JPH09155234A - 遠沈分離用遊動式固形介在物 - Google Patents
遠沈分離用遊動式固形介在物Info
- Publication number
- JPH09155234A JPH09155234A JP7346594A JP34659495A JPH09155234A JP H09155234 A JPH09155234 A JP H09155234A JP 7346594 A JP7346594 A JP 7346594A JP 34659495 A JP34659495 A JP 34659495A JP H09155234 A JPH09155234 A JP H09155234A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- elastic body
- specific gravity
- blood
- erythrocytes
- vessel
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 比重の異なった粒子と共に遠心することによ
り目的とする比重帯に介在し、粒子を軽重二群に分離す
る固形介在物を提供することを目的としている。 【解決手段】 遠心管の底部に上下に移動するよう装着
する固体で、微粒子と共に遠心分離後、その形状及び液
体と粒子の比重差によって規定される位置に移動する遊
動式の固形介在物である。 【効果】 液中の粒子が遊動式固形介在物によって軽重
二群に隔絶されるために、目的とする粒子の採取が極め
て容易になる。
り目的とする比重帯に介在し、粒子を軽重二群に分離す
る固形介在物を提供することを目的としている。 【解決手段】 遠心管の底部に上下に移動するよう装着
する固体で、微粒子と共に遠心分離後、その形状及び液
体と粒子の比重差によって規定される位置に移動する遊
動式の固形介在物である。 【効果】 液中の粒子が遊動式固形介在物によって軽重
二群に隔絶されるために、目的とする粒子の採取が極め
て容易になる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に血液等の細胞
集団から赤血球を分画除去することに関する。
集団から赤血球を分画除去することに関する。
【0002】
【従来の技術】血液等からの赤血球の除去法及び有核細
胞の分離法には、従来から(1)buffy coat
採取法、(2)溶血による赤血球除去法、(3)赤血球
凝集沈降分離法、(4)比重溶液の密度勾配を用いた遠
心分離法などの手法があった。
胞の分離法には、従来から(1)buffy coat
採取法、(2)溶血による赤血球除去法、(3)赤血球
凝集沈降分離法、(4)比重溶液の密度勾配を用いた遠
心分離法などの手法があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらには以下のよう
な欠点があった。 (1)buffy coat採取法 大量の赤血球の混入が不可避であり、手技を施行する人
によって、結果が不安定である。 (2)溶血による赤血球除去法 有核細胞の回収率及び純度が試薬の濃度や混合比率及び
反応時間等の設定に大きく左右される。また大容量の検
体には不向きである。 (3)赤血球凝集沈降分離法 満足な回収率を得るためには試料の容量を数倍に増量す
る必要があり、また分画後に浮遊細胞を再度遠沈洗浄し
てデキストランやヘタスターチ(HES)を除去する必
要がある。 (4)比重溶液の密度勾配を用いた遠心分離法 細胞や小器官懸濁液等の分画と同様に、溶液の重層や目
的とする比重帯の分離手技等、慎重な操作と熟練が要求
される。本発明は、以上の欠点を除くためになされたも
のである。
な欠点があった。 (1)buffy coat採取法 大量の赤血球の混入が不可避であり、手技を施行する人
によって、結果が不安定である。 (2)溶血による赤血球除去法 有核細胞の回収率及び純度が試薬の濃度や混合比率及び
反応時間等の設定に大きく左右される。また大容量の検
体には不向きである。 (3)赤血球凝集沈降分離法 満足な回収率を得るためには試料の容量を数倍に増量す
る必要があり、また分画後に浮遊細胞を再度遠沈洗浄し
てデキストランやヘタスターチ(HES)を除去する必
要がある。 (4)比重溶液の密度勾配を用いた遠心分離法 細胞や小器官懸濁液等の分画と同様に、溶液の重層や目
的とする比重帯の分離手技等、慎重な操作と熟練が要求
される。本発明は、以上の欠点を除くためになされたも
