JPH09140535A - 枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 充填材料を充填した枕本体において、頭部と
接触する側の充填材料の変更を可能にすると共に頭部へ
の接触状態を安定化させることを課題とする。 【解決手段】 充填材料を充填した枕本体の頭部接触面
にこれと異なる充填材料を充填させた封入袋を装填する
ための収納部を設けて、使用者が適宜異なる充填材料を
選択して使用することができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技 術分 野】本発明は充填材料を袋体に充填させた
就寝用の枕に関するものである。

【０００２】

【従来技術とその問題点】この種の枕としては綿・スポ
ンジ・ソバガラ・あずき等を充填材料として古くから使
用されている。枕は人間の繊細な部分と接触し、しかも
高さ・硬さ・頭部への刺激等おいて好みが異なってお
り、睡眠にも大きい影響を与えている。近時は綿・パン
ヤ・スポンジ・フェザー等の軟らかい材料を充填した枕
本体の外側に収納袋を一体的に取り付け、その外側にポ
リパイプ・檜、竹、藤等のチップ・ソバガラ・あずき等
の硬い粒状の材料を充填して枕の表裏両面の充填材料を
異ならせて就寝時に選択できるようにした枕が盛用され
ている。しかしながら、このタイプの枕では購入時に選
択した充填材料の変更が不能であり、他の充填材料を選
択することができない。また枕本体に充填された材料は
新品の段階では繊維の弾力によって収納袋が圧迫される
ため、袋内に直接充填されている材料は袋内で移動する
ことがないが、枕の使用と共に枕本体の充填材料の張り
が失われてくると、収納袋への圧迫が弱まって袋内の充
填材料が移動して充填状態に偏りが生じ、頭部との接触
状態が安定化しなくなる不都合がある。実開昭６０−４
７８６４号公報では異なる充填材料を充填させた袋体の
四隅に止め具を取りつけ、選択した袋体同士を固定でき
る枕が開示されている。しかしながら、この枕では寝返
りをした際に四隅の止め具が顔や頭に直接触れる不都合
があり、しかも充填材料に張りがある状態で止め具で矯
正的に固定すると枕の中央部が極端に膨れ上がり、張り
を失った状態では枕の中央部に皺が発生するおそれもあ
る。

【０００３】

【技術的課題】本発明は充填材料を袋体に充填させた枕
本体において、頭部と接触する側の充填材料の変更を可
能にすると共に頭部への接触状態を安定化させることを
課題とする。

【０００４】

【技術的手段】この技術的課題を解決するための技術的
手段は、（イ）充填材料を充填した枕本体と、（ロ）こ
れと異なる充填材料を充填させた封入袋とからなり、
（ハ）枕本体の頭部接触面に封入袋を装填するための収
納部を設けること、である。第二の技術的手段は、
（ニ）充填材料を充填させた封入袋を装填するための収
納部を枕カバーの頭部接触面の内側に設けること、であ
る。

【０００５】枕本体の頭部支持面上に設けた収納部に
は、枕本体とは異なる充填材料が収納されるため、枕の
表裏両面で枕の充填材料を異ならせることができる。収
納部には充填材料が直接収納されないで封入袋に充填し
たものが収納部に装填されるため、その出し入れが容易
となって使用者が適宜異なる充填材料を選択して使用す
ることができ、その入れ替えも容易となる。封入袋内の
充填材料は枕本体とは独立していてその張りに影響を受
けないため枕本体が使用によってその張りを失っても封
入袋内での充填状態が安定し頭部への接触状態が安定化
される。この場合、封入袋を複数の独立した充填材料封
入部で構成しておくと、充填材料の充填状態をさらに安
定化させることができる。

