JPH09128537A - 印鑑照合方法及び印鑑照合装置 - Google Patents

印鑑照合方法及び印鑑照合装置

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JPH09128537A
JPH09128537A JP30839695A JP30839695A JPH09128537A JP H09128537 A JPH09128537 A JP H09128537A JP 30839695 A JP30839695 A JP 30839695A JP 30839695 A JP30839695 A JP 30839695A JP H09128537 A JPH09128537 A JP H09128537A
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Application number
JP30839695A
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English (en)
Inventor
Kazunori Noso
千典 農宗
Toru Kuramoto
徹 倉本
Hideyuki Yagishita
秀之 八木下
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NISSAN SYST KAIHATSU KK
Original Assignee
NISSAN SYST KAIHATSU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】登録印影との照合をより確実短時間に行う。 【解決手段】押印された被照合印影Sの位置決め範囲と
して、基準面1を落射照明する落射照明装置2、この落
射光線の光軸と一致する光軸を有し、基準面1の落射照
明の範囲内で被照合印影Sを撮像するCCDカメラ4、
撮像された被照合印影Sを画像処理する画像処理装置
5、画像処理された画像を最適二値画像に変換する画像
変換手段61、変換された二値画像を格納する記憶装置
7、及び格納された登録印影の二値画像を検索する検索
手段を備え、検索された登録印影の二値画像に変換処理
された被照合印影画像を重ね合わせる画像重合手段62
によって、被照合印影を登録印影と照合する。また、撮
像する画像をカラー化して処理することにより、ノイズ
を除去し、明瞭に照合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小切手等の紙片に押印
された印鑑をそれぞれの登録印影と短時間且つ簡単に照
合できる印鑑照合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】銀行などの金融機関あるいは行政機関な
どでは業務の一環として印鑑の照合業務がある。例えば
銀行において顧客が小切手などによる払い戻しを求める
場合、小切手に押印されている印影がその登録印影と一
致しているか否かを照合する。照合するには、行員が小
切手に記載された口座番号に基づいて登録印影簿からそ
の登録印影を探し出し、小切手の印影とその登録印影を
直接、交互に見比べていた。ところが、このような照合
方法では行員の視覚上の残像を利用して両者を比較、照
合するため、その照合に多大な神経を使わなくてはなら
ず、しかも照合を短時間で行うには想到の熟練を要する
上に、精神的疲労が蓄積されがちである。
【0003】そのため、従来からコンピュータを用いた
種々の印鑑照合装置が提案されている。この種の装置
は、一般に、登録印影を電子ファイルに登録しておき、
例えば小切手に押印された被照合印影を登録印影と照合
する場合には、登録印影を電子ファイルから呼び出し、
これを表示画面に表示すると共に、自動搬送される小切
手などの被照合印影をイメージセンサ等の読み取り手段
を用いて電磁気的に読み取ったり、CCDカメラ等の撮
像手段を用いて小切手などの被照合印影を撮像して表示
画面に表示し、これら両者を画面上で見比べたり、ある
いは両者を画面上で重ね合わせてその一致度を観るよう
にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
印鑑照合装置の場合には、イメージセンサ等の読み取り
手段を用いて小切手上の被照合印影を読み取ったり、C
CDカメラ等の撮像手段を用いてその被照合印影を撮像
するにしても、被照合印影の読み取り位置や撮像位置の
位置決めが意外に難しく、正確な読み取りができなかっ
たり、位置決めに予想外の時間を費やし、迅速な照合を
行うことが難しいという課題があった。また、小切手な
どには通常図柄が印刷されているため、この図柄がノイ
ズとなって被照合印影のみを抽出して正確に読み取った
り、撮像したりすることが難しく、更に印影には通常朱
肉ムラがあるため、このことが正確な照合をより難しく
しており、照合が自動化された割には多大な神経と時間
を使わなくてはならないという課題があった。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、被照合印影を撮像する際にその被照合印影
を簡単且つ短時間に位置決めして確実に撮像することが
でき、しかも、紙片にゴム印や図柄等があったり、被照
合印影に朱肉ムラがあってもそれぞれの影響を極力排除
して登録印影との照合をより確実且つ短時間で行うこと
ができる印鑑照合方法及び印鑑照合装置を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の印鑑照合方法は、紙片に押印された被照合印影を基準
面に置き、その被照合印影を撮像手段により撮像し、こ
