JPH09146703A - ワイヤレスマウスシステム及び通信制御方法 - Google Patents

ワイヤレスマウスシステム及び通信制御方法

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JPH09146703A
JPH09146703A JP7302368A JP30236895A JPH09146703A JP H09146703 A JPH09146703 A JP H09146703A JP 7302368 A JP7302368 A JP 7302368A JP 30236895 A JP30236895 A JP 30236895A JP H09146703 A JPH09146703 A JP H09146703A
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slave
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JP7302368A
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Yasuhiro Nagai
靖浩 永井
Yoshimitsu Otani
佳光 大谷
Takafumi Suzuki
尚文 鈴木
Yutaka Ichinose
裕 一ノ瀬
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のパーソナルコンピュータシステムに容
易に接続でき、多数のマウスの協調的な操作を可能とす
ることである。 【解決手段】 マウス22のマウスデータは、その子機
21のデータ変換部21Aでデータ列に変換され、通信
制御部21Bでデータフレームを生成し、送信部21C
で周波数変調され、アンテナ21から送信される。親機
16では、アンテナ16Eを介して受信部16Dにマウ
スデータを取り込み、時分割・通信制御部16Bで時分
割モードの設定を行なう。送られたマウスデータは、そ
の都度、パーソナルコンピュータ本体11へ送信される
構成を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤレスマウスシス
テムの構成とその通信制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータは近年、その性
能を急速に進歩させ、科学計算、事務処理、ワードプロ
セッサなどの専門的な分野のみならず、生活をサポート
する汎用的な電子機器として日常生活に浸透しつつあ
る。特に、ゲームなどの娯楽機器やマルチメディア情報
の入出力機器として、高性能で比較的安価なパーソナル
コンピュータが急速に導入されつつある。このような日
常生活に浸透する電子機器としては、システムのインス
トールが容易であり、操作が簡単であることが不可欠で
ある。言い換えれば、マン−マシンインタフェースに優
れた、人に優しいシステムが望まれている。このため、
パーソナルコンピュータなどの入力方法は近年、従来の
キーボード入力から、対話型のマウス入力へ移行しつつ
ある。
【0003】図8に、現在のパーソナルコンピュータと
マウス入力装置の関係を示す。1はパーソナルコンピュ
ータ本体であり、ハードディスク、フロッピイディスク
ドライブを含んでいる。2は出力機器であり、通常CR
Tあるいは液晶ディスプレイである。3は入力用キーボ
ードであり、4はマウス入力装置、5はマウス入力装置
の接続ケーブルである。このように現在のシステムで
は、パーソナルコンピュータに対してマウス入力装置は
通常1台であり、これはパーソナルコンピュータが従
来、一人で行うジョブを支援してきた結果である。
【0004】しかしながら現在でも、ゲームなどの娯
楽、教育、グループウェアオフィス作業に代表されるよ
うに、一つのゲームあるいは作業を複数のオペレータで
協調的に遂行する要求が多い。例えば、ゲームでは複数
の人数で行う対戦型のゲームがその一つの例であり、教
育では一人の指導者と複数の生徒の間で、パーソナルコ
ンピュータを協調的に操作できることが望ましい。ま
た、ブレーンストーミングや打ち合わせなどの知的なグ
ループウェア作業は通常、複数の人数で行われ、これに
はパーソナルコンピュータの協調的な操作やポインタが
有効と思われる。このような場合、オペレータの数に対
応した入力機器が必要であり、入力機器としてはマン−
