} により求められる。
【0023】基準時の電子ビームの電流密度E0は、ビ
ーム径に補正値を用いて2308kW/cm2であり、10時
間後の電子ビームの電流密度E1は、1985kW/cm2
なった。これに対応して、出射レーザ光の光強度は、基
準時の強度L0から一時間後の強度L1は62%に低下し
た。
【0024】電子ビームのビーム径と電流量を測定しな
がら、電子銃のフィラメント電流量と電磁コイルの電流
量を修正することにより、基準時のビームの状態(電子
ビームの電流量101.6μA、ビーム径の測定値1
2.8μm、補正値10.2μm、電子ビームの電流密
度2308kW/cm2、レーザ光強度100%)に戻すこと
ができる。
【0025】また、後に示す本発明第4の発明の実施の
形態および本発明第5の発明の実施の形態に示すフィー
ドバックを用いた電子線励起レーザの駆動方法を用いる
ことにより、電子ビームのビーム径と電流量を所定の値
に保つことができ、より安定に所定の光強度とレーザビ
ーム幅のレーザ光を発することが可能になった。
【0026】(第2の発明の実施の形態)次に本発明第
2の発明の実施の形態における電子線励起レーザの構造
の一例を図3及び図4に基づいて説明する。
【0027】図3及び図4は、本発明の実施の形態にお
ける電子線励起レーザの斜視図及び断面図を示したもの
である。
【0028】まず石英基板6上にスパッタ装置を用いI
TO膜5を成膜する。次にGaAs基板上に分子ビーム
エピタキシー装置を用いて、活性層3としてのZnSe
層3を成膜した(この時膜厚は5μmである)。次にG
aAs基板のZnSe層3面の上にEB蒸着器を用い、
光学反射鏡層4としてAgを膜厚60nmで成膜した。
そして石英基板6にGaAs基板のAg面をエポキシ系
接着剤を用いて接着した。次にエッチングにより、Ga
As基板を除去し、露出したZnSe層3上にEB蒸着
器を用い、光学反射層2として、Agを100nm成膜
した。
【0029】次に石英基板6上にスパッタ装置を用い、
キャビティー設置部分はマスクをして絶縁体層12とし
てSiO2膜を膜厚5μmで成膜した(この時、マスク
の一辺は直線である)。そして、マスクをつけた状態で
EB蒸着器を用いて導電性材料層11として、Agを1
60nm成膜した。なお、石英基板表面5には導線を圧
着し接地を行った。また導電性材料層11には導線を圧
着し電流計に接続後、接地した。
【0030】以上の構造を持つ電子線励起レーザに対
し、後述する第3の発明の実施の形態に示す電子ビーム
の測定方法を用いることにより、キャビティーに電子ビ
ームを照射した後、短時間で電子ビームのビーム径と電
流量を測定できるようになった。
【0031】この構造と後述の第3の発明の実施の形態
で示した電子ビームの測定方法を用いることにより、電
子ビームの走査範囲内で電子ビームのビーム径と電流量
を測定できるようになった。これにより所定の光強度と
出射幅を持つレーザ光を容易に発生させることができる
ようになった。
【0032】また上記の第1の発明の実施の形態の構造
では、キャビティー表面の高さと電子ビームを測定する
電極7の高さが異なっていて、電子ビームの電流値は高
さの違いに応じて測定値を補正する必要があり、やや不
正確になるという欠点があった。これに対し本発明の実
施の形態ではキャビティー表面と電子ビーム測定用電極
11の高さが等しいため、ビーム径を補正する必要がな
くなった。これによって、ビーム径の測定がより容易に
なるとともに、測定値が正確になった。
【0033】本発明の実施の形態での電子ビームの電流
量は102.2μAであり、ビーム径の測定値が10.
