JPH09160064A - 異方性シートおよび配線基板 - Google Patents

異方性シートおよび配線基板

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JPH09160064A
JPH09160064A JP31651295A JP31651295A JPH09160064A JP H09160064 A JPH09160064 A JP H09160064A JP 31651295 A JP31651295 A JP 31651295A JP 31651295 A JP31651295 A JP 31651295A JP H09160064 A JPH09160064 A JP H09160064A
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film
polysiloxane
polysilane
substrate
semiconductor element
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JP31651295A
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Yukio Kizaki
幸男 木崎
Tatsuaki Uchida
竜朗 内田
Atsuko Iida
敦子 飯田
Seisaburo Shimizu
征三郎 清水
Yutaka Majima
豊 真島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い信頼性をもって半導体素子を基板上に精
度よく実装するための異方性シートを提供する。 【解決手段】 ポリシラン部分及びポリシロキサン部分
の少なくとも一方を含み、電気的特性及び磁気的特性の
少なくとも1つの特性が異なる貫通領域を有することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異方性シートに係
り、特に、基板上に形成された電極と、この基板に実装
されるIC等の電子部品の微細な電極、または基板に実
装されるフレキシブル基板等の基板上の微細な電極とを
電気的に接続するための電極接続用シートに関する。ま
た、本発明は、コンデンサ素子や抵抗体素子、および磁
性体素子などを組み込んだ機能素子一体型の回路基板に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置をより薄く、より高密
度に実装する方法として、配線基板上に半導体素子を固
着搭載し、ワイヤを用いて電気的接続を行なういわゆる
ワイヤボンディング実装に代わって、半導体素子にバン
プを形成して直接基板に接続し実装する技術が開発され
てきている。その一例として、加圧方向にのみ導電性を
示す異方性導電材料を介して、基板上に形成された微細
な電極パターンと電子部品の電極とを接続する方法が挙
げられる。このような実装方法においては、図16に示
すように、配線121が形成されたガラス基板120
と、電極124を介してはんだバンプ125が形成され
た半導体素子123との間には、導電性粒子127を分
散させた接着剤126が配置される。なお、この導電性
粒子127は、プラスチック等からなる絶縁粒子の表面
に、導電性を有する金属が被覆されたものである。この
ように導電性粒子が分散された接着剤を、基板120の
配線121と半導体素子123に形成されたバンプ12
5との間に挟んで加圧することによって、加圧方向にの
み導電性が付与される。
【0003】このような接続方法は、液晶表示装置にも
用いられるものの、最近では、液晶画素部の高精細化に
伴う電極パターンの狭ピッチ化に対応しきれなくなりつ
つある。すなわち、隣接する電極パターンのピッチが狭
くなると、基板と半導体素子との間に配置された接着剤
中に分散された導電粒子同士が、横方向で接触しやすく
なる。このような導電性粒子の接触に起因して、隣接す
る電極間で短絡が発生することがあった。短絡を防止す
るためには、前述の導電粒子の表面に、さらに絶縁材料
の被覆を形成することなどの手法が提案されているが、
この場合には、粒子コストが増加してしまう。
【0004】また、液晶表示装置に用いられる駆動回路
は、図17に模式的に示すように、プリント基板130
上にコンデンサ素子131や抵抗体素子132などを組
み込むことによって構成されており、このプリント基板
は、TAB(tape automated bond
ing)等のフレキシブル配線基板135によって、液
晶パネル基板136に接続されていた。すなわち、表示
領域137が形成された液晶パネル基板136と、駆動
回路部であるプリント基板130とを別個の工程で作製
した後、フレキシブル配線基板135によってこれらを
接続しなければならず、液晶表示装置の高密度実装化が
図りにくいという問題を有していた。
【0005】なお、バンプを用いて半導体素子を基板上
に直接実装する他の方法として、フェイスダウン実装技
術が挙げられる。このフェイスダウン実装は、用途に応
じて様々な接続材料、実装方式が提案されており、例え
ば、スーパーコンピューターなどには、はんだバンプを
用いたフリップチップ技術が適用され、液晶ディスプレ
イなどにはCOG(Chip on glass)が用
いられている。はんだバンプを用いたフリップチップ技
術においては、はんだを溶融させて接続するので、はん
だの表面張力による位置合わせ(セルフアライン)機構
が生じ、ボンダの精度が荒くても半導体素子を正確に接
続することが可能である。
【0006】一方、COG実装の一手法として、図18
に示すように、半導体素子142に形成された低融点で
