JPH09134716A - 密閉形鉛蓄電池用セパレータ並びにその製造法 - Google Patents

密閉形鉛蓄電池用セパレータ並びにその製造法

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JPH09134716A
JPH09134716A JP8083228A JP8322896A JPH09134716A JP H09134716 A JPH09134716 A JP H09134716A JP 8083228 A JP8083228 A JP 8083228A JP 8322896 A JP8322896 A JP 8322896A JP H09134716 A JPH09134716 A JP H09134716A
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JP
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glass fiber
separator
silica
fine powder
silica fine
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JP8083228A
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Hideo Endo
秀夫 遠藤
Takaaki Matsunami
敬明 松波
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Nippon Muki Co Ltd
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Nippon Muki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解液注液時に湿潤状態となり、へたり現象
を生ずることのない密閉形鉛蓄電池用セパレータを提供
する。 【解決手段】 ガラス繊維10〜90重量%と合成繊維
0〜10重量%とから成るガラス繊維シート内に、シリ
カ粉を湿式粉砕して成る平均粒径0.4〜3μmのシリ
カ微粉を均一に充填して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉形鉛蓄電池用
セパレータ並びにその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス繊維シートから成る密閉形
鉛蓄電池用セパレータとして、(a)電解液の保持力と
極板との接触面積を増大せしめるため、シリカ微粉末を
その表面に塗布することが知られている。(特開昭62
−133669号公報参照)。また、(b)ガラス繊維
シートの補強のため、コロイダルシリカを含有せしめた
もの(特開平3−182047号公報参照)、更には、
(c)電解液保持性の改良のため、ガラス繊維とシリカ
粉を主体とする粉末を湿式混抄D且つ加熱処理し、繊維
と繊維との間に該粉末粒子を介在せしめて、該粉末をセ
パレータ重量の1〜40重量%含有せしめて成る密閉形
蓄電池用セパレータは公知である。(特公平3−812
66号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記(a)のセパレー
タは、電解液を注液含浸させて湿潤状態としたとき、厚
さが減少し、即ち、へたり現象を生じて、極板との密着
性が悪くなり、電池寿命の短縮をもたらす。該(b)の
セパレータは、コロイダルシリカと言う比較的高価な材
料を原料とするので、製造コストが増大する。また、粒
子径が0.001〜0.1μmと極めて小さいコロイダ
ルシリカと直径0.6〜0.9μmのガラス繊維とを混
抄によって作製するため、ガラス繊維シートに対するコ
ロイダルシリカ微粒子の歩留まりが極めて悪く、多量の
コロイダルシリカをガラス繊維分散液中に添加する必要
があり不経済であった。また、ガラス繊維の抄造後に、
コロイダルシリカの分散液に浸漬含浸処理を試みたが、
その所要量を容易迅速に含浸せしめることが困難であっ
た。また、(c)のセパレータは、シリカ粉は、その代
表的な実施例に記載されているように、粒径12μm程
度のシリカ粉を含有せしめるので、電解液により湿潤し
た場合、厚さへたり性が大きくなり、極板との密着性の
低下、電池寿命の短縮をもたらす。また、ガラス繊維の
抄造後に、これをそのシリカ粉の懸濁液に浸漬してその
含浸を試みたが、平均粒径が大きいので、容易迅速にそ
の所要量を含浸せしめることが困難であった。上記の従
来の技術に鑑み、含浸電解液で湿潤状態となっても、へ
たり厚さの減少が少ないセパレータを比較的安価に製造
できることが望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の課題を解
決するための手段は、ガラス繊維100〜90重量%と
合成繊維0〜10重量%とから成るガラス繊維シート内
にシリカ粉を湿式粉砕して成る平均粒径0.4〜3μm
のシリカ微粉を均一に充填して成る密閉形鉛蓄電池用セ
パレータ並びに該ガラス繊維シートを抄造した後、これ
をシリカ粉を湿式粉砕して成る平均粒径0.4〜3μm
のシリカ微粉の懸濁液に浸漬処理し、該シートの微孔内
にシリカ微粉を1〜25重量%均一に充填含有せしめた
ことを特徴とする密閉形鉛蓄電池用セパレータの製造法
に存する。該合成繊維は、フィブリル状合成繊維又はモ
ノフィラメント状合成繊維又はこれらの混合物から成
る。また、本発明のセパレータとしては、該シリカ微粉
を該ガラス繊維に対し1〜25重量%含有せしめてなる
ものが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の密閉形鉛蓄電池用セパレ
ータを構成するガラス繊維としては、平均繊維径約0.