4μmμmであった。また、10時間照射後に同様の測
定をしたところ、電子ビームの電流量が101.5μA
であり、ビーム径の測定値が11.0μmであった。
【0034】また、上記の第1の発明の実施の形態と同
様に電子ビームの電流密度を求めると、基準時の電子ビ
ームの電流密度E0は2233kW/cm2であり、10時間
後の電子ビームの電流密度E1は、1982kW/cm2とな
った。これに対応して、出射レーザ光の光強度は、基準
時の強度L0から一時間後の強度L1は64%に低下し
た。
【0035】電子ビームのビーム径と電流量を測定しな
がら、電子銃のフィラメント電流量と電磁コイルの電流
量を修正することにより、基準時のビームの状態(電子
ビームの電流量102.2μA,ビーム径の測定値1
1.0μm,電子ビームの電流密度2233kW/cm2,レ
ーザ光強度100%)に戻すことができた。
【0036】また、後に示す第4の発明の実施の形態お
よび第5の発明の実施の形態に示したフィードバックを
用いた電子線励起レーザの駆動方法を用いることによ
り、電子ビームのビーム径と電流量を所定の値に保つこ
とができ、より安定に所定の光強度とレーザビーム幅の
レーザ光を発することが可能になった。
【0037】(第3の発明の実施の形態)以下では、本
発明第3の発明の実施の形態における電子ビームの測定
方法の一例について、図1、3および図5に基づいて説
明する。
【0038】上記の第1及び第2の発明の実施の形態に
示した構造の電子線励起レーザを用い、キャビティー上
面2から導電性材料板7あるいは導電性材料層11の直
線である一辺に対し、ほぼ垂直方向に電子ビームを等速
で走査した。
【0039】導電性材料板7あるいは導電性材料層11
に流れる電流量を時系列で測定すると、図10に示すよ
うに測定された。電子ビームの電子の分布はビームの中
心からほぼガウス分布で広がっている。電子ビームの周
辺部から中心部が導電性材料板7あるいは導電性材料層
10に照射され、順にビーム全体が導電性材料板7ある
いは導電性材料層10上を照射することになる。ビーム
の中心でビーム強度は最高になるが、レーザ発光に有効
に寄与するビーム径は、その最高値の1/e程度であ
る。電流計に流れる電流量は周辺部、中心部、周辺部と
順に積分された値となるので、電子ビームの有効な部分
のみを取り出すには周辺部の上下約8%を切り捨てれば
よい。
【0040】図10においてビーム電流量Iは I=I1−I0 となり電子ビームの直径Rは R=v×(T1−T0) となる。ただしvは電子ビームを走査する速度である。
【0041】本発明の実施の形態の電子ビームの測定方
法を用いることにより、電子ビームのビーム径と電流量
の測定が同時に行なうことができ、またビーム径と電流
量の測定を電子ビームの走査範囲内で、短い距離の走査
で、短時間で正確に、かつ測定中の条件変化がなく行う
ことが可能となる。
【0042】(第4の発明の実施の形態)本発明の電子
線励起レーザの駆動方法の一例を下記に示す。
【0043】上記の第3の発明の実施の形態に示した電
子ビームの電流量の測定方法を用い、電子ビームを発生
する電子銃のフィラメント電流量をコントロールするフ
ィードバック回路を形成した。フィードバック回路は電
子ビームの電流量が所定の値より大きい場合にはフィラ
メント電流量を下げ、また小さい場合にはフィラメント
電流量を上げるように構成される。
【0044】上記の第1の発明の実施の形態に示す電子
線励起レーザ装置において、電子ビームの電流量のふら
つきが約5%であるが、以上のフィードバックを用いた
電子ビームの照射方法を用いることにより、電子ビーム
の電流量のふらつきは測定限界(0.1%)以下に安定
化した。これにより出射レーザ光の光強度も同様に安定
化した。
【0045】第1の発明の実施の形態において、本発明
の実施の形態のフィードバック回路を使用しない場合の
レーザ光強度のふらつきは約12%であったが、使用す
ることにより約3%に改善された。
【0046】(発明の実施の形態5)本発明の電子線励
起レーザの駆動方法の他の一例を下記に示す。
【0047】第3の発明の実施の形態に示した電子ビー
ムのビーム径の測定方法を用い、電子ビームを集束させ
る電磁コイルの電流量をコントロールするフィードバッ
ク回路を形成した。フィードバック回路はビーム径が所
定の値からずれている場合は、電磁コイルの電流量を増
減させ、ビーム径が所定の値となるように調整する。
【0048】第1の発明の実施の形態に示す電子線励起
レーザ装置において、電子ビームのビーム径のふらつき
が約3%であるが、上記のフィードバックを用いた電子
ビームの照射方法を用いることにより、電子ビームのビ
ーム径と電流量のふらつきは測定限界(0.1%)以下
に安定化した。これにより出射レーザ光の光強度と出射
幅も同様に安定化した。
【0049】第1の発明の実施の形態において、本発明
の実施の形態のフィードバック回路を使用しない場合の
レーザ光強度のふらつきは約12%であったが、使用す
ることにより約1.5%に改善した。
【0050】また第1の発明の実施の形態のフィードバ
ック回路を使用しない場合のレーザ光強度のふらつきは
約12%であったが、上記の第4の発明の実施の形態の
電流量を制御するフィードバック回路と第5の発明の実
施の形態のビーム径を制御するフィードバック回路をと
もに使用することにより、レーザ光のふらつきは約0.
