JPH09160234A - ポジ型フォトレジスト組成物 - Google Patents

ポジ型フォトレジスト組成物

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JPH09160234A
JPH09160234A JP7320588A JP32058895A JPH09160234A JP H09160234 A JPH09160234 A JP H09160234A JP 7320588 A JP7320588 A JP 7320588A JP 32058895 A JP32058895 A JP 32058895A JP H09160234 A JPH09160234 A JP H09160234A
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JP
Japan
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bis
hydroxyphenyl
alkali
compound
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Application number
JP7320588A
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English (en)
Inventor
Yasumasa Kawabe
保雅 河辺
Shiro Tan
史郎 丹
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09160234A publication Critical patent/JPH09160234A/ja
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポジ型フォトレジスト組成物において、高い
感度、解像力を有し、現像性(現像残渣が発生しない)
及びレジスト形状に優れ、得られるレジスト像が耐熱
性、特に耐ドライエッチング性に優れる。 【解決手段】 1,2−キノンジアジド化合物とアルカ
リ可溶性樹脂として特定のフェノール化合物と特定のテ
ルペン類との混合物と、アルデヒド類とを縮合させて得
られるノボラック樹脂を含むポジ型フォトレジスト組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は輻射線に感応するポ
ジ型フオトレジスト組成物に関するものであり、特に高
い感度、解像力、現像性、高耐熱性、優れた耐ドライエ
ッチング性を備えた微細加工用フォトレジスト組成物に
関するものである。
【0002】本発明に成るポジ型フォトレジストは、半
導体ウエハー、ガラス、セラミツクスもしくは金属等の
基板上にスピン塗布法もしくはローラー塗布法で0.5
〜3μmの厚みに塗布される。その後、加熱、乾燥し、
露光マスクを介して回路パターン等を紫外線照射等によ
り焼き付け、現像してポジ画像が形成される。更にこの
ポジ画像をマスクとしてエツチングすることにより、基
板上にパターンの加工を施すことができる。代表的な応
用分野にはIC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘ
ツド等の回路基板の製造、その他のフオトフアブリケー
シヨン工程等がある。
【0003】
【従来の技術】ポジ型フオトレジスト組成物としては、
一般にアルカリ可溶性樹脂(例えばノボラック樹脂)と
感光物としてのナフトキノンジアジド化合物とを含む組
成物が用いられている。感光物に用いるナフトキノンジ
アジド化合物は、それ自身ノボラツク樹脂のアルカリ溶
解性を低下せしめる溶解阻止剤として作用するが、光照
射を受けて分解するとアルカリ可溶性物質を生じてむし
ろノボラツク樹脂のアルカリ溶解度を高める働きをする
点で特異であり、この光に対する大きな性質変化の故に
ポジ型フオトレジストの感光物として特に有用である。
【0004】また、結合剤としてのノボラツク樹脂は、
膨潤することなくアルカリ水溶液に溶解可能であり、ま
た生成した画像をエツチングのマスクとして使用する際
に特にプラズマエツチングに対して高い耐性を与えるが
故に本用途に特に有用である。例えば、「ノボラツク型
フエノール樹脂/ナフトキノンジアジド置換化合物」と
して米国特許第3, 666, 473号、同4, 115,
128号及び同4, 173, 470号の明細書等に、ま
た最も典型的な組成物として「クレゾールーホルムアル
デヒドより成るノボラツク樹脂/トリヒドロキシベンゾ
フエノンー1,2ーナフトキノンジアジドスルホン酸エ
ステル」の例がトンプソン「イントロダクシヨン・トウ
ー・マイクロリソグラフイー」 (L. F. Thomps
on「Intro−duction to Micro
litho−graphy」) (ACS出版、No.2
19号、P112〜121)に記載されている。
【0005】また、特開昭60−173544号公報に
は、ノボラック樹脂としてフェノール性化合物(フェノ
ール、クレゾール、キシレノール)、ホルムアルデヒド
及びβ−ナフトールから生成したノボラック樹脂が記載
されている。そして、β−ナフトールを縮合成分として
含有するノボラック樹脂を使用することにより、良好な
耐ドライエッチング性と保存性が得られることが記載さ
れている。
【0006】また、特開平2−84414号公報には、
ノボラック樹脂として、フェノール性化合物(フェノー
ル、m−/p−クレゾール)、ホルムアルデヒド及びモ
ノヒドロキシ芳香族アルデヒドからなるノボラック樹脂
が記載されている。そして、ホルムアルデヒド及びモノ
ヒドロキシ芳香族アルデヒドを含むアルデヒドの混合物
からノボラック樹脂が調製されることにより、耐熱性、
高解像力を有するポジ型感光性レジストが得られること
が記載されている。
【0007】更に、特開平4−226458号、同5−
323604号、同5−249666号、同7−726
23号等の公報には、ある特定のポリヒドロキシ化合物
をクレゾール類、キシレノール類と共縮合させることに
より、高耐熱性を有するノボラック樹脂が報告されてい
る。
【0008】また、特開平7−261381号公報に
は、下記構造で表されるテンペルフェノールを添加剤と
して含有するフォトレジスト組成物が開示されている。
しかし、この公報記載の技術では、耐ドライエッチング
性が不十分であった。
【0009】
【化3】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】超LSIなどの半導体
基板の製造においては1μm以下の線幅から成る超微細
パターンの加工が必要とされる。かかる用途において
は、特に高い解像力、高耐熱性、露光マスクの形状を正
確に写しとる高いパターン形状再現精度及び高生産性の
観点からの高感度を有し、優れた現像性、更にドライエ
ッチング耐性が優れるフォトレジストが要求され、従来
の上記ポジ型フォトレジストでは対応できないのが実状
である。
【0011】従って本発明の目的とする所は、特に半導
体デバイスの製造において、高い感度、解像力を有し、
現像性(現像残渣が発生しない)及びレジスト形状に優
れ、得られるレジスト像が耐熱性、特に耐ドライエッチ
ング性に優れるポジ型フォトレジスト組成物を提供する
事にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記諸特
性に留意し鋭意検討した結果、キノンジアジド化合物と
ともに特定のアルカリ可溶性ノボラック樹脂を用いるこ
とにより、上記目的を達成できることを見いだし、この
知見に基づいて本発明を完成させるに到った。即ち、本
発明の目的は、下記構成により達成することができる。
アルカリ可溶性樹脂と1,2−キノンジアジド化合物を
含有するポジ型フォトレジスト組成物において、該アル
カリ可溶性樹脂が、下記一般式〔1〕で表されるフェノ
ール類の少なくとも1種及び下記一般式〔2〕で表され
る化合物の少なくとも1種を含有する混合物と、アルデ
ヒド類とを縮合させることにより得られるノボラック樹
脂を含むことを特徴とするポジ型フォトレジスト組成
物。
【0013】
【化4】
【0014】式〔1〕中、R1 〜R3 は、同一でも異な
ってもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アルケニル基、アリール基、アラ
ルキル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキ
ル基、アリールカルボニル基又はシクロアルキル基を表
す。
【0015】
【化5】
【0016】式〔2〕中、R4 は水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシアルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、アルケニ
ル基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ルカルボニル基、アシロキシ基、ニトロ基又はシアノ基
を表す。R5 は水素原子又はアルキル基を表す。Xは、
単結合又は−C(CH3 )(CH3 )−を表す。m、n
は、1〜3の整数を表し、m+n=5である。lは、1
〜3の整数を表す。
【0017】即ち、本発明において、アルカリ可溶性樹
脂として上記一般式〔1〕で示されるフェノール化合物
と上記一般式〔2〕で示されるテルペン類との混合物
と、アルデヒド類とを縮合させて得られるノボラック樹
脂を用いることにより、高感度、高解像力、現像性(現
像残渣が発生しない)、レジスト形状に優れ、得られる
レジスト像が耐熱性、耐ドライエッチング性に優れると
いう効果を得ることができる。特開平7−261381
号公報における、特定のテルペン類を低分子化合物とし
て添加する場合において生じる耐ドライエッチング性の
悪化という問題は、ノボラック樹脂の主鎖中に上記一般
式〔2〕で示されるテルペン類を入れることにより見事
に解消された。更に、他のレジスト諸性能(感度、解像
力、現像性、レジスト形状、耐熱性)も低下させること
がなく、良好のまま維持できるようになった。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
上記一般式〔1〕のR1 〜R3 において、ハロゲン原子
としては塩素原子、臭素原子もしくは沃素原子が好まし
く、塩素原子がより好ましい。アルキル基としてはメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブ
チル基、イソブチル基、sec−ブチル基もしくはt−
ブチル基の様な炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、
メチル基が感度の点でより好ましい。シクロアルキル基
としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シク
ロヘプチル基、シクロオクチル基が好ましく、シクロヘ
キシル基がより好ましい。アルコキシ基としてはメトキ
シ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ
基、ヒドロキシプロポキシ基、イソプロポキシ基、n−
ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基もし
くはt−ブトキシ基の様な炭素数1〜4のアルコキシ基
が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好まし
い。アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、ア
リル基もしくはブテニル基の様な炭素数2〜4のアルケ
ニル基が好ましく、ビニル基及びアリル基がより好まし
い。アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トル
イル基もしくはクメニル基が好ましく、フェニル基がよ
り好ましい。アラルキル基としてはベンジル基、フェネ
チル基もしくはクミル基が好ましく、ベンジル基がより
好ましい。アルコキシカルボニル基としてはメトキシカ
ルボニル基もしくはエトキシカルボニル基が好ましく、
メトキシカルボニル基がより好ましい。アリールカルボ
ニル基としてはベンゾイルオキシ基が好ましい。ヒドロ
キシアルキル基としてはヒドロキシメチル基が好まし
い。
【0019】上記一般式〔1〕で示されるフェノール類
のより具体的な例としては、フェノール、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール
類、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、
3,4−キシレノール、2,3−キシレノール、2,4
−キシレノール、2,6−キシレノール等のキシレノー
ル類、チモール、イソチモール等のジアルキルフェノー
ル類、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、
p−エチルフェノール、p−t−ブチルフェノール等の
アルキルフェノール類、o−メトキシフェノール、m−
メトキシフェノール、p−メトキシフェノール、o−エ
トキシフェノール、m−エトキシフェノール、p−エト
キシフェノール、3,5−ジメトキシフェノール、2−
メトキシ−4−メチルフェノール、o−プロポキシフェ
ノール、m−プロポキシフェノール、p−プロポキシフ
ェノール、o−ブトキシフェノール、m−ブトキシフェ
ノール、p−ブトキシフェノール等のアルコキシフェノ
ール類、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,
5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフ
ェノール等のトリメチルフェノール類、o−ビニルフェ
ノール、m−ビニルフェノール、p−ビニルフェノー
ル、o−アリルフェノール、m−アリルフェノール、p
−アリルフェノール等のアルケニルフェノール類、o−
フェニルフェノール、m−フェニルフェノール、p−フ
ェニルフェノール等のアリールフェノール類、o−ベン
ジルフェノール、m−ベンジルフェノール、p−ベンジ
ルフェノール等のアラルキルフェノール類、o−メトキ
シカルボニルフェノール、m−メトキシカルボニルフェ
ノール、p−メトキシカルボニルフェノール等のアルコ
キシカルボニルフェノール類、o−ベンゾイルオキシフ
ェノール、m−ベンゾイルオキシフェノール、p−ベン
ゾイルオキシフェノール等のアリールカルボニルフェノ
ール類、o−クロロフェノール、m−クロロフェノー
ル、p−クロロフェノール等のハロゲン化フェノール
類、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、フロ
ログルシノール、ピロガロール等のポリヒドロキシベン
ゼン類等を示すことができるがこれらに限定されるもの
ではない。また、フェノール類のメチロール化物、例え
ばビスヒドロキシメチル−p−クレゾール等を用いるこ
ともできる。
【0020】これらの中で、フェノール、クレゾール
類、キシレノール類、トリメチルフェノール類が好まし
く、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレ
ノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノー
ル、2,3−キシレノール、2,3,5−トリメチルフ
ェノール及びチモールがより好ましい。
【0021】上記一般式〔2〕のR4において、ハロゲ
ン原子としては塩素原子、臭素原子もしくは沃素原子が
好ましく、塩素原子がより好ましい。アルキル基として
はメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イ
ソブチル基、sec−ブチル基もしくはt−ブチル基の
様な炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基が
感度の点でより好ましい。シクロアルキル基としてはシ
クロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基もしくはシクロオクチル基が好ま
しく、シクロヘキシル基がより好ましい。アルコキシ基
としてはメトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ
基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、イソプロ
ポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−
ブトキシ基もしくはt−ブトキシ基の様な炭素数1〜4
のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基
がより好ましい。アルケニル基としてはビニル基、プロ
ペニル基、アリル基もしくはブテニル基の様な炭素数2
〜4のアルケニル基が好ましく、ビニル基及びアリル基
がより好ましい。アリール基としてはフェニル基、キシ
リル基、トルイル基もしくはクメニル基が好ましく、フ
ェニル基がより好ましい。アラルキル基としてはベンジ
ル基、フェネチル基もしくはクミル基が好ましく、ベン
ジル基がより好ましい。
【0022】アルコキシカルボニル基としてはメトキシ
カルボニル基、エトキシカルボニル基が、アリールカル
ボニル基としてはベンゾイルオキシ基が、アシロキシ基
としてはブチリルオキシ基、アセトキシ基が、アシル基
としてはホルミル基、アセチル基、ブチリル基、ベンゾ
イル基、シアナモイル基、バレリル基が好ましい。ヒド
ロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基が好ま
しい。R5 のアルキル基としては、上記R4 において記
載したアルキル基と同様のものが好ましい。
【0023】一般式〔2〕で表される化合物(以下、テ
ルペン類ともいう)の具体例としては、下記[I−a]
〜[I−l]で示される化合物等を挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。これらの化合物
は、単独でもしくは2種以上の組み合わせで用いられ
る。
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】一般式〔1〕で示されるフェノール類と一
般式〔2〕で示されるテルペン類との混合比率は、本発
明の効果を十分に発揮するために必要な量のテルペン類
を用いれば良く、特に限定はされないが、一般にテルペ
ン類の比率が高くなると感度が低下する傾向にあるた
め、一般式〔1〕のフェノール類を60モル%以上、一
般式〔2〕のテルペン類を40モル%未満にすることが
好ましい。一般式〔2〕のテルペン類のより好ましい混
合比率は、0.1モル%以上40モル%未満であり、1
モル%以上20モル%未満が更に好ましい。
【0027】アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセト
アルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ヒドロ
キシベンズアルドヒド類、クロトンアルデヒド、クロロ
アセトアルデヒド等を使用することができるが、これら
の中ではホルムアルデヒドもしくはパラホルムアルデヒ
ドを使用するのが好ましい。更に、一般式〔1〕で示さ
れるフェノール類及び一般式〔2〕で示される化合物を
塩基性条件下、ホルムアルデヒド類と反応させることに
より得られるメチロール化合物をホルムアルデヒド前駆
体として用いることもできる。これらのアルデヒド類
は、単独でもしくは2種以上組み合わせて用いられる。
【0028】上記一般式〔1〕で示されるフェノール類
と一般式〔2〕で示される化合物との混合物と、アルデ
ヒド類との使用モル比率(アルデヒド類/フェノール類
と一般式〔2〕で示される化合物との混合物)は0.2
〜1.5が好ましく、また、0.4〜1.2がより好ま
しい。上記一般式〔1〕で示されるフェノール類と一般
式〔2〕で示される化合物との混合物と、アルデヒド類
との縮合反応は、適宜の溶剤中又は溶剤を用いることな
く、通常酸性触媒下、60〜120℃で2〜24時間実
施される。縮合反応に用いる酸性触媒としては塩酸、硫
酸、ギ酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸及びシユウ酸
等を使用することができ、中でもシュウ酸が好ましい。
【0029】こうして得られたノボラツク樹脂の重量平
均分子量は、2000〜30000の範囲であることが
好ましい。2000未満では未露光部の現像後の膜減り
が大きく、30000を超えると現像速度が小さくなつ
て感度が低下してしまう。得られたノボラック樹脂の低
分子量成分を、特開昭60−45238、同60−97
347、同60−140235、同60−18973
9、同64−14229、特開平1−276131、同
2−60915、同2−275955、同2−2827
45、同4−101147、同、4−122938等の
公報に開示されている技術、例えば分別沈澱、分別溶
解、カラムクロマトグラフィー等の方法により除去する
と、スカム、耐熱性等の性能が向上するので更に好まし
い。除去する低分子量成分の量はノボラック樹脂全量に
対して20重量%〜70重量%が好ましく、30重量%
〜60重量%が更に好ましい。低分子量成分除去後のノ
ボラック樹脂の重量平均分子量は5000〜20000
の範囲であることが好ましい。ここで、重量平均分子量
はゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイー(GPC)のポ
リスチレン換算値をもって定義される。
【0030】また、ノボラック樹脂の分散度(重量平均
分子量Mwと数平均分子量Mnの比、即ちMw/Mn)
が1.5〜7.0のものが好ましく、更に好ましくは
1.5〜4.0である。7を越えると感度、耐熱性、プ
ロファイル等の性能が損なわれる。他方、1.5未満で
はノボラック樹脂を合成する上で高度の精製工程を要す
るので、実用上の現実性を欠き不適切である。
【0031】上記本発明におけるノボラック樹脂ととも
に他のアルカリ可溶性樹脂を併用することができる。併
用可能なアルカリ可溶性樹脂は、ノボラック樹脂と相溶
すれば特に限定されないが、ポリヒドロキシスチレン、
アセトン−ピロガロール樹脂、アセトン−レゾルシン樹
脂等が耐熱性を劣化させないので好ましい。これらの他
のアルカリ可溶性樹脂は、アルカリ可溶性樹脂全量の3
0重量%以下の割合で併用可能である。
【0032】本発明では、感光物として1,2−キノン
ジアジド化合物を用いる。1,2−キノンジアジド化合
物としては、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル
エステル類を用いるが、これらは、以下に示すポリヒド
ロキシ化合物と1,2−ナフトキノンジアジド−5−
(及び/又は−4−)スルホニルクロリドとを、塩基性
触媒の存在下で、エステル化することにより得られる。
【0033】ポリヒドロキシ化合物の例としては、2,
3, 4−トリヒドロキシベンゾフエノン、2, 4, 4'
−トリヒドロキシベンゾフエノン、2, 4, 6−トリヒ
ドロキシベンゾフエノン、2, 3, 4−トリヒドロキシ
−2' −メチルベンゾフエノン、2, 3, 4, 4' −テ
トラヒドロキシベンゾフエノン、2, 2',4, 4' −テ
トラヒドロキシベンゾフエノン、2, 4, 6, 3',4'
−ペンタヒドロキシベンゾフエノン、2, 3, 4, 2',
4' −ペンタヒドロキシベンゾフエノン、2,3, 4,
2',5' −ペンタヒドロキシベンゾフエノン、2, 4,
6, 3',4',5' −ヘキサヒドロキシベンゾフエノン、
2, 3, 4, 3',4',5' −ヘキ サヒドロキシベンゾ
フエノン等のポリヒドロキシベンゾフエノン類、
【0034】2, 3, 4−トリヒドロキシアセトフエノ
ン、2, 3, 4−トリヒドロキシフエニルペンチルケト
ン、2, 3, 4−トリヒドロキシフエニルヘキシルケト
ン等のポリヒドロキシフエニルアルキルケトン類、
【0035】ビス(2, 4−ジヒドロキシフエニル)メ
タン、ビス(2, 3, 4−トリヒドロキシフエニル)メ
タン、ビス(2, 4−ジヒドロキシフエニル)プロパン
−1、ビス(2, 3, 4−トリヒドロキシフエニル)プ
ロパン−1、ノルジヒドログアイアレチン酸等のビス