5〜2μmの耐酸性含アルカリ珪酸塩ガラス短繊維単
独、或いはこれに必要に応じ、平均繊維径3μm以上の
耐酸性含アルカリ珪酸塩短繊維或いは長繊維を9対1の
配合割合で併用する。このガラス繊維を、湿式抄紙法に
従い抄造し、脱水、乾燥して厚さ0.5〜3mmのガラ
ス繊維シートを製造する。一方、公知の湿式法又は乾式
法により製造したシリカ粉体を、例えば、平均粒径8〜
30μmのシリカ粉体を、公知の湿式粉砕法により、適
当な溶媒好ましくは水又は分散剤を用い、ボールミルな
どにより所望時間粉砕して3μm以下の0.4〜3μm
の範囲の微粒子に粉砕し、その懸濁液を得る。シリカ粉
体としては、乾式法により製造したものより、湿式法に
より製造したものが好ましい。なぜならば、湿式法によ
り製造したシリカ粉体は、電解液に濡れ易く安価に得ら
れるからである。このように、本発明によれば、比較的
大きいシリカ粉体を、特に、湿式粉砕により微粒子化し
たため、粒子表面は活性化し、結合力の優れた微粒子を
得ることができ、同時に、その懸濁液として得ることが
できる。
【0006】このようにして得られたシリカ微粉を含有
する懸濁液を入れた浸漬槽に、前記の厚さ0.5〜3m
mのガラス繊維シートを浸漬し、この懸濁液中に所定時
間浸漬させた後、加熱乾燥することにより、該シート内
に、即ち、繊維間の無数の空隙内に該シリカ微粉を均一
に該ガラス繊維シートに対し1〜25重量%含有した厚
さ0.5〜3mmの本発明の密閉形鉛蓄電池用セパレー
タが製造される。
【0007】該シリカ微粉を1〜25重量%含有せしめ
るためには、上記のシリカ湿式粉砕法により粉砕して得
られる平均粒径0.4〜3μmのシリカ微粉懸濁液の濃
度は、例えば2%として調整し、この懸濁液を撹拌する
一方、これに、該ガラス繊維シートを、10m/分の速
度で通過させることにより得られる。このように、その
シリカ微粉の平均粒径は、0.4〜3μmの範囲である
から、その抄造されたガラス繊維シートの繊維間の微細
な空隙内に懸濁液の侵入と同時に容易に侵入し得られ、
全体として厚さ方向及び長さ方向に均一に混入された良
好な本発明のセパレータが容易に得られる。
【0008】本発明は、ガラス繊維を抄造するに当た
り、上記のシリカ微粉を所定量含有する懸濁液と共に混
抄し、脱水、乾燥して一度に本発明のセパレータを製造
するようにしても差し支えないが、抄造工程が複雑化
し、シリカ微粉の少量の脱落を生じ、無駄を生ずるなど
の点から、上記のように、ガラス繊維シートを抄造後に
該懸濁液に浸漬する方法が好ましい。
【0009】シリカ微粉の懸濁液のシリカ微粉の平均粒
径は、一般に、3μm〜0.4μmの範囲のものが抄造
シートに含浸し易く製造が能率的である。因みに、平均
粒径が4μm以上となると、抄造シート中にシリカ微粉
が偏在する傾向が生ずるので3μm以下が好ましい。而
も、シリカ微粉は、その懸濁液が乾燥すると、シラノー
ル基の水素結合によりガラス繊維への結合が強固に得ら
れ、その交叉する繊維間の無数の空隙内に介入するの
で、乾燥終了と同時にガラス繊維間を強固に結合するた
め、セパレータの電解液湿潤状態でのセパレータの厚さ
へたり性が全体に亘り良好に防止することができる。
【0010】また、該シリカ微粉の含有量は、セパレー
タに対し、1〜25重量%とすることが好ましい。1重
量%未満では厚さへたり防止効果や電池組立性の向上な
どの特性を生ぜず、25重量%を越えると、セパレータ
は著しく固くなり、電池組立時にセパレータの亀裂、欠
損などが発生する。
【0011】上記の実施例では、ガラス繊維単独を用い
て抄造した本発明のセパレータについて説明したが、上
