JPH09145847A - リアルタイム多重波高分析装置および放射線監視装置 - Google Patents

リアルタイム多重波高分析装置および放射線監視装置

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JPH09145847A
JPH09145847A JP30419195A JP30419195A JPH09145847A JP H09145847 A JPH09145847 A JP H09145847A JP 30419195 A JP30419195 A JP 30419195A JP 30419195 A JP30419195 A JP 30419195A JP H09145847 A JPH09145847 A JP H09145847A
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JP
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radiation
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JP30419195A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Matsuno
清 松野
Takeshi Sakamaki
剛 酒巻
Kiyohito Yamamura
精仁 山村
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】測定対象に急激なレベルの変動があったときい
ち早く計測結果に反映され、かつ、各測定チャネルの測
定精度が同等となるリアルタイム多重波高分析装置を提
供する。 【解決手段】測定周期を定めるサンプリングタイマを備
えた制御回路11と、予め定めた波高値区分に属するパル
ス信号が入力される都度、波高値区分に対応してメモリ
に領域確保されたチャネルメモリ13の当該波高値チャネ
ルの内容に1を加算するアドレス指定加算器12と、測定
周期毎にチャネルメモリがリセットされる前にその格納
値が転送されて演算処理の間保持しておくチャネルバッ
ファ14及び演算結果を格納する積算チャネルメモリ16
と、測定周期毎に積算チャネルメモリの格納値を用いて
新しい測定データほど最終出力への影響が大きなるよう
に格納値を更新する演算を実行する演算部15とを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、異なる波高値で時間
的にランダムに発生するパルス信号の波高値の分布を連
続して繰り返して観測するリアルタイム性を備えた多重
波高分析装置と、このリアルタイム多重波高分析装置を
用いて放射性同位元素利用施設や原子力関連施設などで
放射線レベルを連続監視する放射線監視装置とに関す
る。
【0002】
【従来の技術】放射線の飛来頻度とともに、飛来した放
射線のエネルギーを検出して飛来頻度とエネルギーの関
係を求める際には、検出器として半導体放射線検出器の
ような放射線のエネルギーに対応した波高のパルスを出
力する検出器を用い、検出器から図4の(a)に例示の
ように時間的にランダムに出力されるパルス信号を波高
によって区分し、区分された範囲毎のパルスの数を積算
記憶して図4の(b)に例示のような放射線のエネルギ
ースペクトルを得る多重波高分析装置が従来より利用さ
れており、この多重波高分析装置の構成の1例を図5に
示す。
【0003】図5に例示の多重波高分析装置31では、増
幅器2で増幅された検出器1からの放射線のエネルギー
に対応した波高のパルスを入力とし、入力されたパルス
の波高値を装置内のアナログ/デジタル変換器(以下A
/D変換器と略す)4でデジタル値に変換し、順位区分
器5が変換されたデジタル値を予め設定された値の範囲
ごとに区分し、順位区分器5の区分に対応してメモリ領
域に領域確保されたチャネルメモリ13の当該の区分のメ
モリ領域(以下チャネルという)にアドレス指定加算器
12が1を加算するように動作している。
【0004】検出器1からのパルスが入力される度に上
記の動作を繰り返すことによって、多重波高分析装置31
のチャネルメモリ13の各チャネルには、そのアドレスの
値に対応した波高のパルスの個数が蓄積されることとな
り、一定時間にチャネルメモリ13に蓄積された値を、チ
ャネルのアドレスに対応させたチャネル番号と共に、表
示および出力装置10に出力することによって、検出器に
飛来した放射線のエネルギースペクトルが図4の(b)
のように示される。
【0005】放射性同位元素利用施設や原子力関連施設
などで放射線レベルを連続監視する放射線監視装置など
