JPH09143741A - 薄膜形成方法および薄膜形成装置 - Google Patents
薄膜形成方法および薄膜形成装置Info
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- JPH09143741A JPH09143741A JP30143095A JP30143095A JPH09143741A JP H09143741 A JPH09143741 A JP H09143741A JP 30143095 A JP30143095 A JP 30143095A JP 30143095 A JP30143095 A JP 30143095A JP H09143741 A JPH09143741 A JP H09143741A
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- Japan
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- plasma
- reaction chamber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来のECR法では、膜の成長速度が低く、マ
イクロ波電力を増大しても安定した成膜ができない。 【解決手段】薄膜形成原料ガスを導入した反応室1内
に、マイクロ波発振器4からマイクロ波を入射させると
ともに、電磁コイル7により電子サイクロトロン共鳴
(ECR)が生じるに充分な外部磁界を印加して、反応
室1内にECRプラズマを生成させ、プラズマ生成領域
A内あるいはその近傍に設置された基体8上に薄膜を堆
積させるにあたり、プラズマ生成領域Aを挟む対向位置
に1対の電極9を設置し、電極9間に直流電圧を印加す
ることにより、電極間に直流放電プラズマを生成させて
成膜を行う。
イクロ波電力を増大しても安定した成膜ができない。 【解決手段】薄膜形成原料ガスを導入した反応室1内
に、マイクロ波発振器4からマイクロ波を入射させると
ともに、電磁コイル7により電子サイクロトロン共鳴
(ECR)が生じるに充分な外部磁界を印加して、反応
室1内にECRプラズマを生成させ、プラズマ生成領域
A内あるいはその近傍に設置された基体8上に薄膜を堆
積させるにあたり、プラズマ生成領域Aを挟む対向位置
に1対の電極9を設置し、電極9間に直流電圧を印加す
ることにより、電極間に直流放電プラズマを生成させて
成膜を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子サイクロトロ
ン共鳴プラズマを用いた薄膜の形成方法と、その装置に
関する。
ン共鳴プラズマを用いた薄膜の形成方法と、その装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、無機物質等の特性を生かすた
めに、種々の薄膜を所定の基体表面に堆積させ、耐摩耗
性に優れた治工具、高熱伝導体、半導体などとして利用
する技術の開発が進められている。特に、ダイヤモン
ド、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、BN、C3 N4
などの硬質膜の開発がさかんに行われている。
めに、種々の薄膜を所定の基体表面に堆積させ、耐摩耗
性に優れた治工具、高熱伝導体、半導体などとして利用
する技術の開発が進められている。特に、ダイヤモン
ド、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、BN、C3 N4
などの硬質膜の開発がさかんに行われている。
【0003】このような硬質薄膜を生成、堆積させる方
法としては、化学気相成長法(CVD法)が広く用いら
れており、中でもマイクロ波によりプラズマ生成し、反
応室内に導入されたガスを分解、励起させて膜を堆積さ
せるマイクロ波プラズマCVD法が一般的である。
法としては、化学気相成長法(CVD法)が広く用いら
れており、中でもマイクロ波によりプラズマ生成し、反
応室内に導入されたガスを分解、励起させて膜を堆積さ
せるマイクロ波プラズマCVD法が一般的である。
