JPH09145382A - 速度検出方法及びナビゲーション装置並びに自動車 - Google Patents

速度検出方法及びナビゲーション装置並びに自動車

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JPH09145382A
JPH09145382A JP31114695A JP31114695A JPH09145382A JP H09145382 A JPH09145382 A JP H09145382A JP 31114695 A JP31114695 A JP 31114695A JP 31114695 A JP31114695 A JP 31114695A JP H09145382 A JPH09145382 A JP H09145382A
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speed
coefficient
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Hitoshi Okubo
仁 大久保
Katsuhiko Nunokawa
克彦 布川
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自律航法などを行うために速度を検出する場
合に、種々の要因で生じる検出速度の誤差を除去する。 【解決手段】 移動体の速度にほぼ比例して変化する検
出信号に、所定の係数を乗算して移動体の速度情報を得
る場合に、係数の更新を、更新の度合いを決める値を累
積した値又は速度の関数値を用いて行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の走
行速度を、その自動車の車軸などの回転に比例して検出
される信号に基づいて得る場合に使用して好適な速度検
出方法及びその検出方法を適用したナビゲーション装置
並びにそのナビゲーション装置を搭載した自動車に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車などに搭載させるナビゲー
ション装置が各種開発されている。このナビゲーション
装置は、例えば道路地図データが記憶されたCD−RO
Mなどの大容量データ記憶手段と、現在位置の検出手段
と、検出した現在位置の近傍の道路地図を、データ記憶
手段から読出したデータに基づいて表示させるディスプ
レイ装置とで構成される。この場合、現在位置の検出手
段としては、GPS(Global Positioning System )と
称される測位用の人工衛星を使用した測位システム(以
下単にGPSと称する)を使用したものや、車両の走行
方向,走行速度などの情報に基づいて出発地点から現在
位置の変化を追跡する自律航法によるものなどがある。
【0003】ここで、GPSなどの測位信号による測位
システムを使用すれば比較的精度の高い測位が可能で、
現在位置を正確に知ることができるが、このような測位
システムの場合には、例えばトンネル内を走行している
ときのように、衛星などからの測位信号を受信できない
状態では、測位ができない。
【0004】このため、近年開発されているナビゲーシ
ョン装置には、GPSなどの測位信号による測位と、車
両の走行方向,走行速度などの情報に基づいて位置の変
化を追跡する自律航法による測位との双方の測位を行う
ようにし、測位信号による測位ができない期間は、自律
航法による測位を行うようにして、常時測位ができるよ
うにしたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自律航法に
より測位を行う場合には、少なくとも車両の進行方向と
走行速度の情報が必要であり、走行方向の情報は、ジャ
イロセンサや地磁気センサなどを用いて得ることがで
き、走行速度の情報は、自動車の場合には車両のタイヤ
(車軸)の所定回転毎に出力されるパルス信号をカウン
トして得ることができる。このパルス信号は、例えば自
動車のエンジン制御用コンピュータから出力されるもの
を使用する。
【0006】この自動車の速度に比例して出力される信
号であるパルス信号(車速パルス)をそのまま速度情報
として使用すると、検出される速度情報に誤差が生じ易
い不都合があった。即ち、例えば車速パルスを所定時間
毎にカウントした値に、予め設定された係数を乗算する
ことで、時速などの速度情報が得られるが、この係数を
