JPH09148144A - ノイズフィルタ用インダクタ - Google Patents

ノイズフィルタ用インダクタ

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JPH09148144A
JPH09148144A JP30786595A JP30786595A JPH09148144A JP H09148144 A JPH09148144 A JP H09148144A JP 30786595 A JP30786595 A JP 30786595A JP 30786595 A JP30786595 A JP 30786595A JP H09148144 A JPH09148144 A JP H09148144A
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JP
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magnetic core
winding
magnetic
noise
noise filter
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JP30786595A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiko Kanda
光彦 神田
Katsumi Tomiyama
勝巳 富山
Toshio Otake
登志男 大竹
Sunao Hirashiro
直 平城
Naohito Oka
尚人 岡
Chiharu Miyazaki
千春 宮崎
Takeshi Uchida
雄 内田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ノイズフィルタ用インダクタに於いて、簡単な
構造でノーマルモードとコモンモードのインダクタンス
値を独立して簡単に設定できるノイズフィルタ用インダ
クタを得る。 【解決手段】閉磁路を形成する第一の磁心1とその第一
の磁心の内側に収まるような形状の閉磁路を形成する第
二の磁心2に於いて、第一の磁心1の内側に第二の磁心
2を収め、一部分で第一と第二の磁心の両方を一緒に巻
き、他の部分では第一の磁心のみを巻くように第一の巻
線5を施し、第一の磁心のみに、第一の磁心に巻かれる
第一の巻線と同じ巻数で巻き方向が逆になるように巻か
れた第二の巻線6を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0002】
【発明の属する技術分野】この発明は、ノイズフィルタ
に用いられるインダクタに関する。
【0003】
【従来の技術】
(1)従来技術の構成の説明 図14は、例えば特開平4−254308号公報に開示
された従来のノイズフィルタ用インダクタの分解斜視図
である。図14において、1’、2’は、側部脚11
1、121と中央脚112、122によって構成される
略E字型の磁心、3は略ロの字型をしている磁心であ
る。磁心1’、2’と磁心3とは、その形状が異なるば
かりではなく、磁心を構成している磁性体も異なるもの
が使われている。12’、13’は巻線が巻かれたボビ
ンであり、この巻線はボビン12’では端子A、Bに、
ボビン13’では端子C、Dにそれぞれ接続されてい
る。ここで、磁心3の中央部は、磁心1’、2’の中央
脚112、122および側部脚111、121と機械的
に接合している。
【0004】(2)従来技術の作用、動作の説明 一般に、電子機器等における電気接点や半導体によるス
イッチ素子等から発生するノイズは、発生時点にて少な
くとも一対の往復線路間に生ずるノーマルモード成分
と、このノーマルモード成分をもとにおもに分布容量等
により線路アース間あるいは線路筐体間に発生して外部
へ漏洩するコモンモード成分とがある。上記のようなノ
イズフィルタ用インダクタは、ノーマルモード成分とコ
モンモード成分のノイズを除去するために用いられるも
のである。
【0005】上記のようなノイズフィルタ用インダクタ
の構成にすることにより、例えばボビン12’に巻かれ
る巻線と13’に巻かれる巻線の巻き方向が同じ場合、
この巻線による磁束が磁心1と磁心2より成す閉磁路を
通りコモンモードのインダクタンスを形成し、コモンモ
ード成分のノイズを除去する。また、磁心3と磁心
1’、および、磁心3と磁心2’より成す閉磁路を通り
ノーマルモードのインダクタンスを形成するので、ノー
マルモード成分のノイズを除去する。従って、コモンモ
ードおよびノーマルモードの両成分のノイズを除去する
ことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなノイズフ
ィルタ用インダクタでは、巻線がコモンモードとノーマ
ルモードのインダクタンスで共通なため、それぞれのモ
ードのインダクタンス値を設定するには巻数での調整が
難しいので磁心の透磁率の変更を行わなければならな
い。
【0007】さらに、それぞれのモードに於いて磁路が
共通なため、片方のモードに他のモードのインダクタン
ス値が依存することになる。よって上記のノイズフィル
タ用インダクタはモードごとでインダクタンス値を調整
するのは難しい。
【0008】また、三相に展開する場合構造が複雑にな
る。
【0009】さらに、このインダクタを使いLCのノー
マルモードのノイズフィルタを構成する場合、コンデン
サを外付けしなければならないため、小型化ができな
い。
【0010】本発明は上記問題点を解決するためのもの
で、簡単な構造でノーマルモードとコモンモードのイン
ダクタンス値を独立して簡単に設定できるノイズフィル
タ用インダクタを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明にかかるノイズ
フィルタ用インダクタにおいては、入力側の外部回路に