マシンインタフェースに優れたマウスが適している。し
かしながら、従来のシステムは多数のマウスに同時には
対処できない、あるいはシステムのインストールや配線
が煩雑になるといった問題があった。これは主に、パソ
コン側の入力ポートの制限、並びにマウスの信号ケーブ
ルによって制限を受けるためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、パーソ
ナルコンピュータシステムにおいて、一つのジョブを複
数のオペレータで協調的に遂行するには、オペレータの
数に対応したマウスが必要であり、従来のパーソナルコ
ンピュータシステムに比較的容易に接続でき、ケーブル
などの配線が煩雑とならないマウスと、マン−マシンイ
ンタフェースに優れた、人に優しいシステムが望まれて
いたが、このようなシステムとそれに適した通信制御方
法が存在しなかった。
【0006】本発明の目的は、パーソナルコンピュータ
と複数のマウスとの間にそれぞれ、ワイヤレス通信用親
機と複数の子機を介在させた構成と、それらに適した通
信制御方法を採用していることを特徴としたワイヤレス
マウスシステムであり、従来のパーソナルコンピュータ
システムに極めて容易に接続でき、ケーブルなどの配線
が煩雑とならない、マン−マシンインタフェースに優れ
た、人に優しい協調的な操作が可能なパーソナルコンピ
ュータシステムおよび通信制御方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるワイヤレ
スマウスシステムは、パーソナルコンピュータと、該パ
ーソナルコンピュータに接続されたワイヤレス通信(送
受信)可能な親機と、ワイヤレス通信(送受信)可能な
複数の子機と、該子機のそれぞれに接続されたマウスと
を少なくとも具備し、前記親機と複数子機間の時分割方
式のワイヤレス通信によって、前記複数のマウスからの
位置情報とクリック情報を、前記パーソナルコンピュー
タへ送信する構成を有するものである。
【0008】また、本発明にかかる通信制御方法は、ま
ず、親機より返信要求コマンドを子機へ送信し、通信圏
内のアクティブなマウスの子機を順次検索・登録し、次
に、親機は登録したアクティブなマウスに対して順次、
ID番号を含んだマウスデータ要求コマンドを複数の子
機へ送信し、子機は受信したIDと自己IDの一致を確
認し、マウスの位置情報とクリック情報から成るマウス
データを親機へ送信し、親機は特定マウスからのマウス
データを受信して、パーソナルコンピュータへ送信し、
親機はこのマウスデータを取得する通信制御の手順をア
クティブなマウスに対して順次繰り返すことを特徴とす
る通信制御方法である。
【0009】さらに、本発明にかかる通信制御方法は、
親機は受信機能のみを有し、子機はキャリア波モニタ機
能と通信(送受信)機能を有し、マウスの位置情報ある
いはクリック情報の更新が行われた際、まず、その子機
は他の子機が送信しているキャリア波をセンスし、キャ
リア波があれば、自己発生させた乱数により待ち時間を
設定し、待ち時間が終了すれば再度キャリア波のセンス
を行い、次に、他の子機のキャリア波が無ければ、その
子機はID番号を含んだマウスの位置情報とクリック情
報から成るマウスデータを親機へ送信し、この通信制御
の手順により、親機はアクティブなマウスからのデータ
を受信し、パーソナルコンピュータへマウスの更新デー
タを順次送信することを特徴とする通制御方法である。
【0010】
【作用】本発明にかかるワイヤレスマウスシステムにお
いては、従来のパーソナルコンピュータシステムに極め
て容易に接続でき、一つのジョブを複数のオペレータで
協調的に遂行できる。
【0011】また、本発明にかかる通信制御方法は、親
機,子機ともに通信機能を有し、親機と子機の間で相互
に確認しながら、マウスの位置情報とクリック情報から
なるマウスデータを親機に送ることができる。
【0012】さらに、本発明にかかる通信制御方法は、
親機は受信機能を有するのみであっても、子機側で待ち
時間を自己発生させて設定するので、各子機のマウスデ
ータを順次親機に送ることが可能である。
【0013】従来のパーソナルコンピュータとマウスで
は、パーソナルコンピュータ1台に対して1台のマウス
しか対応できないため、ゲームや打ち合わせに代表され
るような、一つのジョブを複数のオペレータで同時に遂
行することはできなかった。また、複数のマウスのため
