JPH09155720A - 研磨布の研磨屑除去具 - Google Patents

研磨布の研磨屑除去具

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JPH09155720A
JPH09155720A JP32156595A JP32156595A JPH09155720A JP H09155720 A JPH09155720 A JP H09155720A JP 32156595 A JP32156595 A JP 32156595A JP 32156595 A JP32156595 A JP 32156595A JP H09155720 A JPH09155720 A JP H09155720A
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polishing
cloth
substrate
polishing cloth
magnetic disk
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JP32156595A
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Hitoshi Sakurai
均 桜井
Yasushi Kobayashi
恭 小林
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Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨布の研磨屑除去が良好で、研磨布を再使
用しても研磨性能が良好に維持され基板の研磨が均一に
出来る。 【解決手段】 同芯円状に形成された同じ高さの稜線6
を有する突起3、4、5を備え、この稜線6が研磨布に
加圧、摺動され、研磨布の研磨面全体に渡って研磨屑を
除去する。この研磨屑除去具2を、研磨布に研磨材を含
むスラリーを供給して研磨する磁気ディスク用基板の研
磨装置における基板保持体に代えて装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク用基
板の表面を研磨する研磨布の研磨目に捕捉された研磨屑
を除去する研磨布の研磨屑除去具及びこれを装着した研
磨布の研磨屑除去装置に関するものである。尚、研磨の
用語は、研磨よりも荒い研削を含み、研削布の研削屑除
去についても本発明の対象とするものである。又、研磨
屑の用語は、研磨屑自体の他に砥粒やその他の目詰り物
も含むものとする。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスクの記録密度は年々高
まりつつある。記録密度の高密度化に伴い、磁性層に対
して情報の記録読取ヘッドの接近距離の微小化が必要に
なり、従来のものに比べ磁気ディスク表面の平滑度が一
層高度に求められている。従来の塗布型からスパッタ型
へと記録方式の変更がなされると共に、小型薄肉ディス
ク基板へと小型化が進行しつつある。
【0003】アルミニウム合金基板の磁気ディスクにお
いても、表面の平滑度が厳しく要求されている。例え
ば、無電解Ni−Pメッキ付きアルミニウム合金基板
は、アルミニウム合金板を脱脂、洗浄後砥石で研削し平
坦にすると共に機械的に粗面化した後ジンケート処理
し、爾後の無電解Ni−PメッキにおいてNi−P皮膜
が板表面に強固に固着するようにしている。無電解Ni
−P皮膜の設けられた面は、平均粒度の小さい微細な研
磨材を含む研磨液(以下、「スラリー」と云う)を供給
しながら研磨布を加圧、摺動させながら研磨され鏡面状
に平滑にされる。
【0004】上記研磨によって研磨布の研磨目には研磨
屑が捕捉されるが、時間の経過と共に、研磨布の研磨性
が低下し、能率が悪くなる。従って、ある程度使用した
研磨布は、研磨屑を除去して研磨布の再生を図ることに
なる。従来、研磨布の研磨屑を除去する研磨屑除去具と
しては、例えば、円板に硬い毛を埋め込んだものが使用
されている。この研磨屑除去具を人力によって水を流し
ながら研磨布の表面を叩くようにブラシ掛けすることに
より、研磨布の研磨目に詰まっている研磨屑を排出させ
除去していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、毛ブラ
シの研磨屑除去具を用いた人力による研磨布の研磨屑除
去は、十分に研磨布の底面まで力が及ばず、研磨布の表
面のみの研磨屑の排出しか出来ず、研磨屑の除去が不十
分になり、再度この研磨布を使用した際に研磨布の目詰
りが早く、研磨布の研磨屑除去回数が多くなると云う欠
