JPH09154481A - 野菜破砕物およびそれを用いた調味料 - Google Patents

野菜破砕物およびそれを用いた調味料

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JPH09154481A
JPH09154481A JP34475195A JP34475195A JPH09154481A JP H09154481 A JPH09154481 A JP H09154481A JP 34475195 A JP34475195 A JP 34475195A JP 34475195 A JP34475195 A JP 34475195A JP H09154481 A JPH09154481 A JP H09154481A
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vegetable
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vegetables
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Takashi Nagabori
隆 長堀
Tadaaki Wakayama
忠明 若山
Hikotaka Hashimoto
彦尭 橋本
Saburo Kojima
三郎 小嶋
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Kikkoman Corp
Nippon Del Monte Corp
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NIPPON DERUMONTE KK
Kikkoman Corp
Nippon Del Monte Corp
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  • Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)
  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 生の野菜のpH3.4〜4.5の破砕物
を60〜80℃で30〜2分間加熱処理してなる野菜破
砕物および該野菜破砕物を添加してなる調味料。 【効果】 本発明の野菜破砕物は、低温ないし常温(−
10℃〜40℃)で腐敗することなく、また色が黄褐色
に変色することなく保存でき、かつ野菜を破砕した直後
の香り、食感を保持するものである。該野菜破砕物を用
いて製造した焼肉用ソースなどの調味料は香り、食感
は、野菜を破砕した直後の生の野菜破砕物を使用して製
造した調味料と同等のものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は野菜破砕物、特に常
温で長期保存可能な野菜破砕物およびそれを用いた調味
料に関する。
【0002】
【従来の技術】ソース等の調味料の製造において、原料
の一つとして用いる野菜破砕物(例えば、大根、人参、
ごぼう、たま葱、大蒜、生姜などの破砕物またはおろし
物)は、野菜を破砕後、生のまま、−40℃〜−80℃
で冷凍して長期保存される。この冷凍保存の野菜破砕物
は解凍に時間が掛ったり(例えば、−80℃で冷凍保存
したもの1kgを20℃の室温または流水で解凍するの
に3〜6時間を必要とする)、解凍時にフェノールオキ
シダーゼ等の酵素が作用して、野菜破砕物が黄褐色に着
色する。また、解凍に時間が掛るので、その間に微生物
が生育を開始するので、その数が増加する。これらの問
題点を改善するために、生の野菜破砕物のpHを4.2
〜4.6に調整した後、85〜93℃で3〜60分間、
加熱殺菌処理を施してなる野菜破砕物(特許公開公報平
4−88960号公報)、生の野菜破砕物を65〜85
℃で所定時間殺菌を行ない、さらに常温で10〜36時
間放置した後、再び65〜85℃で所定時間殺菌を行な
ってなる野菜破砕物(特許公開公報平7−231749
号公報)が提案されている。しかしながら、これらの野
菜破砕物においても、香り、食感、色、混入している細
菌数、色に影響するフェノールオキシダーゼなどの残存
酵素活性などの因子を同時に十分満足するものではな
い。それで、それらを用いて製造した各種ソース、ドレ
ッシング等の調味料類は高品質のものになりにくい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解決し、香り、食感、色、混入している細菌数、
色に影響するフェノールオキシダーゼなどの残存酵素活
性などの因子を同時に十分満足するもので、かつ高品質
の野菜破砕物を提供することである。具体的には、破砕
直後の生の野菜の破砕物がもつ特有の香りおよび食感を
もつ野菜破砕物で、低温ないし常温(−10℃〜50
℃)で長期保存しても腐敗したり、黄褐色に変化したり
しないものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、生の野菜
の破砕物のpH、加熱温度とその時間を詳しく検討した
結果、生の野菜の特定のpH範囲の破砕物を特定の温度
および時間で加熱処理することにより、所期の目的が達
成できるという事実を知見した。本発明はこの知見に基
づいて完成された。
【0005】すなわち、本発明は、生の野菜のpH3.