接続される2つの入力端子と、出力側の外部回路に接続
される2つの出力端子とを備え、コモンモード成分のノ
イズとノーマルモード成分のノイズを除去するノイズフ
ィルタ用インダクタにおいて、閉磁路を形成する第1の
磁心と、この第1の磁心と独立な閉磁路を形成する第2
の磁心と、上記入力端子の一方及び上記出力端子の一方
と接続されるとともに、上記第1の磁心及び上記第2の
磁心に巻かれ、上記ノーマルモード成分のノイズ電流が
流れたとき上記第2の磁心に磁束を発生させる第1の巻
線と、上記入力端子の他方及び上記出力端子の他方と接
続されるとともに、上記第1の磁心に巻かれ、上記コモ
ンモード成分のノイズ電流が流れたときに上記第1の磁
心に磁束を発生させる第2の巻線と、を備えたものであ
る。ここで、独立な閉磁路とは、閉磁路が重なり合わな
いことをいう。
【0012】上記第1の巻線は、一部において上記第1
の磁心及び上記第2の磁心を所定の巻方向で巻き、他部
において上記第1の磁心を上記巻方向で巻くことにより
上記第1の磁心の巻数と上記第2の磁心の巻数を異なら
せ、上記第2の巻線は、上記第1の巻線の巻方向とは異
なる巻方向に巻かれたことを特徴とするものである。
【0013】上記第2の巻線は、上記第1の磁心に上記
第1の巻線の巻方向とは異なる方向に巻かれ、上記第2
の磁心に上記第1の巻線の巻き方向と同じ方向に巻かれ
たものである。
【0014】上記第2の磁心は、上記第1の磁心と異な
る透磁率の磁心であることを特徴とするものである。
【0015】上記第1の磁心を収納する第1の孔及び上
記第2の磁心を収納する第2の孔を有するボビンを備
え、上記第1の巻線は、上記ボビンに巻かれたことを特
徴とするものである。
【0016】上記第1の磁心の一部を分離可能にするこ
とにより、上記第1の磁心から上記ボビンを脱着可能に
構成したことを特徴とするものである。
【0017】上記第2の磁心の一部を分離可能にするこ
とにより、上記第2の磁心から上記ボビンを脱着可能に
構成したことを特徴とするものである。
【0018】上記第1の磁心若しくは上記第2の磁心は
内部に空間を有し、上記空間内に収納されるとともに、
上記第1の巻線と上記第2の巻線とに接続され、高周波
ノイズを除去する高周波ノイズ除去手段を備えたことを
特徴とするものである。この高周波ノイズ除去手段に
は、コンデンサを用いることができる。
【0019】上記第1の巻線は、上記第1の磁心と上記
第2の磁心との間において、上記第1の磁心と上記第1
の巻線との間にできる空間、若しくは、上記第2の磁心
と上記第1の巻線との間にできる空間が小さくなるよう
に巻かれたことを特徴とするものである。
【0020】三相電力の各相毎にそれぞれ設けられ、入
力側の外部回路に接続される3つの入力端子と、上記各
相毎にそれぞれ設けられ、出力側の外部回路に接続され
る3つの出力端子と、を備え、上記三相電力のコモンモ
ード成分のノイズとノーマルモード成分のノイズを除去
するノイズフィルタ用インダクタにおいて、閉磁路を形
成する第1の磁心と、上記各相ごとにそれぞれ対応して
設けられ、上記第1の磁心及び他相の磁心とは独立した
閉磁路を形成する第2の磁心と、上記各相ごとにそれぞ
れ設けられるとともに、その相に対応する上記入力端子
及び出力端子に接続され、上記第1の磁心及びその相に
対応する第2の磁心を卷回する巻線と、を備えたもので
ある。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1. (1)実施の形態の構成の詳細な説明 図1は本発明のノイズフィルタ用インダクタの平面図で
ある。図1において、1は閉磁路を形成する磁心、2は
磁心1の内側に配置され、閉磁路を形成する磁心、5は
磁心1および磁心2に巻かれる巻線であり、その一部を
磁心1のみを巻くように施され、他の部分を磁心1およ
び磁心2を一緒に巻くように施されている。6も巻線で
あり、磁心1のみに対し、巻線5と巻き方向が逆になる
ように、また巻線5が磁心1に施される巻数と同じにな
るよう施される。
【0022】また、図2に本実施の形態(図1)のノイ
ズフィルタ用インダクタの等価回路を示す。図2に於い
て、8は図1の磁心1、2および巻線5、6により形成
されるコモンモードチョークコイル、9は図1の磁心2
および巻線5により形成されるノーマルモードチョーク
コイルを示す。
【0023】(2)実施の形態の作用、動作の詳細な説
明 図1、図2に基づき本実施の形態の作用を記す。ノイズ
フィルタ用インダクタにおいて、図1に示す様に巻線5
および6に、ノーマルモードの電流inとコモンモード
の電流icが流れるとする。
【0024】最初にノーマルモード成分のノイズ除去に
ついて説明する。ノーマルモードの電流inは、巻線5
において端子Aから端子Bの方向に流れ、巻線6におい
て端子DからCの方向に流れる。まず、ノーマルモード
の電流inが巻線5に流れると、磁心1内には巻線5に
よる磁束Φ11が発生する。また、磁心2には、磁束Φ
21が磁束Φ11と同じ方向に発生する。発生する磁束
Φ11と磁束Φ21の大きさは、巻線5の巻数で調整す
ることができる。次に、ノーマルモードの電流inが巻
線6に流れると、磁心1内には上述の巻線5による磁束
Φ11とは逆の方向に磁束Φ12が発生する。この磁束
Φ12の大きさは巻線6の巻数によって調整することが
できる。
【0025】以上より、ノーマルモードの電流inに対
しては、磁心2内に磁束Φ21が生ずることが分かる。
このため、巻線5と磁心2がインダクタンスとして働
き、ノーマルモード成分のノイズが除去される。一方、
巻線5と巻線6によって発生する磁束Φ11と磁束Φ1
2は打ち消しあうため、磁心1と巻線5、磁心1と巻線
6はともにインダクタンス成分として働かない。これ
は、巻線5と巻線6の巻数が同じであるため発生する磁
