JPH0913082A - 硬化した木質系接着剤の除去剤 - Google Patents
硬化した木質系接着剤の除去剤Info
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- JPH0913082A JPH0913082A JP15908295A JP15908295A JPH0913082A JP H0913082 A JPH0913082 A JP H0913082A JP 15908295 A JP15908295 A JP 15908295A JP 15908295 A JP15908295 A JP 15908295A JP H0913082 A JPH0913082 A JP H0913082A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 被着体以外の物体に付着し硬化した木質系接
着剤を容易に除去する。 【構成】 本発明の硬化した木質系接着剤の除去剤は、
水又は低級アルコールのいずれか一方又は双方を100
重量%とするとき、これに対してアクセプタ数が25〜
55の沸点が80℃以上のアルコール及びその誘導体、
又はドナー数が15〜50の沸点が80℃以上の有機溶
媒のいずれか一方又は双方を20〜300重量%含む。
上記アルコール及びその誘導体としては1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、t−ブタノールなどが、また上記有機溶媒としては
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホオキシドなどがそれぞれ挙げられる。硬化した
接着剤に上記除去剤を塗布し放置すると、接着剤が膨潤
し軟化して物体から剥離する。
着剤を容易に除去する。 【構成】 本発明の硬化した木質系接着剤の除去剤は、
水又は低級アルコールのいずれか一方又は双方を100
重量%とするとき、これに対してアクセプタ数が25〜
55の沸点が80℃以上のアルコール及びその誘導体、
又はドナー数が15〜50の沸点が80℃以上の有機溶
媒のいずれか一方又は双方を20〜300重量%含む。
上記アルコール及びその誘導体としては1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、t−ブタノールなどが、また上記有機溶媒としては
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホオキシドなどがそれぞれ挙げられる。硬化した
接着剤に上記除去剤を塗布し放置すると、接着剤が膨潤
し軟化して物体から剥離する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被着体以外の物体に付着
し硬化した木質系接着剤を除去するための除去剤に関す
る。更に詳しくは木質系接着剤を使用する機械設備に付
着し硬化した接着剤を除去するための除去剤に関するも
のである。
し硬化した木質系接着剤を除去するための除去剤に関す
る。更に詳しくは木質系接着剤を使用する機械設備に付
着し硬化した接着剤を除去するための除去剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】木質系接着剤として、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂を含むフェ
ノール系樹脂、水性ビニルウレタン樹脂などの硬化型樹
脂からなる接着剤、或いはこれらを含有する接着剤が知
られている。これらの接着剤を使用する機械設備では、
接着剤が付着し汚染された状態で機械設備を放置してお
くと、次第に接着剤が硬化して簡単に除去できなくなっ
ている。近年、大断面集成材などの大型構造材や高耐久
性の接着が要求される分野が拡大されつつあり、硬化型
接着剤の使用量も増加しかつその耐久性能の向上が図ら
れているため、硬化した接着剤の除去作業は次第に手間
がかかるようになっている。木質系接着剤は、これまで
接着性能の向上については鋭意検討されてきたが、その
汚染状態をなくすための接着剤の除去についてはあまり
考慮されてきていない。従来の機械設備に付着して硬化
した接着剤の除去方法としては、硬化前の接着剤を拭き
取るか、硬化した接着剤を削り取るか、或いは硬化した
接着剤を金鎚で叩きながら金へらで破砕して除去するな
どの物理的又は機械的な方法が採られているに過ぎな
い。
ン樹脂、レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂を含むフェ
ノール系樹脂、水性ビニルウレタン樹脂などの硬化型樹
脂からなる接着剤、或いはこれらを含有する接着剤が知