3〜4.5の破砕物を60〜80℃で30秒〜2分間加
熱処理してなる野菜破砕物、そして、生の野菜の破砕物
が大根、人参、キャベツ、トマト、ニラ、ピーマン、モ
ヤシ、ごぼう、たま葱、大蒜、生姜、長葱、リンゴ、ナ
シ、オレンジ、パイナップル、ユズ、レモンから選ばれ
た少なくとも一つの生の破砕物である野菜破砕物に関す
る。また、該野菜破砕物を添加してなる調味料に関す
る。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
第一の特徴は、生の野菜のpH3.3〜4.5の破砕物
を60〜80℃で30秒〜2分間加熱処理してなる野菜
破砕物である。このような野菜破砕物は低温ないし常温
(−10℃〜40℃)で長期間(例えば、1日間〜1年
間)保存しても品質が劣化することはない。
【0007】本発明で、野菜とは、各種ソース、ドレッ
シング類等の調味料の原料とすることができる疎菜類、
根菜類、果菜類などの野菜類の他に果実類をも含むもの
と便宜上定義する。そして、具体的には、例えば、大
根、人参、キャベツ、長葱、ニラ、ピーマン、キュウ
リ、モヤシなどの疎菜類、ごぼう、たま葱、大蒜、生姜
などの根菜類、トマト、イチゴなどの果野菜類、リン
ゴ、ナシ、オレンジ、ユズ、レモンなどの果実類を挙げ
ることができる。また、生の野菜の破砕物とは、これら
の生の野菜類を通常のおろし器、おろし機などでおろし
たもの、また通常の破砕器、破砕機で破砕したもので、
加熱などの熱処理を加えていないものである。そして、
好ましくは、おろした後、または破砕した後、5時間、
好ましくは2時間以内のものである。そして、本発明の
生の野菜の破砕物とは、大根、人参、キャベツ、長葱、
ニラ、ピーマン、キュウリ、モヤシなどの疎菜類、ごぼ
う、たま葱、大蒜、生姜などの根菜類、トマト、イチゴ
などの果菜類、リンゴ、ナシ、オレンジ、ユズ、レモン
などの果実類から少なくとも一つを選んで破砕してなる
ものである。一つ以上のものを破砕する際、疎菜類同
士、根菜類同士、果菜類同士、果実類同士、またそれら
のものを組合せたものを一緒にして破砕してもかまわな
い。また別々に破砕してから各々の破砕物を一緒に併せ
てもかまわない。
【0008】生の野菜のpH3.3〜4.5の破砕物と
は、上記の生の野菜の破砕物のpHが、3.3〜4.
5、好ましくは、3.5〜4.2、特に好ましくは3.
7〜4.0であるものであり、具体的には、野菜をおろ
すとき、または破砕するときに、野菜と一緒に所定量の
酸を加えて、3.3〜4.5のpHにするか、野菜をお
ろした後、または破砕後、破砕物に所定量の酸を添加す
るかして破砕物のpHを3.3〜4.5に調整して得ら
れるものである。
【0009】上記の酸としては、酢酸、コハク酸、クエ
ン酸、リンゴ酸などの有機酸、また、それらの含有物、
すなわち、醸造酢、発酵酢などを挙げることができる。
その他に、それらの酸を多量に含有する果物類、例え
ば、レモン類、柚類などの柑きつ類を挙げることができ
る。
【0010】上記において、pHが、3.3未満のとき
は、野菜破砕物の成分が化学変化をおこしたものになる
ので、香りが悪いものになる。また4.5を越えると、
細菌数が減少したものにならないので、低温ないし常温
(−10℃〜40℃)で保存した場合、腐敗しやすいも
のになる。
【0011】本発明の第一の特徴として、さらに、上記
の生の野菜の破砕物を、60〜80℃、好ましくは、6
0〜68℃、特に好ましくは、65〜68で、30秒〜
2分間、好ましくは45秒〜1分40秒間、特に好まし
くは50秒〜1分30秒間加熱処理してなる野菜破砕物
である。
【0012】そして、加熱処理温度が60℃未満の場
合、解凍操作中にフェノールオキダーゼなどの酵素活性
が十分失活せずに残存することになり、野菜破砕物の色
が黄褐色になる原因となる。80℃を越える場合、野菜
の組織が軟化し、煮えた野菜破砕物のようになり、香り
および食感が生の野菜の破砕物とはほど遠いものなる。
また、加熱処理時間が30秒未満の場合、野菜破砕物中
