JPH09152636A - 半導体光装置および超高速並列光情報伝送用装置 - Google Patents

半導体光装置および超高速並列光情報伝送用装置

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JPH09152636A
JPH09152636A JP30958595A JP30958595A JPH09152636A JP H09152636 A JPH09152636 A JP H09152636A JP 30958595 A JP30958595 A JP 30958595A JP 30958595 A JP30958595 A JP 30958595A JP H09152636 A JPH09152636 A JP H09152636A
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light
array
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lad
semiconductor
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JP30958595A
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Inventor
Shinzo Suzaki
慎三 須崎
Toshisada Sekiguchi
利貞 関口
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超高速並列光情報伝送を実現する光インター
コネクションに用いて好適な半導体光装置および並列光
情報伝送用装置を提供する。 【解決手段】 半導体基板上に複数の単体LAD7、
7、…が一定のピッチで並列に集積され、各単体LAD
7に光がそれぞれ入射されるとともに個別の電極に電圧
が印加されることにより各単体LAD7から出射される
光S’の偏向角が独立して変えられるLADアレイ6
と、LADアレイ6の各単体LAD7から出射される光
ビームS’を受光する複数のPD9、9、…が面型に集
積されたPDアレイ8から構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光コンピュータ内
のボード間、プロセッサ間の空間的アドレス機能を有す
る光スイッチングや超高速の並列光情報伝送を実現する
光インターコネクションに用いて好適な半導体光装置お
よび超高速並列光情報伝送用装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報処理、通信等の分野における光コン
ピュータ内のボード間、プロセッサ間等の情報伝送用配
線として、近年、光インターコネクション(光を用いた
相互接続)が用いられている。コンピュータ内で光イン
ターコネクションを展開する場合、ボード間、プロセッ
サ間等で空間的に信号の切り替えを行なう光スイッチン
グ、さらには超高速の並列光情報伝送を実現することが
要求されていた。
【0003】例えば、光情報伝送は、基本的には光ファ
イバ等の光導波路内を通過する光のON/OFF信号
(デジタル信号)により行われる。したがって、1本ま
たはテープファイバ等の複数本の光ファイバを用いて、
単独または並列の情報伝送が行われたとしても、その伝
送帯域、情報量は高々100Gbit/sec程度である。これ
からますます高密度な情報伝送が必要になることが予想
されることからも、より画期的な超高速情報伝送手段が
切望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光情報伝送は、基本的には上述したように、1本の光の
ON/OFF信号による伝送、すなわちシリアル伝送形
態を採っていたため、その情報伝送量および伝送速度に
は自ずと限界があった。
【0005】ところで、本発明者らは、特開平7−27
0832号公報に示すような空間型光偏向素子(Light
Angular Deflector , 以下、LADと称する)を提案し
た。このLADでは、光を入射するとともに電圧印加に
より導波路層の屈折率を変化させると、回折格子により
入射光の回折が生じる際にその屈折率変化に伴って回折
角が変化する。すなわち、印加電圧を調節することによ
