JPH09161955A - セラミックヒーターの製造方法 - Google Patents

セラミックヒーターの製造方法

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JPH09161955A
JPH09161955A JP32075295A JP32075295A JPH09161955A JP H09161955 A JPH09161955 A JP H09161955A JP 32075295 A JP32075295 A JP 32075295A JP 32075295 A JP32075295 A JP 32075295A JP H09161955 A JPH09161955 A JP H09161955A
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sheet
heating element
external connection
resistance heating
connection terminal
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JP32075295A
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Fumishige Miyata
文茂 宮田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート材やスルーホールが不要であるため工
程の簡略化を図ることができ、もって低コスト化を達成
することができるセラミックヒーターの製造方法を提供
すること。 【解決手段】 所定の基材上に絶縁性組成物シート4を
形成する。該絶縁性組成物シート4上に抵抗発熱体5お
よび基材上で絶縁性組成物シート4が形成されていない
箇所に外部接続端子6を形成する。基材から抵抗発熱体
5、外部接続端子6および絶縁性組成物シート4を棒状
のセラミック芯材2表面に転写し、焼成する。その結
果、絶縁性組成物シート4によって被覆された抵抗発熱
体5と、露出された外部接続端子6とを有するセラミッ
クヒーター1が製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックヒータ
ーの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、様々な形状をしたセラミック
ヒーターが知られている。図3,図4には、棒状ないし
は管状をしたセラミックヒーター31が例示されてい
る。このセラミックヒーター31を構成するセラミック
基体は、棒状のセラミック質芯材32に絶縁性のセラミ
ック質シート材33を巻き、さらにそれを焼成したもの
である。前記セラミック基体の内部には、通電によって
発熱する抵抗発熱体34が形成されている。また、前記
セラミック基体の一端部の外周面には、一対の外部接続
端子35が形成されている。各外部接続端子35と抵抗
発熱体34とは、シート材33を貫通するスルーホール
36を介して接続されている。各外部接続端子35には
リード線37がそれぞれ接合されている。そして、リー
ド線37を介して抵抗発熱体34に通電を行うと、抵抗
発熱体34により電気エネルギーが熱エネルギーに変換
され、セラミック基体の温度が上昇するようになってい
る。
【0003】なお、上記のセラミックヒーター31は、
例えば、セラミック質シート材33のシート成形、スル
ーホール36形成のための孔あけ、金属質ペーストの印
刷、セラミック質芯材32へのシート材巻付け、焼成、
外部端子35へのめっき、リード線37のろう付け等の
工程を経ることにより製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のセラ
ミックヒーター31の製造方法には、次のような問題が
あった。
【0005】第1に、このセラミックヒーター31で
は、シート材33の片側面に抵抗発熱体34が形成さ
れ、その反対側面に外部接続端子35が形成されてい
る。従って、同一面に存在しない抵抗発熱体34と外部
接続端子35とを接続するためには、スルーホール36
の形成が必須になる。しかし、このような構成にするた
めには、孔あけやスルーホール充填等の工程を行う必要
があるばかりでなく、金属質ペースト印刷工程を複数回
行う必要がある。よって、工程数の増加及び構成の複雑
化につながり、コスト高になる。
【0006】第2に、このセラミックヒーター31を製
造する際には、シート材33と芯材32とをそれぞれ専
用の装置を用いて別個に成形する必要がある。このた
め、工程数的にもコスト的にも不利であった。また、と
りわけシート成形には高価なドクターブレード装置が必
要であり、そのことがコスト高をもたらす大きな原因に
なっていた。
【0007】なお、上記のような製造方法以外にも、例
えば芯材32の外周面に直接金属質ペーストを印刷する
ことにより抵抗発熱体34と外部接続端子35とを形成