の微生物が十分に殺菌されずに残存するので、低温ない
し常温(−10℃〜40℃)で長期間保存した場合、腐
敗してしまう。2分を越える場合、該破砕物の色が黄色
なったり、野菜の組織が軟化し食感が悪くなったりする
ので、好ましくない。
【0013】本発明の第二の特徴は、上記の本発明の野
菜破砕物を添加してなる調味料である。本発明の調味料
とは各種ソース、ドレッシング等の調味料である。該ソ
ース、ドレッシング等の調味料としては、例えば、焼肉
用ソース、ステーキ用ソース、焼そば用ソース、ハンバ
ーグソース、しゃぶしゃぶのたれ、よせ鍋のたれ、和え
ものソースなどを挙げることができる。特に焼肉用ソー
ス、ステーキ用ソース、焼そば用ソースなどを好適なも
のとして挙げることができる。調味料の製造に際し、そ
の添加量は、全原料に対して、好適には例えば5〜60
%(w/w)である。添加方法は、常法とおりでよく、
特別な工夫は必要ない。例えば、調味料の各種原料と一
緒に混合した後、必要な処理、例えば加熱処理、殺菌処
理などを行なえばよい。使用する原料も、通常の調味料
に用いるものでよい。例えば、醤油、糖類(例えば、砂
糖、グルコース、マルトース、転化糖、糖密、蜂蜜な
ど)、酒類(たとえば、ワイン、日本酒など)、発酵な
いし醸造酢(食酢など)、酸類(例えば、酢酸、リンゴ
酸、コハク酸、クエン酸など)、香辛料、化学調味料、
水などである。原料の配合割合も通常のものでよい。混
合方法も通常のものでよい。
【0014】本発明の野菜破砕物は、低温ないし常温
(−10℃〜40℃)で保存できるので、冷凍保存して
おく必要はない。それで調味料製造において、該破砕物
の解凍操作などを省略できるので省力化に役立つもので
ある。それで、付加価値の高いものである。また、本発
明の野菜破砕物は、高品質のものの故、これを用いてな
る調味料も高品質のもの、すなわち、香り、食感、色な
どは優れたものになる。
【0015】
【実施例】以下本発明を実施例をもって説明する。本実
施例での各種測定法は次の方法によった。 1)フェノールオキシダーゼ(PO)活性 酵素液 野菜破砕物を慮紙で慮過した後、慮過液を超遠心分離機
にかけて(20,000gで8分間)得た上清液を酵素
液とした。 基質液 pH6.0の0.1Mリン酸緩衝液に0.5%(w/
v)となるように、カテコールを溶解し、室温でゆっく
りと30分間暗所で攪拌し、酸素を飽和したものを基質
液とした。 活性測定 光路1cmのセルに2.9mlの上記基質液に酵素液1
00μlを加え、3.0mlとした。ゆっくり攪拌し酵
素反応を室温で開始した後、420nmの吸光度の変化
を連続的に記録した。 酵素活性単位 1分間当りの0.001の吸光度変化を1単位とした。
【0016】2)細菌数 普通寒天培地(商品名、ニッスイ製)を用いて平板培地
を作成した後、これに試料を10mMのリン酸緩衝液
(pH6.5)(予めオートクレーブで殺菌した)で適
当に希釈し、表面に塗抹した。更に35℃で48時間培
養し、平板培地上に出現したコロニー数を計測し、細菌
数すなわちCFU(colony forming u
nits)/1g(試料1g当り)として表現した。 3)香り、食感、色 よく訓練された18名のパネラーを使用し、対照のもの
との比較を行なった。
【0017】実施例1 一本800gの青くび大根をすりおろし、大根破砕物を
得た。直ちに、食酢を添加し、pH3.8に調整した
後、65℃で1分間で加熱処理をし、本発明の大根破砕
物を得た。そして、処理物について、各種の測定を行な
った。なお、無処理の、すなわち、生の大根破砕物を対
照とし、各種測定値を比較した。その結果、香り、食
感、色については、新鮮な対照のものと殆と同じであっ
た。また、細菌数は対照のものは2×104CFU/g
であったが、本発明のものは10CFU/g以下であっ
た。また、酵素活性は対照のものを100したとき、本
発明のものは0.001以下であった。
【0018】上記の本発明の大根破砕物200gを10
℃で5ケ月間保存し、香り、食感、色について官能検査
