JPH09142043A - 熱転写受容シートの製造方法 - Google Patents

熱転写受容シートの製造方法

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JPH09142043A
JPH09142043A JP7305712A JP30571295A JPH09142043A JP H09142043 A JPH09142043 A JP H09142043A JP 7305712 A JP7305712 A JP 7305712A JP 30571295 A JP30571295 A JP 30571295A JP H09142043 A JPH09142043 A JP H09142043A
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sheet
layer
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JP7305712A
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English (en)
Inventor
Koji Narita
光司 成田
Toshikazu Onishi
俊和 大西
Shigeo Hayashi
滋雄 林
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、各種の染料熱転写プリンターに使
用する熱転写受容シート(受容シート)に関し、プリン
ト前後のカールが小さく、給紙、排紙トラブルがなく搬
送性に優れ、プリント後の外観が良好で、かつ画像の鮮
明性に優れた受容シートを提供しようとするものであ
る。 【解決手段】 積層構造を有するシート状支持体層と、
このシート状支持体層の表面上に形成された染料を受容
する画像受容層とを有する熱転写受容シートの製造方法
において、前記シート状支持体層が、シート状芯材層
と、該シート状芯材層の表面上に表面側シート状基材層
とを有し、前記表面側シート状基材層の一表面上に画像
受容層を形成した後、表面側シート状基材層の他方の面
に前記シート状芯材層を接着する受容シートの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写受容シート
(以下、単に受容シートと記す)に関するものである。
更に詳しくは本発明は、サーマルプリンター、特に染料
熱転写プリンターに使用されたとき、搬送性に優れ、プ
リント後の外観が良好で、かつ画像の鮮明性に優れた受
容シートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、熱転写方式の高画質のカラーハー
ドコピー、特に染料熱転写型プリンターの開発が急速に
進んでいる。染料熱転写型プリンターでは、3色(イエ
ロー、マゼンタ、シアン)の昇華性染料層を、サーマル
ヘッドの加熱エネルギーを連続的に制御して加熱し、そ
れぞれの色の染料の転写量を変化させ、濃度階調のフル
カラー画像を可能にしている。すなわち、サーマルヘッ
ドとプラテンロールの間に、イエロー、マゼンタ、シア
ンの3色、あるいはこれにブラックを加えた4色の昇華
染料をこの順番で印刷したインクリボンと受容シートを
重ね合わせ、サーマルヘッドによる加熱で染料を受容シ
ートに転写、拡散する。この際、受容シートはプリンタ
ー内でプリント位置がずれない様に、一定の張力が加え
られた状態で、イエロー印画時を含め、サーマルへッド
のまわりを3ないし4回、回転あるいは往復してフルカ
ラー画像を形成するものである。
【0003】このような染料熱転写プリンターにより、
高画質のプリントを高速で受容シート上に形成するため
には、受容シートの基材として、ポリオレフィンなどの
熱可塑性樹脂を主成分とし、空隙を有する二軸延伸フィ
ルムを用いることが知られている。受容シートでは、こ
の基材上に、熱可塑性樹脂を主成分とする画像受容層を
設けている。これらの基材を用いた受容シートは、厚さ
が均一で、柔軟性があり、セルロース繊維からなる紙等
に比べ熱伝導度が小さいなどの利点があり、従って均一
で濃度の高いプリントが得られるという長所がある。し
かし、このような二軸延伸フィルムを、画像の再現性を
要求される受容シートの基材として用いた場合、延伸時
の残留応力がプリント時の熱で戻り、延伸方向に熱収縮
し、その結果、受容シートにカールやシワが発生し、こ