した後、セラミックペースト等の塗布により絶縁層を形
成するという方法が考えられる。この方法によると、同
一面に抵抗発熱体34と外部接続端子35とが形成され
ることから、基本的にスルーホール36が不要になる。
しかも、芯材32だけで足りるため、シート材33も不
要になる。
【0008】ところが、この方法では曲面に対する印刷
が行われることから、抵抗発熱体34を精度よく形成す
ることが困難である。即ち、抵抗発熱体34の厚さばら
つきが生じるなど、抵抗値の制御が難しくなる。また、
絶縁層の厚さも不均一になりやすい。それゆえ、セラミ
ックヒーター31の抵抗値が不安定になりやすい。さら
に、曲面への印刷を行うためには専用の印刷装置が必要
になるため、コスト高になるおそれがある。
【0009】本発明は上記の課題を解決するためなされ
たものであり、その第1の目的は、シート材やスルーホ
ールが不要であるため工程の簡略化を図ることができ、
もって低コスト化を達成することができるセラミックヒ
ーターの製造方法を提供することにある。本発明の第2
の目的は、セラミックヒーターの抵抗値の安定化を容易
にかつ確実に図ることができるセラミックヒーターの製
造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、絶縁性組成物からな
るシート状絶縁体によって被覆された抵抗発熱体と、同
シート状絶縁体から露出された外部接続端子とを有する
セラミックヒーターを製造する方法であって、所定の基
材上に前記シート状絶縁体を形成した後、そのシート状
絶縁体上に抵抗発熱体を形成しかつ前記基材上であって
シート状絶縁体が形成されていない箇所に外部接続端子
を形成し、次いで前記シート状絶縁体、前記抵抗発熱体
及び前記外部接続端子を前記基材上から棒状のセラミッ
ク質芯材表面に転写した後、焼成を行うことを特徴とす
るセラミックヒーターの製造方法をその要旨とする。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記絶縁性組成物シート、前記抵抗発熱体及び前記
外部接続端子は、前記転写工程の前に平坦化されるとし
ている。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2において、前記抵抗発熱体及び前記外部接続端子が形
成された面に接着層を形成したうえで前記転写工程を実
施するとしている。
【0013】次に、本発明の「作用」を以下に説明す
る。請求項1〜3に記載の発明によると、基材上に形成
されたシート状絶縁体、抵抗発熱体及び外部接続端子
が、棒状のセラミック質芯材の外周面に転写される。こ
の後、転写工程を経たセラミック質芯材を焼成すると、
シート状絶縁体、抵抗発熱体及び外部接続端子と芯材と
が一体化する。また、この方法ではシート材が使用され
ないことから、高価なドクターブレード装置も不要にな
る。さらに、抵抗発熱体と外部接続端子とを同一面に形
成することも許容されるため、孔あけやスルーホール充
填等の工程を行う必要がない。このため、従来に比べて
工程の簡略化が図られる。
【0014】請求項2に記載の発明によると、シート状
絶縁体の平坦化によって、それの厚さの均一化が図られ
るとともに、発熱体及び外部接続端子の形成時における
厚さ制御の容易化が図られる。また、抵抗発熱体及び外
部接続端子の平坦化によって、それらの厚さの均一化が
図られる。
【0015】請求項3に記載の発明によると、芯材と抵
抗発熱体及び外部接続端子との密着性が向上するととも
に、焼結後におけるセラミックヒーターの表面が平滑化
される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態のセラミックヒーター1を図1,図2に基づき詳細
に説明する。
【0017】図1,図2に示されるように、このセラミ
ックヒーター1は、断面円形状であって棒状(ないしは
筒状)のセラミック質芯材2を基体として形成されてい
る。この芯材2には、長手方向に沿って延びる中心孔が
形成されている。芯材2の外周面のほぼ全体にはセラミ
ック質の接着層3が形成され、さらにその外層にはセラ
ミック質のシート状絶縁体4が形成されている。なお、
前記接着層3は、芯材2の基端部2a(即ち図1の右側
の端部)の箇所において、シート状絶縁体4から露出し
ている。
【0018】このようなシート状絶縁体4の表層には、
直線部5aと蛇行部5bとからなる抵抗発熱体5が形成
されている。2本ある直線部5aは、芯材2の長手方向
に沿って延びていおり、その一部分を除いてほぼ全体的
にシート状絶縁体4の下に隠れている。実質的な発熱部
分である蛇行部5bは、芯材2の先端部2bにおいてそ
の周方向に沿ってジグザグに蛇行している。また、この
蛇行部5bは、完全にシート状絶縁体4の下に隠れてい
る。
【0019】基端部2aにおいて露出するシート状絶縁
体4の表層には、矩形状をした一対の外部接続端子6が
形成されている。これらの外部接続端子6と両直線部5