を施したところ、大根をすりおろした直後の新鮮な香
り、食感、色を保持していた。細菌数も保存前と同じで
あった。なお、対照のもの200gを−80℃で5ケ月
間保存後、25℃の流水中で5時間かけて解凍して、香
り、食感、色について官能検査を施した結果、解凍操作
により、香りは新鮮なものではなくなり、重いものにな
った。食感も新鮮な感じではなく、やや煮えて、組織が
軟化した感じものになった。また、細菌数も解凍操作中
にやや増加し、(2〜3)×104CFU/gとなっ
た。PO活性も保存前と変ららず、高活性であったの
で、解凍したものは、時間経過と共に黄褐色度が増加し
た。
【0019】このように、本発明の大根破砕物は、低温
ないし常温で長期間保存しても、大根を破砕した直後の
新鮮な香り、食感、色を保持することができる高品質の
ものである。また、細菌数も10CFU/g以下を保持
し、腐敗することもない。また、調味料に添加したと
き、それを黒褐色に変化させるPO活性も失活したもの
である。
【0020】実施例2 実施例1で保存試験した大根破砕物を用いて、焼肉用ソ
ースを製造した。醤油250ml、砂糖60g、本発明
または対照の大根破砕物150g、ワイン20ml、食
酢10ml、香辛料1gを混合し、水で1lにした。該
焼肉用ソースを用いて、官能検査を実施した。すなわ
ち、色、香り、味、食感、焼肉にかけたときのボリュー
ム感について、本発明のものと、対照のものとで、どち
らを好むかで検査した。その結果を表1、2に示した。
表1では品質について、表2では品質についての意見を
まとめた。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】表1および2からも分るように、本発明の
大根破砕物を用いて製造した焼肉ソースは、対照のもの
を用いたものより格段に優れていることが分る。
【0024】実施例3 一本30gの人参をすりおろし、人参破砕物を得た。直
ちに、食酢を添加し、pH4.0に調整した後、70℃
で30秒間で加熱処理をし、本発明の人参破砕物を得
た。そして、処理物について、各種の測定を行なった。
なお、無処理の、すなわち、生の人参破砕物を対照と
し、各種測定値を比較した。その結果、香り、食感、色
については、新鮮な対照のものと殆と同じであった。ま
た、細菌数は対照のものは2.2×104CFU/gで
あったが、本発明のものは10CFU/g以下であっ
た。また、酵素活性は対照のものを100したとき、本
発明のものは0.002以下であった。
【0025】上記の本発明の人参破砕物を15℃で5ケ
月間保存し、香り、食感、色について官能検査を施した
ところ、人参をすりおろした直後の新鮮な香り、食感、
色を保持していた。細菌数も保存前と同じであった。ま
た、PO活性は検出されなかった。なお、対照のものを
−80℃で5ケ月間保存後、解凍して、香り、食感、色
について官能検査を施した結果、香りは、新鮮なもので
はなく、重いものであった。色は黒褐色ぽっくなってい
た。食感も新鮮な感じではなく、組織が軟化し、煮えた
感じものであった。細菌数は(3〜4)×104CFU
/gでやや増加していた。PO活性も保存前と変らず、
高活性であった。
【0026】実施例4 一個30gの大蒜をすりおろし、大蒜破砕物を得た。直
ちに、食酢を添加し、pH4.2に調整した後、68℃
で60秒間で加熱処理をし、本発明の大蒜破砕物を得
た。無処理の、すなわち、生の人参破砕物を対照とし、
各種測定値を比較した。その結果、香り、食感、色につ
いては、新鮮な対照のものと殆と同じであった。また、
細菌数は対照のものは2.2×104CFU/gであっ
たが、本発明のものは10CFU/g以下であった。ま
た、酵素活性は対照のものを100したとき、本発明の
ものは0.002以下であった。
【0027】実施例5 一個15gの生姜をすりおろし、生姜破砕物を得た。直
ちに、食酢を添加し、pH3.6に調整した後、65℃
で80秒間で加熱処理をし、本発明の生姜破砕物を得
た。なお、無処理の、すなわち、生の生姜破砕物を対照