って屈折率の変化量を調節し、回折光を光軸方向に沿う
面内で所望の角度だけ偏向させて、LADの上面から外
部空間に出射させることができる。そこで、信号光を入
射させた際の回折信号光の偏向機能を利用することによ
り、コンピュータ内のスイッチング機能を受け持つ光イ
ンターコネクションにおいて、このLADを送信側素子
として利用することができる。
【0006】図10はLADをボード間のインターコネ
クションに応用した例を示す図である。メインボード1
上にはLAD2が、サブボード3上には回路A〜Dにそ
れぞれ対応したフォトダイオード4a〜4d(Photo-Di
ode 、以下、PDと記す)が設置されており、入力され
た光信号はLAD2により4個のうちいずれかのPD4
a〜4dに振り分けられるようになっている。このよう
に、従来は、この種のLADも単体のデバイスとして用
いて単なる空間的スイッチング機能を利用するのみであ
り、超高速情報伝送手段として用いる術がなかった。
【0007】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、特に超高速の並列光情報伝送を実現する光イ
ンターコネクションに用いて好適な半導体光装置および
超高速並列光情報伝送用装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の半導体光装置は、半導体基板上に複数の
単体空間型光偏向素子が一定のピッチで並べられた空間
型光偏向素子アレイからなり、各単体空間型光偏向素子
に光がそれぞれ入射されるとともに個別の電極に電圧が
印加されることにより各単体空間型光偏向素子から出射
される光の偏向角が変えられることを特徴とするもので
ある。
【0009】また、前記空間型光偏向素子アレイに加え
て、単体空間型光偏向素子の幅方向に光を集束し得る単
体光集束素子を単体空間型光偏向素子と同数、並べた構
成の光集束素子アレイを、空間型光偏向素子アレイの出
射面に対向するように配置し、各単体空間型光偏向素子
から出射される光ビームを光集束素子アレイの対向する
各単体光集束素子にそれぞれ入射するとともに、この各
単体光集束素子の中心のピッチを各単体空間型光偏向素
子の中心のピッチより大きく設定する構成としてもよ
い。または、前記空間型光偏向素子アレイに代えて、半
導体基板上に複数の単体発光素子を一定のピッチで並べ
た半導体発光素子アレイを用いてもよい。
【0010】さらに、前記単体空間型光偏向素子の素子
長方向に光を集束し得る単体光集束素子を前記単体空間
型光偏向素子と同数、並べた構成の光集束素子アレイ
を、空間型光偏向素子アレイの出射面に対向するように
配置し、各単体空間型光偏向素子から出射される光ビー
ムを光集束素子アレイの対向する各単体光集束素子にそ
れぞれ入射する構成としてもよい。
【0011】また、本発明の並列光情報伝送用装置は、
半導体基板上に複数の単体空間型光偏向素子が一定のピ
ッチで並べられ、各単体空間型光偏向素子に光がそれぞ
れ入射されるとともに個別の電極に電圧が印加されるこ
とにより各単体空間型光偏向素子から出射される光の偏
向角が変えられる発光アレイ部と、発光アレイ部の各単
体空間型光偏向素子から出射される光ビームを受光する
複数の受光素子が2次元的に並べられた受光アレイ部と
で構成されたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1〜図3を参照して説明する。図1は本実施の形態
の超高速並列光情報伝送用モジュール5(超高速並列光
情報伝送用装置)の概念を示す図であり、図中符号6は
LADアレイ(発光アレイ部)、7は単体LAD、8は
PDアレイ(受光アレイ部)、9はPDである。
【0013】まず、LADアレイ6の構成について説明
する。本実施の形態のLADアレイ6は、図2に示すよ
うに、1つの半導体基板10上に8個の単体LAD7、
7、…が集積されたものである。半導体基板10はp−
InPを材料としてチップ状に形成されており、その上
面にMQW層11が積層されている。このMQW層11
はInGaAsPからなるウェル層とInPからなるバ
リア層を電子波長(20nm)以下の薄い層で交互に多
層積層(例えば10〜20層、図示は省略)したもので
あり、いわゆるMQW構造をなしている。なお、半導体
基板10の素子長方向の寸法は3〜4mm程度である。