aの露出部分とは、シート状絶縁体4の表層において連
結されている。即ち、抵抗発熱体5と両外部接続端子6
とは同一面において電気的に接続されている。両外部接
続端子6には、ニッケル等の金属からなるリード線7の
先端がそれぞれろう付けによって接合されている。これ
らのリード線7の基端は、芯材2の基端面から突出して
いる。
【0020】外部接続端子6及びろう材8の表面には、
金属の酸化防止及び腐食防止を図るために、無電解ニッ
ケルめっき(図示略)が施されている。なお、このセラ
ミックヒーター1には、基体としてセラミック質シート
材が使用されておらず、さらには同シート材を貫通する
スルーホールも存在していない。
【0021】このように構成されたセラミックヒーター
1には、2本のリード線7を介して図示しない電源から
抵抗発熱体5へと電流が供給される。すると、電流が抵
抗発熱体5(特に蛇行部5b)を通過する際に電気エネ
ルギーが熱エネルギーに変換され、芯材2の先端部2b
の温度が上昇するようになっている。
【0022】次に、上記のセラミックヒーター1を製造
する手順を詳細に説明する。本実施形態の製造方法で
は、棒状のセラミック質芯材2と、その芯材2の外周面
にシート状絶縁体4、抵抗発熱体5及び外部接続端子6
を転写するための転写シートとをあらかじめ作製してお
く必要がある。
【0023】最初に、芯材2を作製する手順について述
べる。まず、セラミック材料を出発原料として芯材2を
押出成形する。次いで、芯材2を乾燥した後、必要な長
さに切断しておく。このようにして得られた芯材2は、
後の転写工程において使用される。ここで、芯材2の形
成用のセラミック材料としては、例えばアルミナ、窒化
アルミニウム、ムライト、ステアタイト、コーディエラ
イト等が挙げられる。本実施形態では、アルミナが選択
されている。
【0024】次に、転写シートの作製方法について説明
する。まず、転写シートのベースとなる所定の基材とし
て樹脂フィルムを用意する。この樹脂フィルムの片側面
には、シリコーン樹脂等の離型剤があらかじめ塗布され
ている。
【0025】この樹脂フィルムの離型面を上側にすると
ともに、その離型面にメタルマスクをセットする。そし
て、スキージを駆動させることにより、セラミック質か
らなるペーストを離型面に厚膜印刷する。以上の結果、
樹脂フィルム上にシート状絶縁体4が形成される。な
お、シート状絶縁体4の形成用のペーストとしては、例
えばアルミナ、窒化アルミニウム、ムライト、ステアタ
イト、コーディエライト等が挙げられる。本実施形態で
は、芯材2の形成用のセラミック材料と同じもの、即ち
アルミナが選択されている。両者2,4の形成用の材料
が同種のものであると、焼成収縮率が整合していること
からクラックや反り等が生じにくくなり、歩留りが向上
するという利点がある。
【0026】次いで、印刷されたシート状絶縁体4を乾
燥した後、一軸プレス機等によってそれを樹脂フィルム
に圧着する。平坦化の方法としては、上記のような一軸
プレスによる加圧でもよく、例えば平行に並んだ一対の
ロール間に通過させるというものでもよい。このような
平坦化処理には、シート状絶縁体4の厚さ自体を均一化
できることに加え、抵抗発熱体5及び外部接続端子6を
印刷する際の厚さ制御を容易にさせる、というメリット
がある。このことはセラミックヒーター1(抵抗発熱体
5)の抵抗値の安定化につながる。
【0027】次に、樹脂フィルムの上面にスクリーンマ
スクをセットし、スキージを駆動することによって金属
ペーストを厚膜印刷する。以上の結果、直線部5aと蛇
行部5bとからなる抵抗発熱体5がシート状絶縁体4上
に形成される。なお、外部接続端子6については、シー
ト状絶縁体4より外側の領域であるシート状絶縁体非形
成領域(つまり樹脂フィルム上)に形成される必要があ
る。形成される外部接続端子6の裏面側がシート状絶縁
体4にじかに接していると、転写した際にその部分を芯
材2の外表面において露出させることができないからで
ある。ここで、金属ペーストとしては、タングステン、
モリブデン、タンタル、ニオブ、チタン等のような高融
点金属を含むペーストが使用される。本実施形態では、
タングステンが選択されている。
【0028】上記のように形成された抵抗発熱体5及び
外部接続端子6を乾燥した後、シート状絶縁体4のとき
と同じく一軸プレス機等によってそれらを圧着する。こ
の平坦化処理の結果、抵抗発熱体5及び外部接続端子6
の厚さが均一化され、抵抗値の安定化が図られる。
【0029】次に、樹脂フィルムの上面に別のメタルマ
スクをセットし、スキージを駆動することによって、セ
ラミック質の接着剤を厚膜印刷する。以上の結果、抵抗
発熱体5及び外部接続端子6を全体的に被覆する接着層
3が形成される。そして、このようにして作製された転
写シートを用いて、次に転写工程を実施する。なお、転
写シートの印刷面は、転写工程が実施されるまでの間、
図示しない離型保護シート等によって保護されていても
よい。ここで、前記のような接着層3を形成しておくこ