れが、プリンター中を走行する受容シートの紙詰まりな
どのトラブルの原因となっていた。
【0004】そこで特公平6−86157号公報に例示
されているように、紙あるいはポリエステルフィルムな
どを芯材として、表側に熱処理等の処理を施して熱収縮
を小さくした合成紙、表側に未処理の合成紙を貼合し、
基材表裏に熱収縮率差をつけたものなどが開発されてお
り、印画時のカール変化については改善されてきた。し
かしながら、プリント後カールを防止するために基材の
表裏に熱収縮差をつけているので、受容層等の塗工時に
乾燥の熱により、カールが発生してしまい、プリント前
のカールが大きいことにより逆に走行トラブルの原因と
なる場合があった。この様な背景により、プリント前後
ともにカールが良好な受容シートが待ち望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の熱転
写受容シートの上記欠点を解消し、サーマルプリンター
に用いたとき、プリント前後のカールが小さく、搬送性
に優れ、プリント後の外観が良好で、かつ画像の鮮明性
に優れた受容シートを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の熱転写受容シー
トの製造方法は、積層構造を有するシート状支持体層
と、このシート状支持体層の表面上に形成された染料を
受容する画像受容層とを有する熱転写受容シートの製造
方法において、前記シート状支持体層が、シート状芯材
層と、該シート状芯材層の表面上に表面側シート状基材
層とを有し、前記表面側シート状基材層の一表面上に画
像受容層を形成した後、表面側シート状基材層の他方の
面に前記シート状芯材層を接着することを特徴とするも
のである。また、本発明の熱転写受容シートの製造方法
においては、前記シート状支持体層が、シート状芯材層
と、該シート状芯材層の表面および裏面上にそれぞれ、
表面側シート状基材層と、裏面側シート状基材層とを有
し、前記表面側シート状基材層の一表面上に画像受容層
を形成した後、前記シート状芯材層の表面および裏面上
に、画像受容層が外側になるように表面側シート状基材
層および裏面側シート状基材層を接着するのが好まし
い。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の受容シートは、シート状
支持体層の少なくとも一面上に染料染着性樹脂を主成分
とする受容層が形成されており、このシート状支持体層
は複数のシート状基材からなる積層構造を有しているも
のである。本発明の受容シートの製造方法は、例えば、
延伸したポリエステルフィルム、ポリオレフィンなどの
熱可塑性樹脂を主成分とする多層構造フィルム等のシー
ト状基材(表面側シート状基材層)の一表面上に受容層
を形成した後、この表面側シート状基材のもう一方の面
に、接着剤等を用いたラミネート法により、他のシート
状基材(シート状芯材層)として、例えばセルロースを
主体とする紙、コート紙、延伸したポリエステルフィル
ム、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂を主成分とする
多層構造フィルム等のシート状基材を積層結着するもの
である。また、前記シート状芯材層の裏面側(受容層に
対して反対側)には、適宜背面被覆層などを設けた裏面
側シート状基材層を積層してもよい。
【0008】本発明の受容シートの構成の例を第1図に
示す。第1図において、シート状芯材層1の表面上に、
表面側シート状基材層3は接着材層2を介して積層され
ている。同様にシート状芯材層1の反対側には接着材層
4を介して裏面側シート状基材層5が積層されていても
よい。そして表面側シート状基材層3の表面上には染料
染着性樹脂を主成分とする画像受容層6が形成されてい
る。また、裏面側シート状基材層5の表面上(受容シー
ト裏面側)には、背面被覆層7を有していてもよい。
【0009】従来の製造工程は、前記のようなシート状
基材を、接着剤等を用いたラミネート法により積層結着
してシート状支持体を作製した後、このシート状支持体
の少なくとも一面上に染料染着性樹脂を主成分とする受
容層を形成するものであり、必要に応じて中間層や背面
被覆層等を設けていた。このような従来の方法では、受
容層等の塗工時に乾燥の熱によって、積層構造のシート
状支持体全体の歪みによるカールが発生し易く、またこ
のようなカールの改善には限界があった。ところが、本