られている。これらの接着剤を使用する機械設備では、
接着剤が付着し汚染された状態で機械設備を放置してお
くと、次第に接着剤が硬化して簡単に除去できなくなっ
ている。近年、大断面集成材などの大型構造材や高耐久
性の接着が要求される分野が拡大されつつあり、硬化型
接着剤の使用量も増加しかつその耐久性能の向上が図ら
れているため、硬化した接着剤の除去作業は次第に手間
がかかるようになっている。木質系接着剤は、これまで
接着性能の向上については鋭意検討されてきたが、その
汚染状態をなくすための接着剤の除去についてはあまり
考慮されてきていない。従来の機械設備に付着して硬化
した接着剤の除去方法としては、硬化前の接着剤を拭き
取るか、硬化した接着剤を削り取るか、或いは硬化した
接着剤を金鎚で叩きながら金へらで破砕して除去するな
どの物理的又は機械的な方法が採られているに過ぎな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、接着剤が硬化
した後で新たに接着剤が付着し、これが長期間にわたっ
て繰返され、その結果硬化した接着剤が堆積した場合に
は、接着剤の除去に長時間の多大な労力を要している。
本発明の目的は、被着体以外の物体に付着し硬化した木
質系接着剤を容易に取り除くことができる除去剤を提供
することにある。
した後で新たに接着剤が付着し、これが長期間にわたっ
て繰返され、その結果硬化した接着剤が堆積した場合に
は、接着剤の除去に長時間の多大な労力を要している。
本発明の目的は、被着体以外の物体に付着し硬化した木
質系接着剤を容易に取り除くことができる除去剤を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、水又は低級アルコールのい
ずれか一方又は双方を100重量%と、アクセプタ数が
25〜55の沸点が80℃以上のアルコール及びその誘
導体を20〜300重量%含む硬化した木質系接着剤の
除去剤である。本明細書で低級アルコールとは、炭素数
が1又は2の鎖式アルコール、即ちメタノール又はエタ
ノールをいう。またアクセプタ数が25〜55の沸点が
80℃以上のアルコール及びその誘導体(以下、第1溶
媒という)としては、1−プロパノール、2−プロパノ
ール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノー
ル、ベンジルアルコール、グリセリン、トリメチロール
プロパン、及び次の式(1)及び(2)に示されるエチ
レングリコール、プロピレングリコール及びそれぞれの
誘導体などが例示される。 HO-(C2H4-O)n-H …… (1) HO-(C3H6-O)n-H …… (2) 但し、式(1)及び(2)とも、n=1〜6である。
に、請求項1に係る発明は、水又は低級アルコールのい
ずれか一方又は双方を100重量%と、アクセプタ数が
25〜55の沸点が80℃以上のアルコール及びその誘
導体を20〜300重量%含む硬化した木質系接着剤の
除去剤である。本明細書で低級アルコールとは、炭素数
が1又は2の鎖式アルコール、即ちメタノール又はエタ
ノールをいう。またアクセプタ数が25〜55の沸点が
80℃以上のアルコール及びその誘導体(以下、第1溶
媒という)としては、1−プロパノール、2−プロパノ
ール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノー
ル、ベンジルアルコール、グリセリン、トリメチロール
プロパン、及び次の式(1)及び(2)に示されるエチ
レングリコール、プロピレングリコール及びそれぞれの
誘導体などが例示される。 HO-(C2H4-O)n-H …… (1) HO-(C3H6-O)n-H …… (2) 但し、式(1)及び(2)とも、n=1〜6である。
【0005】第1溶媒の電子受容性を示すアクセプタ数
は25〜55、好ましくは30〜45である。アクセプ
タ数が25未満では硬化した接着剤に浸透しにくく、5
5を越えると強い酸性を示し、金属の腐食や人体に傷害
を与え、好ましくない。また第1溶媒の沸点は80℃以
上、好ましくは80〜100℃である。80℃未満では
除去剤が接着剤に浸透する前に蒸発してしまう恐れがあ
る。第1溶媒の含有量は、水単独、メタノール又はエタ
ノール単独、或いは水とメタノール又はエタノールとの
混合液を100重量%とするとき、これらに対してそれ
ぞれ20〜300重量%、好ましくは25〜250重量
%である。20重量%未満では作用が弱く、300重量
%を越えると著しい効果の差が認められなくなる。
は25〜55、好ましくは30〜45である。アクセプ
タ数が25未満では硬化した接着剤に浸透しにくく、5
5を越えると強い酸性を示し、金属の腐食や人体に傷害