点があった。
【0006】更に、毛ブラシを用いた研磨布の研磨屑除
去具は、上下の研磨布の研磨屑の除去に差が生じ、これ
によって基板の研磨時に上下両面の研磨量に差が生じ基
板の平坦度が損なわれると云う欠点があった。
【0007】その上、毛ブラシを用いた研磨布の研磨屑
除去具は、研磨布の研磨屑を除去するのに労力がかかる
と共に時間がかかり生産性の低下を来す欠点があった。
【0008】本発明の目的は、上記事情に鑑みなされた
もので、磁気ディスク用基板の表面を研磨する研磨布の
研磨屑除去具及びこれを使用した研磨布の研磨屑除去装
置において、研磨布の研磨屑除去が良好で、研磨布を再
使用しても研磨性能が良好に維持されると共に、基板の
研磨が均一に出来る研磨布の研磨屑除去具及びこれを装
着した研磨布の研磨屑除去装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁気ディスク
用基板を保持する基板保持体に保持された前記磁気ディ
スク用基板であって、該磁気ディスク用基板の表面を研
磨する研磨布の研磨目に捕捉された研磨屑を除去する研
磨布の研磨屑除去具において、前記基板保持体に代えて
装着されると共に、同じ高さの稜線を有する突起を備
え、該稜線が前記研磨布に加圧、摺動され、該研磨布の
研磨面全体に渡って前記研磨屑を除去するものである。
【0010】基板保持体に代えて装着されると共に、同
じ高さの稜線を有する突起を備え、該稜線が前記研磨布
に加圧、摺動され、該研磨布の研磨面全体に渡って前記
研磨屑を除去するものは、研磨屑除去具の突起が研磨布
の研磨目の底部まで達し、研磨目に詰まった研磨屑を良
好に排出させ除去する。再度研磨布を使用しても研磨性
能が良好に維持されると共に、基板の研磨が均一に出来
る。
【0011】更に、上記研磨布の研磨屑除去具におい
て、前記突起は、一つ以上の同芯円状に形成されたもの
である。突起が一つ以上の同芯円状に形成されたもの
は、上記研磨布の研磨屑除去具の作用に加え、研磨布の
研磨面全面に渡って加圧、摺動し、研磨屑を排出する。
更に、同芯円状に形成されることにより、研磨屑除去
中、研磨屑除去具にかかる抵抗が研磨屑除去具の向きに
かかわらず常に一定で研磨屑の除去の確実性が増す。
又、その製作が容易となる。
【0012】又、磁気ディスク用基板の表面を研磨する
研磨布の研磨目に捕捉された研磨屑を除去する研磨布の
研磨屑除去装置において、前記磁気ディスク用基板を保
持する基板保持体と、該基板保持体に保持された磁気デ
ィスク用基板に研磨材を含むスラリーを供給して研磨す
る研磨布とを有する磁気ディスク用基板の研磨装置にお
ける前記基板保持体に代えて、上記いずれかの研磨布の
研磨屑除去具を装着したものである。
【0013】上記基板保持体に代えて、上記いずれかの
研磨布の研磨屑除去具を装着したものは、磁気ディスク
用基板の研磨装置を利用出来、研磨布の全面に渡って簡
単に研磨屑を除去することが出来ると共に、特別の研磨
屑除去装置を準備する必要がなく経済的である。
【0014】更に、上記研磨布の研磨屑除去装置におい
て、中心に位置する太陽歯車と、該太陽歯車と同軸芯で
且つ同一平面内にある内歯歯車と、前記太陽歯車と同軸
芯で前記磁気ディスク用基板の表面を研磨する環状の前
記研磨布を固定した上定盤及び下定盤と、該上定盤及び
下定盤の間に介在し前記太陽歯車と前記内歯歯車とに噛
み合い、少なくとも該太陽歯車の回転で回転し、前記研
磨材を含むスラリーを通過させる孔を有する前記基板保
持体とを備えた磁気ディスク用基板の研磨装置における
該基板保持体に代えて、上記いずれかに記載の研磨布の
研磨屑除去具を装着したものである上記磁気ディスク用
基板の研磨装置における基板保持体に代えて、上記いず
れかに記載の研磨布の研磨屑除去具を装着したものは、
上記研磨布の研磨屑除去装置の作用に加え、上下研磨布
の研磨屑を同時に除去することが出来ると共に、同時に
複数枚の研磨屑除去具を装着出来、効率良く確実に研磨
布の研磨屑を除去することが出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の研磨布の研磨屑除
去具及びこれを装着した研磨布の研磨屑除去装置につい
て、図面に基づいて詳細に説明する。本発明は、磁気デ
ィスク用基板の研磨装置を利用する研磨布の研磨屑除去
具及びこれを装着した研磨布の研磨屑除去装置であるの
で、先ず磁気ディスク用基板の研磨装置について説明す
る。
【0016】磁気ディスクは、その装着されるコンピュ
ータの容量によって種々の寸法のものが使用されてい
る。大容量のものは10.5インチ、小容量のものは1.
