JPH0915592A - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】輝度を高めた液晶表示装置 【構成】端面に蛍光ランプ５を配設した導光板４ｂの一
方主面にドット状印刷パターンと光反射板７を設けると
ともに、他方主面側に光拡散板６を介して液晶パネル３
を配設し、上記端面を傾斜面ｂとなし、更に導光板４ｂ
の他方主面のうち傾斜面ｂと対向する領域に凹凸面Ｐを
形成し、蛍光ランプ５より傾斜面ｂを通して導入された
光を、その他方主面より出射して、液晶パネル３の有効
表示領域に投射する液晶表示装置１１。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はバックライト方式の液晶
表示装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】時分割方式やアクティブマトリクス方式
の液晶表示装置は、その視認性の向上をはかるためにバ
ックライト方式が採用されている。この方式の一例とし
て、薄型化、軽量化、低消費電力化の要求に応じた１灯
タイプのエッジライト方式が提案されている（たとえば
特開平６−６７０２５号参照）。

【０００３】図４は、この１灯タイプのエッジライト方
式の照明装置１を搭載した液晶表示装置２の一例であ
り、液晶パネル３に矩形状導光板４を配設し、この導光
板４の一端面に蛍光ランプ５を配置している。更に導光
板４の一方主面に光拡散板６を設けるとともに、その他
方主面と他の端面を覆うように光反射板７を設け、蛍光
ランプ５を覆うように光源用反射板８とを設けている。

【０００４】この液晶表示装置２によれば、蛍光ランプ
５の照射光が直に導光板４を投光したり、あるいは一部
の照射光が光源用反射板８により反射し、その反射光も
導光板４に導かれ、そして、導光板４に導入された光は
光反射板７により反射されながら、光拡散板６を介して
液晶パネル３を光照射するという構成であって、このよ
うな構成であれば、液晶パネル３の有効表示領域に対応
して、照明装置１の有効発光領域が規定され、通常、こ
の有効発光領域は有効表示領域と寸法的にほぼ同一形状
である。

【０００５】しかしながら、上記構成の液晶表示装置２
においては、蛍光ランプ５の照射光が導光板４の端面か
ら入射するに当たって、その入射光量が充分ではなく、
これに伴って照明装置１の有効発光領域の出射光も十分
ではなく、その結果、カラー液晶表示用やモノクロ液晶
表示用の透過・半透過型高輝度タイプのエッジライト方
式照明装置には適していないという問題点があった。

【０００６】この問題点を解決するために、本発明者は
すでに図５に示すような液晶表示装置９を提案した。な
お、図４に示す液晶表示装置２と同一箇所には同一符号
を付す。

【０００７】すなわち、照明装置１０によれば、矩形状
導光板４ａの短軸一端面を傾斜させて、この傾斜面ｂに
沿って蛍光ランプ５を配設し、その蛍光ランプ５の外周
に、蛍光ランプ５の長手方向に沿って反射板８ａが設け
ている。

【０００８】上記液晶表示装置９に搭載した照明装置１
０においては、蛍光ランプ５の照射光が導光板４ａの傾
斜面ｂに入り、あるいは一部の照射光が光源用反射板８
ａにより反射し、その反射光も導光板４ａの傾斜面ｂに
導かれ、そして、導光板４ａに導入された光は光反射板
７により反射されながら、照明装置１０の有効発光領域
をなす。

【０００９】かくして上記構成の照明装置１０によれ
ば、導光板４ａの短軸一端面を傾斜させて、この傾斜面
ｂにそって蛍光ランプ５を配設しているので、蛍光ラン
プ５から導光板４ａに導入される光が多くなり、これに
より、導光板４ａの出射光が更に多くなる。

【００１０】

【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
構成の液晶表示装置９によれば、液晶パネル３の有効表
示領域にわたって照明装置１０の輝度が不均一になると
いう問題点がある。

【００１１】すなわち、導光板４ａの短軸一端面を傾斜
させて、この傾斜面ｂにそって蛍光ランプ５を配設して
ので、蛍光ランプ５の照射光が傾斜面ｂを通して直に出
射する光があり、これらの出射光に起因して、拡散板６
の端部付近から、より多く光出射されて、有効発光領域
の端部付近からの光出射量が増大し、これが輝線とな
り、そのために照明装置１０の輝度が不均一となり、そ
の結果、液晶パネル３の有効表示領域の輝度が所要通り
の均斉度とならず、しかも、光漏れが生じるという問題
点があった。

【００１２】したがって、本発明の目的はエッジライト
方式の照明装置の輝度を均一と成して、液晶パネルの有
効表示領域の輝度の均斉度を達成した高性能な液晶表示
装置を提供することにある。

【００１３】本発明の他の目的は照明装置からの光漏れ
を防いで、高い輝度を達成した液晶表示装置を提供する
ことにある。

【００１４】

【問題点を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、導光板の一方主面に光反射手段を設けるとともに、
他方主面側に光拡散板を介して液晶パネルを配設し、上
記導光板の端面を傾斜させて、この傾斜面にそって長尺
状光源を配設し、この長尺状光源から導光板に導入され
た光を、その他方主面より出射させて液晶パネルに投射
せしめた構成であって、上記導光板の他方主面のうち傾
斜面と対向する領域に凹凸面を形成したことを特徴とす
る。