((ポリ)ヒドロキシフエニル)アルカン類、
【0036】3, 4, 5−トリヒドロキシ安息香酸プロ
ピル、2, 3, 4−トリヒドロキシ安息香酸フエニル、
3, 4, 5−トリヒドロキシ安息香酸フエニル等のポリ
ヒドロキシ安息香酸エステル類、
【0037】ビス(2, 3, 4−トリヒドロキシベンゾ
イル)メタン、ビス(3−アセチル−4, 5, 6−トリ
ヒドロキシフエニル)ーメタン、ビス(2, 3, 4−ト
リヒドロキシベンゾイル)ベンゼン、ビス(2, 4, 6
−トリヒドロキシベンゾイル)ベンゼン等のビス(ポリ
ヒドロキシベンゾイル)アルカン又はビス(ポリヒドロ
キシベンゾイル)アリール類、
【0038】エチレングリコール−ジ(3, 5−ジヒド
ロキシベンゾエート)、エチレングリコール−ジ(3,
4, 5−トリヒドロキシベンゾエート)等のアルキレン
−ジ(ポリヒドロキシベンゾエート)類、
【0039】2, 3, 4−ビフエニルトリオール、3,
4, 5−ビフエニルトリオール、3, 5, 3',5' −ビ
フエニルテトロール、2, 4, 2',4' −ビフエニルテ
トロール、2, 4, 6, 3',5' −ビフエニルペントー
ル、2, 4, 6, 2',4',6' −ビフエニルヘキソー
ル、2, 3, 4, 2', 3',4' −ビフエニルヘキソー
ル等のポリヒドロキシビフエニル類、
【0040】4, 4' −チオビス(1, 3−ジヒドロキ
シ)ベンゼン等のビス(ポリヒドロキシ)スルフイド
類、
【0041】2, 2',4, 4' −テトラヒドロキシジフ
エニルエーテル等のビス(ポリヒドロキシフエニル)エ
ーテル類、
【0042】2, 2',4, 4' −テトラヒドロキシジフ
エニルスルフオキシド等のビス(ポリヒドロキシフエニ
ル)スルフオキシド類、
【0043】2, 2',4, 4' −ジフエニルスルフオン
等のビス(ポリヒドロキシフエニル)スルフオン類、
【0044】トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、4, 4',4" −トリヒドロキシ−3, 5, 3',5'
−テトラメチルトリフェニルメタン、4, 4',3'',
4''−テトラヒドロキシ−3, 5, 3',5' −テトラメ
チルト リフエニルメタン、4,4',2'', 3'', 4''
−ペンタヒドロキシ−3, 5, 3',5' −テトラメチル
トリフエニルメタン、2, 3, 4, 2',3',4' −ヘキ
サヒドロキシ−5, 5' −ジアセチルトリフエニルメタ
ン、2, 3, 4, 2',3',4',3'', 4''−オクタヒド
ロキシ−5, 5' −ジアセチルトリフエニルメタン、
2, 4, 6, 2',4',6' −ヘキサヒドロキシ−5,
5' −ジプロピオニルトリフエニルメタン等のポリヒド
ロキシトリフエニルメタン類、
【0045】3, 3, 3',3' −テトラメチル−1,
1' −スピロビ−インダン−5, 6,5',6' −テトロ
ール、3, 3, 3',3' −テトラメチル−1, 1' −ス
ピロビ−インダン−5, 6, 7, 5',6',7' −ヘキソ
オール、3, 3, 3',3' −テトラメチル−1, 1' −
スピロビ−インダン−4, 5, 6, 4',5',6' −ヘキ
ソオール、3, 3, 3',3' −テトラメチル−1, 1'
−スピロビ−インダン−4, 5, 6, 5',6',7' −ヘ
キソオール等のポリヒドロキシスピロビ−インダン類、
【0046】3, 3−ビス(3, 4−ジヒドロキシフエ
ニル)フタリド、3, 3−ビス(2, 3, 4−トリヒド
ロキシフエニル)フタリド、3',4',5',6' −テトラ
ヒドロキシスピロ [フタリド−3, 9' −キサンテン]
等のポリヒドロキシフタリド類、
【0047】モリン、ケルセチン、ルチン等のフラボノ
色素類、
【0048】α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキシ
フエニル)1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、
α,α’,α”−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフエニル)1,3,5−トリイソプロピルベンゼ
ン、α,α’,α”−トリス(3,5−ジエチル−4−
ヒドロキシフエニル)1,3,5−トリイソプロピルベ
ンゼン、α,α’,α”−トリス(3,5−ジn−プロ
ピル−4−ヒドロキシフエニル)1,3,5−トリイソ
プロピルベンゼン、α,α’,α”−トリス(3,5−
ジイソプロピル−4−ヒドロキシフエニル)1,3,5
−トリイソプロピルベンゼン、α,α’,α”−トリス
(3,5−ジn−ブチル−4−ヒドロキシフエニル)
1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、α,α’,
α”−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフエニル)
1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、α,α’,
α”−トリス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフエニ
ル)1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、α,
α’,α”−トリス(2,4−ジヒドロキシフエニル)
1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、1,3,5−
トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフエニル)
ベンゼン、1,3,5−トリス(5−メチル−2−ヒド
ロキシフエニル)ベンゼン、2,4,6−トリス(3,
5−ジメチル−4−ヒドロキシフエニルチオメチル)メ
シチレン、1−[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシ
フエニル)エチル]−4−[α,α’−ビス(4”−ヒ
ドロキシフエニル)エチル]ベンゼン、1−[α−メチ
ル−α−(4’−ヒドロキシフエニル)エチル]−3−
[α,α’−ビス(4”−ヒドロキシフエニル)エチ
ル]ベンゼン、1−[α−メチル−α−(3' ,5’−
ジメチル−4’−ヒドロキシフエニル)エチル]−4−
[α,α’−ビス(3”,5”−ジメチル−4”−ヒド
ロキシフエニル)エチル]ベンゼン、1−[α−メチル
−α−(3’−メチル−4’−ヒドロキシフエニル)エ
チル]−4−[α' ,α’−ビス(3”−メチル−4”
−ヒドロキシフエニル)エチル]ベンゼン、1−[α−
メチル−α−(3’−メトキシ−4’−ヒドロキシフエ
ニル)エチル]−4−[α' ,α’−ビス(3”−メト
キシ−4”−ヒドロキシフエニル)エチル]ベンゼン、
1−[α−メチル−α−(2’,4’−ジヒドロキシフ
エニル)エチル]−4−[α’,α’−ビス(4”−ヒ
ドロキシフエニル)エチル]ベンゼン、1−[α−メチ
ル−α−(2’,4’−ジヒドロキシフエニル)エチ
ル]−3−[α’’α’−ビス(4”−ヒドロキシフエ
ニル)エチル]ベンゼン等の特開平4−253058号
公報に記載のポリヒドロキシ化合物、
【0049】p−ビス (2, 3, 4−トリヒドロキシベ
ンゾイル)ベンゼン、p−ビス (2, 4, 6−トリヒド
ロキシベンゾイル)ベンゼン、m−ビス (2, 3, 4−
トリヒド ロキシベンゾイル)ベンゼン、m−ビス
(2, 4, 6−トリヒドロキシベンゾイル)ベンゼン、
p−ビス (2, 5−ジヒドロキシ−3−ブロムベンゾイ
ル)ベンゼ ン、p−ビス (2, 3, 4−トリヒドロキ
シ−5−メチルベンゾイル)ベンゼン、p−ビス (2,
3, 4−トリヒドロキシ−5−メトキシベンゾイル)ベ
ンゼン、p−ビス (2, 3, 4−トリヒドロキシ−5−
ニトロベンゾイル)ベンゼン、p−ビス (2, 3, 4−
トリヒドロキシ−5−シアノベンゾイル)ベンゼン、
1, 3, 5−トリス (2, 5−ジヒドロキシベンゾイ
ル)ベンゼン、1, 3, 5−トリス (2, 3, 4 −ト