を与え、好ましくない。また第1溶媒の沸点は80℃以
上、好ましくは80〜100℃である。80℃未満では
除去剤が接着剤に浸透する前に蒸発してしまう恐れがあ
る。第1溶媒の含有量は、水単独、メタノール又はエタ
ノール単独、或いは水とメタノール又はエタノールとの
混合液を100重量%とするとき、これらに対してそれ
ぞれ20〜300重量%、好ましくは25〜250重量
%である。20重量%未満では作用が弱く、300重量
%を越えると著しい効果の差が認められなくなる。
【0006】請求項2に係る発明は、水又は低級アルコ
ールのいずれか一方又は双方を100重量%と、ドナー
数が15〜50の沸点が80℃以上の有機溶媒を20〜
300重量%含む硬化した木質系接着剤の除去剤であ
る。ドナー数が15〜50の沸点が80℃以上の有機溶
媒(以下、第2溶媒という)としては、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシ
ド、Nメチル−2ピロリドン、モルホリンなどが例示さ
れる。第2溶媒の電子供与性を示すドナー数は15〜5
0、好ましくは20〜40である。ドナー数が15未満
では効果が乏しく、50を越えると強い塩基性を示し、
金属の腐食や人体への危険度も大きくなる。また第2溶
媒の沸点は80℃以上、好ましくは80〜100℃であ
る。80℃未満では除去剤が接着剤に浸透する前に蒸発
してしまう恐れがある。
ールのいずれか一方又は双方を100重量%と、ドナー
数が15〜50の沸点が80℃以上の有機溶媒を20〜
300重量%含む硬化した木質系接着剤の除去剤であ
る。ドナー数が15〜50の沸点が80℃以上の有機溶
媒(以下、第2溶媒という)としては、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシ
ド、Nメチル−2ピロリドン、モルホリンなどが例示さ
れる。第2溶媒の電子供与性を示すドナー数は15〜5
0、好ましくは20〜40である。ドナー数が15未満
では効果が乏しく、50を越えると強い塩基性を示し、
金属の腐食や人体への危険度も大きくなる。また第2溶
媒の沸点は80℃以上、好ましくは80〜100℃であ
る。80℃未満では除去剤が接着剤に浸透する前に蒸発
してしまう恐れがある。
【0007】請求項3に係る発明は、水又は低級アルコ
ールのいずれか一方又は双方を100重量%と、アクセ
プタ数が25〜55の沸点が80℃以上のアルコール及
びその誘導体とドナー数が15〜50の沸点が80℃以
上の有機溶媒とを20〜300重量%含む硬化した木質
系接着剤の除去剤である。この除去剤は、水又は低級ア
ルコールのいずれか一方又は双方に対して、請求項1に
係る発明の第1溶媒と、請求項2に係る発明の第2溶媒
とを合計して20〜300重量%、好ましくは25〜2
50重量%含有する。20重量%未満では効果が乏し
く、300重量%を越えても効果に顕著な差が現れなく
なる。
ールのいずれか一方又は双方を100重量%と、アクセ
プタ数が25〜55の沸点が80℃以上のアルコール及
びその誘導体とドナー数が15〜50の沸点が80℃以
上の有機溶媒とを20〜300重量%含む硬化した木質
系接着剤の除去剤である。この除去剤は、水又は低級ア
ルコールのいずれか一方又は双方に対して、請求項1に
係る発明の第1溶媒と、請求項2に係る発明の第2溶媒
とを合計して20〜300重量%、好ましくは25〜2
50重量%含有する。20重量%未満では効果が乏し
く、300重量%を越えても効果に顕著な差が現れなく
なる。
【0008】請求項4に係る発明の除去剤は、請求項1
ないし請求項3いずれかに係る発明の除去剤に0.2〜
6重量%濃度の水溶性のアルカリ金属の水酸化物又は炭
酸塩を更に含有する。水溶性のアルカリ金属の水酸化物
としては苛性ソーダ、苛性カリ等が、また炭酸塩として
は炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ等がそれぞれ例示される。
浸透し始めた除去剤を更に硬化した接着剤内部に拡散さ
せるためである。この濃度は0.5〜4重量%が好まし
い。0.2重量%濃度未満ではその効果に乏しく、6重
量%濃度を越えると金属の腐食や人体への危険度も大き
くなる。。
ないし請求項3いずれかに係る発明の除去剤に0.2〜
6重量%濃度の水溶性のアルカリ金属の水酸化物又は炭
酸塩を更に含有する。水溶性のアルカリ金属の水酸化物
としては苛性ソーダ、苛性カリ等が、また炭酸塩として
は炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ等がそれぞれ例示される。
浸透し始めた除去剤を更に硬化した接着剤内部に拡散さ
せるためである。この濃度は0.5〜4重量%が好まし