【0004】しかし、従来のマイクロ波プラズマCVD
法では、設置された基体上の数cm2 程度の領域にしか
均質な膜が形成できない。これは、数kPaという比較
的高い圧力のため、反応室内に存在するマイクロ波波長
の半波長に相当する定在波の電界分布に応じた局所的な
プラズマしか生成されないためである。
法では、設置された基体上の数cm2 程度の領域にしか
均質な膜が形成できない。これは、数kPaという比較
的高い圧力のため、反応室内に存在するマイクロ波波長
の半波長に相当する定在波の電界分布に応じた局所的な
プラズマしか生成されないためである。
【0005】この問題に対して、反応室外部より磁界を
印加し、この磁界強度をマイクロ波周波数と電子のラー
モア周波数と一致させることにより、電子サイクロトロ
ン共鳴プラズマ(ECRプラズマ)を生成させて膜の堆
積を行う方法(以下、ECR法という)が提案されてい
る。この方法では、低圧力の条件で効率よくプラズマが
生成できるため、大面積に均質な膜の堆積を容易に行う
ことができる。
印加し、この磁界強度をマイクロ波周波数と電子のラー
モア周波数と一致させることにより、電子サイクロトロ
ン共鳴プラズマ(ECRプラズマ)を生成させて膜の堆
積を行う方法(以下、ECR法という)が提案されてい
る。この方法では、低圧力の条件で効率よくプラズマが
生成できるため、大面積に均質な膜の堆積を容易に行う
ことができる。
【0006】そこで、従来のECR装置の概略配置図を
図2に示した。図2において、21は反応室、22はマ
イクロ波発振器、23はマイクロ波導波管、24はマイ
クロ波導入窓、25は電磁コイルである。このECR法
によれば、マイクロ波発振器22より出力されたマイク
ロ波は、マイクロ波導波管23、およびマイクロ波導入
窓24を介して反応室21に入射される。反応室21に
はガス導入路26より薄膜形成原料ガスが導入され、且
つガス排出路27より排気されて反応室21内の圧力は
一定に保たれている。そして、反応室21の周囲に設置
された電磁コイル25によりプラズマ中で電子サイクロ
トロン共鳴が生じる磁界強度(マイクロ波周波数2.4
5GHzの場合には0.0875テスラー)の磁界が印
加されている。
図2に示した。図2において、21は反応室、22はマ
イクロ波発振器、23はマイクロ波導波管、24はマイ
クロ波導入窓、25は電磁コイルである。このECR法
によれば、マイクロ波発振器22より出力されたマイク
ロ波は、マイクロ波導波管23、およびマイクロ波導入
窓24を介して反応室21に入射される。反応室21に
はガス導入路26より薄膜形成原料ガスが導入され、且
つガス排出路27より排気されて反応室21内の圧力は
一定に保たれている。そして、反応室21の周囲に設置
された電磁コイル25によりプラズマ中で電子サイクロ
トロン共鳴が生じる磁界強度(マイクロ波周波数2.4
5GHzの場合には0.0875テスラー)の磁界が印
加されている。
【0007】これにより、磁界中にマイクロ波が入射さ
れてプラズマが生成されると電子サイクロトロン波が誘
起しプラズマ中を伝播し、電子サイクロトロン共鳴条件
までの強磁場側でプラズマに吸収されて高密度のプラズ
マが生成される。
れてプラズマが生成されると電子サイクロトロン波が誘
起しプラズマ中を伝播し、電子サイクロトロン共鳴条件
までの強磁場側でプラズマに吸収されて高密度のプラズ
マが生成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来、行われている上
記のECR法においては、直径10cm〜20cmの反
応室に電力が数百W〜1kWのマイクロ波を入射させ、
炉内圧力を10-2Pa〜10-1Paに設定することによ
りプラズマが生成される。例えば、ダイヤモンド膜の合
成を行う場合でも、若干圧力を上昇させ、約20cm直
径の反応室内に3kW〜4kWのマイクロ波を入射させ
てプラズマを生成しているのが一般的である。
記のECR法においては、直径10cm〜20cmの反
応室に電力が数百W〜1kWのマイクロ波を入射させ、
炉内圧力を10-2Pa〜10-1Paに設定することによ
りプラズマが生成される。例えば、ダイヤモンド膜の合
成を行う場合でも、若干圧力を上昇させ、約20cm直