【0014】MQW層11の上面には、素子長方向にの
びるストライプ状の導波路層12およびクラッド層13
が8本、一定のピッチで形成されている。ここで、導波
路層12はバルクのInGaAsPにより形成され、ク
ラッド層13はn−InPにより形成されている。そし
て、これら導波路層12、クラッド層13からなるスト
ライプ14の延びる方向が入射光S0 の導波方向となっ
ている。また、ストライプ14部分以外のMQW層11
の上面とストライプ14の側面を覆うようにSiO2
(図2では省略する)が形成され、続いてポリイミドか
らなる埋込層15が形成されている。なお、1本のスト
ライプ14の幅寸法は3〜5μm程度である。
【0015】導波路層12の上面には、入射光S0 の導
波方向と直交する方向に一定のピッチを持つ三角波形の
回折格子16が形成されている。この回折格子16は導
波路層12内を導波する光を上方に向けて回折させるた
めのものである。
【0016】LADアレイ6の後端面側の各ストライプ
14上には上部電極層17が、半導体基板10の下面に
は各単体LAD7に共通の下部電極層18が形成されて
いる。これら上部、下部電極層17、18は各導波路層
12に対して個別に電圧を印加するためのものであり、
例えばCrとAuの積層構造等、種々の電極材料により
構成することができる。また、上部電極層17は、ワイ
ヤーボンディングを行うだけの面積を必要としており、
例えば100×100μm程度の寸法である。したがっ
て、図3に示すように、ストライプ14を覆うSiO2
膜19およびポリイミド埋込層15には窓20が開けら
れ、この窓20を含むポリイミド埋込層15上に上部電
極層17が広がり、窓20の部分で上部電極層17とク
ラッド層13がコンタクトした構造となっている。
【0017】次に、PDアレイ8の構成であるが、これ
については従来一般の単体のPD9を8×8の面型に配
列したものである。そして、LADアレイ6とPDアレ
イ8とは例えば数cm程度の間隔で配置されている。
【0018】上記構成の超高速並列光情報伝送用モジュ
ール5を用いる際には、LADアレイ6の前端面側に光
入射用のファイバアレイ等が、後端面側にはボンディン
グワイヤを介して電圧印加用のケーブル等が接続され
る。そして、ファイバアレイを通じて8本の導波路層1
2、12、…に並行して信号光を入射させるとともに、
各上部電極層17に個別に電圧が印加されることによ
り、図1に示すように、各単体LAD7から出射される
信号光S’がそれぞれ個別の偏向角をもって空間を導波
し、PDアレイ8の各PD9に到達する。また、各上部
電極層17に与える印加電圧を個々に変化させれば、信
号光S’を受光する8個のPD9、9、…の組み合わせ
が変わる。
【0019】この超高速並列光情報伝送用モジュール5
を用いた場合、瞬間的に伝送できる情報の形態は8の8
乗通り、すなわち 16,777,216 通りとなるため、1本の
光ファイバでのシリアル伝送は勿論、1次元的なレーザ
ダイオード(Laser-Diode 、以下、LDと記す)アレ
イ、PDアレイを用いた並列伝送に比べても、その伝送
容量を格段に大きくすることができる。
【0020】また、LADの動作原理は、量子閉じ込め
シュタルク効果(QuantumConfinement Stark Effect :
半導体量子井戸構造において、逆バイアス印加により媒
質の屈折率が変化する現象。通常のバルク結晶に比べて
1〜2桁大きい。)に基づくものであるから、その動作
速度は数10Gbit/secであるが、実際にはPD側の応答
速度(大体数100Mbit/sec程度)で律速されるため、
3桁ほど遅くなる。しかしながら、識別できるパターン
の組合せと伝送速度を掛け合わせると、このモジュール
5を用いることにより、1THz/sec/cm2 といった超高速
の並列光情報伝送を実現することができる。
【0021】なお、本実施の形態においては、単体LA
D7として外部から光信号を入射する形態のものを用い
たが、これに代えて、LD等の発光部と偏向素子部を集
積したLADを用い、素子自体で発光した光を偏向させ
る構成としてもよい。
【0022】以下、本発明の第2の実施の形態を図4〜
図6を参照して説明する。図4は本実施の形態の集積型
LAD21(半導体光装置)を示す図であって、図中符
号22はLADアレイ、23はマイクロレンズアレイ