束の大きさが同じであり、磁束Φ11と磁束12の方向
が異なるためである。
【0026】次に、コモンモード成分のノイズ除去につ
いて説明する。ノーマルモードの電流inは、巻線5に
おいて端子Aから端子Bの方向に流れ、巻線6において
端子CからDの方向に流れる。まず、コモンモードの電
流icが巻線5に流れると、磁心1内には巻線5による
磁束Φ11が発生する。また、磁心2には、磁束Φ21
が磁束Φ11と同じ方向に発生する。この点は、ノーマ
ルモードの電流inが流れたときと同様である。次に、
コモンモードの電流inが巻線6に流れると、ノーマル
モードのときとは異なり、磁心1内には上述の巻線5に
よる磁束Φ11と同じ方向に磁束Φ12が発生する。
【0027】そのため、コモンモードの電流inに対し
ては、磁心1を介して巻線5と巻線6が共に働くため、
大きなインダクタンスとして働き、コモンモード成分の
ノイズが除去される。
【0028】ここで、磁心1、2はインダクタンスの各
モードに対してそれぞれ独立しているので、他のモード
の磁束を考えなくて良く、また、巻線5、6はモードご
とに容易に巻数を変えることができるため、インダクタ
ンス値を各モードに於いて細かく設定することができ
る。すなわち、ノーマルモードにおいて動作するインダ
クタンスを調整する場合には、磁心1に対する巻線5及
び巻線6の巻数を調整すればよく、一方、コモンモード
において動作するインダクタンスを調整する場合には、
磁心2に対する巻線5の巻数を調整すればよい。このと
き、あるモードに対するインダクタンスを調整したとき
に、他のモードに対するインダクタンスは変化しない
か、若しくは変化が少ないので1つのモードに対するイ
ンダクタンスの調整が容易である。例えば、ノーマルモ
ードのインダクタンスを調整するために、磁心2に対す
る巻線5の巻数を変えた場合、コモンモードのインダク
タンスは変化しないか、ノイズフィルタ用インダクタと
しての動作上影響がないほどの変化しかなく、巻線数を
変化させるだけでインダクタンスの調整を容易にするこ
とができる。
【0029】また、巻線5は、一巻きの中で磁心1と磁
心2の両者を巻き、ノーマルモード及びコモンモードの
両モードに働くように働くように構成しているため、小
型のインダクタを得ることができるという効果がある。
すなわち、ノーマルモードのインダクタンスとして磁心
2に1つの巻線を設け、他方コモンモードのインダクタ
ンスとして磁心1に別の巻線を設けた場合に比べて、1
つの巻線で両モードに対応するように構成しているの
で、より小型のインダクタが得られる。逆にいえば、同
じ大きさならば巻数を多くできる。
【0030】また、第1の磁心の中に第2の磁心を設け
ているので小型化できる。
【0031】実施の形態2.実施の形態2は、巻線6も
磁心2に巻くことにより、端子AB間と端子CD1間と
でインピーダンスの不均衡を無くしたものである。 (1)実施の形態の構成の詳細な説明 図3は本発明の他の実施の形態であるノイズフィルタ用
インダクタの平面図である。図3において、図1と同一
の符号は同一又は相当の部分を表す。61は巻線6を巻
線5と同様に、磁心1及び磁心2に巻いている巻線であ
る。この巻線61は、磁心1と磁心2で巻く方向を違え
ており、磁心2の巻き方向を巻線5の巻き方向と同方向
に巻いている。すなわち、磁心1に巻かれる部分は巻線
5と巻数が同じで巻き方向が逆であるのに対して、磁心
2に巻かれる部分は巻線5と巻数と巻き方向が同じにな
る構成である。
【0032】また、図4に本実施の形態のノイズフィル
タ用インダクタの等価回路を示す。図4に於いて、8は
図3の磁心1、2および巻線5、6により形成されるコ
モンモードチョークコイル、9は図3の磁心1、2およ
び巻線5、6により形成されるノーマルモードチョーク
コイルを示す。
【0033】(2)実施の形態の作用、動作の詳細な説
明 この実施の形態における動作は基本的に実施の形態1と
同様である。本実施の形態では、磁心2に対して巻線6
の巻き方向を巻線5の巻き方向と同じになるように施し
ている。そのため、ノーマルモードに於いて磁心2に巻
線5による磁束Φ21と同じ向きに巻線6による磁束Φ
22が発生し、ノーマルモードのインダクタンスが端子
AB間だけでなく、端子CD間にも発生する。このた
め、端子AB間と端子CD間でインピーダンスのアンバ
ランスが無くなる。
【0034】また、ノーマルモードにおいて大きなイン
ピーダンスを得ることができる。
【0035】また、コモンモードでは巻線5と巻線61
とによって磁心2に発生する磁束は互いに打ち消し会う
ので、磁心2に対する巻線5、61の巻数を変更しても
コモンモードのインダクタンス値は変化しないという効
果がある。
【0036】また、実施の形態1と同様に、磁心1、2
はインダクタンスの各モードに対してそれぞれ独立して
いるので、他のモードの磁束を考えなくて良く、また、
巻線5、6はモードごとに容易に巻数を変えることがで
きるため、インダクタンス値を各モードに於いて細かく
設定することができる。
【0037】実施の形態3.実施の形態3は、磁心2を
コモンモード用に、磁心1をノーマルモード用に用いた
実施の形態である。 (1)実施の形態の構成の詳細な説明 図5は本発明の他の実施の形態であるノイズフィルタ用
インダクタの平面図である。図5において、図1と同一
の符号は同一又は相当の部分を表す。52は、磁心1お
よび磁心2に巻かれる巻線であり、その一部を磁心2の
みを巻くように施され、他の部分を磁心1および磁心2
を一緒に巻くように施されている。62も巻線であり、
磁心2のみに対し、巻線5と巻き方向が逆になるよう
に、また巻線52が磁心2に施される巻数と同じになる
よう施される。
【0038】(2)実施の形態の作用、動作の詳細な説
明 本実施の形態に於いて、等価回路は実施の形態1と同じ
ものになる。ただし、コモンモードおよびノーマルモー
