JPH09134782A - 薄膜エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

薄膜エレクトロルミネッセンス素子

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JPH09134782A
JPH09134782A JP7290782A JP29078295A JPH09134782A JP H09134782 A JPH09134782 A JP H09134782A JP 7290782 A JP7290782 A JP 7290782A JP 29078295 A JP29078295 A JP 29078295A JP H09134782 A JPH09134782 A JP H09134782A
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JP
Japan
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thin film
srs
light emitting
emitting layer
luminescent
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Pending
Application number
JP7290782A
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English (en)
Inventor
Shinichi Nakamata
伸一 仲俣
Yukinori Kawamura
幸則 河村
Takashi Tsuji
崇 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】BaSとのバンドギャップエネルギー差の大き
いアルカリ土類金属硫化物を発光層母体材料とした場合
のBa含有による発光スペクトルの長波長側へのシフト
を防ぐ。 【解決手段】絶縁層3および5を介して電極2および6
にはさまれる発光層4の母体材料のSrSなどのアルカ
リ土類金属硫化物のBa含有量を、従来の半分以下の1
000ppm以下に抑えることにより、輝度および色純
度の良い発光が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄型表示装置に用い
る薄膜エレクトロルミネッセンス(EL)素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電圧印加によりエレクトロルミネッセン
ス(EL)を呈する薄膜EL素子は、高輝度発光、高速
応答、広視野角、薄型軽量、高解像度などの多くの優れ
た特徴を有することから、薄型表示装置として注目され
ている。EL素子の発光色は、発光層を構成する硫化亜
鉛(ZnS)や硫化ストロンチウム(SrS)などの半
導体母体と、添加される発光中心の組合せできまり、例
えば黄橙色の発光は硫化亜鉛(ZnS)母体に発光中心
としてマンガン(Mn)を添加することで得られる。
【0003】しかしながら、現在実用レベルの輝度に達
しているものはマンガン(Mn)を硫化亜鉛(ZnS)
にドープしたZnS:Mnによる黄橙色発光のモノカラ
ーディスプレイのみである。このためマルチカラー、フ
ルカラー用の薄膜EL素子の開発が強く望まれている。
アルカリ土類金属硫化物、なかでも硫化ストロンチウム
(SrS)、硫化カルシウム(CaS)は母体材料とし
て有望であり、発光中心として希土類であるセリウム
(Ce)、ユーロピウム(Eu)、プラセオジム(P
r)を添加することにより、青緑色(SrS:Ce)、
赤色(CaS:Eu)、白色(SrS:Ce,Eu)あ
るいは白色(SrS:Pr)に発光することが知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、発光層の母体
材料にアルカリ土類金属硫化物を用いた薄膜EL素子に
おいては、母体材料に含まれる不純物のため、所期の輝
度、色純度(色度)をもつ発光を得られることが多い。
本発明の目的は、上述の問題を解決し、アルカリ土類金
属硫化物を発光層の母体材料とし、しかも輝度、色純度
(色度)がともに良好な発光を示す薄膜EL素子を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、発光中心が添加される母体材料がBa
以外のアルカリ土類金属硫化物よりなる薄膜EL素子に
おいて、母体材料中のBaの含有量が1000ppm以
下であるものとする。アルカリ土類金属硫化物は、同族
元素であるCa、Sr、Baをお互いに不純物として多
く含む。また、それぞれ完全な固溶体を形成するため、
その物性はその固溶している割合に応じておときく変化
する。薄膜EL素子の発光スペクトル及び発光色は、母
体材料のバンドギャップエネルギーに作用される。Ca
S、SrS、BaSのバンドギャップエネルギーはそれ
ぞれ、4.41、4.30、3.78eVであり、これ
らの固溶体におけるバンドギャップエネルギーはその固
溶している割合に応じて変化する。特にBaSのバンド
ギャップエネルギーとCaS、SrSバンドギャップエ
ネルギーの差が大きいため、Ba不純物としての混入の
影響が大きい。例えば、従来薄膜EL素子に用いてきた
SrS中には、2000〜3000ppm程度のBaが
BaSの形で含まれているため、発光スペクトルが長波
長側にシフトし、青色フィルタを用いた場合における輝
度、色純度(色度)がともに良好な発光を得ることがで
きなかった。このように他のアルカリ土類金属の硫化物
とのバンドギャップエネルギーの差が大きい硫化物を形
成するBa不純物を、従来の含有量の半分以下に抑える
ことにより発光スペクトルが長波長側にシフトすること
を防止することができる。発光層側の両側にそれぞれ絶
縁層を介して一方が透光性である電極を備えたことが有
効である。このような二重絶縁構造にすることにより、
輝度および寿命が向上する。発光層がSrSを母体材料