の撮像画像を画像処理した後、この被照合印影画像を予
め記憶手段に登録されている登録印影画像と照合する印
鑑照合方法において、上記撮像手段を用いて上記被照合
印影を撮像する際に、照明手段を用いて上記基準面を照
明して照明領域を非照明領域から区画し、この照明領域
を上記被照合印影の位置合わせ手段として用いることを
特徴とするものである。
【0007】また、本発明の請求項2に記載の印鑑照合
方法は、紙片に押印された被照合印影を基準面に置き、
その被照合印影を撮像手段により撮像し、この撮像画像
を画像処理した後、この印影画像を予め記憶手段に登録
されている登録印影と照合する印鑑照合方法において、
上記撮像手段を用いて上記被照合印影を撮像する際に、
落射照明手段を用いて上記基準面を照明して照明領域を
非照明領域から区画し、この照明領域を上記被照合印影
の位置合わせ手段として用いることを特徴とするもので
ある。
【0008】また、本発明の請求項3に記載の印鑑照合
方法は、紙片に押印された被照合印影を基準面に置き、
その被照合印影を撮像手段により撮像し、この撮像画像
を画像処理した後、この被照合印影画像を予め記憶手段
に登録されている登録印影画像と照合する印鑑照合方法
において、上記撮像手段を用いて上記被照合印影を撮像
する際に、上記被照合印影の赤色画像と緑色画像を得た
後、赤色画像から緑色画像を減算処理することを特徴と
するものである。
【0009】また、本発明の請求項4に記載の印鑑照合
方法は、紙片に押印された被照合印影を基準面に置き、
その被照合印影を撮像手段により撮像し、この撮像画像
を画像処理した後、この被照合印影画像を予め記憶手段
に登録されている登録印影画像と照合する際に、これら
の両印影画像を表示手段の画面上で重ね合わせて照合す
る印鑑照合方法であって、上記登録印影画像を上記画面
上に赤色画像として表示し、この赤色画像に上記被照合
印影画像の黒色画像を上書き表示することを特徴とする
ものである。
【0010】また、本発明の請求項5に記載の印鑑照合
装置は、紙片に押印された被照合印影を撮像手段により
撮像し、この撮像画像を画像処理手段により画像処理し
た後、この印影画像を予め記憶手段に登録されている登
録印影と照合する印鑑照合装置において、上記画像処理
手段による処理画像を上記各印影の原形により近似した
最適画像へ変換する画像変換手段を設け、上記画像変換
手段は、上記印影画像の所定の基準部位の中から複数の
基準濃度を選択し且つ各基準濃度に即して上記印影画像
からそれぞれの二値画像を作成する二値画像作成手段
と、この二値画像作成手段により作成された複数の二値
画像の中から上記基準部位に最も近い形状となる基準濃
度を二値化の閾値として設定する閾値設定手段とを備え
たことを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の請求項6に記載の印鑑照合
装置は、紙片に押印された印影より大面積で各印影の位
置決め区域として基準面を落射照明する落射照明手段
と、この落射照明手段の落射光線の光軸と一致する光軸
を有し且つ上記基準面の落射照明領域内で上記印影を撮
像する撮像手段と、この撮像手段により撮像された印影
を画像処理する画像処理手段と、この画像処理手段によ
り処理された画像を最適画像に変換する画像変換手段
と、この画像変換手段により変換された印影画像を格納
する格納手段と、この格納手段に格納された登録印影画
像を検索する検索手段と、この検索手段により検索され
た登録印影画像に上記画像変換手段により変換処理され
た被照合印影画像を重ね合わせる画像重合手段とを備
え、上記被照合印影画像と上記登録印影画像とを表示手
段において重ね合わせて表示することを特徴とするもの
である。
【0012】
【作用】本発明の請求項1に記載の発明によれば、紙片
例えば小切手に押印された被照合印影を登録印影と照合
する場合、小切手を基準面に置き、その被照合印影を撮
像手段により撮像するが、この撮像に際し、照明手段を
用いて基準面を照明すると、その照明領域が非照明領域
から区画されて境界線は明瞭に現れる。この照明領域を
被照合印影の位置合わせ手段として用いてその領域内に
被照合印影を位置合わせした後、撮像手段により被照合
印影を撮像すると、被照合印影を確実に撮像することが
できる。被照合印影を撮像した後には、撮像手段の撮像
画像を画像処理した後、この印影画像を予め記憶手段に
登録されている登録印影と照合することができる。
【0013】また、本発明の請求項2に記載の発明によ
れば、紙片例えば小切手に押印された被照合印影を登録
印影と照合する場合、小切手を基準面に置き、その被照
合印影を撮像手段により撮像するが、この撮像に際し、
落射照明手段を用いて基準面を照明すると、その落射照
明領域が非照明領域から区画されて境界線は明瞭に現れ
る。この照明領域を被照合印影の位置合わせ手段として
用いてその照明領域内に被照合印影を位置合わせした
後、撮像手段により被照合印影を撮像すると、被照合印
影を確実に撮像することができる。被照合印影を撮像し
た後には、撮像手段の撮像画像を画像処理した後、この
印影画像を予め記憶手段に登録されている登録印影と照
合することができる。
【0014】また、本発明の請求項3に記載の発明によ
れば、紙片例えば小切手に押印された被照合印影を登録
印影と照合する場合、小切手を基準面に置き、その被照
合印影を撮像手段により撮像する際に、被照合印影の赤
色画像及び緑色画像を得た後、赤色画像から緑色画像を
減算処理して白色、緑色、黄色及び黒色等の雑音が消去
された赤色画像を得ることができる。その後、この減算
処理後の赤色画像を画像処理すると、小切手のゴム印や
図柄等が消去された印影画像が明瞭になり、この印影画
