JPH09157130A - 水溶性増粘剤及びこれを配合した化粧料 - Google Patents
水溶性増粘剤及びこれを配合した化粧料Info
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- JPH09157130A JPH09157130A JP34559695A JP34559695A JPH09157130A JP H09157130 A JPH09157130 A JP H09157130A JP 34559695 A JP34559695 A JP 34559695A JP 34559695 A JP34559695 A JP 34559695A JP H09157130 A JPH09157130 A JP H09157130A
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Abstract
低下させることの少ない耐酸性と耐塩性を有する水溶性
増粘剤を提供すること。また、水溶性増粘剤を配合する
ことによって、優れた耐酸性と耐塩性を有しており、体
表面の塩によって引き起される粘度低下や離水現象が防
げるため上滑り感のない化粧料を提供すること。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸及びまたはその塩
と、(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸及びま
たはその塩と、架橋性単量体とを共重合して得られる、
もしくは得られた共重合体を更にアルカリ剤で中和して
得られる水溶性増粘剤及びこれを配合した化粧料であ
る。
Description
またはその塩、(メタ)アクリルアミドアルキルスルホ
ン酸またはその塩、架橋性単量体を共重合して得られ
る、もしくは得られた共重合体を更にアルカリ剤で中和
して得られる、酸性下あるいは塩水溶液中においても粘
度を低下させることの少ない水溶性増粘剤に関するもの
であり、例えば医薬品や化粧品を含む広汎な分野に利用
できる。
した化粧料に関するものであり、例えば、皮膚や毛髪を
含む広汎な化粧料に利用できる。
使用できる水溶性増粘剤としては、種々の多糖類、ゼラ
チンなどの天然高分子、ポリオキシエチレン、架橋ポリ
(メタ)アクリル酸などの合成高分子、モンモリロナイ
ト、シリカなどの無機鉱物などが挙げられる。特に、こ
れらの中でも架橋ポリ(メタ)アクリル酸は安価で増粘
効果が高く、少量でゲル化するため、医薬品および化粧
品業界で高頻度で用いられている。
いは安定化剤として上記の水溶性増粘剤を配合してい
る。
リ(メタ)アクリル酸はpH5以下の酸性下や塩の存在
する水溶液中では、カルボキシル基の解離が抑えられ、
粘度が極端に低下しゲル化しなくなる。このため、酸性
条件や塩共存系が要求される処方では使えない。特に、
使用性が重要なポイントを占める化粧品のゲル化剤とし
ては、この特徴が致命的な欠点となることもある。例え
ば、pH5以下の酸性条件下では、増粘剤として用いら
れる架橋ポリ(メタ)アクリル酸は急激に粘度低下を起
こすため、十分な粘度を保持するためにはその配合量を
大幅に増やさなければならず、その結果、使用性が悪く
なる。また、架橋ポリ(メタ)アクリル酸で増粘ゲル化
させた化粧料を肌に塗布しようとすると、肌表面に存在
する塩で水分を離してしまい、上滑り感のある使用性と
なってしまう。発汗直後の使用に際しては、特にこの上
滑り感が顕著に現われる。
医薬品および化粧品を含めた広汎な分野で使用可能で、
高い増粘効果やゲル化機能を有する物質を探すべく、鋭
意研究を重ねた結果、(メタ)アクリル酸またはその
塩、(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸または
その塩、架橋性単量体を共重合して得られる、水溶性増
粘剤及びこれを配合した化粧料が上記課題を解決するこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
(メタ)アクリル酸及びまたはその塩と、(メタ)アク
リルアミドアルキルスルホン酸及びまたはその塩と、架
橋性単量体とを共重合して得られる、もしくは得られた
共重合体を更にアルカリ剤で中和して得られる、酸性下
あるいは塩水溶液中においても、粘度を低下させること
の少ない水溶性増粘剤を提供するものである。
タ)アクリル酸単位が45〜90モル%、(メタ)アク
リルアミドアルキルスルホン酸単位が10〜55モル%
含有され、更に架橋性単量体が0.001〜2.0モル%
含有されることを特徴とする上記記載の水溶性増粘剤を
提供するものである。
剤を配合した耐酸、耐塩性に優れ、しかも使用性の良好
な化粧料を提供するものである。
発明において水溶性増粘剤として用いられる共重合体
は、(メタ)アクリル酸及びまたはその塩と、(メタ)
アクリルアミドアルキルスルホン酸及びまたはその塩
と、架橋性単量体から得られる。(メタ)アクリルアミ
ドアルキルスルホン酸はその塩を使用しても良く、その
塩を単独あるいは(メタ)アクリルアミドアルキルスル
ホン酸と併用して共重合しても良い。
酸の塩としては、例えば、アルカリ金属、アンモニア、
トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アミ