リヒドロキシベンゾイル)ベンゼン、1,2, 3−トリ
ス (2, 3, 4−トリヒドロキシベンゾイル)ベンゼ
ン、1, 2,4−トリス (2, 3, 4−トリヒドロキシ
ベンゾイル)ベンゼン、1, 2, 4,5−テトラキス
(2, 3, 4−トリヒドロ キシ ベンゾイル)ベンゼ
ン、α,α’−ビス (2, 3, 4−トリヒドロキシベン
ゾイル)−p−キシレン、α, α’, α’−トリス
(2, 3, 4−トリヒドロキシベンゾイル)メシチレ
ン、
【0050】2,6−ビス−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジメチル−ベンジル)−p−クレゾール、
2,6−ビス−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−ベ
ンジル)−p−クレゾール、2,6−ビス−(2’−ヒ
ドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチル−ベンジル)−
p−クレゾール、2,6−ビス−(2’−ヒドロキシ−
5’−エチル−ベンジル)−p−クレゾール、2,6−
ビス−(2’,4’−ジヒドロキシ−ベンジル)−p−
クレゾール、2,6−ビス−(2’−ヒドロキシ−3’
−t−ブチル−5’−メチル−ベンジル)−p−クレゾ
ール、2,6−ビス−(2’,3’,4’−トリヒドロ
キシ−5’−アセチル−ベンジル)−p−クレゾール、
2,6−ビス−(2’,4’,6’−トリヒドロキシ−
ベンジル)−p−クレゾール、2,6−ビス−(2’,
3’,4’−トリヒドロキシ−ベンジル)−p−クレゾ
ール、2,6−ビス−(2’,3’,4’−トリヒドロ
キシ−ベンジル)−3,5−ジメチル−フエノール、
4,6−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメ
チル−ベンジル)−ピロガロール、4,6−ビス−
(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメトキシ−ベンジ
ル)−ピロガロール、2,6−ビス−(4’−ヒドロキ
シ−3’,5’−ジメチル−ベンジル)−1,3,4−
トリヒドロキシ−フエノール、4,6−ビス−(2’,
4’,6’−トリヒドロキシ−ベンジル)−2,4−ジ
メチル−フエノール、4,6−ビス−(2’,3’,
4’−トリヒドロキシ−ベンジル)−2,5−ジメチル
−フエノール等を挙げることができる。
【0051】また、ノボラツク樹脂等フエノール樹脂の
低核体を用いる事もできる。
【0052】前記感光物を生成するためのエステル化反
応は、所定量のポリヒドロキシ化合物と、1,2−ナフ
トキノンジアジド−5−(及び/叉は−4−)スルホニ
ルクロリドとをジオキサン、アセトン、テトラヒドロフ
ラン、メチルエチルケトン、N−メチルピロリドン、ク
ロロホルム、トリクロロエタン、トリクロロエチレンあ
るいはジクロロエタン等の溶媒に溶かし、塩基性触媒、
例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、
N−メチルピペラジン、4−ジメチルアミノピリジン等
を滴下して縮合させる。得られた生成物は、水洗後精製
し乾燥する。
【0053】通常のエステル化反応においては、エステ
ル化数及びエステル化位置が種々異なる混合物が得られ
るが、合成条件叉はポリヒドロキシ化合物の構造を選択
することにより、ある特定の異性体のみを選択的にエス
テル化させることもできる。本発明でいうエステル化率
は、この混合物の平均値として定義される。
【0054】このように定義されたエステル化率は、原
料であるポリヒドロキシ化合物と1, 2−ナフトキノン
ジアジド−5− (及び/又は−4−)スルホニルクロリ
ドとの混合比により制御できる。即ち、添加された1,
2−ナフトキノンジアジド− 5− (及び/又は−4
−)スルホニルクロリドは、実質上総てエステル化反応
を起こすので、所望のエステル化率の混合物を得るため
には、原料のモル比を調整すれば良い。
【0055】必要に応じて、1, 2−ナフトキノンジア
ジド−5−スルホニルクロリドと1, 2−ナフトキノン
ジアジド−4−スルホニルクロリドを併用することもで
きる。 また、前記方法における反応温度は、通常−2
0〜60℃、好ましくは0〜40℃である。
【0056】前記のような方法で合成される感光性化合
物は、樹脂組成物として使用する際に、単独でもしくは
2種以上混合してアルカリ可溶性樹脂に配合して使用さ
れるが、その配合量は、アルカリ可溶性樹脂100重量
部に対し該化合物5〜150重量部、好ましくは20〜
100重量部である。この使用比率が5重量部未満では
残膜率が著しく低下し、また150重量部を越えると感
度及び溶剤への溶解性が低下する。
【0057】本発明の組成物には、更に現像液への溶解
促進のために、ポリヒドロキシ化合物を含有することが
できる。好ましいポリヒドロキシ化合物としては、フエ
ノール類、レゾルシン、フロログルシン、2, 3, 4−
トリヒドロキシベンゾフエノン、2, 3, 4, 4’−テ
トラヒドロキシベンゾフエノン、2, 3, 4, 3’,
4’, 5’−ヘキサヒドロキシベンゾフエノン、アセト
ン−ピロガロール縮合樹脂、フロログルシド、2, 4,
2’, 4’−ビフエニルテトロール、4, 4’−チオビ
ス (1, 3−ジヒドロキシ)ベンゼン、2, 2’, 4,
4’−テトラヒドロキシジフエニル エーテル、2,
2’, 4, 4’−テトラヒドロキシジフエニルスルフオ
キシド、2, 2’, 4, 4’−テトラヒドロキシジフエ
ニルスルフオン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビス
フェノール、α, α',α" −トリス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1, 3, 5−トリイソプロピルベンゼン、
α, α',α" −トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1
−エチル−4−イソプロピルベンゼン、1,2,2−ト
リス(ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,2−ト
リス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2,5,5−テトラキス(4−ヒドロキシ
フェニル)ヘキサン、1,2−テトラキス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(ヒドロキ
シフェニル)ブタン、パラ[α,α,α’,α’−テト
ラキス(4−ヒドロキシフェニル)]−キシレン等を挙
げることができる。
【0058】これらのポリヒドロキシ化合物は、キノン
ジアジド化合物100重量部に対して、通常100重量
部以下、好ましくは5〜70重量部以下の割合で配合す
ることができる。
【0059】本発明の感光物及びアルカリ可溶性樹脂を
溶解させる溶剤としては、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテ
ート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキ
シプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢
酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチ
ル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプ
ロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、
3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、
ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルプロピオネート等を用
いることができる。これらの有機溶剤は単独で、又は2
種以上の組み合わせで使用される。