像を予め記憶手段に登録されている登録印影と照合する
際に、照合がしやすくなる。
【0015】また、本発明の請求項4に記載の発明によ
れば、紙片例えば小切手に押印された被照合印影を登録
印影と照合する場合、小切手を基準面に置き、その被照
合印影を撮像手段により撮像した後、この被照合印影の
撮像画像を画像処理し、この印影画像と予め記憶手段に
登録されている登録印影とを表示手段の画面上で重ね合
わせて照合する際に、登録印影画像を画面上に赤色表示
し、この赤色画像の上に被照合印影画像を黒色表示する
と、被照合印影画像を登録印影画像から明瞭に識別で
き、被照合印影の照合がしやすくなる。
【0016】また、本発明の請求項5に記載の発明によ
れば、紙片に押印された被照合印影を撮像手段により撮
像し、撮像画像を画像処理手段により画像処理した後、
この印影画像を予め記憶手段に登録されている登録印影
と照合する際に、画像変換手段では、二値画像作成手段
が上記画像処理手段の印影画像の所定の基準部位例えば
外輪画像の中から複数の基準濃度を選択し、それぞれの
基準濃度に即して上記印影画像をそれぞれ二値化して二
値画像を作成すると、閾値設定手段がそれぞれの二値画
像の中から上記基準部位に最も近い形状となる基準濃度
を選択し、その基準濃度を閾値として設定し、その基準
濃度に即して二値画像を作成し、被照合印影の原形によ
り近似した最適画像として得ることができる。
【0017】また、本発明の請求項6に記載の発明によ
れば、落射照明手段により基準面を所定の範囲で落射照
明し、その落射照明領域が非照明領域から区画されて境
界線は明瞭に現れる。この照明領域を被照合印影の位置
合わせ手段として用いる。従って、登録印影が照明領域
に入るようにその紙片例えば原簿を基準面に置いた後、
撮像手段を用いて照明領域内を撮像すると、その領域内
にある登録印影を確実に撮像した後、撮像信号を画像処
理手段において画像処理して印影画像を得る。次いで、
画像変換手段がその印影画像を最適化した後、この最適
印影画像を格納手段へ登録印影として格納することがで
きる。その後、紙片例えば小切手等を基準面に置いて被
照合印影を照明領域に入れて位置合わせを行った後、撮
像手段により被照合印影を撮像して撮像画像を得、画像
処理手段及び画像変換手段を介して撮像印影画像から最
適印影画像を得た後、画像重合手段が検索手段により検
索された登録印影へ被照合印影の最適印影画像を重ね合
わせ、この状態を表示手段で表示すると、その重なり具
合から被照合印影の照合を行うことができる。
【0018】
【実施例】以下、図1〜図9に示す実施例に基づいて本
発明の印鑑照合方法に好適に用いられる本発明の印鑑照
合装置の一実施例について説明する。本実施例の印鑑照
合装置は、図1〜図4に示すように、例えば印鑑登録原
簿に登録された印鑑や小切手Cに押印された被照合印影
Sより大面積でその被照合印影Sの位置決め範囲として
机上面等の基準面1を落射照明する落射照明装置2と、
この落射照明装置2の落射照明領域3の範囲内に位置合
わせされた被照合印影Sをカラー撮像するCCDカメラ
4と、このCCDカメラ4によって撮像された印影画像
を画像処理する画像処理装置5と、この画像処理装置5
により画像処理された印影画像を最適印影画像に変換す
る中央演算処理装置6の画像変換手段61と、この画像
変換手段61により変換された最適印影画像をマスター
データとして格納するハードディスク等からなる記憶装
置7と、この記憶装置7に格納された登録印影画像を検
索する検索手段(図示せず)と、この検索手段により検
索された登録印影画像に上記画像処理装置5により画像
処理された被照合印影画像(サンプルデータ)を重ね合
わせる中央演算処理装置6の画像重合手段62とを備
え、上記被照合印影画像(サンプルデータ)と上記登録
印影画像(マスターデータ)とを表示装置8の画面8A
において重ね合わせて表示するように構成されている。
また、マスターデータの検索やマスターデータ、サンプ
ルデータの読み込みなどは操作卓9に割り当てられたキ
ーを押圧操作することによりそれぞれの指令信号を中央
演算処理装置6へ送信し、ここでそれぞれの目的に合っ
た処理を行うようにしてある。
【0019】次に各構成機器について説明する。上記落
射照明装置2は、図1、図2に示すように、光源2A
と、この光源2Aの光路となる光ファイバーケーブル2
Bと、この光ファイバーケーブル2Bの出射光Lを基準
面1へ案内する光学系とを備えている。この光学系は、
スライド自在に構成されたフィルター2C、レンズ系2
D及びハーフミラー2Eとを有し、光ファイバーケーブ
ル2Bの出射光Lをフィルター2C及びレンズ系2Dを
介してハーフミラー2Eへ導き、ハーフミラー2Eを介
して光Lを基準面1へ垂直に導いて落射照明するように
してある。そして、落射照明領域3は、フィルター2C
をスライドさせることにより、スライドプロジェクター
の原理によりフィルターが基準面に映し出され、非照明
領域から鮮明に区画することができ、このスライド操作
によって被照合印影Sの位置決め手段としてより確実な
ものとして用いることができる。この落射照明領域3と
しては丸や四角の形状が好ましい。つまり、フィルター
2Cは中央部が丸や四角の透明体で、その周囲が不透明
(例えば黒)のフィルムを使えば良い。そして、上記落
射照明領域3は種々の小切手や証券などの紙片に押印さ
れた種々の被照合印影Sより大面積例えば30mm角で
形成され、この種の被照合印影Sを落射照明領域3内に
納まるようにしてある。また、上記CCDカメラ4は、
そのレンズ系4A等の光学系の光軸がハーフミラー2E
を透過した光Lの光軸と一致し、落射照明領域3の範囲
内にある被照合印影Sや登録原簿の登録印影を撮像する