硬度の低いはんだバンプ143を基板140の配線14
1に圧接することによって初期接続を行なう技術も提案
されている(特開平3−108734)。このような方
法では、前述のようなセルフアライン機構が生じないの
で、はんだバンプの場合よりも、より厳密なボンダの位
置合わせ精度が要求されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】半導体素子を基板上に
実装するに当たって、半導体素子表面に形成されたはん
だバンプと、基板との間に導電性粒子を介在させること
によって電気的異方性を付与する方法においては、粒子
の大きさ、および粒子の分散状態に制約がある。一般
に、粒子の大きさは直径3〜10μmであり、このサイ
ズより小さいサブミクロンオーダーの粒子は作製されて
いない。導電性粒子は、粒子同士が互いに接触し合わな
いように絶縁性接着剤中に分散させなければならない
が、隣接する電極間のピッチが微細になるにしたがっ
て、粒子の分散状態を制御することが困難となる。さら
に、この導電性粒子を分散させた絶縁性接着剤を介在さ
せてICなどの電子部品を接合させる際には、温度、荷
重、および時間等の条件を考慮しなければならない。特
に、荷重は、粒子の潰れ量に大きく影響を及ぼすもの
の、隣接する電極間の短絡が生じないように制御するこ
ともまた、狭ピッチ接続ほど困難になる。
【0008】以上述べた理由から、30μm以下の微細
なピッチで半導体素子に形成された電極を、従来のよう
な異方性導電材料を介在させる方法によって基板に接続
した場合には、隣接する電極間で短絡が発生してしま
い、その電気的異方性には限界があった。
【0009】また、駆動回路に関しても、従来技術では
コンデンサ素子や抵抗体素子、および磁性体素子などを
組み込んだプリント基板を用意し、フレキシブル配線基
板等を用いて液晶パネル基板に接続するため、液晶表示
装置の高密度実装化が図りにくいという欠点を有してい
た。
【0010】一方、はんだバンプによって半導体素子を
基板上の配線パターンに直接実装する際には、セルフア
ライン機構が生じない場合、位置合わせ精度が荒いボン
ダを用いても十分な精度で接続を行なうことが望まれて
いる。それにもかかわらず、このような接続方法は未だ
得られていない。
【0011】そこで、本発明は、高い信頼性をもって半
導体素子を基板上に精度よく実装するための異方性シー
トを提供することを目的とする。また、本発明は、液晶
表示装置の高密度実装を可能とする回路基板を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ポリシラン部分およびポリシロキサン部
分の少なくとも一方を含み、電気的特性および磁気的特
性の少なくとも1つの特性が異なる貫通領域を有するこ
とを特徴とする異方性シートを提供する。
【0013】また、本発明は、ポリシラン部分およびポ
リシロキサン部分の少なくとも一方を含むシート状部材
と、このシート状部材に形成された配線、コンデンサ素
子、抵抗体素子あるいは磁性体素子とを有する配線基板
であって、前記配線は、前記ポリシロキサン部分に導電
体材料を含浸させることによって形成され、前記コンデ
ンサ素子は、前記ポリシロキサン部分に誘電体材料を含
浸させることによって形成され、前記抵抗体素子は、前
記ポリシロキサン部分に抵抗体材料を含浸させることに
よって形成され、前記磁性体素子は、前記ポリシロキサ
ン部分に磁性体材料を含浸させることによって形成され
たことを特徴とする配線基板を提供する。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、ポリシロキサンの前駆体としてポリシランを
使用する。このポリシランはSi−Si結合を有してお
り、紫外線を照射することによってそのSi−Si結合
が切れてSi−OH結合、またはSi−O−Si結合が
生じる。その結果、紫外線が照射された領域のポリシラ
ンは、多孔性物質であるポリシロキサンに変化し、この
多孔性領域に、所定の材料をドーピングすることによっ
て所望の特性を付与することができる。例えば、導電材
料をドーピングした場合には、露光個所のみを選択的に
導電体にすることが可能であり、強磁性体材料をドーピ
ングした場合には、この露光箇所のみを選択的に強磁性
体にすることができる。また、本発明の異方性シート
は、露光の際に紫外線が照射されなかった未露光部にポ
リシラン膜が存在しているので、封止樹脂としての機能
も有する。したがって、半導体素子を基板上に実装する
と同時に、半導体素子と基板との接続部の封止を行なう
ことが可能である。本発明において用いられるポリシラ
ンとしては、下記化1に示す一般式(1)で表わされる
化合物が挙げられる。
【0015】
【化1】
【0016】上記一般式(1)中、R1 、R2 、R3
よびR4 は、置換または未置換の脂肪族炭化水素残基、
脂環式炭化水素残基、芳香族炭化水素残基および水素か
らなる群から、それぞれ独立して選択される基であり、
mおよびnは整数である。
【0017】具体的には、下記化2および3に示す式
(2)〜(9)で表わされる化合物が挙げられる。これ
らの化合物のなかで、式(3)で表わされる化合物は、
ビニル基が導入されているので、重合開始剤を用いて付
加重合を行なうことが可能である。
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】ポリシラン膜の形成に当たっては、まず、
前述のようなポリシランを、有機溶剤に溶解してスピン
コート法などを用いて適切な基材上に塗布する。溶剤と
しては、例えば、ベンゼン、トルエン、四塩化炭素等を
使用することができる。次いで、乾燥させることによっ
て溶媒を蒸発除去し、2〜20μm程度のポリシラン膜