固定された値とすると、そのときの走行状態などに応じ
て実際の速度とは若干異なる速度が検出されてしまう。
【0007】ここで、例えば自動車の走行速度を車速パ
ルスに基づいてスピードメータなどに表示させるような
場合には、この程度の検出速度に誤差があっても実用上
問題はないが、自律航法方式のナビゲーション装置のよ
うに走行速度を積分した値から走行距離を算出して自車
の位置検出を行う場合には、わずかな誤差であってもそ
の誤差が累積して自車位置が大きくずれてしまうため、
このような誤差を補正する必要がある。
【0008】従来のナビゲーション装置の場合には、上
述したGPSなどによる測位信号が受信できる場合に
は、その受信データの演算処理により自車の速度が検出
できるので、この測位信号に基づいた速度が検出できる
場合に、その速度と車速パルスより得た速度との差に基
づいて、車速パルスを速度情報に変換する係数を補正す
る処理を行うようにして、正確な速度情報が得られるよ
うにしたものがある。このような処理を行うことで、G
PSなどによる測位信号が受信できなくなった場合に
も、車速パルスに基づいたほぼ正確な速度情報が得られ
る。
【0009】ところが、このような補正を行っても、依
然として検出される速度に誤差が残っていた。
【0010】また、このようにナビゲーション装置を継
続的に使用しても除去できない誤差とは別に、ナビゲー
ション装置を自動車に搭載してから暫くの間、速度算出
用の係数値が安定するまでの間に生じる誤差がある。即
ち、1台毎の自動車でパルス出力特性には違いがあり、
上述したように車速パルス変換用の係数値がその自動車
に適した値に補正されるまでには、長時間かかる不都合
があった。
【0011】本発明はかかる点に鑑み、自律航法などを
行うために速度を検出する場合に、種々の要因で生じる
検出速度の誤差を除去することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動体の速度
にほぼ比例して変化する検出信号に、所定の係数を乗算
して移動体の速度情報を得る場合に、係数の更新を、更
新の度合いを決める値を累積した値又は速度の関数値を
用いて行うようにしたものである。
【0013】本発明によると、検出信号を速度情報に変
換する場合の係数が、そのときの状態に応じて適切に補
正されて、常時正確な速度情報が得られるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を、添付
図面を参照して説明する。
【0015】本例においては、図2に示すように自動車
40に搭載されたナビゲーション装置10としてある。
即ち、例えば自動車40のトランク等にナビゲーション
装置10の本体を設置し、GPS用アンテナ11をトラ
ンクの上部或いは客室内などに設置し、道路地図などを
表示するディスプレイ装置31を運転席の近傍に設置す
る。
【0016】次に図1を参照して本例のナビゲーション
装置の構成について説明すると、このナビゲーション装
置10は、GPS用アンテナ11を備え、このアンテナ
11が受信したGPS用衛星からの測位用信号を、GP
S信号受信部12で受信処理し、受信したデータをGP
S用測位演算部13に供給する。このGPS用測位演算
部13では、供給される受信データを解析して、現在の
座標位置とその高度を算出すると共に、このナビゲーシ
ョン装置10が搭載された自動車の移動速度や進行方向
についても算出する。但し、GPSによる測位システム
の場合には、移動速度や進行方向については、自動車の
移動速度が遅い場合(例えば時速約20km以下の速度
の場合)には、正確な算出は困難である。また、ここで
の現在の座標位置のデータとしては、例えば絶対的な位
置情報である緯度と経度のデータである。
【0017】そして、GPS用測位演算部13で算出し
た現在の座標位置などの各情報を、このナビゲーション
装置の測位動作を制御する中央制御装置(CPU)14
に供給する。この中央制御装置14には、RAM15
と、CD−ROMドライバ16とが接続されている。こ
のCD−ROMドライバ16には、道路地図データが記
憶されたCD−ROM(光ディスク)がセットされて、
中央制御装置14の制御に基づいて、このCD−ROM
の記憶データを読出す再生処理が行われる。
【0018】そして、GPS用測位演算部13が現在位
置座標を算出したとき、この座標位置の近傍の道路地図
のデータをCD−ROMから読出す制御を中央制御装置
