JPH09136361A - 凹部を有する棒状物の連続製造方法 - Google Patents

凹部を有する棒状物の連続製造方法

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JPH09136361A
JPH09136361A JP7318496A JP31849695A JPH09136361A JP H09136361 A JPH09136361 A JP H09136361A JP 7318496 A JP7318496 A JP 7318496A JP 31849695 A JP31849695 A JP 31849695A JP H09136361 A JPH09136361 A JP H09136361A
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resin
shaped
recess
rod
curing
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JP7318496A
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Yuji Takayama
雄二 高山
Iwao Komiya
巌 小宮
Shiro Asada
史朗 浅田
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FUKUI FISHING NET
FUKUI GIYOMOU KK
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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FUKUI FISHING NET
FUKUI GIYOMOU KK
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長繊維と樹脂よりなる引抜成形物より凹部を
有する棒状物を生産性よく連続製造する。 【解決手段】 高反応ラジカル重合性樹脂と長繊維から
なる引抜成形物を作る引抜工程(1)、引抜成形物に強
アルカリ耐性熱硬化性樹脂と短繊維からなる生パン状樹
脂組成物を連続的に付着させる被覆工程(2)、その表
面に凹部を形成するための紐状物を螺旋状に巻付ける工
程(3)、次で生パン状樹脂組成物を硬化せしめる工程
(4)の少なくとも4つの工程を順次経る凹部を有する
棒状物の連続製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長繊維と熱硬化性
樹脂からなる引抜成形物の表面に螺旋状の凹部を形成さ
せた棒状物の連続的製造方法に関する。詳しくはコンク
リートの補強筋として、あるいは急傾斜地の土留め工事
用のロックボルトとして等、従来の鉄棒に代えて使用す
ることのできる耐蝕性にして非磁性、且つ、刃による切
断が容易な表面に凹部を有する棒状物の生産性のよい連
続的製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】長繊維と樹脂成分とよりなる引抜成形物
から表面に凹凸を有する棒状物を製造する方法として
は、該成形物の表面に紐状物を巻きつけて凸部を形成さ
せる方法(イ)と、引抜成形未硬化物を利用して凹部を
形成させる方法(ロ)に大別できる。本発明者の一部が
発明し、さきに特許出願した棒状物の製造方法は何れも
上記方法(イ)に属する。
【0003】方法(ロ)に属する例としては特開平4−
12828号公報及び特開平5−124116号公報が
ある。これらの特許公報に開示されている方法は、引抜
成形未硬化物に紐状物を螺旋状に巻いた後、引抜硬化を