ドのインダクタンスそれぞれに対応する磁心が実施の形
態1とは逆になる。この点を除けば、本実施の形態にお
ける動作も実施の形態1と同様な動作であり、ここで
は、各モードに要求されるインダクタンス値に応じて、
実施の形態1とは異なる磁心を選択している。すなわ
ち、ノーマルモードに対しては、磁心1と巻線52がイ
ンダクタンスとして働き、コモンモードに対しては、磁
心2と巻線52、磁心2と巻線62がインダクタンスと
して働く。
【0039】インダクタンスは巻線52、62の巻数の
みならず、磁心1、2の直径、透磁率等によっても変化
するため、本実施の形態のように各モードで使用される
磁心を選択できることは有用である。
【0040】この実施の形態3では、両モードのインダ
クタンス値は巻数を変えることによって、容易に設定で
きる。例えば、ノーマルモードのインダクタンス値を調
整する場合には、磁心1に巻かれる巻線52の巻数を変
えることによって調整することができる。このとき、磁
心1の巻数を変えたとしてもコモンモードのインダクタ
ンス値には影響を与えない。また、コモンモードのイン
ダクタンス値を調整する場合には、磁心2に巻かれる巻
線52と巻線62の巻数を変えることによって調整をす
ることができる。従って、両モードにおいて、適切なイ
ンダクタンス値を容易に設定できる。この点は、実施の
形態1と同様である。
【0041】この実施の形態3においては、端子AB間
のみで磁心1に巻線52を巻いたが、実施の形態2のよ
うに、端子CD間においても磁心1に巻線62を巻き、
コモンモードのインダクタとして働くようにしてもよ
い。
【0042】実施の形態4.実施の形態4は、磁心の透
磁率を変えることによって、ノーマルモード、コモンモ
ードでそれぞれ発生するインダクタンス値を調整するも
のである。 (1)実施の形態の構成の詳細な説明 図6は本発明の他の実施の形態であるノイズフィルタ用
インダクタの平面図である。図6において、図2と同一
の符号は同一又は相当の部分を表す。本実施の形態に於
いて、基本的な構成は実施の形態2と同様であるが、磁
心1、2の透磁率が異なっている。
【0043】(2)実施の形態の作用、動作の詳細な説
明 本実施の形態に於いては、等価回路は実施の形態2と同
じである。従って、動作も実施の形態2と同様である。
しかしながら、透磁率の違う磁心を使用することによ
り、各磁心1、2に発生する磁束Φ11、Φ12、Φ2
1、Φ22が変わるので、発生するインダクタンスも異
なる。従って、各磁心1、2の透磁率を調整することに
より、各モードに対するインダクタンス値を調整するこ
とができるという効果を得ることができる。
【0044】この実施の形態では、ノーマルモードのイ
ンダクタンス値を調整する場合には、磁心2の透磁率を
調整し、コモンモードのインダクタンス値を調整する場
合には、磁心1の透磁率を調整する。この場合におい
て、ノーマルモードとコモンモードとは独立した磁心
1、2を用いているため、磁心1の透磁率を変化させコ
モンモードのインダクタンス値を調整したときには、一
方のノーマルモードのインダクタンス値はほとんど変化
せず、また逆に、磁心2の透磁率を変化させノーマルモ
ードのインダクタンス値を調整したときには、コモンモ
ードのインダクタンス値はほとんど変化しない。そのた
め、各モードに対するインダクタンス値を容易に設定す
ることができる。
【0045】また、磁心1、2に発生させることができ
る磁束には上限があり、この上限に達した状態を飽和と
いうが、この実施の形態4によれば、透磁率を変化させ
ることによってこの上限を若しくは発生する磁束を調整
できるので、インダクタの飽和を防ぐことができる。
【0046】この実施の形態4では、磁心1、2の透磁
率を変化させること以外は、実施の形態2と同様の構成
としたが、本願発明の他の実施の形態に適用しても同様
の効果が得られる。
【0047】実施の形態5.実施の形態5は、巻線をボ
ビンに巻くことにより、1つの巻線で複数のインダクタ
ンスを選択的に設定することができ、また、各磁心をU
I形分割コアで形成することにより巻線の交換を容易に
したものである。
【0048】(1)実施の形態の構成の詳細な説明 図7は本発明の他の実施の形態であるノイズフィルタ用
インダクタの平面図である。図7において、図2と同一
の符号は同一又は相当の部分を表す。1aはU形の磁
心、1bはU形の磁心1aと組み合わせることにより閉
磁路を形成するI形の磁心であり、磁心1aと1bとで
実施の形態2における磁心1を形成している(以下この
実施の形態において、磁心1aと磁心1bを区別しない
で示すときは、磁心1と称する)。実施の形態2の磁心
2に相当する部分も同様にU、I形の磁心2a、2bよ
り構成されており、2aはU形の磁心、2bはU形の磁
心1aと組み合わせることにより閉磁路を形成するI形
の磁心である(以下この実施の形態において、磁心2a
と磁心2bを区別しないで示すときは、磁心2と称す
る)。また、磁心1aと磁心1b、磁心2aと磁心2b
の間には、所定の間隔15が設けられている。12は、
端子AB間に接続される巻線5を巻くボビンであり、1
3は端子CD間に接続される巻線6を巻くボビンであ
る。
【0049】また、磁心1、2の断面積は同じであり、
ボビン12、13はそれぞれに於いて挿入方向や挿入す
る磁心1、2を自由に取り替えることの出来る構造であ
る。
【0050】図8は図7のノイズフィルタ用インダクタ
のI−I面の断面図であり、図8において図7と同一の
符号は同一又は相当の部分を表す。磁心1aと磁心2a
とは所定の間隔d1を隔てて設けられている。この間隔
d1変化すると磁心1a、2a間に閉磁路が生じるた
め、ここにインダクタンス発生してしまう。従って、こ
の間隔d1を適当な間隔に保つことが必要になる。この
実施の形態7では、間隔d1はボビン12、13に開け
られる磁心を挿入する2つの孔間の間隔によって規定さ