を形成する。
【0021】続いて、所定のマスクを介して、320〜
450nmの波長を有する紫外線をポリシラン膜に照射
することによって露光処理を施す。この際、照射量は1
〜10J/cm2 程度とすることが好ましく、これによ
って、露光部が選択的に多孔質のポリシロキサンに変化
する。
【0022】この露光部には、後述する種々の方法によ
って導電性材料、および磁性体等をドープして、所望の
特性を付与することができる。例えば、露光部に導電材
料をドープすることによって、回路基板上の配線と半導
体素子の電極とを接続するための接合部を形成すること
ができる。
【0023】特に、本発明の異方性シートは、ポリシラ
ン膜の露光箇所だけを選択的に導体にすることができる
ので、マスクの開口部のサイズを選択することによっ
て、所望のピッチで、ポリシラン膜に導電性を付与する
ことができる。したがって、30μm以下のような微細
なピッチで電極が形成された半導体素子を、精度よく基
板上の配線に接続することが可能となる。一方、電極ピ
ッチが30μm以上の場合の接続においても、従来の異
方性導電材料で用いられるような粒子に対する絶縁等の
処理を用いていないので、大幅なコスト削減につなが
る。
【0024】本発明の異方性シートに導電材料をドープ
した場合には、半導体素子の電極に対応する領域のみに
選択的に導電性を付与し、それ以外の領域はポリシラン
によって構成される異方性導電シートを得ることができ
る。このような本発明の異方性導電シートを用いて半導
体素子と基板との接続を行なう場合には、半導体素子上
にバンプを形成する必要はなく、また、接続の際にはポ
リシランによって接続部の封止も同時に行なわれること
になる。したがって、バンプ形成の工程や、接続部を樹
脂封止するための別個の工程を必要とせず、工程数を低
減して、コストの削減につながる。
【0025】さらに、本発明の異方性シートは、露光に
よって得られたポリシロキサン部分にドープする材料を
選択することによって、電気的異方性機能を有する接合
部のみならず、駆動回路そのものも本発明の異方性シー
トによって形成することが可能である。例えば、ドーピ
ングする材料として誘電体材料を使用することによって
露光領域にコンデンサ素子を形成することができ、抵抗
体をドープすることによって、露光領域には抵抗体素子
が形成される。このように、予め設計されたとおりに各
材料をポリシロキサン部分にドープすることによって、
駆動回路を形成することができる。
【0026】したがって、本発明の異方性シートを用い
ることによって、駆動回路一体型表示装置などの電子回
路基板を作製することが可能となり、工程削減、コスト
の減少が可能となる。また、高密度実装技術に不可欠な
回路基板の小型化を図ることが容易となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
より詳細に説明する。 (実施例1)図1は、本発明の第1の実施例に関わる異
方性シートの製造工程を示す断面図である。
【0028】図1(a)に示すように、まず、ポリエス
テルフィルム11上に銅膜12を約0.1〜1μmの膜
厚で形成しておく。次に、図1(b)に示すように、銅
膜12の上に、スピンナー等を用いて2〜20μmの膜
厚で前述の式(2)で表わされるポリシランのトルエン
溶液を塗布してポリシラン膜13を形成する。
【0029】続いて、図1(c)に示すように、マスク
14を介して露光機により紫外線による露光(露光量:
5J/cm2 程度)を行なうことによって、ポリシラン
膜13の露光部のみを、多孔質のポリシロキサン膜15
に選択的に変化させる。なお、ここで用いられる露光マ
スク14は、実装される半導体素子の電極の大きさおよ
びピッチに対応するような開口部が形成されたものであ
る。したがって、ポリシラン膜13には、半導体素子の
電極に対応して、ポリシロキサン膜15が形成される。
【0030】その後、ポリエステルフィルム11上に形
成された銅膜12をメッキ電極として用いて、導体材料
であるはんだの電気メッキを行なうことによって、多孔
性機能を有するポリシロキサン部分15のみに選択的に
メッキを施す。なお、導体材料としては、金、銅または
融点の低いインジウム等の金属を使用することもでき
る。その結果、図1(d)に示すように、はんだがドー
ピングされたポリシロキサン膜16が、半導体素子の電
極の大きさおよびピッチに対応して露光領域に形成され
る。
【0031】最後に、ポリエステルフィルム11および
銅膜12を剥離して、図1(e)に示すような本発明の
異方性導電シート17が得られる。なお、ポリエステル
フィルム11は、機械的に剥離することができ、銅膜1
2は、エッチング法により除去することができる。
【0032】得られた異方性導電シートを用いて、以下
のようにして半導体素子を基板上に接続することができ
る。図2を参照して、実装工程の一例を説明する。
【0033】まず、図2(a)に示すように、半導体素
子21と、回路基板23との間に異方性導電シート17
を配置する。なお、ここで用いられる半導体素子21
は、アルミニウムのパッド電極22が裏面に形成されて
おり、バンプなどの突起電極は形成されていない。な
お、パッド電極は10μmの微細なピッチで形成されて
いる。
【0034】異方性導電シート17には、半導体素子の
パッド電極22に対応して10μmのピッチで導電体が
ドープされた領域15が形成されている。一方、回路基
板23としては、セラミックス基板上に銅配線24が形
成された基板を用いることができる。なお、銅配線24
は、基板上にスパッタ法によって銅膜を0.3μm程度
の膜厚で成膜した後、フォトリソグラフィー技術を用い
てパターニングすることによって形成した。