径の反応室内に3kW〜4kWのマイクロ波を入射させ
てプラズマを生成しているのが一般的である。
【0009】ところが、上記のような構成で生成される
プラズマの密度はせいぜい1011cm-3程度であり、膜
の成長速度は0.1μm/h〜0.5μm/hと低い。
さらに、他の合成法(例えば、熱フィラメント法あるい
は通常のマイクロ波プラズマCVD法)に比較して、炭
素源ガス(炭素原子を含むガス)の濃度を高くしないと
膜の成長が見られず、結果として、基体以外の装置内部
に付着物が生成し、安定した膜形成の障害となる。
プラズマの密度はせいぜい1011cm-3程度であり、膜
の成長速度は0.1μm/h〜0.5μm/hと低い。
さらに、他の合成法(例えば、熱フィラメント法あるい
は通常のマイクロ波プラズマCVD法)に比較して、炭
素源ガス(炭素原子を含むガス)の濃度を高くしないと
膜の成長が見られず、結果として、基体以外の装置内部
に付着物が生成し、安定した膜形成の障害となる。
【0010】そこで、薄膜の成長速度を高めるために投
入マイクロ波電力を増大することが考えられるが、その
場合、薄膜の成長速度は向上するが、マイクロ波導入窓
が加熱されすぎて安定した合成が行えないため、反応室
への投入マイクロ波の電力には限界があった。
入マイクロ波電力を増大することが考えられるが、その
場合、薄膜の成長速度は向上するが、マイクロ波導入窓
が加熱されすぎて安定した合成が行えないため、反応室
への投入マイクロ波の電力には限界があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
に対して検討を重ねた結果、薄膜形成原料ガスを導入し
た反応室内に、マイクロ波を入射させるとともに、電子
サイクロトロン共鳴(ECR)が生じるに充分な外部磁
界を印加して、前記反応室内にプラズマを生成させ、該
プラズマ生成領域内あるいはその近傍に設置された基体
上に薄膜を堆積させるに際し、前記プラズマ生成領域を
挟む対向位置に1対の電極を設置し、該電極間に直流電
圧を印加することにより、ECRプラズマとともに該電
極間に直流放電プラズマを生成させることにより、基体
近傍でのプラズマ密度が増大し、原料ガスの分解励起が
促進され、成長速度を高めることができることを見いだ
したものである。
に対して検討を重ねた結果、薄膜形成原料ガスを導入し
た反応室内に、マイクロ波を入射させるとともに、電子
サイクロトロン共鳴(ECR)が生じるに充分な外部磁
界を印加して、前記反応室内にプラズマを生成させ、該
プラズマ生成領域内あるいはその近傍に設置された基体
上に薄膜を堆積させるに際し、前記プラズマ生成領域を
挟む対向位置に1対の電極を設置し、該電極間に直流電
圧を印加することにより、ECRプラズマとともに該電
極間に直流放電プラズマを生成させることにより、基体
近傍でのプラズマ密度が増大し、原料ガスの分解励起が
促進され、成長速度を高めることができることを見いだ
したものである。
【0012】また、本発明の薄膜形成装置は、反応室
と、該反応室内に薄膜形成用原料ガスを導入するための
ガス導入路と、該反応室内のガスを排出するためのガス
排出路と、該反応室内にマイクロ波を入射させてプラズ
マを発生させるためのマイクロ波発生装置と、反応室内
に電子サイクロトロン共鳴が生じるに充分な外部磁界を
印加するための磁界発生手段と、プラズマ発生領域を挟
む対向位置に設置され、直流放電プラズマを生成させる
ための1対の電極と、該電極に直流電圧を印加するため
の直流電圧印加手段とを備えたことを特徴とするもので
ある。
と、該反応室内に薄膜形成用原料ガスを導入するための
ガス導入路と、該反応室内のガスを排出するためのガス
排出路と、該反応室内にマイクロ波を入射させてプラズ
マを発生させるためのマイクロ波発生装置と、反応室内
に電子サイクロトロン共鳴が生じるに充分な外部磁界を
印加するための磁界発生手段と、プラズマ発生領域を挟
む対向位置に設置され、直流放電プラズマを生成させる
ための1対の電極と、該電極に直流電圧を印加するため
の直流電圧印加手段とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0013】
