JPH091513A - 古紙ボードの製造方法 - Google Patents

古紙ボードの製造方法

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JPH091513A
JPH091513A JP15344195A JP15344195A JPH091513A JP H091513 A JPH091513 A JP H091513A JP 15344195 A JP15344195 A JP 15344195A JP 15344195 A JP15344195 A JP 15344195A JP H091513 A JPH091513 A JP H091513A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 古紙パルプよりなり、強度、成形性を向上し
た、緩衝性が優れた古紙ボードを安定かつ容易に製造す
る方法を提供する。 【構成】 乾式で解繊した古紙パルプとポリオレフィン
系熱可塑性樹脂微細繊維に乾式で混合後、通気度を10〜
100cm3/cm2/secになるようにウエブを形成し、100〜200
℃の温度に加熱された炉内で、吸引することにより、該
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂微細繊維の一部あるいは
全部を効率よく融解し、古紙パルプ同士をプレスロール
で圧接着して古紙ボードを得る。古紙パルプは長さ加重
平均長さが0.5mm以上である必要がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、古紙を主素材とした古
紙ボードの製造方法に関するものであり、物品の破損、
傷つけ、つぶれ等を防止する目的で使用される緩衝材
や、断熱、保温材等として広範囲な使用が可能である。
【0002】
【従来の技術】工場、商店、オフィス、一般家庭等から
排出される多量の古紙は、環境保護および資源の有効活
用の観点から、近年その利用分野、利用方法の拡大が急
務となっている。古紙を緩衝材の原料として用いる方法
としては、古紙を水で解繊して作製した古紙パルプを、
金型に導入し乾燥させることにより、卵の破損防止用パ
ック状緩衝材等を得る、いわゆるモールド法が広く利用
されている。しかしながら、この方法で得られる古紙パ
ルプ緩衝材は、水で解繊した古紙パルプを乾燥させて成
型するため、パルプ間に強固な水素結合が形成され、金
型の形状により、見かけの嵩は高くできる一方で、得ら
れた基材の真比重は高く、しかも硬いため、緩衝性能は
不十分であった。また、基材自体が硬いために、シート
状の緩衝材としては、利用できなかった。更に、用途に
応じて高価な金型を作る必要があるという問題もあっ
た。
【0003】これらの問題を解決する方法としては、例
えば、特開昭56-41142号公報には、古紙パルプと繊維長
10mm以上の繊維と熱硬化性樹脂粉末を乾式で混合後、加
熱成型したパレットが開示されている。この方法を用い
れば、パルプ間に水素結合がほとんど存在しないため
に、嵩高いシートの製造が可能である。しかしながら、
熱硬化性樹脂粉末をバインダーとして使用しているため
に、加熱成型後のシートが硬くなり、緩衝性能が劣るば
かりでなく、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を古
紙パルプや繊維と混合するさい、あるいはその後の製造
工程において、該熱硬化性樹脂粉末が飛散し、更に熱処
理時にフェノールやホルマリンが発生する等、作業環境
の悪化という問題があった。
【0004】一方、特公昭52-20588号公報には、ダンボ
ール、板紙等の古紙に対して、1〜50重量%の合成パル
プを加え、これを乾式レファイナー等の解繊機を用いて
乾燥状態で混合解繊後、フォーメーションワイヤー上に
堆積し、次いで熱プレスにより平板状シートを製造する
方法が開示されている。この方法を用いれば、シート形
成の段階で水が存在しないため、水素結合の形成により
シートが硬くなり、シートの密度も上昇する等の問題は
なく、しかも接着剤としてフェノール樹脂等の熱硬化性
樹脂粉末を使用していないため、製造時の熱硬化性樹脂
粉末の飛散や、加熱処理時に発生するフェノールやホル
マリンによる、作業環境の悪化は無い。しかし、古紙と
合成パルプを乾式レファイナーで混合解繊するために、
レファイナー内部の温度上昇により合成パルプが融解