い。0.2重量%濃度未満ではその効果に乏しく、6重
量%濃度を越えると金属の腐食や人体への危険度も大き
くなる。。
【0009】請求項5に係る発明の除去剤は、請求項1
ないし請求項4いずれかに係る発明の除去剤に5〜20
重量%濃度の半乾性油を更に含有する。除去剤の蒸発速
度を遅延させてその浸透及び拡散時間を長くするためで
ある。この濃度は5〜10重量%が好ましい。この半乾
性油としては、胡麻油、菜種油、大豆油、コーン油など
が例示される。この半乾性油を含有させるときには除去
剤液中に均一に溶解し易くするために界面活性剤を水又
は低級アルコールのいずれか一方又は双方に対して、3
0〜70重量%を含有させることが好ましい。
ないし請求項4いずれかに係る発明の除去剤に5〜20
重量%濃度の半乾性油を更に含有する。除去剤の蒸発速
度を遅延させてその浸透及び拡散時間を長くするためで
ある。この濃度は5〜10重量%が好ましい。この半乾
性油としては、胡麻油、菜種油、大豆油、コーン油など
が例示される。この半乾性油を含有させるときには除去
剤液中に均一に溶解し易くするために界面活性剤を水又
は低級アルコールのいずれか一方又は双方に対して、3
0〜70重量%を含有させることが好ましい。
【0010】
【作用】請求項1ないし請求項5に係る発明の除去剤を
スプレーコーティング、刷毛塗り、ディップコーティン
グなどにより、機械設備などに付着して硬化した接着剤
に塗布すると、除去剤を構成する第1溶媒又は第2溶媒
のいずれか又は双方が硬化した接着剤の表面を濡らした
後、接着剤に吸着されその内部に浸透して行く足場が作
られる。足場が作られた後で、水又は低級アルコールの
いずれか一方又は双方が浸透し、硬化した接着剤を膨潤
させる。苛性ソーダ又は苛性カリを含有しておくと、除
去剤が接着剤の内部に拡散し易くなり、接着剤が容易に
膨潤する。
スプレーコーティング、刷毛塗り、ディップコーティン
グなどにより、機械設備などに付着して硬化した接着剤
に塗布すると、除去剤を構成する第1溶媒又は第2溶媒
のいずれか又は双方が硬化した接着剤の表面を濡らした
後、接着剤に吸着されその内部に浸透して行く足場が作
られる。足場が作られた後で、水又は低級アルコールの
いずれか一方又は双方が浸透し、硬化した接着剤を膨潤
させる。苛性ソーダ又は苛性カリを含有しておくと、除
去剤が接着剤の内部に拡散し易くなり、接着剤が容易に
膨潤する。
【0011】本発明の除去剤の作用効果は、硬化した接
着剤の堆積量、或いはその硬化の程度により変わる。そ
のために堆積量又は硬化の程度が甚だしい場合には、除
去剤の効果を発揮するのに2時間以上かかることもあ
る。この場合、第1溶媒又は第2溶媒には極力沸点の高
い溶媒を用いるか、或いは半乾性油を含有させることに
より、除去剤の早期の蒸発による作用効果の減退を防止
する。この方法はメタノール又はエタノールが除去剤に
必須の場合、又は除去作業の環境により溶媒の揮発性が
高いときにも有効である。従って、接着剤の硬化の程
度、接着剤の堆積量、作業環境などに応じて、請求項1
〜請求項4のいずれかの除去剤が選択されるとともに、
その塗布量が決められ、かつ塗布した後の放置時間が決
められる。除去剤を塗布して放置することにより、硬化
した接着剤が膨潤し、柔軟になれば、これを布や柔らか
な紙で拭き取るか、竹へらなどで擦って除去する。また
機械設備から取外すことができる、硬化した接着剤の付
着した機械部品は、容器に貯えた除去剤中に浸漬して放
置した後で、同様に付着した接着剤を除去する。
着剤の堆積量、或いはその硬化の程度により変わる。そ
のために堆積量又は硬化の程度が甚だしい場合には、除
去剤の効果を発揮するのに2時間以上かかることもあ
る。この場合、第1溶媒又は第2溶媒には極力沸点の高
い溶媒を用いるか、或いは半乾性油を含有させることに
より、除去剤の早期の蒸発による作用効果の減退を防止
する。この方法はメタノール又はエタノールが除去剤に
必須の場合、又は除去作業の環境により溶媒の揮発性が
高いときにも有効である。従って、接着剤の硬化の程
度、接着剤の堆積量、作業環境などに応じて、請求項1
〜請求項4のいずれかの除去剤が選択されるとともに、
その塗布量が決められ、かつ塗布した後の放置時間が決
められる。除去剤を塗布して放置することにより、硬化
した接着剤が膨潤し、柔軟になれば、これを布や柔らか
な紙で拭き取るか、竹へらなどで擦って除去する。また
機械設備から取外すことができる、硬化した接着剤の付
着した機械部品は、容器に貯えた除去剤中に浸漬して放
置した後で、同様に付着した接着剤を除去する。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。以下に述べ