(光集束素子アレイ)である。
【0023】この集積型LAD21は、図4に示すよう
に、複数個(本実施の形態では8個)の単体LAD24
が半導体基板25上に集積されたものである。そして、
単体LAD24は第1の実施の形態のLADと同様のも
のである。また、寸法の一例としては、各単体LAD2
4の中心のピッチP1 が0.3mm、したがってLAD
アレイ22の幅が2.4mm、LADアレイ22の長さ
が3〜4mm程度である。
【0024】そして、光ビームの出射面であるLADア
レイ22の上面から所定寸法離間した位置にマイクロレ
ンズアレイ23が固定され、マイクロレンズアレイ23
全体はLADアレイ22全体とその中心軸が一致するよ
うに配置されている。マイクロレンズアレイ23は、単
体LAD24と同数(8個)の単体マイクロレンズ26
(単体光集束素子)が一体に形成されたものである。ま
た、各単体マイクロレンズ26は素子の幅方向に切った
断面が弓形の棒状レンズである。そして、各単体マイク
ロレンズ26の中心のピッチP2 は、各単体LAD24
の中心のピッチP1 (0.3mm)より若干大きく設定
されている。その割合は、例えばP1 を1とした場合、
2 を1.01〜1.05程度、好ましくは1.02〜
1.03程度にするとよい。
【0025】また、図示を省略したが、マイクロレンズ
アレイ23の固定方法としては、予め作製したLADア
レイ22とマイクロレンズアレイ23を用意し、LAD
アレイ22に対してマイクロレンズアレイ23を精密に
アライメントした後、LADアレイ22とマイクロレン
ズアレイ23との間の空間にエポキシ樹脂等を充填する
ことにより、マイクロレンズアレイ23を固定する方法
が採られる。あるいは、極めて精密なアライメント調整
が可能な治具等を用いてLADアレイ22の上方にマイ
クロレンズアレイ23を支持するようにしてもよい。
【0026】ところで、図6に示すように、単体のLA
Dを例えば8個並列に集積した場合、通常、1つの単体
LAD24の幅が0.3mm程度のため、送信側素子で
あるLADアレイ22全体の幅は2.4mm程度とな
る。一方、PD等の受光素子27を8個並べる場合、L
ADアレイ22から出射される光ビームの広がりを考慮
すると、隣接する信号光S’による情報のクロストーク
を生じさせないためには、各受光素子27、27間のピ
ッチは1mm程度にしたい、という要求がある。する
と、送信側素子22の幅が2.4mm、受信側素子28
の幅が8mmのため、出射光ビームS’の経路はこの図
のようになって受信側素子28上の所望の位置に到達せ
ず、結局、超高速並列光情報伝送用モジュールの実現が
難しくなってしまう。
【0027】この場合、受信側素子28に合わせて各単
体LAD24の間隔を開ければよい、という発想もあ
る。ところが、LADアレイを製造する際の歩留を考慮
すると素子の占有面積が小さい方が有利であり、そのた
めに製造コスト面でも小さい方が有利となり、さらに、
間隔が大きいとLADアレイへの光の供給源となる基板
型導波路やファイバアレイ等のデバイスの作製も複雑に
なるという欠点があるため、各単体LAD24の間隔を
容易に大きくすることはできない。
【0028】ところが、上記構成の集積型LAD21を
用いることにより、この問題を解決することができる。
すなわち、図5に示すように、マイクロレンズアレイ2
3の中心軸がLADアレイ22の中心軸と同軸上に配置
され、単体マイクロレンズ26の中心のピッチP2 が単
体LAD24の中心のピッチP1 より大きく設定された
ことにより、中央側の単体LAD24に比べて両端側の
単体LAD24にいく程、対向する単体マイクロレンズ
26の位置が外側にずれている。そこで、LADアレイ
22の上面から出射される光ビームが各単体マイクロレ
ンズ26に入射されると、中央側の光ビームより両端側
の光ビームの方が外側への屈折角が大きくなるため、全
体として見ると8本の出射光ビームS”が扇状に開いた
形状になる。
【0029】したがって、この集積型LAD21を超高
速並列光情報伝送用モジュールにおける発光アレイ部と
して用いると、図5に示すように、PD27等で構成さ
れるPDアレイ28のピッチを単体LAD24のピッチ
以上に広げることができるため、隣接する信号光による
情報のクロストークを生じさせることなく、信号誤り率
の低い8ビット対応の超高速並列光情報伝送用モジュー
