JPH09156707A - ゴミ収集車へのゴミ投入方法及びゴミ収集車用ゴミ投入装置及びゴミ収集車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［課題］従来のゴミ収集車用ゴミ投入装置は、車幅を無
駄なく活用するために同時に作動する投入機を二基備え
ているため、コンテナを二台装着した時点でスイッチを
入れて作動させ、ゴミを投入している。しかしこの構造
では、二台目のコンテナの装着が遅れた場合に、その時
間が無駄になり、ゴミ収集の全行程では相当なタイムロ
スとなる。 ［解決手段］ゴミ収集車Ｃはゴミ圧縮機を設けたゴミ収
集タンクＴを備えている。ゴミ収集タンクＴ後部には開
閉シャッターＳを備えたゴミ投入部Ｔ１を備えている。
ゴミ投入部Ｔ１の下側の縁部には二基の投入機Ａ１、Ａ
２からなるゴミ収集車用ゴミ投入装置が設けてある。投
入機Ａ１、Ａ２は所要間隔をおいて並んで取付けてあ
る。投入機Ａ１、Ａ２は、ゴミ用コンテナが装着された
ものから順次作動してゴミを投入する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミ収集車へのゴ
ミ投入方法及びゴミ収集車用ゴミ投入装置及びゴミ収集
車に関するものである。更に詳しくは、専用のゴミ用コ
ンテナを使用するゴミ収集システムにおいて、ゴミ収集
車内にゴミ用コンテナ内部のゴミを投入するゴミ収集車
へのゴミ投入方法及びゴミ投入装置及びゴミ収集車に関
するものである。

【０００２】

【従来技術】一般のゴミの収集は、ゴミ収集車を地域内
に巡回させて行われている。従来は決められたゴミ置き
場に置かれた袋詰めのゴミを作業員がそのままゴミ収集
車内に投げ入れていた。しかし、作業員はゴミ袋を直接
さわるので袋内の割れたガラスなどで怪我をすることが
あり、また、ゴミ袋が圧縮装置でつぶされる時に飛び散
った汚水を浴びてしまうなど、様々な問題点があった。
そこで、その対策として専用のゴミ用コンテナを所定の
場所に備えておき、ゴミはこのゴミ用コンテナ内部に入
れるようにし、ゴミ収集の際にはゴミ用コンテナごと収
集車まで運び、収集車に備えてあるゴミ投入装置を使用
してゴミ用コンテナ内部のゴミを収集車内に投入するシ
ステムが普及してきた。収集車に設けてあるゴミ投入装
置は、車幅を無駄なく活用するために同時に作動する投
入機を二基備えている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】けれども、上記したよ
うなシステムに使用されるゴミ収集車用ゴミ投入装置に
は次のような課題があった。すなわち、二基の投入機は
同時に作動するようになっているため作業時にはゴミ用
コンテナを二台装着した時点でスイッチを入れて作動さ
せ、ゴミを投入している。しかしこの構造では、二台目
のゴミ用コンテナの装着が遅れた場合に、その時間が無
駄になり、ゴミ収集の全行程では相当なタイムロスとな
る。

【０００４】本発明は、ゴミ用コンテナを使用したゴミ
収集システムにおいて、ゴミ収集車内へのゴミ投入の効
率を高めて、迅速にゴミの収集ができるようにしたゴミ
収集車へのゴミ投入方法及びゴミ収集車用ゴミ投入装置
及びゴミ収集車を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第１の発明
にあっては、ゴミ収集車へのゴミ投入方法であって、こ
の方法は、ゴミ収集車に設けてあるゴミ投入装置を構成
する複数の投入機のうち、ゴミ用コンテナが先に装着さ
れた投入機から順次作動してゴミ用コンテナ内部のゴミ
を投入する、ゴミ収集車へのゴミ投入方法である。

【０００６】第２の発明にあっては、ゴミ収集車用ゴミ
投入装置であって、この装置は、ゴミ収集車のゴミ投入
部に並設してある複数の投入機を備えており、当該投入
機は、上記ゴミ投入部に取着される固定フレームと、当
該固定フレームに軸を中心として回動可能に取付けてあ
る可動フレームと、当該可動フレームを駆動する駆動手
段と、上記可動フレームに設けられ、ゴミ用コンテナの
保持及び解除が可能なゴミ用コンテナ保持手段と、上記
可動フレームに設けられ、可動フレームが上方へ回動し
投入側へ下り傾斜したときに、装着されるゴミ用コンテ
ナを保持した状態で下方へスライドさせて衝突停止させ
るスライド手段と、を備えており、上記複数の投入機
は、ゴミ用コンテナが先に装着されたものから順次作動
してゴミを投入する、ゴミ収集車用ゴミ投入装置であ
る。