【0060】更に、N−メチルホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジ
メチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル等の高沸
点溶剤を混合して使用することができる。
【0061】本発明のポジ型フオトレジスト組成物に
は、ストリエーシヨン等の塗布性を更に向上させるため
に、界面活性剤を配合する事ができる。界面活性剤とし
ては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチ
レンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエー
テル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリ
オキシエチレンオクチルフエノールエーテル、ポリオキ
シエチレンノニルフエノールエーテル等のポリオキシエ
チレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン
・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー類、ソルビ
タンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソ
ルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエー
ト、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステア
レート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタ
ントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリ
ステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトツプEF
301, EF303, EF352 (新秋田化成( 株)
製)、メガフアツクF171, F173 (大日本インキ
( 株) 製)、フロラードFC430, FC431 (住友
スリーエム( 株) 製)、アサヒガードAG710, サー
フロンS−382, SC101, SC102, SC10
3, SC104, SC105, SC106 (旭硝子(
株) 製)等のフツ素系界面活性剤、オルガノシロキサン
ポリマーKP341 (信越化学工業( 株) 製)やアクリ
ル酸系もしくはメタクリル酸系 (共)重合ポリフローN
o.75, No.95 (共栄社 油脂化学工業( 株)
製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配
合量は、本発明の組成物中のアルカリ可溶性樹脂及びキ
ノンジアジド化合物100重量部当たり、通常、2重量
部以下、好ましくは1重量部以下である。
【0062】これらの界面活性剤は単独で添加してもよ
いし、また、いくつかの組み合わせで添加することもで
きる。
【0063】本発明のポジ型フオトレジスト組成物の現
像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭
酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウ
ム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、
n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミ
ン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチ
ルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジ
メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のア
ルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン
等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の
環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用すること
ができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピ
ルアルコール等のアルコール類、ノニオン系界面活性剤
等の界面活性剤を適当量添加して使用することもでき
る。
【0064】本発明のポジ型フオトレジスト組成物に
は、必要に応じ、吸光剤、架橋剤、接着助剤等を配合す
ることができる。吸光剤は、基板からのハレーションを
防止する目的や透明基板に塗布した際の視認性を高める
目的で、必要に応じて添加される。例えば、「工業用色
素の技術と市場」(CMC出版)や、染料便覧(有機合
成化学協会編)に記載の市販の吸光剤、例えば、C.I.De
sperse Yellow 1,3,4,5,7,8,13,23,31,49,50,51,54,56,
60,64,66,68,79,82,88,90,93,102,114及び124 、C.I.Di
sperse Orange 1,5,13,25,29,30,31,44,57,72 及び73、
C.I.Disperse Red1,5,7,13,17,19,43,50,54,58,65,72,7
3,88,117,137,143,199 及び210 、C.I.Disperse Violet
43、C.I.Disperse Blue 96、C.I.Fluorescent Brighte
ning Agent 112, 135及び163 、C.I.Solvent Yellow 1
4,16,33 及び56、C.I.Solvent Orange 2 及び45、C.I.
Solvent Red 1,3,8,23,24,25,27 及び49、C.I.Pigment
Green 10、C.I.Pigment Brown 2 等を好適に用いること
ができる。吸光剤は通常、アルカリ可溶性樹脂100重
量部に対し、100重量部以下、好ましくは50重量部
以下、更に好ましくは30重量部以下の割合で配合され
る。
【0065】架橋剤は、ポジ画像を形成するのに影響の
無い範囲で添加される。架橋剤の添加の目的は、主に、
感度調整、耐熱性の向上、耐ドライエッチング性向上等
である。架橋剤の例としては、メラミン、ベンゾグアナ
ミン、グリコールウリル等にホルムアルデヒドを作用さ
せた化合物、叉はそのアルキル変性物や、エポキシ化合
物、アルデヒド類、アジド化合物、有機過酸化物、ヘキ
サメチレンテトラミン等を挙げることができる。これら
の架橋剤は、感光剤100重量部に対して、10重量部
未満、好ましくは5重量部未満の割合で配合できる。架
橋剤の配合量が10重量部を超えると感度が低下し、ス
カム(レジスト残渣)が生じるようになり好ましくな
い。
【0066】接着助剤は、主に、基板とレジストの密着
性を向上させ、特にエッチング工程においてレジストが
剥離しないようにするための目的で添加される。具体例
としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルク
ロロシラン、メチルジフェニルクロロシラン、クロロメ
チルジメチルクロロシラン等のクロロシラン類、トリメ
チルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチ
ルジメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシ
ラン等のアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザ
ン、N,N' −ビス(トリメチルシリル)ウレア、ジメ
チルトリメチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダ
ゾール等のシラザン類、ビニルトリクロロシラン、γ−
クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン等のシラン類、ベンゾトリアゾール、ベ