14が行い、読出された道路地図データをRAM15に
記憶させておく。そして、中央制御装置14は、このR
AM15に記憶された道路地図データの中で、表示させ
る範囲の道路地図データを読出して映像信号生成回路1
7に供給し、映像信号生成回路17で道路地図を映像と
して表示させるための映像信号を生成させ、この映像信
号を出力端子18から出力させる。なお、この道路地図
を表示させる映像信号は、現在位置や走行軌跡を示す何
らかのマーク等や、現在の速度や進行方向などの各種情
報を文字,図形などで表示する映像信号としてある。
【0019】そして、この出力端子18から出力される
映像信号を、ディスプレイ装置31に供給し、このディ
スプレイ装置31で映像信号に基づいた受像処理を行
い、ディスプレイ装置31の表示パネルに道路地図など
を表示させる。
【0020】そして、このような現在位置の近傍の道路
地図を表示させる他に、操作キー19の操作などで中央
制御装置14に指示された位置の道路地図なども、中央
制御装置14の制御に基づいて表示できるようにしてあ
る。
【0021】そして本例のナビゲーション装置10は、
自律航法によっても現在位置の測位ができるようにして
ある。即ち、このナビゲーション装置10が搭載された
自動車のエンジン制御用コンピュータ内のパルス発生器
32から入力端子21に供給される速度比例信号として
のパルス信号を、パルスカウンタ22でカウントして、
この自動車の走行速度を検出するようにしてある。
【0022】この場合、パルス発生器32から出力され
るパルス信号は、この自動車の車軸の回転数に比例した
パルス信号としてあり、このカウンタ22のカウントデ
ータを、自律航法用測位演算部23に供給し、この測位
演算部23内の所定のメモリに記憶された車速係数値を
乗算して、速度のデータを得る。ここで本例において
は、この車速係数値をメモリに複数記憶させてあると共
に、用意されたそれぞれの車速係数値を、測位演算部2
3内の係数更新用演算部での演算で、逐次補正するよう
にしてある。その複数の車速係数値の選択と、それぞれ
の車速係数値の補正処理については後述する。
【0023】また、このナビゲーション装置10は、ジ
ャイロ装置24を備え、このナビゲーション装置10が
搭載された自動車の進行方向を検出して、その検出デー
タを自律航法用測位演算部23に供給する。このジャイ
ロ装置24は、例えば圧電素子を使用して方向の変化を
角速度データ(電圧信号)として検出するもので、この
角速度データを自律航法用測位演算部23に供給する。
そして、この自律航法用測位演算部23内では、ジャイ
ロ装置24から供給される角速度データにオフセット値
を加算して、角速度0のとき0Vとなる角速度データに
変換した後、この変換された角速度データを所定周期で
サンプリングして検出し、この検出された角速度データ
の値を累積して、角度を示すデータに変換する。
【0024】そして、自律航法用測位演算部23では、
供給されるカウントデータに基づいて算出した速度デー
タと、進行方向データとに基づいて、自動車の走行状態
を演算で求め、現在位置を算出する。この場合、GPS
用測位演算部13で現在位置座標を算出できたときに
は、その現在位置座標のデータが自律航法用測位演算部
23に供給され、その座標位置を起点として、そこから
の走行状態に基づいて走行軌跡を求めて、現在位置を算
出する。そして、GPS用測位演算部13で現在位置座
標を算出できない状態のときには、この自律航法用測位
演算部23で算出した現在位置座標のデータを中央制御
装置14に供給し、中央制御装置14側では、この現在
位置座標のデータに基づいて、上述した道路地図や現在
位置などをディスプレイ装置31に表示させる制御を行
う。
【0025】また、GPS用測位演算部13での測位信
号に基づいた演算処理で、自車の進行速度が算出された
ときには、その速度データを自律航法用測位演算部23
に供給するようにしてある。
【0026】そして、自律航法用測位演算部23では、
GPS用測位演算部13から供給される速度データと、
カウンタ22のカウントデータに車速係数値を乗算して
得た速度データとを比較して、その差に基づいて、測位
演算部23内に設定される車速係数値を補正するように
してある。
【0027】次に、この自律航法用測位演算部23で行
われる車速係数値の補正処理と、その補正された車速係
数値を使用して速度を算出する処理を説明する。