発明の受容シートの製造方法においては、最表層のシー
ト状基材に受容層を塗工、乾燥する際にカールが生じた
としても、その裏面側にシート状芯材層をラミネートす
る工程で十分に矯正可能な程度であり、プリント前後の
カールが十分に小さく、プリント中の搬送トラブルのな
い受容シートを得ることが可能となった。
【0010】本発明において使用されるシート状芯材層
としては、セルロースパルプを主成分とする紙、コート
紙、アート紙、キャスト紙、少なくとも一方に熱可塑性
樹脂層を設けたラミネート紙等、または、合成樹脂を主
成分とするポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアル
コール、ポリ塩化ビニル等のフィルム、またはシートが
用いられる。シート状芯材層の厚さは、一般に4〜25
0μmであり、好ましくは10〜200μmである。
【0011】本発明において、受容層が設けられるシー
ト状支持体の最表層には、印画された画質の均一性や階
調性の点から、ポリエステルを主成分とした延伸フィル
ムやポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂を主成分とする
多層構造フィルムが、シート状基材として好ましく用い
られ、多層構造フィルムの代表例としては合成紙が挙げ
られる。このような合成紙は、二軸延伸熱可塑性樹脂フ
ィルムを基体フィルムとして用い、その表面に、一軸延
伸熱可塑性樹脂紙状層フィルムを積層した構造をしてい
る。
【0012】上記のような合成紙に使用される熱可塑性
樹脂は、ポリオレフィン樹脂、例えばエチレン、プロピ
レンあるいはブテン等のホモ重合体または共重合体、ポ
リビニリデン系樹脂、例えば塩化ビニリデンのホモ重合
体または共重合体、スチレンのホモ重合体または共重合
体、ポリエステル樹脂、およびナイロン等から選ばれ
る。これらは単独または混合物として用いることができ
る。基体フィルム用樹脂には、必要に応じて安定剤、可
塑剤、充填剤、顔料、およびその他の補助資材が延伸可
能な範囲で含まれていてもよい。基体フィルム中には充
填剤が0〜3重量%の割合で含有されていることが望ま
しい。充填材料が3重量%より多くなると、得られる受
容シートの機械的強度が不十分になることがある。
【0013】また、紙状層フィルムの形成に用いられる
熱可塑性樹脂は上記の中から基体フィルム用樹脂と同一
または異なるものを選ぶことができる。紙状層フィルム
は充填剤粒子を含み、その延伸により充填剤粒子近傍に
ミクロボイドが形成されるので、良好な筆記性および天
然紙に近い風合をもつ。紙状層フィルムの充填剤として
用いられる無機顔料は、例えば白土、タルク、石膏、硫
酸バリウム、ケイソウ土、酸化珪素、およびその他の白
色顔料から選択され、単独または混合して用いられる。
一般に紙状層フィルムには充填剤が5から60重量%の
割り合いで含有されている。
【0014】本発明に用いられるシート状支持体層は、
20から300μmの厚さを有することが望ましい。こ
の厚さが20μm未満であると、得られる受容シートの
機械的強度が不十分となり、かつその硬さおよび変形に
対する反発力が不十分となり、印画の際に生じる受容シ
ートのカールを十分に防止できないという不都合を生ず
ることがある。また厚さが300μmを越えると、得ら
れる受容シートの厚さが過大になることがある。所定容
積のプリンターでは、受容シート収容容積に限度があ
り、受容シートの厚さの増大は、当然プリンター内蔵受
容シート収容枚数の低下を招く。この場合、所定枚数の
受容シートを収容しようとすれば、プリンターの容積を
大きくしなければならず、これはプリンターのコンパク
ト化を困難にする。
【0015】本発明の受容シートにおいてシート状支持
体層の一表面上に設けられる画像受容層は、インクリボ
ンから転写される昇華性染料によって染着される染料染
着性樹脂を主成分として含有する。このような染着性樹
脂としては、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹
脂、セルロース誘導体等が例示される。本発明の受容シ
ートの画像受容層には、プリントの際にサーマルヘッド
の加熱によるインクリボンとの融着を防ぐ目的で、樹脂
の架橋剤や、滑り剤、剥離剤を必要に応じて添加するこ
とが好ましい。また必要に応じ、酸化防止剤、顔料、紫
外線吸収剤などその他の添加剤を加えてもよい。これら
の添加剤は、受容層の主成分と混合し塗工されてもよい