に、パーソナルコンピュータ側に、複数の入力ポートを
準備したとしても、信号線のケーブルなどの配線が煩雑
となることは避けられなかった。
【0014】
【実施例】図1は、本発明によるワイヤレスマウスシス
テムの一実施例の構成を示す模式図である。この図にお
いて、11はパーソナルコンピュータ本体であり、ハー
ドディスク、フロッピイディスクドライブを含んでい
る。12は出力機器としての大型ディスプレイである。
13は入力用キーボードであり、14はマウス、15は
接続ケーブル、16は前記パーソナルコンピュータ本体
11に接続された親機であり、21は子機、22はこの
子機21に接続されたマウスである。10は親機側、2
0は子機側を示す。
【0015】従来、マウスとパーソナルコンピュータ本
体とは、専用の信号ケーブルあるいはRS232Cポー
トを用いて、データの送受信が行われてきたが、本発明
のワイヤレスマウスシステムでは、パーソナルコンピュ
ータ11とマウス22の間に、ワイヤレス通信の機能を
有する、親機16と子機21が介在している。また、こ
のシステムでは時分割方式を採用しており、一つの親機
16に対して、複数の子機21がマウスデータ(位置情
報とクリック情報)を送信することになる。様々な協調
的作業に必要な、一つの親機16がカバーする子機21
の最大数量は、通信時間を共有できる子機21の数量で
決まるが、これはデータ転送速度、一つの子機21の送
信占有時間などに依存する。但し、通常の協調的な作業
を考慮すれば、子機側20のマウス22の最大設定数は
10台程度で十分であると考える。
【0016】図2に、本発明によるワイヤレスマウスシ
ステムの機能ブロック構成例を示す。この構成は、固定
型時分割方式の例であり、複数のマウス22に対して均
等に通信時間を割り当てる方式である。これは、マウス
22の位置情報やクリック情報が変更なくても、通信時
間を割り当てており、通信時間に若干無駄があるという
問題はあるが、多数のマウス22での協調的動作を考え
たとき、特定のマウス22が時々ぎこちなく動作すると
いった欠点を補える。
【0017】図2において、図1と同じ符号は同一のも
のを示している。親機16は、初期化処理部16A,時
分割・通信制御部16B,送信部16C,受信部16D
およびアンテナ16Eを具備する。子機21は、データ
変換部21A,通信制御部21B,送信部21C,受信
部21Dおよびアンテナ21Eを具備する。
【0018】次に動作について説明する。マウスデータ
には、マウスの位置情報とクリック情報とがあり、実際
の通信にはこれらを含んだデータフレームを通信速度
9.6Kbpsで、数十ms通信している。実際の系で
は、親機16から子機21への通信には50.5MHz
を、子機21から親機16への通信には46.9MHz
を用いている。また、マウス22の位置情報は、機械的
な位置変化を電気的な信号に変換し、データ変換部21
A内のCPUを用いてデータ列に変換している。子機側
20ではクリック情報も同様にデータ変換している。こ
れらのマウスデータはCPUを用いた通信制御部21B
で、ワイヤレス通信のためにデータフレームを生成し、
送信部21Cで周波数変調され、親機16の受信部16
Dへアンテナ21Eからアンテナ16Eを介して送られ
ている。CPUから構成される親機16の時分割・通信
制御部16Bでは、時分割モードの設定を行い、アクテ
ィブなマウスのデータのスキャンを行う。送られたマウ
スデータの位置情報については、その都度、パーソナル
コンピュータ本体11へRS232Cを介して送信され
る。一方、クリック情報をそのままパーソナルコンピュ
ータ本体11に送信すれば誤動作するため、クリック情
報については各アクティブマウス用バッファを準備し、
このバッファのデータを基にして、パーソナルコンピュ
ータへ送信するクリック情報を作成している。
【0019】このような固定型時分割方式のワイヤレス
マウスシステムは、設定する固定マウスの最大数が見込
め、しかも各アクティブマウスが比較的均等にマウスデ
ータを更新する場合、例えば、ゲームや教育などの協調
的操作に有利である。また、親機16と子機21の機能
ブロックが対等であるため、同じ装置を作製し、ディッ
プスイッチなどの設定により、親機や子機の機能を割り
当てることができるという長所もある。
【0020】以下、図2の機能ブロック図を用い、図
3,図4を参照して本発明による通信制御の流れを説明
