JPH09127409A - 収差補正光学系および該光学系を備えた位置合わせ装置 - Google Patents
収差補正光学系および該光学系を備えた位置合わせ装置Info
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- JPH09127409A JPH09127409A JP7303932A JP30393295A JPH09127409A JP H09127409 A JPH09127409 A JP H09127409A JP 7303932 A JP7303932 A JP 7303932A JP 30393295 A JP30393295 A JP 30393295A JP H09127409 A JPH09127409 A JP H09127409A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡易な構成で、他の収差にほとんど影響を与
えることなくコマ収差を容易に補正すること。 【解決手段】 第1面からの光を集光して第2面上に第
1面の像を形成するための第1結像光学系と、第2面に
形成された第1面の像からの光を集光して第3面上に第
1面の像を再形成するための第2結像光学系とを備えた
光学系において、第2結像光学系内の光路中には、第2
結像光学系で発生するコマ収差をほぼ相殺するためのコ
マ収差を発生する補正光学系が設けられ、補正光学系を
偏心させることによって光学系全体のコマ収差を補正す
る。
えることなくコマ収差を容易に補正すること。 【解決手段】 第1面からの光を集光して第2面上に第
1面の像を形成するための第1結像光学系と、第2面に
形成された第1面の像からの光を集光して第3面上に第
1面の像を再形成するための第2結像光学系とを備えた
光学系において、第2結像光学系内の光路中には、第2
結像光学系で発生するコマ収差をほぼ相殺するためのコ
マ収差を発生する補正光学系が設けられ、補正光学系を
偏心させることによって光学系全体のコマ収差を補正す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコマ収差を
補正するための収差補正光学系およびこの収差補正光学
系を備えた位置合わせ装置に関する。本発明は特に、半
導体素子または液晶表示素子等を製造する際に使用され
る投影露光装置において、感光基板上のアライメントマ
ークの位置に基づいてその感光基板の位置合わせを行う
アライメント装置に適用して好適なものである。
補正するための収差補正光学系およびこの収差補正光学
系を備えた位置合わせ装置に関する。本発明は特に、半
導体素子または液晶表示素子等を製造する際に使用され
る投影露光装置において、感光基板上のアライメントマ
ークの位置に基づいてその感光基板の位置合わせを行う
アライメント装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子(または液晶表示素子等)
は、一般に感光材料が塗布されたウエハ(またはガラス
プレート等)上に複数層の回路パターンを積み重ねて形
成される。このため、回路パターンをウエハ上に露光す
るための投影露光装置には、これから露光するマスク
(レチクル)のパターンと既に回路パターンが形成され
ているウエハの各ショット領域との位置合わせを行うた
めのアライメント装置(位置合わせ装置)が備えられて
いる。
は、一般に感光材料が塗布されたウエハ(またはガラス
プレート等)上に複数層の回路パターンを積み重ねて形
成される。このため、回路パターンをウエハ上に露光す
るための投影露光装置には、これから露光するマスク
(レチクル)のパターンと既に回路パターンが形成され
ているウエハの各ショット領域との位置合わせを行うた
めのアライメント装置(位置合わせ装置)が備えられて
いる。
【0003】従来のこの種のアライメント装置として
は、特開平4−65603号公報や特開平4−2732
46号公報等に開示のオフ・アクシス方式で且つ撮像方
式のアライメント装置が知られている。このアライメン
ト装置では、ハロゲンランプ等の光源から射出される波
長帯域幅の広い光でウエハ上のアライメントマーク(ウ
エハマーク)を照明する。そして、ウエハマークの拡大
像を撮像素子上に形成し、得られた撮像信号を画像処理
することによって、ウエハマークの位置検出を行う。撮
像方式のアライメント装置の検出系は、FIA(Field
Image Alignment)系とも呼ばれている。
は、特開平4−65603号公報や特開平4−2732
46号公報等に開示のオフ・アクシス方式で且つ撮像方
式のアライメント装置が知られている。このアライメン
ト装置では、ハロゲンランプ等の光源から射出される波
長帯域幅の広い光でウエハ上のアライメントマーク(ウ
エハマーク)を照明する。そして、ウエハマークの拡大
像を撮像素子上に形成し、得られた撮像信号を画像処理
することによって、ウエハマークの位置検出を行う。撮
像方式のアライメント装置の検出系は、FIA(Field
Image Alignment)系とも呼ばれている。
【0004】撮像方式のアライメント装置では、広帯域
照明であるため、ウエハ上のフォトレジスト層での薄膜
干渉の影響が低減される。さらに、検出対象とするウエ
ハマークが非対称マークであるときにも、得られたウエ
ハマークの拡大像中から特定のエッジを選択する等の処
理により、その非対称性の影響を軽減することができ
る。このように、撮像方式のアライメント装置は、様々
なプロセスウエハに対して高精度なアライメントを行う
ことができる。
照明であるため、ウエハ上のフォトレジスト層での薄膜
干渉の影響が低減される。さらに、検出対象とするウエ
ハマークが非対称マークであるときにも、得られたウエ
ハマークの拡大像中から特定のエッジを選択する等の処
理により、その非対称性の影響を軽減することができ
る。このように、撮像方式のアライメント装置は、様々
なプロセスウエハに対して高精度なアライメントを行う
ことができる。
【0005】また、従来のアライメント装置として、T
TL(スルー・ザ・レンズ)方式で且つ撮像方式のアラ
イメント装置も知られている。TTL方式の場合では、
露光光の波長とアライメント用の検出光の波長とが互い
に異なるため、露光用の投影光学系においてアライメン
ト用の検出光に対して収差が発生する。そこで、例えば
特公平2−35446号公報に開示されたTTL方式の
アライメント装置では、アライメント用の検出光に対し
て投影光学系で発生するコマ収差を光軸に対して斜めに
配置された1枚の平行平面板で補正し、この平行平面板
により発生する非点収差をさらに別の2枚の平行平面板
で補正している。
TL(スルー・ザ・レンズ)方式で且つ撮像方式のアラ
イメント装置も知られている。TTL方式の場合では、
露光光の波長とアライメント用の検出光の波長とが互い
に異なるため、露光用の投影光学系においてアライメン
ト用の検出光に対して収差が発生する。そこで、例えば
特公平2−35446号公報に開示されたTTL方式の
アライメント装置では、アライメント用の検出光に対し
て投影光学系で発生するコマ収差を光軸に対して斜めに
配置された1枚の平行平面板で補正し、この平行平面板
により発生する非点収差をさらに別の2枚の平行平面板
で補正している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
撮像方式のアライメント装置の結像光学系では、加工、
組立、調整等の製造工程において、僅かながら収差が残
存している。光学系内に収差が残存していると、撮像面
上でのウエハマーク像のコントラストが低下したり、ウ
エハマーク像に歪が生じたりして、マーク位置の検出誤
差が発生する。近年、回路パターンの線幅の微細化に伴
い、益々高精度のアライメントが必要とされるようにな
っている。したがって、上述のような僅少な残存収差に
よるアライメント精度の低下も無視することができなく
なってきている。
撮像方式のアライメント装置の結像光学系では、加工、
組立、調整等の製造工程において、僅かながら収差が残
存している。光学系内に収差が残存していると、撮像面
上でのウエハマーク像のコントラストが低下したり、ウ
エハマーク像に歪が生じたりして、マーク位置の検出誤
差が発生する。近年、回路パターンの線幅の微細化に伴
い、益々高精度のアライメントが必要とされるようにな
っている。したがって、上述のような僅少な残存収差に
よるアライメント精度の低下も無視することができなく
なってきている。
【0007】光学系内に残存する収差のうち、特にコマ
収差がウエハマーク像の検出に及ぼす影響は大きい。す
なわち、軸対称なコマ収差や偏心コマ収差などの非対称
な横収差が光学系内に発生していると、撮像面上に投影
されるウエハマーク像は、理想結像の場合と比べて位置
ずれして計測される。また、ウエハマークの形状すなわ
ちそのピッチ、デューティ比、段差等が変化した場合
や、ウエハマークがデフォーカス状態で撮像面上に投影
された場合、ウエハマーク像にコマ収差が存在すると、
ウエハマーク像の非対称性の度合いが様々に変化し、且
つウエハマークの計測位置のずれ量も様々に変化するこ
とになる。
収差がウエハマーク像の検出に及ぼす影響は大きい。す
なわち、軸対称なコマ収差や偏心コマ収差などの非対称
な横収差が光学系内に発生していると、撮像面上に投影
されるウエハマーク像は、理想結像の場合と比べて位置
ずれして計測される。また、ウエハマークの形状すなわ
ちそのピッチ、デューティ比、段差等が変化した場合
や、ウエハマークがデフォーカス状態で撮像面上に投影
された場合、ウエハマーク像にコマ収差が存在すると、
ウエハマーク像の非対称性の度合いが様々に変化し、且
つウエハマークの計測位置のずれ量も様々に変化するこ
とになる。
【0008】ウエハマークの形状は、半導体製造工程毎
に異なる。このため、コマ収差が残存した光学系を介し
てウエハのアライメント(位置合わせ)を行うと、プロ
セスオフセットが発生したり、重ね合わせ精度の再現性
が悪化したりして、アライメント精度が低下する。ま
た、結像光学系の光学性能(物体側開口数、倍率など)
や画像処理の方式によって、光学系に許容されるコマ収
差量は多少異なるものの、高精度のアライメントを可能
とするには残存コマ収差量がほぼ0でなくてはならな
い。
に異なる。このため、コマ収差が残存した光学系を介し
てウエハのアライメント(位置合わせ)を行うと、プロ
セスオフセットが発生したり、重ね合わせ精度の再現性
が悪化したりして、アライメント精度が低下する。ま
た、結像光学系の光学性能(物体側開口数、倍率など)
や画像処理の方式によって、光学系に許容されるコマ収
差量は多少異なるものの、高精度のアライメントを可能
とするには残存コマ収差量がほぼ0でなくてはならな
い。
【0009】この点に関して、従来のアライメント装置
では、光学系の製造上の精度を極力高めることにより、
コマ収差を含む諸収差の発生を抑えていた。しかしなが
ら、光学系の製造上の精度を高めるだけでは、上述のア
ライメント精度の要請に応えるほどにコマ収差を十分除
去することが非常に困難であると共に、要請に応えるほ
どに光学系の製造上の精度を高めることには、製造コス
ト的にも限界があった。
では、光学系の製造上の精度を極力高めることにより、
コマ収差を含む諸収差の発生を抑えていた。しかしなが
ら、光学系の製造上の精度を高めるだけでは、上述のア
ライメント精度の要請に応えるほどにコマ収差を十分除
去することが非常に困難であると共に、要請に応えるほ
どに光学系の製造上の精度を高めることには、製造コス
ト的にも限界があった。
【0010】また、上述のように、特公平2−3544
6号公報に開示されたTTL方式のアライメント装置で
は、コマ収差を低減させるために平行平面板を斜めに配
置している。しかしながら、この斜めに配置した平行平
面板により、逆に非点収差や分散等の収差が発生する。
このため、平行平面板により発生した収差を補正するの
に、さらに新たな光学部材の追加が必要となる。すなわ
ち、光軸に対して非対称に(斜めに)配置された平行平
面板でコマ収差の補正を行う場合、例えば像面傾斜、非
点収差、分散等の他の諸収差が発生する。その結果、マ
ーク像の像質が劣化してしまい、却ってマーク位置の検
出精度の低下を招くことになる。そして、この諸収差を
補正するために収差補正部材をさらに追加する必要があ
るので、光学系が大型化し、且つ製造コストも高くなる
という不都合があった。
6号公報に開示されたTTL方式のアライメント装置で
は、コマ収差を低減させるために平行平面板を斜めに配
置している。しかしながら、この斜めに配置した平行平
面板により、逆に非点収差や分散等の収差が発生する。
このため、平行平面板により発生した収差を補正するの
に、さらに新たな光学部材の追加が必要となる。すなわ
ち、光軸に対して非対称に(斜めに)配置された平行平
面板でコマ収差の補正を行う場合、例えば像面傾斜、非
点収差、分散等の他の諸収差が発生する。その結果、マ
ーク像の像質が劣化してしまい、却ってマーク位置の検
出精度の低下を招くことになる。そして、この諸収差を
補正するために収差補正部材をさらに追加する必要があ
るので、光学系が大型化し、且つ製造コストも高くなる