のように、放射線のエネルギースペクトルの連続的監視
測定が必要となりリアルタイム性を備えた多重波高分析
装置が要求される装置に対しては、多重波高分析装置の
チャネルメモリの構造を、従来方式における1行構成方
式に変えて、複数の行のチャネルメモリで構成される行
列型チャネルメモリを設け、短い時間間隔でスペクトル
測定を繰り返し、順次多群のメモリに記憶して、チャネ
ル毎に移動加算し、時刻の古い順にメモリを書き換える
図6に例示の構成の移動平均式多重波高分析伝送が開発
され特開平6-180369 号公報で公開されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術による
移動平均式多重波高分析装置によるスペクトル測定で
は、装置の動作原理にもとづいて発生する下記のような
問題を内包している。 (1) 多群のメモリを使用するため回路構成が複雑で処理
時間が長い。 (2) 時系列データの単純移動平均を演算しているので、
急激な放射線レベルの変化があった時の追従性に欠け
る。
【0007】(3) ランダム現象である放射線の測定であ
るため、チャネル毎の計数値に大小のバラツキがあり測
定の相対的誤差がチャネル毎に異なることとなる。即
ち、時間的にランダムに放射される放射線を一定時間間
隔計数する測定を繰返したときの計数値Nの「ばらつ
き」の範囲を表す標準偏差Sの値は、計数値Nの平方根
に√Nよって推定しうることがランダム現象にかかわる
統計理論のもとに導かれており、その結果、放射線の計
数結果の精度を表す相対標準偏差Cvの値は下記の式
(1)によって表されることとなる。
【0008】
【数1】 Cv=N/√N=l/√N (1) つまり、ランダム現象である放射線の係数測定における
測定精度は、計数値Nの平方根に逆比例するので全ての
チャネルの計数を同一の期間で行うと、累計チャネルメ
モリにおいて計数値が小さいチャネルは計数値が大きい
チャネルに比べ低い精度の測定値を与えることとなる。
【0009】本発明は、従来技術にもとづいてリアルタ
イム性を付与した移動平均式多重波高分析装置における
上記の問題点を解決し、簡素な構成で急激な放射線レベ
ルの変動があったときもいち早くこれを計測結果に反映
し、各測定チャネル毎の測定精度が同等となるリアルタ
イム多重波高分析装置を提供し、これによって放射線の
総量とともに、放射線のエネルギー分布の状況に関し、
判断と管理に有効な情報を連続して提供しうる機能を備
えた放射線監視装置の実現を可能にすることを課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にもとづくリアル
タイム多重波高分析装置においては、サンプリング周期
毎に得られる測定データの新しいデータほど最終出力へ
の影響が大きなるようにすべく、測定周期を定めるサン
プリングタイマを備えた制御回路と、信号源から入力さ
れるパルス信号の波高値をデジタル値に変換するA/D
変換器と、デジタル値に変換された入力パルス信号の波
高値を予め定めた波高値区分に分類する順位区分器と、
順位区分器の分類区分に対応してメモリに領域確保され
た測定周期毎にリセットされるチャネルメモリと、この
チャネルメモリがリセットされるときにその格納値が転
送されて次の測定周期の間保持しておくチャネルバッフ
ァと、パルス信号が入力されて順位区分器が波高値区分
の分類結果を出力する都度、チャネルメモリの波高値区
分の分類結果に対応するアドレスのメモリ領域に1を加
算するアドレス指定加算器と、メモリに領域確保され、
測定周期終了時毎に行われる演算の結果を格納する積算
チャネルメモリと、測定周期終了時毎に、前記積算チャ
ネルメモリの各チャネル毎の格納値を用いて積算チャネ
ルメモリと前記チャネルバッファの各チャネル格納値に
乗ずべき係数の値を与える減衰係数の値を求め、減衰係
数の値によって定まる係数を前記積算チャネルメモリと
チャネルバッファの各チャネル格納値に乗じて得た値に
よって積算チャネルメモリの格納値を更新する演算を実
行する演算部と、によって構成する。
【0011】このような構成により、制御回路のサンプ
リングタイマがサンプリング周期をカウントアップして
チャネルメモリの各チャネルの計数値がチャネルバッフ
ァへ転送されると、演算部は積算チャネルメモリからチ
ャネルの順に前回サンプリング周期に書込格納した該チ
ャネルの積算計数値を読出して今回のサンプリング周期
に得られた計数値と前回までのサンプリングによって積
算されている計数値を新規積算するにあたっての寄与率
を定める減衰係数Ri を算出する。
【0012】チャネルiに対する減衰係数が得られる
と、チャネルバッファから今回のサンプリング周期Nに