ンゾイミダゾール、インダゾール、イミダゾール、2−
メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズ
チアゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、ウラ
ゾール、チオウラシル、メルカプトイミダゾール、メル
カプトピリミジン等の複素環状化合物や、1,1−ジメ
チルウレア、1,3−ジメチルウレア等の尿素、叉はチ
オ尿素化合物を挙げることができる。
【0067】これらの接着助剤は、アルカリ可溶性樹脂
100重量部に対し、通常10重量部未満、好ましくは
5重量部未満の割合で配合される。
【0068】上記ポジ型フオトレジスト組成物を精密集
積回路素子の製造に使用されるような基板 (例:シリ
コン/二酸化シリコン被覆、ガラス基板、ITO基板等
の透明基板等)上にスピナー、コーター等の適当な塗布
方法により塗布後プリベークして、所定のマスクを通し
て露光し、必要に応じて後加熱(PEB:Post ExposureBak
e)を行い、現像、リンス、乾燥することにより良好な
レジストを得ることができる。また、本発明のポジ型フ
オトレジスト組成物はPS版にも用いることができる。
【0069】以下、本発明を実施例により更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、%は、特に指定のない限り、重量%を示す。
【0070】
【実施例】
合成例1 化合物〔I−a〕の合成 フェノール 270g及び ドデシルチオール 3ml の混合物を50℃に加熱しそして該加熱混合物中に塩化
水素ガスを30分間流した。15分経過した時点で1,
5−ジメチル−1,4−シクロヘキサジエン30gを8
分間かけ添加し、50℃で22時間攪拌を続けた後、混
合物を酢酸エチルで希釈し、水で3回洗浄し、硫酸マグ
ネシウム上で乾燥し、そして真空ストリッピングにより
過剰のフェノールを除去した。褐色の残渣をクロルベン
ゼンから再結晶化して、1,3−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1,3−ジメチルシクロヘキサン〔I−
a〕24gを得た。
【0071】合成例2 化合物〔I−b〕の合成 合成例1のフェノール270gをo−クレゾール31
1.0gに変えた以外は合成例1と同様にして合成し、
1,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
−1,3−ジメチルシクロヘキサン〔I−b〕を21g
得た。
【0072】合成例3 化合物〔I−g〕及び〔I−
d〕の合成 〔I−g〕;4−〔1−〔3−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルシクロヘキシル〕−1−メチルエチ
ル〕−フェノール 〔I−d〕;4,4′−〔1−メチル−4−(1−メチ
ルエチル)−1,3−シクロヘキサンジイル〕ビスフェ
ノール
【0073】 フェノール 2000g、 γ−テルピネン 425g、及び 酸性イオン交換樹脂Amberlyst 31 200g の溶液を95〜110℃で20時間加熱した。その後イ
オン交換樹脂を濾別し、減圧蒸留して残存フェノールを
除去しかつ蒸留残渣を得た。50℃の温度にあるこの残
渣にクロロホルム(600ml)を添加した。この残渣/
クロロホルム混合物を10時間かかって室温まで冷却
し、粗製の黄褐色結晶状の〔I−g〕化合物を得た。こ
の粗製〔I−g〕固体をクロロホルム混合物から濾過に
より回収し、それにより〔I−d〕化合物を含有する濾
液を残留させた。この粗製〔I−g〕固体をクロロホル
ムから再結晶化して純粋な〔I−g〕の白色結晶(27
0g)及び別の〔I−d〕を含む濾液を得た。前記した
2つの濾液を真空中で濃縮し、それから第2の白色固体
を濾過により回収し、それをイソプロピルアルコールか
ら再結晶化して純粋な〔I−d〕化合物(31g)を得
た。
【0074】合成例4 化合物〔I−h〕の合成 前記合成例3の〔I−g〕の合成におけるフェノール2
000gをo−クレゾール2300gに変えた以外は同
様に合成し、〔I−h〕化合物を240g得た。
【0075】合成例5 化合物〔I−e〕の合成 〔I−e〕;4,4′−〔4−(1−メチルエチル)−
1,4−シクロヘキサンジイル〕ビスフェノール フェノール 338.4g、 三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体 3.4g を500mlの3つ口フラスコに仕込み、80℃でα−テ
ルピネン81.6gを3時間かけて滴下し、さらに同温
度で2時間攪拌し、反応させた。次いで生成物を蒸留水
で3回水洗したのち、減圧下で加熱してフェノールと副
生成物を留去し、粗製の〔I−e〕固体を得た。これを
クロルベンゼンで再結晶し、純粋な〔I−e〕化合物8
2.0gを得た。
【0076】 合成例6 化合物〔I−l〕の合成 テルペンビス−o−クレゾール(本州化学(株)製) 70.5g、 25%テトラメチルアンモニウムヒドロ オキシド水溶液 182.3g及び 蒸留水 100ml を撹拌器、還流冷却管、温度計、滴下装置を取り付けた
4つ口フラスコに仕込み、40℃に加熱し、テルペンビ
ス−o−クレゾールを溶解させた。混合溶液に37%ホ
ルマリン水溶液97.4gを30分かけて滴下し、40
℃で10時間加熱撹拌した。反応混合液に蒸留水100
mlと塩酸50mlを加え、褐色固体を得た。得られた褐色
固体をカラムクロマトグラフィーにより精製し、白色粉
末である化合物〔I−l〕57.8gを得た。
【0077】 合成例7 ノボラック樹脂の合成(a−1) m−クレゾール 129.77g、 p−クレゾール 32.44g、 2,3−キシレノール 48.87g及び 明細書中の化合物〔I−j:ヤスハラケミカル社製〕 29.33gと ホルマリン水溶液(37.27%) 145.03g を1リットルの3つ口フラスコに仕込み90℃で撹拌
下、シユウ酸0.75gを添加した。1時間後、浴温を
115℃に上げ、更に3時間撹拌した。次いで、還流冷
却管をリービッヒコンデンサーに取り替え、浴温を徐々
に200℃まで上げ、未反応のホルマリン、水を除去し
た。2時間常圧留去を行った後、徐々に1mmHgまで
減圧して未反応のモノマー等を除去した。溶融したアル
カリ可溶性ノボラック樹脂を室温に戻して回収した。得
られたノボラツク樹脂(a−1)は重量平均分子量46
80(ポリスチレン換算)であり、分散度は4.36で
あった。
【0078】合成例8 ノボラック樹脂の合成(b−
1)〜(l−1) 上記合成例7と同様にして下記表1及び表2に記載のフ
ェノール類及び一般式〔2〕で表される化合物(表中括
弧内は明細書中の化合物の番号に対応)を所定のモル%
仕込み、ホルムアルデヒドと縮合することによりノボラ
ック樹脂(b−1)〜(l−1)までを得た。なお、表
1中(X)は
【0079】
【化8】
【0080】を表す。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】合成例9 分別ノボラック樹脂(a−2)
〜(l−2) 上記合成例7及び8で得られたノボラック樹脂(a−
1)〜(l−1)それぞれ100gを1000gのアセ
トンに溶解し、撹拌下n−ヘキサン1000g〜160
0gを添加し、30分撹拌の後、1時間静置した。上層
をデカンテーション除去した後、残った下層をロータリ
ーエバポレーターを用いて溶媒を留去し固形分別ノボラ
ック(a−2)〜(l−2)を得た。それらの固形分別
ノボラックの各々の低分子量成分除去率(%)と重量平
均分子量(Mw)を下記表3に示した。
【0084】
【表3】
【0085】 合成例10 感光物(A−1)の合成 α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1 −エチル−4−イソプロピルベンゼン 35.3g、 1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド 53.7g、 アセトン 800ml を3つ口フラスコに仕込み、均一に溶解した。次いで、