【作用】本発明によれば、従来のECRプラズマCVD
装置に対して、基体設置位置近傍にマイクロ波入射方向
からみて平行となるよう2枚の電極を設置し、その電極
に直流電圧を印加することにより電極間に直流放電プラ
ズマを生成することにより、基体近傍でのプラズマ密度
が増大し、原料ガスの分解励起を促進することができ
る。これにより、成膜速度の目安となるプラズマ密度の
値は投入マイクロ波電力流密度が30W/cm2 にて1
×1012cm-3を越え、例えばダイヤモンド成膜の場合
で成膜速度も1μm/h以上が十分に可能となる。
装置に対して、基体設置位置近傍にマイクロ波入射方向
からみて平行となるよう2枚の電極を設置し、その電極
に直流電圧を印加することにより電極間に直流放電プラ
ズマを生成することにより、基体近傍でのプラズマ密度
が増大し、原料ガスの分解励起を促進することができ
る。これにより、成膜速度の目安となるプラズマ密度の
値は投入マイクロ波電力流密度が30W/cm2 にて1
×1012cm-3を越え、例えばダイヤモンド成膜の場合
で成膜速度も1μm/h以上が十分に可能となる。
【0014】また、ダイヤモンド生成においては、低い
炭素源原料ガス濃度でも膜形成が可能となり、反応室内
部の付着物およびマイクロ波窓の過熱による安定な薄膜
形成の阻害要因の除去が可能となる。
炭素源原料ガス濃度でも膜形成が可能となり、反応室内
部の付着物およびマイクロ波窓の過熱による安定な薄膜
形成の阻害要因の除去が可能となる。
【0015】なお、本発明は、ダイヤモンド、非晶質炭
素、ダイヤモンドライクカーボン、BN、C3 N4 、B
CN、SiC、TiC、TiNなどの硬質膜の形成にも
適用できる。
素、ダイヤモンドライクカーボン、BN、C3 N4 、B
CN、SiC、TiC、TiNなどの硬質膜の形成にも
適用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明において用いられ
る薄膜形成装置の一実施例の概略配置図である。図1に
よれば、反応室1には、薄膜形成原料ガスを導入するた
めのガス導入路2と、反応室1内部を所定の圧力に維持
するためにガス排出路3が設けられている。また、反応
室1内にマイクロ波を導入するための手段として、マイ
クロ波発振器4よりマイクロ波導波管5、およびマイク
ロ波導入窓6を介してマイクロ波が導入されるように配
置されている。さらに、反応室1の周囲には反応室1内
部に電子サイクロトロン共鳴が生じるような磁界を印加
するため磁界発生手段として、電磁コイル7が設置され
ている。なお、反応室1内には、薄膜を形成される基体
8がプラズマ発生領域Aの近傍に設定されている。
る薄膜形成装置の一実施例の概略配置図である。図1に
よれば、反応室1には、薄膜形成原料ガスを導入するた
めのガス導入路2と、反応室1内部を所定の圧力に維持
するためにガス排出路3が設けられている。また、反応
室1内にマイクロ波を導入するための手段として、マイ
クロ波発振器4よりマイクロ波導波管5、およびマイク
ロ波導入窓6を介してマイクロ波が導入されるように配
置されている。さらに、反応室1の周囲には反応室1内
部に電子サイクロトロン共鳴が生じるような磁界を印加
するため磁界発生手段として、電磁コイル7が設置され
ている。なお、反応室1内には、薄膜を形成される基体
8がプラズマ発生領域Aの近傍に設定されている。
【0017】本発明によれば、基体8近傍のプラズマ密
度を上げ、活性化を促進するためにマイクロ波により生
成されるプラズマ以外に、直流放電プラズマをさらに追
加して生成することが重要である。そこで、本発明によ
れば、プラズマ発生領域Aをはさむ対向位置に、マイク
ロ波の導入方向と平行に一対の2枚の電極9が設置さ
れ、その電極9は、その電極に直流電圧を印加するため
の直流電源10に接続されている。この電極9は、例え
ば、Mo、W、Taなどの耐熱性材料から構成される。
なお、電極9は平板状であるが、局所放電の発生を防止
するために電極の端部は、曲率を持ったR面であること
が望ましい。
度を上げ、活性化を促進するためにマイクロ波により生
成されるプラズマ以外に、直流放電プラズマをさらに追