という不都合があった。
【0011】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、簡易な構成で、他の収差にほとんど影響を与
えることなくコマ収差を容易に補正することのできる収
差補正光学系を提供することを目的とする。また、本発
明は、位置合わせ用のマークの位置を高精度に検出する
ことのできる、収差補正光学系を備えた位置合わせ装置
を提供することを目的とする。
のであり、簡易な構成で、他の収差にほとんど影響を与
えることなくコマ収差を容易に補正することのできる収
差補正光学系を提供することを目的とする。また、本発
明は、位置合わせ用のマークの位置を高精度に検出する
ことのできる、収差補正光学系を備えた位置合わせ装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の収差
補正光学系では、第1面からの光を集光して第2面上に
前記第1面の像を形成するための第1結像光学系と、前
記第2面に形成された前記第1面の像からの光を集光し
て第3面上に前記第1面の像を再形成するための第2結
像光学系とを備えた光学系において、前記第2結像光学
系内の光路中には、前記第2結像光学系で発生するコマ
収差をほぼ相殺するためのコマ収差を発生する補正光学
系が設けられ、前記補正光学系を偏心させることによっ
て光学系全体のコマ収差を補正する。この場合、前記補
正光学系はほぼ等倍正立のアフォーカル系であり、前記
第2結像光学系内の光路中においてほぼテレセントリッ
クな空間に配置されていることが好ましい。また、第1
結像光学系は、拡大倍率を有することが好ましい。
補正光学系では、第1面からの光を集光して第2面上に
前記第1面の像を形成するための第1結像光学系と、前
記第2面に形成された前記第1面の像からの光を集光し
て第3面上に前記第1面の像を再形成するための第2結
像光学系とを備えた光学系において、前記第2結像光学
系内の光路中には、前記第2結像光学系で発生するコマ
収差をほぼ相殺するためのコマ収差を発生する補正光学
系が設けられ、前記補正光学系を偏心させることによっ
て光学系全体のコマ収差を補正する。この場合、前記補
正光学系はほぼ等倍正立のアフォーカル系であり、前記
第2結像光学系内の光路中においてほぼテレセントリッ
クな空間に配置されていることが好ましい。また、第1
結像光学系は、拡大倍率を有することが好ましい。
【0013】本発明による第2の収差補正光学系では、
第1面からの光を集光して第2面上に前記第1面の像を
形成するための第1結像光学系と、前記第2面に形成さ
れた前記第1面の像からの光を集光して第3面上に前記
第1面の像を再形成するための第2結像光学系とを備え
た光学系において、前記第2結像光学系内の光路中に
は、前記第2結像光学系で発生する球面収差をほぼ相殺
するための球面収差を発生する補正光学系が設けられ、
前記補正光学系を偏心させることによって光学系全体の
コマ収差を補正する。この場合、前記補正光学系は、ほ
ぼ等倍正立のアフォーカル系であり、前記第2結像光学
系内の光路中において実質的に非テレセントリックな空
間に配置されていることが好ましい。また、前記第1結
像光学系は、拡大倍率を有することが好ましい。
第1面からの光を集光して第2面上に前記第1面の像を
形成するための第1結像光学系と、前記第2面に形成さ
れた前記第1面の像からの光を集光して第3面上に前記
第1面の像を再形成するための第2結像光学系とを備え
た光学系において、前記第2結像光学系内の光路中に
は、前記第2結像光学系で発生する球面収差をほぼ相殺
するための球面収差を発生する補正光学系が設けられ、
前記補正光学系を偏心させることによって光学系全体の
コマ収差を補正する。この場合、前記補正光学系は、ほ
ぼ等倍正立のアフォーカル系であり、前記第2結像光学
系内の光路中において実質的に非テレセントリックな空
間に配置されていることが好ましい。また、前記第1結
像光学系は、拡大倍率を有することが好ましい。
【0014】本発明による第1の位置合わせ装置では、
感光基板上の位置合わせ用マークからの光を集光して前
記位置合わせ用マークの第1像を形成するための第1結
像光学系と、前記位置合わせ用マークの第1像からの光
を集光して前記位置合わせ用マークの第2像を形成する
ための第2結像光学系と、前記第2結像光学系を介して
形成された前記位置合わせ用マークの第2像を検出する
ための検出手段とを備え、前記検出手段の出力に基づい
て前記感光基板の位置合わせを行うための位置合わせ装
置において、前記第2結像光学系内の光路中には、前記
第2結像光学系で発生するコマ収差をほぼ相殺するため
のコマ収差を発生する補正光学系が設けられ、前記補正
光学系を偏心させることによって光学系全体のコマ収差
を補正する。
感光基板上の位置合わせ用マークからの光を集光して前
記位置合わせ用マークの第1像を形成するための第1結
像光学系と、前記位置合わせ用マークの第1像からの光
を集光して前記位置合わせ用マークの第2像を形成する
ための第2結像光学系と、前記第2結像光学系を介して
形成された前記位置合わせ用マークの第2像を検出する
ための検出手段とを備え、前記検出手段の出力に基づい
て前記感光基板の位置合わせを行うための位置合わせ装
置において、前記第2結像光学系内の光路中には、前記
第2結像光学系で発生するコマ収差をほぼ相殺するため
のコマ収差を発生する補正光学系が設けられ、前記補正
光学系を偏心させることによって光学系全体のコマ収差
を補正する。
【0015】本発明による第2の位置合わせ装置では、
感光基板上の位置合わせ用マークからの光を集光して前
記位置合わせ用マークの第1像を形成するための第1結
像光学系と、前記位置合わせ用マークの第1像からの光
を集光して前記位置合わせ用マークの第2像を形成する
ための第2結像光学系と、前記第2結像光学系を介して
形成された前記位置合わせ用マークの第2像を検出する
ための検出手段とを備え、前記検出手段の出力に基づい
て前記感光基板の位置合わせを行うための位置合わせ装
置において、前記第2結像光学系内の光路中には、前記
第2結像光学系で発生する球面収差をほぼ相殺するため
の球面収差を発生する補正光学系が設けられ、前記補正
光学系を偏心させることによって光学系全体のコマ収差
を補正する。
感光基板上の位置合わせ用マークからの光を集光して前
記位置合わせ用マークの第1像を形成するための第1結
像光学系と、前記位置合わせ用マークの第1像からの光
を集光して前記位置合わせ用マークの第2像を形成する
ための第2結像光学系と、前記第2結像光学系を介して
形成された前記位置合わせ用マークの第2像を検出する
ための検出手段とを備え、前記検出手段の出力に基づい
て前記感光基板の位置合わせを行うための位置合わせ装
置において、前記第2結像光学系内の光路中には、前記
第2結像光学系で発生する球面収差をほぼ相殺するため
の球面収差を発生する補正光学系が設けられ、前記補正
光学系を偏心させることによって光学系全体のコマ収差
を補正する。
【0016】本発明による第3の収差補正光学系では、
第1面からの光を第2面上に集光するための第1集光光
学系と、前記2面上に形成された集光点からの光を第3
面上に再集光するための第2集光光学系とを備えた光学
系において、前記第1集光光学系内の光路中には、前記
第1集光光学系で発生するコマ収差をほぼ相殺するため
のコマ収差を発生する補正光学系が設けられ、前記補正
光学系を偏心させることによって光学系全体のコマ収差
を補正する。この場合、前記補正光学系はほぼ等倍正立
のアフォーカル系であり、前記第2結像光学系内の光路
中においてほぼテレセントリックな空間に配置されてい
ることが好ましい。また、第1結像光学系は、拡大倍率
を有することが好ましい。
第1面からの光を第2面上に集光するための第1集光光
学系と、前記2面上に形成された集光点からの光を第3
面上に再集光するための第2集光光学系とを備えた光学
系において、前記第1集光光学系内の光路中には、前記
第1集光光学系で発生するコマ収差をほぼ相殺するため
のコマ収差を発生する補正光学系が設けられ、前記補正
光学系を偏心させることによって光学系全体のコマ収差
を補正する。この場合、前記補正光学系はほぼ等倍正立
のアフォーカル系であり、前記第2結像光学系内の光路
中においてほぼテレセントリックな空間に配置されてい
ることが好ましい。また、第1結像光学系は、拡大倍率
を有することが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明によれば、たとえば製造誤
差等により理想光軸対称のコマ収差が発生している場合
には、補正光学系を偏心させて適量の偏心コマ収差を発
生させる。こうして、結像面上でコマ収差の補正を必要
とする範囲において、製造誤差等による理想光軸対称の
コマ収差を、補正光学系の偏心による偏心コマ収差で相
殺することができる。
差等により理想光軸対称のコマ収差が発生している場合
には、補正光学系を偏心させて適量の偏心コマ収差を発
生させる。こうして、結像面上でコマ収差の補正を必要
とする範囲において、製造誤差等による理想光軸対称の
コマ収差を、補正光学系の偏心による偏心コマ収差で相
殺することができる。
【0018】一方、製造誤差等により結像面全体に亘っ
て一様に偏心コマ収差が発生している場合にも、補正光
学系を偏心させて適量の偏心コマ収差を発生させる。こ
うして、結像面の全域において、製造誤差等による偏心
コマ収差を、補正光学系の偏心による偏心コマ収差で相
殺することができる。なお、補正光学系の偏心に際して
発生する他の収差は、ほとんど無視することのできる程
度である。
て一様に偏心コマ収差が発生している場合にも、補正光
学系を偏心させて適量の偏心コマ収差を発生させる。こ
うして、結像面の全域において、製造誤差等による偏心
コマ収差を、補正光学系の偏心による偏心コマ収差で相
殺することができる。なお、補正光学系の偏心に際して
発生する他の収差は、ほとんど無視することのできる程
度である。
【0019】本発明の実施例を、添付図面に基づいて説
明する。図1は、本発明の第1実施例にかかる位置合わ
せ装置を備えた投影露光装置の構成を概略的に示す図で
ある。また、図2(a)は第1実施例の位置合わせ装置
の結像光学系における物体面と中間像面と像面との共役
関係(結像関係)を示す光路図であり、図2(b)は第
1実施例の位置合わせ装置の結像光学系における瞳の共
役関係を示す光路図である。なお、図2(a)および
(b)では、図1中のハーフミラー7およびミラー9の
図示を省略している。第1実施例では、投影露光装置に
備えられたオフ・アクシス方式で且つ撮像方式のアライ
メント装置(位置合わせ装置)に本発明を適用してい
る。
明する。図1は、本発明の第1実施例にかかる位置合わ
せ装置を備えた投影露光装置の構成を概略的に示す図で
ある。また、図2(a)は第1実施例の位置合わせ装置
の結像光学系における物体面と中間像面と像面との共役
関係(結像関係)を示す光路図であり、図2(b)は第
1実施例の位置合わせ装置の結像光学系における瞳の共
役関係を示す光路図である。なお、図2(a)および
(b)では、図1中のハーフミラー7およびミラー9の
図示を省略している。第1実施例では、投影露光装置に
備えられたオフ・アクシス方式で且つ撮像方式のアライ
メント装置(位置合わせ装置)に本発明を適用してい
る。
【0020】図1において、図示を省略した照明光学系
からの露光光に基づいて、レチクル1のパターンの像が
投影光学系2を介してフォトレジストが塗布されたウエ
ハ3上の各ショット領域(露光領域)に投影される。図
1では、投影光学系2の光軸AX0 に平行な方向にZ軸
を、Z軸に垂直な平面内において図1の紙面に平行な方
向にX軸を、Z軸に垂直な平面内において図1の紙面に
垂直な方向にY軸をそれぞれ設定している。
からの露光光に基づいて、レチクル1のパターンの像が
投影光学系2を介してフォトレジストが塗布されたウエ
ハ3上の各ショット領域(露光領域)に投影される。図
1では、投影光学系2の光軸AX0 に平行な方向にZ軸
を、Z軸に垂直な平面内において図1の紙面に平行な方
向にX軸を、Z軸に垂直な平面内において図1の紙面に
垂直な方向にY軸をそれぞれ設定している。
【0021】ウエハ3は、ウエハステージ4上において
XY平面に平行に保持されている。また、ウエハステー
ジ4は、ウエハ3をZ方向に位置決めするためのZステ
ージ、およびウエハ3をXY平面内において二次元的に
移動させるためのXYステージ等から構成されている。
ウエハ3上においてあるショット領域へのレチクル1の
パターン像の露光が終了すると、ウエハステージ4のス
テッピング(XY平面内における二次元的な移動)動作
により、次のショット領域が投影光学系2の露光視野内
の所定位置に設定される。
XY平面に平行に保持されている。また、ウエハステー
ジ4は、ウエハ3をZ方向に位置決めするためのZステ
ージ、およびウエハ3をXY平面内において二次元的に
移動させるためのXYステージ等から構成されている。
ウエハ3上においてあるショット領域へのレチクル1の
パターン像の露光が終了すると、ウエハステージ4のス
テッピング(XY平面内における二次元的な移動)動作
