JPH0916235A - 旋回テーブル付き工作機械の工具退避方法及び工具退避機能を有する数値制御装置 - Google Patents

旋回テーブル付き工作機械の工具退避方法及び工具退避機能を有する数値制御装置

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JPH0916235A
JPH0916235A JP18338595A JP18338595A JPH0916235A JP H0916235 A JPH0916235 A JP H0916235A JP 18338595 A JP18338595 A JP 18338595A JP 18338595 A JP18338595 A JP 18338595A JP H0916235 A JPH0916235 A JP H0916235A
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tool
turning
axis
swivel
diameter
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JP18338595A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Nukita
邦彦 貫田
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Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Machinery Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マシニングセンタの旋回テーブル上に取着し
たワークを旋回する際に主軸装着工具を干渉しない位置
まで最短時間で退避させる方法の提供。 【構成】 旋回中心Oを通る鉛直方向の旋回軸線のまわ
りで旋回可能な旋回テーブル上に取着したワークWの最
大旋回径Dにて表す円と、X軸とZ軸との早送り速度の
比から求めた角度aのX軸とのなす工具Tの現在位置P
oから工具径dの1/2離れた角部Po’を通る直線β
との交点P’を求め、求めた交点P’を工具Tの角部と
する前記旋回軸線と直交する平面上での第1退避位置
と、この退避に要する第1時間とを求める。一方、工具
Tを現在位置から旋回軸線方向上側の第2退避位置に移
動した場合の第2退避時間を求め、第1退避時間と第2
退避時間とを比較し、短時間で退避できる一方の退避位
置を選択して工具の退避を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は旋回テーブルを有する数
値制御工作機械の旋回テーブルを旋回する際に工具を退
避させる方法及び工具を退避機能を有する数値制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば旋回テーブル付工作機械の一例と
して図1に示すような、左右方向(以下X軸方向と呼
ぶ)に移動位置決め可能なテーブル本体2に鉛直方向の
旋回軸線のまわりで旋回割出し可能な旋回テーブル3
と、前後方向(以下Z軸方向と呼ぶ)に移動位置決め可
能なコラム5と、このコラム5に上下方向(以下Y軸方
向と呼ぶ)に移動位置決め可能に設けられた主軸頭6に
回転可能な工具主軸(以下単に主軸と呼ぶ)を有する横
形マシニングセンタにおいて、旋回テーブル3上に取着
されたワークWの四つの側面に対して多面加工が行われ
る。
【0003】この多面加工において、同一工具を用いて
複数の側面を加工する場合、工具を主軸2に装着した状
態で旋回テーブル4を旋回して次の加工面を主軸側に割
出すのが一般的である。このとき主軸装着工具と旋回す
るワークWとの干渉を防ぐため工具を一旦ワーク最大旋
回径の外又はワークの上方に退避させねばならない。従
来、ワーク旋回時の工具の退避方法として最も簡単なワ
ーク上方に退避させるのが普通でこの場合、軸方向の退
避位置をプログラミング時に加工プログラムに記録する
か、又は作業現場で入力していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたY
軸方向の退避位置をプログラミング時に記憶するか又は
現場で入力する方法は、ミスがあると工具やワークが破
損するだけでなく最悪の場合は機械を破損する大事故に
なる。このため安全を見越して必要以上に退避させるこ
とが多く、それだけ退避に無駄な時間がかかり、非加工
時間が増加するという問題を有していた。
【0005】また、ワークと工具の相対位置関係によっ
てはY軸方向に退避させることが必ずしも最短距離時間
とならないので、非加工時間を減らす最良の方法とは言
い切れないという問題を有している。
【0006】本発明は従来の技術の有するこのような問
題に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、テーブル旋回時の工具の退避を最短時間で行う工具
退避方法と、これを行うための工具退避機能を有する数
値制御装置とを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明における旋回テーブル付き工作機械の工具退避
方法は、旋回テーブルと該旋回テーブルの旋回軸線に直
交又は平行する工具主軸とを有し、前記旋回軸線と直交
する平面上における互いに直交する二軸方向への前記旋
回テーブルと前記工具主軸との相対移動位置決めにより
前記旋回テーブル上のワークを前記工具主軸の装着工具
により加工できる数値制御工作機械の前記旋回テーブル
を旋回する際の工具の退避方法であって、予め記憶する
前記二軸方向のそれぞれの早送り速度の比から前記旋回
軸線と直交する平面上での工具の退避移動方向を求め、
求めた退避移動方向と予め記憶するワークの最大旋回径
及び工具径とから旋回するワークと工具との干渉を避け
るための退避移動方向のワーク最大旋回径から僅かに外
れた退避位置を求め、求めた退避位置に旋回軸線と直交
する平面上における直交二軸の同時送りで工具を退避さ
せたのち旋回テーブルの旋回を行うものである。
【0008】また、旋回テーブルと該旋回テーブルの旋
回軸線に直交又は平行する工具主軸とを有し、前記旋回
軸線と直交する平面上における互いに直交する二軸方向
と旋回軸線方向との三方向への前記旋回テーブルと前記
工具主軸との相対移動位置決めにより前記旋回テーブル
上のワークを前記工具主軸の装着工具により加工する数
値制御工作機械の前記旋回テーブルを旋回する際の工具
の退避方法であって、予め記憶する前記旋回軸線と直交
する平面上における直交二軸方向のそれぞれの早送り速
度の比から前記旋回軸線と直交する平面上での工具の退
避移動方向を求め、求めた退避移動方向と予め記憶する
ワーク最大旋回径及び工具径とから旋回するワークと工
具との干渉を避けるための退避移動方向のワーク最大旋
回径から僅かに外れた第1退避位置を求め、前記旋回軸
線と直交する平面上における直交二軸の一方の軸移動量
と前記一方の軸の早送り速度とから工具が現在位置から
前記第1退避位置まで移動するための第1退避時間を求
め、工具の旋回軸線方向移動でワーク上面より前記工具
が僅かに外れた第2退避位置を求め、工具の現在位置か
ら前記第2退避位置までの移動量と予め記憶する旋回軸
線方向の早送り速度とから第2退避時間を求め、前記第
1退避時間と第2退避時間とを比較して短時間で退避可
能な一方の退避位置を選択して工具を退避させたのち旋
回テーブルの旋回を行うものである。
【0009】また、旋回軸線のまわりで旋回可能な旋回
テーブルと前記旋回軸線に直交又は平行する工具主軸と
を有し、前記旋回テーブルと前記工具主軸との前記旋回
軸線と直交する平面上における互いに直交する二軸方向
の相対移動位置決めにより前記旋回テーブル上のワーク
を前記工具主軸の装着工具により加工できる工作機械の
前記旋回テーブルを旋回する際の工具退避機能を有する
数値制御装置において、前記旋回テーブル上に取着され
たワークの最大旋回径を記憶する手段と、前記工具主軸
に装着された工具の径を記憶する手段と、前記二軸方向
のそれぞれの早送り速度を記憶する手段と、前記二軸方
向のそれぞれ早送り速度から前記旋回軸線と直交する平
面上における工具の退避移動方向を求める手段と、前記
ワーク最大旋回径及び工具の径と求めた退避移動方向と
から旋回するワークと工具との干渉を避けるための前記