ように構成されている。このような構成により、小切手
等の紙片に押印された被照合印影Sを落射照明領域3に
位置合わせするだけで、被照合印影S等の向きとは無関
係にCCDカメラ4により被照合印影S等を確実に撮像
するようにしてある。
【0020】上記CCDカメラ4はインターフェース
(図示せず)を介して画像処理装置5及び中央演算処理
装置6に接続され、更に、この中央演算処理装置6には
記憶装置7、表示装置8及び操作卓9が接続されてい
る。そして、CCDカメラ4は、被照合印影Sを撮像し
て赤色及び緑色の濃淡画像を得るように構成されてい
る。また、登録原簿の印影の撮像画像や小切手等に押印
された印影の撮像画像は、インターフェースを介して画
像処理装置5に入力されここで画像処理され、図示しな
いインターフェースを介して表示装置8で二値化処理後
の印影画像S'(図1参照)を表示するようにしてあ
る。上記中央演算処理装置6は、上述のように演算処理
手段としての画像変換手段61及び画像重合手段62と
を備えている。これらの手段61、62を含む演算処理
手段は所定のプログラムにより作動するようになってい
る。上記画像処理装置5は、赤色画像から緑色画像を減
算処理して白色、緑色、黄色及び黒色等からなる小切手
のゴム印や図柄等を捨象して印影の明瞭な赤色画像を得
るようにしてある。
【0021】上記画像変換手段61は、図4に示すよう
に、画像処理装置5から受信した画像信号に基づいて必
要な箇所つまり被照合印影Sのみを抽出して二値化し最
適な二値画像を作成する機能を有している。即ち、この
画像変換手段61は、上記画像処理装置5の印影画像の
所定の基準部位の画像濃度を異にする複数箇所の基準濃
度に基づいてその印影画像をそれぞれの濃度に即して二
値化して二値画像を作成する二値画像作成手段と、この
二値画像作成手段によって作成された複数の二値画像の
中から上記基準部位に最も近い形状となる基準濃度を二
値化の閾値として設定する閾値設定手段とを備えてい
る。そして、本実施例では上記基準部位として被照合印
影Sの外輪S1が用いられている(図5参照)。
【0022】ここで二値化処理について具体的に説明す
る。印影画像S'の外輪S1の画像濃度は通常均一ではな
く、濃淡がある。そこで、外輪S1の種々の濃度例えば
9階級の画像濃度を選択し、各階級の基準濃度を二値画
像を作成する時の閾値として採用し、それぞれの階級の
閾値TをT=T0〜T0+8とする。そして、二値画像作成
手段を用いて各閾値Tを採用した時の外輪S1の二値画
像を作成する。そして、外輪S1は閾値が低いとこの閾
値より高い濃度の部分で例えば図5の(a)で示すよう
に外輪S1に多数の突起が外側に向けてノイズとして形
成され、更に背景色をノイズとして拾う等して外輪S1
にギザギザができ、また、逆に閾値が高いと例えば同図
の(c)で示すように濃度に低い部分で外輪S1に内側
に向かう窪みがノイズとして形成されるようにしてあ
る。
【0023】各閾値Tとそれぞれの閾値Tに対するギザ
ギザ度(ノイズ)の相関関係は例えば図6のグラフで表
すような関係にある。つまり、閾値Tが低いと印影画像
の背景にノイズができてギザギザ度が高くなって山(図
6のAで示す山)を作り、逆に閾値Tが低くても印影画
像の背景にノイズができてギザギザ度が高くなって山
(図6のBで示す山)を作る。従って、A、Bで示す山
の間にできた谷(図6のCで示す谷)を閾値Tとして設
定すると、ギザギザが最も少なく、滑らかな外輪S1
なる。図5や図6は画面上表示されるものではなく、あ
くまでも演算処理上想定されるものである。そして、こ
のような閾値Tとギザギザ度の相関関係から閾値設定手
段が機能し、ギザギザ度が最も低い閾値Tを最適な二値
画像を得る閾値として自動的に設定するようにしてあ
る。そして、これら一連の動作は一瞬のうちに行うよう
にしてある。
【0024】このようにして得られた二値画像が例えば
印鑑登録原簿の登録印影であれば、図3に示すようにそ
の二値画像を記憶装置7へ登録し、格納するようにして
ある。そして、小切手に押印された被照合印影Sを照合
する場合には、記憶装置7で記憶された登録印影は、検
索手段を用いて中央演算処理装置6へ取り込み、照合印
影として用いるようにしてある。また、この二値画像が
小切手に押印された被照合印影Sであれば、後述の重合
操作に用いられる。
【0025】二値画像を重合させる画像重合手段62
は、図4に示すように、上記画像変換手段61によって
得られた最適な二値画像をマスターデータに重ね合わせ
る場合に作動するもので、記憶装置7から読み取られた
登録印影画像、あるいはCCDカメラ2、画像処理装置
5及び画像変換手段61を介して得られた印影画像のX
Y座標を作成し、このXY座標下の二値画像の位置から
その中心位置を演算する中心算出手段と、この中心算出
手段によって得られた中心位置に基づいてXY座標を極
座標へ変換する極座標変換手段と、この極座標変換手段
において得られた極座標に基づいて上記二値画像の基準
位置からの回転角度を算出する回転角度算出手段と、上
記二値画像を他の二値画像に重ね合わせるように平行及
び回転移動させる平行・回転移動手段とを備えている。
また、画像変換手段61、画像重合手段62を介して得
られた登録印影の二値画像と被照合印影の二値画像S'
は表示装置8の画面上で重ね合わせ、被照合印影Sを評
価するようにしてある。
【0026】中心算出手段を用いて中心位置をXY座標
下で算出する場合には、図7の(a)に示すように、二
値画像を複数箇所でその画像に対して水平方向で等間隔
に水平線を複数本描き、その中心点を得、複数の中心点
を通る直線X=aY+bのa、bを最小二乗法によって
算出するようにしてある。次いで、図7の(b)に示す