3インチとその幅は大きい。このような種々の寸法に従
い、一般的には、厚さ0.4〜2.5mmのアルミニウム
板をドーナツ状に打ち抜き加工して所望の寸法の基板に
する。打ち抜かれた基板は、内外径の面取り加工を施し
た後、Ni−P皮膜が基板面に密着するように上下砥石
面を備えた研削装置で界面活性剤の添加された研削液を
研削面に供給しながら基板の両面を機械的に研削して粗
面化する。通常表面あらさがRmax(最大高さ)で
0.25μm程度まで研削して粗面化する。粗面化され
た基板は、弱酸性又は弱アルカリ性溶液で洗浄して研磨
滓を除去し清浄にされる。
【0017】清浄化された基板は、次にジンケート処理
される。このジンケート処理は粗面化された基板面にZ
nメッキしてNi−P皮膜が均一に皮膜化されるように
するためのものである。ジンケート処理された基板は、
純水で洗浄した後無電解Ni−Pメッキされる。この無
電解Ni−Pメッキは基板表面を硬化するためのもので
ある。
【0018】図4、5は、上記Ni−P皮膜を設けた基
板の表面を研磨する研磨装置を示すもので、図4は磁気
ディスク用基板の研磨装置を示す断面図、図5は図4の
III−III 線断面図である。本研磨装置は、上下に研磨
布を備えた自公転研磨装置10で、アルミナ、コロイダ
ルシリカ、カーボランダム等の研磨材を含んだスラリー
を磁気ディスク用基板の研磨面に供給しながら機械的に
研磨して鏡面化するものである。
【0019】自公転研磨装置10は、従来の両面研磨装
置と同様、水平方向に回転可能に配設され、且つその上
面に環状の研磨布15を装着する下定盤14と、この下
定盤14の上方位置にこの下定盤14と対向同軸状に配
設されると共に水平方向に回転可能及び垂直方向に昇降
可能に保持され、且つ下面に環状の研磨布12を装着し
た上定盤11と、各研磨布12、15間において研磨布
12、15の軸心位置に配置される太陽歯車17の径方
向外方位置に同心状に配置される内歯歯車18と、この
内歯歯車18及び太陽歯車17と両歯車に噛合され下定
盤14の研磨布15上に載置された状態で両歯車17、
18間に配置される外歯歯車にて形成されると共に基板
22を保持する基板保持体19と、上定盤11から基板
22の上面に研磨材を含むスラリー36a又は37a
(具体的には研磨材を水又はオイルに分散させたスラリ
ー)を供給するスラリー供給手段24aとを具備してな
るものである。
【0020】この場合、基板保持体19は、図5に示す
ように、中心に関して対象位置に2つの基板固定用孔2
1が設けられると共に、中心に関して対称位置に少なく
とも1個以上の孔20が設けられている。このように孔
20を設けることによって、スラリー供給手段24aか
ら基板保持体19に保持された基板22の上面に供給さ
れる研磨材を含むスラリー36a又は37aの一部を孔
20を通して基板22の下面と研磨布15の間に供給す
ることが出来る。尚、基板固定用孔21の数は必ずしも
2つである必要はなく、基板保持体19の大きさと基板
22の大きさによって任意の数にすることが出来る。
又、孔20の数及び形状は任意に設定することが出来、
例えば孔20の形状を三角或いは四角等に形成すること
も出来る。
【0021】更に、上記スラリー供給手段24aは、上
定盤11と共に水平方向に回転可能及び昇降可能な環状
或いは円弧状のスラリー溜め25aに図示しないスラリ
ー供給源から研磨材を含むスラリー36a又は37aを
供給し、該スラリー溜め25aの周方向に設けられた多
数の吐出孔26a、27aに接続する供給チューブ28
a、29aを介して上定盤11に設けられたスラリー供
給孔30a、31aから上定盤11の研磨布12と基板
22及び基板22と研磨布15との間に研磨材を含むス
ラリー36a又は37aを供給し得るように構成されて
いる。そして、図4において符号32a、33aはスラ
リー供給バルブ、34a、35aはスラリー供給管で、
スラリー供給バルブ32a、33aとスラリー供給管3
4a、35aは、回転しないようになっている。
【0022】上記のように構成される自公転研磨装置1
0おいて、基板22を基板保持体19の基板固定用孔2
1に配置し、そして、基板22の上下面に上下の研磨布
12、15を押し当てた状態にして、先ず、平均粒径及
び最大粒径が大きな研磨材を含むスラリー36aを供給