る実施例はあくまでも一例であって本発明の技術的範囲
を限定するものではない。 <実施例1>硬化剤を含むフェノール・ホルマリン樹脂
を接着剤とした。この接着剤を鉄板上に塗布し、1週間
室温で放置した。この鉄板上の硬化した接着剤の表面に
水とメタノールと第1溶媒(エチレングリコールモノメ
チルエーテル)とを下記の割合で混合した除去剤を刷毛
で塗布し1時間放置した。 ・水 50重量% ・メタノール 30重量% ・エチレングリコールモノメチルエーテル 20重量% 硬化していた接着剤は上記除去剤により膨潤し容易に鉄
板より剥離し、布で拭き取ることができた。
る実施例はあくまでも一例であって本発明の技術的範囲
を限定するものではない。 <実施例1>硬化剤を含むフェノール・ホルマリン樹脂
を接着剤とした。この接着剤を鉄板上に塗布し、1週間
室温で放置した。この鉄板上の硬化した接着剤の表面に
水とメタノールと第1溶媒(エチレングリコールモノメ
チルエーテル)とを下記の割合で混合した除去剤を刷毛
で塗布し1時間放置した。 ・水 50重量% ・メタノール 30重量% ・エチレングリコールモノメチルエーテル 20重量% 硬化していた接着剤は上記除去剤により膨潤し容易に鉄
板より剥離し、布で拭き取ることができた。
【0013】<実施例2>硬化剤を含むレゾルシノール
樹脂を接着剤とした。木材の塗布装置に付着し堆積した
この硬化した接着剤の表面にメタノールと第1溶媒(プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル)と半乾性油
(コーン油)と界面活性剤とを下記の割合で混合した除
去剤をスプレーコーティングにより塗布し10時間放置
した。界面活性剤を配合することによりコーン油が分離
せずに均一に溶解した。 ・メタノール 40重量% ・プロピレングリコールモノメチルエーテル 30重量% ・コーン油 10重量% ・牛脂アミン系界面活性剤 20重量% 硬化していた接着剤は上記除去剤により膨潤して軟化
し、竹へらで簡単に塗布装置から除去することができ
た。
樹脂を接着剤とした。木材の塗布装置に付着し堆積した
この硬化した接着剤の表面にメタノールと第1溶媒(プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル)と半乾性油
(コーン油)と界面活性剤とを下記の割合で混合した除
去剤をスプレーコーティングにより塗布し10時間放置
した。界面活性剤を配合することによりコーン油が分離
せずに均一に溶解した。 ・メタノール 40重量% ・プロピレングリコールモノメチルエーテル 30重量% ・コーン油 10重量% ・牛脂アミン系界面活性剤 20重量% 硬化していた接着剤は上記除去剤により膨潤して軟化
し、竹へらで簡単に塗布装置から除去することができ
た。
【0014】<実施例3>硬化剤を含むレゾルシノール
樹脂を接着剤とした。この接着剤が覆われ硬化した金属
片を水と第1溶媒(グリセリン及びジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル)とを下記の割合で混合した除去
剤の液中に浸漬し、2時間放置した。 ・水 30重量% ・グリセリン 50重量% ・ジエチレングリコールモノメチルエーテル 20重量% 硬化していた接着剤は上記除去剤により柔軟になり、布
で金属片から拭き取ることができた。
樹脂を接着剤とした。この接着剤が覆われ硬化した金属
片を水と第1溶媒(グリセリン及びジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル)とを下記の割合で混合した除去
剤の液中に浸漬し、2時間放置した。 ・水 30重量% ・グリセリン 50重量% ・ジエチレングリコールモノメチルエーテル 20重量% 硬化していた接着剤は上記除去剤により柔軟になり、布
で金属片から拭き取ることができた。
【0015】<実施例4>実施例3と同一の接着剤が覆
われ硬化した金属片を水と第1溶媒(グリセリン及びジ
エチレングリコールモノメチルエーテル)と苛性ソーダ
を下記の割合で混合した除去剤の液中に浸漬した。 ・水 30重量% ・グリセリン 50重量% ・ジエチレングリコールモノメチルエーテル 20重量% ・苛性ソーダ 3重量% 1時間経過すると、硬化していた接着剤は上記除去剤に
より柔軟になり、布で金属片から拭き取ることができ
た。
われ硬化した金属片を水と第1溶媒(グリセリン及びジ
エチレングリコールモノメチルエーテル)と苛性ソーダ
を下記の割合で混合した除去剤の液中に浸漬した。 ・水 30重量% ・グリセリン 50重量% ・ジエチレングリコールモノメチルエーテル 20重量% ・苛性ソーダ 3重量% 1時間経過すると、硬化していた接着剤は上記除去剤に