ように、その二値画像を複数箇所でその画像に対して垂
直方向で等間隔に垂直線を複数本描き、その中心点を
得、複数の中心点を通る直線Y=cX+dのc、dを最
小二乗法によって算出するようにしてある。そして、算
出された両直線の交点を二値画像の中心位置(x0
0)として算出するようにしてある。また、極座標変
換手段は、二値画像の中心位置(x0,y0)を基準にし
て極座標に変換し、図8の(a)、(b)に示すよう
に、それぞれの極座標において複数の同心円を描くと共
に各同心円を複数中心角が等しくなるように複数に分割
するようにしてある。回転角算出手段は、それぞれの極
座標における基準位置に基づいてサンプリングデータを
同図の(b)での矢印で示すように正逆回転させながら
マスターデータ(同図に(a))にパターンマッチング
させることにより複数に分割された互いに対応する各二
値画像の各ピクセルを比較し、両二値画像の一致率から
回転角度を算出するようにしてある。
【0027】そして、平行・回転移動手段は、図4に示
すように、上記各手段によって得られた結果に基づいて
サンプリングデータの二値画像をマスターデータの二値
画像へ重ねた後、前者の二値画像を上記回転角度だけ回
転させて両二値画像を重ね合わせるようにしてある。そ
して、重なり合った両二値画像を表示装置8へ転送し、
視覚的に照合し易く且つ互いに異なる色、例えば背景色
を白とした表示画面上に登録印影を赤色で表示し、被照
合印影を黒色で表示して赤色画像上に上書きし、画面上
で赤色の登録印影画像S'と黒色の被照合印影画像S'の
重なり具合を見て、被照合印影Sの真贋を評価するよう
にしてある。これら一連の動作は一瞬のうちに行うよう
にしてある。
【0028】また、本実施例の印鑑照合装置は、画像重
合手段62によって基準となる二値画像に重ね合わせた
二値画像を表示装置8の画面上で一致した画素数を算出
し、一致した画素数が最も大きくなるまで平行・回転移
動手段が平行移動及び回転移動による補正を行って重な
り具合を微調整するようにしてある。この微調整は補正
値が変化しなくなるまで複数回(例えば最大限5回程
度)繰り返すようにしてある。この重なり具合は、上記
各二値画像を表示装置8において上述の赤及び黒の2色
でカラー表示するようにしてあるため、視覚的に簡単に
評価できるようになっている。
【0029】また、上記操作卓9は、例えば図9に示す
ように、テンキー91と、その周囲に配列されたファン
クションキー92を有し、これらの各キー91、92に
各種の機能が割り振られている。例えばテンキー91
は、後述のように、記憶装置7に格納された登録印影を
読み込む時の照合番号を入力したり、被照合印影を移動
させる場合などに用いられるようにしてある。また例え
ば、ファンクションキー92は、「f・10」キーはマ
スターデータを読み込む場合に用いられ、「f・9」キ
ーは読み込まれたマスターデータを記憶装置7に格納す
る場合に用いられ、「f・6」、「f・5」、「f・4」
の各キーはそれぞれCCDカメラ4によって撮像された
登録印影データをマスターデータとして取り込み、記憶
装置7へ格納する場合などに用いられ、「f・1」、
「f・2」キーはそれぞれ登録印影、被照合印影を表示
装置8の画面7Aに表示する場合に用いられ、「f・
3」キーは登録印影、被照合印影の読み込みを実行する
場合に用いられるようになっている。その他、これらの
テンキー91、ファンクションキー92は、閾値を変え
たり、表示色を設定したり、表示色を記憶装置7へ格納
したりする場合に用いられる。
【0030】次に動作について説明する。例えば小切手
Cに押印された印影を記憶装置7に格納された登録印影
(マスターデータ)と照合する場合には、まず、図1、
図2に示す落射照明装置2を用いて基準面1を落射照明
する。この落射照明領域3は小切手Cの被照合印影Sを
位置決めする際の位置決め手段となる。そこで、小切手
Cの被照合印影Sを照合する場合には、落射照明領域3
が撮像位置の目印になるため、図2の(b)で示すよう
に落射照明領域3内に小切手Cの被照合印影Sを入れれ
ば、被照合印影Sを撮像位置に位置決めすることがで
き、CCDカメラ4によって被照合印影Sを確実に撮像
することができる。そして、落射照明領域3はCCDカ
メラ4の焦点距離に合わせることができるため、落射照
明領域3の全境界(丸あるいは四角形状)を明瞭にする
ことができる。
【0031】CCDカメラ4では被照合印影Sの赤色画
像と緑色画像が得られるので、印影抽出部で更に赤色画
像から緑色画像を減算処理し、被照合印影Sの朱肉色以
外の白色、緑色、黄色及び黒色等の雑音が消去された赤
色画像を得ることができる。その結果、小切手のゴム印
や図柄等が消去された、被照合印影Sのみを抽出した撮
像画像を得ることができる。
【0032】一方、登録印影を記憶装置7へ格納する場
合には、登録原簿の用紙に押印された登録印影を落射照
明領域3内に位置決めした後、登録実行キーである「f
・3」キーを押圧すると、CCDカメラ4が作動して登
録印影を撮像し、登録印影のみを抽出した撮像画像を得
る。その後「f・4」〜「f・6」キーを押圧すると、そ
の撮像画像を二値化して最適二値画像を得て記憶装置7
へ格納する。多数の登録印影を記憶装置7へ格納した
後、被照合印影Sを照合する場合には、テンキー61を
用いて被照合印影の口座番号を入力し、「f・10」キ
ーを押すと、検索手段が作動して記憶装置7からその口
座番号に該当する二値画像化された登録印影をマスター
データとして読み出し、中央演算処理装置6へ転送す
る。中央演算処理装置6ではそのマスターデータをデー
タ変換して二値画像化し、そのXY座標下で中心位置を
算出した後、そのXY座標を極座標へ変換する。