ルを実現することができる。さらに、単体LAD24の
ピッチ自体は小さいままで良いため、LADアレイ22
の製造歩留を充分に確保できるとともに、製造コスト面
でも有利とすることができる。
【0030】以下、本発明の第3の実施の形態を図7を
参照して説明する。図7は本実施の形態の集積型半導体
レーザ30(半導体光装置)を示す図であって、図中符
号31は半導体レーザアレイ(半導体発光素子アレ
イ)、32はマイクロレンズアレイ(光集束素子アレ
イ)である。
【0031】この集積型半導体レーザ30は、光出射部
として半導体レーザアレイ31を適用したものであり、
図7に示すように、単体半導体レーザ素子33(単体発
光素子)が8個、半導体基板34上に集積されたもので
ある。また、単体半導体レーザ素子33は例えばDFB
レーザ、DBRレーザ等の従来一般のものである。
【0032】そして、光ビームの出射面である半導体レ
ーザアレイ31の端面から所定寸法離間した位置にマイ
クロレンズアレイ32が固定され、マイクロレンズアレ
イ32全体は半導体レーザアレイ31全体とその中心軸
が一致するように配置されている。このマイクロレンズ
アレイ32は第2の実施の形態と同様のものである。そ
して、各単体マイクロレンズ35(単体光集束素子)の
中心のピッチは各単体半導体レーザ素子33の中心のピ
ッチ(0.15〜0.2mm程度)より若干大きく設定
されている。また、マイクロレンズアレイ32の固定方
法は第2の実施の形態と同様の方法を採ることができ
る。
【0033】ところで、光コンピュータ内における並列
光情報伝送の信号源として用いられる半導体レーザアレ
イ、発光ダイオードアレイ等の発光素子アレイにおいて
も、その端面から出射される複数の光ビームを所定寸法
以上のピッチを必要とするファイバアレイに入射させる
場合に第2の実施の形態の項で述べたのと同様の問題、
すなわち、送信側と受信側のピッチの差をいかにアライ
メントするか、といった問題が生じていた。
【0034】そこで、上記構成の集積型半導体レーザ3
0においては、半導体レーザアレイ31の端面前方にマ
イクロレンズアレイ32を配置したことにより半導体レ
ーザアレイ31から出射される8本の光ビームS”を扇
状に広げることができる。したがって、この集積型半導
体レーザ30を光コンピュータにおける8ビットの信号
源として用いる場合、例えば0.25mmというよう
に、通常、単体半導体レーザ素子33のピッチより大き
いピッチを有するファイバアレイ等に対してこの集積型
半導体レーザ30を支障なく接続することができる。ま
た、第2の実施の形態の場合と同様、半導体レーザアレ
イ31の歩留面、製造コスト面でも有利である。
【0035】なお、上記第2、第3の実施の形態におい
ては、マイクロレンズアレイ23、32として断面が弓
形の棒状レンズからなるものを用いたが、光集束素子ア
レイの形態としてはこれに限ることなく、例えば円柱状
のロッドレンズ、フレネルレンズ等、種々の形態のもの
を用いることができる。また、第3の実施の形態におい
ては、単体発光素子として半導体レーザ素子を用いた例
を挙げたが、これに代えて、発光ダイオード(LED)
を用いても同様の効果を得ることができる。
【0036】以下、本発明の第4の実施の形態を図8お
よび図9を参照して説明する。図8は本実施の形態の集
積型LAD37(半導体光装置)を示す図であって、図
中符号38はLADアレイ、39はマイクロレンズアレ
イ(光集束素子アレイ)である。
【0037】この集積型LAD37は、第2の実施の形
態と同様、8個の単体LAD40が半導体基板41上に
並列に集積されたLADアレイ38を有するものであ
り、光ビームの出射面であるLADアレイ38の上面か
ら所定寸法離間した位置にマイクロレンズアレイ39が
固定されている。マイクロレンズアレイ39は、8個の
単体マイクロレンズ42(単体光集束素子)が一体に形
成されたものである。また、各単体マイクロレンズ42
は素子長方向に切った断面が弓形の棒状レンズである。
また、マイクロレンズアレイ39の固定方法について
も、第2の実施の形態と同様の方法を用いることができ
る。
【0038】ところで、第2の実施の形態の項では単体
LADの幅方向での送信側と受信側の実際の素子の寸法
の関係を考察したが、ここでは単体LADの長さ方向に
関して同様に考察してみる。