【０００６】枕は枕本体を枕カバーで包んで使用される
のが通例であるから、充填材料を充填させた封入袋を枕
本体側に添装させず、枕カバーの頭部接触面の内側に設
けた収納部に封入袋を装填しても上記技術的手段と同じ
作用を奏する。収納部は枕本体と独立しているため封入
袋内の充填材料は枕本体の張りや充填状態に影響を受け
ることはない。尚この場合枕カバーから封入袋を外すと
通常の枕カバーとなるため、随時行われる枕カバーの洗
濯にも支障を来すことはない（請求項２）。また、収納
部及び封入袋は綿やナイロン等枕を形成する際に通常使
用されている生地を使用することができるが、これらを
網体で形成すると互いにその表面に凹凸が形成されて摺
動抵抗が大きくなるため装填状態が安定化し、特に枕本
体が張りを失っても袋自体の移動を抑制することができ
る（請求項３）。

【０００７】

【発明の効果】頭部と接触する側の充填材料の変更を容
易にしたり、充填材料の頭部への接触状態を安定化させ
られる結果、季節や使用者の疲労状態に応じて枕を選択
することができ、頭部の接触状態も安定して良好な睡眠
状態が得られる利点がある。

【０００８】

【実施の形態】図１は枕本体１の一部を断面で示した正
面図であり、充填材料として合成綿３が袋体２内に密封
状態で充填されている。袋体２の外側にはナイロン製の
網生地によってポケット状の収納部４が形成してあり、
その開口部５は面ファスナー６によって閉塞できるよう
にしている。図２はナイロン製の網生地からなる封入袋
１１に檜チップ１２を充填したものである。この封入袋
１１は長手方向に上下の生地を縫合１３して檜チップ１
２の充填部１４、１４を独立させている。この封入袋１
１を枕本体のポケット状の収納部４に装填して面ファス
ナーで閉塞し、これを別に用意した枕カバーを被せるこ
とによって枕として使用することができる。尚、収納部
４及び封入袋１１の双方を網体で構成した場合には収納
部４の開口部の閉塞手段は必ずしも必要ではない。ま
た、面ファスナーに代えて収納部の開口部を覆うように
枕本体から重合片を突出させて閉塞するようにすること
もできる。

【０００９】枕本体１及び封入袋１１への充填材料とし
ては上記材料の他種々のものを使用することかできる
が、枕本体には綿・パンヤ・スポンジ・フェザー等の軟
らかい詰物を充填し、封入袋にポリパイプ・檜、竹、藤
等のチップ・ソバガラ・あずき等の硬い粒状の詰物を充
填するのが一般的である。勿論その逆の構成を採用する
ことができるし、好みに応じては枕本体及び封入袋の双
方に硬い詰物又は軟らかい詰物を充填するようにしても
良い。また封入袋に充填する素材として、季節に応じて
他の素材を利用することもできる。例えば夏期には頭部
を冷やすために蓄冷剤を混合させたゼリー状のポリビニ
ルアルコールやポリプロピレングリコールを合成樹脂シ
ートからなる封入袋に密封したものを使用することもで
きる。尚この実施例ではポケット状の収納部を一方の頭
部接触面にのみ設けているが、表裏双方の面に設けても
良い。

【００１０】図３は枕カバー１５の断面を示したもの
で、頭部当接部１６の内側にポケット状の収納部１７、
１７を形成している。枕カバー１５内に枕本体を挿入し
て収納部１７に前記した封入袋を装填することになる。
この収納部１７はいずれか一方のみを設けるようにして
も良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】枕本体の一部を断面で示した正面図

【図２】封入袋の断面図

【図３】枕カバーの断面図

【符号の説明】

１ 枕本体、 ３ 綿、 ４ 収納部、 １１ 封入
袋、 １３ 縫合部、１５ 枕カバー、

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 充填材料を充填した枕本体とこれと異な
   る充填材料を充填させた封入袋とからなり、枕本体の頭
   部接触面に封入袋を装填するための収納部を設けた枕。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の封入袋を装填するため
   の収納部を枕カバーの頭部接触面の内側に設けている
   枕。
3. 【請求項３】 封入袋及び収納部を網体で形成した請求
   項１又は２に記載の枕。