しながら太陽歯車17を回転駆動すると共に、上下の定
盤11、14を相互に逆方向に回転駆動することによ
り、基板保持体19を自転させながら太陽歯車17の周
りで公転させて基板22の両面を研磨加工する。即ち、
当初は平均粒径及び最大粒径の大きな研磨材を含むスラ
リー36aがスラリー供給管34aを経由してスラリー
溜め25aに供給される。このときスラリー供給バルブ
32aは開の状態にしておく。スラリー供給手段24a
から基板保持体19に保持された基板22の上面に供給
され、その一部が孔20を通って基板22の下面と研磨
布15の間に供給されるので、スラリー36aを上下定
盤11、14の研磨布12、15に均一に供給すること
が出来ると共に、下定盤14の研磨布15に蓄積する研
磨屑を孔20から排出して下定盤14の研磨布15に研
磨屑の目詰まりを起こりにくくすることが出来、基板2
2の上下面を均一に速やかに研磨加工することが出来
る。
【0023】研磨材を含むスラリー36aによる所定時
間の研磨後、スラリー供給バルブ32aを止め、スラリ
ー供給バルブ33aを開けて研磨材の平均粒径及び最大
粒径が小に調整されたスラリー37aをスラリー溜め2
5aに供給し、スラリー供給手段24aを使用して所定
時間の研磨を上記と同じ工程で行ない、最終的には基板
22の上下面を均一に厚さ1〜3μm研磨した皮膜鏡面
を得る。
【0024】本実施のスラリー供給手段は、研磨材の平
均粒径及び最大粒径が大に調整されたスラリー36aを
供給するスラリー供給手段と、研磨材の平均粒径及び最
大粒径が小に調整されたスラリー37aを供給するスラ
リー供給手段とを兼ねたものであるが、スラリー36a
用のスラリー供給手段及びスラリー37a用のスラリー
供給手段を各々別に具備して二系統としても良い。又、
必要により研磨材の平均粒径及び最大粒径が大、中及び
小の三系統のスラリー供給手段、或いは四系統以上のス
ラリー供給手段を具備しても良い。
【0025】次に、上記のような磁気ディスク用基板の
自公転研磨装置10を利用する研磨布の研磨屑除去具及
びこれを装着した研磨布の研磨屑除去装置について説明
する。
【0026】図1は、本発明に係る研磨布の研磨屑除去
具の一実施の形態を示し、(A)は平面図、(B)は
(A)の I−I 線断面図である。本実施の形態の研磨布
の研磨屑除去具2は、図4、5に示したような基板保持
体19に保持された磁気ディスク用基板22の表面23
を研磨する研磨布12、15の研磨目に捕捉された研磨
屑を除去するものである。そして、研磨布の研磨屑除去
具2は、基板保持体19に代えて装着されると共に、同
じ高さの稜線6を有する第1の突起3、第2の突起4及
び第3の突起5を両面に備え、稜線6が上下の研磨布1
2、15に加圧、摺動され、研磨布12、15の研磨面
13、16全体に渡って研磨屑を除去ものである。
【0027】研磨屑除去具2の突起の形状は、同芯円状
に三つのものが形成されているが、本発明は、これに限
定されず、半径方向又は斜め方向に1本乃至複数の直線
状又は曲線状突起が形成されていても良く、要するに研
磨布の研磨面全体に渡って加圧、摺動出来る位置に突起
が形成されていれば良い。そして、好ましくは同芯円状
のものが、向きが変わっても抵抗が常に一定しており研
磨屑除去を確実なものと出来る。更に、研磨屑除去具2
の突起は、ある程度硬い方が良く、突起の材質として
は、プラスチック、アルミニウム合金、ステンレス鋼等
を適宜選定して形成される。
【0028】更に、研磨屑除去具2は、中央部に通過孔
7が設けられると共に、表面の適宜の個所に複数の通過
孔8が設けられている。外周寄りには、先に述べた太陽
歯車17と内歯歯車18に噛み合う歯9が設けられる。
【0029】図2は、本発明に係る研磨布の研磨屑除去
装置の一実施の形態を示す断面図、図3は、図2の II
−II 線断面図である。本実施の形態の研磨布の研磨屑
除去装置1は、磁気ディスク用基板の表面を研磨する研
磨布の研磨目に捕捉された研磨屑を除去するものである
が、先の図4、5に示した自公転研磨装置10に使用さ
れている基板保持体19に代えて、図1の研磨屑除去具
2を装着したものである。 従って、研磨屑除去装置1
は、中心に位置する太陽歯車17と、この太陽歯車17
と同軸芯で且つ同一平面内にある内歯歯車18と、太陽