加して生成することが重要である。そこで、本発明によ
れば、プラズマ発生領域Aをはさむ対向位置に、マイク
ロ波の導入方向と平行に一対の2枚の電極9が設置さ
れ、その電極9は、その電極に直流電圧を印加するため
の直流電源10に接続されている。この電極9は、例え
ば、Mo、W、Taなどの耐熱性材料から構成される。
なお、電極9は平板状であるが、局所放電の発生を防止
するために電極の端部は、曲率を持ったR面であること
が望ましい。
【0018】電極9の設置位置は基体設置位置よりマイ
クロ波入射側で、かつECR条件となる磁場強度より低
い磁場強度の範囲内とする。なお、マイクロ波導入窓6
とECR条件位置との間はECR条件となる磁場強度よ
りも高い磁場強度となるように設定する。
クロ波入射側で、かつECR条件となる磁場強度より低
い磁場強度の範囲内とする。なお、マイクロ波導入窓6
とECR条件位置との間はECR条件となる磁場強度よ
りも高い磁場強度となるように設定する。
【0019】また、薄膜形成中の条件の安定化のため、
直流放電プラズマ生成用の直流電源10における電源回
路の電圧が設定値から変動しないよう定電圧制御を電源
内部で行い、また、電源回路の電流が設定値から変動し
ないようマイクロ波の出力電力を自動調整するフィード
バック回路11を設けるのが望ましい。なお、電極に印
加される直流電圧は500V〜2000Vが適当であ
り、そのときの電流は0.5A〜3Aが適当である。
直流放電プラズマ生成用の直流電源10における電源回
路の電圧が設定値から変動しないよう定電圧制御を電源
内部で行い、また、電源回路の電流が設定値から変動し
ないようマイクロ波の出力電力を自動調整するフィード
バック回路11を設けるのが望ましい。なお、電極に印
加される直流電圧は500V〜2000Vが適当であ
り、そのときの電流は0.5A〜3Aが適当である。
【0020】次に、上記図1の薄膜形成装置を用いて、
ダイヤモンド膜の成膜の実験を行った。実験では、マイ
クロ波発生装置からのマイクロ波は2.45GHz、2
〜3kWの出力とした。また、一対の電極9は、マイク
ロ波入射方向の長さが3cm、平面部の面積が30cm
2 のMo製の電極板で、電極の端部は曲率半径5mmに
R加工し、マイクロ波の入射方向に平行に間隔12cm
で設置した。
ダイヤモンド膜の成膜の実験を行った。実験では、マイ
クロ波発生装置からのマイクロ波は2.45GHz、2
〜3kWの出力とした。また、一対の電極9は、マイク
ロ波入射方向の長さが3cm、平面部の面積が30cm
2 のMo製の電極板で、電極の端部は曲率半径5mmに
R加工し、マイクロ波の入射方向に平行に間隔12cm
で設置した。
【0021】また、電極の設置位置は基体設置位置より
マイクロ波入射側で、0.0875テスラーより低い磁
場強度の範囲内に設定した。また、マイクロ波導入窓6
とECR条件位置との間は0.0875テスラーよりも
高い磁場強度となるように調整した。また、直流電源に
対しては定電圧制御と、定電流に制御するためのフィー
ドバック回路を設けた。
マイクロ波入射側で、0.0875テスラーより低い磁
場強度の範囲内に設定した。また、マイクロ波導入窓6
とECR条件位置との間は0.0875テスラーよりも
高い磁場強度となるように調整した。また、直流電源に
対しては定電圧制御と、定電流に制御するためのフィー
ドバック回路を設けた。
【0022】かかる装置を用いて、ダイヤモンド生成用
ガスとして、CH4 ガス、CO2 ガスおよび水素ガスを
用いて、下記表1に示す条件にて、直径10mmの円形
のシリコンからなる基体の表面にダイヤモンド膜の形成
を行った。その時の、ダイヤモンドの析出速度を表1に
示した。
ガスとして、CH4 ガス、CO2 ガスおよび水素ガスを
用いて、下記表1に示す条件にて、直径10mmの円形
のシリコンからなる基体の表面にダイヤモンド膜の形成
を行った。その時の、ダイヤモンドの析出速度を表1に
示した。
【0023】
【表1】
【0024】表1の結果からも明らかなように、直流放
電プラズマをさらに発生させることにより、基板全面に
わたって最大1.4μm/hの成長速度が得られ、さら
にCH4 0.5%の低炭素濃度下でも0.4μm/hの