れるため、一定の間隔d1を保つことができる。
【0051】(2)実施の形態の作用、動作の詳細な説
明 等価回路は実施の形態2と同様である。従って、基本的
な動作は実施の形態2と同様である。ただし、この実施
の形態5では、巻線5、6を施したボビン12、13を
磁心1、2に挿入する構成なので、ボビンの挿入方向や
挿入する磁心を変えることにより、色々なタイプのイン
ダクタンスを得ることができるという効果がある。ボビ
ン12、13の挿入方向、ボビン12、13自体、又
は、挿入する磁心1、2を変える場合には、I形の磁心
1b、2bを外して、U形の磁心1a、1bの辺のない
方からボビン12、13の取り外し、挿入を行う。
【0052】例えば、巻線5、6を施した同じボビン1
2、13を用いても、ボビン12、13を反転させ、磁
心1、2を挿入するボビン12、13の孔を入れ替える
と異なるインダクタンスが得られる。すなわち、ボビン
12、13において、磁心1aの挿入されていた孔に磁
心2aを挿入し、逆に、磁心2aの挿入されていた孔に
磁心1aを挿入すると、磁心1にてノーマルモード、磁
心2にてコモンモードのインダクタンスが発生する。こ
の結果は、図7に示したインダクタとは逆になってい
る。発生するインダクタンスは、巻線数のみならず、磁
心の透磁率、半径等によっても変化するため、これらの
特性が異なる磁心1、2を用いた場合には、各モードに
おいて発生するインダクタンスは大きく異なる。
【0053】また、巻線数の異なるボビン12、13に
交換することも簡単に行える。この場合にも、各モード
に対するインダクタンス値を容易に調整することができ
る。逆に、ボビン12、13に挿入する磁心1、2を交
換することによっても、同様にインダクタンス値を容易
かつ詳細に調整することができる。
【0054】さらに、磁心がUI形の分割コアなので、
U形磁心1aとI形磁心1b、若しくは、U形磁心2a
とI形磁心2bとの間隔15を調整することにより、実
施の形態4のように磁心1、2の透磁率を変化させずに
同様の効果が得られるという効果がある。すなわち、イ
ンダクタンス値や、飽和の防止などの設定において有利
になる。
【0055】実施の形態6.実施の形態6は、三相用の
ノイズフィルタ用インダクタである。 (1)実施の形態の構成の詳細な説明 図9は本発明の他の実施の形態であるノイズフィルタ用
インダクタの平面図である。図9において図3と同一の
符号は同一又は相当の部分を表す。このインダクタは三
相用に作られており、端子ab、cd、efのそれぞれ
に一相分ずつ割り当てられている。3は巻線63に磁心
1とともに巻かれた磁心、4は同様に磁心1とともに巻
線7に巻かれた磁心であり、磁心2、3、4でそれぞれ
一相分についてノーマルモード成分のノイズを除去する
働きがある。63は磁心1および磁心3に巻かれる巻線
であり、その一部を磁心1のみを巻くように施され、他
の部分を磁心1および磁心3を一緒に巻くように施され
ている。7も同様に磁心1および磁心4に巻かれる巻線
であり、その一部を磁心1のみを巻き、他の部分を磁心
1および磁心4を一緒に巻いている。
【0056】従って、本実施の形態に於いて磁心1の内
側に磁心2と同じ形状の磁心3と磁心4を平面上に設
け、磁心1と磁心2に対し実施の形態1の巻線5と同様
な巻線5を設け、磁心1と磁心3、磁心1と磁心4に対
しても巻数と巻き方向が同じになるよう同等な巻線6、
7を施した構成になっている。
【0057】(2)実施の形態の作用、動作の詳細な説
明 本実施の形態は、実施の形態1のノイズフィルタ用イン
ダクタを三相用に展開したものであり、巻線5、6、7
に対し端子a→b、端子c→d、端子e→fの方向にそ
れぞれの相のノーマルモード電流inとコモンモード電
流icが流れたとすると、磁心2、3、4には各相のノ
ーマルモード電流による磁束Φ21、Φ31、Φ41が通り、
各相にノーマルモードのインダクタンスが発生する。ま
た、三相の場合ノーマルモードの電流は相ごとに120度
ずつ位相がずれるので、磁心1ではノーマルモード電流
による磁束は打ち消し合い、コモンモード電流による磁
束Φ11が通りコモンモードのインダクタンスが発生す
る。
【0058】この実施の形態の場合も、各モードに発生
するインダクタンス値は磁心1に巻く巻線数と、磁心
2、3、4に巻く巻線数を調整することによって簡単に
行える。また、各モードのインダクタンスを発生させる
閉磁路が独立して設けられているため、1つのモードの
インダクタンスを調整したときに、他のモードのインダ
クタンスには影響を与えないようにすることができる。
【0059】実施の形態7.実施の形態7は、三相用の
ノイズフィルタ用インダクタであって、ノーマルモード
用の磁心軸心方向に間隔をもって重ねた構成にしたのも
のである。 (1)実施の形態の構成の詳細な説明 図10は本発明の他の実施の形態であるノイズフィルタ
用インダクタの透過斜視図である。図10において図9
と同一の符号は同一又は相当の部分を表す。54、6
4、74は各相に対応する巻線で、それぞれ実施の形態
6の巻線5、6、7に相当する。本実施の形態の基本的
構成は実施の形態6と同様であるが、磁心2、3、4を
各磁心の軸心方向(II方向)に間隔を持って重ねてい
る。
【0060】(2)実施の形態の作用、動作の詳細な説
明 動作は基本的に実施の形態6と同様なものである。しか
し、磁心2、3、4をII方向に重ねることにより、磁
心2、3、4の大きさを大きくでき、断面積や巻数を大
きくすることが可能になり、インダクタンス値を大きく
できる。
【0061】また、磁心2、3、4を軸心方向に重ねて
いるため、バイファイラ巻のように三相の巻線5、6、
7を一緒に巻く場合に対しても、適用することができ
る。
【0062】この場合、巻線54、55、56はともに
磁心1に同じような場所で巻かれるが、その巻線54、