歯車17と同軸芯で磁気ディスク用基板の表面を研磨す
る環状の研磨布12、15を固定した上定盤11及び下
定盤14と、この上定盤11及び下定盤14の間に介在
し太陽歯車17と内歯歯車18とに噛み合い、太陽歯車
17の回転で回転するものである。
【0030】上記のように構成される研磨屑除去装置1
おいて、研磨布12、15の研磨目に捕捉された研磨屑
を除去する時は、研磨布15の上に置かれた研磨屑除去
具2に、上の研磨布12を押し当て、加圧した状態で回
転され、突起が研磨布12、15の研磨面全体に渡って
摺動し、研磨屑を除去する。この際、水36を供給しな
がら太陽歯車17を回転駆動すると共に、上下の定盤1
1、14を相互に逆方向に回転駆動することにより、研
磨屑除去具2を自転させながら太陽歯車17の周りで公
転させて研磨布12、15の研磨屑を除去する。即ち、
水36が水供給管34又は水供給管35を経由して水溜
め25に供給される。このとき水供給バルブ32又は水
供給バルブ33は開の状態にしておく。水供給手段24
から研磨屑除去具2の上面に供給され、その一部が通過
孔7、8を通って研磨屑除去具2の下面と研磨布15の
間に供給されるので、水36を上下定盤11、14の研
磨布12、15に均一に供給することが出来ると共に、
研磨屑を水36と共に速やかに排出する。
【0031】本実施の形態の水36は、先に説明した自
公転研磨装置10のスラリー供給手段24aを利用した
ものであるので、水36はスラリー供給管34a又はス
ラリー供給管35aのどちらかから供給されているが、
どちらか一個所から供給されても良いことは勿論であ
る。図2、3におけるその他の部分で、先の自公転研磨
装置10と同じ構造、作用部分には同じ参照番号を付け
て、その説明を省略する。
【0032】以上の構造を有する研磨布の研磨屑除去具
2及びこれを装着した研磨屑除去装置1は、次のように
作用する。即ち、研磨屑除去具2は、基板保持体19に
代えて装着されると共に、同じ高さの稜線6を有する突
起を備え、この稜線6が研磨布12、15に加圧、摺動
され、研磨布12、15の研磨面13、16全体に渡っ
て研磨屑を除去する。研磨屑除去具2の突起が研磨布の
研磨目の底部まで達し、研磨目に詰まった研磨屑を良好
に排出させる。再度研磨布を使用しても研磨性能が良好
に維持されると共に、基板の研磨が均一に出来るもので
ある。
【0033】更に、研磨屑除去具2は、その突起が三つ
の同芯円状に形成され、研磨布の研磨面全面に渡って確
実に加圧、摺動し、研磨屑を排出する。同芯円状に形成
されることにより、その製作が容易となる。
【0034】又、基板保持体19に代えて、上記いずれ
かの研磨布の研磨屑除去具を装着した研磨屑除去装置1
は、磁気ディスク用基板の研磨装置を利用して、上下研
磨布の全面に渡って簡単に研磨屑を除去することが出来
ると共に、特別の研磨屑除去装置を準備する必要がなく
経済的である。その上、同時に複数枚の研磨屑除去具を
装着出来、効率良く確実に研磨布の研磨屑を除去するこ
とが出来る。
【0035】
【実施例】次に、本実施の形態の研磨屑除去具2を研磨
屑除去装置1に装着して研磨布の研磨屑を除去した実施
例について説明する。
【0036】 (1)研磨屑除去装置の寸法、仕様 太陽歯車直径 300mm 内歯歯車直径 1000mm 研磨布環状部半径方向長さ 350mm 製造会社、品種 スピードファム社製16B両面研磨機 (2)研磨屑除去具の寸法、仕様 研磨屑除去具使用枚数 4枚セット 研磨屑除去具加圧力 1.5kgf/cm2 研磨屑除去具板厚 7mm 中心開口部直径 100mm 突起位置 両面 突起同心円数 3本、中心から100、130、160mm 突起高さ 3mm (3)上記研磨屑除去具を研磨屑除去装置に4枚セット
し、研磨屑除去具が研磨布を30回/分の割合で回転さ
せ、水を10リットル/分の割合で供給し、水の濁りが
無くなるまで回転させた。無くなるまでに、5分間を要
した。これを再使用し、研磨されなくなるまでに3.5
インチ基板を1回×5分×20枚を1ロットとし30ロ
ットの研磨作業が出来た。
【0037】(4)効果 上記同心円突起付円板型の研磨屑除去具(ドレッサー)
使用により、確実にドレッシングインターバルが長く出
来た。従来の毛ブラシドレッサーでは、1ドレッシング
/2〜3バッチ研磨であったが、上記同心円突起付円板