おける計数値の値を、また積算チャネルメモリに格納の
前回サンプリング時に得た積算計数値を読出してそれぞ
れに寄与率を乗じる演算処理を行なって今回サンプリン
グ周期の計数結果を取り込んだ積算計数値を得て、積算
チャネルメモリを書替える。
【0013】直近のサンプリング周期に得た計数データ
による積算チャネルメモリの書替が終了すると書替えら
れたデータをもとに表示出力回路が各チャネル毎の単位
時間当り計数値つまりチャネル毎計数率を表示出力す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明にもとづくリアルタイム多
重波高分析装置の一実施例の構成を図1に示し、この図
によって本発明を説明する。なお、図1においては従来
技術の説明に用いた図5および図6に例示の装置の構成
要素と同等に機能する要素には同一の符号を付してある
のでその詳細説明は省略する。
【0015】図1に例示の構成のリアルタイム多重波高
分析装置において、13は従来技術による多重波高分析装
置と同様、予め定めた波高値範囲によって区分されたパ
ルス信号の入力数を波高値区分毎に加算記憶しておくメ
モリに領域確保されたチャネルメモリであり、測定周期
が終了したときに実行される演算の間チャネルメモリに
累計された計数値を保持しておくためにチャネルバッフ
ァ14が同じくメモリに領域確保されている。そして、16
もチャネルメモリ13と同等に区分されて、メモリに領確
保された測定結果を保持しておく積算チャネルメモリで
ある。
【0016】一方、15は新にチャネルバッファ14に書き
込まれた測定データと既に積算チャネルメモリ16に保持
されているデータとをもとに、チャネルバッファ14の新
たな測定データを取込むと同時に測定の精度が保たれる
よう、積算チャネルメモリ16の既格納値も生かして新に
積算チャネルメモリ16に格納する値を得る演算処理を実
行する演算部であり、減衰係数演算部151 と積算演算部
152 とから構成されている。そして11は、このリアルタ
イム多重波高分析装置の動作を制御するサンプリングタ
イマ111 を備えた制御回路であり、サンプリングタイマ
111 がカウントアップする都度このサンプリング周期に
チャネルメモリ13に累計積算された計数値をチャネルバ
ッファ14に転送したのち、これをゼロクリアして次のサ
ンプリング周期の計数を開始させると共に演算部15を起
動して、新たな測定値が求められて表示および出力回路
に結果が出力されるようにする。
【0017】続いて、演算部15で実行される演算処理に
ついて説明する。リアルタイム多重波高分析装置3では
測定対象の時間的変動に追随するため、測定対象を制御
回路11のサンプリングタイマ111 で定まる一定期間Δt
毎にサイクリックに測定している。ところで課題の項で
説明の如く、ランダム生起現象である測定対象の計数測
定精度は式1に従い計数値の平方根に逆比例する関係に
あるので、所定の精度で結果を得るために、複数のサン
プリング周期の測定結果を加算処理して実効計数値があ
る程度の大きさとなるようにして測定結果を得る必要が
あるが、この加算処理が測定の順に並ぶm個のデータを
加算して平均を求めるような処理であると、測定対象に
短時間に急激な変動が発生して最新測定結果が大きく変
化した場合であっても、平均化処理によって急激な変動
はなまされて出力測定結果には実際の急激な変動が隠さ
れてしまう。そこで、本発明の装置では順番jのサンプ
リング周期に各チャネルi毎に得られるチャネル毎計数
値Ci,j に、サンプリング順番jに対応して減衰する減
衰重率Wijを乗じて積算し、新しいデータほど最終出力
への影響が大きなるようにしている。即ち、最新のサン
プリング周期NにおいてチャネルiにCi,N の計数値が
得られたとき、iチャネルの計数率の最終出力値SiNが
下記式(2)の計数積算値TiNの時間平均値となるよう
にする。
【0018】
【数2】
【0019】この減衰重率Wijとしては、サンプリング
周期の順に一定比率で減衰するように1より小さい比例
定数biを用い、Wij=bij と設定することが自然であ
る。しかし、このままでは減衰重率Wijの総和が式
(3)のように1とならならず不都合である。
【0020】
【数3】
【0021】そこで、総和が1となるよう減衰重率Wij
を下記の式(4)によって定義することとする。
【0022】
【数4】 Wij=(1−bi )bi j (4) 式(4)で定義のチャネルi毎の減衰重率Wijを用いる
と、式(2)のiチャネルの計数積算値TiNは式(5)
のように表現される。
【0023】
【数5】
【0024】ここで比例定数bi について下記の式
(6)と(7)の置替えを行って減衰係数Ri 定義する