とする青緑色発光層であることがよい。SrS:Ceは
青緑色発光層として有用であり、青色フィルタを用いる
ことにより青色発光層となり、本発明の作用を有効に利
用できる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、発光層に電圧を印加す
るための両電極をそれぞれ絶縁層を介して設ける二重絶
縁型薄膜EL素子のBaSを除くアルカリ土類金属硫化
物を母体材料とし、それぞれ発光色に対応した発光中心
を添加した発光層に対して実施できる。これらの発光層
は、電子ビーム蒸着あるいはスパッタで成膜する。さら
にこれらの発光層の上に他の硫化物、例えばZnSを母
体材料とした発光層を積層することができる。二重絶縁
構造のための絶縁層の絶縁材料には、SiO2 、SiO
N、Y2 3 、TiO2 、Al2 3 、HfO2 、Ta
2 5 、BaTa2 5、SiTiO3 、PbTi
3 、ZrO2 などをあげることができ、通常、これら
の混合膜または積層膜を用いる。
【0007】
【実施例】以下、図を引用して本発明の実施例について
述べる。図1は、本発明の一実施例の薄膜EL素子の構
造を示す。この素子は、図に示すようにガラス基板1の
上に平行条状の透明な第一電極2を介して、第一絶縁層
3、発光層4、第二絶縁層5を積層した二重絶縁構造を
有し、上面に上部電極としての条状第二電極6が設置さ
れている。そして、第一電極2と第二電極6との間に電
源7により交流電界を印加することにより発光する。こ
の薄膜EL素子は次のようにして製造した。
【0008】まず、ガラス基板1上にスパッタ法で膜厚
200nmのITO膜を成膜し、それをパターニングし
て透明第一電極2とし、その上に膜厚30nmのSiO
2 膜と膜厚180nmのSiN4 とをスパッタ法で積層
してなる第一絶縁層3を形成した。そして、図2の蒸着
装置を用いる電子ビーム蒸着法により、基板温度500
℃で膜厚1000nmのSrS:Ce発光層4を形成し
た。
【0009】図2の蒸着装置は、排気口12を有する真
空槽11の上部に背後にヒータ13を備えた基板ホルダ
14が設置され、その下面にガラス基板1が支持され
る。この基板1に対向して発光層材料ペレット15を収
容した容器16が配置される。発光層材料ペレット15
は、精製により不純物のBaを200ppm以下に減ら
したSrSに発光中心としてCeを0.2mol%添加
したものである。真空槽11内を排気口12により排気
し、ガラス基板1の温度をヒータ13により500℃に
したのち、電子銃16により電子ビーム17をペレット
15に照射して発光層材料を加熱し、蒸発させて基板1
上に1000nmの厚さに蒸着した。次に、再びスパッ
タ法により厚さ180nmのSiN4 と厚さ30nmの
SiO2 とを順次形成し第二絶縁層5とした。最後に、
Alを電子ビーム蒸着法により蒸着し、パターニングし
て第二電極6とした。
【0010】このようにして製造した実施例の薄膜EL
素子と、従来のBaを2000〜3000ppm程度含
んだSrSよりなる発光層を有する薄膜EL素子との青
色フィルタを用いた場合の輝度を図3に示す。図のよう
に実施例の素子の輝度が5倍程度向上している。図4は
実施例および従来例の薄膜EL素子の色度図である。A
に示す青色フィルタを用いない場合はx刺激値、y刺激
値共に本発明により減少し、それに伴い、Bに示す青色
フィルタを用いて緑色をカットした場合はy刺激値のみ
が減少して色純度の良好な青色が得られることがわか
る。
【0011】同様にBaを1000ppm以下に抑えた
SrSを発光層材料に用いることにより、SrS:C
e,EuあるいはSrS:Prによって良好な白色が得
られた。また、Baを1000ppm以下に抑えたCa
Sを発光層材料に用いることによりCaS:Euによっ
て良好な赤色が得られた。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、バンドギャップエネル
ギーがBaSと差のあるアルカリ土類金属硫化物に不純
物として入るBaを抑えることにより、それら硫化物を
発光層母体材料としたときの発光スペクルトの長波長側
へのシフトを防止でき、輝度、色純度がともに有効な発
光が得られた。従って、フルカラーディスプレイに用い
る薄膜EL素子の開発に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施される二重絶縁型薄膜EL素子の
構造を示す断面図
【図2】本発明の実施例の薄膜EL素子の発光層成膜に
用いた真空蒸着装置の断面図
【図3】本発明の実施例と従来例の薄膜EL素子の発光
輝度・駆動電圧特性線図
【図4】本発明の実施例と従来例の薄膜EL素子の色度
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 第一電極 3 第一絶縁層 4 発光層 5 第二絶縁層 6 第二電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光中心が添加される発光層母体材料がバ
    リウム以外のアルカリ土類金属硫化物である薄膜エレク
    トロルミネッセンス素子において、母体材料中のバリウ
    ムの含有量が1000ppm以下であることを特徴とす
    る薄膜エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 【請求項2】発光層の両側にそれぞれ絶縁層を介して一
    方が透光性である電極を備えた請求項1記載の薄膜エレ
    クトロルミネッセンス素子。
  3. 【請求項3】発光層が硫化ストロンチウムを母体材料と
    する青緑色発光層である請求項1あるいは2記載の薄膜
    エレクトロルミネッセンス素子。
JP7290782A 1995-11-09 1995-11-09 薄膜エレクトロルミネッセンス素子 Pending JPH09134782A (ja)

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