し、古紙パルプフロックを形成したり、レファイナー内
部に融解した合成パルプが付着する等の問題点があり、
また使用する古紙パルプの繊維長分布を特定の範囲にし
ていないため、多量の粉状微細パルプ繊維成分による作
業環境の悪化や、パルプの長繊維成分の不足による、強
度や成型性の不足等の問題により、安定して高品質の低
密度の古紙ボードを作製することができなかった。更
に、特定の繊維長の合成パルプを使用していないため
に、緩衝材の実用に耐え得る強度と緩衝性を併せ持つ古
紙シートを安定的に製造することは困難であった。
【0005】一方、特開昭58-199041では、古紙パルプ
等に3〜40重量%の熱融着性の繊維状および/又は粉体
状合成樹脂を含有するマット状繊維組成物を熱風炉を用
いて加熱し、合成樹脂を溶融させてパルプ繊維相互間を
融着させる方法が開示されている。この方法では、セル
ロース繊維層の熱伝導性が低いので、樹脂の溶融に長時
間を要し、製造効率が悪いという欠点があった。
【0006】更に特願平6-229615に本発明者らは古紙ボ
ード製造の一方法として本発明に類似した方法を開示し
ているが、それを含めて各種方法および条件を詳細に検
討した結果、本発明の製造方法および条件に於いて品質
的に最も優れた古紙ボードが得られることを見いだし
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、古紙
を主原料とすることにより、使用後に原料として再利用
が可能であり、廃棄する場合でも土中への埋設により微
生物で分解され、焼却処理する場合でも、有毒ガスの発
生が無い、環境に優しい古紙ボードの製造方法を提供す
ることにある。更に、製造工程で水を使用することに起
因するボードの硬さがなく、製造時におけるバインダー
や紙粉の飛散による環境の悪化がほとんど無く、使用し
たバインダーからのフェノールやホルマリン等の有害物
質の発生なしに、古紙を有効に利用して、緩衝性、断熱
性等に優れ、良好な強度と熱成型性を有する嵩高な古紙
ボードを安定かつ容易に製造する方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる現
状に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、古紙を、水を用いず
空気中で解繊する方法(乾式)で解繊した古紙パルプ
と、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂の微細繊維とを、乾
式混合した繊維集合体を、該ポリオレフィン系熱可塑性
樹脂の融点以上の温度で加熱することにより、該ポリオ
レフィン系熱可塑性樹脂微細繊維の一部または全部を溶
解し、古紙パルプ同士を結合させて古紙ボードを得る方
法において、特に長さ加重平均長さ(length-weighted
average length)が0.5mm以上である古紙パルプを使用
し、通気度を10〜100cm3/cm2/secの範囲に調整したウエ
ブに対し、100〜200℃加熱炉内で吸引することにより、
上記の問題の解消が可能となり、緩衝性、断熱性等に優
れた古紙ボードを容易に得られるばかりでなく、更に都
合のよいことにこの製造方法は、作業性および製造効率
を大幅に向上することを見出し、本発明を完成した。
【0009】本発明に使用する古紙は、パルプ繊維を主
体として形成されたものであれば特に限定するものでは
ないが、例えば新聞紙、雑誌、本、ダンボール、板紙、
上質紙、チラシ、パンフレット、包装用紙等の古紙を使
用することができる。本発明においては、古紙は水を用
いず空気中で解繊される。解繊の方法は通常のドライパ
ルプ製造装置や乾式レファイナー等が使用可能である。
この場合、古紙はシュレッダー等の裁断装置や破砕装置
で、解繊前に事前に粗砕しても良い。
【0010】本発明の特徴は、乾式で解繊したパルプ繊
維の長さ加重平均長さ(length-weighted average leng
th)が特定の数値以上である古紙パルプに、ポリオレフ
ィン系熱可塑性樹脂の微細繊維を、乾式で混合し、特定
範囲の通気度である連続したウエブを成形し、通気性搬
送用支持体上あるいは通気性搬送用支持体間に挟んで、
該熱可塑性樹脂の融点以上の温度に加熱した加熱炉内を
移動させながら、加熱空気がウエブ内を通過するように
吸引し、該ポリオレフィン系熱可塑性樹脂微細繊維の一