型の研磨屑除去具では、1ドレッシング/4〜6バッチ
研磨出来た。更に、ドレッシング時間の短縮が出来、従
来の毛ブラシドレッサーでは、1回/5分であったが、
上記同心円突起付円板型の研磨屑除去具では、1回/3
分に短縮した。
【0038】
【発明の効果】本発明の研磨布の研磨屑除去具によれ
ば、研磨屑除去具の突起が研磨布の研磨目の底部まで達
し、研磨目に詰まった研磨屑を良好に排出させ除去す
る。研磨布を再使用しても研磨性能が良好に維持される
と共に、磁気ディスク用基板の研磨が均一に出来る。更
に、突起が一つ以上の同芯円状に形成されたものは、そ
の製作が容易である。
【0039】又、基板保持体に代えて本発明の研磨布の
研磨屑除去具を装着した研磨屑除去装置は、磁気ディス
ク用基板の研磨装置を利用出来、効率良く確実に研磨布
の全面に渡って研磨屑を除去することが出来ると共に、
特別の研磨屑除去装置を準備する必要がなく経済的であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨布の研磨屑除去具の一実施の
形態を示し、(A)は平面図、(B)は(A)の I−I
線断面図である。
【図2】本発明に係る研磨布の研磨屑除去装置の一実施
の形態を示す断面図である。
【図3】図2の II−II 線断面図である。
【図4】磁気ディスク用基板の研磨装置を示す断面図で
ある。
【図5】図4の III−III 線断面図である。
【符号の説明】
1 研磨屑除去装置 2 研磨屑除去具 3 第1の突起(突起) 4 第2の突起(突起) 5 第3の突起(突起) 6 稜線 10 自公転研磨装置(研磨装置) 11 上定盤 12 研磨布 13 研磨面 14 下定盤 15 研磨布 16 研磨面 17 太陽歯車 18 内歯歯車 19 基板保持体 20 孔 22 磁気ディスク用基板 23 表面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスク用基板を保持する基板保持
    体に保持された前記磁気ディスク用基板であって、該磁
    気ディスク用基板の表面を研磨する研磨布の研磨目に捕
    捉された研磨屑を除去する研磨布の研磨屑除去具におい
    て、前記基板保持体に代えて装着されると共に、同じ高
    さの稜線を有する突起を備え、該稜線が前記研磨布に加
    圧、摺動され、該研磨布の研磨面全体に渡って前記研磨
    屑を除去するものであることを特徴とする研磨布の研磨
    屑除去具。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記突起は、一つ以
    上の同芯円状に形成されたものであることを特徴とする
    研磨布の研磨屑除去具。
  3. 【請求項3】 磁気ディスク用基板の表面を研磨する研
    磨布の研磨目に捕捉された研磨屑を除去する研磨布の研
    磨屑除去装置において、前記磁気ディスク用基板を保持
    する基板保持体と、該基板保持体に保持された磁気ディ
    スク用基板に研磨材を含むスラリーを供給して研磨する
    研磨布とを有する磁気ディスク用基板の研磨装置におけ
    る前記基板保持体に代えて、請求項1又は2に記載の研
    磨布の研磨屑除去具を装着したものであることを特徴と
    する研磨布の研磨屑除去装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、中心に位置する太陽
    歯車と、該太陽歯車と同軸芯で且つ同一平面内にある内
    歯歯車と、前記太陽歯車と同軸芯で前記磁気ディスク用
    基板の表面を研磨する環状の前記研磨布を固定した上定
    盤及び下定盤と、該上定盤及び下定盤の間に介在し前記
    太陽歯車と前記内歯歯車とに噛み合い、少なくとも該太
    陽歯車の回転で回転し、前記研磨材を含むスラリーを通
    過させる孔を有する前記基板保持体とを備えた磁気ディ
    スク用基板の研磨装置における該基板保持体に代えて、
    請求項1又は2に記載の研磨布の研磨屑除去具を装着し
    たものであることを特徴とする研磨布の研磨屑除去装
    置。
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