により、次のショット領域が投影光学系2の露光視野内
の所定位置に設定される。
【0022】以下、いわゆるステップ・アンド・リピー
ト方式により、ステッピング動作を繰り返しながら、ウ
エハ3上の各ショット領域への露光が逐次行われる。な
お、各ショット領域の位置決めを正確に行うために、ウ
エハ3上の各ショット領域には、アライメント用のマー
ク(ウエハマーク)が付設されている。したがって、各
ショット領域への露光に際して、ウエハマークの位置
(ひいては各ショット領域の位置)を計測し、この計測
結果に基づいてウエハステージ4のステッピング量を定
める必要がある。以下の説明では、第1実施例の位置合
わせ装置によって、ウエハ3上の所定のショット領域に
付設された所定のウエハマーク5の位置を計測するもの
とする。
ト方式により、ステッピング動作を繰り返しながら、ウ
エハ3上の各ショット領域への露光が逐次行われる。な
お、各ショット領域の位置決めを正確に行うために、ウ
エハ3上の各ショット領域には、アライメント用のマー
ク(ウエハマーク)が付設されている。したがって、各
ショット領域への露光に際して、ウエハマークの位置
(ひいては各ショット領域の位置)を計測し、この計測
結果に基づいてウエハステージ4のステッピング量を定
める必要がある。以下の説明では、第1実施例の位置合
わせ装置によって、ウエハ3上の所定のショット領域に
付設された所定のウエハマーク5の位置を計測するもの
とする。
【0023】図1の投影露光装置では、投影光学系2の
側方にオフ・アクシス方式のアライメント光学系6を備
えている。アライメント光学系6は、図示を省略したハ
ロゲンランプ等の光源を備えている。光源は、フォトレ
ジストに対する感光性が低く且つ広帯域波長を有する照
明光L1を供給する。照明光L1は、ハーフミラー7で
反射された後、第1対物レンズ8およびミラー9を介し
て、ウエハ3上のウエハマーク5を落射照明する。
側方にオフ・アクシス方式のアライメント光学系6を備
えている。アライメント光学系6は、図示を省略したハ
ロゲンランプ等の光源を備えている。光源は、フォトレ
ジストに対する感光性が低く且つ広帯域波長を有する照
明光L1を供給する。照明光L1は、ハーフミラー7で
反射された後、第1対物レンズ8およびミラー9を介し
て、ウエハ3上のウエハマーク5を落射照明する。
【0024】ウエハマーク5からの反射光は、ミラー9
を経て第1対物レンズ8により集光された後、再びハー
フミラー7に入射する。ハーフミラー7を透過した反射
光は、第2対物レンズ10を介して中間像16を形成す
る。中間像16からの光は、ほぼ等倍のガリレオ型のア
フォーカル系13およびリレーレンズ14を介して、2
次元CCDからなる撮像素子15の撮像面上にウエハマ
ーク5の拡大像を形成する。
を経て第1対物レンズ8により集光された後、再びハー
フミラー7に入射する。ハーフミラー7を透過した反射
光は、第2対物レンズ10を介して中間像16を形成す
る。中間像16からの光は、ほぼ等倍のガリレオ型のア
フォーカル系13およびリレーレンズ14を介して、2
次元CCDからなる撮像素子15の撮像面上にウエハマ
ーク5の拡大像を形成する。
【0025】このように、ミラー9、第1対物レンズ
8、ハーフミラー7、第2対物レンズ10、アフォーカ
ル系13およびリレーレンズ14は、アライメント光学
系6において結像光学系を構成している。そして、第1
対物レンズ8および第2対物レンズ10は、ウエハマー
ク5からの反射光に基づいてウエハマーク5の一次像を
形成するための第1結像光学系を構成している。また、
リレーレンズ14は、ウエハマーク5の一次像からの光
に基づいてウエハマーク5の二次像を形成するための第
1結像光学系を構成している。
8、ハーフミラー7、第2対物レンズ10、アフォーカ
ル系13およびリレーレンズ14は、アライメント光学
系6において結像光学系を構成している。そして、第1
対物レンズ8および第2対物レンズ10は、ウエハマー
ク5からの反射光に基づいてウエハマーク5の一次像を
形成するための第1結像光学系を構成している。また、
リレーレンズ14は、ウエハマーク5の一次像からの光
に基づいてウエハマーク5の二次像を形成するための第
1結像光学系を構成している。
【0026】アフォーカル系13は、第2対物レンズ1
0側から順に、正屈折力を有する正レンズ群11と負屈
折力を有する負レンズ群12とからなる。また、アフォ
ーカル系13は、アライメント光学系6の結像光学系の
光軸AX1 に対して垂直な任意方向に沿って所定範囲内
で任意量だけ一体的に移動(シフト)することができる
ように構成されている。
0側から順に、正屈折力を有する正レンズ群11と負屈
折力を有する負レンズ群12とからなる。また、アフォ
ーカル系13は、アライメント光学系6の結像光学系の
光軸AX1 に対して垂直な任意方向に沿って所定範囲内
で任意量だけ一体的に移動(シフト)することができる
ように構成されている。
【0027】第1実施例では、撮像素子15からの撮像
信号を画像処理することによって、ウエハマーク5の位
置をひいてはウエハ3の各ショット領域の位置を検出す
る。そして、この検出結果に基づいて、ウエハ3の当該
ショット領域を投影光学系2の露光視野内の所定位置に
位置合わせ(アライメント)する。
信号を画像処理することによって、ウエハマーク5の位
置をひいてはウエハ3の各ショット領域の位置を検出す
る。そして、この検出結果に基づいて、ウエハ3の当該
ショット領域を投影光学系2の露光視野内の所定位置に
位置合わせ(アライメント)する。
【0028】次いで、結像光学系における物体面と中間
像面と像面との共役関係を示す図2(a)を参照する
と、合焦状態では第1対物レンズ8の物体側焦点F1 を
通り光軸AX1 に垂直な面上にウエハマーク5が位置し
ている。ウエハマーク5からの光は、第1対物レンズ8
を介した後に、ほぼ平行光束となって第2対物レンズ1
0に入射しする。第2対物レンズ10を介して集光され
た光は、中間像16を形成する。中間像16からの光
は、アフォーカル系13およびリレーレンズ14を介し
て、撮像素子15の撮像面15a上にウエハマーク5の
像を形成する。
像面と像面との共役関係を示す図2(a)を参照する
と、合焦状態では第1対物レンズ8の物体側焦点F1 を
通り光軸AX1 に垂直な面上にウエハマーク5が位置し
ている。ウエハマーク5からの光は、第1対物レンズ8
を介した後に、ほぼ平行光束となって第2対物レンズ1
0に入射しする。第2対物レンズ10を介して集光され
た光は、中間像16を形成する。中間像16からの光
は、アフォーカル系13およびリレーレンズ14を介し
て、撮像素子15の撮像面15a上にウエハマーク5の
像を形成する。
【0029】また、結像光学系における瞳の共役関係を
示す図2(b)を参照すると、第1対物レンズ8の像側
焦点F1'と第2対物レンズ10の物体側焦点F2 とがほ
ぼ合致している。そして、ウエハマーク5からでた光軸
AX1 に平行な主光線は、第2対物レンズ10から射出
される際にも光軸AX1 にほぼ平行となり、さらに中間
像16を経て光軸AX1 にほぼ平行な状態でアフォーカ
ル系13に入射する。アフォーカル系13が配置される
空間がほぼテレセントリックであることは、第1実施例
の構成上特に望ましい条件である。
示す図2(b)を参照すると、第1対物レンズ8の像側
焦点F1'と第2対物レンズ10の物体側焦点F2 とがほ
ぼ合致している。そして、ウエハマーク5からでた光軸
AX1 に平行な主光線は、第2対物レンズ10から射出
される際にも光軸AX1 にほぼ平行となり、さらに中間
像16を経て光軸AX1 にほぼ平行な状態でアフォーカ
ル系13に入射する。アフォーカル系13が配置される
空間がほぼテレセントリックであることは、第1実施例
の構成上特に望ましい条件である。
【0030】アフォーカル系13では、正レンズ群11
の像側焦点F3'と負レンズ群12の物体側焦点F4 とが
ほぼ合致し、全体としてほぼ等倍のガリレオ型のアフォ
ーカル系を構成している。さらに、第1対物レンズ8の
焦点距離よりも第2対物レンズ10の焦点距離の方が長
くなるように構成し、ウエハマーク5の形成面から中間
像16の形成面への倍率は拡大倍率となっている。
の像側焦点F3'と負レンズ群12の物体側焦点F4 とが
ほぼ合致し、全体としてほぼ等倍のガリレオ型のアフォ
ーカル系を構成している。さらに、第1対物レンズ8の
焦点距離よりも第2対物レンズ10の焦点距離の方が長
くなるように構成し、ウエハマーク5の形成面から中間
像16の形成面への倍率は拡大倍率となっている。
【0031】第1実施例では、第1対物レンズ8および
第2対物レンズ10は、設計上においてほぼ理想レンズ
に近い状態に収差補正されている。しかしながら、上述
のように、第1対物レンズ8の開口数(NA)が第2対
物レンズ10の開口数(NA)よりも大きくなるように
構成されているので、第1対物レンズ8にたとえばコマ
収差のような収差が残存し易い。
第2対物レンズ10は、設計上においてほぼ理想レンズ
に近い状態に収差補正されている。しかしながら、上述
のように、第1対物レンズ8の開口数(NA)が第2対
物レンズ10の開口数(NA)よりも大きくなるように
構成されているので、第1対物レンズ8にたとえばコマ
収差のような収差が残存し易い。
【0032】一方、アフォーカル系13において適量発
生させたコマ収差とリレーレンズ14で発生したコマ収
差とが、撮像面15a上において互いにほぼ打ち消し合
うように収差補正されている。また、これに伴ってリレ
ーレンズ14で副次的に球面収差が発生することがあ
る。この場合、リレーレンズ14で発生した球面収差と
アフォーカル系13で発生した球面収差とが、撮像面1
5a上において互いにほぼ打ち消し合うように収差補正
されていればよい。
生させたコマ収差とリレーレンズ14で発生したコマ収
差とが、撮像面15a上において互いにほぼ打ち消し合
うように収差補正されている。また、これに伴ってリレ
ーレンズ14で副次的に球面収差が発生することがあ
る。この場合、リレーレンズ14で発生した球面収差と
アフォーカル系13で発生した球面収差とが、撮像面1
5a上において互いにほぼ打ち消し合うように収差補正
されていればよい。
【0033】なお、アフォーカル系13およびリレーレ
ンズ14で発生しているコマ収差や球面収差はほぼ3次
収差のレベルにある。したがって、その他の収差はどの
レンズ系においてもほとんど発生することなく、十分に
収差補正されている。第1実施例では、上述したよう
に、物体面(ウエハ面)での開口数(NA)よりも中間
像面での開口数(NA)が拡大倍率分だけ十分に小さ
い。このため、アフォーカル系13およびリレーレンズ
14において、発生するコマ収差を相殺するように収差
の操作をすることは容易である。このような収差関係に
基づいて構成された第1実施例の結像光学系により撮像
素子15の撮像面15a上に投影されるウエハマーク5
の像は、ほぼ理想結像と見なすことができる。
ンズ14で発生しているコマ収差や球面収差はほぼ3次
収差のレベルにある。したがって、その他の収差はどの
レンズ系においてもほとんど発生することなく、十分に
収差補正されている。第1実施例では、上述したよう
に、物体面(ウエハ面)での開口数(NA)よりも中間
像面での開口数(NA)が拡大倍率分だけ十分に小さ
い。このため、アフォーカル系13およびリレーレンズ
14において、発生するコマ収差を相殺するように収差
の操作をすることは容易である。このような収差関係に
基づいて構成された第1実施例の結像光学系により撮像
素子15の撮像面15a上に投影されるウエハマーク5
の像は、ほぼ理想結像と見なすことができる。
【0034】第1実施例のアライメント光学系6におい
て、たとえば第1対物レンズ8の製造誤差等に起因して
撮像面15a上でコマ収差が発生することがある。この
場合、光軸AX1 に対して垂直な面内の適当な方向に適
当量だけアフォーカル系13をシフトさせることによっ
て、撮像面15a上において所望の方向に所望量の偏心
コマ収差を発生させる。こうして、製造誤差等に起因し
て生じる2種類のコマ収差のうち理想光軸対称のコマ収
差が発生している場合には、撮像面15a上で特にコマ
収差の補正が必要となる範囲において、製造誤差等に起
因するコマ収差をアフォーカル系13のシフトにより発
生させたコマ収差によって打ち消すことが可能である。
て、たとえば第1対物レンズ8の製造誤差等に起因して
撮像面15a上でコマ収差が発生することがある。この
場合、光軸AX1 に対して垂直な面内の適当な方向に適
当量だけアフォーカル系13をシフトさせることによっ
て、撮像面15a上において所望の方向に所望量の偏心
コマ収差を発生させる。こうして、製造誤差等に起因し
て生じる2種類のコマ収差のうち理想光軸対称のコマ収
差が発生している場合には、撮像面15a上で特にコマ
収差の補正が必要となる範囲において、製造誤差等に起
因するコマ収差をアフォーカル系13のシフトにより発
生させたコマ収差によって打ち消すことが可能である。
【0035】ここで、理想光軸とは結像光学系の光軸A
X1 であって、撮像面15aにおける視野中心とは異な
る。また、製造誤差等に起因して生じる2種類のコマ収