【０００７】第３の発明にあっては、第２の発明に係る
ゴミ収集車用ゴミ投入装置を備えた、ゴミ収集車であ
る。

【０００８】（作 用）所定の場所に置いてありゴミが
入れてあるゴミ用コンテナをゴミ収集車の後部まで運
び、複数設けてある投入機のうちの一基にゴミ用コンテ
ナ保持手段を介して装着する。なお、ゴミ用コンテナの
蓋は開けておく。二台以上のゴミ用コンテナが置いてあ
る場合は、残りの他のゴミ用コンテナを続けて他の投入
機に順次装着する。各投入機は、ゴミ用コンテナが先に
装着されたものから順次作動するので、待ち時間が少な
く、効率がよい。すなわち、駆動手段により可動フレー
ムが上方へ回動し、ゴミ用コンテナの底部側が上になる
ように投入側へ下り傾斜すると、スライド手段によりゴ
ミ用コンテナは保持されたまま全体の重みで下方へスラ
イドして衝突停止し、この時にゴミ用コンテナにかかる
衝撃によりゴミ用コンテナ内部のゴミは投入される。可
動フレームが下降回動してゴミ用コンテナが降下する
と、ゴミ用コンテナ保持手段によるゴミ用コンテナの保
持が解除されるので、他にゴミ用コンテナがある場合は
入れ替えて、同様に作業を行う。

【０００９】

【実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態に基づ
き更に詳細に説明する。図１は本発明に係るゴミ収集車
の側面図、図２は図１に示すゴミ収集車の後面図、図３
は本発明に係るゴミ収集車用ゴミ投入装置の投入機の側
面図、図４は図３に示す投入機の正面図である。符号Ｃ
はゴミ収集車で、後部には内部にゴミ圧縮機を設けたゴ
ミ収集タンクＴを備えている。ゴミ収集タンクＴの後部
には、開閉シャッターＳを備えたゴミ投入部Ｔ１を備え
ている。このゴミ投入部Ｔ１の下側の縁部には、二基の
投入機Ａ１、Ａ２からなるゴミ収集車用ゴミ投入装置が
設けてある。投入機Ａ１、Ａ２は所要間隔をおいて並ん
で取付けてある。

【００１０】図３、図４を参照し、投入機Ａ１の構造を
説明する。なお、投入機Ａ１と投入機Ａ２は同様の構造
である。投入機Ａ１は正面視四角形の枠状の固定フレー
ム１を備えている。固定フレーム１は二本の縦部材１１
（一方は図では見えない）を備えている。縦部材１１の
背面側には各々上下二箇所に車体後部フレームＦに固定
するための固定板１２が設けてある。また、固定フレー
ム１の下部の横部材１３の中間部には車体側へ突出して
台部材１４が形成してある。この台部材１４には軸受具
１５が固着してある。軸受具１５には、油圧シリンダー
Ｓ１が軸ロッド１６を介して上下方向に回動可能に取付
けてある。

【００１１】固定フレーム１の各縦部材１１の上部に
は、軸ロッド１７を介し、可動フレーム２上部のブラケ
ット２１が取付けてある。可動フレーム２は二本の縦部
材２２とそれらを下部で連結する横部材２３を備えてい
る。縦部材２２、２２の上端部寄りには取着ロッド２４
が架設してある。取着ロッド２４には、上記油圧シリン
ダーＳ１のロッドヘッドが取着してある。この構造によ
ると、油圧シリンダーＳ１の作動により、ロッドが伸び
ると可動フレーム２は軸ロッド１７を中心として上下方
向へ回動する。

【００１２】可動フレーム２の縦部材２２、２２の中間
部には、円管状の軸受部材２５、２５が固着してある。
軸受部材２５、２５の内部には回動軸２６が挿通してあ
る。回動軸２６のうち、一方の軸受部材２５の一端部か
ら突出した軸端部には、リンク板２７が固着してある。