【0033】一方、「f・3」キーを押圧すると被照合
印影Sの読み込みを以下のようにして実行する。即ち、
CCDカメラ4が被照合印影Sを赤色画像と緑色画像を
撮像し、赤色画像から緑色画像を減算処理して小切手の
背景である図柄やゴム印等を捨象して被照合印影Sのみ
を抽出した撮像画像を得る。この撮像信号を画像処理装
置5へ送信すると、画像処理装置5では撮像画像の画像
処理を行って朱肉の濃淡に即した濃淡を有する印影画像
を得る。この印影画像は被照合印影Sの朱肉ムラなどを
忠実に再現しているため、そのままでは外輪S1や文字
部分などに濃度ムラがあり、登録印影(マスターデー
タ)との照合が難しい。そのため、画像処理装置5では
処理後の印影画像信号を画像変換手段61へ送信し、こ
こで画像信号に基づいて二値画像を作成する。それには
まず、二値画像作成手段が画像処理装置5の印影画像の
所定の基準部位例えば外輪S1の画像の中からその濃淡
に即して9階級の基準濃度を選択し、それぞれの基準濃
度に即して外輪S1のギザギザ度を算出し、図5の
(a)〜(c)で示す仮想の画像を得る。その後、閾値
設定手段が図6で示すようにギザギザ度が最も小さくな
って外輪S1が最もスムースで最も原形に近い形状とな
る閾値Tを選択し、二値画像の閾値Tを自動的に設定す
る。この段階で朱肉ムラの影響が軽減される。これによ
り被照合印影Sの外輪S1及び文字部分が最も綺麗に再
現された閾値Tの濃度からなる二値画像を作成し、この
二値画像を画像重合手段へ送信する。
【0034】そして、画像重合手段62では、中心位置
算出手段が被照合印影Sの二値画像をXY座標下で中心
位置(x0,y0)を算出した後、極座標変換手段がその
XY座標を極座標に変換する。座標変換後、このサンプ
ルデータと既に読み込まれているマスターデータをマッ
チングし、それぞれの極座標下で基準位置からの回転方
向のズレ角度を基にサンプルデータの回転量(回転角
度)を算出する。引き続き、平行・回転移動手段がサン
プルデータをマスターデータ上に平行移動させ、更に回
転量だけ回転移動させて両者を重ね合わせる。この時、
マスターデータとサンプルデータ間の一致度合いを画素
数に基づいて算出する。それには、サンプルデータの中
心を上下左右へ1画素ずつ移動させながら補正した後、
サンプルデータを微量角度ずつ時計方向あるいは反時計
方向へ移動させて補正する。そして、補正値が変化しな
くなるまでこのような微調整を繰り返す。この微調整を
最大限5回繰り返せば、両者は一致する。そして、中央
演算処理装置6から表示装置9へデータを転送すると、
その画面7A上に重なり合ったマスターデータ及びサン
プルデータが描画されて表示される。その表示形態とし
て、マスターデータは赤色で表示され、サンプルデータ
は黒色でマスターデータに上書きして表示され、赤色マ
スターデータ上に黒色サンプルデータが重ね合わされ
る。このようにマスターデータを赤、サンプルデータを
黒にすることによって、両者間の色合いの差から両者間
の重なり具合が鮮明になり、特に、サンプルデータは画
像処理、画像変換処理によりマスターデータと比較して
外輪S1、文字などが細線化しているため、マスターデ
ータの赤色上をサンプルデータの黒色がなぞった状態を
くっきりと表示して画面7A上でサンプルデータを容易
に照合、評価することができる。そして、本実施例で
は、上述した被照合印影の撮像からその登録印影への重
ね合わせまでを2〜3秒程度の短時間で行うことができ
る。
【0035】以上説明したように本実施例によれば、小
切手に押印された被照合印影Sを基準面1に置き、その
被照合印影SをCCDカメラ4により撮像し、この撮像
画像を画像処理した後、この被照合印影画像を予め記憶
装置7に登録されている登録印影画像と照合する場合
に、CCDカメラ4を用いて小切手の被照合印影Sを撮
像する際に、落射照明装置2を用いて基準面1を落射照
明して落射照明領域3を非照明領域から区画し、この照
明領域3を被照合印影Sの位置合わせ手段として用いる
ようにしたため、被照合印影Sを撮像する際にその被照
合印影Sを落射照明領域3へ簡単且つ短時間に位置決め
し、被照合印影SをCCDカメラ4により確実に撮像す
ることができる。
【0036】また、本実施例によれば、被照合印影Sを
予め記憶装置7に登録されている登録印影画像と照合す
る場合に、CCDカメラ4を用いて被照合印影Sを撮像
する際に、CCDカメラ4を介して被照合印影Sの赤色
画像と緑色画像を得た後、赤色画像から緑色画像を減算
処理するようにしたため、小切手のゴム印、背景図柄等
を捨象して被照合印影Sのみを抽出した撮像画像を得る
ことができる。
【0037】また、本実施例によれば、小切手に押印さ
れた被照合印影Sを基準面1に置き、その被照合印影S
をCCDカメラ4により撮像し、この撮像画像を画像処
理した後、この被照合印影画像を予め記憶装置7に登録
されている登録印影画像と照合する際に、登録印影画像
を画面上に赤色表示し、この赤色画像の上から被照合印
影画像を重ね合わせて黒色表示するようにしたため、赤
色の登録印影画像上を黒色の被照合印影画像がなぞった
状態をくっきりと表示して画面7A上で被照合印影Sを
容易に照合、評価することができる。
【0038】また、本実施例によれば、画像処理装置5
による処理画像を被照合印影Sまたは登録印影の原形に
より近似した最適画像へ変換する画像変換手段62を設
け、この画像変換手段62は、上記画像処理装置5の印
影画像の外輪S1の中から複数の基準濃度を選択し且つ
各基準濃度に即して印影画像からそれぞれの二値画像を
作成する二値画像作成手段と、この二値画像作成手段に
より作成された複数の二値画像の中から上記基準部位に