より柔軟になり、布で金属片から拭き取ることができ
た。
【0016】<実施例5>硬化剤を含む水性ビニールウ
レタン樹脂を接着剤とした。金属部品の表面に塊となっ
て硬化したこの接着剤の表面に水と第1溶媒(グリセリ
ン)と第2溶媒(ジメチルスルホオキシド)とを下記の
割合で混合した除去剤をスプレーコーティングにより塗
布し30分間放置した。 ・水 30重量% ・グリセリン 40重量% ・ジメチルスルホオキシド 30重量% 硬化していた接着剤は上記除去剤により膨潤して軟化
し、竹へらで簡単に金属面から剥離することができた。
レタン樹脂を接着剤とした。金属部品の表面に塊となっ
て硬化したこの接着剤の表面に水と第1溶媒(グリセリ
ン)と第2溶媒(ジメチルスルホオキシド)とを下記の
割合で混合した除去剤をスプレーコーティングにより塗
布し30分間放置した。 ・水 30重量% ・グリセリン 40重量% ・ジメチルスルホオキシド 30重量% 硬化していた接着剤は上記除去剤により膨潤して軟化
し、竹へらで簡単に金属面から剥離することができた。
【0017】<実施例6>硬化剤を含む尿素樹脂とポリ
酢酸ビニールの混合樹脂を接着剤とした。この接着剤が
覆われ硬化した金属片を水とメタノールと第1溶媒(プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル)とを下記の割
合で混合した除去剤の液中に浸漬し、30分間放置し
た。 ・水 20重量% ・メタノール 50重量% ・プロピレングリコールモノメチルエーテル 30重量% 硬化していた接着剤は上記除去剤により膨潤して軟化
し、竹へらで簡単に金属片から剥離脱落させることがで
きた。
酢酸ビニールの混合樹脂を接着剤とした。この接着剤が
覆われ硬化した金属片を水とメタノールと第1溶媒(プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル)とを下記の割
合で混合した除去剤の液中に浸漬し、30分間放置し
た。 ・水 20重量% ・メタノール 50重量% ・プロピレングリコールモノメチルエーテル 30重量% 硬化していた接着剤は上記除去剤により膨潤して軟化
し、竹へらで簡単に金属片から剥離脱落させることがで
きた。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように、従来の除去方法によ
れば、塗布した後時間の経過とともに硬化し水に対して
不溶性となった木質系接着剤は物理的又は機械的な方法
により除去していたため、接着作業中に機械設備に付着
し硬化した場合にはその除去に手間取り、機械設備の稼
働率の低下を招いていた。これに対して本発明の除去剤
を用いれば、硬化した接着剤を容易に除去できるため、
除去作業を短縮することができる。これにより、本発明
の除去剤を用いた清掃作業を上記機械設備の日常の清掃
作業の一環として組み入れることが可能になり、作業環
境の改善と接着工程の精度向上に寄与することができ
る。
れば、塗布した後時間の経過とともに硬化し水に対して
不溶性となった木質系接着剤は物理的又は機械的な方法
により除去していたため、接着作業中に機械設備に付着
し硬化した場合にはその除去に手間取り、機械設備の稼
働率の低下を招いていた。これに対して本発明の除去剤
を用いれば、硬化した接着剤を容易に除去できるため、
除去作業を短縮することができる。これにより、本発明
の除去剤を用いた清掃作業を上記機械設備の日常の清掃
作業の一環として組み入れることが可能になり、作業環
境の改善と接着工程の精度向上に寄与することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町屋敷 俊行 愛知県小牧市大字村中153番地 飯田工業 株式会社内 (72)発明者 森部 稔 愛知県小牧市大字村中153番地 飯田工業 株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 水又は低級アルコールのいずれか一方又
は双方を100重量%と、アクセプタ数が25〜55の
沸点が80℃以上のアルコール及びその誘導体を20〜
300重量%含む硬化した木質系接着剤の除去剤。 - 【請求項2】 水又は低級アルコールのいずれか一方又
は双方を100重量%と、ドナー数が15〜50の沸点
が80℃以上の有機溶媒を20〜300重量%含む硬化
した木質系接着剤の除去剤。 - 【請求項3】 水又は低級アルコールのいずれか一方又
は双方を100重量%と、アクセプタ数が25〜55の
沸点が80℃以上のアルコール及びその誘導体とドナー
数が15〜50の沸点が80℃以上の有機溶媒とを20
〜300重量%含む硬化した木質系接着剤の除去剤。 - 【請求項4】 0.2〜6重量%濃度の水溶性のアルカ