とは、芯材2と抵抗発熱体5及び外部接続端子6との密
着性の向上、焼結後におけるセラミックヒーター1の表
面の平滑化にとって好ましい。なお、接着層3の形成に
用いられる接着剤に含まれるセラミック質は、芯材2及
びシート状絶縁体4の形成に用いたセラミックと同種で
あることが好ましい。その理由は、各セラミック質の焼
成収縮率を整合させるためである。それゆえ、本実施形
態ではアルミナ質の接着剤が選択されている。
【0030】転写工程では、まず作製しておいた芯材2
を転写シートの最表層にある接着層3の上面に載置す
る。そして、転写機の押圧体で芯材2を押さえながら、
芯材2を所定方向に転動させる。その結果、樹脂フィル
ム上のシート状絶縁体4、抵抗発熱体5及び外部接続端
子6が、接着層3を介して芯材2の外周面に転写され
る。
【0031】この後、芯材2を非酸化雰囲気中で焼成す
ることにより、芯材2、シート状絶縁体4、抵抗発熱体
5及び外部接続端子6を一体化する。さらに、外部接続
端子6の表面に1次めっきとして無電解ニッケルめっき
を施した後、そのめっきの密着性を向上させるために熱
処理を行う。次いで、めっきされた外部接続端子6に対
してリード線7をろう付けする。この後、ろう材8に2
次めっきとして無電解ニッケルめっきを施した後、再び
熱処理を行う。セラミックヒーター1は、以上のような
手順を経て得られる。
【0032】以下、本実施形態のセラミックヒーター1
の製造方法に関する特徴的な作用効果を列挙する。 (イ)この製造方法によると、樹脂フィルム上に形成さ
れたシート状絶縁体4、抵抗発熱体5及び外部接続端子
6が、あらかじめ成形しておいた棒状のセラミック質芯
材2の外周面に転写されるようになっている。また、こ
の製造方法によると、抵抗発熱体5と外部接続端子6と
が同一面に、即ち接着層4の外表面に形成されることが
可能になる。このため、孔あけやスルーホール充填等の
工程を行う必要がなくなる。よって、従来に比べて工程
の簡略化が達成され、ひいてはセラミックヒーター1の
低コスト化を図ることができる。
【0033】(ロ)この製造方法では、従来のようなセ
ラミック質シート材が使用されないことから、高価なド
クターブレード装置も不要になる。ゆえに、このような
装置が要らなくなる分だけ、設備コストを削減すること
ができる。
【0034】(ハ)本実施形態では、平面に対してセラ
ミック質ペーストや金属質ペーストを印刷するという手
法を採っているため、曲面に対して印刷を行う際の不都
合は解消される。即ち、抵抗発熱体5を比較的精度よく
形成することができるため、抵抗発熱体5に厚さばらつ
きが生じにくい。ゆえに、抵抗値の制御がそれほど困難
ではなくなる。また、シート状絶縁体4の厚さを均一化
することも比較的容易になる。つまり、セラミックヒー
ター1の抵抗値の安定化が比較的容易に達成されること
になる。さらに、専用の印刷装置も不要であるため、そ
の分だけ設備コストを削減することができる。
【0035】(ニ)この製造方法では、転写工程の前に
シート状絶縁体4、抵抗発熱体5及び外部接続端子6の
平坦化が行われるため、それらの厚さの均一化が図られ
たうえで転写が行われる。従って、抵抗発熱体5に厚さ
ばらつきがある状態で転写を行う場合に比べて、よりい
っそう抵抗値を安定化することができる。
【0036】(ホ)本実施形態では、抵抗発熱体5及び
外部接続端子6が形成された面に接着層3を形成したう
えで転写を行っている。このため、芯材2と抵抗発熱体
5及び外部接続端子6との密着性が向上し、それらが芯
材2から剥がれにくくなる。また、焼結後においてセラ
ミックヒーター1の表面が平滑化されることから、セラ
ミックヒーター1の外観も向上する。
【0037】(ヘ)本実施形態では、離型剤が塗布され
た樹脂フィルム、セラミック質ペーストの印刷によって
形成されたシート状絶縁体4、金属質ペーストの印刷に
よって形成された抵抗発熱体5及び外部接続端子6、並
びに接着剤の塗布によって形成された接着層3からなる
転写シートが用いられている。このような構成の転写シ
ートを作製しておけば、確実にかつ容易に図1のような
セラミックヒーター1を製造することができる。
【0038】(ト)本実施形態において、シート状絶縁
体4、抵抗発熱体5及び外部接続端子6は、離型性のよ
いシリコーン樹脂塗布面に形成されている。従って、そ
れらは樹脂フィルムに残ることなく、芯材2側に確実に
かつ一括して転写される。ゆえに、芯材2の外周面に精
度よく抵抗発熱体5及び外部接続端子6を形成すること
ができる。なお、上記のような樹脂フィルムは、転写工
程後に再度使用することができるという利点もある。
【0039】なお、本発明は例えば次のように変更する
ことが可能である。 (1)抵抗発熱体5及び外部接続端子6は、メタルマス
クを用いた厚膜印刷等によって形成されてもよい。勿
論、めっき等のようなその他の成膜方法を用いてそれら
を形成してもよい。
【0040】(2)アルミナ質の接着剤に代えて、例え