部または全部を溶解し、古紙パルプを結合させることに
ある。即ち、乾式で解繊後の長さ加重平均長さが0.5mm
以上、好ましくは0.6mm以上の古紙パルプに、熱可塑性
樹脂の微細繊維を、乾式で混合し、通気度が10〜100cm3
/cm2/secになるように連続したウエブを成形し、通気性
搬送用支持体上あるいは通気性搬送用支持体間に挟ん
で、100〜200℃に加熱した加熱炉内を移動させながら、
加熱空気がウエブ内を通過するように吸引し、該ポリオ
レフィン系熱可塑性樹脂微細繊維の一部または全部を効
率よく溶解し、ウエブを適度な厚さに圧縮することによ
り、古紙パルプ同士を該ポリオレフィン系熱可塑性樹脂
により結合させることを特徴とする。古紙パルプの長さ
加重平均長さが0.5mmより短いと、古紙ボード製造時に
おいて、各工程でのパルプ飛散量が多いため、作業環境
の悪化の原因になり、加熱炉の吸引設備の熱風循環内の
フィルター等の目詰まりを促進する原因にもなり、ま
た、作製した古紙ボードの表面強度が低下し、表面摩擦
により、パルプ粉の脱離が発生し易く、更に曲げ加工等
を行う場合に、基材のひび割れ等が生じ易く適当でな
い。パルプの長さ加重平均繊維長は、パルプ中から、面
積1mm2以上の未解繊の紙片を除去後、バルメット・オー
トメーション社のカヤーニ繊維長測定機(FS-200)を用
いて測定することが可能である。加熱処理時に加熱炉内
で吸引する際のウエブの通気度が、10cm3/cm2/sec以下
にするとウエブを通過する熱風量が少ないため、ウエブ
の内部温度の上昇が著しく遅く、ポリオレフィン系熱可
塑性樹脂微細繊維の溶融に時間がかかり、効率が悪いた
め好ましくなく、100cm3/cm2/sec以上にするとウエブ自
身に強度がなく、各パート間の継ぎ目等でウエブが切れ
る等、操業性が低下するため好ましくない。ウエブの通
気度は、解繊パルプの繊維長の調整とウエブ形成時の厚
さを規定することにより調整可能である。ウエブの通気
度は、JIS L 1096(フラジール法)に準じて測定でき
る。
【0011】本発明に使用可能なポリオレフィン系熱可
塑性樹脂の微細繊維は、ポリエチレンやポリプロピレン
等の樹脂、あるいはこれらの樹脂の共重合物を短繊維状
に加工したもの、または上記樹脂の2種以上を同時に紡
糸した、いわゆるサイドバイサイドタイプや、シースコ
アタイプの複合繊維を短繊維状に加工したものであり、
これらの1種以上を使用することが可能である。特に、
パルプ状多分岐繊維が好ましい。
【0012】古紙パルプとポリオレフィン系熱可塑性微
細繊維は加熱処理に先立ち、乾式でエアーや機械的な攪
拌等により均一に混合される。均一に混合された古紙パ
ルプとポリオレフィン系熱可塑性微細繊維との繊維集合
体は、移動するベルト状搬送用支持体上に積層され、加
熱処理装置へ移送される。この場合、古紙パルプとポリ
オレフィン系熱可塑性微細繊維の混合繊維積層体は、通
気性の搬送用支持体上に乗せて移送しても良いし、上下
から通気性の搬送用支持体で挟んでも良い。加熱装置と
しては、熱風炉等が使用でき、ポリオレフィン系熱可塑
性樹脂の溶融効率を良くするために、通気性搬送用支持
体の下から吸引できる装置を設置する。加熱装置の加熱
温度は、100〜200℃であることが好ましい。加熱温度が
100℃以下では、ポリオレフィン熱可塑性樹脂が溶融せ
ず、200℃以上での処理は、ポリオレフィン系熱可塑性
樹脂の熱分解等によるボード強度の低下やパルプ繊維の
変色等が発生するため好ましくない。
【0013】加熱装置によりポリオレフィン系熱可塑性
樹脂微細繊維の融点以上に加熱された古紙パルプおよび
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂微細繊維の混合繊維積層
体は、加熱装置内あるいは加熱装置を出た後で、上下一
対のプレスロールによって加圧され、所望の厚さおよび
密度の古紙ボードを得ることができる。プレスロールを
用いて加圧すると、連続的に加圧接着させることができ
るため、作業効率が著しく向上する。この場合、加圧処
理は加熱装置の中および加熱装置を出た後の両方で行っ
てもよい。更に、加熱装置後で加圧の際、ボードに常温
の空気を吹き付けるか、もしくは、ボード内を常温の空
気が通過するように吸引し、ボード内の温度を冷却する
ことにより、効率よくボードを圧着させることも可能で
ある。プレスロールは、複数用いる方が圧着が十分でき
るため好ましい。