する。
【0021】図3と図4は、固定型時分割方式での親機
16と子機21のそれぞれの通信制御フローを示す。な
お、(S1)〜(S6)、(S11)〜(S14)は各
ステップを示す。
【0022】まず、親機16はパーソナルコンピュータ
本体11とのハンドシェーク(初期化処理)を行い(S
1)、子機21はデータリセットを行う(S11)。
【0023】次に、親機16の時分割・通信制御ブロッ
クに入り、具体的にはCPUからのコマンドにより、ア
クティブとなっている子機(マウス)21の検索を行
い、CPUメモリに登録する(S2)。実際には、CP
Uから各マウス22へIDを含んだID返信要求コマン
ドをワイヤレス通信の一つの周波数チャンネルを用いて
送信し、アクティブなマウス22はこの要求コマンドの
IDを自己IDと照合し、一致すれば、別の周波数チャ
ネルを用いて自己のIDを親機16へ返信する。親機1
6はこのIDデータを受信して、CPUメモリへアクテ
ィブなマウスとして登録する。親機16は、あらかじめ
設定した固定数量のマウス22、例えば10個のマウス
22に対して、この検索・登録処理を繰り返す。これよ
り明らかなように、親機16から子機21への通信と、
子機21から親機16への通信に、2つの周波数チャネ
ルを準備しており、全二重回線でワイヤレス通信を行っ
ている。以上によって子機21の登録が完了し、親機1
6は時分割モードの設定を行う(S3)。
【0024】次に、登録したアクティブなマウス22に
対して、各IDを含んだデータ送信要求コマンドを送信
する(S4)。受信した子機21は(S12)、ID照
合を行い(S13)、自己IDに一致すれば、マウスデ
ータを親機16へ送信する(S14)。親機16ではこ
のマウスデータを受信し(S5)、一部のデータ処理を
行い、パーソナルコンピュータ本体11へデータを送信
する。親機16はこの操作を、登録したアクティブなマ
ウス22に対して、連続して継続処理する。例えば、設
定した固定マウスを10個とし、検索・登録時に3台
(A,B,C)のマウスをアクティブマウス22として
登録したとすれば、親機16はこのA,B,Cのマウス
に対して、順番にデータ送信要求、データ受信を繰り返
す。
【0025】アクティブなマウス22の登録を追加する
には、親機16のリセットボタンにより、アクティブマ
ウスの検索・登録処理を再度行う(S6)。一方、アク
ティブなマウス22の登録削除では、アクティブなマウ
ス22の電源スイッチを切っても、親機16からデータ
要求コマンドに対するマウス22からの返信が無いだけ
で、問題は生じず、特別な操作は必要ない。もちろん、
マウス22の電源を再起動させれば、親機16はコマン
ドを要求し続けているので、通常のワイヤレスマウス動
作が可能である。
【0026】図5は、図2とは別な本発明によるワイヤ
レスマウスシステムの実施例の構成を示す機能ブロック
図である。この構成は変動型時分割方式の例であり、ア
クティブな複数のマウスが相互にワイヤレス回線の空き
を監視しながら、通信時間を共有する方式である。構成
上では図2の送信部16Cがなく、親機16は受信機能
のみ有する構成であり、また、子機21は通信機能とキ
ャリア波モニタ機能を有する構成であり、図2と同じ部
分は同一符号を付してある。この方式はマウス22の位
置情報とクリック情報が変更された時のみ、マウスデー
タを送信することができ、与えられた通信時間を効率よ
く利用できる。反面、多数のマウス22での協調的動作
を考えたとき、特定マウスの動作が確率的に時々ぎこち
なくなるといった問題がある。以下、図5の機能ブロッ
クを用い、図6,図7を参照して通信制御の流れを説明
する。
【0027】図6と図7は、変動型時分割方式での親機
16と子機21のそれぞれの通信制御フローを示す。な
お、図6,図7において、(S21),(S22)、
(S31)〜(S34)は各ステップを示す。
【0028】まず親機16はパーソナルコンピュータ本
体11とハンドシェーク(初期化処理化)を行い(S2
1)、子機21はデータリセットを行う(S31)。こ
れは固定型時分割方式と同様である。
【0029】次に、親機16は受信部16Dを有するの
みであるので、アクティブなマウス22の検索・登録は
必要ない。この意味で、親機16はアクティブなマウス
22についての情報を持たず、親機16は受動的とな
る。
【0030】次いで、電源がオンされたアクティブな各