ン塩を用いることが出来る。
ルアミドアルキルスルホン酸単位をアルカリ剤で中和し
て本発明の水溶性増粘剤としても良い。
乳化重合法、塊状重合法等の公知の重合法で重合すれば
良い。
する能力を有するものであれば特に制限はないが、例え
ば、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。
酸性下、あるいは塩水溶液中においても粘度を低下させ
ることの少ない水溶性増粘剤という本発明の効果を損な
わない範囲で、(メタ)アクリル酸単位及び(メタ)ア
クリルアミドアルキルスルホン酸単位以外に、他のビニ
ルモノマーからなる単位を含んでも良い。
中に少なくとも2個の重合性二重結合を有し、(メタ)
アクリル酸またはその塩、および(メタ)アクリルアミ
ドアルキルスルホン酸またはその塩またはその塩を溶か
す反応溶媒に溶解し、しかも共重合性が良くて効率よく
架橋構造を取り得ることが必須である。
ングリコールジアクリレート、エチレングリコールメタ
クリレート、ジエチレングリコールアクリレート、ジエ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、N,N'ーメチレンビスアクリル
アミド、N,N'ーエチレンビスアクリルアミド、イソシア
ヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトールジメタクリレ
ートなどの中から選ばれた1種または2種以上を用いる
ことができる。
剤の(メタ)アクリル酸またはその塩の含有量は45〜
90モル%、(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン
酸またはその塩の含有量は10〜55モル%が好まし
い。本発明の水溶性増粘剤の粘性は強解離基であるスル
ホニル基に基づく静電的反発による分子鎖の延び、スル
ホニル基とカルボキシル基間あるいはカルボキシル基同
士の水素結合による高分子網目構造の発達に起因してい
るが、(メタ)アクリル酸またはその塩の含有量が45
モル%以下では上記の水素結合の形成が減少するため十
分な粘度が得られない場合がある。また、(メタ)アク
リル酸またはその塩の含有量が90モル%以上すなわち
(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸またはその
塩の含有量が10モル%以下ではスルホニル基に基づく
静電的反発、スルホニル基とカルボキシル基間の水素結
合が共に減少するため同じく粘度は減少する場合があ
る。
は、(メタ)アクリル酸またはその塩、および(メタ)
アクリルアミドアルキルスルホン酸またはその塩または
その塩の全モル数に対し、0.001〜2.0モル%が
好ましい。0.001 モル%以下で調製された水溶性
増粘剤はそのゲル化能力が低い場合がる。また、2.0
モル%以上で調製された水溶性増粘剤は水中に分散した
場合、弾性ゲル化するため、好ましい使用性が得られな
い場合がある。
500万で、加える架橋剤及び求められる粘度により調
節する。
溶性増粘剤の1種または2種以上を配合して製造される
が、好ましい配合量は、0.01〜10重量%、さらに
好ましくは、0.1〜5重量%である。
る場合、酸性下、あるいは塩水溶液中においても粘度を
低下させることの少ない化粧料を得るという本発明の効
果を損なわない範囲で、水溶性増粘剤の(メタ)アクリ
ル酸単位及び(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン
酸単位以外に、他のビニルモノマーからなる単位を含ん
でも良い。
て油性基材、界面活性剤、粉体、保湿剤、紫外線吸収
剤、アルコール類、キレート剤、pH調製剤、防腐剤、酸
化防止剤、増粘剤、薬剤、色素、香料、水等を発明の効
果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
いが、前記水溶性増粘剤を水に溶解したものを、水性基
材として用いることにより、化粧水、美容液、染毛料な
どを調製出来る。また、油性基材と混合攪拌することに
より、乳化化粧料を調製可能である。
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 7g
(25.7モル%相当)を純水 7mlに溶解し、それ
にアクリル酸7g(73.8モル%相当)を加え、冷却
後、N,N'ーメチレンビスアクリルアミド 0.1g
(0.5モル%相当)を溶解させた。これに水酸化ナト
リウム4.5gを純水13mlに溶解した溶液を冷却下
で添加した後、更に過硫酸カリウム0.05gを加え溶
解させた。一方、n−ヘキサン400mlにソルビタン
モノステアレート2gを添加し、窒素気流下にて35℃
まで昇温して溶解させた後、攪拌下、上記の水溶液を徐
添し乳化させた。60℃まで昇温し、6時間反応させた
後、室温まで冷却し、デカンテーションにより油層を除
去した。水層をn−ヘキサン200mlにより数回洗浄
し、沈殿物を分取後、真空乾燥して目的とする水溶性増
粘剤である共重合体を得た。
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸14.5
g(50.2モル%相当)、アクリル酸 5g( 49.