行い、硬化終了後、紐状物をはずして凹状の溝を顕在化
する方法(ロ−1)である。
【0004】他の方法としては、引抜成形半硬化物に糸
を螺旋状に巻いてくびれを作った後硬化し凹部を得る方
法(ロ−2)がある。これらのほかに引抜成形物に生パ
ン状樹脂板状物(SMCと呼称される。)のプレス成形
技術を組合せて、表面にプレス成形で凸状螺旋を付した
棒状物の製造方法(ハ)も知られている(MarkKa
iser:Reinforced Plastics
April 4(1995)。
【0005】長繊維と樹脂からなる組成物から作られる
引抜成形工程において、凹又は凸をつける工程とを含む
方法で作られた棒状物に求められる性質は、その大きな
用途であるコンクリートへの埋めこみを考慮すると、p
H13.5〜14.0のアルカリ性に耐えることであ
る。上記の方法(ロ)に分類される製造方法では、熱硬
化性樹脂としてはエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂の
使用が要求される。ところがこれらの樹脂は硬化速度が
遅く、その上に方法(ロ)特有のこととして、凹部を賦
与するために実質的に熱の不良導体である紐状物を引抜
未硬化物の上に巻き、その樹脂部を金型に密着させるこ
となく硬化させようとするので生産性が劣る。特に棒状
物の径が10mm以上になると、生産性の低下は特に顕
著である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記製造方
法(ロ)による棒状物、すなわち凹部を有する棒状物の
連続製造方法において、生産性の向上した技術を提供し
ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、高反応ラジカ
ル重合性樹脂と長繊維からなる引抜成形物を作る引抜工
程(1)、該引抜成形物に強アルカリ耐性熱硬化性樹脂
と短繊維からなる生パン状樹脂組成物を連続的に付着さ
せる被覆工程(2)、次にその表面に凹部を形成するた
めの紐状物を螺旋状に巻付ける工程(3)、つづいて生
パン状樹脂組成物を硬化せしめる硬化工程(4)の少な
くとも4つの工程を順次経ることを特徴とする凹部を有
する棒状物の連続製造方法にある。
【0008】さらに本発明は、上記製造方法において、
引抜成形工程(1)と巻付け工程(3)との間にエポキ
シ樹脂を塗布する下塗工程(5)を介在させることを特
徴とする凹部を有する棒状物の連続製造方法にある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、引抜成形物を得る引抜
工程(1)においては、マトリックス樹脂として強アル
カリ耐性樹脂の使用を考慮せず、専ら高反応ラジカル重
合性樹脂を選び、通常の引抜成形法を行い生産性よく作
ることに重点が置かれている。そしてその引抜成形物を
硬化後強アルカリ耐性を発揮する未硬化物をもって被覆
する被覆工程(2)を経ることが特徴である。本発明
は、その後紐状物の巻付け工程(3)及び被覆物の硬化
工程(4)を経るが、これらの工程は公知の技術もしく
は公知の技術から容易に考えられる知識を用いる。
【0010】工程(4)の硬化は、工程(2)における
被覆の厚味が数mm以下であるので、硬化特性に劣る強
アルカリ耐性樹脂を用いても、生産性に問題を持ちこむ
ことはない。すなわち、本発明の最大の特徴は、成形性
と強アルカリ耐性とを夫々に適した液状樹脂を別個に使
いわけて課題を解決した点にある。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、工程(1)は通常行われている引抜成形がその
まま採用されるが、用いられる樹脂は高反応ラジカル重
合性樹脂である。ここで言う高反応ラジカル重合性樹脂
とはビニルエステル樹脂よりも高反応性という意味であ