差のうち偏心コマ収差が発生している場合には、撮像面
15aの全域において偏心コマ収差をアフォーカル系1
3のシフトにより発生させたコマ収差で打ち消すことが
可能である。この場合、製造誤差等に起因するコマ収差
が打ち消される範囲には他の収差はほとんど発生するこ
となく、ウエハマーク5の像は理想結像に近いものとな
る。
X1 であって、撮像面15aにおける視野中心とは異な
る。また、製造誤差等に起因して生じる2種類のコマ収
差のうち偏心コマ収差が発生している場合には、撮像面
15aの全域において偏心コマ収差をアフォーカル系1
3のシフトにより発生させたコマ収差で打ち消すことが
可能である。この場合、製造誤差等に起因するコマ収差
が打ち消される範囲には他の収差はほとんど発生するこ
となく、ウエハマーク5の像は理想結像に近いものとな
る。
【0036】図3(a)は第1実施例においてアフォー
カル系13のシフト量δと発生する偏心コマ収差量ΔH
Cとの関係を示し、図3(b)は第1実施例において発
生する偏心コマ収差量ΔHCに対するアフォーカル系1
3のシフト量δの比と、アフォーカル系13とリレーレ
ンズ14とが相殺し合うコマ収差量ΔCとの関係を示し
ている。
カル系13のシフト量δと発生する偏心コマ収差量ΔH
Cとの関係を示し、図3(b)は第1実施例において発
生する偏心コマ収差量ΔHCに対するアフォーカル系1
3のシフト量δの比と、アフォーカル系13とリレーレ
ンズ14とが相殺し合うコマ収差量ΔCとの関係を示し
ている。
【0037】図3(a)に示すように、アフォーカル系
13のシフトにより発生する偏心コマ収差量ΔHCは、
アフォーカル系13のシフト量δに比例する。また、図
3(b)に示すように、図3(a)における線形関係の
傾き、すなわち偏心コマ収差量ΔHCに対するアフォー
カル系13のシフト量δの比ΔHC/δは、アフォーカ
ル系13とリレーレンズ14とで相殺し合うコマ収差量
ΔCに比例する。したがって、アフォーカル系13とリ
レーレンズ14とで相殺し合うコマ収差量ΔCを適当に
設定し、シフト調整の容易なアフォーカル系13を適当
量だけシフトさせることによって、所望の向きに所望量
の偏心コマ収差を発生させることができる。
13のシフトにより発生する偏心コマ収差量ΔHCは、
アフォーカル系13のシフト量δに比例する。また、図
3(b)に示すように、図3(a)における線形関係の
傾き、すなわち偏心コマ収差量ΔHCに対するアフォー
カル系13のシフト量δの比ΔHC/δは、アフォーカ
ル系13とリレーレンズ14とで相殺し合うコマ収差量
ΔCに比例する。したがって、アフォーカル系13とリ
レーレンズ14とで相殺し合うコマ収差量ΔCを適当に
設定し、シフト調整の容易なアフォーカル系13を適当
量だけシフトさせることによって、所望の向きに所望量
の偏心コマ収差を発生させることができる。
【0038】すなわち、発生する偏心コマ収差量ΔHC
は、アフォーカル系13のシフト量δ、相殺し合うコマ
収差量ΔCおよび比例定数k1 によって、次の式(1)
のように表される。 ΔHC=k1 ・ΔC・δ (1) 上述の式(1)を変形すると、ΔHC/δ=k1 ・ΔC
という関係が得られる。このΔHC/δとΔCとの線形
関係は、上述したように、図3(b)に示す通りであ
る。
は、アフォーカル系13のシフト量δ、相殺し合うコマ
収差量ΔCおよび比例定数k1 によって、次の式(1)
のように表される。 ΔHC=k1 ・ΔC・δ (1) 上述の式(1)を変形すると、ΔHC/δ=k1 ・ΔC
という関係が得られる。このΔHC/δとΔCとの線形
関係は、上述したように、図3(b)に示す通りであ
る。
【0039】第1実施例では、ガリレオ型のアフォーカ
ル系13はほぼ等倍であるとしている。アフォーカル系
13がほぼ等倍であることの利点は、偏心コマ収差を発
生させるためにアフォーカル系13をシフトしても、ア
フォーカル系13よりも像面側の光路において光軸AX
1 のずれ(倒れまたはシフト)が、すなわち主光線の変
動が実質的に発生しないことである。
ル系13はほぼ等倍であるとしている。アフォーカル系
13がほぼ等倍であることの利点は、偏心コマ収差を発
生させるためにアフォーカル系13をシフトしても、ア
フォーカル系13よりも像面側の光路において光軸AX
1 のずれ(倒れまたはシフト)が、すなわち主光線の変
動が実質的に発生しないことである。
【0040】なお、上述の第1実施例では、アフォーカ
ル系13をほぼ等倍のガリレオ型の光学系で構成してい
る。しかしながら、本発明において、アフォーカル系1
3は、ほぼ等倍の正立光学系であればよく、ガリレオ型
の光学系である必要はない。また、第1実施例では、中
間像16とリレーレンズ14との間のテレセントリック
空間にアフォーカル系13が配置されている。しかしな
がら、リレーレンズ14中のテレセントリック空間にア
フォーカル系13を配置してもよい。さらに、中間像1
6と撮像面15との間のほぼテレセントリックな空間で
あれば、任意の位置にアフォーカル系13を配置するこ
とができる。
ル系13をほぼ等倍のガリレオ型の光学系で構成してい
る。しかしながら、本発明において、アフォーカル系1
3は、ほぼ等倍の正立光学系であればよく、ガリレオ型
の光学系である必要はない。また、第1実施例では、中
間像16とリレーレンズ14との間のテレセントリック
空間にアフォーカル系13が配置されている。しかしな
がら、リレーレンズ14中のテレセントリック空間にア
フォーカル系13を配置してもよい。さらに、中間像1
6と撮像面15との間のほぼテレセントリックな空間で
あれば、任意の位置にアフォーカル系13を配置するこ
とができる。
【0041】また、第1実施例では、中間像16と撮像
面15との間の光路中に1つのリレーレンズ14だけが
設けられている。しかしながら、中間像16と撮像面1
5との間の光路中に複数のリレーレンズを設けて複数の
中間像を形成してもよい。さらに、第1実施例では、第
1対物レンズ8と第2対物レンズ10とが明確に分かれ
ており、第1対物レンズ8の物体側空間はテレセントリ
ックであるとしている。しかしながら、これは、特に本
発明の収差補正上必要な条件というわけではない。
面15との間の光路中に1つのリレーレンズ14だけが
設けられている。しかしながら、中間像16と撮像面1
5との間の光路中に複数のリレーレンズを設けて複数の
中間像を形成してもよい。さらに、第1実施例では、第
1対物レンズ8と第2対物レンズ10とが明確に分かれ
ており、第1対物レンズ8の物体側空間はテレセントリ
ックであるとしている。しかしながら、これは、特に本
発明の収差補正上必要な条件というわけではない。
【0042】また、上述した光軸ずれ(倒れまたはシフ
ト)の影響や、コマ収差補正時に発生するコマ収差以外
の収差の影響があまり問題にならない範囲内であれば、
アフォーカル系を非テレセントリックな空間に配置して
も、アフォーカル系が等倍正立光学系でなくても、また
アフォーカル系に代えて所定の屈折力を有するレンズを
用いてもよい。
ト)の影響や、コマ収差補正時に発生するコマ収差以外
の収差の影響があまり問題にならない範囲内であれば、
アフォーカル系を非テレセントリックな空間に配置して
も、アフォーカル系が等倍正立光学系でなくても、また
アフォーカル系に代えて所定の屈折力を有するレンズを
用いてもよい。
【0043】図4は、本発明の第2実施例にかかる位置
合わせ装置を備えた投影露光装置の構成を概略的に示す
図である。また、図5(a)は第2実施例の位置合わせ
装置の結像光学系における物体面と像面との共役関係
(結像関係)を示す光路図であり、図5(b)は第2実
施例の位置合わせ装置の結像光学系における瞳の共役関
係を示す光路図である。なお、図5(a)および(b)
では、図1中のハーフミラー7およびミラー9の図示を
省略している。
合わせ装置を備えた投影露光装置の構成を概略的に示す
図である。また、図5(a)は第2実施例の位置合わせ
装置の結像光学系における物体面と像面との共役関係
(結像関係)を示す光路図であり、図5(b)は第2実
施例の位置合わせ装置の結像光学系における瞳の共役関
係を示す光路図である。なお、図5(a)および(b)
では、図1中のハーフミラー7およびミラー9の図示を
省略している。
【0044】第2実施例においても、投影露光装置に備
えられたオフ・アクシス方式で且つ撮像方式のアライメ
ント装置(位置合わせ装置)に本発明を適用している。
ただし、第2実施例では、第1実施例のリレーレンズ1
4に代えて第1リレーレンズ20と第2リレーレンズ2
4とが設けられ、その一対のリレーレンズ20と24と
の間の非テレセントリックな空間にアフォーカル系23
を配置している点が第1実施例と基本的に相違してい
る。図4および図5において図1および図2に対応する
部分には同一符号を付し、第1実施例と第2実施例との
重複部分についてその詳細な説明を省略する。
えられたオフ・アクシス方式で且つ撮像方式のアライメ
ント装置(位置合わせ装置)に本発明を適用している。
ただし、第2実施例では、第1実施例のリレーレンズ1
4に代えて第1リレーレンズ20と第2リレーレンズ2
4とが設けられ、その一対のリレーレンズ20と24と
の間の非テレセントリックな空間にアフォーカル系23
を配置している点が第1実施例と基本的に相違してい
る。図4および図5において図1および図2に対応する
部分には同一符号を付し、第1実施例と第2実施例との
重複部分についてその詳細な説明を省略する。
【0045】図4において、ハーフミラー7により導か
れた広帯域の照明光L1は、第1対物レンズ8およびミ
ラー9を介して、ウエハ3上のウエハマーク5を落射照
明する。ウエハマーク5からの反射光は、ミラー9およ
び第1対物レンズ8を介して集光され、ハーフミラー7
に戻る。ハーフミラー7を透過した光束は、第2対物レ
ンズ10を介して中間像16を形成する。
れた広帯域の照明光L1は、第1対物レンズ8およびミ
ラー9を介して、ウエハ3上のウエハマーク5を落射照
明する。ウエハマーク5からの反射光は、ミラー9およ
び第1対物レンズ8を介して集光され、ハーフミラー7
に戻る。ハーフミラー7を透過した光束は、第2対物レ
ンズ10を介して中間像16を形成する。
【0046】中間像16からの光は、第1リレーレンズ
20、ほぼ等倍のガリレオ型のアフォーカル系23およ
び第2リレーレンズ24を介して、2次元CCDからな
る撮像素子15の撮像面上にウエハマーク5の拡大像を
形成する。このように、ミラー9、第1対物レンズ8、
ハーフミラー7、第2対物レンズ10、第1リレーレン
ズ20、アフォーカル系23および第2リレーレンズ2
4は、アライメント装置において結像光学系を構成して
いる。そして、第1対物レンズ8および第2対物レンズ
10は第1結像光学系を、第1リレーレンズ20および
第2リレーレンズ24は第2結像光学系をそれぞれ構成
している。
20、ほぼ等倍のガリレオ型のアフォーカル系23およ
び第2リレーレンズ24を介して、2次元CCDからな
る撮像素子15の撮像面上にウエハマーク5の拡大像を
形成する。このように、ミラー9、第1対物レンズ8、
ハーフミラー7、第2対物レンズ10、第1リレーレン
ズ20、アフォーカル系23および第2リレーレンズ2
4は、アライメント装置において結像光学系を構成して
いる。そして、第1対物レンズ8および第2対物レンズ
10は第1結像光学系を、第1リレーレンズ20および
第2リレーレンズ24は第2結像光学系をそれぞれ構成
している。
【0047】アフォーカル系23は、第2対物レンズ1
0側から順に、正屈折力を有する正レンズ群21と負屈
折力を有する負レンズ群22とからなる。また、アフォ
ーカル系23は、結像光学系の光軸AX1 に対して垂直
な任意方向に沿って所定範囲内で任意量だけ一体的に移
動(シフト)することができるように構成されている。
第2実施例においても、撮像素子15からの撮像信号を
画像処理することによって、ウエハマーク5の位置をひ
いてはウエハ3の各ショット領域の位置を検出する。そ
して、この検出結果に基づいて、ウエハ3の当該ショッ
ト領域を投影光学系2の露光視野内の所定位置に位置合
わせ(アライメント)する。
0側から順に、正屈折力を有する正レンズ群21と負屈
折力を有する負レンズ群22とからなる。また、アフォ
ーカル系23は、結像光学系の光軸AX1 に対して垂直
な任意方向に沿って所定範囲内で任意量だけ一体的に移
動(シフト)することができるように構成されている。
第2実施例においても、撮像素子15からの撮像信号を
画像処理することによって、ウエハマーク5の位置をひ
いてはウエハ3の各ショット領域の位置を検出する。そ
して、この検出結果に基づいて、ウエハ3の当該ショッ
ト領域を投影光学系2の露光視野内の所定位置に位置合
わせ(アライメント)する。
【0048】次いで、結像光学系における物体面と中間
像面と像面との共役関係を示す図5(a)を参照する
と、合焦状態では第1対物レンズ8の物体側焦点F1 を
通り光軸AX1 に垂直な面上にウエハマーク5が位置し
ている。ウエハマーク5からの光は、第1対物レンズ8
を介した後に、ほぼ平行光束となって第2対物レンズ1
0に入射しする。第2対物レンズ10を介して集光され
た光は、中間像16を形成する。中間像16からの光