子機21は、マウスデータ(位置情報、クリック情報)
が更新されるとマウスデータの送信準備を開始する。ま
ず、他の子機のキャリア波センスを行い(S32)、も
し、キャリア波が検出されなければ、マウスデータを親
機へ送信する(S34)。反対に、キャリア波が検出さ
れれば、CPUで乱数を発生させ待ち時間を自己設定す
る(S33)。この待ち時間終了後、再度キャリア波を
センスし(S32)、キャリア波が検出されなければ、
マウスデータを送信する(S34)。親機16は、この
マウスデータを受信する(S22)。
【0031】この変動型時分割方式の通信制御では、ま
ず、親機16の構成が簡単になるが、その分、子機21
の受信部21Dにキャリア波の検出機能を付加する必要
が生じ、通信制御も固定型時分割方式に比べ複雑とな
る。一方で、親機16からのコマンドが必要ないため、
ワイヤレス通信に必要な周波数チャネルは子機21から
親機16への1回線で済むという長所がある。また、ア
クティブなマウス22の付加や削除は子機側20の電源
オン・オフで容易に行え、親機側10のリセット操作は
必要ない。さらに、このような変動型時分割方式は、設
定したい固定マウスの数量が不確定である場合や、極め
て多数のアクティブなマウス22があるが、実際にデー
タを更新しているアクティブなマウス22は1〜2個し
かない場合、例えば、討論の少ない形式的な会議、特定
の人が中心となって進めるプレゼンテーションなどに有
効である。
【0032】以上の固定型や変動型時分割方式はそれぞ
れ、長所・短所があり、それぞれの協調的作業に適した
方式を採用すべきである。本発明によるワイヤレスマウ
スシステムは、通常マウスの代わりに親機16の信号ケ
ーブルをRS232Cポートに接続すれば良く、システ
ムのインストールは極めて容易である。また、協調的に
使わない場合には、親機16のマウスポートに通常マウ
スを接続することによって、通常の1対1マウスとして
も利用できる。さらに、ワイヤレス通信を用いているた
め、5個のマウス22を利用しても信号線が絡んだりす
る煩雑さは全く無い。実際の実験系では、5個のマウス
22を協調的に動作させたが、カーソルの動きにぎこち
なさは無く、通常のマウス操作との差は感じられず、ソ
フトウェアの変更なしに、一つのジョブを複数のオペレ
ータで協調的に作業することができる。例えば、トラン
プなどのゲームでは経験を共有できるという充実感が得
られ、知的なグループウェア作業であれば、能率的な作
業を遂行できるという利点がある。総じて、本システム
はグループウェア知的作業全般に有効であり、人的資源
の有効利用のみならず、グループウェアミーティングに
対しては、重要なアイデアの創出を支援できるというメ
リットがある。また、経験を共有でき、その場で実際に
やってみせることができるといった観点から、教育など
にも極めて有効と考えられ、ゲームなどのグループウェ
ア娯楽に対しても、より高い満足感や共有感が得られる
といったメリットもある。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、パーソ
ナルコンピュータと、該パーソナルコンピュータに接続
されたワイヤレス通信可能な親機と、ワイヤレス通信可
能な複数の子機と、該子機のそれぞれに接続されたマウ
スとを少なくとも具備し、前記親機と複数子機間の時分
割方式のワイヤレス通信によって、前記複数のマウスか
らの位置情報とクリック情報を、前記パーソナルコンピ
ュータへ送信する構成を有するので、従来のパーソナル
コンピュータシステムに比較的容易に接続でき、煩雑な
ケーブル配線がなく、一つのジョブを協調的に、複数の
オペレータで同時に遂行できるため、グループウェア知
的作業の効率化、経験の共有化、より一層の満足感が得
られる。これにより、マン−マシンインタフェースに優
れた、より一層、人に優しいパーソナルコンピュータシ
ステムを提供できるという利点がある。
【0034】また、本発明による通信制御方法は、親機
と子機の双方が通信機能、つまり送受信機能を有するワ
イヤレスシステムに適用できる固定型時分割方式であ
り、子機から親機にマウスデータを送るので、多数のマ
ウスの協調的動作をスムーズに行うことができる。
【0035】さらに、本発明による通信制御方法は、親
機は受信機能のみを有し、子機は通信機能をキャリア波
モニタ機能を有するワイヤレスシステムに適用できる変