トリエチルアミン21.2gを徐々に滴下し、25℃で
3時間反応させた。反応混合液を1%塩酸水溶液3リッ
トル中に注ぎ、生じた沈澱を濾別し、水洗、乾燥を行い
感光物(A−1)75.0gを得た。
【0086】 合成例11 感光物(B−1)の合成 2,6−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジル) −p−クレゾール 37.6g、 1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド 53.7g、及び アセトン 750ml を3つ口フラスコに仕込み、均一に溶解した。次いで、
トリエチルアミン21.2gを徐々に滴下し、25℃で
3時間反応させた。反応混合液を1%塩酸水溶液250
0ml中に注ぎ、生じた沈澱を濾別し、水洗、乾燥(4
0℃)を行い、感光物(B−1)72.1gを得た。
【0087】 合成例12 感光物(C−1)の合成 4,4′,4″−トリヒドロキシ−3,5,3′,5′ −テトラメチルフェニルメタン 39.3g、 1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド 53.7g、及び クロロホルム 750ml を3つ口フラスコに仕込み、均一に溶解した。次いで、
トリエチルアミン21.2gを徐々に滴下し、25℃で
3時間反応させた。反応混合液を濃縮し、アセトンに再
溶解した。得られた混合液を1%塩酸水溶液2.5リッ
トル中に注ぎ、生じた沈澱を濾別し、水洗、乾燥(40
℃)を行い、感光物(C−1)72.1gを得た。
【0088】合成例13 感光物(D−1)の合成 2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン19.19
g、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルク
ロリド53.7g、アセトン800mlを3つ口フラス
コに仕込み、均一に溶解した。次いで、トリエチルアミ
ン21.2gを徐々に滴下し、25℃で3時間反応させ
た。反応混合液を1%塩酸水溶液3l中に注ぎ、生じた
沈澱を濾別し、水洗、乾燥を行い感光物(D−1)6
2.3gを得た。
【0089】ポジ型フオトレジスト組成物の調製と評価 実施例1〜18及び比較例1〜7、8 合成例7及び8で得られたノボラック樹脂(a−1)〜
(l−1) 合成例9で得られた分別ノボラック樹脂(a−2)〜
(l−2)、上記合成例10〜13で得られた感光物
(A−1)〜(D−1)、溶剤及び必要に応じてポリヒ
ドロキシ化合物を下記表4に示す割合で混合し、均一溶
液とした後、孔径0.10μmのミクロフィルターを用
いて濾過し、フォトレジスト組成物を調製した。このフ
ォトレジスト組成物を、スピナーを用いてシリコンウエ
ハー上に塗布し、真空吸着式ホツトプレートで90℃、
60秒間乾燥してレジスト膜を得た。この膜に縮小投影
露光装置(ニコン社製縮小投影露光装置NSR−200
5i9C)を用い露光した後、110℃で60秒間PE
Bを行い、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド水溶液で1分間現像し、30秒間水洗して乾燥
した。このようにして得られたシリコンウエハーのレジ
ストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、レジストを
評価した。結果を下記表5に示す。
【0090】感度は、0.60μmのマスクパターンを
再現する露光量の逆数をもつて定義し、比較例1のレジ
ストの感度に対する相対値で示した。解像力は、0.6
0μmのマスクパターンを再現する露光量における限界
解像力を表す。耐熱性は、レジストがパターン形成され
たシリコンウエハーをホットプレート上で4分間ベーク
し、そのパターンの変形が起こらない温度を示した。レ
ジストの形状は、0.50μmのレジストパターン断面
におけるレジスト壁面とシリコンウエハーの平面のなす
角(θ)で表した。スカムは0.50μmのレジストパ
ターンにおける現像残渣の残り具合で示し、残渣が観察
されなかったものを○、若干認められたものを△、かな
り残ったものを×で表した。
【0091】
【表4】
【0092】ここで、 *1 P−1:α,α,α'-トリス(4-ヒドロキシフェニル)-1-
エチル-4-イソプロピルベンゼン P−2:トリス(4-ヒドロキシフェニル)メタン P−3:1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン *2 S−1:エチルセロソルブアセテート S−2:2-ヒドロキシプロピオン酸エチル S−3:3-メトキシプロピオン酸メチル S−4:3-エトキシプロピオン酸エチル
【0093】
【表5】
【0094】上記表5に示すように、本発明の実施例1
〜18は、比較例1〜7と比較して、感度、解像力、耐
熱性、現像残渣(スカム)、レジスト形状のすべてにお
いて、良好な結果が得られた。
【0095】耐ドライエッチング性を調べるために、上
記実施例1〜18及び下記表6に記載の比較例8の組成
物を用いて、前記方法によりシリコーンウエハー上に形
成されたレジストパターンを、大日本スクリーン社製A
EW−612装置を用い、加熱昇温させながら(初期温
度100℃、最終温度250℃)、遠紫外線を60秒間
照射し、その後走査型電子顕微鏡でレジストパターンを
観察した。特開平7−261381号記載の化合物(*
Y)を添加したレジスト(表6の比較例8)はドライエ
ッチング後パターンの変形が大きかったが、実施例1〜
18のレジストはほとんどパターンの変形が見られなか
った。
【0096】
【表6】
【0097】
【発明の効果】本発明のアルカリ可溶性ノボラック樹脂
を用いたポジ型フォトレジストは感度、解像度、レジス
ト形状、スカム及び耐熱性、更に耐ドライエッチング性
に優れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ可溶性樹脂と1,2−キノンジ
    アジド化合物を含有するポジ型フォトレジスト組成物に
    おいて、該アルカリ可溶性樹脂が、下記一般式〔1〕で
    表されるフェノール類の少なくとも1種及び下記一般式
    〔2〕で表される化合物の少なくとも1種を含有する混
    合物と、アルデヒド類とを縮合させることにより得られ
    るノボラック樹脂を含むことを特徴とするポジ型フォト
    レジスト組成物。 【化1】 式〔1〕中、R1 〜R3 は、同一でも異なってもよく、
    水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、アルコ
    キシ基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、ア
    ルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、アリー
    ルカルボニル基又はシクロアルキル基を表す。 【化2】 式〔2〕中、R4 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
    基、シクロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリー
    ル基、アルコキシ基、アシル基、アルケニル基、アラル
    キル基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル
    基、アシロキシ基、ニトロ基又はシアノ基を表す。R5
    は水素原子又はアルキル基を表す。Xは、単結合又は−
    C(CH3 )(CH3 )−を表す。m、nは、1〜3の
    整数を表し、m+n=5である。lは、1〜3の整数を
    表す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007049524A1 (ja) * 2005-10-26 2007-05-03 Asahi Kasei Emd Corporation ポジ型感光性樹脂組成物

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