し、別の被覆層として受容層の上に塗工されても良い。
例えば、架橋剤にはイソシアネート化合物およびエポキ
シ化合物等、紫外線吸収剤にはベンゾトリアゾール系、
ベンゾフェノン系、フェニルサリシレート系およびシア
ノアクリレート系紫外線吸収剤等、融着防止剤にはアク
リルシリコン樹脂、滑剤および離型剤等が用いられる。
これら受容層成分は架橋剤を介して架橋反応を起こす。
また、受容シートの走行性を改善するために、帯電防止
作用を有するカチオン性やアニオン性の帯電防止剤や導
電性を有する無機粉末顔料を受容層に配合、もしくは受
容層とシート状支持体の間に中間層を設け、層内に配合
してもよい。
【0016】さらに本発明の受容シートにおいて、シー
ト状支持体層の受容層に対し反対側の面(裏面)上に、
走行性向上、静電気の防止、受容シート相互の擦れによ
る受像層の損傷防止、さらにはプリントした受容シート
を重ねおきしたとき、受容層からそれに接触隣接する受
容シート裏面への染料の移行の防止などを目的として背
面被覆層が形成されていてもよい。背面被覆層には、接
着剤として有効な樹脂が含まれ、この樹脂は、受容シー
トの走行性、受容層面の傷つき防止の為にも有効なもの
である。このような樹脂としては、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アルキ
ッド樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂等、並びにこれ
らの樹脂の反応硬化物を用いることができる。
【0017】また背面被覆層には帯電防止処理のために
各種の導電剤を添加することができる。この導電剤とし
ては、カチオン系ポリマーを用いることが望ましい。カ
チオン系ポリマーとしては、一般的にポリエチレンイミ
ン、カチオン性モノマーを含むアクリル系重合体、カチ
オン変性アクリルアミド系重合体およびカチオン澱粉等
を用いることができる。背面被覆層の塗工量は、0.3
〜1.5g/m2 の範囲内にあることが望ましい。0.
3g/m2 未満であると、受容層と裏面とが擦れ合った
時、受容層の傷つきを十分に防止できないことがあり、
また1.5g/m2 を越えると、効果が飽和し不経済で
ある。
【0018】また、裏面フィルム層を設ける代わりに、
シート状支持体層裏面に熱可塑性樹脂塗被層を設けるこ
ともできる。熱可塑性樹脂の具体例としては、エチレ
ン、プロピレンなどのα−オレフィンのホモポリマーあ
るいは2種類以上のα−オレフィンからなる共重合体、
あるいはα−オレフィンを主成分としてそれと共重合可
能な他のモノマーとの共重合体およびそれらの混合物な
どが挙げられるが、もちろんこれらに限られるものでは
ない。また、樹脂に顔料、安定剤、酸化防止剤、帯電防
止剤、可塑剤、分散剤、滑剤、蛍光剤などを加えてもよ
い。熱可塑性樹脂塗被層は、押出し塗布、溶剤塗布等の
公知の方法で塗工され、塗工量は0.1〜50.0g/
2 の範囲であることが望ましい。
【0019】本発明で用いられるシート状基材の接着方
法としては、ウエットラミネート、エキストルージョン
ラミネート、ドライラミネート、ワックスラミネート等
の公知の技術が用いられる。一般にドライラミネート法
が好ましく用いられ、接着剤としてはポリエーテル系、
ポリエステル系などの接着剤を用いることができる。ま
た、接着剤の塗工量は、1.0〜50.0g/m2 の範
囲であることが望ましい。
【0020】本発明の受容シートの受容層やその他の被
覆層は、バーコーター、グラビアコーター、ブレードコ
ーター、エアーナイフコーター、ゲートロールコーター
などのコーターを用いて塗工、乾燥して形成することが
できる。
【0021】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下において「部」および「%」は、特記のないか
ぎり、すべて「固形分重量部」および「重量%」を示
す。 実施例1 厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
(商標:ルミラーE63、東レ製)に、下記組成の塗料
−1を乾燥後厚さ5μmとなるように塗工、乾燥して画
像受容層を形成し、表面用基材A−1を得た。また、炭
酸カルシウムとポリプロピレン樹脂を主成分として含
み、二軸延伸されている厚さ60μmの合成紙(商標:
ユポFPG60、王子油化合成紙製)に下記組成の塗料
−2を乾燥後厚さ1μmとなるように塗工、乾燥して背