2%に改善された。
【0051】
【発明の効果】光共振器の近くに電子ビームの測定装置
を配置することにより、本発明は下記のような効果を得
ることができる。第1に、電子ビームの走査範囲内で電
子ビームの測定が可能になり、測定が容易になる。第2
に、出射レーザ光を所定の強度に設定できる。第3に、
出射レーザ光の出射幅を所定の幅に調整できる。第4に
電子ビームの経時変化を修正することができる。
【0052】また、電極の直線である一辺または直線状
の電極に対し、垂直に電子ビームを走査し、電極あるい
は光共振器表面に流れる電流量を測定する方式の電子ビ
ームの測定方法を用いることにより、本発明は下記のよ
うな効果を得ることができる。第1に一度の走査で電子
ビームのビーム径と電流量を測定できるようになった。
第2に測定に要する電子ビームの走査の範囲がビーム径
程度の短い距離だけでよくなった。第3に、測定に要す
る時間が短時間でよい。
【0053】また、上記の電子ビームの電流量とビーム
径の測定値を用い、電子銃のフィラメント電流量と電子
ビームを集束させるための電磁コイルに流れる電流量を
コントロールするフィードバック回路を形成することに
より、本発明は下記のような効果を得ることができる。
第1に電子ビームの電流量を所定の値に安定化させるこ
とができる。第2に電子ビームのビーム径を所定の値に
安定化させることができる。第3にこれにより出射レー
ザ光の光強度を所定の値に安定化させることができる。
第4にまた出射レーザ光の出射幅を所定の値に安定化さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施の形態における電子線励起レ
ーザの構成を示す斜視図
【図2】本発明第1の実施の形態における電子線励起レ
ーザの構成を示す断面図
【図3】本発明第2の実施の形態における電子線励起レ
ーザの構成を示す斜視図
【図4】本発明第2の実施の形態における電子線励起レ
ーザの構成を示す断面図
【図5】本発明の実施の形態における電子ビームの測定
方法で測定した電子ビームの電流量を示す図
【図6】本発明の実施の形態における電子線励起レーザ
の電子ビームの電流密度と出射レーザ光の光強度の関係
を示す図
【符号の説明】
1 入射電子ビーム 2,4 光学反射鏡層 3 活性層 5 導電性材料層 6 透光性基板 7 導電性材料板(電極) 8 スペーサ 9 レーザ光 10 電流計 11 導電性材料層(電極) 12 絶縁体層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性基板上に形成された導電層と、前記
    導電層上に形成された第1の光学反射鏡層と、前記第1
    の光学反射鏡層上に形成された活性層と、前記活性層上
    に形成された第2の光学反射鏡層と、前記導電層上に形
    成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された電極と、
    前記電極に接続され前記電極に流れる電流値を測定する
    電流測定手段とを有し、前記第1の光学反射鏡層、前記
    活性層及び前記第2の光学反射鏡層を有する光共振器の
    近傍に前記電極が形成されていることを特徴とする電子
    線励起レーザ。
  2. 【請求項2】光共振器の表面と絶縁層上に形成された電
    極の表面とがほぼ同じ高さに形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の電子線励起レーザ。
  3. 【請求項3】透光性基板上に形成された導電層と、前記
    導電層上に形成された第1の光学反射鏡層と、前記第1
    の光学反射鏡層上に形成された活性層と、前記活性層上
    に形成された第2の光学反射鏡層と、前記導電層上に形
    成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された電極と、
    前記電極に接続され前記電極に流れる電流値を測定する
    電流測定手段とを有し、前記第1の光学反射鏡層、前記
    活性層及び前記第2の光学反射鏡層を有する光共振器の
    近傍に前記電極が形成されている電子線励起レーザに対
    して、前記光共振器に入射させる電子ビームを前記電極
    上に走査し、前記電流測定手段により前記電極を流れる
    電流を測定して前記電子ビームの電流量またはビーム径
    を測定し、測定された前記電子ビームの電流量またはビ
    ーム径を基にして前記光共振器に照射される電流量また
    は電子ビームの直径を制御することを特徴とする電子線
    励起レーザの駆動方法。
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