る。具体的にはウレタンメタクリレート、不飽和ポリエ
ステルを挙げることができ、経済性を考慮すると後者の
使用が好ましい。工程(1)ではこれらの樹脂は1種が
用いられるが2種類以上混合して用いることもできる。
【0012】ウレタンメタクリレート、不飽和ポリエス
テルはビニルエステルより高反応性であるのが普通であ
るが、本発明ではときによって不飽和ポリエステルの一
部をビニルエステルに置き換えてもよい。ビニルエステ
ルそのものは1分子中に2個の二重結合しか有しないの
で高反応性樹脂とは言えないが、不飽和ポリエステルと
の混用で反応性を高めることができる。
【0013】引抜成形物を構成する長繊維の種類として
は特に限定はないが、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド
繊維から選ばれるのが普通である。引抜成形物中の上記
樹脂と繊維の比率は30〜50:70〜50(容積比)
である。また、引抜成形物の径は、特に限定はないが凡
そ5〜20mmの範囲から選ばれる。引抜成形物は、所
謂むくの丸棒であるが、要すれば多角形、楕円に成形す
ることも、亦それらの中空に成形することもできる。公
知の知識に従って硬化剤及び成形条件をえらぶならば直
径10mmの丸棒の引抜速度は1.2〜3m/分に達す
ることが出来、エポキシ樹脂の硬化もしくはビニルエス
テル樹脂を用いる引抜速度が0.6m/分以下であるこ
とに比すれば、格段と高い生産性が実現できる。前述の
方法(ロ)による場合は、さらに引抜速度は低下するこ
とは明らかである。
【0014】工程(2)は工程(1)で作られた引抜成
形物の表面に、熱硬化性樹脂と短繊維からなる生パン状
樹脂組成物を押出機を用いて被覆する工程である。被覆
はTダイを付した押出機を用いて銅線にビニル被覆する
手段と基本的には同じ方法である。工程(2)に用いる
熱硬化性樹脂はpH13.5〜14.0のアルカリ性に
耐える強アルカリ耐性樹脂を選ぶ必要がある。
【0015】強アルカリ耐性樹脂の例としては、エポキ
シ樹脂、ビニルエステル樹脂及びビスフェノールAポリ
エステルを挙げることが出来る。これらの樹脂の中で
も、生パン状樹脂組成の硬化物とその下地の引抜成形物
の間の接着性を重視すると、エポキシ樹脂が最も好まし
い。
【0016】生パン状樹脂組成物を構成する一方の成分
である短繊維としては、長さ5〜20mm程度のガラス
繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維が好適で
ある。短繊維は長すぎると、その使用量にもよるが、互
いに絡みあい、円滑な被覆が出来にくくなる。また短か
すぎると生パン状樹脂組成物の硬化物の強度が低くな
り、それと下地引抜成形物との間の接着性が不充分な場
合は欠損もしくはひびわれが生じ易く好ましくない。
【0017】生パン状樹脂組成物は、短繊維を含浸させ
る前は粥状をなしておりその組成は、樹脂と充填剤から
なっている。その構成比は樹脂/充填材=40〜100
/60〜0(重量比)で、回転粘度計で測定した粘度は
生パン状樹脂組成物のチクソトロピック性にもよるの
で、一概に表示することは困難であるが、25℃で1
0,000〜40,000cps程度がよい。
【0018】充填材としては可及的細粒物を粘度調整が
出来る範囲内で少量用いる方が、大粒のものを多量用い
るよりも、押出操作において繊維とその他の成分との分
離を生ずることなく円滑に作業できる。充填材の例とし
ては出来上り棒状物が生コンクリートと接する場合、水
酸化アルムニウムよりも炭酸カルシウムの方が長期間に
わたる強度保持という点で優れている。充填材の平均粒
径は0.7〜1.0μmの範囲のものが好ましい。
【0019】上記粥状物100重量部に対する短繊維の