ばアルミナ質のペーストを印刷することによって接着層
3を形成してもよい。この場合、有機系の接着剤をアル
ミナ質のペーストの表面に塗布すればよい。
【0041】(3)本発明のセラミックヒーター1(ま
たは芯材2)は、必ずしも断面円形状である必要はな
く、断面楕円形状や断面多角形状であっても構わない。
また、その場合には中心部に大きな孔があいているもの
(筒状と呼ばれるべきもの)でもよく、全くあいていな
いもの(棒状と呼ばれるべきもの)であってもよい。
【0042】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される
技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) セラミックヒーターを製造する場合に使用され
る転写シートであって、離型剤が塗布された面を有する
樹脂フィルム、その樹脂フィルム上へのセラミック質ペ
ーストの印刷によって形成されたシート状絶縁体、並び
にそのシート状絶縁体上への金属質ペーストの印刷によ
って形成された抵抗発熱体及び外部接続端子を備えた転
写シート。このような構成の転写シートを使用すれば、
確実にかつ容易に本発明のセラミックヒーターを製造で
きる。
【0043】(2) 技術的思想(1) において、前記抵
抗発熱体及び前記外部接続端子を覆う接着層を形成する
とともに、その接着層を離型フィルムで保護した転写シ
ート。この構成であると、転写シート自体の寿命が延び
るばかりでなく、セラミックヒーターの製造がより容易
になる。
【0044】なお、本明細書中において使用した技術用
語を次のように定義する。 「金属質ペースト: タングステン、モリブデン、タン
タル、ニオブ、チタン等のような高融点金属を1種また
はそれ以上含むペーストをいう。」
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜3に記
載の発明によれば、シート材やスルーホールが不要であ
るため工程の簡略化を図ることができ、もって低コスト
化を達成することができるセラミックヒーターの製造方
法を提供することができる。また、これらの方法によれ
ば、抵抗値の制御容易化及びシート状絶縁体の均一化が
達成されるため、セラミックヒーターの抵抗値の安定化
を容易にかつ確実に図ることができる。請求項2に記載
の発明によれば、よりいっそうの抵抗値の安定化を図る
ことができる。請求項3に記載の発明によれば、シート
状絶縁体、抵抗発熱体及び外部接続端子を剥がれにくく
するとともに、セラミックヒーターの外観を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のセラミックヒーターを示す斜視
図。
【図2】(a)は図1のセラミックヒーターのA−A線
における断面図、(b)はB−B線における断面図。
【図3】従来のセラミックヒーターを示す斜視図。
【図4】図3のセラミックヒーターのC−C線における
断面図。
【符号の説明】
1…セラミックヒーター、3…接着層、2…セラミック
質芯材、4…シート状絶縁体、5…抵抗発熱体、6…外
部接続端子。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性組成物からなるシート状絶縁体によ
    って被覆された抵抗発熱体と、同シート状絶縁体から露
    出された外部接続端子とを有するセラミックヒーターを
    製造する方法であって、所定の基材上に前記シート状絶
    縁体を形成した後、そのシート状絶縁体上に抵抗発熱体
    を形成しかつ前記基材上であってシート状絶縁体が形成
    されていない箇所に外部接続端子を形成し、次いで前記
    シート状絶縁体、前記抵抗発熱体及び前記外部接続端子
    を前記基材上から棒状のセラミック質芯材表面に転写し
    た後、焼成を行うことを特徴とするセラミックヒーター
    の製造方法。
  2. 【請求項2】前記シート状絶縁体、前記抵抗発熱体及び
    前記外部接続端子は、前記転写工程の前に平坦化される
    請求項1に記載のセラミックヒーターの製造方法。
  3. 【請求項3】前記抵抗発熱体及び前記外部接続端子が形
    成された面に接着層を形成したうえで前記転写工程を実
    施する請求項1または2に記載のセラミックヒーターの
    製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113490429A (zh) * 2020-01-31 2021-10-08 韩国烟草人参公社 汽化器及包括其的气溶胶生成装置

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CN113490429A (zh) * 2020-01-31 2021-10-08 韩国烟草人参公社 汽化器及包括其的气溶胶生成装置

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