【0028】まず、カウンタ22のカウントデータを速
度データに変換する際に使用する車速係数値を算出する
基本的な式を次式に示す。
【0029】
【数1】PulseCoe=Kp×PulseCoe(now) +(1−K
p)×PulseCoe(old) ここで、この式中の各値は次のように定義される。 PulseCoe:カウントデータを速度データに変換する際に
使用する車速係数値 Kp:PulseCoeを更新する際の更新強さを決める値 PulseCoe(old) :1処理サイクル前に得られたPulseCoe
の値 PulseCoe(now) :現在の処理サイクル中にGPS側の演
算で得られた現在速度又はPulseCoe(old) より得られた
現在速度
【0030】なお、PulseCoe(now) は、GPSから正し
いと思われる速度データが得られる場合には、この速度
データを使用し、このGPSの測位信号が受信できない
場合、又は受信できても速度が遅く正しくない可能性が
高い場合には、PulseCoe(old) を用いて算出された現在
速度のデータを使用する。
【0031】そして、この〔数1〕式を用いて車速係数
値であるPulseCoeの値を算出する場合に、更新強さを決
める値Kpを、次式により算出する。
【0032】
【数2】Kp=(1/C1 )×Velocity+C2 ここで、この式中の各値は次のように定義される。 Velocity:その時点で正しいとされる車両速度 C1 ,C2 :予め決められた定数
【0033】なお、この場合の現時点で正しいとされる
車両速度についても、GPSから正しいと思われる速度
データが得られる場合には、この速度データを使用し、
このGPSの測位信号が受信できない場合、又は受信で
きても速度が遅く正しくない可能性が高い場合には、Pu
lseCoe(old) より得られた現在速度のデータを使用す
る。
【0034】ここで、〔数2〕式を用いて算出する場合
の一例を示すと、例えばC1 =6000,C2 =−0.001 と
したとき、そのときの車両速度が24m/秒(約時速8
6km)のとき0.003 となり、12m/秒(約時速43k
m)のとき0.001 となる。
【0035】この〔数2〕式を用いて算出した更新強さ
を決める値Kpを、〔数1〕式に代入して、車速係数値
を求めることで、カウンタ22のカウントデータを速度
データに変換する際の車速係数値が正確な値となる。即
ち、GPS測位演算部13での受信した測位信号に基づ
いた演算処理で得た車両速度については、その車両速度
が速い程、正確な速度となる特性がある。図3は、この
ことを示した図で、図中の特性曲線a,b,cは、それ
ぞれGPS信号の受信精度が所定の指数値の場合(DO
Pと称されるGPSの精度劣化指数が特性aで4以下,
特性bで6以下,特性cで8以下の場合を示す)の、そ
の受信状態より算出した速度値(横軸)と、その速度の
実際の走行速度に対する分散状態(縦軸)とを示す図
で、縦軸の分散状態は、値が大きくなる程(上側になる
程)分散が大きい(即ち誤差が大きい)ことを示す。
【0036】従って、〔数2〕式を用いて、そのときの
車両が速い場合には、更新強さを決める値Kpを、高い
値とするようにしたことで、速度が速い場合により正確
な値への更新が行われ、この自動車の走行による更新が
順次行われることで、次第に正確な速度係数値となって
いく。
【0037】このようにして更新強さを決める値Kpを
設定することで、良好な値Kpが設定されるが、ナビゲ
ーション装置を自動車に設置した直後には、車速係数値
PulseCoeが正しい値である可能性が低く、ナビゲーショ
ン装置を使用開始した当初は更新強さを決める値Kpを
大きくして、車速係数値PulseCoeが速く適切な値に近づ
くようにし、その後ナビゲーション装置の使用に従って
値Kpを徐々に小さくして、GPSによる演算での速度
誤差の影響を受けにくくすることで、より良好に車速係
数値が設定されるようになる。次に示す〔数3〕式は、
この場合の更新強さを決める値Kpを求める演算式を示
す。
【0038】
【数3】
【0039】ここで、この式中のC3 は予め決められた
定数である。この〔数3〕式を適用して、更新強さを決
める値Kpを設定することで、使用に従って比較的迅速
に適切な車速係数値が設定されると共に、その設定され
た車速係数値が良好な値に維持されるようになる。図4
は、この〔数3〕式を適用した場合の、更新強さを決め