は、第1リレーレンズ20、アフォーカル系23および
第2リレーレンズ24を介して、撮像素子15の撮像面
15a上にウエハマーク5の像を形成する。
像面と像面との共役関係を示す図5(a)を参照する
と、合焦状態では第1対物レンズ8の物体側焦点F1 を
通り光軸AX1 に垂直な面上にウエハマーク5が位置し
ている。ウエハマーク5からの光は、第1対物レンズ8
を介した後に、ほぼ平行光束となって第2対物レンズ1
0に入射しする。第2対物レンズ10を介して集光され
た光は、中間像16を形成する。中間像16からの光
は、第1リレーレンズ20、アフォーカル系23および
第2リレーレンズ24を介して、撮像素子15の撮像面
15a上にウエハマーク5の像を形成する。
【0049】また、結像光学系における瞳の共役関係を
示す図5(b)を参照すると、第1対物レンズ8の像側
焦点F1'と第2対物レンズ10の物体側焦点F2 とがほ
ぼ合致している。そして、ウエハマーク5からでた光軸
AX1 に平行な主光線は、第2対物レンズ10から射出
される際にも光軸AX1 にほぼ平行となり、さらに中間
像16を経て光軸AX1 にほぼ平行なまま第1リレーレ
ンズ20に入射する。第1リレーレンズ20から射出さ
れた主光線は、光軸AX1 に非平行な状態でアフォーカ
ル系23に入射する。アフォーカル系13が配置される
空間が非テレセントリックであることは、第2実施例の
構成上特に望ましい条件である。
示す図5(b)を参照すると、第1対物レンズ8の像側
焦点F1'と第2対物レンズ10の物体側焦点F2 とがほ
ぼ合致している。そして、ウエハマーク5からでた光軸
AX1 に平行な主光線は、第2対物レンズ10から射出
される際にも光軸AX1 にほぼ平行となり、さらに中間
像16を経て光軸AX1 にほぼ平行なまま第1リレーレ
ンズ20に入射する。第1リレーレンズ20から射出さ
れた主光線は、光軸AX1 に非平行な状態でアフォーカ
ル系23に入射する。アフォーカル系13が配置される
空間が非テレセントリックであることは、第2実施例の
構成上特に望ましい条件である。
【0050】アフォーカル系23では、正レンズ群21
の像側焦点F3'と負レンズ群22の物体側焦点F4 とが
ほぼ合致し、全体としてほぼ等倍のガリレオ型のアフォ
ーカル系を構成している。さらに、第1対物レンズ8の
焦点距離よりも第2対物レンズ10の焦点距離の方が長
くなるように構成し、ウエハマーク5の形成面から中間
像16の形成面への倍率は拡大倍率となっている。
の像側焦点F3'と負レンズ群22の物体側焦点F4 とが
ほぼ合致し、全体としてほぼ等倍のガリレオ型のアフォ
ーカル系を構成している。さらに、第1対物レンズ8の
焦点距離よりも第2対物レンズ10の焦点距離の方が長
くなるように構成し、ウエハマーク5の形成面から中間
像16の形成面への倍率は拡大倍率となっている。
【0051】第2実施例では、第1対物レンズ8および
第2対物レンズ10は、設計上においてほぼ理想レンズ
に近い状態に収差補正されている。しかしながら、上述
のように、第1対物レンズ8の開口数(NA)が第2対
物レンズ10の開口数(NA)よりも大きくなるように
構成されているので、第1対物レンズ8にたとえばコマ
収差のような収差が残存し易い。
第2対物レンズ10は、設計上においてほぼ理想レンズ
に近い状態に収差補正されている。しかしながら、上述
のように、第1対物レンズ8の開口数(NA)が第2対
物レンズ10の開口数(NA)よりも大きくなるように
構成されているので、第1対物レンズ8にたとえばコマ
収差のような収差が残存し易い。
【0052】一方、アフォーカル系23において適量発
生させた球面収差と第2リレーレンズ24で発生した球
面収差とが、撮像面15a上において互いにほぼ打ち消
し合うように収差補正されている。なお、アフォーカル
系23および第2リレーレンズ24で発生している球面
収差はほぼ3次収差のレベルにある。したがって、その
他の収差はどのレンズ系においてもほとんど発生するこ
となく、十分に収差補正されている。
生させた球面収差と第2リレーレンズ24で発生した球
面収差とが、撮像面15a上において互いにほぼ打ち消
し合うように収差補正されている。なお、アフォーカル
系23および第2リレーレンズ24で発生している球面
収差はほぼ3次収差のレベルにある。したがって、その
他の収差はどのレンズ系においてもほとんど発生するこ
となく、十分に収差補正されている。
【0053】第2実施例では、上述したように、物体面
(ウエハ面)での開口数(NA)よりも中間像面での開
口数(NA)が拡大倍率分だけ十分に小さい。このた
め、アフォーカル系23および第2リレーレンズ24に
おいて、発生する球面収差を相殺するように収差の操作
をすることは容易である。このような収差関係に基づい
て構成された第2実施例の結像光学系により撮像素子1
5の撮像面15a上に投影されるウエハマーク5の像
は、ほぼ理想結像と見なすことができる。
(ウエハ面)での開口数(NA)よりも中間像面での開
口数(NA)が拡大倍率分だけ十分に小さい。このた
め、アフォーカル系23および第2リレーレンズ24に
おいて、発生する球面収差を相殺するように収差の操作
をすることは容易である。このような収差関係に基づい
て構成された第2実施例の結像光学系により撮像素子1
5の撮像面15a上に投影されるウエハマーク5の像
は、ほぼ理想結像と見なすことができる。
【0054】第2実施例のアライメント光学系におい
て、たとえば第1対物レンズ8の製造誤差等に起因して
撮像面15a上でコマ収差が発生することがある。この
場合、光軸AX1 に対して垂直な面内の適当な方向に適
当量だけアフォーカル系23をシフトさせることによっ
て、撮像面15a上において所望の方向に所望量の偏心
コマ収差を発生させる。こうして、製造誤差等に起因し
て生じる2種類のコマ収差のうち理想光軸対称のコマ収
差が発生している場合には、撮像面15a上で特にコマ
収差の補正が必要となる範囲において、製造誤差等に起
因するコマ収差をアフォーカル系23のシフトにより発
生させたコマ収差によって打ち消すことが可能である。
て、たとえば第1対物レンズ8の製造誤差等に起因して
撮像面15a上でコマ収差が発生することがある。この
場合、光軸AX1 に対して垂直な面内の適当な方向に適
当量だけアフォーカル系23をシフトさせることによっ
て、撮像面15a上において所望の方向に所望量の偏心
コマ収差を発生させる。こうして、製造誤差等に起因し
て生じる2種類のコマ収差のうち理想光軸対称のコマ収
差が発生している場合には、撮像面15a上で特にコマ
収差の補正が必要となる範囲において、製造誤差等に起
因するコマ収差をアフォーカル系23のシフトにより発
生させたコマ収差によって打ち消すことが可能である。
【0055】また、製造誤差等に起因して生じる2種類
のコマ収差のうち偏心コマ収差が発生している場合に
は、撮像面15aの全域において偏心コマ収差をアフォ
ーカル系23のシフトにより発生させたコマ収差で打ち
消すことが可能である。この場合、コマ収差の発生範囲
には、メリディオナル像面とサジタル像面との乖離(像
面の倒れはない)が生じるが、他の収差はほとんど発生
しない。
のコマ収差のうち偏心コマ収差が発生している場合に
は、撮像面15aの全域において偏心コマ収差をアフォ
ーカル系23のシフトにより発生させたコマ収差で打ち
消すことが可能である。この場合、コマ収差の発生範囲
には、メリディオナル像面とサジタル像面との乖離(像
面の倒れはない)が生じるが、他の収差はほとんど発生
しない。
【0056】図7(a)は第2実施例においてアフォー
カル系23のシフト量δと発生する偏心コマ収差量ΔH
Cとの関係を示し、図7(b)は第2実施例において発
生する偏心コマ収差量ΔHCに対するアフォーカル系2
3のシフト量δの比と、アフォーカル系23と第2リレ
ーレンズ24とが相殺し合う球面収差量ΔSとの関係を
示している。
カル系23のシフト量δと発生する偏心コマ収差量ΔH
Cとの関係を示し、図7(b)は第2実施例において発
生する偏心コマ収差量ΔHCに対するアフォーカル系2
3のシフト量δの比と、アフォーカル系23と第2リレ
ーレンズ24とが相殺し合う球面収差量ΔSとの関係を
示している。
【0057】図7(a)に示すように、アフォーカル系
23のシフトにより発生する偏心コマ収差量ΔHCは、
アフォーカル系23のシフト量δに比例する。また、図
7(b)に示すように、図7(a)における線形関係の
傾き、すなわち偏心コマ収差量ΔHCに対するアフォー
カル系23のシフト量δの比ΔHC/δは、アフォーカ
ル系23と第2リレーレンズ24とで相殺し合う球面収
差量ΔSに比例する。したがって、アフォーカル系23
と第2リレーレンズ24とで相殺し合う球面収差量ΔS
を適当に設定し、シフト調整の容易なアフォーカル系2
3を適当量だけシフトさせることによって、所望の向き
に所望量の偏心コマ収差を発生させることができる。
23のシフトにより発生する偏心コマ収差量ΔHCは、
アフォーカル系23のシフト量δに比例する。また、図
7(b)に示すように、図7(a)における線形関係の
傾き、すなわち偏心コマ収差量ΔHCに対するアフォー
カル系23のシフト量δの比ΔHC/δは、アフォーカ
ル系23と第2リレーレンズ24とで相殺し合う球面収
差量ΔSに比例する。したがって、アフォーカル系23
と第2リレーレンズ24とで相殺し合う球面収差量ΔS
を適当に設定し、シフト調整の容易なアフォーカル系2
3を適当量だけシフトさせることによって、所望の向き
に所望量の偏心コマ収差を発生させることができる。
【0058】すなわち、発生する偏心コマ収差量ΔHC
は、アフォーカル系23のシフト量δ、相殺し合う球面
収差量ΔSおよび比例定数k2 によって、次の式(2)
のように表される。 ΔHC=k2 ・ΔS・δ (2) 上述の式(2)を変形すると、ΔHC/δ=k2 ・ΔS
という関係が得られる。このΔHC/δとΔSとの線形
関係は、上述したように、図7(b)に示す通りであ
る。
は、アフォーカル系23のシフト量δ、相殺し合う球面
収差量ΔSおよび比例定数k2 によって、次の式(2)
のように表される。 ΔHC=k2 ・ΔS・δ (2) 上述の式(2)を変形すると、ΔHC/δ=k2 ・ΔS
という関係が得られる。このΔHC/δとΔSとの線形
関係は、上述したように、図7(b)に示す通りであ
る。
【0059】また、上述の像面乖離量ΔASは、相殺し
合う球面収差量ΔS、アフォーカル系23のシフト量
δ、および比例定数をk3 によって、次の式(3)のよ
うに表される。 ΔAS=k3 ・ΔS・δ2 (3) 上述の式(3)に示すように、アフォーカル系23のシ
フト量δが小さい範囲においては、像面乖離量ΔASは
無視することのできる大きさである。また、シフト量δ
がある程度大きくて発生する像面乖離量ΔASを無視す
ることができない場合であっても、発生する像面乖離量
ΔASに対する調整機構(例えばシリンドリカルレンズ
を利用した機構等)が光学系内に設けてあれば問題はな
い。
合う球面収差量ΔS、アフォーカル系23のシフト量
δ、および比例定数をk3 によって、次の式(3)のよ
うに表される。 ΔAS=k3 ・ΔS・δ2 (3) 上述の式(3)に示すように、アフォーカル系23のシ
フト量δが小さい範囲においては、像面乖離量ΔASは
無視することのできる大きさである。また、シフト量δ
がある程度大きくて発生する像面乖離量ΔASを無視す
ることができない場合であっても、発生する像面乖離量
ΔASに対する調整機構(例えばシリンドリカルレンズ
を利用した機構等)が光学系内に設けてあれば問題はな
い。
【0060】第2実施例では、ガリレオ型のアフォーカ
ル系23はほぼ等倍であるとしている。アフォーカル系
23がほぼ等倍であることの利点は、偏心コマ収差を発
生させるためにアフォーカル系23をシフトしても、ア
フォーカル系23よりも像面側の光路において光軸AX
1 のずれ(倒れまたはシフト)が、すなわち主光線の変
動が実質的に発生しないことである。
ル系23はほぼ等倍であるとしている。アフォーカル系
23がほぼ等倍であることの利点は、偏心コマ収差を発
生させるためにアフォーカル系23をシフトしても、ア
フォーカル系23よりも像面側の光路において光軸AX
1 のずれ(倒れまたはシフト)が、すなわち主光線の変
動が実質的に発生しないことである。
【0061】なお、上述の第2実施例では、アフォーカ
ル系23をほぼ等倍のガリレオ型の光学系で構成してい
る。しかしながら、本発明において、アフォーカル系2
3は、ほぼ等倍の正立光学系であればよく、ガリレオ型
の光学系である必要はない。また、第2実施例では、第
1リレーレンズ20と第2リレーレンズ24との間の非
テレセントリック空間にアフォーカル系23が配置され
ている。しかしながら、中間像16と撮像面15との間
の非テレセントリックな空間であれば、任意の位置にア
フォーカル系23を配置することができる。
ル系23をほぼ等倍のガリレオ型の光学系で構成してい
る。しかしながら、本発明において、アフォーカル系2
3は、ほぼ等倍の正立光学系であればよく、ガリレオ型
の光学系である必要はない。また、第2実施例では、第
1リレーレンズ20と第2リレーレンズ24との間の非