のである。
【0004】また、血清分離用にはすでにゼリー状の介
在物が広く用いられているが、細胞分離用に供するため
には厳密な比重調整が必要でかつ個体差などから安定し
た結果を得難いために実用化していないのが現状であ
る。
在物が広く用いられているが、細胞分離用に供するため
には厳密な比重調整が必要でかつ個体差などから安定し
た結果を得難いために実用化していないのが現状であ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本発明者は、
比重の異なった粒子と共に遠心することにより目的とす
る比重帯に介在し、軽重二群に粒子を明確に分離する固
形介在物を提供することを目的としている。血液等から
の赤血球の除去法及び有核細胞の分離操作における簡便
確実で熟練を必要としない手法を確立するものである。
比重の異なった粒子と共に遠心することにより目的とす
る比重帯に介在し、軽重二群に粒子を明確に分離する固
形介在物を提供することを目的としている。血液等から
の赤血球の除去法及び有核細胞の分離操作における簡便
確実で熟練を必要としない手法を確立するものである。
【0006】求心力により遠心管中で上下に遊動可能で
遠心管の内壁に丁度はまる大きさの上面が凹(1)また
は斜面(2)になった遊動式固形介在物を成型する。さ
らに上面が凹の場合は、上面から底面に孔もしくは溝が
貫通している。この遊動式固形介在物が、遠心分離後に
赤血球層上の有核細胞の間に介在し、目的に合致するこ
とをつきとめた。
遠心管の内壁に丁度はまる大きさの上面が凹(1)また
は斜面(2)になった遊動式固形介在物を成型する。さ
らに上面が凹の場合は、上面から底面に孔もしくは溝が
貫通している。この遊動式固形介在物が、遠心分離後に
赤血球層上の有核細胞の間に介在し、目的に合致するこ
とをつきとめた。
【0007】
【発明の実施の形態】赤血球層と有核細胞が、遊動式固
形介在物により隔絶されるために、有核細胞層の採取が
極めて容易になる。このような作用はすべて赤血球の比
重よりもやや軽い、上面が凹になった固体の上面から底
面に孔もしくは溝を貫通させた固体(1)や上面が斜面
になった固体(2)を血液等と共に遠心することにより
生じる。
形介在物により隔絶されるために、有核細胞層の採取が
極めて容易になる。このような作用はすべて赤血球の比
重よりもやや軽い、上面が凹になった固体の上面から底
面に孔もしくは溝を貫通させた固体(1)や上面が斜面
になった固体(2)を血液等と共に遠心することにより
生じる。
【0008】
【実施例】赤血球の比重よりもやや軽いシリコン等を用
いた弾性のある擂り鉢状の固体の底面に孔もしくは溝を
貫通させたもの(1)を成型する(図1)。上下に移動
可能な弾性体を遠心管の底部に装着した容器に、血液等
の試料を分注する(図2A)。この遠心管を遠心する
と、最初に沈降した赤血球が弾性体底面の孔もしくは溝
を通って遠心管の底に達する。赤血球と弾性体の比重差
と遠心力Gの積が、弾性体の可動Gより大きくなると、
弾性体がその比重差によって押し上られる(図2B)。
最終的に弾性体は、その形状及び血漿と赤血球の比重差
によって規定される位置に移動し、擂り鉢状の部分に目
的とする有核細胞が集積分画される(図2C)。
いた弾性のある擂り鉢状の固体の底面に孔もしくは溝を
貫通させたもの(1)を成型する(図1)。上下に移動
可能な弾性体を遠心管の底部に装着した容器に、血液等
の試料を分注する(図2A)。この遠心管を遠心する
と、最初に沈降した赤血球が弾性体底面の孔もしくは溝
を通って遠心管の底に達する。赤血球と弾性体の比重差
と遠心力Gの積が、弾性体の可動Gより大きくなると、
弾性体がその比重差によって押し上られる(図2B)。
最終的に弾性体は、その形状及び血漿と赤血球の比重差
によって規定される位置に移動し、擂り鉢状の部分に目
的とする有核細胞が集積分画される(図2C)。
【0009】
【発明の効果】血液等の試料中に存在する有核細胞を分
画する場合に、現時点において最も高い生存率と回収率
が期待されるのはbuffy coatの採取である。
しかし試料を遠沈した後、赤血球層上にある有核細胞層
を単純に採取するだけでは、大量の赤血球の混入が不可
避であった。本発明の遊動式の固形介在物が試料の遠心
分離後に赤血球を有核細胞から隔絶するために、目的と
する細胞集団の回収率を低下させることなく高純度で採
取できる。
画する場合に、現時点において最も高い生存率と回収率