【0035】このような半導体素子21と回路基板23
との間に、前述の異方性導電シート17を位置合わせし
て配置し、加熱圧着することによって図2(b)に示す
ような半導体装置が得られる。なお、半導体素子と基板
との接合は、導体の種類に応じて選択することができ
る。例えば、導体がハンダの場合には液相反応(溶融)
し、金の場合には固相反応(熱圧着)等の方法が用いら
れる。
【0036】上述のようにして異方性導電シートを用い
て半導体素子と基板とを接合したところ、接合時に隣接
電極間の短絡はなく、安定な接続が得られた。以上、第
1の実施例では、本発明の異方性導電シートを用いて半
導体素子の微細な電極と、回路基板上の配線とを電気的
に接続するための方法を説明したが、本発明の異方性シ
ートは、これに限定されるものではない。すなわち、本
発明の異方性導電シートは、チップ部品等の半導体素子
以外の電子部品を基板上に実装する際にも適用すること
ができる。また、回路基板に実装するフレキシブル基板
等の基板上の微細な電極と、回路基板上の配線とを電気
的に接続することにも応用できる。さらに、裏面にラン
ドグリッドアレー等の接続電極を有するモジュール基板
とマザーボード回路基板上の配線とを電気的に接続する
ことにも応用可能である。 (実施例2)本発明の異方性シートは、独立のシートと
して形成するのみならず、半導体ウェハーの電極が形成
されている面に直接形成することもできる。図3に、本
発明の第2の実施例にかかる異方性導電シートの製造工
程を表わす断面図を示す。
【0037】まず、図3(a)に示すように、半導体ウ
ェハ31上に電極32を形成しておく。パッド電極32
の大きさは20〜50μm角程度とすることができ、そ
のピッチは20〜40μm程度とすることができる。
【0038】次に、図3(b)に示すように、半導体ウ
ェハー31の電極32を有する面に、スピンナー等を用
いて、前述の式(2)で表わされるポリシランのトルエ
ン溶液を塗布して、2〜20μmの膜厚のポリシラン膜
33を形成する。さらに、このポリシラン膜33の上に
は、透明導電膜34をゾルゲル法等のプロセスにより
0.3〜1μm程度の膜厚で成膜する。透明導電膜34
としては、例えば、ITOを使用することができる。
【0039】続いて、図3(c)に示すように、マスク
35を介して、例えば5J/cm2程度の露光量で紫外
線による露光を行ない、ポリシラン膜33の露光部のみ
を多孔性物質であるポリシロキサン膜36に選択的に変
化させる。なお、ここで用いられる露光マスク35は、
予めウェハー上に形成されたパッド電極32に対応する
大きさおよびピッチに対応するような開口部が形成され
たものである。したがって、ポリシラン膜33には、半
導体ウェハーの電極32に対応してポリシロキサン膜3
6が形成される。
【0040】その後、80〜120℃でアニールを行な
うことによって、多孔性機能を有するポリシロキサン部
分36のみに選択的にITOがドーピングされ、図3
(d)に示すように、露光部である半導体ウェハーのパ
ッド電極32上の領域に、ドーピングされたポリシロキ
サン膜37がに形成される。
【0041】しかる後、表面に形成されたITO膜34
をエッチング法により除去することによって、図3
(e)に示すような異方性導電シートが形成され半導体
ウェハー38が得られる。
【0042】この半導体ウェハー38をダイシングして
得られた半導体素子は、以下のようにして基板に実装す
ることができる。図4を参照して、実装工程の一例を説
明する。
【0043】まず、図4(a)に示すように、異方性導
電シートが形成された半導体素子41と、配線が形成さ
れたガラス基板43とを容易する。ここで用いられる半
導体素子41は、前述の図3に示す工程にしたがって得
られた半導体ウェハを5mm角にダイシングして得られ
たものであり、20μmのピッチでパッド電極32が形
成されている。
【0044】一方、ガラス基板43としては、モリブデ
ン/アルミニウムの積層構造の配線44が形成された基
板を用いた。なお、この基板は、周囲に液晶セル、TF
Tアレイ、偏光板、およびカラーフィルター等を具備し
た液晶表示装置を構成するために用いられるものであ
る。
【0045】モリブデン/アルミニウム配線44は、基
板上に、アルミニウム膜およびモリブデン膜を、それぞ
れ50nm、および400nmの膜厚でスパッタ法によ
って堆積した後、パターニングすることによって形成し
た。
【0046】半導体素子と基板との接合に当たっては、
半導体素子41側を200℃に加熱するとともに、ガラ
ス基板を60℃に加熱し、1電極当たり50gの荷重を
かけながら15秒間圧接することによって一度に全ての
パッドを接続した。
【0047】その結果、隣接する電極間で短絡すること
なく確実な接続を行なうことができた。なお、本実施例
においては、異方性導電シートの導体部分では、シート
の露光部にドープされた導体と、基板上の配線材料との
合金形成による接続であり、絶縁体部分ではポリシラン
膜33の収縮による接続を利用したものである。
【0048】さらに、得られた半導体装置を、信頼性試
験としての熱衝撃試験(−40℃/120℃、30分/
30分、1000サイクル)に供したところ、不良は全
く発生せず、極めて安定な電気的接続が得られたことが
わかった。
【0049】なお、上述の第2の実施例では、半導体ウ
ェハー上に異方性導電シートを形成したが、同様の方法
で回路基板上に形成することもできる。 (実施例3)図5に、本発明の第3の実施例にかかる異
方性導電シートの製造工程を表わす断面図を示す。
【0050】まず、図5(a)に示すように、半導体ウ
ェハー51の電極52を形成しておく。パッド電極52
の大きさは20〜50μm角程度とすることができ、そ