退避移動方向のワーク最大旋回径から僅かに外れた退避
位置を求める手段とを設けてなり、求めた退避位置に前
記旋回軸線と直交する平面上における直交二軸の同時送
りで工具を退避させたのち旋回テーブルの旋回を行うも
のである。
【0010】また、旋回テーブルと該旋回テーブルの旋
回軸線に直交又は平行する工具主軸とを有し、前記旋回
軸線と直交する平面上における互いに直交する二軸方向
と旋回軸線方向との三方向への前記旋回テーブルと前記
工具主軸との相対移動位置決めにより前記旋回テーブル
上のワークを前記工具主軸の装着工具により加工する工
作機械の旋回テーブルを旋回する際の工具退避機能を有
する数値制御装置において、前記旋回テーブル上に取着
されたワークの最大旋回径と旋回軸線方向の高さとを記
憶する手段と、前記主軸工具に装着された工具の径を記
憶する手段と、前記三方向のそれぞれの早送り速度を記
憶する手段と、前記旋回軸線と直交する平面上における
直交二軸方向のそれぞれの早送り速度から前記旋回軸線
と直交する平面上とにおける工具の退避移動方向を求め
る手段と、前記ワーク最大旋回径及び工具径と求めた退
避移動方向とから旋回するワークと工具との干渉を避け
るための前記退避移動方向のワーク最大径から外れた第
1退避位置を求める手段と、前記旋回軸線と直交する平
面上における直交二軸の一方の軸移動量と前記一方の軸
の早送り速度とから工具が現在位置から第1退避位置に
移動するための第1退避時間を求める手段と、工具の旋
回軸線方向移動でワーク上面より前記工具が僅かに外れ
た第2退避位置を求める手段と、工具の現在位置から前
記第2退避位置までの移動量と予め記憶する旋回軸線方
向の早送り速度とから第2退避時間を求める手段と、前
記第1退避時間と第2退避時間とを比較して短時間で退
避可能な一方の退避位置を選択する手段とを設けて短時
間で退避可能な退避位置へ工具を退避させたのち旋回テ
ーブルの旋回を行うものである。
【0011】
【作用】請求項1及び3は、旋回テーブルの旋回軸心線
と直交する平面上における直交二軸のそれぞれの早送り
速度の比から工具を退避移動させる方向を求め、現在位
置における工具刃先のワークと干渉し易い角部を通る求
めた退避移動方向の直線と、ワークの旋回中心より最も
離れた部位の旋回軌跡円(ワーク最大旋回径)との交点
を刃先の角部とする第1退避位置を求め、求めた第1退
避位置の前記直交二軸の座標値を指令して前記直交二軸
の同時早送りにより工具を退避させるものである。
【0012】請求項2及び4は、工具を第1退避位置に
移動させたときの所要時間と、旋回軸線方向上側の第2
退避位置に移動させたときの所要時間とを比較して、短
時間で到達可能な退避位置を選択して工具を退避させる
ものである。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を図面にもとづいて説明
する。図1は旋回テーブル付き数値制御工作機械として
公知の横形マシニングセンタの斜視姿図である。図1に
おいて床上に設置されたベッド1上手前側にX軸方向の
案内1aが、また後側にZ軸方向の案内1bが設けられ
ており、このX軸案内1a上にテーブル本体2が移動位
置決め可能に載置され、テーブル本体2上に鉛直方向の
旋回軸線の回りで旋回割出し可能に旋回テーブル3が設
けられている。旋回テーブル3上にはパレット4を介し
てワークWが着脱可能に取着されている。
【0014】一方、ベッド1のZ軸案内上にコラム5が
移動位置決め可能に載置され、コラム5の前側面に設け
られているY軸方向の案内5aに沿って移動位置決め可
能に主軸頭6が載架されている。主軸頭6に複数の軸受
により主軸7が回転可能に支持され、主軸7先端部の図
示しないテーパ穴に工具Tが着脱可能に装着される。
【0015】図2は工具退避機能付数値制御装置の旋回
テーブル4旋回時の工具退避システムのブロック線図で
ある。加工プログラム記憶部11は外部より入力された
加工プログラムを記憶する部分。解釈部12は加工プロ
グラム内容を解釈して必要な部分に信号を仕分ける部
分。関数発生部13は解釈部からの信号に応じて軸移動
に必要な関数を発生する部分。サーボ部14は関数発生
部13より出力される関数に基づいて後述の各駆動部に