【0014】プレスロールで加熱処理されたウエブを加
圧し、古紙繊維同士を接着させる際、加圧装置の前、あ
るいは、加圧装置の途中で熱プレスロールで該ウエブを
加熱加圧することにより、表面性に優れ、強度も向上さ
れた古紙ボードが製造可能である。プレスロールによっ
て加圧され、厚さおよび密度を調整された古紙ボード
は、加圧装置の後ろで巻き取っても良いし、平判カッタ
ー等で一定の大きさに裁断し、積取っても良い。
【0015】本発明による古紙ボードは、古紙をその主
原料とするため、廃棄物の有効利用が可能となり、使用
後のボードは再度解繊されて低密度ボードの原料として
使用可能である。更に、廃棄する場合でも土中への埋設
立により、微生物による分解が可能であり、焼却処理す
る場合でも、有毒ガスの発生が無い、環境に極めて優し
い資材である。本発明により、このような利点を有する
低密度ボードを、製造工程でのバインダーの飛散による
作業環境の悪化がほとんど無く、製造中にフェノールや
ホルマリン等の有害物質の発生無しに、安定かつ容易に
製造することが可能となり、熱成型、打ち抜き、貼合せ
等、必要に応じて種々加工されて、緩衝材、断熱、保温
材等として使用することができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をより具体的に
図に基づいて説明するが、本発明は勿論これら限定され
るものではない。尚、以下の実施例において、部および
%は、特に指定がない場合には、全て重量部および重量
%である。本例のポリオレフィン系熱可塑性樹脂繊維
は、三井石油化学工業(株)製のSWP、E990を使
用した。SWPは、融点が135℃であり、135℃以
上の処理により溶融可能であり、パルプ状多分岐繊維で
あるため古紙パルプとの混合が容易である。
【0017】本例の古紙ボードは、次の工程で製造され
る。まず、新聞古紙を乾式解繊する。古紙を乾式解繊す
るには、通常のドライパルプ製造装置や乾式レファイナ
ー等が使用可能であり、解繊に先立ち、シュレッダー等
の裁断装置や破砕装置で、事前に粗砕しても良い。本例
に於いては、まず、ホッパー1に新聞古紙を投入し、パ
ルプ粗砕機(瑞光鉄工((株)製、TYPE FR-160)を用い
て粗砕後、パルプ粉砕機(瑞光鉄工(株)製、TYPE P-2
70)2を用いて乾式で連続的に解繊し、長さ加重平均長
さ1.07mmの古紙パルプを得た。即ち、新聞古紙をハンマ
ーミルタイプのパルプ粗砕機で粗砕した後、送風により
パルプ粉砕機に送った。このパルプ粉砕機は、のこぎり
状の刃を有する多数の金属円盤が、固定刃を有するドラ
ム内を高速で回転する構造になっており、固定刃と回転
刃の間を古紙が通過することにより粉砕する。ドラム出
口に多孔質材料よりなるスクリーンを有し、このスクリ
ーンを通して解繊されたパルプが送り出される。パルプ
の解繊度合いは、該スクリーンの孔径および該スクリー
ンと回転刃の間隔を調整すること等により調節可能であ
る。
【0018】得られた古紙パルプと乾式で解繊された乾
燥された多分岐状合成パルプ(三井石油化学(株)製、
商品名SWP、E990)を、古紙パルプ/合成パルプ=80/2
0の割合になるようにバインダー供給機3からブロアー
4による送風により混合機5に送り、連続的に混合して
均一な混合繊維を得た。得られた混合繊維は、送風によ
ってウエブ形成装置6に送り、目付調整され、所定の厚
さの連続したウエブ8に形成した。即ち、混合繊維をコ
ンベアー上に降らせる工程を繰り返し、ウエブの幅方向
の目付を均一にした後、下部から吸引された多孔質材料
よりなる搬送用ベルトあるいはロール上に積層する事に
よってウエブを形成し、ウエブをロールで押さえる事に
よってウエブの厚さを調整した。得られたウエブの通気
度は、20cm3/cm2/secであった。
【0019】次に、該ウエブは、搬送ベルト7によって
170℃に加熱された加熱炉9に移送され、上下一対の多
孔質材料よりなる搬送用ベルトにより挟まれ、加熱炉中
を移動させた。加熱炉中に於いては、搬送用ベルトの下
部から吸引し、熱風を該ウエブ内を強制的に通過させる
ことにより、効率良くポリオレフィン系熱可塑性樹脂を
溶融させた。即ち、形成されたウエブは、移送用ベルト
7で、加熱炉9に送られる。加熱炉において、ウエブは
上下一対の通気性搬送支持体15に挟まれ、加熱炉内を
移送される。加熱炉内の通気性搬送支持体下部に設けら
れた吸引部16では、真空状態で吸引されており、ウエ