る値Kpの変化例を示す図で、値Kpの積分値ΣKpが
大きくなるに従って、値Kpが徐々に小さくなっている
ことが判る。この図4では、定数としてC1 =3.0 ,C
2 =1000,C3 =−0.001 を設定し、自動車の速度Velo
cityが12m/秒であるときの例を示す。
【0040】なお、この〔数3〕式においては、更新強
さを決める値Kpの算出に速度Velocityを使用したが、
値Kpの積分値ΣKpだけを変数として使用した、更新
強さを決める値Kpを算出するようにしても良い。即
ち、次に示す〔数4〕式のようにして、更新強さを決め
る値Kpを設定しても良い。
【0041】
【数4】
【0042】以上の説明では、車速係数値を一つの値と
して算出する場合について説明したが、本例において
は、そのときに正しいと思われる速度に基づいて、車速
係数値を切換える処理を行っている。即ち、車速係数値
をパルスカウントデータに乗算することで車両側で得ら
れる車両速度(横軸)と、その車両側で得られた速度と
測位信号に基づいて得た車両速度との差(縦軸)の関係
を図5に示すように、車両の走行速度によってGPSで
得られる速度との差には違いがあり、しかもその差の変
化状態は一定の関係にはない。従って、車速係数値とし
て複数用意して、そのときに正しいと思われる速度に基
づいて、車速係数値を切換えることで、より正確な車速
係数値が選定され、車速パルスに基づいた車速がより正
確に係数される。なお、図5中の特性曲線a,b,c
は、それぞれGPS信号の受信精度が所定の精度劣化指
数値の場合を示し、精度劣化指数が特性aで4以下,特
性bで6以下,特性cで8以下の場合を示す。
【0043】そして、このようにそれぞれの速度帯域用
の車速係数値を用意した場合にも、上述した数式による
演算で逐次補正する。この場合の補正処理としては、例
えば速度帯域として速度帯域S1 ,S2 に2分割されて
いたとすると、自車の速度が帯域S1 の範囲内であると
きには、上述した数式に基づいて帯域S1 用の車速係数
値を更新処理し、自車の速度が帯域S2 の範囲内である
ときには、上述した数式に基づいて帯域S2 用の車速係
数値を更新処理する。
【0044】ここで、車速係数値として高速用の係数値
PulseCoe1と、低速用の係数値PulseCoe2の2種類を用
意した場合の選択例について説明すると、例えば図6に
示すように、ヒステリシス特性を持たせて両係数値を切
換えるようにしても良い。即ち、図6に特性Uとして示
すように、自動車の速度が時速110kmに到達するま
では低速用の係数値PulseCoe2を使用し、時速110k
mになった時点で低速用の係数値PulseCoe2から高速用
の係数値PulseCoe1に切換わるようにする。そして、こ
の高速用の係数値PulseCoe1を使用する状態となった場
合には、図6に特性Dとして示すように、時速80km
まで低下したとき、高速用の係数値PulseCoe1から低速
用の係数値PulseCoe2に切換わるようにする。このよう
にすることで、係数値が切換わる速度域を走行中に、係
数値PulseCoeの値が頻繁に変わるのを防止することがで
き、検出される速度の乱れを防止することができる。
【0045】なお、ここでは車速係数値として2つ用意
したが、より多くの帯域に速度範囲を分割させて、その
分割されたそれぞれの速度域毎に車速係数値を用意する
ようにしても良い。
【0046】また、上述実施例では車速係数値を切換え
る場合に、速度が速くなる場合と遅くなる場合とで切換
える速度を変えるヒステリシス特性を持たせるようにし
たが、このようなヒステリシス特性を持たせないで、速
くなる場合と遅くなる場合の切換点を同じ速度としても
良い。
【0047】また、上述実施例では複数の車速係数値を
用意して選択する構成としたが、全ての速度域で、上述
した数式に基づいて設定される1種類の車速係数値を使
用するようにしても良い。
【0048】また、上述実施例の中で示した定数の値や
切換える速度の値などは、一例を示したものであり、こ
の値に限定されるものではない。
【0049】また、上述実施例ではGPSと称される測
位システムで得られる絶対的な速度データを使用して、
自律航法で使用する速度算出用係数を補正するようにし
たが、他の方法により得られる速度データを使用して、
自律航法で使用する係数を補正するようにしても良い。
【0050】さらに、上述実施例では自動車用のナビゲ
ーション装置に適用したが、他の移動体用のナビゲーシ