記のガラス繊維を主体とし、これに10重量%までの合
成繊維を混合抄造して成るガラス繊維シート内に、シリ
カ粉を湿式粉砕して成る平均粒径0.4〜3μmのシリ
カ微粉を均一に充填して成るセパレータでも、ガラス繊
維単独から成る上記実施例のセパレータ同様に、電解液
による湿潤状態におけるへたり厚さの減少が少なく、而
も、該合成繊維がフィブリル状合成繊維である場合は、
ガラス繊維単独に比し抗張力及び剛性の増大したセパレ
ータが得られる。該フィブリル状合成繊維の添加量が1
0重量%を越えると、吸液性及び保液性が低下する。こ
の場合、その濾水度は350cc以下であることが好ま
しい。また、フィブリル状合成繊維の材料として、アク
リル系繊維を使用するときは、剛性、弾力性、耐酸性等
に優れるので、その単独又はこれとポリエチレン、ポリ
プロピレンなどの曲げ疲労性等に優れた特性を有するオ
レフィン系のフィブリル状繊維との混合のフィブリル状
合成繊維を用いることが好ましい。
【0012】また、セパレータの極板の凹凸粗面に対す
る追従性を更に向上せしめたり、電池組立て時に過度加
圧力がセパレータにかかってもセパレータが切断される
ことを防止するために、合成繊維として、モノフィラメ
ント状合成繊維を、例えば、ポリプロピレン、ポリエス
テル、アクリル樹脂などの平均繊維径1〜30μm、繊
維長2〜10mmの耐酸性モノフィラメント状合成繊維
を10重量%まで添加し混抄することができる。該モノ
フィラメント状合成繊維を10重量%を越える場合は、
セパレータの吸液性、保液性が低下する傾向がある。従
って、合成繊維として、フィブリル状合成繊維とモノフ
ィラメント状合成繊維の両者をガラス繊維に混合し抄造
する場合は、その両者の合成繊維を併せて10重量%以
下となるように両者を適当な配合割合で混合し抄造す
る。
【0013】
【実施例】更に、本発明の具体的な実施例を、比較例及
び従来例と共に説明する。 実施例1 平均繊維径1.2μmの耐酸性アルカリ珪酸塩ガラス短
繊維をパルパーを用いて切断、離解、分散を行い、通常
の丸網抄紙機を用いて抄造し、脱水後150℃で乾燥し
て厚さ1.2mmのガラス繊維シートを製造した。一
方、湿式法により製造した平均粒径12μmの比表面積
200m2 /gのシリカ粉体を、水を媒体とする湿式分
散粉砕機により湿式粉砕して平均粒径が1.2μmのシ
リカ微粉を0.5%含有する懸濁液を調製し、これを浸
漬槽に投入し用意した。該懸濁液中に、上記のガラス繊
維シートを1秒浸漬した後、150℃で加熱乾燥してシ
リカ微粉2重量%含有する厚さ1.2mmの本発明の密
閉形鉛蓄電池用セパレータを得た。 実施例2 実施例1と同様にして得た湿式粉砕後の平均粒径が1.
2μmのシリカ微粉を1%含有する懸濁液を調製したも
のに、実施例1のガラス繊維シートを1秒浸漬した後、
150℃で加熱乾燥してシリカ微粉5重量%含有する厚
さ1.22mmの本発明の密閉形鉛蓄電池用セパレータ
を得た。 実施例3 実施例1と同様にして得た湿式粉砕後の平均粒径が1.
2μmのシリカ微粉を3%含有する懸濁液を調製したも
のに、実施例1のガラス繊維シートを1秒浸漬した後、
150℃で加熱乾燥してシリカ微粉15重量%含有する
厚さ1.21mmの本発明の密閉形鉛蓄電池用セパレー
タを得た。 実施例4 実施例1と同様にして得た湿式粉砕後の平均粒径が1.
2μmのシリカ微粉を5%含有する懸濁液を調製したも
のに、実施例1のガラス繊維シートを1秒浸漬した後、
150℃で加熱乾燥してシリカ微粉25重量%含有する
厚さ1.24mmの本発明の密閉形鉛蓄電池用セパレー
タを得た。 実施例5 実施例1と同様にして得た湿式粉砕後の平均粒径が0.