リ金属の水酸化物又は炭酸塩を更に含有する請求項1な
いし3いずれか記載の硬化した木質系接着剤の除去剤。 - 【請求項5】 5〜20重量%濃度の半乾性油を更に含
有する請求項1ないし4いずれか記載の硬化した木質系
接着剤の除去剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15908295A JPH0913082A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 硬化した木質系接着剤の除去剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15908295A JPH0913082A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 硬化した木質系接着剤の除去剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0913082A true JPH0913082A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=15685840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15908295A Pending JPH0913082A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 硬化した木質系接着剤の除去剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0913082A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1116787A1 (de) * | 2000-01-14 | 2001-07-18 | Erdle, Josef | Verwendung von N,N-Dimethylformamid als Lösungsmittel eines Klebstoffs und Verwendung von N,N-Dimethylformamid zur Reinigung, insbesondere zur Entfettung einer Polymethylmethacrylatoberfläche |
EP1116765A2 (de) * | 2000-01-14 | 2001-07-18 | Erl Unisol GmbH i.G. | Klebeset |
CN105219542A (zh) * | 2015-10-22 | 2016-01-06 | 西安文理学院 | 一种环保无毒的不干胶残胶清除剂及其制备方法 |
US10308901B2 (en) * | 2015-07-20 | 2019-06-04 | The James Grady Co. Inc. | Kit for adhesive removal on surfaces and methods and devices thereof |
-
1995
- 1995-06-26 JP JP15908295A patent/JPH0913082A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1116787A1 (de) * | 2000-01-14 | 2001-07-18 | Erdle, Josef | Verwendung von N,N-Dimethylformamid als Lösungsmittel eines Klebstoffs und Verwendung von N,N-Dimethylformamid zur Reinigung, insbesondere zur Entfettung einer Polymethylmethacrylatoberfläche |
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EP1116765A3 (de) * | 2000-01-14 | 2001-09-12 | Erl Unisol GmbH i.G. | Klebeset |
US10308901B2 (en) * | 2015-07-20 | 2019-06-04 | The James Grady Co. Inc. | Kit for adhesive removal on surfaces and methods and devices thereof |
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