【0039】例えば1個のLADを考えた場合、通常、
素子の長さは、後端面からの透過漏れ光を極力少なくす
るため、理論的に3〜4mm程度になる。したがって、
図9に示すように、仮に光Sが平行ビームとして出射さ
れたとしても素子長方向のビームの径は3〜4mmであ
る。さらに、光の回折、屈折現象を考えると、ビームは
空間に出射された後、若干広がることが容易に予想され
る。ところが、PD等の受光素子の受光面積はせいぜい
直径1mmの円程度であるため、PD44がLAD45
の素子長方向にアレイ状に配列されている場合、当然な
がらビームが複数個のPD44に当たってしまい、いわ
ゆるクロストークの問題が起こることになる。
【0040】そこで、本実施の形態の集積型LAD37
の場合、LADアレイ38の出射面上に素子長方向に曲
率を持ったマイクロレンズアレイ39を配置したことに
より、出射されたビームS”が素子長方向に集束される
ため、ビームを1つ1つのPD44に確実に導くことが
できる。このとき、LADアレイ38とPDアレイ45
の距離によってマイクロレンズ42の焦点距離を適切に
変えることは勿論である。このようにして、クロストー
クの発生がなく、信頼性の高い超高速並列光情報伝送を
実現することができる。
【0041】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、例えば第2、第4の実施の形態で用い
たマイクロレンズアレイ23、39を組み合わせてもよ
い。すなわち、マイクロレンズのピッチを単体LADの
ピッチより大きく設定すると同時に素子長方向に曲率を
持たせたマイクロレンズアレイをLADアレイ上に配置
する。このようにすると、素子の幅方向には複数の光ビ
ームを扇状に開いた状態とでき、かつ、素子長方向には
1本の光ビームを集束できるため、超高速並列光情報伝
送モジュールの信頼性をより高めることができる。
【0042】また、上記第1〜第4の実施の形態では、
半導体基板上に単体LADまたは単体半導体レーザ素子
を集積する個数を8個としたが、これに代えて例えば1
6個、32個とすれば、16ビット、32ビット対応の
超高速並列光情報伝送を実現することもできる。なお、
受光素子の配列は面型に限らず1次元としても良い。さ
らに、素子各部の具体的な寸法等についても適宜設計変
更が可能なことは勿論である。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
半導体光装置によれば、発光アレイ部と受光アレイ部か
らなる超高速並列光情報伝送用装置を構成でき、その装
置を用いた場合、例えば受光アレイ部側を8×8とする
と1600万通り以上ものパターンを瞬間的に伝送する
ことができる。したがって、1本の光ファイバでのシリ
アル伝送は勿論、1次元的なLDアレイ、PDアレイを
用いた並列伝送に比べても、その伝送容量を格段に大き
くすることができ、例えば1THz/sec/cm2 といった超高
速の並列光情報伝送を実現することができる。さらに、
光集束素子アレイを付加した場合には、情報のクロスト
ークを防止して信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態である並列光情報
伝送用モジュールの構成を示す概念図である。
【図2】 同、並列光情報伝送用モジュールの発光アレ
イ部であるLADアレイの構成を示す斜視図である。
【図3】 同、LADアレイの上部電極層の部分を示
す、図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】 本発明の第2の実施の形態である集積型LA
Dを示す斜視図である。
【図5】 同、集積型LADを用いた並列光情報伝送用
モジュールを示す概念図である。
【図6】 マイクロレンズアレイを用いない場合の問題
点を示す図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態である集積型半導
体レーザを示す斜視図である。
【図8】 本発明の第4の実施の形態である集積型LA
Dを示す側面図である。
【図9】 マイクロレンズアレイを用いない場合の問題
点を示す図である。
【図10】 単体としてのLADをボード間のインター
コネクションに応用した例を示す図である。
【符号の説明】
5…超高速並列光情報伝送用モジュール(超高速並列光