量はガラス繊維の場合には20〜50重量部である。生
パン状樹脂組成物の準備は不飽和ポリエステルの塊状成
形材料(通常プレミックスもしくはBMCと呼称されて
いる。)の準備と同じ混練機を用い、全く同じように作
られる。この際工程(4)に見合った硬化剤を共存させ
ておくことは勿論である。押出操作は常温で行われる。
多少加熱して生パン状樹脂組成物を軟らかにして行う方
が良いこともあるが、押出機内での硬化の発生を防ぐた
めに可及的それは避けた方がよく、加熱するとしても5
0℃程度以下にすべきである。生パン状樹脂組成物の引
抜成形物表面への被覆の厚さは0.5〜3mm程度でよ
い。
【0020】押出量は工程(1)の引抜速度によって必
然的に決まる。押出機8は普通スクリュー式を用いる
が、そのスクリューは生パン状樹脂組成物中の補強短繊
維を開裂乃至破断せしめないような工夫をしてあるもの
を用いるのが望ましい。開裂乃至破断を避けるためにプ
ランジャー式の押出機を用いることも可能であるが、そ
のときにはプランジャーの後退のために短時間ではある
が、時折製造を一時停止する操作を要する。
【0021】工程(3)は、工程(2)で生パン状樹脂
組成物を被覆した長尺物の表面に紐状物を螺旋状に巻き
つけ顕在もしくは潜在の凹部を形成する巻付け工程であ
る。ここで紐状物とは糸、紐、テープ、ロービングのよ
うに長い紐状の物という意味である。実際には次の硬化
工程(4)による熱及び生パン状樹脂組成物中の熱硬化
性樹脂に溶解することなく耐える性質を紐状物には要求
される。螺旋巻機は引抜機製造業者から入手できるもの
をそのまま利用できる。2台の螺旋巻機或いは相反する
方向に螺旋巻することができる機械を使用することによ
り左、右、両方向螺旋からなる交叉螺旋巻き付けもでき
る。
【0022】本発明において、前記方法(ロ−1)に分
類される手段を採用する場合には、紐状物を硬化工程後
はずして凹状の溝を顕在化するので紐状物は生パン状樹
脂組成物と硬化後接着しない性質を有するものであるこ
とが望ましい。この場合紐状物、すなわち、テープの厚
みは被覆長尺物に巻かれた場合、被覆面よりも多少突出
している方が、硬化後テープの除去に都合がよい。それ
はテープが硬化物の内に埋設されて、テープを除去する
ことが困難になるのを回避するためである。
【0023】工程(4)は硬化工程である。この工程で
硬化されるものは原則として工程(2)で被覆した生パ
ン状樹脂組成物である。その厚さは0.5〜3mm程度
であるから硬化は容易に迅速に行いうる。硬化は、後述
する実施例に例示的に用いられる製造における硬化筒1
5または22のような電熱加熱された筒の中を通過させ
て行われる。方法(ロ−1)に分類される方法を行うに
は、工程(3)及び(4)として特開平4−12828
号公報の図1及び図2記載の設備もしくは特開平5−1
24116号公報の図2記載の設備を用いることもでき
る。
【0024】本発明は、工程(1)、(2)、(3)及
び(4)を順次経る必要がある。しかし工程(2)で得
られる生パン状樹脂組成物を被覆した長尺物の硬化後に
おける被覆部分と、下地引抜成形物の接着強度の一層の
向上が望まれることがある。この場合は工程(1)と
(2)の間に下塗工程(5)を介在させることができ
る。下塗工程では硬化剤を含むエポキシ樹脂を使用する
のがよい。
【0025】次に、本発明の実施の態様を添付の図面を
参照しながら説明する。図1は、本発明の実施に適した
凹部を有する棒状物の連続製造装置の一例で、長軸方向
の一部を断面で示した説明図である。図1においては引
抜成形機は金型1の末尾のみが示され他は省略されてい
る。また、紐状物2の螺旋巻付け機3についても必要な
部分以外たとえば紐状物のボビン4をとりつけた回転円
板5の支え及び回転駆動部分は省略されている。