成長速度が得られた。
電プラズマをさらに発生させることにより、基板全面に
わたって最大1.4μm/hの成長速度が得られ、さら
にCH4 0.5%の低炭素濃度下でも0.4μm/hの
成長速度が得られた。
【0025】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、ECRプラズマに直流放電プラズマを重畳して生成
することにより、広い範囲に且つ高い成膜速度で成膜す
ることができる。
ば、ECRプラズマに直流放電プラズマを重畳して生成
することにより、広い範囲に且つ高い成膜速度で成膜す
ることができる。
【図1】本発明における薄膜形成装置の概略配置図であ
る。
る。
【図2】従来例の薄膜形成装置の概略配置図である。
1 反応室 2 ガス導入路 3 ガス排出路 4 マイクロ波発振器 7 電磁コイル 8 基体 9 電極 10 直流電源 A プラズマ発生領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C30B 30/04 C30B 30/04
Claims (2)
- 【請求項1】薄膜形成原料ガスを導入した反応室内に、
マイクロ波を入射させるとともに、電子サイクロトロン
共鳴が生じるに充分な外部磁界を印加して、前記反応室
内にプラズマを生成させ、該プラズマ生成領域内あるい
はその近傍に設置された基体上に薄膜を堆積させる薄膜
形成方法において、前記プラズマ生成領域を挟む対向位
置に1対の電極を設置し、該電極間に直流電圧を印加す
ることにより、該電極間に直流放電プラズマを生成させ
ることを特徴とする薄膜形成方法。 - 【請求項2】反応室と、該反応室内に薄膜形成用原料ガ
スを導入するためのガス導入路と、該反応室内のガスを
排出するためのガス排出路と、該反応室内にマイクロ波
を入射させてプラズマを発生させるためのマイクロ波発
生装置と、該反応室内に電子サイクロトロン共鳴が生じ
るに充分な外部磁界を印加するための磁界発生手段と、
プラズマ発生領域を挟む対向位置に設置され、直流放電
プラズマを生成させるための1対の電極と、該電極に直
流電圧を印加するための直流電圧印加手段とを備えたこ
とを特徴とする薄膜形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30143095A JP3359475B2 (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 薄膜形成方法および薄膜形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30143095A JP3359475B2 (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 薄膜形成方法および薄膜形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09143741A true JPH09143741A (ja) | 1997-06-03 |
JP3359475B2 JP3359475B2 (ja) | 2002-12-24 |
Family
ID=17896793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30143095A Expired - Fee Related JP3359475B2 (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 薄膜形成方法および薄膜形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3359475B2 (ja) |
-
1995
- 1995-11-20 JP JP30143095A patent/JP3359475B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3359475B2 (ja) | 2002-12-24 |
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