のピッチは15〜40μm程度とすることができる。
【0051】次に、図5(b)に示すように、半導体ウ
ェハー51の電極52を有する面に、スピンナー等を用
いて、前述の式(2)で表わされるポリシランのトルエ
ン溶液を塗布して、2〜20μmの膜厚のポリシラン膜
53を形成する。
【0052】続いて、図5(c)に示すように、マスク
54を介して、例えば5J/cm2程度の露光量で紫外
線による露光を行ない、ポリシラン膜53の露光部のみ
を多孔性物質であるポリシロキサン膜55に選択的に変
化させる。なお、ここで用いられる露光マスク54は、
予めウェハー上に形成されたパッド電極52に対応する
大きさおよびピッチに対応するような開口部が形成され
たものである。したがって、ポリシラン膜53には、半
導体ウェハーの電極52に対応してポリシロキサン膜5
5が形成される。
【0053】その後、金、ニッケル、または銅等のメッ
キ液を用いて無電解メッキを行なうことによって、多孔
性機能を有するポリシロキサン部分55は選択的にメッ
キされ、図5(d)に示すように、露光部である半導体
ウェハーの電極52上の領域に、導体がドーピングされ
たポリシロキサン膜56が露光部に形成される。
【0054】以上の工程により、露光箇所だけを選択的
に導体にするためのドーピングプロセスが完了し、図5
(e)に示すような異方性導電シートが形成された半導
体ウェハー57が得られる。
【0055】この半導体ウェハー57をダイシングして
得られた半導体素子は、以下のようにして基板に実装す
ることができる。図6を参照して、実装工程の一例を説
明する。
【0056】まず、図6(a)に示すように、異方性導
電シートが形成された半導体素子61と、配線が形成さ
れたセラミック基板63とを容易する。ここで用いられ
る半導体素子61は、前述の図5に示す工程にしたがっ
て得られた半導体ウェハーを5mm角にダイシングして
得られたものであり、30μmのピッチでパッド電極5
2が形成されている。なお、パッド電極52上に形成さ
れたポリシラン膜には、金無電解メッキによってドーピ
ングを行なった。
【0057】一方、セラミック基板63上の金配線64
は、スパッタ法を用いて0.3μmの膜厚で成膜した
後、パターニングすることによって形成した。半導体素
子と基板との接合に当たっては、半導体素子61側を1
00℃に加熱するとともに、セラミック基板を80℃に
加熱し、1電極当たり10gの荷重をかけながら5秒間
圧接することによって一度に全てのパッドを接続した。
【0058】その結果、接続において隣接する電極間で
短絡することなく、確実な接続を行なうことができた。
なお、本実施例における半導体素子と基板との接続は、
異方性導電シートのポリシラン膜53の粘着力による接
続である。 (実施例4)本発明の異方性シートは、露光により生じ
たポリシロキサン部分に種々の材料をドーピングするこ
とによって、駆動回路一体型表示素子に応用することも
できる。
【0059】図7および8に、本発明の第4の実施例に
関わる異方性シートの製造工程を表わす断面図を示す。
まず、7(a)に示すように、TFTアレイ−無アルカ
リガラス配線基板71の表面にAl/Moからなる電極
72、およびポリシラン膜73を順次形成する。なお、
ポリシラン膜73は、前述の式(2)で表わされるポリ
シランのベンゼン溶液を、スピンナー等を用いて塗布す
ることによって2〜20μmの膜厚で形成することが好
ましい。
【0060】次に、図7(b)に示すように、マスク7
4を介して、例えば5J/cm2 程度の露光量で紫外線
による露光を行ない、ポリシラン膜73の露光領域のみ
を多孔性物質であるポリシロキサン膜75に選択的に変
化させる。
【0061】その後、ニクロム無電解メッキを行なうこ
とによって、多孔性機能を有するポリシロキサンの部分
75は選択的にメッキされ、図7(c)に示すようなニ
クロム抵抗体がドーピングされたポリシロキサン膜76
が形成される。なお、このように抵抗体材料をドープす
ることが意図される場合には、露光部の大きさ、すなわ
ちマスク74の開口部の大きさは、適宜選択することが
できるが、例えば、10〜50μm□程度、もしくは1
0〜50μm幅のライン状パターンとすることが好まし
い。
【0062】これにより、露光箇所だけを選択的に抵抗
体にするためのドーピングプロセスが完了する。なお、
本方法により作製されたニクロム抵抗体76の面積抵抗
値は25〜300(Ω/□)程度である。
【0063】続いて、図7(d)に示すようにマスク7
7を介して紫外線による露光を行ない、ポリシラン膜7
3の露光領域のみを多孔性物質であるポリシロキサン膜
75に選択的に変化させる。
【0064】その後、金無電解メッキを行なうことによ
って、多孔性機能を有するポリシロキサン部分75が選
択的にメッキされ、図8(a)に示すような金がドーピ
ングされたポリシロキサン膜78が露光領域に形成され
る。なお、このように導体材料をドープすることが意図
される場合には、露光部の大きさ、すなわちマスク77
の開口部の大きさは、適宜選択することができるが、例
えば、10〜50μm□程度もしくは10〜50μm幅
のライン状パターンとすることが好ましい。
【0065】これによって、露光箇所だけを選択的に導
体にするためのドーピングプロセスが完了する。この金
ドープされたポリシロキサン膜78は、LSIとの接続
用または配線として作用して回路を構成する。
【0066】なお、ガラス配線基板71の表面に配線パ
ターンが予め形成されている場合には、その配線をメッ
キ電極として用いて電解メッキを行なうことによって配
線を形成することも可能である。
【0067】本実施例においては、金電極は異方性導電
シートとしてLSIとの接続のために用いられるが、場