面被覆層を形成し、裏面用基材B−1を得た。次いで、
芯材となる厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(商標:テトロンS、帝人製)の両面に、得ら
れた表面用基材A−1と裏面用基材B−1とを受容層と
背面被覆層が外側に出る様に、ウレタン系接着剤でドラ
イラミネート方式で積層、貼合して、受容シートを作製
した。塗料−1 ポリエステル樹脂(商標:バイロン200 、東洋紡製) 100部 シリコーンオイル(商標:KF1011、信越シリコン製) 5部 イソシアネート(商標:コロネート L、日本ポリウレタン工業製) 5部 上記成分の混合物を、トルエン:メチルエチルケトン=
1:1の混合溶剤に溶解し15%溶液とした。塗料−2 硫酸バリウム顔料(商標:板状バリウムA、堺化学工業製) 80部アクリルスチレン 共重合樹脂(商標:RX329 、日本カーバイド工業製) 15部 帯電防止剤(商標:ケミスタット7300、三洋化成製) 5部 上記成分の混合物を、水に分散、溶解し15%溶液とし
た。
【0022】実施例2 芯材として厚さ70μmのコート紙(商標:OKトップ
コート、84.9g/m2 、新王子製紙製)を使用した
以外は、実施例1と同様にして受容シートを作製した。
【0023】実施例3 炭酸カルシウムとポリプロピレン樹脂を主成分として含
み、二軸延伸されている厚さ80μmの合成紙(商標:
ユポKPK80、王子油化合成紙製)に、前記組成(実
施例1)の塗料−1を乾燥後厚さ5μmとなるように塗
工、乾燥して受容層を形成し、表面用基材A−2を得
た。また、炭酸カルシウムとポリプロピレン樹脂を主成
分として含み、二軸延伸されている厚さ80μmの合成
紙(商標:ユポFPG80、王子油化合成紙製)に前記
組成(実施例1)の塗料−2を乾燥後厚さ1μmとなる
ように塗工、乾燥して背面被覆層を形成し、裏面用基材
B−2を得た。次いで、芯材となる厚さ50μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム(商標:テトロンS、
帝人製)の両面に、得られた表面用基材A−2と裏面用
基材B−2を受容層と背面被覆層が外側に出る様に、ウ
レタン系接着剤でドライラミネート方式で積層、貼合し
て、受容シートを作製した。
【0024】比較例1 芯材となる厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(商標:テトロンS、帝人製)の片面に、厚さ
50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商
標:ルミラーE63、東レ製)をウレタン系接着剤でド
ライラミネート方式で積層、貼合し、もう一方の面に炭
酸カルシウムとポリプロピレン樹脂を主成分として含
み、二軸延伸されている厚さ60μmの合成紙(商標:
ユポFPG60、王子油化合成紙製)を同様にウレタン
系接着剤でドライラミネート方式で積層、貼合しシート
状支持体を得た。得られたシート状支持体のルミラーの
面に、前記組成(実施例1)の塗料−1を乾燥後厚さ5
μmとなるように塗工、乾燥して受容層を形成し、その
反対面に前記組成(実施例1)の塗料−2を乾燥後厚さ
1μmとなるように塗工、乾燥して背面被覆層を形成
し、受容シートを作製した。作製順序は異なるが、得ら
れた受容シートの構成は実施例1と同じである。
【0025】比較例2 芯材として厚さ70μmのコート紙(商標:OKトップ
コート、84.9g/m2 、新王子製紙製)を使用した
以外は、比較例1と同様にして受容シートを作製した。
作製順序は異なるが、得られた受容シートの構成は実施
例2と同じである。
【0026】比較例3 芯材となる厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(商標:テトロンS、帝人製)の片面に、炭酸
カルシウムとポリプロピレン樹脂を主成分として含み、
二軸延伸されている厚さ80μmの合成紙(商標:KP
K80、王子油化合成紙製)をウレタン系接着剤でドラ
イラミネート方式で積層、貼合し、もう一方の面に炭酸
カルシウムとポリプロピレン樹脂を主成分として含み、
二軸延伸されている厚さ80μmの合成紙(商標:FP
G80、王子油化合成紙製)を同様にウレタン系接着剤
でドライラミネート方式で積層、貼合してシート状支持
体を得た。得られたシート状支持体のKPK80側の面
に、前記組成(実施例1)の塗料−1を乾燥後厚さ5μ