とし、各種測定値を比較した。その結果、香り、食感、
色については、新鮮な対照のものと殆と同じであった。
また、細菌数は対照のものは2.1×104CFU/g
であったが、本発明のものは10CFU/g以下であっ
た。また、酵素活性は対照のものを100したとき、本
発明のものは0.001以下であった。
【0028】実施例6 一個350gのリンゴをすりおろし、リンゴ破砕物を得
た。直ちに、食酢を添加し、pH3.6に調整した後、
65℃で80秒間で加熱処理をし、本発明のリンゴ破砕
物を得た。無処理の、すなわち、生のリンゴ破砕物を対
照とし、各種測定値を比較した。その結果、香り、食
感、色については、新鮮な対照のものと殆と同じであっ
た。また、細菌数は対照のものは1.5×104CFU
/gであったが、本発明のものは10CFU/g以下で
あった。また、酵素活性は対照のものを100したと
き、本発明のものは0.001以下であった。
【0029】実施例7 一本700gの青くび大根と一個370gのリンゴを各
々別々にすりおろした後、一緒にあわせて、生の大根お
よびリンゴ破砕物を得た。直ちに、食酢を添加し、pH
3.6に調整した後、65℃で1分30秒間で加熱処理
をし、本発明の大根およびリンゴ破砕物を得た。無処理
の、すなわち、生の大根およびリンゴ破砕物を対照と
し、各種測定値を比較した。その結果、香り、食感、色
については、新鮮な対照のものと殆と同じであった。ま
た、細菌数は対照のものは2.5×104CFU/gで
あったが、本発明のものは10CFU/g以下であっ
た。また、酵素活性は対照のものを100したとき、本
発明のものは0.001以下であった。
【0030】実施例8 一本750gの青くび大根を2cmの大きさに輪切りに
し、また一個330gのリンゴを5等分にした後、大根
とリンゴを一緒にミキサーで破砕して、生の大根・リン
ゴの破砕物を得た。直ちに、食酢を添加し、pH3.8
に調整した後、68℃で1分30秒間の加熱処理をし、
本発明の大根・リンゴ破砕物を得た。無処理の、すなわ
ち、生の大根・リンゴ破砕物を対照とし、各種測定値を
比較した。その結果、香り、食感、色については、新鮮
な対照のものと殆と同じであった。また、細菌数は対照
のものは2.3×104CFU/gであったが、本発明
のものは10CFU/g以下であった。また、酵素活性
は対照のものを100したとき、本発明のものは0.0
01以下であった。
【0031】
【発明の効果】本発明の野菜破砕物は、低温ないし常温
(−10℃〜40℃)で保存できるので、冷凍保存して
おく必要はない。それで各種ソース類などの調味料製造
において、該破砕物の解凍操作などを省略できるので省
力化に役立つものである。また、本発明の野菜破砕物
は、野菜の破砕直後の生のものと品質的には同等のもの
であるので、これを用いてなる各種ソース類などの調味
料も高品質のもの、すなわち、香り、食感、色などは優
れたものになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 彦尭 千葉県野田市野田339番地 キッコーマン 株式会社内 (72)発明者 小嶋 三郎 東京都中央区日本橋小網町4番13号 日本 デルモンテ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生の野菜のpH3.3〜4.5の破砕物
    を60〜80℃で30秒〜2分間加熱処理してなる野菜
    破砕物。
  2. 【請求項2】 生の野菜の破砕物が大根、人参、キャベ
    ツ、トマト、ニラ、ピーマン、モヤシ、ごぼう、たま
    葱、大蒜、生姜、長葱、リンゴ、ナシ、オレンジ、ユ
    ズ、レモンから選ばれた少なくとも一つの生のものの破
    砕物である請求項1記載の野菜破砕物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の野菜破砕物を添加してな
    る調味料。
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