動型時分割方式であり、親機の構成を簡易化でき、親機
と子機間のワイヤレス通信に必要な周波数チャネルが1
回線で済み、しかもマウスデータが変更になったときの
み動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるワイヤレスマウスシステムの一実
施例の構成を示す図である。
【図2】本発明による固定型時分割方式のワイヤレスマ
ウスシステムの一実施例の構成を示す機能ブロック図で
ある。
【図3】図2に示す実施例の親機の通信手順フローを示
す図である。
【図4】図2に示す実施例の子機の通信制御手順フロー
を示す図である。
【図5】本発明による変動型時分割方式のワイヤレスマ
ウスシステムの一実施例の構成を示す機能ブロック図で
ある。
【図6】図5に示す実施例の親機の通信制御手順フロー
を示す図である。
【図7】図5に示す実施例の子機の通信制御手順フロー
を示す図である。
【図8】従来のパーソナルコンピュータシステムの一例
を示す図である。
【符号の説明】
10 親機側 11 パーソナルコンピュータ本体 12 大型ディスプレイ 13 キーボード 14 マウス 15 接続ケーブル 16 親機 16A 初期化処理部 16B 時分割・通信制御部 16C 送信部 16D 受信部 16E アンテナ 20 子機側 21 子機 21A データ変換部 21B 通信制御部 21C 送信部 21D 受信部 21E アンテナ 22 マウス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一ノ瀬 裕 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーソナルコンピュータと、該パーソナ
    ルコンピュータに接続されたワイヤレス通信可能な親機
    と、ワイヤレス通信可能な複数の子機と、該子機のそれ
    ぞれに接続されたマウスとを少なくとも具備し、前記親
    機と複数子機間の時分割方式のワイヤレス通信によっ
    て、前記複数のマウスからの位置情報とクリック情報
    を、前記パーソナルコンピュータへ送信する構成を有す
    ることを特徴とするワイヤレスマウスシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のワイヤレスマウスシステ
    ムにおける親機と複数の子機との間の通信制御方法にお
    いて、まず、親機より返信要求コマンドを子機へ送信
    し、通信圏内のアクティブなマウスの子機を順次検索・
    登録し、次に、親機は登録したアクティブなマウスに対
    して順次、ID番号を含んだマウスデータ要求コマンド
    を複数の子機へ送信し、子機は受信したIDと自己ID
    の一致を確認し、マウスの位置情報とクリック情報から
    成るマウスデータを親機へ送信し、親機は特定マウスか
    らのマウスデータを受信して、パーソナルコンピュータ
    へ送信し、親機はこのマウスデータを取得する通信制御
    の手順をアクティブなマウスに対して順次繰り返すこと
    を特徴とする通信制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のワイヤレスマウスシステ
    ムにおける親機と複数の子機との間の通信制御方法にお
    いて、親機は受信機能のみを有し、子機はキャリア波モ
    ニタ機能と通信機能を有し、マウスの位置情報あるいは
    クリック情報の更新が行われた際、まず、その子機は他
    の子機が送信しているキャリア波をセンスし、キャリア
    波があれば、自己発生させた乱数により待ち時間を設定
    し、待ち時間が終了すれば再度キャリア波のセンスを行
    い、次に、他の子機のキャリア波が無ければ、その子機
    はID番号を含んだマウスの位置情報とクリック情報か
    ら成るマウスデータを親機へ送信し、この通信制御の手
    順により、親機はアクティブなマウスからのデータを受
    信し、パーソナルコンピュータへマウスの更新データを
    順次送信することを特徴とする通信制御方法。
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Cited By (4)

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