55、56に対応する磁心2、3、4を磁心1と一緒に
巻くようにし、対応しない磁心2、3、4は巻かずに通
過させるようにして各相毎にインダクタンス値を設定す
る。例えば、巻線54に対応する磁心は磁心2であるた
め、磁心2は磁心1と一緒に巻くように磁心2の内側を
通過させる。一方、他の磁心3、4に対しては巻かない
ように、他の磁心3、4の外側を通過させるようにす
る。また、実施の形態6と同様に設定するインダクタン
ス値によって、巻線54であっても磁心2を巻かないよ
うにする箇所も設定する。これは、他の巻線64、74
においても同様である。
【0063】実施の形態8.実施の形態8は、インダク
タの内部にコンデンサを挿入して、LCフィルタを形成
したものである。 (1)実施の形態の構成の詳細な説明 図11は本発明の他の実施の形態であるノイズフィルタ
用インダクタの平面図である。図11において、図3と
同一の符号は同一又は相当の部分を表す。本実施の形態
では実施の形態2における巻線6の巻き方向を磁心1お
よび磁心2に対して逆にし、巻線5、61において磁心
1のみを巻いていた部分から磁心1および磁心2両方を
巻く部分に切り替わる所に巻線5、61間にコンデンサ
16が挿入される構成である。
【0064】また、図12に本実施の形態のノイズフィ
ルタ用インダクタの等価回路を示す。図12に於いて、
8は図11の磁心2および巻線5、61により形成され
るコモンモードチョークコイル、9は図3の磁心1およ
び巻線5、61により形成されるノーマルモードチョー
クコイルを示す。16は巻線5、61間に挿入されたコ
ンデンサを示す。
【0065】(2)実施の形態の作用、動作の詳細な説
明 本実施の形態に於いて、基本的な動作は実施の形態2と
同様である。すなわち、巻線6の巻き方向を実施の形態
2の巻線6の巻き方向と逆にしているので、磁心1と巻
線5、6によりノーマルモードのインダクタンスを形成
し、磁心2と巻線5、6によりコモンモードのインダク
タンスを形成する。そして巻線5、6が磁心1のみを巻
く部分から、磁心1、2両方を巻く部分へ変わるところ
で巻線5、6間にコンデンサ16を挿入することによ
り、図12に示すようにノーマルモードのLCフィルタ
を形成する。
【0066】従って、実施の形態2の効果に加え、ノイ
ズ除去力がさらに向上するという効果がある。また、コ
ンデンサ16は、磁心2の内側に納めることができるた
め小型化ができるという効果もある。
【0067】実施の形態9.実施の形態9は、巻線の巻
き方を工夫した実施の形態である。 (1)実施の形態の構成の詳細な説明 図13は本発明の他の実施の形態であるノイズフィルタ
用インダクタの一部分の断面図である。図13におい
て、図1と同一の符号は同一又は相当の部分を表す。ま
た、(a)に示す図がこの実施の形態9の巻線5の巻き
方、(b)に示す図が実施の形態1に示された巻線5の
巻き方である。図13は実施の形態1の巻線5が磁心1
および磁心2両方に対して巻かれている部分と同様な部
分を示している。本実施の形態に於いて、巻線5は磁心
1を巻く部分に対して磁心2を巻く部分を一回転捻って
巻く構造となる。従って、巻線方向を変えずに磁心1、
2と巻線5との隙間を少なくすることができる。
【0068】(2)実施の形態の作用、動作の詳細な説
明 実施の形態1では、図13(b)に示したように巻線5
を巻いているので、巻線5と磁心1、2との間隔d2が
大きくなる。一方、本実施の形態に於いては、巻線5は
図13(a)の様に磁心1および磁心2に対して巻くこ
とにより、巻線5を磁心1、2との間の隙間が少なくな
る。これにより、巻線5から空間への漏れ磁束を少なく
できる。
【0069】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように構成
されているので、以下に記載されるような効果を奏す
る。
【0070】入力側の外部回路に接続される2つの入力
端子と、出力側の外部回路に接続される2つの出力端子
とを備え、コモンモード成分のノイズとノーマルモード
成分のノイズを除去するノイズフィルタ用インダクタに
おいて、閉磁路を形成する第1の磁心と、この第1の磁
心と独立な閉磁路を形成する第2の磁心と、上記入力端
子の一方及び上記出力端子の一方と接続されるととも
に、上記第1の磁心及び上記第2の磁心に巻かれ、上記
ノーマルモード成分のノイズ電流が流れたとき上記第2
の磁心に磁束を発生させる第1の巻線と、上記入力端子
の他方及び上記出力端子の他方と接続されるとともに、
上記第1の磁心に巻かれ、上記コモンモード成分のノイ
ズ電流が流れたときに上記第1の磁心に磁束を発生させ
る第2の巻線と、を備えたため、ノーマルモード成分の
ノイズが流れたときに磁束が発生する閉磁路と、コモン
モード成分のノイズが流れたときに磁束が発生する閉磁
路とが独立して形成されており、一方のモード成分を除
去するために設けられたインダクタンス値を変更して
も、他のモード成分用を除去するためのインダクタンス
値には影響を与えないので、インダクタンス値の調整を
容易に行うことができる。
【0071】また、上記第1の巻線は、一部において上
記第1の磁心及び上記第2の磁心を所定の巻方向で巻
き、他部において上記第1の磁心を上記巻方向で巻くこ
とにより上記第1の磁心の巻数と上記第2の磁心の巻数
を異ならせ、上記第2の巻線は、上記第1の巻線の巻方
向とは異なる巻方向に巻かれたため、第1の巻線は、第
1の磁心の巻数でコモンモード成分を除去するインダク
タンスを調整し、第2の磁心の巻数でノーマルモード成
分を除去するインダクタンスを調整する。また、第2の
巻線は第1の巻線の巻線方向と逆の方向に巻かれている
ためコモンモード成分のノイズが流れたときに発生する
磁束が、第1の巻線によって発生する磁束と打ち消し合
わずに高周波において大きなインピーダンスが発生し、