【００１３】回動軸２６のうち、軸受部材２５、２５の
間の部分には円筒形のボス２８が固着してあり、ボス２
８には後述の固定ホルダーと共にゴミ用コンテナ保持手
段を構成する可動ホルダー２９が設けてある。可動ホル
ダー２９は、板状体をＵ字状に曲げた構造で、先部側が
やや長く形成されており、後述するゴミ用コンテナの保
持バー４５を保持する。そして、可動ホルダー２９の上
方には固定ホルダー３０が固定してある。固定ホルダー
３０は同じく板状体を逆Ｊ字状に曲げた構造で、先部は
短く形成されている。

【００１４】上記リンク板２７の先部には、軸ロッド３
１を介し油圧シリンダーＳ２のロッドヘッドが回動可能
に取付けてある。また、油圧シリンダーＳ２の基部は可
動フレーム２の縦部材２２の上部に軸ロッド３２を介し
回動可能に取付けてある。この構造によれば、可動ホル
ダー２９は油圧シリンダーＳ２の作動により、図３に示
す開いた状態から図６、図７に示す閉じた状態まで９０
度の範囲で回動する。

【００１５】また、可動フレーム２の縦部材２２、２２
の上下端部には、正面（作業面）側へ突出して合計で四
個のローラ３３が設けてある。これらのローラ３３は、
上記した固定ホルダー３０及び可動ホルダー２９と共に
スライド手段を構成する。なお、固定ホルダー３０及び
可動ホルダー２９は、上記したようにゴミ用コンテナ保
持手段も兼ねている。

【００１６】図５はゴミ用コンテナの構造を示す斜視
図、図６は投入機にゴミ用コンテナを装着した状態を示
す側面図、図７は投入機によりゴミ用コンテナ内部のゴ
ミを投入している状態を示す説明図である。ここでゴミ
用コンテナの構造を説明する。ゴミ用コンテナ４は容器
本体４１を備えている。容器本体４１の上部開口部には
蓋体４２が設けてある。蓋体４２は容器本体４１後部に
設けてあるハンドルを兼ねた軸４３に回動可能に取付け
てある。容器本体４１の前部には縦方向に溝部４４が設
けてある。溝部４４の中間部には、保持バー４５が横方
向に取付けてある。また、容器本体４１の底部の後部側
には移動用の車輪４６が設けてあり、前部側には支持突
起４７が設けてある。これにより、ゴミ用コンテナ４は
自立性を有している。

【００１７】（作 用）図１ないし図７を参照して本実
施の形態の作用を説明する。なお、各部が作動するとき
のタイミングなどの制御はリミットスイッチやタイマー
など公知手段により行われる。所定の場所に置かれ、ゴ
ミが入れてあるゴミ用コンテナ４をゴミ収集車Ｃの後部
まで運び、二基設けてある投入機Ａ１、Ａ２のうちの投
入機Ａ１にゴミ用コンテナ４を蓋体４２を開けた状態で
セットする。これによりスイッチが投入され油圧シリン
ダーＳ２が作動し、可動ホルダー２９が上方へ回動して
図３に示す状態から図６に示す状態となり、固定ホルダ
ー３０と可動ホルダー２９によりゴミ用コンテナ４の保
持バー４５を保持する。二台以上のゴミ用コンテナ４が
置いてある場合は、残りの他のゴミ用コンテナ４を続け
て他の投入機Ａ２に装着する。投入機Ａ１、Ａ２は、ゴ
ミ用コンテナ４が装着されたものから順次作動し、従来
のように同時に投入する装置のような待ち時間がなく、
迅速な作業が可能である。

【００１８】先にゴミ用コンテナ４が装着された投入機
Ａ１がまず作動する。投入機Ａ１の油圧シリンダーＳ１
は、作業員の安全を図るために、ゴミ用コンテナ４を保
持したときから２秒経過後に作動し始める。可動フレー
ム２は上方へ回動するが、ゴミ用コンテナ４は保持バー
４５が可動ホルダー２９の下部に掛かった状態で浮き上
がる。そして、図７に示すようにゴミ用コンテナ４が水
平状態から更に回動してゴミ用コンテナ４の底部側が上
になるように投入側へ下り傾斜すると、各ローラ３３及
び固定ホルダー３０と可動ホルダー２９の作用により、
ゴミ用コンテナ４は保持されたまま全体の重みで下方へ
スライドし、保持バー４５が固定ホルダー３０の上部に
当たり、衝突停止する。この時にゴミ用コンテナ４にか
かる衝撃により内部のゴミは投入される。