情報伝送用装置)、6,22,38…LADアレイ(発
光アレイ部)、7,24,40…単体LAD、8,2
8,45…PDアレイ(受光アレイ部)、9,27,4
4…PD、10,25,34,41…半導体基板、11
…MQW層、12…導波路層、13…クラッド層、16
…回折格子、17…上部電極層、21,37…集積型L
AD(半導体光装置)、23,32,39…マイクロレ
ンズアレイ(光集束素子アレイ)、26,35,42…
単体マイクロレンズ(単体光集束素子)、30…集積型
半導体レーザ(半導体光装置)、31…半導体レーザア
レイ(半導体発光素子アレイ)、33…単体半導体レー
ザ素子(単体発光素子)、S0 …入射光、S’,S”…
出射光。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に複数の単体空間型光偏向
    素子が一定のピッチで並べられた空間型光偏向素子アレ
    イからなり、前記各単体空間型光偏向素子に光がそれぞ
    れ入射されるとともに個別の電極に電圧が印加されるこ
    とにより各単体空間型光偏向素子から出射される光の偏
    向角が変えられることを特徴とする半導体光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体光装置におい
    て、 前記単体空間型光偏向素子の幅方向に光を集束し得る単
    体光集束素子が前記単体空間型光偏向素子と同数、並べ
    られた構成の光集束素子アレイが、前記空間型光偏向素
    子アレイの出射面に対向するように配置され、 前記各単体空間型光偏向素子から出射される光ビームが
    前記光集束素子アレイの対向する各単体光集束素子にそ
    れぞれ入射されるとともに、この各単体光集束素子の中
    心のピッチが前記各単体空間型光偏向素子の中心のピッ
    チより大きく設定されたことを特徴とする半導体光装
    置。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に複数の単体発光素子が一
    定のピッチで並べられた半導体発光素子アレイと、前記
    単体発光素子の幅方向に光を集束し得る単体光集束素子
    が前記単体発光素子と同数、並べられた構成で、かつ全
    体が前記半導体発光素子アレイの出射面に対向するよう
    に配置された光集束素子アレイとからなり、 前記各単体発光素子から出射される光ビームが前記光集
    束素子アレイの対向する各単体光集束素子にそれぞれ入
    射されるとともに、この各単体光集束素子の中心のピッ
    チが前記各単体発光素子の中心のピッチより大きく設定
    されたことを特徴とする半導体光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の半導体光装置
    において、 前記単体空間型光偏向素子の素子長方向に光を集束し得
    る単体光集束素子が前記単体空間型光偏向素子と同数、
    並べられた構成の光集束素子アレイが、前記空間型光偏
    向素子アレイの出射面に対向するように配置され、 前記各単体空間型光偏向素子から出射される光ビームが
    前記光集束素子アレイの対向する各単体光集束素子にそ
    れぞれ入射されることを特徴とする半導体光装置。
  5. 【請求項5】 半導体基板上に複数の単体空間型光偏向
    素子が一定のピッチで並べられ、前記各単体空間型光偏
    向素子に光がそれぞれ入射されるとともに個別の電極に
    電圧が印加されることにより各単体空間型光偏向素子か
    ら出射される光の偏向角が変えられる発光アレイ部と、
    該発光アレイ部の各単体空間型光偏向素子から出射され
    る光ビームを受光する複数の受光素子が2次元的に並べ
    られた受光アレイ部とで構成されたことを特徴とする超
    高速並列光情報伝送用装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4534027B1 (ja) * 2010-03-01 2010-09-01 国立大学法人 岡山大学 電磁波波面整形素子及びそれを備えた電磁波イメージング装置、並びに電磁波イメージング方法

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