コモンモード成分のノイズを除去する。各モード毎に発
生するインダクタンスは各磁心にまかれる各巻線の巻数
によって定められるため、インダクタンス値の調整を容
易に行うことができる。
【0072】また、上記第2の巻線は、上記第1の磁心
に上記第1の巻線の巻方向とは異なる方向に巻かれ、上
記第2の磁心に上記第1の巻線の巻き方向と同じ方向に
巻かれたため、第2の巻線は、第2の磁心にノーマルモ
ード成分のノイズを除去するインダクタンスを発生させ
る。そのため、第1の巻線に発生するインダクタンス値
と第2の巻線に発生するインダクタンス値の差を縮小す
るように調整することができる。
【0073】また、上記第2の磁心は、上記第1の磁心
と異なる透磁率の磁心であるため、各磁心の透磁率を調
整することによっても各モードにおいて発生するインダ
クタンス値が変わるため、各モードのインダクタンス値
の設定を巻線数の調整によって行い、さらに透磁率を変
化させることにより、さらに細かく設定することが容易
にできる。
【0074】また、上記第1の磁心を収納する第1の孔
及び上記第2の磁心を収納する第2の孔を有するボビン
を備え、上記第1の巻線は、上記ボビンに巻かれたた
め、各磁心間の距離が第1の磁心を通す孔から第2の磁
心を通す孔までの距離に規定されるため、第1の磁心と
第2の磁心との間に発生する磁束の量を一定にでき、安
定したインダクタンス値を得ることができる。
【0075】また、上記第1の磁心の一部を分離可能に
することにより、上記第1の磁心から上記ボビンを脱着
可能に構成したため、磁心、若しくは、ボビンを交換で
きるため、いろいろなインダクタンス値を容易に設定す
ることができる。
【0076】また、上記第2の磁心の一部を分離可能に
することにより、上記第2の磁心から上記ボビンを脱着
可能に構成したため、磁心、若しくは、ボビンを交換で
きるため、いろいろなインダクタンス値を容易に設定す
ることができる。
【0077】また、上記第1の磁心若しくは上記第2の
磁心は内部に空間を有し、上記空間内に収納されるとと
もに、上記第1の巻線と上記第2の巻線とに接続され、
高周波ノイズを除去する高周波ノイズ除去手段を備えた
ため、高周波ノイズ除去手段が高周波ノイズを除去する
ため、ノイズ除去能力がさらに向上し、内部の空間に高
周波ノイズ除去手段を収納できるため、小型化できると
いう効果がある。
【0078】また、上記第1の巻線は、上記第1の磁心
と上記第2の磁心との間において、上記第1の磁心と上
記第1の巻線との間にできる空間、若しくは、上記第2
の磁心と上記第1の巻線との間にできる空間が小さくな
るように巻かれたため、磁心と第1の巻線との間にでき
る空間から漏れる漏れ磁束を減少させることができる。
【0079】また、三相電力の各相毎にそれぞれ設けら
れ、入力側の外部回路に接続される3つの入力端子と、
上記各相毎にそれぞれ設けられ、出力側の外部回路に接
続される3つの出力端子と、を備え、上記三相電力のコ
モンモード成分のノイズとノーマルモード成分のノイズ
を除去するノイズフィルタ用インダクタにおいて、閉磁
路を形成する第1の磁心と、上記各相ごとにそれぞれ対
応して設けられ、上記第1の磁心及び他相の磁心とは独
立した閉磁路を形成する第2の磁心と、上記各相ごとに
それぞれ設けられるとともに、その相に対応する上記入
力端子及び出力端子に接続され、上記第1の磁心及びそ
の相に対応する第2の磁心を卷回する巻線と、を備えた
ため、ノーマルモード成分のノイズが流れたときに磁束
が発生する閉磁路と、コモンモード成分のノイズが流れ
たときに磁束が発生する閉磁路とが独立して形成されて
おり、一方のモード成分を除去するために設けられたイ
ンダクタンス値を変更しても、他のモード成分用を除去
するためのインダクタンス値には影響を与えないので、
三相電力用のノイズフィルタ用インダクタにおいても、
ノーマルモード、コモンモードにおけるインダクタンス
値の調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のノイズフィルタ用イ
ンダクタの平面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1のノイズフィルタ用イ
ンダクタの等価回路である。
【図3】 本発明の実施の形態2のノイズフィルタ用イ
ンダクタの平面図である。
【図4】 本発明の実施の形態2のノイズフィルタ用イ
ンダクタの等価回路である。
【図5】 本発明の実施の形態3のノイズフィルタ用イ
ンダクタの平面図である。
【図6】 本発明の実施の形態4のノイズフィルタ用イ
ンダクタの平面図である。
【図7】 本発明の実施の形態5のノイズフィルタ用イ
ンダクタの平面図である。
【図8】 本発明の実施の形態5のノイズフィルタ用イ
ンダクタの断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態6のノイズフィルタ用イ
ンダクタの平面図である。
【図10】 本発明の実施の形態7のノイズフィルタ用
インダクタの斜視図図である。
【図11】 本発明の実施の形態8のノイズフィルタ用
インダクタの平面図である。
【図12】 本発明の実施の形態8のノイズフィルタ用
インダクタの等価回路である。
【図13】 本発明の実施の形態9のノイズフィルタ用
インダクタの平面図である。
【図14】 従来のノイズフィルタ用インダクタの分解
斜視図である。
【符号の説明】
1〜4 磁心、 5〜7 巻線、 8 コモンモードイ
ンダクタンス、 9ノーマルモードインダクタンス、
12、13 ボビン、 15 ギャップ、16 コンデ
ンサ、51、52、54、61、62、64、74 巻
線、 111 磁心1の側部脚、 112 磁心1の中
央脚、 121 磁心2の側部脚、122 磁心2の中
央脚