テレセントリック空間にアフォーカル系23が配置され
ている。しかしながら、中間像16と撮像面15との間
の非テレセントリックな空間であれば、任意の位置にア
フォーカル系23を配置することができる。
【0062】また、第2実施例では、中間像16と撮像
面15との間の光路中に1つのリレーレンズ系(20お
よび24)だけが設けられている。しかしながら、中間
像16と撮像面15との間の光路中に複数のリレーレン
ズ系を設けて複数の中間像を形成してもよい。さらに、
第2実施例では、第1対物レンズ8と第2対物レンズ1
0とが明確に分かれており、第1対物レンズ8と第2対
物レンズ10とからなる結像光学系は両側テレセントリ
ックな光学系となっている。しかしながら、これは、特
に本発明の収差補正上必要な条件というわけではない。
面15との間の光路中に1つのリレーレンズ系(20お
よび24)だけが設けられている。しかしながら、中間
像16と撮像面15との間の光路中に複数のリレーレン
ズ系を設けて複数の中間像を形成してもよい。さらに、
第2実施例では、第1対物レンズ8と第2対物レンズ1
0とが明確に分かれており、第1対物レンズ8と第2対
物レンズ10とからなる結像光学系は両側テレセントリ
ックな光学系となっている。しかしながら、これは、特
に本発明の収差補正上必要な条件というわけではない。
【0063】図6は第2実施例の結像光学系の変形例の
構成を概略的に示す図であって、(a)は物体面と像面
との共役関係(結像関係)を示す光路図であり、(b)
は瞳の共役関係を示す光路図である。図6の変形例で
は、第1対物レンズと第2対物レンズとの区別がなく、
第2実施例の第1対物レンズ8および第2対物レンズ1
0に代えて第1結像レンズ25を備えている。また、第
1リレーレンズと第2リレーレンズとの区別がなく、第
2実施例の第1リレーレンズ20および第2リレーレン
ズ24に代えて第2結像レンズ29を備えている。
構成を概略的に示す図であって、(a)は物体面と像面
との共役関係(結像関係)を示す光路図であり、(b)
は瞳の共役関係を示す光路図である。図6の変形例で
は、第1対物レンズと第2対物レンズとの区別がなく、
第2実施例の第1対物レンズ8および第2対物レンズ1
0に代えて第1結像レンズ25を備えている。また、第
1リレーレンズと第2リレーレンズとの区別がなく、第
2実施例の第1リレーレンズ20および第2リレーレン
ズ24に代えて第2結像レンズ29を備えている。
【0064】そして、第2実施例ではアフォーカル系2
3が第1リレーレンズ20と第2リレーレンズ24との
間の非テレセントリック空間に配置されているのに対
し、変形例ではアフォーカル系28が中間像16と第2
結像レンズ29との間の非テレセントリック空間に配置
されている。物体面と中間像と像面との共役関係を示す
図6(a)において、合焦状態ではウェハマーク5から
の光は、第1結像レンズ25を介して中間像16を形成
する。中間像16からの光束は、アフォーカル系28お
よび第2結像レンズ29を介して、撮像素子15上にウ
ェハマーク5の像を形成する。
3が第1リレーレンズ20と第2リレーレンズ24との
間の非テレセントリック空間に配置されているのに対
し、変形例ではアフォーカル系28が中間像16と第2
結像レンズ29との間の非テレセントリック空間に配置
されている。物体面と中間像と像面との共役関係を示す
図6(a)において、合焦状態ではウェハマーク5から
の光は、第1結像レンズ25を介して中間像16を形成
する。中間像16からの光束は、アフォーカル系28お
よび第2結像レンズ29を介して、撮像素子15上にウ
ェハマーク5の像を形成する。
【0065】また、瞳の共役関係を示す図6(b)にお
いて、ウェハマーク5からでた光軸AX1 に平行な主光
線は、第1結像レンズ25から射出される際には光軸A
X1に対して非平行となり、さらに中間像16を経て光
軸AX1 に非平行な状態でアフォーカル系28に入射す
る。アフォーカル系28の配置される空間が非テレセン
トリックであることは、変形例の構成上特に望ましい条
件である。
いて、ウェハマーク5からでた光軸AX1 に平行な主光
線は、第1結像レンズ25から射出される際には光軸A
X1に対して非平行となり、さらに中間像16を経て光
軸AX1 に非平行な状態でアフォーカル系28に入射す
る。アフォーカル系28の配置される空間が非テレセン
トリックであることは、変形例の構成上特に望ましい条
件である。
【0066】アフォーカル系28では、正レンズ群26
の像側焦点F4’と負レンズ群27の物体側焦点F5が
ほぼ合致し、全体としてほぼ等倍のガリレオ型のアフォ
ーカル系を構成している。さらに、ウェハマーク5の形
成面から中間像16の形成面への第1結像レンズ25の
倍率は拡大倍率となっている。図6の変形例にかかる光
学系においても、第1結像レンズ25はほぼ理想レンズ
に近く収差補正されている。一方、アフォーカル系28
で適量発生させた球面収差と第2結像レンズ28で発生
した球面収差とが、撮像面上で互いにほぼ打ち消し合う
ように収差補正されている。こうして、変形例において
も、第2実施例と同様な効果が得られる。
の像側焦点F4’と負レンズ群27の物体側焦点F5が
ほぼ合致し、全体としてほぼ等倍のガリレオ型のアフォ
ーカル系を構成している。さらに、ウェハマーク5の形
成面から中間像16の形成面への第1結像レンズ25の
倍率は拡大倍率となっている。図6の変形例にかかる光
学系においても、第1結像レンズ25はほぼ理想レンズ
に近く収差補正されている。一方、アフォーカル系28
で適量発生させた球面収差と第2結像レンズ28で発生
した球面収差とが、撮像面上で互いにほぼ打ち消し合う
ように収差補正されている。こうして、変形例において
も、第2実施例と同様な効果が得られる。
【0067】また、第2実施例および変形例において、
上述した光軸ずれ(倒れまたはシフト)の影響や、コマ
収差補正時に発生するコマ収差以外の収差の影響があま
り問題にならない範囲内であれば、アフォーカル系が等
倍正立光学系でなくても、アフォーカル系に代えて所定
の屈折力を有するレンズを用いてもよい。
上述した光軸ずれ(倒れまたはシフト)の影響や、コマ
収差補正時に発生するコマ収差以外の収差の影響があま
り問題にならない範囲内であれば、アフォーカル系が等
倍正立光学系でなくても、アフォーカル系に代えて所定
の屈折力を有するレンズを用いてもよい。
【0068】図8は、本発明の第3実施例にかかる位置
合わせ装置を備えた投影露光装置の構成を概略的に示す
斜視図である。また、図9は、図8の位置合わせ装置の
光学系の構成を概略的に示す拡大斜視図である。第3実
施例では、投影露光装置に設けられるオフ・アクシス方
式で且ついわゆるLSA(レーザ・ステップ・アライメ
ント)方式のアライメント装置の照明系に本発明を適用
している。なお、図8および図9において、投影光学系
2の光軸に平行な方向にZ軸を、Z軸に垂直な平面内に
おいて直交する方向にX軸およびY軸をそれぞれ設定し
ている。
合わせ装置を備えた投影露光装置の構成を概略的に示す
斜視図である。また、図9は、図8の位置合わせ装置の
光学系の構成を概略的に示す拡大斜視図である。第3実
施例では、投影露光装置に設けられるオフ・アクシス方
式で且ついわゆるLSA(レーザ・ステップ・アライメ
ント)方式のアライメント装置の照明系に本発明を適用
している。なお、図8および図9において、投影光学系
2の光軸に平行な方向にZ軸を、Z軸に垂直な平面内に
おいて直交する方向にX軸およびY軸をそれぞれ設定し
ている。
【0069】図8において、レチクル(不図示)のパタ
ーンの像が、投影光学系2を介してウエハステージ4上
のウエハ3の各ショット領域に投影露光される。ウエハ
ステージ4の上部には、X軸に垂直な反射面を有する移
動鏡31XおよびY軸に垂直な反射面を有する移動鏡3
1Yが固定されている。そして、投影光学系2の光軸を
通り且つX軸に平行な直線に沿って、X軸用のレーザ干
渉計(不図示)からレーザビーム32Xが移動鏡31X
に入射している。
ーンの像が、投影光学系2を介してウエハステージ4上
のウエハ3の各ショット領域に投影露光される。ウエハ
ステージ4の上部には、X軸に垂直な反射面を有する移
動鏡31XおよびY軸に垂直な反射面を有する移動鏡3
1Yが固定されている。そして、投影光学系2の光軸を
通り且つX軸に平行な直線に沿って、X軸用のレーザ干
渉計(不図示)からレーザビーム32Xが移動鏡31X
に入射している。
【0070】また、投影光学系2の光軸を通り且つY軸
に平行な直線に沿って、Y軸用のレーザ干渉計(不図
示)からレーザビーム32Yが移動鏡31Yに入射して
いる。こうして、X軸用のレーザ干渉計およびY軸用の
レーザ干渉計により、ウエハステージ4のX方向の移動
量およびY方向の移動量が、ひいてはXY平面内におけ
るウエハ3の2次元座標(X,Y)が計測される。
に平行な直線に沿って、Y軸用のレーザ干渉計(不図
示)からレーザビーム32Yが移動鏡31Yに入射して
いる。こうして、X軸用のレーザ干渉計およびY軸用の
レーザ干渉計により、ウエハステージ4のX方向の移動
量およびY方向の移動量が、ひいてはXY平面内におけ
るウエハ3の2次元座標(X,Y)が計測される。
【0071】投影光学系2の側方には、オフ・アクシス
方式のアライメント装置のアライメント光学系34が配
置されている。アライメント光学系34は、レーザ・ス
テップ・アライメント方式の検出系(以下、「LSA
系」という)36と、撮像方式の検出系であるFIA系
62とから構成されている。
方式のアライメント装置のアライメント光学系34が配
置されている。アライメント光学系34は、レーザ・ス
テップ・アライメント方式の検出系(以下、「LSA
系」という)36と、撮像方式の検出系であるFIA系
62とから構成されている。
【0072】アライメント光学系34では、LSA系3
6からのレーザビームとFIA系62からの照明光とが
ハーフプリズム58により合成され、共通の第1対物レ
ンズ59に入射する。第1対物レンズ59を通過した合
成光束は、ミラー60で反射された後にウエハ3を落射
照明する。また、ミラー60により折り曲げられたアラ
イメント光学系24の光軸を通り且つX軸に平行な直線
に沿って、回転角計測用のレーザ干渉計(不図示)から
移動鏡31Xにレーザビーム33が入射している。こう
して、回転角計測用のレーザ干渉計の計測値とX軸用の
レーザ干渉計の計測値との差分により、ウエハステージ
4のXY平面内における回転角が検出される。
6からのレーザビームとFIA系62からの照明光とが
ハーフプリズム58により合成され、共通の第1対物レ
ンズ59に入射する。第1対物レンズ59を通過した合
成光束は、ミラー60で反射された後にウエハ3を落射
照明する。また、ミラー60により折り曲げられたアラ
イメント光学系24の光軸を通り且つX軸に平行な直線
に沿って、回転角計測用のレーザ干渉計(不図示)から
移動鏡31Xにレーザビーム33が入射している。こう
して、回転角計測用のレーザ干渉計の計測値とX軸用の
レーザ干渉計の計測値との差分により、ウエハステージ
4のXY平面内における回転角が検出される。
【0073】図9のLSA系36において、He−Ne
レーザ光源41から射出されたレーザビームL2は、ビ
ームエキスパンダ42およびシリンドリカルレンズ43
を経て、XY分離用偏光ビームスプリッタ44に入射す
る。偏光ビームスプリッタ44を介したビームは、X軸
用の断面形状が細長いシートビーム(線状ビーム)L4
と、Y軸用のシートビームL3とに分離される。そし
て、Y軸用のシートビームL3は、視野絞り45Y、ミ
ラー46、ミラー47Y、リレーレンズ48Yおよびミ
ラー49Yを経て、送受光分離用偏光ビームスプリッタ
ー50Yに達する。偏光ビームスプリッター50Yを透
過したシートビームは、フーリエ変換レンズ51Y、1
/4波長板52Yおよびミラー55を介してアフォーカ
ル系56に入射する。
レーザ光源41から射出されたレーザビームL2は、ビ
ームエキスパンダ42およびシリンドリカルレンズ43
を経て、XY分離用偏光ビームスプリッタ44に入射す
る。偏光ビームスプリッタ44を介したビームは、X軸
用の断面形状が細長いシートビーム(線状ビーム)L4
と、Y軸用のシートビームL3とに分離される。そし
て、Y軸用のシートビームL3は、視野絞り45Y、ミ
ラー46、ミラー47Y、リレーレンズ48Yおよびミ
ラー49Yを経て、送受光分離用偏光ビームスプリッタ
ー50Yに達する。偏光ビームスプリッター50Yを透
過したシートビームは、フーリエ変換レンズ51Y、1
/4波長板52Yおよびミラー55を介してアフォーカ
ル系56に入射する。
【0074】一方、X軸用のシートビームL4は、Y軸
用のシートビームL3とほぼ対称に視野絞り45X〜1
/4波長板52Xを介して、ウエハ3(図8参照)の表
面と共役な面の近傍でY軸用のシートビームと視野合成
され、ほぼ等倍のガリレオ型のアフォーカル系56に入
射する。アフォーカル系56を介した両シートビーム
は、リレーレンズ63、ミラー64およびリレーレンズ
65を介した後、第2対物レンズ57により集光され、
ハーフプリズム58に入射する。ハーフプリズム58で