信号を出力する部分である。
【0016】テーブル駆動部15は旋回テーブル3旋回
用の図示しないサーボモータに電力を供給する部分。回
転角検出器16は旋回テーブル3の回転角を検出する部
分である。X軸駆動部17はテーブル本体2駆動用の図
示しないサーボモータに電力を供給する部分。X軸検出
器18はテーブル本体3のX軸位置を検出する部分であ
る。
【0017】Z軸駆動部19はコラム5駆動用の図示し
ないサーボモータに電力を供給する部分。Z軸検出器2
0はコラム5のZ軸位置を検出する部分である。Y軸駆
動部21は主軸頭6駆動用の図示しないサーボモータに
電力を供給する部分。Y軸検出器22は主軸頭のY軸位
置を検出する部分である。
【0018】早送り速度記憶部23はX・Y・Z各軸の
早送り速度をそれぞれ記憶する部分。工具径記憶部24
は主軸装着工具の直径を記憶する部分。ワーク最大旋回
径・高さ記憶部25はワークWの旋回中心より最も遠い
部位の旋回軌跡の直径及び高さをそれぞれ記憶する部分
で、最大旋回径及びワークの高さは余裕を見込んで僅か
に大きい寸法に設定する。
【0019】演算部26は記憶データと検出データとに
基づいて旋回テーブル3の旋回軸線と直交する平面内で
の退避位置と、旋回軸線上での退避位置との二個所の退
避位置をそれぞれ算出するとともに、それぞれの退避時
間を算出する部分である。判定部27は二個所の退避位
置への退避時間を比較して短時間で到達可能な退避位置
を選出する部分である。
【0020】図3は旋回テーブル3上に取着された仮想
線で示すワークWに対して旋回軸線と直交する平面上に
おいて工具退避位置を求める場合の算式の説明図であ
る。図3において、今工具TがワークWの一側面Waの
加工を終わって刃先中心が位置Poで停止し、ワークW
の隣接側面Wbにも同一工具Tで加工する部位があるた
めに旋回テーブル3を旋回軸心Oを中心として旋回させ
る場合の最短時間で退避可能な位置の算出方法について
説明する。
【0021】今、工具Tの現在位置Po(座標値Xo,
Zo)とすると、工具径dを考慮した工具TのワークW
との干渉部位はd/2だけ左にシフトした位置Po’
(Xo’,Zo’)となる。ワークWの最大旋回径をD
とし、テーブル旋回中心O(0,0)とすれば、工具の
現在位置PoのX,Z座標値が共に0以上の場合、工具
Tの最短時間で退避可能な移動方向のX軸に対する退避
角度aは次式で求めることができる。
【0022】a=tan-1(Vz/Vx) 但し、Vx=X軸方向の早送り速度、Vz=Z軸の早送
り速度。よって、X軸と角度aをなしPoを通る直線β
とワーク最大旋回径Dで表される円周上の交点P’
(X’,Z’)を刃先の角部とする工具Tの位置P
(X,Z)が最短時間で退避可能な位置となる。
【0023】また、直線O−Po’の長さLと、直線O
−Po’とX軸とのなす角cはそれぞれ次式で求めるこ
とができる。 L=√(Xo’2 +Zo’2 ) C=tan-1(Zo’/Xo’)
【0024】更に、旋回中心Oを通る角度aのなす直線
αに直交しPo’を通る直線のαとの交点からPo’ま
での距離Vと直線αと直交しP’を通る直線のαとの交
点から旋回中心Oまでの距離Uは次式で求めることがで
きる。 V=Lsin(c−a) U=√(D/2)2 −V2
【0025】また、直線O−P’と直線αのなす角度b
は次式で求めることができる。 b=tan-1(V/U) 従ってP’の座標値X’,Z’は次式で求めることがで
きる。 X’=(D/2)Cos(a+b) Z’=(D/2)Sin(a+b)
【0026】これを刃先の軸心位置Pの座標値Xに戻す
には次式を用いればよい。 X=(D/2)Cos(a+b)+(D/2) 但し、PのZ軸座標値ZはZ’と同一である。尚、X<
0の場合には、a=180−tan-1(Vz/Vx)と
すればよい。
【0027】また、P’はワーク最大旋回径の円周と直
線βとの交点としたが実際には安全を見越して僅かに外
側に離れた点とする。この場合には最大旋回径Dに離間
させた距離の2倍を加えたものをワーク最大旋回径・高
さ記憶部25に記憶させておけばよい。
【0028】図4は本実施例の図1と異なる旋回テーブ
ル付きたて形マシニングセンタにおける旋回テーブルの