mとなるように塗工、乾燥して受容層を形成し、その反
対面に前記組成(実施例1)の塗料−2を乾燥後厚さ1
μmとなるように塗工、乾燥して背面被覆層を形成し、
受容シートを作製した。作製順序は異なるが、得られた
受容シートの構成は実施例3と同じである。
【0027】評価テスト 実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた受容シートを
昇華デジタルプリンター(商標:UP−D7000、ソ
ニー製)を用いて印画テストを実施した。各実施例で得
られたプリント画像は、いずれも充分な記録濃度を有
し、かつ高画質で、鮮明性に優れていた。 〔カール評価〕受容シートの印画前後のカールの評価に
ついては、受容シートの凸の面を下にして水平の平面に
置き、4角の高さをJIS1級の金尺にて測定しその最
大値をカールの大きさとした。カールの向きは、受容層
側が凹の場合は(+)、凸の場合は(−)とした。ま
た、4角とも高さ0mmの場合はフラットとした。その
結果を表1に示す。 〔搬送性評価〕受容シートの搬送性については、10枚
連続印画し、搬送トラブルがなく実用に適している場合
を(○)、搬送トラブルがあり実用に適さない場合を
(×)とした。その結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1より明らかなように、各実施例におい
て、最表層となるシート状基材の表面上に画像受容層を
形成した後、該シート状基材の裏面側に、他のシート状
基材をラミネートして積層し、シート状支持体層を形成
する方法により、プリント前後のカールが小さく、給紙
および排紙トラブルがなく搬送性に優れ、プリント後の
外観が良好な受容シートが得られた。一方、各比較例に
おいて、シート状基材をラミネート法により積層結着し
てシート状支持体を作製した後、このシート状支持体の
表面上に受容層を形成した場合には、得られた受容シー
トは、プリント前後のカールが大きく、搬送トラブルを
生じ、プリント後の外観も不満足なものであった。
【0030】
【発明の効果】本発明の受容シートは、プリント前後の
カールが小さく、給紙および排紙トラブルがなく搬送性
に優れ、プリント後の外観が良好で、かつ画像の鮮明性
に優れた受容シートを提供するものであり、産業界に寄
与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明の受容シートの1実施態様の
構成を示す断面説明図である。もちろん、シート構成
は、この具体例に限られるものではない。
【符号の説明】
1…シート状芯材層 2…接着材層 3…表面側シート状基材層 4…接着材層 5…裏面側シート状基材層 6…画像受容層 7…背面被覆層 8…シート状支持体層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層構造を有するシート状支持体層と、
    このシート状支持体層の表面上に形成された染料を受容
    する画像受容層とを有する熱転写受容シートの製造方法
    において、前記シート状支持体層が、シート状芯材層
    と、該シート状芯材層の表面上に表面側シート状基材層
    とを有し、前記表面側シート状基材層の一表面上に画像
    受容層を形成した後、表面側シート状基材層の他方の面
    に前記シート状芯材層を接着することを特徴とする熱転
    写受容シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記シート状支持体層が、シート状芯材
    層と、該シート状芯材層の表面および裏面上にそれぞ
    れ、表面側シート状基材層と、裏面側シート状基材層と
    を有し、前記表面側シート状基材層の一表面上に画像受
    容層を形成した後、前記シート状芯材層の表面および裏
    面上に、画像受容層が外側になるように表面側シート状
    基材層および裏面側シート状基材層を接着する請求項1
    記載の熱転写受容シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017030294A (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 凸版印刷株式会社 熱転写受像シート

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