ョン装置にも適用できるものである。
【0051】
【発明の効果】本発明の速度検出方法によると、検出さ
れた信号を速度情報に変換する場合の係数が、そのとき
の状態に応じて適切に補正されて、常時正確な速度情報
が得られるようになる。
【0052】この場合、更新の度合いを決める値を累積
した値の関数値を使用して、係数値の更新を行うこと
で、速度検出を開始させてからの係数値の変化が、適正
なものとなり、例えば使用開始から比較的短い時間で適
正な係数値に収束すると共に、その適正な値に収束した
後は、係数値が変動しにくくなり、良好に係数値が更新
されるようになる。
【0053】また、速度の関数値を使用して、係数値の
更新を行うことで、基準となる速度情報の誤差の影響を
最小限に抑えた係数値の更新処理が可能になり、常時良
好な係数値の更新処理ができる。
【0054】また、係数値として複数用意して、そのと
きの速度に応じて演算処理に使用する係数を切換えるこ
とで、そのときの速度に応じて適切な係数が設定され、
移動速度の高低にかかわらず常時正確な速度情報が得ら
れるようになる。
【0055】そして、この係数値を切換える場合に、速
度が速くなる場合に使用する係数を変化させる閾値と、
速度が遅くなる場合に使用する係数を変化させる閾値と
を、異なった値とすることで、速度の変化が激しい場合
の係数の連続的な切換わりを防止することができ、良好
な速度情報への変換処理が行われるようになる。
【0056】また本発明のナビゲーション装置による
と、検出された信号を速度情報に変換する場合の係数
が、そのときの状態に応じて適切に補正されて、搭載さ
れた車両の速度や位置が常時正確に判るようになる。
【0057】この場合、更新の度合いを決める値を累積
した値の関数値を使用して、係数値の更新を行うこと
で、速度検出を開始させてからの係数値の変化が、適正
なものとなり、例えば使用開始から比較的短い時間で適
正な係数値に収束すると共に、その適正な値に収束した
後は、係数値が変動しにくくなり、良好に係数値が更新
されるようになる。
【0058】また、速度の関数値を使用して、係数値の
更新を行うことで、基準となる速度情報の誤差の影響を
最小限に抑えた係数値の更新処理が可能になり、常時良
好な係数値の更新処理ができる。
【0059】また、係数値として複数用意して、そのと
きの速度に応じて演算処理に使用する係数を切換えるこ
とで、そのときの速度に応じて適切な係数が設定され、
移動速度の高低にかかわらず常時正確な速度が検出でき
るようになる。
【0060】そして、この係数値を切換える場合に、速
度が速くなる場合に使用する係数を変化させる閾値と、
速度が遅くなる場合に使用する係数を変化させる閾値と
を、異なった値とすることで、速度の変化が激しい場合
の係数の連続的な切換わりを防止することができ、良好
な速度情報への変換処理が行われるようになる。
【0061】また本発明の自動車によると、検出された
信号を速度情報に変換する場合の係数が、そのときの状
態に応じて適切に補正されて、移動速度の高低にかかわ
らず常時正確な速度情報が得られ、常時正確な速度検出
できて、自動車の現在の速度や位置を高精度に検出でき
るようになる。
【0062】この場合、更新の度合いを決める値を累積
した値の関数値を使用して、係数値の更新を行うこと
で、速度検出を開始させてからの係数値の更新による変
化が、適正なものとなり、良好に係数値が更新されるよ
うになる。
【0063】また、速度の関数値を使用して、係数値の
更新を行うことで、基準となる速度情報の誤差の影響を
最小限に抑えた係数値の更新処理が可能になり、常時良
好な係数値の更新処理ができる。
【0064】また、係数値として複数用意して、そのと
きの速度に応じて演算処理に使用する係数を切換えるこ
とで、そのときの速度に応じて適切な係数が設定され、
移動速度の高低にかかわらず常時正確な速度が検出でき
るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】一実施例の装置を自動車に取付けた状態を示す
斜視図である。
【図3】GPSにより得た速度データの誤差分布の例を
示す特性図である。
【図4】一実施例による使用開始からの更新強さを決め
る値の変化例の一例を示す特性図である。
【図5】GPSにより得た速度データと車両側で得られ
る速度データとの関係の一例を示す特性図である。
【図6】一実施例により係数値を変化させる場合にヒス