【0026】引抜工程(1)が済んで金型から引出され
て来た引抜成形物6は、その表面に生パン状樹脂組成物
を連続的に付着させて被覆長尺物7を作る被覆工程
(2)に入る。すなわち、引抜成形物6は押出機8のダ
イ9に入り、スクリュー10によって押出されてくる生
パン状樹脂組成物11で被覆され被覆長尺物7になる。
【0027】つづいて巻付け工程(3)に進む。螺旋巻
付け機3の回転円板5の回転により、ボビン4からの紐
状物2が紐状物ガイド12を経て被覆長尺物7に供給さ
れ、巻きつき表面にくびれ13を作る。くびれ長尺物1
4は硬化筒15に入り被覆されている生パン状樹脂組成
物が硬化して凹部を有する棒状物となる。
【0028】図2は、本発明の実施に適した他の連続製
造装置の主要部分の断面を含む説明図である。図2に示
した装置には下塗り工程(5)を行うための下塗部16
が引抜成形金型1と押出機8に設けられたダイ9の入口
側の間に存在している。他は図1に示した装置と工程的
には硬化工程(4)までは同じである。棒状物の凹部は
硬化工程(4)を経た後、図示は省略してあるが、紐状
物2としてのテープを硬化物からはずして形成される点
が実施例1の場合と異っている。
【0029】図2において引抜工程(1)が済んで金型
1から引出されてきた引抜成形物6は、下塗り工程
(5)を行うために下塗部16に進む。下塗部16は1
例を示せば長さ30cmの円筒状である。その上部に液
状樹脂の導入口17、両端に引抜成形物6の断面と同じ
形状の穴を有する厚味0.5mm程度のゴム膜18がと
りつけられてあり、円筒の内壁と引抜成形物6との間の
間隔に硬化剤を含んだ液状樹脂19が存在している。引
抜成形物6はこの下塗部16を通過してその表面に液状
樹脂19が塗布され下塗成形物20となって被覆工程
(2)に進む。
【0030】被覆工程(2)において下塗成形物20は
押出機8のダイ9に入り、スクリュー10によって押出
されてくる生パン状樹脂組成物11で被覆されて被覆長
尺物7になり、つづいて巻付け工程(3)に進む。螺旋
巻付け機3の回転円板5の回転によりボビン4からのテ
ープ状紐状物2が紐状物ガイド12を経て被覆長尺物7
に供給される。テープ状紐状物2を巻かれた被覆長尺物
21は入口がゆるいテーパー部23を形成し、被覆長尺
物7が丁度通過できる中空となっている硬化筒22を経
て生パン状樹脂組成物を構成している樹脂が硬化され
る。硬化後テープ状紐状物2を硬化物からとり除き凹部
を有する棒状物を得る。
【0031】なお、このテープ状紐状物2が被覆長尺物
7に巻付けられた状態では紐状物2が、被覆の表面より
少し突出していることがのぞましい。それは被覆してい
る樹脂組成物の硬化後、紐状物2をはずす時、その操作
が行われ易いようにするためである。特に生パン状樹脂
組成物に離型剤を含ませていない時はそれは必要であ
る。
【0032】
【実施例】以下に実施例を掲げ、本発明をさらに詳しく
説明する。説明中、特に断わらない限り「部」及び
「%」は全て「重量部」及び「重量%」である。
【0033】[実施例1]図1の装置を用いて本発明を
実施した。引抜工程(1)として4400テックスのガ
ラスロービング(日本板ガラス(株)製RER445−
FW−22使用)を、高反応ラジカル重合性樹脂として
イソフタル酸プロピレングリコール系不飽和ポリエステ
ルRP2510(三井東圧化学(株)製、商品名)10
0部、硬化剤としてパーロイルTCP(日本油脂(株)
製、商品名)1.5部、パーキュアO(日本油脂(株)
製、商品名)0.5部、パーキュアHI(日本油脂
(株)製、商品名)0.8部及び離型剤としてゼレック
UN(米国デュポン社製、商品名)1.0部からなる樹
脂組成物を含んだ含浸槽を経由して、内径10mm、長
さ1m、型温前半90℃、後半150℃の金型1に1.