【００１５】

【作用】本発明の液晶表示装置では、導光板の他方主面
のうち傾斜面と対向する領域に凹凸面を形成しているの
で、長尺状光源の照射光が傾斜面を通して出射する光
が、この凹凸面によって乱反射し、これにより、有効発
光領域の輝線が減少もしくは皆無となり、その結果、照
明装置の輝度が均一となり、液晶パネルの有効表示領域
の輝度についても所要通りに均斉度が得られる。

【００１６】しかも、凹凸面による乱反射によって、導
光板の端部付近から出射されなくなるので、その分、光
漏れが生じなくなる。

【００１７】

【実施例】図１は本実施例の液晶表示装置１１の断面図
であって、図２は液晶表示装置１１に搭載する照明装置
１２において用いる導光板４ｂの斜視図である。なお、
図４と図５に示す液晶表示装置２、９と同一箇所には同
一符号を付す。

【００１８】照明装置１２によれば、厚み４ｍｍのポリ
メチルメタアクリレート（ＰＭＭＡ）製矩形状導光板４
ｂの一方主面に光反射手段である東レ（株）製白色ポリ
エステルの低発泡フィルムから成る光反射板７を設ける
とともに、他方主面にＰＥＴもしくはポリカーボネイト
（ＰＣ）製のシート状の光拡散板６を設け、更にこの導
光板４ｂの短軸一端面を傾斜させて、この傾斜面ｂにそ
って蛍光ランプ５（管径３．８ｍｍの冷陰極型もしくは
熱陰極型蛍光ランプ）を配設し、その蛍光ランプ５の外
周に長手方向に沿って銀蒸着の反射面を有する反射板８
ａが設けてられている。

【００１９】また、図２に示す通り、上記導光板４ｂの
他方主面のうち傾斜面ｂと対向する領域を凹凸面Ｐにし
ている。

【００２０】更にまた、導光板４ｂの一方主面上には、
輝度を面状に高める調整手段として、白色及至乳白色系
を呈する酸化チタンを添加して成るガラスビーズを含有
する印刷パターン（図示せず）を多数高密度に分布する
ように、ほぼ全面に形成した。この印刷パターンは、蛍
光ランプ５からの距離が遠くなるにしたがって、そのド
ットパターンの密度を高めるようにした。そして、その
下側に光反射板７を備えた構成であって、このようなド
ット状印刷パターンと光反射板７との組み合わせによ
り、照明装置１２の輝度を高めるとともに、その輝度の
均一性を増している。

【００２１】しかも、光拡散板６と液晶パネル３との間
に住友３Ｍ（株）製商品名ＢＥＦ１００のプリズムシー
ト（図示せず）を介在させ、更に輝度を高めるようにし
ている。

【００２２】かくして上記構成の照明装置１２によれ
ば、導光板４ｂの他方主面のうち傾斜面ｂと対向する領
域を凹凸面Ｐにしているので、蛍光ランプ５の照射光の
うち、傾斜面ｂを通して出射する光が、この凹凸面Ｐに
よって乱反射し、光漏れが生じなくなった。更に、照明
装置１２の輝度が均一となり、液晶パネル３の有効表示
領域の輝度についても所要通りの均斉度が得られた。

【００２３】本発明者は、上記構成の照明装置１２を用
いて、その輝度を測定するに当たって、図３の照明装置
１２の平面図が示すように、その面に９個の部位を指定
し、個々の部位の輝度を測定したところ、表１に示す通
りの結果が得られた。同表中、図５に示す従来の照明装
置１０についても同様に輝度を測定した。そして、各例
における最小輝度と最大輝度との比率を求めた。各輝度
の数値の単位はｃｄ／ｍ² である。

【００２４】

【表１】

【００２５】表１の結果から明らかな通り、実施例の均
斉度が９５％であり、これに対する従来のものの均斉度
は８９％であった。

【００２６】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の
変更、改良等は何ら差し支えない。例えば、上記実施例
においては、導光板４ｂの短軸一端面に対して傾斜面ｂ
を設けたが、その長軸一端面に対して同様な傾斜面ｂを
設けてもよい。

【００２７】

【発明の効果】以上のように、本発明の液晶表示装置に
よれば、導光板の他方主面のうち傾斜面と対向する領域
を凹凸面にしているので、光漏れが生じなくなるととも
に、照明装置の輝度が均一となり、液晶パネルの有効表
示領域の輝度についても所要通りに均斉度が得られ、そ
の結果、高効率かつ高性能な液晶表示装置が提供でき
た。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の液晶表示装置の断面概略図である。

【図２】実施例の液晶表示装置に用いる導光板の平面図
である。

【図３】照明装置の輝度測定部位を示す説明図である。

【図４】従来例の液晶表示装置の断面概略図である。

【図５】従来例の液晶表示装置の断面概略図である。

【符号の説明】

３ 液晶パネル ４、４ａ、４ｂ 導光板 ５ 蛍光ランプ ６ 光拡散板 ７ 光反射板 ８、８ａ 反射板 ｂ 傾斜面 Ｐ 凹凸面

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 導光板の一方主面に光反射手段を設ける
   とともに、他方主面側に光拡散板を介して液晶パネルを
   配設し、上記導光板の端面を傾斜させて、この傾斜面に
   そって長尺状光源を配設し、上記長尺状光源から導光板
   に導入された光を、その他方主面より出射させて液晶パ
   ネルに投射せしめた液晶表示装置において、前記導光板
   の他方主面のうち傾斜面と対向する領域に凹凸面を形成
   したことを特徴とする液晶表示装置。