旋回軸線と直交する平面上での工具退避位置を求める算
式の説明図である。図4の図3と相違するところはZ軸
が旋回テーブルの旋回軸線と平行で、図で上下方向がY
軸となるところである。この場合、図3で説明した上述
の式においてP=P’,Po=Po’とし、最大旋回径
Dに工具径を加えた(D+d)を最大旋回径D’として
計算すればよい。尚、この場合でも安全を見越して最大
旋回径D’に余裕を持たせる必要がある。
【0029】以上は横形又はたて形マシニングセンタに
おける旋回テーブルの旋回軸線と直交する平面上での退
避位置を求める算式について述べたが、工具の退避方法
としては図5に示すように旋回軸方向上側に退避するこ
ともできる。
【0030】この場合、図1の横形マシニングセンタで
は工具Tを現在位置PYoからPY に移動するのが最も早
く、このPYoからPY までの高さをhY 旋回軸線方向即
ちY軸方向の早送り速度をVY とすると退避に要する時
間T1 は次式で求めることができる。 T1 =hY /VY
【0031】また、たて形マシニングセンタでは工具を
現在位置PzoからPzに移動するのが最も早く、この
PzoからPzまでの高さをhz旋回軸方向、即ちZ軸
方向の早送り速度をVzとすると退避に要する時間T1
は次式で求めることができる。 T1 =hz/Vz
【0032】更に、図3の横形マシニングセンタにおけ
る旋回テーブルの旋回軸線と直交する平面上での退避に
要する時間T2 は次式で求めることができる。 T2 =(X’−Xo’)/Vx
【0033】また、たて形マシニングセンタにおける旋
回軸線で直交する平面上での退避時間T2 も上述の式と
同様の次式で求めることができる。 T2 =(X’−Xo’)/Vx 従ってT1 とT2 とを比較して短い方の退避位置を指令
すれば、より短時間で退避することが可能となる。尚、
図5に示す旋回軸線方向に退避する場合も工具Tがワー
ク上面より完全に離れるように安全を見越してPY 又は
Pzの位置を僅かに高く設定する。
【0034】続いて本実施例の作用を図6のフローチャ
ートに従って説明する。ステップS1において加工プロ
グラム記憶部11に記憶するテーブル旋回指令が出力さ
れると、ステップS2において工具Tの退避位置指令が
加工プログラム記憶部11に記憶されているかの確認が
行われる。これはワークWが複雑な形状で最大旋回径を
指示することでワーク割出し位置によって退避距離に無
駄が生じたり、退避移動中にワークWと工具が干渉する
危険がある等の場合、従来と同様加工プログラムに退避
位置を指定することがあるためで、比較的簡単な形状の
ワークで退避位置を加工プログラムに指定しないことが
決まっていれば必ずしも必要なものではない。
【0035】そして、ステップS2においてNOの場合
には、ステップS3において解釈部12から演算部26
に演算指令が出力され、X・Y・Z各軸のそれぞれの早
送り速度・主軸装着工具の直径・ワークの最大旋回径及
び高さの各データが各記憶部23〜25から呼び出され
る。
【0036】次いで、ステップS4において演算部26
で上述の各式に基づいて旋回テーブルの旋回軸線と直交
する平面(横形マシニングセンタではX・Z平面,たて
形マシニングセンタではX・Y平面)上での退避位置と
この退避に要する時間とが算出される。
【0037】次いで、ステップS5において同じ演算部
26で上述の各式に基づいて旋回テーブルの旋回軸線方
向(横形ではY方向、たて形ではZ方向)での退避位置
とこの退避に要する時間とが算出される。ステップS6
においてステップS4,S5にて算出した二つの時間を
比較して時間の短い方の退避位置を選択し、ステップS
7において選択された一方の退避位置への移動が開始さ
れ、ステップS8において退避位置への位置決めが確認
されるまで移動が継続される。そして旋回テーブル上に
取着されたワークWを次の加工面が主軸側になるように
旋回したのち加工が再開される。
【0038】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。請求項1及び3は旋回
テーブル上に取着したワークを旋回するに際し、旋回テ
ーブルの旋回軸線と直交する平面上における直交二軸の