6μmのシリカ微粉を3%含有する懸濁液を調製し、こ
れに実施例1で製造したガラス繊維シートを1秒浸漬し
て、シリカ微粉15重量%含有する厚さ1.22mmの
本発明の密閉形鉛蓄電池用セパレータを得た。 実施例6 実施例1と同様にして得た湿式粉砕後の平均粒径が3μ
mのシリカ微粉を3%含有する懸濁液を調製し、これに
実施例1で製造したガラス繊維シートを1秒浸漬して、
シリカ微粉15重量%を含有する厚さ1.23mmの本
発明の密閉形鉛蓄電池用セパレータを得た。 実施例7 平均繊維径1.2μmの耐酸性アルカリ珪酸塩ガラス短
繊維95重量%と濾過水度350cc以下のフィブリル
状アクリル繊維5重量%をパルパーを用いて切断、離
解、分散を行い、通常の丸網抄紙機を用いて抄造し、脱
水後150℃で乾燥して厚さ1.2mmのガラス繊維シ
ートを製造した。一方、湿式法により製造した平均粒径
12μmの比表面積200m2 /gのシリカ粉体を、水
を媒体とする湿式分散粉砕機により湿式粉砕して平均粒
径が1.2μmのシリカ微粉を0.5%含有する懸濁液
を調製し、これを浸漬槽に投入し用意した。該懸濁液中
に、上記のガラス繊維シートを1秒浸漬した後、150
℃で加熱乾燥してシリカ微粉2重量%含有する厚さ1.
18mmの本発明の密閉形鉛蓄電池用セパレータを得
た。 比較例1 実施例1で調製した平均粒径が1.2μmのシリカ微粉
を0.1%含有する懸濁液に1秒浸漬して、シリカ微粉
0.5重量%含有する厚さ1.2mmの比較の密閉形鉛
蓄電池用セパレータを得た。 比較例2 実施例1で調製した平均粒径が1.2μmのシリカ微粉
を0.1%含有する懸濁液に2秒浸漬して、シリカ微粉
30重量%含有する厚さ1.22mmの比較の密閉形鉛
蓄電池用セパレータを得た。 比較例3 湿式粉砕を行っていない比表面積200m2 /g、平均
粒径2μmのシリカ微粉を用いて該微粉を3%含有する
懸濁液を調製し、これに実施例1で製造したガラス繊維
シートを1秒浸漬して、シリカ微粉15重量%含有する
厚さ1.23mmの比較の密閉形鉛蓄電池用セパレータ
を得た。 比較例4 実施例1で使用したと同じ平均繊維径1.2μmのガラ
ス短繊維に、実施例1で調製したと同じ湿式粉砕後の平
均粒径が1.2μmのシリカ微粉の懸濁液を、シリカ微
粉がガラス繊維に対し15重量%含有する比率で通常の
丸網抄紙機を用いて混合抄紙し、脱水、150℃で乾燥
して比較の密閉形鉛蓄電池用セパレータを得た。しかし
ながら、該セパレータのシリカ含有量は3重量%であ
り、紙層形成時に大部分のシリカ微粉が流失する結果で
あった。 従来例1 実施例1と同じ平均繊維径1.2μmのガラス短繊維を
パルパーを用いて切断、離解、分散を行い、これに通常
の丸網抄紙機で実施例1で用いた平均粒径12μmのシ
リカ粉体を混抄し、脱水後150℃で加熱乾燥してシリ
カ粉を15重量%含有する厚さ1.23mmの従来の密
閉形鉛蓄電池用セパレータを得た。 従来例2 平均繊維径1.2μmのガラス短繊維を用いて切断、離
解、分散を行い、通常の丸網抄紙機で抄造し、脱水後1
50℃で乾燥してシリカ無添加の厚さ1.18mmの従
来の密閉形鉛蓄電池用セパレータを得た。
【0014】上記の実施例1〜6、比較例1〜3、従来
例1及び2の夫々について、諸特性を試験した。その結
果を下記表1及び表2に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】尚、上記の実施例1〜6、比較例1〜3及
び従来例の諸特性の試験法は、以下の条件に基づき実施
した。比較例4は、全く比較の対象にならないので、比
較試験から省いた。尚、使用したガラス繊維の平均繊維
径は、そのBET比表面積を測定し、比表面積測定値よ
り算出した。シリカ粉の平均粒子径は、日機装株式会社
製粒度分析計マイクロトラックSPA型を用いて測定し
た。 厚さ 試験片に20Kg/cm2 の荷重をかけた状態で厚さ
(mm)を測定する。(JIS C−2202) 秤量 試験片重量(g)を試験片面積(m2 )で除して算出す
る。 引張強さ 幅15mm、長さ70mmの試験片をショッパ式引張試
験機を用いて、毎分200mmの引張速さで引張り、試
験片が破断した時の引張荷重を測定値とする。 湿潤強度 幅15mm、長さ70mmの試験片を比重1.30、温