と式(5)は式(8)のように表現される。
【0025】
【数6】 1−bi =1/Ri (6) したがって
【0026】
【数7】
【0027】
【数8】
【0028】式(8)において、直近のサンプリング周
期j=Nを分離して表現すると一旦式(9)が得られ、
ここでj=k+1 の置替えを行うと、式(9)の右辺第2項
の総和部分は前回のサンプリング周期に得られた総和T
i,N-1 であるから、結局式(8)は式(10)の漸化式に
まとめられる。
【0029】
【数9】
【0030】
【数10】
【0031】1より小さい比例定数biに対し減衰係数R
i を式(6)で定義し、順位jのサンプリングデータに
対する減衰重率Wijが式(4)をもとに定まるようにし
ておくと減衰係数Ri の値の大きさによって、各サンプ
リング周期に得られる計数データの最終結果への寄与率
を表わす減衰重率Wijの値が変動する。図3に比例定数
biの値を替えたときの減衰重率Wijの変化の様子をWi0
の値で規格化して例示する。図3に例示のように比例定
数biの値が1に値いときには、減衰重率Wijはサンプリ
ング順位jに関しゆっくりと減衰するが、biの値が1に
くらべて十分小さいとWijはサンプリング順位に関し急
速に減衰し、直近のサンプリングデータの計測値への影
響が大きくなる。
【0032】ところで種々の核種が混在している放射線
源を多重波高分測装置で観測計測すると、それぞれの核
種に固有のエネルギーの放射線と、散乱反射などによっ
てエネルギーが変化した放射線および自然放射線が重畳
して計測され図4に例示のようなスペクトルの測定結果
が得られる。すなわち放射線のエネルギに対応の各チャ
ネルi毎の計数値はチャネルi毎に相当に大きく異なっ
ている。それゆえ、すべてのチャネルを同じ減衰係数の
値で計測すると、有効計数値がチャネル毎に異なるの
で、その結果チャネル毎に測定の精度が異なることとな
る。そこで本発明においては、測定チャネル毎にそのチ
ャネルの計数値に対応して減衰計数Ri の値を測定結果
の相対誤差が一定になるように設定することとしてい
る。以下に本発明の装置における減衰係数Ri の設定原
理について説明する。
【0033】いま、放射線強度が一定の着目のiチャネ
ルについての減衰係数Ri の値を定め、この減衰係数の
値のもとでの計測を繰返し行って計数積算値TiNの平均
値の極限値θi を得、その結果注目のチャネルiの計数
の時間平均率つまりiチャネルの計数率ni を得たとす
ると、各サンプリング周期の期間Δtに得られる計測結
果Ci,N は下記式(11)の関係にあることとなる。
【0034】
【数11】
【0035】ここに、 θi ;サンプリング周期毎に得られるチャネルiの計数
値の平均値の極限値 δi ;チャネルiの計数平均値の極限値に関する標準偏
差 式(11)の関係を式(8)に適用すると式(12)が得ら
れる。
【0036】
【数12】
【0037】式(12)の内容は、配列をなすデータ系列
が一定の割合(Ri −1)/Ri で配列の順に減少する
データ成分Xkと誤差としての標準偏差δkとを有する
とき、このデータ系列の合計値と合計値に対応する標準
偏差の値σを求める問題に帰着する。ところで、各デー
タ成分Xkが誤差δkを持つとき、データXkの加算結
果に対する誤差δtについては、誤差の伝播2乗則であ
る式(13)が適用できる。
【0038】
【数13】
【0039】それゆえ、各データ成分に対する誤差が式
(12)で表されるとき、このデータ系列の総和に対する
誤差としての標準偏差δiTの値は、式(14)によって与
えられる。
【0040】
【数14】
【0041】この式(14)において(Ri −1)/Ri
の値は1より小さいので2乗以上の項を省略して近似展
開すると式(15)が得られる。
【0042】
【数15】
【0043】一方、このデータ系列の各データ成分Xk
の総和は積算計数値TiNへ収束するから結局式(12)は
式(16)に集約される。
【0044】
【数16】
【0045】ところで、減衰係数Ri が適切に設定され
てる状態で放射線強度が一定のチャネルiについて測定
を繰返したとき、測定の都度得られる積算計数値Tijは
基本的に同等の値となり式(17)が成立することとな
る。
【0046】
【数17】 TiN ≒ TiN-1 (17) 式(17)の関係を式(10)の漸化式に代入して整理し、
式(11)も援用すると式(18)の結果が得られる。
【0047】
【数18】
【0048】測定平均値とその誤差としての標準偏差が
式(16)で与えられるとき、相対標準偏差δR の値が予
め定めた上限値P%を超えないためには式(19)が成立
しなければならない。
【0049】
【数19】