ブの中を加熱空気が通過するため、ウエブ全体を均一か
つ迅速に加熱でき、短時間でポリオレフィン系熱可塑性
樹脂繊維の溶融が可能である。通気性搬送用支持体とし
ては、耐熱性の多孔質材料であれば良く、金属性の網状
ベルト等が利用でき、繊維材料の加熱機内での飛散等が
無い場合は、上部の通気性搬送支持体は使用しなくても
良い。吸引部で吸引された空気は、ダクト等を通して熱
源部に送られ、再度加熱された後、再び加熱炉内に戻さ
れる。更に、吸引装置の循環内には、フィルターが設置
されており、吸引によって脱落した繊維材料等が加熱炉
内を飛散することを防止する。加熱炉の温度は、使用す
るポリオレフィン系熱可塑性樹脂繊維の種類等により適
宜調整し、加熱炉内のウエブ通過速度は、加熱炉の加熱
部の長さ、使用するポリオレフィン系熱可塑性樹脂繊維
の種類と配合比率、加熱炉の熱風温度および古紙ボード
の坪量によって適宜調整する。
【0020】次いで、加熱処理した該ウエブを、加熱炉
出口に設置した複数のプレスロール部10で、常温の空
気を冷却風噴き出し口12から吹き付けながら加圧し、
所望の厚さに成形した後、平判カッター13で裁断し、
積取り、古紙ボード14を得た。即ち、加熱炉出口に複
数設置した上下一対のプレス用ロールをそれぞれ所望の
間隔に保った状態で加熱処理したウエブを通過させ、加
圧することにより、古紙繊維同士を接着させ、古紙ボー
ドを得る。この際、ボードに常温の空気を吹き付ける
か、もしくは、ボード内を常温の空気が通過するように
吸引し、ボード内の温度を冷却することにより、効率よ
くボードを圧着させることも可能である。加圧装置とし
ては、プレスロール以外に、上下一対の通気性搬送体間
に加熱処理したウエブを挟んで常温空気を吸引しながら
加圧する設備、あるいは、加熱処理したウエブを上下一
対の金属板で挟んで加圧する設備等も利用できる。本例
の設備には、複数のプレスロール途中に熱プレスロール
11を有しており、この熱プレスロールを併用し、該ウ
エブを加熱加圧することにより、表面性に優れ、強度も
向上された古紙ボードが製造可能である。熱プレスロー
ルは、成形用プレスロールの前に設置しても効果があ
る。
【0021】本例により、製造工程でのバインダーの飛
散による作業環境の悪化がほとんど無く、製造中にフェ
ノールやホルマリン等の有害物質の発生無しに、安定か
つ容易に効率よく古紙ボードを製造することが可能とな
り、得られた古紙ボードは、熱成型、打ち抜き、貼合せ
等、必要に応じて種々加工されて、緩衝材、断熱、保温
材等として使用することができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる古
紙ボードの製造方法は、古紙の新たな用途を提供するも
のであり、従来から使用されている、ポリスチレン発泡
体等に比較して燃焼エネルギーが低く、有毒ガスの発生
もなく、土中へ埋設した場合には土中の微生物で容易に
分解し、更に、使用済みのボードはパルプ原料として容
易に再利用が可能である。本発明に示した方法に従い、
平均繊維長が特定の長さ以上である古紙パルプを主原料
とすることにより、強度、成形性等を向上した、緩衝性
に優れた古紙ボードを容易に得られ、その製造時におけ
る作業性を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略した装置正面図で
ある。
【図2】本発明に使用される加熱炉の断面図である。
【符号の説明】
2 解繊機 6 ウエブ形成装置 9 加熱炉 10 プレスロール 11 熱プレスロール 16 熱風吸引口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 古紙を水を用いず乾式で解繊し、パルプ
    の長さ加重平均繊維長が0.5mm以上になるように調
    製した古紙パルプと、ポリオレフィン樹脂の微細繊維
    を、乾式で混合して通気度が10〜100cm3/cm2/se
    cであるウエブを形成させ、該ウエブを通気性の搬送用
    支持体上、あるいは通気性の搬送用支持体間に挟持し
    て、100〜200℃に加熱した加熱炉内を移動させな
    がら、加熱空気がウエブを通過するように支持体を通し
    て吸引し、次いでプレスロールで圧縮することを特徴と
    する古紙ボードの製造方法。
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