【００１９】ゴミ用コンテナ４が衝突停止後、４秒が経
過すると可動フレーム２が下降回動してゴミ用コンテナ
４が降下される。なお上記したように、後でゴミ用コン
テナ４が装着された投入機Ａ２は、先に作動している投
入機Ａ１の作動中にも独立して作動し、同様にゴミ用コ
ンテナ４内のゴミを投入する。ゴミ用コンテナ４が降下
すると可動ホルダー２９が開き、ゴミ用コンテナ４の保
持が解除されるので、他にゴミ用コンテナ４がある場合
は入れ替えて、同様に作業を行う。なお、各投入機Ａ
１、Ａ２が作動している間は、ゴミ収集車Ｃのゴミ収集
タンクＴ内に設けてあるゴミ圧縮機は作動しないように
制御してあり、作業員の安全を図っている。本発明は図
示の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の
範囲の記載内において種々の変形が可能である。

【００２０】

【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。すなわち、専用のゴミ用コンテナを所定の場所に
備えておき、ゴミ収集の際にはゴミ用コンテナごとゴミ
収集車まで運び、ゴミ収集車に備えてあるゴミ投入装置
を使用してゴミ用コンテナ内部のゴミをゴミ収集車内に
投入するシステムにおいて、本発明に係るゴミ投入装置
の複数の投入機はそれぞれ独立して作動可能であり、ゴ
ミ用コンテナが先に装着されたものから順次作動するよ
うにしてある。従って、従来のように複数のゴミ用コン
テナ保持後に同時に投入する投入機と比べて待ち時間が
少なくなり、作業効率がよいので迅速な作業が可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るゴミ収集車の側面図。

【図２】図１に示すゴミ収集車の後面図。

【図３】本発明に係るゴミ収集車用ゴミ投入装置の投入
機の側面図。

【図４】図３に示す投入機の正面図。

【図５】ゴミ用コンテナの構造を示す斜視図。

【図６】投入機にゴミ用コンテナを装着した状態を示す
側面図。

【図７】投入機によりゴミ用コンテナ内部のゴミを投入
している状態を示す説明図。

【符号の説明】

Ｃ ゴミ収集車 Ｔ ゴミ収集タンク Ｓ 開閉シャッター Ｔ１ ゴミ投入部Ｔ１ Ａ１、Ａ２ 投入機 １ 固定フレーム １１ 縦部材 Ｆ 車体後部フレーム １２ 固定板 １３ 横部材 １４ 台部材 １５ 軸受具 １６ 軸ロッド Ｓ１ 油圧シリンダー １７ 軸ロッド ２ 可動フレーム ２１ ブラケット ２２ 縦部材 ２３ 横部材 ２４ 取着ロッド ２５ 軸受部材 ２６ 回動軸 ２７ リンク板 ２８ ボス ２９ 可動ホルダー ３０ 固定ホルダー Ｓ２ 油圧シリンダー ３１ 軸ロッド ３２ 軸ロッド ３３ ローラ ４ ゴミ用コンテナ ４１ 容器本体 ４２ 蓋体 ４３ 軸 ４４ 溝部 ４５ 保持バー ４６ 車輪 ４７ 支持突起

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴミ収集車へのゴミ投入方法であって、
   この方法は、 ゴミ収集車に設けてあるゴミ投入装置を構成する複数の
   投入機のうち、ゴミ用コンテナが先に装着された投入機
   から順次作動してゴミ用コンテナ内部のゴミを投入する
   ことを特徴とする、 ゴミ収集車へのゴミ投入方法。
2. 【請求項２】 ゴミ収集車用ゴミ投入装置であって、こ
   の装置は、 ゴミ収集車のゴミ投入部に並設してある複数の投入機を
   備えており、 当該投入機は、 上記ゴミ投入部に取着される固定フレームと、 当該固定フレームに軸を中心として回動可能に取付けて
   ある可動フレームと、 当該可動フレームを駆動する駆動手段と、 上記可動フレームに設けられ、ゴミ用コンテナの保持及
   び解除が可能なゴミ用コンテナ保持手段と、 上記可動フレームに設けられ、可動フレームが上方へ回
   動し投入側へ下り傾斜したときに、装着されるゴミ用コ
   ンテナを保持した状態で下方へスライドさせて衝突停止
   させるスライド手段と、を備えており、 上記複数の投入機は、ゴミ用コンテナが先に装着された
   ものから順次作動してゴミを投入することを特徴とす
   る、 ゴミ収集車用ゴミ投入装置。
3. 【請求項３】 請求項２記載のゴミ収集車用ゴミ投入装
   置を備えた、 ゴミ収集車。