同時早送りによる工具の退避移動方向を求め、この退避
移動方向の線上におけるワークと工具の干渉を避け得る
最短距離の退避位置を求めるようにしたので、同時二軸
の早送りによる旋回軸線方向と直交する平面上での工具
の退避位置が簡単に求められるようになり、工具退避位
置の選択肢が拡大する。
【0039】請求項2,4は、旋回テーブルの旋回軸線
と直交する平面上における直交二軸の同時早送りによる
第1退避位置への第1退避時間と、旋回軸線方向(一
軸)の早送りによる第2退避位置への第2退避時間とを
比較して短時間で退避可能な退避位置を選択するように
したので、最短時間で工具を退避させることが可能とな
り非加工時間を一層短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の旋回テーブル付き横形マシ
ニングセンタの斜視図である。
【図2】工具退避機能を有する数値制御装置の工具退避
に必要な部分のブロック線図である。
【図3】横形マシニングセンタの旋回テーブルの旋回軸
線と直交する平面上における工具の退避位置を求める算
式の説明図である。
【図4】たて形マシニングセンタの旋回テーブルの旋回
軸線と直交する平面上における工具の退避位置を求める
算式の説明図である。
【図5】横形マシニングセンタ及びたて形マシニングセ
ンタの旋回テーブルの旋回軸線方向における工具の退避
を示す説明図である。
【図6】本実施例の作用説明用のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 ベッド 3 旋回テーブル 5 コラム 6 主軸頭 7 工具主軸 23 早送り速度記憶部 24 工具径記憶部 25 ワーク最大旋回径・高さ記憶部 26 演算部 27 判定部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回テーブルと該旋回テーブルの旋回軸
    線に直交又は平行する工具主軸とを有し、前記旋回軸線
    と直交する平面上における互いに直交する二軸方向への
    前記旋回テーブルと前記工具主軸との相対移動位置決め
    により前記旋回テーブル上のワークを前記工具主軸の装
    着工具により加工できる数値制御工作機械の前記旋回テ
    ーブルを旋回する際の工具の退避方法であって、予め記
    憶する前記二軸方向のそれぞれの早送り速度の比から前
    記旋回軸線と直交する平面上での工具の退避移動方向を
    求め、求めた退避移動方向と予め記憶するワークの最大
    旋回径及び工具径とから旋回するワークと工具との干渉
    を避けるための退避移動方向のワーク最大旋回径から僅
    かに外れた退避位置を求め、求めた退避位置に旋回軸線
    と直交する平面上における直交二軸の同時送りで工具を
    退避させたのち旋回テーブルの旋回を行うことを特徴と
    する旋回テーブル付き工作機械の工具退避方法。
  2. 【請求項2】 旋回テーブルと該旋回テーブルの旋回軸
    線に直交又は平行する工具主軸とを有し、前記旋回軸線
    と直交する平面上における互いに直交する二軸方向と旋
    回軸線方向との三方向への前記旋回テーブルと前記工具
    主軸との相対移動位置決めにより前記旋回テーブル上の
    ワークを前記工具主軸の装着工具により加工する数値制
    御工作機械の前記旋回テーブルを旋回する際の工具の退
    避方法であって、予め記憶する前記旋回軸線と直交する
    平面上における直交二軸方向のそれぞれの早送り速度の
    比から前記旋回軸線と直交する平面上での工具の退避移
    動方向を求め、求めた退避移動方向と予め記憶するワー
    ク最大旋回径及び工具径とから旋回するワークと工具と
    の干渉を避けるための退避移動方向のワーク最大旋回径
    から僅かに外れた第1退避位置を求め、前記旋回軸線と
    直交する平面上における直交二軸の一方の軸移動量と前
    記一方の軸の早送り速度とから工具が現在位置から前記
    第1退避位置まで移動するための第1退避時間を求め、
    工具の旋回軸線方向移動でワーク上面より前記工具が僅
    かに外れた第2退避位置を求め、工具の現在位置から前