8モル%相当)及びN,N'ーメチレンビスアクリルアミド
4.3×10-3gを純水20mlに添加し、更に過硫
酸カリウム0.05gを加え溶解させた。この溶液をn-
ヘキサン200ml中に窒素気流下にて滴下し、60℃
で一晩反応させた。デカンテーションによりnーヘキサ
ンを除去した後、残った沈殿をメタノールに膨潤させて
分取し、真空乾燥して目的とする水溶性増粘剤である共
重合体を得た。
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸2.2g
(10.3モル%相当)、アクリル酸6.5g(87.
8モル%相当)及びN,N'ーメチレンビスアクリルアミド
0.3g(1.9モル%相当)を純水20mlに添加し
た後、更に過硫酸カリウム0.05gを溶解させた。一
方、n−ヘキサン400mlにソルビタンモノステアレ
ート2gを添加し、窒素気流下にて35℃まで昇温して
溶解させた後、攪拌下、上記の水溶液を徐添し、60℃
まで昇温して6時間反応させた。反応液を室温まで冷却
し、デカンテーションによって油層を除去した。水層を
nーヘキサン200mlにより数回洗浄し、沈殿物を分
取後、真空乾燥して目的とする水溶性増粘剤である共重
合体を得た。
の400MHz−NMR及びFT−IRチャートをそれ
ぞれ図1及び図2に示す。400MHz−NMRは重水
を溶媒として測定し、検出されたピークの化学シフトか
らアクリル酸単位のメチレン及びメチンプロトン、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸単位の
メチル、メチレン及びメチンプロトンを確認した。
0cm-1付近及び1700cm-1、1412cm-1、1
224cm-1にカルボン酸由来の吸収を、1192cm
-1、1048cm-1、627cm-1にスルホン酸由来の
吸収を確認した。
1%水溶液(実施例)及びハイビスワコー105(和光
純薬社製)の1%水溶液(比較例)のpHを10N水酸
化ナトリウム水溶液にて調節し、各pHにおける粘度を
B型粘度計を用いて6rpm、25℃の条件で測定し
た。図3に粘度測定結果を示した。図3の結果より、実
施例2で製造した水溶性増粘剤はどのpH領域において
も安定に粘度を保持することがわかった。
液(実施例)及びハイビスワコー105(和光純薬社
製)の1%水溶液(比較例)を1N水酸化ナトリウム水
溶液にてpH3に調節し、イオン強度0.01及び0.1
における粘度をE型粘度計を用いて20rpm、25℃
の条件で測定した。イオン強度は塩化ナトリウムを用い
て調節した。「表1」に粘度測定結果を示した。実施例
2で製造した水溶性増粘剤は比較例と比べて耐塩性に優
れていることがわかった。
クリームである実施例4、5及び比較例1、2の処方と
その評価結果を示す。水溶性増粘剤は実施例1で製造し
たものを配合した。「表2」から本発明の化粧料が、安
定性及び使用性に優れていることがわかる。
性染毛料の処方を示す。水溶性増粘剤は実施例2で製造
したものを使用した。調製法は常法に従った。得られた
各試料の粘度及びpHは「表3」のとおりであり、ほぼ
同程度であった。次にこれら各試料の安定性及び使用性
を評価した結果、実施例6は良好であった。これに対
し、比較例3は経時でゲル化し使用性に劣るものであっ
た。また、比較例4は経時で粘度が低下し使用性に劣る
ものであった。
を示す。水溶性増粘剤は実施例3で製造したものを使用
した。常法により調製された実施例7はたれ落ちがない
良好な使用性を示すヘアジェルであった。
あるいは塩水溶液中においても粘度を低下させることの
少ない耐酸性と耐塩性を有する水性の増粘ゲル化剤を提
供できる。例えば、医薬品や化粧品を含む広汎な分野に
利用できる。このような耐塩耐酸性のある合成高分子か
らなる水溶性増粘剤は、これまで、化粧品、医薬品を含
む広汎な分野において存在しない。
を有しており、体表面の塩によって引き起される粘度低
下や離水現象が防げるため、上滑り感のない化粧料を提
供できる。また、同時配合する薬物の安定pH領域が弱
酸性であるため、通常では処方上pHの制限がある場合
でも本化粧料は全く問題なく、優れた安定性と使用性を
示すものである。
z−NMRスペクトルである。
スペクトルである。
ける粘度をB型粘度計を用いて6rpm、25℃の条件
で測定した粘度測定結果である。
Claims (3)
- 【請求項1】 (メタ)アクリル酸及びまたはその塩
と、(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸及びま
たはその塩と、架橋性単量体とを共重合して得られる、
もしくは得られた共重合体を更にアルカリ剤で中和して
得られる水溶性増粘剤。 - 【請求項2】 前記水溶性増粘剤の(メタ)アクリル酸
単位が45〜90モル%、(メタ)アクリルアミドアル
キルスルホン酸単位が10〜55モル%含有され、更に
架橋性単量体が0.001〜2.0モル%含有されること
を特徴とする請求項1記載の水溶性増粘剤。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の水溶性増粘剤を
配合したことを特徴とする化粧料。
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