最も近い形状となる基準濃度を二値化の閾値として設定
する閾値設定手段とを備えているため、被照合印影Sの
背景色やその朱肉ムラの影響を極力排除すると共に外光
の影響を排除し、被照合印影を鮮明且つより原形に近い
状態で復元して表示し、登録印影に対する被照合印影の
照合をより確実に行うことができる。
【0039】また、本実施例によれば、小切手に押印さ
れた被照合印影Sより大面積で基準面1を被照合印影S
の位置決め範囲として落射照明する落射照明装置2と、
この落射照明装置2の落射光線の光軸と一致する光軸を
有し且つ基準面1の落射照明領域3の範囲内で被照合印
影Sを撮像するCCDカメラ4と、これにより撮像され
た印影を画像処理する画像処理装置5と、これにより処
理された画像を最適画像に変換する画像変換手段61
と、これにより変換された印影画像を格納する記憶装置
7と、これに格納された登録印影画像を検索する検索手
段と、この検索手段により検索された登録印影画像に画
像処理された被照合印影画像を重ね合わせる画像重合手
段62とを備え、被照合印影画像と登録印影画像とを表
示装置8において重ね合わせて表示し、被照合印影を登
録印影と照合するようにしたため、被照合印影Sを撮像
する際にその被照合印影を簡単且つ短時間に位置決めす
ることができ、しかも、紙片に図柄があったり、被照合
印影Sに朱肉ムラがあるなどしてもそれぞれの影響を極
力排除すると共に外光の影響を排除して登録印影との照
合をより確実且つ短時間で行うことができる。
【0040】尚、本発明は上記実施例に何等制限される
ものではない。例えば、被照合印影Sは登録印影を撮像
する際、各印影の位置決め手段として用いる落射照明領
域3は、落射照明による照明領域に限らず、斜め方向か
ら照明することによって得られる照明領域であっても良
く、要は照明領域を非照明領域から明瞭に区画できる照
明手段であればいかなる照明手段を用いても良い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1及
び請求項2に記載の発明によれば、撮像手段を用いて被
照合印影を撮像する際に、落射照明手段などの照明手段
を用いて基準面を照明して照明領域を非照明領域から区
画し、この照明領域を被照合印影の位置合わせ手段とし
て用いるようにしたため、被照合印影を撮像する際にそ
の被照合印影を簡単且つ短時間に位置決めして撮像する
ことができる印鑑照合方法を提供することができる。
【0042】また、本発明の請求項3の発明によれば、
撮像手段を用いて上記被照合印影を撮像する際に、上記
被照合印影の赤色画像と緑色画像を得た後、赤色画像か
ら緑色画像を減算処理するようにしたため、紙片にゴム
印や図柄等があってもこれらを捨象して押印された印影
のみを抽出して撮像できる印鑑照合方法を提供すること
ができる。
【0043】また、本発明の請求項4の発明によれば、
被照合印影と登録印影を表示手段の画面上で重ね合わせ
て照合する際、登録印影画像を画面上に赤色画像として
表示し、この赤色画像に上記被照合印影画像の黒色画像
を上書き表示するようにしたため、赤色の登録印影画像
上を黒色の被照合印影画像がなぞった状態をくっきりと
表示して画面上で被照合印影を容易に照合、評価できる
印鑑照合方法を提供することができる。
【0044】また、本発明の請求項5の発明によれば、
印鑑照合装置に、画像処理手段による処理画像を各印影
の原形により近似した最適画像へ変換する画像変換手段
を設け、上記画像変換手段は、印影画像の所定の基準部
位の中から複数の基準濃度を選択し且つ各基準濃度に即
して印影画像からそれぞれの二値画像を作成する二値画
像作成手段と、この二値画像作成手段により作成された
複数の二値画像の中から上記基準部位に最も近い形状と
なる基準濃度を二値化の閾値として設定する閾値設定手
段とを備えているため、被照合印影Sの背景色やその朱
肉ムラの影響を極力排除し、被照合印影を鮮明且つより
原形に近い状態で復元して表示し、登録印影に対する被
照合印影の照合をより確実に行うことができる印鑑照合
装置を提供することができる。
【0045】また、本発明の請求項6の発明によれば、
紙片に押印された印影より大面積で各印影の位置決め区
域として基準面を落射照明する落射照明手段と、この落
射照明手段の落射光線の光軸と一致する光軸を有し且つ
上記基準面の落射照明領域内で上記印影を撮像する撮像
手段と、この撮像手段により撮像された印影を画像処理
する画像処理手段と、この画像処理手段により処理され
た画像を最適画像に変換する画像変換手段と、この画像
変換手段により変換された印影画像を格納する格納手段
と、この格納手段に格納された登録印影画像を検索する
検索手段と、この検索手段により検索された登録印影画
像に上記画像変換手段により変換処理された被照合印影
画像を重ね合わせる画像重合手段とを備え、上記被照合
印影画像と上記登録印影画像とを表示手段において重ね
合わせて表示するようにしたため、被照合印影を撮像す
る際にその被照合印影を簡単且つ短時間に位置決めして
確実に撮像することができ、しかも、紙片にゴム印や図
柄等があったり、被照合印影に朱肉ムラがあってもそれ
ぞれの影響を極力排除すると共に外光の影響を排除して
登録印影との照合をより確実且つ短時間で行うことがで
きる印鑑照合装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印鑑照合装置の一実施例の各構成機器
を示す正面図である。
【図2】図1に示す印鑑照合装置を構成する落射照明装
置及びCCDカメラを示す図で、同図の(a)は落射照
明装置とCCDカメラの関係を示す構成図、同図の
(b)は落射照明領域に小切手の被照合印影を位置決め
した状態を示す平面図である。