合によっては、駆動用LSIを用いずに、TFTアレイ
−無アルカリガラス配線基板にポリシリコンが成膜され
た駆動用LSI一体型基板を使用することもできる。
【0068】次に、図8(b)に示すように、所定のマ
スク78を介して紫外線による露光を行なうことによっ
て、ポリシラン膜の露光部のみの多孔性物質であるポリ
シロキサン膜75に選択的に変化させる。
【0069】その後、タンタルオキサイド(Ta2
5 )の超微粒粉の四塩化炭素溶液を用いた電気泳動を行
なうことによって、この超微粒粉は、多孔性機能を有す
るポリシロキサン部分75に選択的に取り込まれる。そ
の結果、図8(c)に示すように、タンタルオキサイド
(Ta25 )誘電体がドーピングされたポリシロキサ
ン膜80が露光部に形成される。このように誘電体材料
をドープすることが意図される場合には、露光部の大き
さ、すなわちマスク79の開口部の大きさは、適宜選択
することができるが、例えば、10〜100μm□程度
とすることが好ましい。
【0070】これにより、露光箇所だけを選択的に誘電
体にするためのドーピングプロセスが完了する。なお、
本方法によって作製されたタンタルオキサイド(Ta2
5 )誘電体の比誘電率は20〜30程度である。この
実施例のように、機能物質が超微粒粉のような無機物の
場合には、摩擦、攪拌等の方法で帯電させ、電気泳動で
多孔質膜中に取り込ませることが最も簡単な方法であ
る。
【0071】以上により、電気的異方性機能を有する接
続部のみならず、駆動回路そのものも本発明により形成
することが可能であり、コンデンサー素子や抵抗体素子
などを組み込んだ回路基板、すなわち、駆動回路一体型
液晶表示装置が形成される。この駆動回路部81の一例
を表わす模式図および断面図は、それぞれ図9および図
10に示すとおりである。
【0072】図10中、87はポリシランからなる絶縁
層を表わし、この絶縁層上には、駆動用IC82が実装
されている。86は、露光により生じたポリシロキサン
部分に導体材料をドープすることによって形成された配
線を表わし、84および85は、ポリシロキサン部分に
それぞれ抵抗体および誘電体をドープすることによって
形成された抵抗体素子およびコンデンサである。
【0073】さらに、このような駆動回路を用いた一体
型液晶表示装置の一例を、図11に模式的に示す。図1
1中、91は表示領域を表わし、92は駆動回路領域を
表わす。この駆動回路領域92には、ニクロム抵抗体9
3、タンタルオキサイド誘電体94、およびドライバI
C95が形成されている。なお、ドライバIC95は、
Si−ICを前述のような異方性導電シートによって接
合してもよく、あるいは、α−Siをエキシマレーザー
アニールによって多結晶化した駆動部としてもよい。ま
た、表示領域91のカラーフィルターもポリシランで構
成することができ、この場合には、露光によって生じた
多孔質のポリシロキサン部分に顔料等をドーピングする
ことによって作製される。 (実施例5)LSI素子を直接基板に実装するフリップ
チップ方式の実装においては、実装する前に予めLSI
素子の良品、不良品を判別する試験(バーンイン試験や
ファンクション試験)を行なって、良品の素子(KG
D:Known Good Die)のみを実装する必
要がある。
【0074】本発明の異方性シートは、この判別試験の
1つであるバーンイン試験に適用することもできる。図
8には、本発明の異方性シートをマイクロコネクション
システムとして用いてバーンイン試験に適用した際の模
式的断面図を示す。
【0075】図8中、99は異方性導電シートを表わ
し、前述の実施例4のように露光により生じたポリシロ
キサン部分に所定の材料をドープすることによって、配
線部分、抵抗体部分および誘電体部分が形成されたもの
であり、さらに、未露光のポリシランからなる絶縁体部
分を有している。具体的には、LSIの電極パッド98
に対応する位置は、異方性導電シートの回路パターンが
形成されており、異方性導電シートの部分がプロービン
グ材料として用いられる。したがって、この異方性導電
シートは、LSI検査用微細フレキシブル基板として作
用する。
【0076】異方性導電シート99上に配置されたLS
I97の検査に当たっては、図12に示すように、LS
I97上に荷重機構96を有する評価装置を使用する。
この際、LSIの電極パッド98には、バンプは形成さ
れていなくてもよい。マイクロコネクション配線基板
は、有機ポリシラン、ポリシロキサン材料であるので、
クッション材としての機能も有しており、接触抵抗の小
さい検査方法を提供することができる。
【0077】このように、異方性導電シートを用いるこ
とによって、LSIのバーンイン検査を容易に行なうこ
とが可能となった。 (実施例6)本発明の異方性シートは、露光により生じ
た多孔性機能を有するポリシロキサン領域に強磁性材料
をドーピングすることによって、半導体素子と基板との
位置合わせシートとして使用することも可能である。
【0078】強磁性材料としては、例えば、鉄、コバル
ト、ニッケル、カドミウム、テルビウム、ジスプロシウ
ム、ホルミウム、エルビウム、およびツリウム等の強磁
性を示す元素が挙げられるが、そのキュリー点温度が比
較的低いニッケル(キュリー点温度631K)が最も好
ましい。ニッケルを用いると、熱圧着等のキュリー点温
度以上のICボンディングが可能であり、しかもニッケ
ルは熱圧着後に常磁性体となって自発磁化は消失するの
で、ICに対する電磁気的な影響は皆無となる。加え
て、ニッケルは、工業的にもよく用いられている材料で
あるためコスト的にも有利である。
【0079】本発明のポリシランを用いた位置合わせシ
ートの製造工程を表わす断面図を図13に示す。半導体
ウェハ102の表面には、予め電気メッキ法等によって