反射された両シートビームは、一旦交差した後、第1対
物レンズ59およびミラー60を経て、ウエハ3上にX
軸用のシートビーム61XおよびY軸用のシートビーム
61Yをそれぞれ形成する。ウエハ3上において、シー
トビーム61Xおよびシートビーム61Yの照射位置の
近傍には、X軸用のウエハマーク35XおよびY軸用の
ウエハマーク35Yがそれぞれ形成されている。
用のシートビームL3とほぼ対称に視野絞り45X〜1
/4波長板52Xを介して、ウエハ3(図8参照)の表
面と共役な面の近傍でY軸用のシートビームと視野合成
され、ほぼ等倍のガリレオ型のアフォーカル系56に入
射する。アフォーカル系56を介した両シートビーム
は、リレーレンズ63、ミラー64およびリレーレンズ
65を介した後、第2対物レンズ57により集光され、
ハーフプリズム58に入射する。ハーフプリズム58で
反射された両シートビームは、一旦交差した後、第1対
物レンズ59およびミラー60を経て、ウエハ3上にX
軸用のシートビーム61XおよびY軸用のシートビーム
61Yをそれぞれ形成する。ウエハ3上において、シー
トビーム61Xおよびシートビーム61Yの照射位置の
近傍には、X軸用のウエハマーク35XおよびY軸用の
ウエハマーク35Yがそれぞれ形成されている。
【0075】また、図9のFIA系62において、ライ
トガイド63から射出された広帯域の照明光は、コンデ
ンサーレンズ64により集光された後、ハーフミラー6
5に入射する。ハーフミラー65を透過した照明光は、
第2対物レンズ66を介して、ハーフプリズム68に入
射するハーフプリズム68を透過した照明光は、LSA
系36と共通の第1対物レンズ59およびミラー60を
経て、ウエハ3上に形成されたX軸用のウエハマーク3
5XおよびY軸用のウエハマーク35Yを照明する。ウ
エハ3からの反射光は、ミラー60、第1対物レンズ5
9、ハーフプリズム68、第2対物レンズ66およびハ
ーフミラー65を介して、CCDカメラ67上にウエハ
マークの像を形成する。
トガイド63から射出された広帯域の照明光は、コンデ
ンサーレンズ64により集光された後、ハーフミラー6
5に入射する。ハーフミラー65を透過した照明光は、
第2対物レンズ66を介して、ハーフプリズム68に入
射するハーフプリズム68を透過した照明光は、LSA
系36と共通の第1対物レンズ59およびミラー60を
経て、ウエハ3上に形成されたX軸用のウエハマーク3
5XおよびY軸用のウエハマーク35Yを照明する。ウ
エハ3からの反射光は、ミラー60、第1対物レンズ5
9、ハーフプリズム68、第2対物レンズ66およびハ
ーフミラー65を介して、CCDカメラ67上にウエハ
マークの像を形成する。
【0076】図10は、ウエハ3上の第1対物レンズ5
9の観察視野を示す図である。図10において、X軸用
のウエハマーク35XはY方向に沿って所定ピッチで配
列されたドットパターンであり、Y軸用のウエハマーク
35YはX方向に沿って所定ピッチで配列されたドット
パターンである。また、X軸用のシートビーム61Xは
Y方向に沿ってスリット状(線状)に延びた光ビームで
あり、Y軸用のシートビーム61YはX方向に沿ってス
リット状に延びた光ビームである。さらに、シートビー
ム61Xとシートビーム61Yとは、第1対物レンズ5
9の光軸AX1 を挟むように配置され、第1対物レンズ
59の光軸AX1 と図8の投影光学系2の光軸AX0 と
を通る直線はY軸に平行である。
9の観察視野を示す図である。図10において、X軸用
のウエハマーク35XはY方向に沿って所定ピッチで配
列されたドットパターンであり、Y軸用のウエハマーク
35YはX方向に沿って所定ピッチで配列されたドット
パターンである。また、X軸用のシートビーム61Xは
Y方向に沿ってスリット状(線状)に延びた光ビームで
あり、Y軸用のシートビーム61YはX方向に沿ってス
リット状に延びた光ビームである。さらに、シートビー
ム61Xとシートビーム61Yとは、第1対物レンズ5
9の光軸AX1 を挟むように配置され、第1対物レンズ
59の光軸AX1 と図8の投影光学系2の光軸AX0 と
を通る直線はY軸に平行である。
【0077】図10において、ウエハステージを駆動す
ることによりシートビーム61Xに対してウエハマーク
35XをX方向に走査すると、シートビーム61Xとウ
エハマーク35Xとが合致したときに所定の方向に回折
光が射出される。このため、その回折光の強度が最大に
なるときのウエハステージのX座標を検出することによ
り、ウエハマーク35XのX座標を検出することができ
る。同様に、シートビーム61Yに対してウエハマーク
35YをY方向に走査し、シートビーム61Yとウエハ
マーク35Yとが合致したときの回折光を検出すること
により、ウエハマーク35YのY座標を検出することが
できる。ウエハマーク35Yからの回折光(反射光も含
む)は、図9のミラー60および第1対物レンズ59を
経てハーフプリズム58に戻る。
ることによりシートビーム61Xに対してウエハマーク
35XをX方向に走査すると、シートビーム61Xとウ
エハマーク35Xとが合致したときに所定の方向に回折
光が射出される。このため、その回折光の強度が最大に
なるときのウエハステージのX座標を検出することによ
り、ウエハマーク35XのX座標を検出することができ
る。同様に、シートビーム61Yに対してウエハマーク
35YをY方向に走査し、シートビーム61Yとウエハ
マーク35Yとが合致したときの回折光を検出すること
により、ウエハマーク35YのY座標を検出することが
できる。ウエハマーク35Yからの回折光(反射光も含
む)は、図9のミラー60および第1対物レンズ59を
経てハーフプリズム58に戻る。
【0078】図9において、ハーフプリズム58で反射
された回折光は、第2対物レンズ57、リレーレンズ6
5、ミラー64、リレーレンズ63、アフォーカル系5
6、ミラー55、1/4波長板52Yおよびフーリエ変
換レンズ51Yを経て、送受光分離用偏光ビームスプリ
ッター50Yに戻る。偏光ビームスプリッター50Yで
反射された回折光は、リレーレンズ53Yを介して受光
素子54Yに導かれ、受光素子54Yにおいて0次回折
光を除く回折光が選択的に光電変換される。このとき、
1/4波長板52Yの方向を最適調整しておくことによ
り、ウエハマークからの回折光はほぼ完全に偏光ビーム
スプリッター50Yにて反射されて受光素子54Yに導
かれる。
された回折光は、第2対物レンズ57、リレーレンズ6
5、ミラー64、リレーレンズ63、アフォーカル系5
6、ミラー55、1/4波長板52Yおよびフーリエ変
換レンズ51Yを経て、送受光分離用偏光ビームスプリ
ッター50Yに戻る。偏光ビームスプリッター50Yで
反射された回折光は、リレーレンズ53Yを介して受光
素子54Yに導かれ、受光素子54Yにおいて0次回折
光を除く回折光が選択的に光電変換される。このとき、
1/4波長板52Yの方向を最適調整しておくことによ
り、ウエハマークからの回折光はほぼ完全に偏光ビーム
スプリッター50Yにて反射されて受光素子54Yに導
かれる。
【0079】同様に、図10のX軸用のウエハマーク3
5Xからの回折光は、Y軸の回折光と対称に送受光分離
用偏光ビームスプリッター50Xに戻る。偏光ビームス
プリッター50Xで反射された回折光は、リレーレンズ
53Xを介して受光素子54Xで受光される。こうし
て、受光素子44Xおよび44Yの出力信号とウエハス
テージ4の座標とに基づいて、ウエハマーク35Xおよ
び35YのX座標およびY座標がそれぞれ計測される。
そして、この計測結果に基づいて、ウエハ3のアライメ
ント(位置合わせ)が行われる。
5Xからの回折光は、Y軸の回折光と対称に送受光分離
用偏光ビームスプリッター50Xに戻る。偏光ビームス
プリッター50Xで反射された回折光は、リレーレンズ
53Xを介して受光素子54Xで受光される。こうし
て、受光素子44Xおよび44Yの出力信号とウエハス
テージ4の座標とに基づいて、ウエハマーク35Xおよ
び35YのX座標およびY座標がそれぞれ計測される。
そして、この計測結果に基づいて、ウエハ3のアライメ
ント(位置合わせ)が行われる。
【0080】なお、アフォーカル系56は、光軸に垂直
な任意の方向に所定範囲内で任意の量だけ一体的にシフ
トすることができるように構成されている。次に、本実
施例のようにHe−Neレーザ光源41から射出される
レーザビームL2が繰り返しリレーされる光学系におい
て、コマ収差が発生しているときの弊害について簡単に
説明する。まず、レーザビームのリレーは、レーザビー
ムのビームウエスト(断面形状が最も小さい位置)のリ
レーとみなすことができる。
な任意の方向に所定範囲内で任意の量だけ一体的にシフ
トすることができるように構成されている。次に、本実
施例のようにHe−Neレーザ光源41から射出される
レーザビームL2が繰り返しリレーされる光学系におい
て、コマ収差が発生しているときの弊害について簡単に
説明する。まず、レーザビームのリレーは、レーザビー
ムのビームウエスト(断面形状が最も小さい位置)のリ
レーとみなすことができる。
【0081】図13は、レーザビームのビームウエスト
を光学系でリレーする場合のコマ収差の影響を説明する
図である。図13(a)において、ビームエクスパンダ
42が2枚のフーリエ変換レンズ72および73により
構成されている。そして、入射するレーザビームのビー
ムウエスト74Aが、第1のフーリエ変換レンズ72に
よりビームウエスト74Bにリレーされている。また、
このビームウエスト64Bが、第2のフーリエ変換レン
ズ73によりビームウエスト74Cにリレーされてい
る。
を光学系でリレーする場合のコマ収差の影響を説明する
図である。図13(a)において、ビームエクスパンダ
42が2枚のフーリエ変換レンズ72および73により
構成されている。そして、入射するレーザビームのビー
ムウエスト74Aが、第1のフーリエ変換レンズ72に
よりビームウエスト74Bにリレーされている。また、
このビームウエスト64Bが、第2のフーリエ変換レン
ズ73によりビームウエスト74Cにリレーされてい
る。
【0082】図13(b)は、理想レンズによりリレー
されたビームウエスト75Aの近傍の拡大図である。図
13(b)には、ビームウエスト75Aの近傍における
ビーム断面のエネルギーが最大となるライン76Aも表
示されている。このように理想レンズによってリレーさ
れた場合には、ライン76Aはビームウエスト前後で直
線状に分布する。
されたビームウエスト75Aの近傍の拡大図である。図
13(b)には、ビームウエスト75Aの近傍における
ビーム断面のエネルギーが最大となるライン76Aも表
示されている。このように理想レンズによってリレーさ
れた場合には、ライン76Aはビームウエスト前後で直
線状に分布する。
【0083】しかしながら、図13(c)に示すよう
に、リレーレンズに例えば偏心コマ収差が発生した場合
には、ビームウエスト75Bの近傍でのエネルギー分布
が最大となるライン76Bはビームウエスト75Bの前
後で湾曲してしまう。この湾曲量は、発生したコマ収差
量にほぼ比例する。同様に、図9において第1対物レン
ズ59からウエハ上に照射されるシートビーム35Xお
よび35Yもウエハ上でほぼビームウエストとなってい
る。したがって、仮にシートビーム35Xおよび35Y
に偏心コマ収差が発生していると、シートビーム35X
および35Y中のエネルギー分布が最大となるラインに
曲がりが生ずることになる。
に、リレーレンズに例えば偏心コマ収差が発生した場合
には、ビームウエスト75Bの近傍でのエネルギー分布
が最大となるライン76Bはビームウエスト75Bの前
後で湾曲してしまう。この湾曲量は、発生したコマ収差
量にほぼ比例する。同様に、図9において第1対物レン
ズ59からウエハ上に照射されるシートビーム35Xお
よび35Yもウエハ上でほぼビームウエストとなってい
る。したがって、仮にシートビーム35Xおよび35Y
に偏心コマ収差が発生していると、シートビーム35X
および35Y中のエネルギー分布が最大となるラインに
曲がりが生ずることになる。
【0084】このようなエネルギー分布が最大となるラ
インの湾曲がアライメント精度に与える影響は、図10
においてウエハマーク35Xおよび35Yがウエハ上の
シートビーム61Xおよび61Yの集光点から図10の
紙面に垂直な方向(Z方向)に外れたとき(デフォーカ
スしたとき)に生じる。すなわち、エネルギー分布の湾
曲がない場合には、デフォーカスしてもウエハマーク3
5Xおよび35Yの検出される位置がずれないように、
ウエハに対してエネルギー分布が最大となるラインを垂
直にすればよい。このために、図9において、例えば第
2対物レンズ57と第1対物レンズ59との間に平行平
面板を配置し、この平行平面板を適当な角度だけ傾斜さ
せればよい。
インの湾曲がアライメント精度に与える影響は、図10
においてウエハマーク35Xおよび35Yがウエハ上の
シートビーム61Xおよび61Yの集光点から図10の
紙面に垂直な方向(Z方向)に外れたとき(デフォーカ
スしたとき)に生じる。すなわち、エネルギー分布の湾
曲がない場合には、デフォーカスしてもウエハマーク3
5Xおよび35Yの検出される位置がずれないように、