【図3】図1に示す印鑑照合装置の構成を示すブロック
図である。
【図4】図1に示す印鑑照合装置を用いて被照合印影を
登録印影と照合する過程を示すフロー図である。
【図5】図3に示す画像変換手段を用いて3種類の閾値
について二値画像を作成した状態を示すサンプリングデ
ータ(被照合印影)の外輪の状態を示す図である。
【図6】CCDカメラで撮像された被照合印影画像の外
輪にける種々の画像濃度に関する閾値と外輪のギザギザ
度との関係を示すグラフである。
【図7】(a)及び(b)は図3に示す画像重合手段の
中心位置算出手段を用いて二値画像の中心位置を算出す
る過程を示す概念図である。
【図8】(a)及び(b)は図3に示す画像重合手段の
極座標変換手段に基づいてサンプルデータの回転量を検
出する過程を示す概念図である。
【図9】図1に示す操作卓のテンキー及びファンクショ
ンキーを示す平面図である。
【符号の説明】
1 基準面 2 落射照明装置 3 落射照明領域 4 CCDカメラ(撮像手段) 5 画像処理装置(画像処理手段) 6 中央演算処理装置(中央演算処理) 7 記憶装置(格納手段) 8 表示装置(表示手段) 61 画像変換手段 62 画像重合手段 S 印影 S' 印影画像(二値化後の印影画像)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙片に押印された被照合印影を基準面に
    置き、その被照合印影を撮像手段により撮像し、この撮
    像画像を画像処理した後、この被照合印影画像を予め記
    憶手段に登録されている登録印影画像と照合する印鑑照
    合方法において、上記撮像手段を用いて上記被照合印影
    を撮像する際に、照明手段を用いて上記基準面を照明し
    て照明領域を非照明領域から区画し、この照明領域を上
    記被照合印影の位置合わせ手段として用いることを特徴
    とする印鑑照合方法。
  2. 【請求項2】 紙片に押印された被照合印影を基準面に
    置き、その被照合印影を撮像手段により撮像し、この撮
    像画像を画像処理した後、この印影画像を予め記憶手段
    に登録されている登録印影と照合する印鑑照合方法にお
    いて、上記撮像手段を用いて上記被照合印影を撮像する
    際に、落射照明手段を用いて上記基準面を照明して照明
    領域を非照明領域から区画し、この照明領域を上記被照
    合印影の位置合わせ手段として用いることを特徴とする
    印鑑照合方法。
  3. 【請求項3】 紙片に押印された被照合印影を基準面に
    置き、その被照合印影を撮像手段により撮像し、この撮
    像画像を画像処理した後、この被照合印影画像を予め記
    憶手段に登録されている登録印影画像と照合する印鑑照
    合方法において、上記撮像手段を用いて上記被照合印影
    を撮像する際に、上記被照合印影の赤色画像と緑色画像
    を得た後、赤色画像から緑色画像を減算処理することを
    特徴とする印鑑照合方法。
  4. 【請求項4】 紙片に押印された被照合印影を基準面に
    置き、その被照合印影を撮像手段により撮像し、この撮
    像画像を画像処理した後、この被照合印影画像を予め記
    憶手段に登録されている登録印影画像と照合する際に、
    これらの両印影画像を表示手段の画面上で重ね合わせて
    照合する印鑑照合方法であって、上記登録印影画像を上
    記画面上に赤色画像として表示し、この赤色画像に上記
    被照合印影画像の黒色画像を上書き表示することを特徴
    とする印鑑照合方法。
  5. 【請求項5】 紙片に押印された被照合印影を撮像手段
    により撮像し、この撮像画像を画像処理手段により画像
    処理した後、この印影画像を予め記憶手段に登録されて
    いる登録印影と照合する印鑑照合装置において、上記画
    像処理手段による処理画像を上記各印影の原形により近
    似した最適画像へ変換する画像変換手段を設け、上記画
    像変換手段は、上記印影画像の所定の基準部位の中から
    複数の基準濃度を選択し且つ各基準濃度に即して上記印
    影画像からそれぞれの二値画像を作成する二値画像作成
    手段と、この二値画像作成手段により作成された複数の
    二値画像の中から上記基準部位に最も近い形状となる基
    準濃度を二値化の閾値として設定する閾値設定手段とを
    備えたことを特徴とする印鑑照合装置。
  6. 【請求項6】 紙片に押印された印影より大面積で各印
    影の位置決め区域として基準面を落射照明する落射照明
    手段と、この落射照明手段の落射光線の光軸と一致する
    光軸を有し且つ上記基準面の落射照明領域内で上記印影
    を撮像する撮像手段と、この撮像手段により撮像された
    印影を画像処理する画像処理手段と、この画像処理手段
    により処理された画像を最適画像に変換する画像変換手
    段と、この画像変換手段により変換された印影画像を格
    納する格納手段と、この格納手段に格納された登録印影
    画像を検索する検索手段と、この検索手段により検索さ
    れた登録印影画像に上記画像変換手段により変換処理さ
    れた被照合印影画像を重ね合わせる画像重合手段とを備
    え、上記被照合印影画像と上記登録印影画像とを表示手
    段において重ね合わせて表示することを特徴とする印鑑
    照合装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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