30μm程度のピッチで、金バンプ103を形成してお
く。
【0080】この半導体ウェハー102のバンプ103
を有する面に、スピンナー等を用いて、前述の式(2)
で表わされるポリシランの四塩化炭素溶液を塗布して、
図13(a)に示すように、2〜20μmの膜厚ポリシ
ラン膜104を形成する。
【0081】続いて、図13(b)に示すように、マス
ク107を介して、例えば10J/cm2 程度の露光量
で紫外線による露光を行ない、ポリシラン膜104の露
光部のみを選択的に多孔性物質であるポリシロキサン膜
105に変化させる。なお、ここで用いられるマスク1
07の開口部の寸法等は適宜選択することができるが、
前述のバンプ103より外側に、10〜100μm□程
度で形成することが好ましい。
【0082】その後、ニッケルのメッキ液を用いた無電
解メッキを行なうことによって、多孔性機能を有するポ
リシロキサン部分105は選択的にメッキされ、図13
(c)に示すような強磁性体がドープされたポリシロキ
サン膜106が形成される。なお、ドーピングに当たっ
ては、ニッケル電解メッキ法、およびニッケル微粒粉転
写法等を用いてもよい。
【0083】以上の工程により、露光箇所だけを選択的
に強磁性体にするためのドーピングプロセスが完了し、
このドープされた領域が位置合わせパターンとして用い
られる。
【0084】さらに、図13と同様の工程によって、図
14に示すように回路基板108にも位置合わせパター
ン110を形成する。この場合、半導体ウェハー上に形
成されたパターン106と同等の位置および寸法で形成
すべきであることはいうまでもない。
【0085】前述の図13の工程で得られた半導体ウェ
ハーをダイシングして得られた半導体素子は、以下のよ
うにして基板に実装することができる。図15を参照し
て、実装方法の一例を説明する。
【0086】図15に示す半導体素子111は、前述の
図13の工程にしたがって位置合わせパターンが形成さ
れた半導体ウェハを5mm角にダイシングして得られた
ものであり、30μmのピッチで金バンプ103が形成
されている。
【0087】一方、セラミックス基板108上には、金
配線109をスパッタ法によって形成した後、半導体ウ
ェハーの場合と同様の工程で位置合わせパターン110
を形成した。
【0088】半導体素子と基板との接合に当たっては、
まず、外部磁場をかけて半導体素子側の位置合わせパタ
ーン106と、回路基板側の位置合わせパターン110
とを磁気的吸引力を利用して位置合わせおよび仮接続を
行なった。
【0089】次に、半導体素子111側を400℃に加
熱するとともに、セラミックス基板108側を80℃に
加熱し、1電極当たり10gの荷重をかけながら5秒間
圧接することによって、全てのパッドを一度に接続し
た。
【0090】この接合は、半導体素子の金バンプ103
およびセラミックス基板上の金配線109の金同士の熱
圧着によるものである。位置合わせ用パターン106お
よび110内の強磁性体であるニッケルは、キュリー点
温度以上に加熱することによって常磁性体となるので、
自発磁化は消滅する。これによって、ICに対する電磁
気的な影響は皆無となる。
【0091】なお、接続の結果、隣接する電極間での短
絡は発生せず、確実な接続を行なうことができ、信頼性
的にも問題はなかった。本接続では、金同士の熱圧着に
よってICのリペアは容易に行なうことはできないが、
仮接続時には、磁気的吸引力によって電気的かつ機械的
に接続されているので容易にICのリペアを行なうこと
ができる。
【0092】このように、本発明のポリシロキサンを用
いた異方性シートは、露光箇所のみに強磁性体をドーピ
ングすることによって、微細な位置合わせパターンを設
けることが可能となる。また、位置合わせ精度が荒いボ
ンダを用いても正確な接続を行なうことが可能となる。
また、仮接続後に本接続を行なう工程により、半導体装
置のリペアを容易に行なうことができる。
【0093】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
所定の領域に電気的特性および磁気的特性を選択的に付
与した異方性シートが提供される。特に、本発明の異方
性シートは、ポリシラン膜に紫外線を照射することによ
って生じたポリシロキサン部分を利用しているので、非
常に微細なピッチでポリシラン膜に所望の特性を付与す
ることができる。例えば、ポリシロキサン部分に導電性
材料をドープした場合には、30μm以下の微細なピッ
チで電極が形成された半導体素子を、基板上に精度よく
接続することが可能な異方性導電シートが得られる。
【0094】また、本発明の異方性シートは、電気的異
方性機能を有する接続部のみならず、駆動回路そのもの
も本発明により形成することが可能である。すなわち、
コンデンサ素子や抵抗体素子および磁性体素子などを組
み込んだ回路基板を作製することで、大幅なコスト削
減、工程数の減少、および実装面積低減を図ることがで
き、これによって、駆動回路一体型表示装置を可能とな
った。
【0095】さらに、露光により生じたポリシロキサン
部分に強磁性体をドーピングすることによって、半導体
素子と基板との正確に位置合わせするためのシートを形
成することができる。本発明のポリシロキサンを含む異
方性シートは、半導体素子の基板上への実装用、および
駆動回路一体型液晶表示装置として有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異方性導電シートの一例の製造工程を
示す断面図。
【図2】本発明の異方性導電シートを用いた半導体素子
の実装工程の一例を示す断面図。
【図3】本発明の異方性導電シートの他の例の製造工程
を示す断面図。
【図4】本発明の異方性導電シートを用いた半導体素子