8m/分の速度で通し、ガラス繊維含有率70容積%の
丸棒の引抜成形物6を得た。
【0034】次に被覆工程(2)を行った。先ずエポキ
シ樹脂としてアラルダイトAER250(旭チバ(株)
製、商品名)100部、硬化剤として2E4MZ(四国
化成(株)製、商品名)5部、2MZ(四国化成
(株)、商品名)1部及び炭酸カルシウムNS#250
0(日東粉化(株)製、平均粒径0.8μm)20部を
塊状成形材料(BMC)を作る時に用いられている混練
機に入れて、粘度30,000cps程度のペーストを
作り、これに長さ13mmのガラスチョップドストラン
ド(日東紡績(株)製、CS13E−227、フィラメ
ント径10μm)30部を加え、1分間混練して、生パ
ン状樹脂組成物(プレミックス)を用意した。このプレ
ミックスを押出機8に投入し、スクリュー10を回転さ
せ、ダイ9の内に1.8m/分の速さで挿通されて来た
前工程(1)で作製された引抜成形物6の表面に厚さ2
mmに付着させ、被覆長尺物7とした。
【0035】次の巻付け工程(3)においては、紐状物
2として直径約1mmの撚糸したビニロン糸を用いた。
その糸をボビン4に巻き、螺旋巻付け機3の回転円板5
にとりつけ、ガイド12を経て、走行する被覆長尺物7
の表面に75回転/分の速度で巻付けた。ビニロン糸は
被覆されたプレミックス層の底の固い部分に達するた
め、被覆長尺物7の表面にくびれ13を生じ、くびれ長
尺物14になって硬化工程(4)に進む。
【0036】次いでくびれ長尺物14を硬化筒15に通
し硬化を行った。硬化筒は長さ3m温度は前半100
℃、後半180℃であった。かくして表面に凹部を有す
る棒状物を連続的に1.8m/分という高い生産性で製
造できた。
【0037】得られた凹部を有する棒状物のコンクリー
ト引抜テストを文献(土木学会:コンクリート技術シリ
ーズ1のp.99 平成4年4月15日)に従って行
い、付着応力度を求めたところ170kgf/cm2
あった。このときのコンクリート圧縮強度は340kg
f/cm2 であった。なお、直径10mmの異形鉄棒の
付着応力度は180kgf/cm2 である。
【0038】[実施例2]図2の装置を用いて本発明を
実施した。引抜成形工程(1)としてフィラメント数1
2000本、太さ830テックスの炭素繊維ロービング
TR30G(三菱レイヨン(株)製、商品名)を、高反
応ラジカル重合性樹脂としてオルソフタル酸プロピレン
グリコールエステル(RP2030三井東圧化学(株)
製、商品名)100部、硬化剤パーロイルTCP(日本
油脂(株)製、商品名)1.2部とパーヘキサ3M(日
本油脂(株)製、商品名)20部及び離型剤ゼレックU
N(米国デュポン社製)1.0部からなる樹脂組成物を
含んだ含浸槽を通して、実施例1の成形工程(1)と同
じように、ただし速度は1.2m/分で引抜成形を行っ
た。引抜成形物6中の炭素繊維含有率は68容積%であ
った。
【0039】得られた引抜成形物6を下塗部16によっ
て下塗工程(5)を行った。エポキシ樹脂アラルダイト
AERGY250(旭チバ(株)製、商品名)100
部、反応性希釈剤ヘロキシWC−67(エイ・シー・ア
イ・ジャパンリミテッド製、商品名)5部、硬化剤2E
4MZ(四国化成(株)製、商品名)5部、2MZ(四
国化成(株)製、商品名)1部からなる25℃における
粘度3200cpsの液状樹脂組成物19を下塗部16
の内部に引抜成形物6を通した状態で、上部の液状樹脂
導入口17より入れる。通過する引抜成形物6の表面に
樹脂液が付着し、下塗成形物20となって次の被覆工程
(2)に移る。
【0040】被覆工程(2)では予めビニルエステル樹
脂100部、硬化剤パーヘキサ3M(日本油脂(株)
製、商品名)2.0部、充填材炭酸カルシウムNS#1
00(日東粉化(株)製、平均粒径2.12μm)90
部を混練機内で充分に混合均一化した後、長さ10mm
の炭素繊維チョップドストランド15%を添加して、1
分間混練して生パン状樹脂組成物(プレミックス)を作
った。被覆工程(2)においてはこのプレミックスを押
出機8のスクリュー10によって、ダイ9の中に連続的
に供給し、ダイの出口から被覆の厚さ0.8mmの被覆
長尺物7を引出した。
【0041】次に巻付け工程(3)に進めた、螺旋巻付