が期待されるのはbuffy coatの採取である。
しかし試料を遠沈した後、赤血球層上にある有核細胞層
を単純に採取するだけでは、大量の赤血球の混入が不可
避であった。本発明の遊動式の固形介在物が試料の遠心
分離後に赤血球を有核細胞から隔絶するために、目的と
する細胞集団の回収率を低下させることなく高純度で採
取できる。
【0010】また本発明の遊動式固形介在物は、転倒や
その他の衝撃等、通常の外力では動かないために、遠心
分離後の有核細胞採取操作が簡便確実で、熟練を必要と
しない。
その他の衝撃等、通常の外力では動かないために、遠心
分離後の有核細胞採取操作が簡便確実で、熟練を必要と
しない。
【図1】固形介在物の平面図及び垂直断面図である。
【図2】固形介在物を用いた遠心分離の実施例を示す図
である。
である。
1 遊動式固形介在物 2 貫通孔 3 赤血球 4 有核細胞 A 遠心分離前 B 遠心分離中 C 遠心分離後
Claims (1)
- 【請求項1】 2種類以上の異なった比重の粒子と共に
遠心することにより目的とする比重帯に介在し、軽重二
群に粒子を明確に分離するための固形介在物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7346594A JPH09155234A (ja) | 1995-12-01 | 1995-12-01 | 遠沈分離用遊動式固形介在物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7346594A JPH09155234A (ja) | 1995-12-01 | 1995-12-01 | 遠沈分離用遊動式固形介在物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09155234A true JPH09155234A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18384491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7346594A Pending JPH09155234A (ja) | 1995-12-01 | 1995-12-01 | 遠沈分離用遊動式固形介在物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09155234A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002162395A (ja) * | 2000-08-26 | 2002-06-07 | Becton Dickinson & Co | 流体試料の成分を分離する装置及び方法 |
JPWO2005030399A1 (ja) * | 2003-09-30 | 2006-12-07 | 株式会社北里サプライ | 遠心分離用沈殿管および生体細胞採取用チューブ |
JP2008170258A (ja) * | 2007-01-11 | 2008-07-24 | Shimadzu Corp | 遠心分離機の遠沈管 |
JP2014113504A (ja) * | 2007-04-12 | 2014-06-26 | Biomet Biologics Llc | ブイ式懸濁液分画システム |
-
1995
- 1995-12-01 JP JP7346594A patent/JPH09155234A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002162395A (ja) * | 2000-08-26 | 2002-06-07 | Becton Dickinson & Co | 流体試料の成分を分離する装置及び方法 |
JPWO2005030399A1 (ja) * | 2003-09-30 | 2006-12-07 | 株式会社北里サプライ | 遠心分離用沈殿管および生体細胞採取用チューブ |
JP2008170258A (ja) * | 2007-01-11 | 2008-07-24 | Shimadzu Corp | 遠心分離機の遠沈管 |
JP2014113504A (ja) * | 2007-04-12 | 2014-06-26 | Biomet Biologics Llc | ブイ式懸濁液分画システム |
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