【0050】式(19)のδi とTiNに、それぞれ式(1
1)と式(18)とを適用して整理すると式(20)が得ら
れ、
【0051】
【数20】
【0052】式(20)からRiの値が下記の式(21)の
ように求められる。
【0053】
【数21】
【0054】式(21)に対し再度式(18)と式(17)を
適用すると式(22)が得られる。
【0055】
【数22】
【0056】式(22)と式(10)とによって下記の結論
が導かれる。すなわち、直近のサンプリング周期Nで計
数値Ci,N を得たとき、前回のサンプリング周期 N-1で
得られた積算計数値TiN-1を式(22)に適用して減衰係
数の値Ri を更新し、この更新された減衰係数Ri 及び
Ci,N とTiN-1とを式(10)に適用して直近のサンプリ
ング周期Nにおける総積算値TiNを得るようにすると、
総積算値TiNの誤差としての相対標準偏差δRiがあらか
じめ定めたP%を超えることはない。
【0057】図1に例示の構成のリアルタイム多重波分
析装置においては、制御回路11のサンプリングタイマ11
1 がサンプリング周期Nをカウントアップしてチャネル
メモリ13の各チャネルの計数値Ci,N がチャネルバッフ
ァ14へ転送されると、演算部15の減衰係数演算部151 は
積算チャネルメモリ16からチャネルの順に前回サンプリ
ング周期に書込格納した該チャネルiの積算計数値TiN
-1を読出して式(22)の演算を行ってチャネルiに対す
る減衰係数Ri 算出する。
【0058】チャネルiに対する減衰係数Riが得られ
ると演算部15の積算演算部152 は、チャネルバッファ14
のチャネルiから今回のサンプリング周期Nにおける計
数値Ci,N の値を、また積算チャネルメモリ16のチャネ
ルiに格納の前回サンプリング時に得た積算計数の値T
iN-1を読出して式(10)の演算処理を行ない今回のサン
プリング周期における計数結果Ci,N を取り込んだ積算
計数値TiNを得て、この値TiNで積算チャネルメモリ16
のチャネルiを書替えて次のチャネルi+1の処理に移
り積算チャネルメモリ16のすべてのチャネルの格納値を
今回サンプリング周期で得られた計数結果を取り込んだ
データで書替える。
【0059】直近のサンプリング周期に得た計数データ
による積算チャネルメモリ16の書替が終了すると書替え
られたデータをもとに表示出力回路10が各チャネル毎の
単位時間当り計数値つまりチャネル毎計数率を表示出力
する。つぎに、以上に説明した本願第1の発明による多
重波高分析装置を構成要素とする放射線のエネルギー分
布に変動があったとき、これを通報する機能を備えた放
射線監視装置の一実施例のブロック構成を図3に示し、
本願第2の発明について説明する。
【0060】図3において1及び2は、半導体放射線検
出器のような放射線のエネルギーに対応した波高のパル
スを出力する放射線検出器及び検出器用の増幅器であ
り、3は本願第1の発明によるリアルタイム多重波高分
析装置である。22はリアルタイム多重波高分析装置3の
出力がインタフェース21を仲立ちとして入力され、管理
と分析に有効な情報に加工するデータ処理装置であり、
分析結果による警報や連続常時表示等が必要な場合イン
タフェース23を介して警報装置24あるいはトレンド表示
記録装置25等と接続される。
【0061】データ処理装置22においては、リアルタイ
ム多重波高分析装置32が予め設定された測定時間間隔ご
とに出力する入射放射線のエネルギー分布のデータをも
とに、管理判断に有効な情報、例えば1)入射放射線の
総量を代表する値としての全エネルギー範囲における計
数値の総計,2)特定エネルギー範囲における計数値合
計の計数値の総計に対する割合,3)監視対象の施設が
事故時等に放出する恐れがある特定エネルギーの放射線
の計数値等の抽出演算を行い、また必要な場合これらの
値について一定期間にわたる合計値や期間平均値の演算
処理を行う。
【0062】図3によって説明した上記の機能を備えた
放射線監視装置は、放射線エリアモニタ,放射線水モニ
タ,放射線ガスモニタなどに適用される。
【0063】
【発明の効果】サンプリングタイマを備えた制御回路の
管理のもとに連続繰り返し観測測定を実行する第1の発
明によるリアルタイム多重波高分析装置では、測定周期
毎にリセットされ測定周期中の波高分析結果を累積記憶
しておくチャネルメモリの測定結果を演算処理の間保持
しておくチャネルバッファと、演算の結果を格納する積
算チャネルメモリとを設け、測定周期毎に、演算部にお
いて積算チャネルメモリの格納値を用いて直近のサンプ
リング周期に得た計数値が最も強く測定結果に反映する
ように、かつ、従前のサンプリング周期に得たデータも
生かしてどのチャネルについても同等の測定結果が得ら