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平城 直 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 岡 尚人 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 宮崎 千春 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 内田 雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側の外部回路に接続される2つの入
    力端子と、出力側の外部回路に接続される2つの出力端
    子とを備え、コモンモード成分のノイズとノーマルモー
    ド成分のノイズを除去するノイズフィルタ用インダクタ
    において、 閉磁路を形成する第1の磁心と、 この第1の磁心と独立な閉磁路を形成する第2の磁心
    と、 上記入力端子の一方及び上記出力端子の一方と接続され
    るとともに、上記第1の磁心及び上記第2の磁心に巻か
    れ、上記ノーマルモード成分のノイズ電流が流れたとき
    上記第2の磁心に磁束を発生させる第1の巻線と、 上記入力端子の他方及び上記出力端子の他方と接続され
    るとともに、上記第1の磁心に巻かれ、上記コモンモー
    ド成分のノイズ電流が流れたときに上記第1の磁心に磁
    束を発生させる第2の巻線と、を備えたことを特徴とす
    るノイズフィルタ用インダクタ。
  2. 【請求項2】 上記第1の巻線は、一部において上記第
    1の磁心及び上記第2の磁心を所定の巻方向で巻き、他
    部において上記第1の磁心を上記巻方向で巻くことによ
    り上記第1の磁心の巻数と上記第2の磁心の巻数を異な
    らせ、 上記第2の巻線は、上記第1の巻線の巻方向とは異なる
    巻方向に巻かれたことを特徴とする請求項1に記載のノ
    イズフィルタ用インダクタ。
  3. 【請求項3】 上記第2の巻線は、上記第1の磁心に上
    記第1の巻線の巻方向とは異なる方向に巻かれ、上記第
    2の磁心に上記第1の巻線の巻き方向と同じ方向に巻か
    れたことを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズフ
    ィルタ用インダクタ。
  4. 【請求項4】 上記第2の磁心は、上記第1の磁心と異
    なる透磁率の磁心であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載のノイズフィルタ用インダクタ。
  5. 【請求項5】 上記第1の磁心を収納する第1の孔及び
    上記第2の磁心を収納する第2の孔を有するボビンを備
    え、 上記第1の巻線は、上記ボビンに巻かれたことを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載のノイズフィルタ用
    インダクタ。
  6. 【請求項6】 上記第1の磁心の一部を分離可能にする
    ことにより、上記第1の磁心から上記ボビンを脱着可能
    に構成したことを特徴とする請求項5に記載のノイズフ
    ィルタ用インダクタ。
  7. 【請求項7】 上記第2の磁心の一部を分離可能にする
    ことにより、上記第2の磁心から上記ボビンを脱着可能
    に構成したことを特徴とする請求項4又は5に記載のノ
    イズフィルタ用インダクタ。
  8. 【請求項8】 上記第1の磁心若しくは上記第2の磁心
    は内部に空間を有し、 上記空間内に収納されるとともに、上記第1の巻線と上
    記第2の巻線とに接続され、高周波ノイズを除去する高
    周波ノイズ除去手段を備えたことを特徴とする請求項1
    〜7のいずれかに記載のノイズフィルタ用インダクタ。
  9. 【請求項9】 上記第1の巻線は、上記第1の磁心と上
    記第2の磁心との間において、上記第1の磁心と上記第
    1の巻線との間にできる空間、若しくは、上記第2の磁
    心と上記第1の巻線との間にできる空間が小さくなるよ
    うに巻かれたことを特徴とする請求項1〜8までのいず
    れかに記載のノイズフィルタ用インダクタ。
  10. 【請求項10】 三相電力の各相毎にそれぞれ設けら
    れ、入力側の外部回路に接続される3つの入力端子と、
    上記各相毎にそれぞれ設けられ、出力側の外部回路に接
    続される3つの出力端子と、を備え、上記三相電力のコ
    モンモード成分のノイズとノーマルモード成分のノイズ
    を除去するノイズフィルタ用インダクタにおいて、 閉磁路を形成する第1の磁心と、 上記各相ごとにそれぞれ対応して設けられ、上記第1の
    磁心及び他相の磁心とは独立した閉磁路を形成する第2
    の磁心と、 上記各相ごとにそれぞれ設けられるとともに、その相に
    対応する上記入力端子及び出力端子に接続され、上記第
    1の磁心及びその相に対応する第2の磁心を卷回する巻
    線と、を備えたノイズフィルタ用インダクタ。 【0001】
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002252127A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Densei Lambda Kk ノイズフィルタ
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CN109271718A (zh) * 2018-09-27 2019-01-25 杭州电子科技大学温州研究院有限公司 一种绕制在管状磁芯的螺旋电感的设计方法

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