テリシス特性とする場合の例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ナビゲーション装置 12 GPS信号受信部 13 GPS用測位演算部 14 中央制御装置(CPU) 15 RAM 16 CD−ROMドライバ 17 映像信号生成回路 22 パルスカウンタ 23 自律航法用測位演算部 24 ジャイロ装置 31 ディスプレイ装置 32 パルス発生器 40 自動車

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体の速度にほぼ比例して変化する検
    出信号に、所定の係数を乗算して上記移動体の速度情報
    を得る速度検出方法において、 上記係数を更新する際に、この更新の度合いを決める値
    を所定の関数値を用いて設定するようにした速度検出方
    法。
  2. 【請求項2】 上記関数値として、更新の度合いを決め
    る値を累積した値の関数値とした請求項1記載の速度検
    出方法。
  3. 【請求項3】 上記関数値として、速度の関数値とした
    請求項1記載の速度検出方法。
  4. 【請求項4】 上記係数として、上記移動体の速度帯域
    に応じて複数用意し、移動速度に応じて用意された中か
    ら係数を選択するようにした請求項1記載の速度検出方
    法。
  5. 【請求項5】 上記係数を選択する際に、 上記移動体の速度が速くなる場合に使用する係数を変化
    させる閾値と、上記移動体の速度が遅くなる場合に使用
    する係数を変化させる閾値とを、異なった値とするよう
    にした請求項4記載の速度検出方法。
  6. 【請求項6】 移動体に搭載されるナビゲーション装置
    において、 上記移動体の速度にほぼ比例して変化する検出信号が入
    力される入力手段と、 該入力手段に入力された上記検出信号を速度情報に変換
    するための係数を記憶する記憶手段と、 該記憶手段に記憶された係数の更新を、所定の関数値を
    用いて得た更新の度合いを決める値により行う係数更新
    手段と、 上記記憶手段に記憶された係数を、上記入力手段に入力
    された検出信号に乗算して上記移動体の速度情報とする
    第1の演算手段と、 該演算手段で得られた速度情報に基づいて現在位置を演
    算する第2の演算手段とを備えたナビゲーション装置。
  7. 【請求項7】 上記関数値として、更新の度合いを決め
    る値を累積した値の関数値とした請求項6記載のナビゲ
    ーション装置。
  8. 【請求項8】 上記関数値として、速度の関数値とした
    請求項6記載のナビゲーション装置。
  9. 【請求項9】 上記係数として、上記移動体の速度帯域
    に応じて複数用意し、移動速度に応じて所定の係数を選
    択するようにした請求項6記載のナビゲーション装置。
  10. 【請求項10】 上記係数を選択する際に、 上記移動体の速度が速くなる場合に使用する係数を変化
    させる閾値と、上記移動体の速度が遅くなる場合に使用
    する係数を変化させる閾値とを、異なった値とするよう
    にした請求項9記載のナビゲーション装置。
  11. 【請求項11】 自車の走行速度にほぼ比例して変化す
    る信号の発生手段と、 該発生手段が出力する信号を速度情報に変換するための
    係数を記憶する記憶手段と、 該記憶手段に記憶された係数の更新を、所定の関数値を
    用いて得た更新の度合いを決める値により行う係数更新
    手段と、 上記記憶手段に記憶された係数を、上記信号に乗算して
    自車の速度情報とする第1の演算手段と、 該演算手段で得られた速度情報に基づいて現在位置を演
    算する第2の演算手段とを備えた自動車。
  12. 【請求項12】 上記関数値として、更新の度合いを決
    める値を累積した値の関数値とした請求項11記載の自
    動車。
  13. 【請求項13】 上記関数値として、速度の関数値とし
    た請求項11記載の自動車。
  14. 【請求項14】 上記係数として、自動車の走行速度帯
    域に応じて複数用意し、走行速度に応じて所定の係数を
    選択するようにした請求項11記載の自動車。
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