れるようにすべくチャネルバッファと積算チャネルメモ
リの各チャネル格納値に乗ずべき減衰係数の値を求め、
この減衰係数の値をもとに積算チャネルメモリの格納値
を更新しているので、放射線の場の測定などに本発明に
もとづくリアルタイム多重波高分析装置を適用すると、
急激な放射線レベルの変動があったときいち早くその変
動が捉えられて表示出力されるとともに、どのエネルギ
ーの放射線についても、その強弱によらず同等の精度で
測定結果が得られるという効果が得られる。
【0064】又、第1の発明にもとづくリアルタイム多
重波高分析装置を備えた第2の発明による放射線監視装
置によれば、施設の正常運転時には発生することがない
特定のエネルギーのわずかな放射線の存在を検出した
り、放射線の総量には殆ど増減を生じてない場合でも、
そのエネルギー分布の変動を検出することなどが可能な
ので、放射線を総量として捕らえた場合には検出するこ
とが困難な施設や環境の変化のいちはやい把握を可能に
するという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるリアルタイム多重波高分析装置
のブロック構成図
【図2】減衰計数と減衰重率の関係説明図
【図3】この発明による放射線監視装置の実施例を示す
ブロック構成図
【図4】波高分析作用の説明図
【図5】多重波高分析装置のブロック図
【図6】従来技術による移動加算式多重波高分析装置の
ブロック構成図
【符号の説明】
1 放射線検出器(NaIシンチレータ,半導体検出
器等) 2 増幅器 3 リアルタイム多重波高分析装置 31 多重波高分析装置 32 移動加算式多重波高
分析装置 4 アナログ/デジタル(A/D)変換器 5 順位区分器 6 巡回アドレス指定加算器 7 行列型チャネルメモリ 8 チャネルメモリ列データ加算器 9 累計チャネルメモリ 10 表示および出力回路 11 制御回路 111 サンプリングタイマ 12 アドレス指定加算器 13 チャネルメモリ 14 チャネルバッファ 15 演算部 16 積算チャネルメモリ 21 23 インタフェース 22 データ処理装置 24 トレンド表示記録装置 25 警報装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号源から時間的にランダムに入力される
    異なる波高値のパルス信号の波高値の分布を、測定周期
    を定めるサンプリングタイマを備えた制御回路の管理の
    もとに連続して繰り返して測定するリアルタイム多重波
    高分析装置であって、 信号源から入力されるパルス信号の波高値をデジタル値
    に変換するA/D変換器と、 デジタル値に変換された入力パルス信号の波高値を予め
    定めた波高値区分に分類する順位区分器と、 メモリに設けられ、前記順位区分器の分類区分に対応し
    て領域区分されて測定周期毎にリセットされるチャネル
    メモリと、このチャネルメモリがリセットされるときに
    その格納値が転送されて次の測定周期の間保持しておく
    チャネルバッファと、 パルス信号が入力されて順位区分器が波高値区分の分類
    結果を出力する都度、前記チャネルメモリの波高値区分
    の分類結果に対応するアドレスのメモリ領域に1を加算
    するアドレス指定加算器と、 メモリに領域確保され、測定周期終了時毎に行われる演
    算の結果を格納する積算チャネルメモリと、 測定周期終了時毎に、前記積算チャネルメモリの各チャ
    ネル毎の格納値を用いて積算チャネルメモリと前記チャ
    ネルバッファの各チャネル格納値に乗ずべき係数の値を
    与える減衰係数の値を求め、減衰係数の値によって定ま
    る係数を前記積算チャネルメモリとチャネルバッファの
    各チャネル格納値に乗じて得た値によって積算チャネル
    メモリの格納値を更新する演算を実行する演算部と、 を備えたことを特徴とするリアルタイム多重波高分析装
    置。
  2. 【請求項2】放射線が入射する都度、入射した放射線の
    エネルギーに依存する波高値の検出パルス信号を出力す
    る種類の検出器と、 この検出器が出力する放射線検出信号を増幅する増幅器
    と、 前記増幅器を経由して前記検出器が出力する放射線検出
    信号を入力とする請求項1に記載のリアルタイム多重波
    高分析装置と、 このリアルタイム多重波高分析装置の出力データを基
    に、管理判断に有効な情報に加工生成する情報処理装置
    と、 を備えたことを特徴とする放射線監視装置。
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