の実装工程の他の例を示す断面図。
【図5】本発明の異方性導電シートの他の例の製造工程
を示す断面図。
【図6】本発明の異方性導電シートを用いた半導体素子
の実装工程の他の例を示す断面図。
【図7】本発明の異方性シートを用いた駆動回路一体型
表示装置の製造工程を示す断面図。
【図8】本発明の異方性シートを用いた駆動回路一体型
表示装置の製造工程を示す断面図。
【図9】本発明の異方性シートを用いた駆動回路領域を
表わす模式図。
【図10】本発明の異方性シートを用いた駆動回路領域
の断面図。
【図11】本発明の異方性シートを用いた駆動回路一体
型液晶表示装置の一例を表わす模式図。
【図12】本発明の異方性シートを用いたバーンイン検
査装置の断面図。
【図13】本発明の異方性シートを用いた位置合わせパ
ターンの製造工程を示す断面図。
【図14】本発明の異方性シートを用いた位置合わせパ
ターンの他の例を示す断面図。
【図15】本発明の異方性シートを用いた半導体素子の
実装方法の一例を示す断面図。
【図16】従来の半導体素子の接続部を示す断面図。
【図17】従来の液晶表示装置の一例を示す模式図。
【図18】従来のCOG実装の一例を示す断面図。
【符号の説明】
11…ポリエステルフィルム,12…銅膜,13…ポリ
シラン膜 14…マスク,15…ポリシロキサン膜 16…ドープされたポリシロキサン膜,17…異方性導
電シート 21…半導体素子,22…パッド電極,23…回路基
板,24…銅配線 31…半導体ウェハ,32…パッド電極,33…ポリシ
ラン膜 34…透明導電膜,35…マスク,36…ポリシロキサ
ン膜 37…ドープされたポリシロキサン膜,38…半導体ウ
ェハー 41…半導体素子,42…パッド電極,43…ガラス基
板,44…配線 51…半導体ウェハー,52…パッド電極,53…ポリ
シラン膜 54…マスク,55…ポリシロキサン膜 56…ドープされたポリシロキサン膜,57…半導体ウ
ェハー 61…半導体素子,63…基板,64…配線,71…ガ
ラス基板,72…配線 73…ポリシラン膜,74…マスク,75…ポリシロキ
サン領域 76…ニクロムドープされたポリシロキサン膜,77…
マスク 78…金ドープされたポリシロキサン膜,79…マスク 80…誘電体がドープされたポリシロキサン膜,81…
駆動回路部 82…ICチップ,83…コイル,84…抵抗体,85
…コンデンサ 86…配線,87…絶縁膜,90…駆動回路一体型液晶
表示装置 91…表示領域,92…駆動回路領域,93…ニクロム
抵抗体 94…タンタルオキサイド誘電体,95…ドライバI
C,96…荷重機構 97…半導体素子,98…電極,99…マイクロコネク
ション配線基板 100…基板,102…半導体ウェハー,103…Au
バンプ 104…ポリシラン膜,105…ポリシロキサン膜 106…強磁性体がドープされたポリシロキサン膜,1
07…マスク 108…セラミックス基板,109…金配線,110…
位置合わせパターン 111…半導体素子,112…ボンディングヘッド 120…ガラス基板,121…配線,123…半導体素
子,124…電極 125…バンプ,126…接着剤,127…導電性粒子 130…駆動用プリント基板,131…コンデンサ素
子,132…抵抗体 133…駆動用IC,134…コイル,135…フレキ
シブル配線基板 136…液晶パネル基板,137…表示領域,138…
配線,140…基板 141…配線,142…半導体素子,143…はんだバ
ンプ。
フロントページの続き (72)発明者 清水 征三郎 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 真島 豊 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリシラン部分およびポリシロキサン部
    分の少なくとも一方を含み、電気的特性および磁気的特
    性の少なくとも1つの特性が異なる貫通領域を有するこ
    とを特徴とする異方性シート。
  2. 【請求項2】 ポリシラン部分およびポリシロキサン部
    分の少なくとも一方を含むシート状部材と、このシート
    状部材に形成された配線、コンデンサ素子、抵抗体素子
    あるいは磁性体素子とを有する配線基板であって、 前記配線は、前記ポリシロキサン部分に導電体材料を含
    浸させることによって形成され、前記コンデンサ素子
    は、前記ポリシロキサン部分に誘電体材料を含浸させる
    ことによって形成され、前記抵抗体素子は、前記ポリシ
    ロキサン部分に抵抗体材料を含浸させることによって形
    成され、前記磁性体素子は、前記ポリシロキサン部分に
    磁性体材料を含浸させることによって形成されたことを
    特徴とする配線基板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6465742B1 (en) 1999-09-16 2002-10-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Three dimensional structure and method of manufacturing the same
WO2005096321A1 (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Sumitomo Chemical Company, Limited パターニング基板とその製造方法
JP2018123262A (ja) * 2017-02-02 2018-08-09 住友化学株式会社 粘着剤組成物

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