    記第2退避位置までの移動量と予め記憶する旋回軸線方
    向の早送り速度とから第2退避時間を求め、前記第1退
    避時間と第2退避時間とを比較して短時間で退避可能な
    一方の退避位置を選択して工具を退避させたのち旋回テ
    ーブルの旋回を行うことを特徴とする旋回テーブル付き
    工作機械の工具退避方法。
  3. 【請求項3】 旋回軸線のまわりで旋回可能な旋回テー
    ブルと前記旋回軸線に直交又は平行する工具主軸とを有
    し、前記旋回テーブルと前記工具主軸との前記旋回軸線
    と直交する平面上における互いに直交する二軸方向の相
    対移動位置決めにより前記旋回テーブル上のワークを前
    記工具主軸の装着工具により加工できる工作機械の前記
    旋回テーブルを旋回する際の工具退避機能を有する数値
    制御装置において、前記旋回テーブル上に取着されたワ
    ークの最大旋回径を記憶する手段と、前記工具主軸に装
    着された工具の径を記憶する手段と、前記二軸方向のそ
    れぞれの早送り速度を記憶する手段と、前記二軸方向の
    それぞれ早送り速度から前記旋回軸線と直交する平面上
    における工具の退避移動方向を求める手段と、前記ワー
    ク最大旋回径及び工具の径と求めた退避移動方向とから
    旋回するワークと工具との干渉を避けるための前記退避
    移動方向のワーク最大旋回径から僅かに外れた退避位置
    を求める手段とを設けてなり、求めた退避位置に前記旋
    回軸線と直交する平面上における直交二軸の同時送りで
    工具を退避させたのち旋回テーブルの旋回を行うことを
    特徴とする旋回テーブル付き工作機械の工具退避機能を
    有する数値制御装置。
  4. 【請求項4】 旋回テーブルと該旋回テーブルの旋回軸
    線に直交又は平行する工具主軸とを有し、前記旋回軸線
    と直交する平面上における互いに直交する二軸方向と旋
    回軸線方向との三方向への前記旋回テーブルと前記工具
    主軸との相対移動位置決めにより前記旋回テーブル上の
    ワークを前記工具主軸の装着工具により加工する工作機
    械の旋回テーブルを旋回する際の工具退避機能を有する
    数値制御装置において、前記旋回テーブル上に取着され
    たワークの最大旋回径と旋回軸線方向の高さとを記憶す
    る手段と、前記主軸工具に装着された工具の径を記憶す
    る手段と、前記三方向のそれぞれの早送り速度を記憶す
    る手段と、前記旋回軸線と直交する平面上における直交
    二軸方向のそれぞれの早送り速度から前記旋回軸線と直
    交する平面上とにおける工具の退避移動方向を求める手
    段と、前記ワーク最大旋回径及び工具径と求めた退避移
    動方向とから旋回するワークと工具との干渉を避けるた
    めの前記退避移動方向のワーク最大径から外れた第1退
    避位置を求める手段と、前記旋回軸線と直交する平面上
    における直交二軸の一方の軸移動量と前記一方の軸の早
    送り速度とから工具が現在位置から第1退避位置に移動
    するための第1退避時間を求める手段と、工具の旋回軸
    線方向移動でワーク上面より前記工具が僅かに外れた第
    2退避位置を求める手段と、工具の現在位置から前記第
    2退避位置までの移動量と予め記憶する旋回軸線方向の
    早送り速度とから第2退避時間を求める手段と、前記第
    1退避時間と第2退避時間とを比較して短時間で退避可
    能な一方の退避位置を選択する手段とを設けて短時間で
    退避可能な退避位置へ工具を退避させたのち旋回テーブ
    ルの旋回を行うことを特徴とする旋回テーブル付き工作
    機械の工具退避機能を有する数値制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011117915A1 (ja) * 2010-03-24 2011-09-29 三菱電機株式会社 数値制御装置及び数値制御方法

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