けに用いた紐状物2は厚さ1.2mm、巾5mm、テフ
ロン(三井クロロケミカル(株)製、商品名)加工テー
プである。該テープをボビン4に収め、ガイド12を経
て被覆長尺物7に回転円板5を24回転/分の割合で回
転し巻きつけ、硬化工程(4)に至らしめた。
【0042】硬化筒22の内径は13.0mmであるが
その入口及び出口はゆるいテーパー部23が設けてあり
テープ状紐状物2を巻かれた長尺物21が円滑に硬化筒
22を進入通過できるようになっている。テーパー部2
3の長さは約25mmで全長は1.0mであり、温度は
160℃で行った。硬化筒から出て来た硬化物からテー
プ2を剥ぎとり、表面に凹部を有する棒状物を得た。こ
の棒状物のコンクリート引抜テストにおける付着応力度
は150kgf/cm2 であった。
【0043】
【発明の効果】凹部を有する棒状物を連続製造するにあ
たり、従来の方法は硬化特性に劣る強アルカリ耐性樹脂
と長繊維からなる引抜未硬化物に紐状物を巻き、それを
輻射熱の作用により引抜成形物の中心まで硬化させる方
式であるので、棒状物の生産速度はひくく保たざるを得
ない。
【0044】本発明では引抜成形工程で使用される樹脂
の強アルカリ耐性を考慮することなく、硬化速度の速い
ラジカル重合性樹脂を選定使用し、通常の引抜成形を行
っているので該引抜成形物の中心まで迅速に硬化が終了
する。また、該引抜成形物に強アルカリ耐性のある未硬
化組成物を薄く被覆し、それに紐状物を巻いてから、硬
化させるので、その硬化は容易に終了し、当初の引抜成
形の迅速性がそのまま維持され凹部を有する棒状物を公
知の方法に比べ生産性よく連続製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に適した製造装置を一部断面で示
した説明図である。
【図2】本発明の実施に適した他の製造装置を一部断面
で示した説明図である。
【符号の説明】
1 引抜成形金型 2 紐状物 3 螺旋巻付け機 4 ボビン 5 回転円板 6 引抜成形物 7 被覆長尺物 8 押出機 9 ダイ 10 スクリュー 11 生パン状樹脂組成物 12 ガイド 13 くびれ 14 くびれ長尺物 15,22 硬化筒 16 下塗部 17 導入口 18 ゴム膜 19 液状樹脂組成物 20 下塗成形物 21 紐状物を巻かれた長尺物 23 テーパー部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高反応ラジカル重合性樹脂と長繊維から
    なる引抜成形物を作る引抜工程(1)、該引抜成形物に
    強アルカリ耐性熱硬化性樹脂と短繊維からなる生パン状
    樹脂組成物を連続的に付着させる被覆工程(2)、次に
    その表面に凹部を形成するための紐状物を螺旋状に巻付
    ける工程(3)、つづいて生パン状樹脂組成物を硬化せ
    しめる硬化工程(4)の少なくとも4つの工程を順次経
    ることを特徴とする凹部を有する棒状物の連続製造方
    法。
  2. 【請求項2】 引抜成形工程(1)と巻付け工程(2)
    との間にエポキシ樹脂を塗布する下塗工程(5)を介在
    させることを特徴とする請求項1記載の凹部を有する棒
    状物の連続製造方法。
  3. 【請求項3】 高反応ラジカル重合性樹脂が不飽和ポリ
    エステルである請求項1又は請求項2記載の凹部を有す
    る棒状物の連続製造方法。
  4. 【請求項4】 被覆工程(2)で用いる生パン状組成物
    の樹脂がエポキシ樹脂である請求項1又は請求項2記載
    の凹部を有する棒状物の連続製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015530525A (ja) * 2012-07-03 2015-10-15 ファイバーライン・アクティーゼルスカブFiberline A/S 繊維強化構造要素において使用するためのアセンブリを製造する方法
CN105392616A (zh) * 2013-05-17 2016-03-09 Asa.Tec有限公司 制备加强筋的方法

Cited By (3)

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