度80℃の希硫酸中に24時間浸漬後、1時間水洗し、
余剰の水を吸取紙を用いて吸取り、この試験片の引張強
さをと同一条件で測定し、試験片が破断した時の引張
荷重を測定値とする。 剛性 荷重諸方法による板紙のこわさ試験方法(JIS P
8125)に基づき、試験片の曲げモーメントを測定
し、測定値とする。 注液後反発力保持率 寸法100×100mmの試験片10枚を重ねてポリ袋
に入れた後、ロードセルを備えた横型加圧装置に圧力2
0Kg/100cm2 の条件で挟み込む。次にポリ袋に
セパレータ充分含液する量の希硫酸(比重1.3)を注
液し、セパレータ中の液量が飽和状態となったときから
20分後の反発力をロードセルより読み取り、初期圧力
20Kg/100cm2 を100%として注液後反発力
保持率を算出する。
【0018】表1及び表2から明らかなように、本発明
のセパレータは、引張強さ、湿潤強度、剛性、注液後反
発力保持率において、著しく優れた特性を有することが
判る。特に実施例7の本発明のセパレータは、フィブリ
ル状合成繊維との混抄により引張強さが強くなるため、
該セパレータをロール状に捲回して使用する場合、捲回
電池の組立性が向上し、生産性の向上をもたらした。実
施例7のフィブリル状合成繊維に代え、モノフィラメン
ト状アクリル繊維を5重量%を使用した他は、実施例7
と同様にして本発明の密閉形鉛蓄電池用セパレータを得
たが、該セパレータは、実施例1の本発明のセパレータ
と同様の湿潤強度、注液後反発力を維持し乍ら、極板の
凹凸面に対する追従性を向上すると共に電池組立て時に
過度の加圧力が該セパレータにかゝっても切断されるこ
とがなく、ロスのない良好な電池組立てをもたらした。
かくして、本発明のセパレータは、極板群の組立てや電
槽への組み込みを容易にするばかりでなく、電解液で湿
潤した時のへたり現象をなくし、極板との密着性の良い
長寿命の電池が得られる。
【0019】
【発明の効果】このように本発明の密閉形鉛蓄電池用セ
パレータは、ガラス繊維100〜90重量%と合成繊維
0〜10重量%とから成るガラス繊維シート内に、シリ
カ粉を湿式粉砕して成る平均粒径0.4〜3μmのシリ
カ微粉を均一に充填したので、機械的強度が増大し、電
池組立作業を容易にすると共に電解液注入により濡れた
ときにもへたり現象を防止し、極板との密着性の良い電
池を提供し得る。また、その湿式粉砕シリカ微粉を該ガ
ラス繊維シートに対し1〜25重量%含有せしめるとき
は、上記の特性とこれによる上記の効果を有するセパレ
ータを確保できる。また、上記のセパレータは、ガラス
繊維シートを抄造した後に、上記の湿式粉砕シリカ微粉
の懸濁液により浸漬処理するようにしたので、ガラス繊
維にシリカ微粉を混抄する製造とは異なり、上記特性の
セパレータを確実に且つ高能率且つ経済的に得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維100〜90重量%と合成繊
    維0〜10重量%とから成るガラス繊維シート内にシリ
    カ粉を湿式粉砕して成る平均粒径0.4〜3μmのシリ
    カ微粉を均一に充填して成る密閉形鉛蓄電池用セパレー
    タ。
  2. 【請求項2】 該シリカ微粉を、該ガラス繊維シートに
    対し1〜25重量%含有せしめて成る請求項1記載の密
    閉形鉛蓄電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 該合成繊維は、フィブリル状合成繊維又
    はモノフィラメント状合成繊維の単独又はこれらの混合
    物から成る請求項1又は2記載の密閉形鉛蓄電池用セパ
    レータ。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載のガラス繊維シ
    ートを抄造した後、これをシリカ粉を湿式粉砕して成る
    平均粒径0.4〜3μmのシリカ微粉の懸濁液に浸漬処
    理し、該シートの微孔内にシリカ微粉を1〜25重量%
    均一に充填含有せしめたことを特徴とする密閉形鉛蓄電
    池用セパレータの製造法。
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