ウエハに対してエネルギー分布が最大となるラインを垂
直にすればよい。このために、図9において、例えば第
2対物レンズ57と第1対物レンズ59との間に平行平
面板を配置し、この平行平面板を適当な角度だけ傾斜さ
せればよい。
【0085】しかしながら、エネルギー分布が最大とな
るラインに湾曲があると、平行平面板を適当な角度だけ
傾斜させるような調整をしても、ウエハに対してエネル
ギー分布が最大となるラインを垂直にすることができな
い。その結果、ウエハマーク35Xおよび35Yがシー
トビームの集光点から少しでもZ方向に外れて(デフォ
ーカスして)しまうと、ウエハマーク35Xおよび35
Yの検出される位置が横ずれし、アライメント誤差が生
じてしまう。このように、アライメント精度を高めるに
は上述のようなエネルギー分布の湾曲を解消する必要が
あり、その原因となるコマ収差をほとんど0に抑えなけ
ればならない。
るラインに湾曲があると、平行平面板を適当な角度だけ
傾斜させるような調整をしても、ウエハに対してエネル
ギー分布が最大となるラインを垂直にすることができな
い。その結果、ウエハマーク35Xおよび35Yがシー
トビームの集光点から少しでもZ方向に外れて(デフォ
ーカスして)しまうと、ウエハマーク35Xおよび35
Yの検出される位置が横ずれし、アライメント誤差が生
じてしまう。このように、アライメント精度を高めるに
は上述のようなエネルギー分布の湾曲を解消する必要が
あり、その原因となるコマ収差をほとんど0に抑えなけ
ればならない。
【0086】図11は、図9のLSA系26内のアフォ
ーカル系56からウエハ3までの送光系の光路図であ
る。図11において、第1対物レンズ59、第2対物レ
ンズ57、リレーレンズ65、リレーレンズ63および
アフォーカル系56からなる合成光学系は、両側テレセ
ントリック光学系を形成している。また、第1対物レン
ズ59の焦点距離によりも第2対物レンズ57の焦点距
離のほうが長く設定されている。
ーカル系56からウエハ3までの送光系の光路図であ
る。図11において、第1対物レンズ59、第2対物レ
ンズ57、リレーレンズ65、リレーレンズ63および
アフォーカル系56からなる合成光学系は、両側テレセ
ントリック光学系を形成している。また、第1対物レン
ズ59の焦点距離によりも第2対物レンズ57の焦点距
離のほうが長く設定されている。
【0087】アフォーカル系56は、第2対物レンズ5
7側から順に、負の屈折力を有する負レンズ群70と正
の屈折力を有する正レンズ群71とから構成されてい
る。また、第1対物レンズ59の物体側焦点面がウエハ
3の表面と一致し、合成光学系の像側焦点面69がウエ
ハ3の表面に対する共役面となるように構成されてい
る。こうして、ウエハ3の表面と共役な像側焦点面69
に導かれたシートビームは、ウエハ3の表面上に縮小さ
れて集光される。
7側から順に、負の屈折力を有する負レンズ群70と正
の屈折力を有する正レンズ群71とから構成されてい
る。また、第1対物レンズ59の物体側焦点面がウエハ
3の表面と一致し、合成光学系の像側焦点面69がウエ
ハ3の表面に対する共役面となるように構成されてい
る。こうして、ウエハ3の表面と共役な像側焦点面69
に導かれたシートビームは、ウエハ3の表面上に縮小さ
れて集光される。
【0088】第3実施例では、第1対物レンズ59、第
2対物レンズ57およびリレーレンズ65がほぼ理想レ
ンズに近く収差補正されている。一方、リレーレンズ6
3で適当量発生させたコマ収差とアフォーカル系56で
発生したコマ収差とが、ウエハ3の表面において互いに
ほぼ打ち消し合うように収差補正されている。また、ア
フォーカル系56は、リレーレンズ63と像側焦点面6
9との間のテレセントリックな空間に配置されている。
このように、図11の送光系は、第1実施例の結像光学
系を送光系として使用するものと同等であり、その構成
および作用効果は第1実施例と同様である。
2対物レンズ57およびリレーレンズ65がほぼ理想レ
ンズに近く収差補正されている。一方、リレーレンズ6
3で適当量発生させたコマ収差とアフォーカル系56で
発生したコマ収差とが、ウエハ3の表面において互いに
ほぼ打ち消し合うように収差補正されている。また、ア
フォーカル系56は、リレーレンズ63と像側焦点面6
9との間のテレセントリックな空間に配置されている。
このように、図11の送光系は、第1実施例の結像光学
系を送光系として使用するものと同等であり、その構成
および作用効果は第1実施例と同様である。
【0089】図11に示す第3実施例の送光系において
は、第1対物レンズ59等における製造誤差等に起因し
てウエハ3の表面上にコマ収差が発生することがある。
この場合、アフォーカル系56を光軸AX1 に対して垂
直な適当な方向に適当量だけシフトさせることによっ
て、そのコマ収差を打ち消すことができる。したがっ
て、第3実施例においてウエハ3上に集光されるシート
ビームは、エネルギー分布が最大となるラインに湾曲の
ないほぼ理想的なものと考えられる。
は、第1対物レンズ59等における製造誤差等に起因し
てウエハ3の表面上にコマ収差が発生することがある。
この場合、アフォーカル系56を光軸AX1 に対して垂
直な適当な方向に適当量だけシフトさせることによっ
て、そのコマ収差を打ち消すことができる。したがっ
て、第3実施例においてウエハ3上に集光されるシート
ビームは、エネルギー分布が最大となるラインに湾曲の
ないほぼ理想的なものと考えられる。
【0090】また、第3実施例においても、図12
(a)に示すようにウエハ3上で発生する偏心コマ収差
量ΔHCはアフォーカル系56のシフト量δに比例す
る。そして、その傾きΔHC/δは相殺し合うコマ収差
量ΔCに比例するので、相殺し合うコマ収差量ΔCを適
当に設定し、アフォーカル系56を適当な方向に適当量
だけシフトさせることによって、所望の偏心コマ収差を
発生させることができる。発生させたい偏心コマ収差Δ
HCと、アフォーカル系56のシフト量δと、リレーレ
ンズ63とアフォーカル系56とで相殺し合うコマ収差
量ΔCと、比例定数k1 との間には、第1実施例と同様
に前述の式(1)に示す関係が成立する。したがって、
第1実施例と同様に、図12(b)に示すように、ΔH
C/δとΔCとは比例する。
(a)に示すようにウエハ3上で発生する偏心コマ収差
量ΔHCはアフォーカル系56のシフト量δに比例す
る。そして、その傾きΔHC/δは相殺し合うコマ収差
量ΔCに比例するので、相殺し合うコマ収差量ΔCを適
当に設定し、アフォーカル系56を適当な方向に適当量
だけシフトさせることによって、所望の偏心コマ収差を
発生させることができる。発生させたい偏心コマ収差Δ
HCと、アフォーカル系56のシフト量δと、リレーレ
ンズ63とアフォーカル系56とで相殺し合うコマ収差
量ΔCと、比例定数k1 との間には、第1実施例と同様
に前述の式(1)に示す関係が成立する。したがって、
第1実施例と同様に、図12(b)に示すように、ΔH
C/δとΔCとは比例する。
【0091】なお、第3実施例では、ほぼ等倍のアフォ
ーカル系56を使用している。しかしながら、ほぼ等倍
のアフォーカル系56に代えて、例えば角倍率α(αは
ウエハの表面への縮小倍率)のアフォーカル系や屈折力
のあるレンズを使用してもよい。また、第3実施例で
は、アフォーカル系56をテレセントリック空間に配置
している。しかしながら、所定の条件のもとでアフォー
カル系56を非テレセントリック空間に配置してもよ
い。
ーカル系56を使用している。しかしながら、ほぼ等倍
のアフォーカル系56に代えて、例えば角倍率α(αは
ウエハの表面への縮小倍率)のアフォーカル系や屈折力
のあるレンズを使用してもよい。また、第3実施例で
は、アフォーカル系56をテレセントリック空間に配置
している。しかしながら、所定の条件のもとでアフォー
カル系56を非テレセントリック空間に配置してもよ
い。
【0092】さらに、第3実施例では、レーザビームを
照射する際のエネルギー分布が最大となるラインの湾曲
を補正している。しかしながら、例えばレーザビームを
集光する際のスポット形状を乱すコマ収差の補正にも、
本発明を適用することができる。また、アライメント光
学系だけでなく、ウエハマークの重ね合わせ測定系に本
発明を適用することにより、測定結果の高精度化を期待
することができる。特に、第1および第2実施例のよう
にFIA系を用いる場合、本発明の適用により、重ね合
わせ測定値の真値ずれ(いわゆるティス)をほとんど無
くすることができる。
照射する際のエネルギー分布が最大となるラインの湾曲
を補正している。しかしながら、例えばレーザビームを
集光する際のスポット形状を乱すコマ収差の補正にも、
本発明を適用することができる。また、アライメント光
学系だけでなく、ウエハマークの重ね合わせ測定系に本
発明を適用することにより、測定結果の高精度化を期待
することができる。特に、第1および第2実施例のよう
にFIA系を用いる場合、本発明の適用により、重ね合
わせ測定値の真値ずれ(いわゆるティス)をほとんど無
くすることができる。
【0093】本発明は上述の各実施例に限定されること
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成が可
能であることはいうまでもない。
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成が可
能であることはいうまでもない。
【0094】
【効果】以上説明したように、本発明の第1〜第3の収
差補正光学系によれば、簡易なレンズ構成で、全体の光
学系内に製造誤差等により生じたコマ収差を容易に補正
することができ、且つ他の収差にほとんど影響を与える
ことがない。また、本発明の第1および第2の位置合わ
せ装置によれば、本発明の収差補正光学系が使用されて
いるため、簡易な構成で他の収差にほとんど影響を与え
ることなくコマ収差を補正することができ、その結果位
置合わせ用マークの位置を高精度に検出することができ
る。
差補正光学系によれば、簡易なレンズ構成で、全体の光
学系内に製造誤差等により生じたコマ収差を容易に補正
することができ、且つ他の収差にほとんど影響を与える
ことがない。また、本発明の第1および第2の位置合わ
せ装置によれば、本発明の収差補正光学系が使用されて
いるため、簡易な構成で他の収差にほとんど影響を与え
ることなくコマ収差を補正することができ、その結果位
置合わせ用マークの位置を高精度に検出することができ
る。
【図1】本発明の第1実施例にかかる位置合わせ装置を
備えた投影露光装置の構成を概略的に示す図である。
備えた投影露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】(a)は第1実施例の位置合わせ装置の結像光
学系における物体面と中間像面と像面との共役関係(結
像関係)を示す光路図であり、(b)は第1実施例の位
置合わせ装置の結像光学系における瞳の共役関係を示す
光路図である。
学系における物体面と中間像面と像面との共役関係(結
像関係)を示す光路図であり、(b)は第1実施例の位
置合わせ装置の結像光学系における瞳の共役関係を示す
光路図である。
【図3】(a)は第1実施例においてアフォーカル系1
3のシフト量δと発生する偏心コマ収差量ΔHCとの関
係を示し、(b)は第1実施例において発生する偏心コ
マ収差量ΔHCに対するアフォーカル系13のシフト量
δの比と、アフォーカル系13とリレーレンズ14とが
相殺し合うコマ収差量ΔCとの関係を示している。
3のシフト量δと発生する偏心コマ収差量ΔHCとの関
係を示し、(b)は第1実施例において発生する偏心コ
マ収差量ΔHCに対するアフォーカル系13のシフト量
δの比と、アフォーカル系13とリレーレンズ14とが
相殺し合うコマ収差量ΔCとの関係を示している。
【図4】本発明の第2実施例にかかる位置合わせ装置を
備えた投影露光装置の構成を概略的に示す図である。
備えた投影露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図5】(a)は第2実施例の位置合わせ装置の結像光
学系における物体面と像面との共役関係(結像関係)を
示す光路図であり、(b)は第2実施例の位置合わせ装
置の結像光学系における瞳の共役関係を示す光路図であ
る。
学系における物体面と像面との共役関係(結像関係)を
示す光路図であり、(b)は第2実施例の位置合わせ装
置の結像光学系における瞳の共役関係を示す光路図であ
る。
【図6】第2実施例の結像光学系の変形例の構成を概略
的に示す図であって、(a)は物体面と像面との共役関
係(結像関係)を示す光路図であり、(b)は瞳の共役
関係を示す光路図である。
的に示す図であって、(a)は物体面と像面との共役関
係(結像関係)を示す光路図であり、(b)は瞳の共役
関係を示す光路図である。
【図7】(a)は第2実施例においてアフォーカル系2
3のシフト量δと発生する偏心コマ収差量ΔHCとの関
係を示し、(b)は第2実施例において発生する偏心コ
マ収差量ΔHCに対するアフォーカル系23のシフト量
δの比と、アフォーカル系23と第2リレーレンズ24
とが相殺し合う球面収差量ΔSとの関係を示している。
3のシフト量δと発生する偏心コマ収差量ΔHCとの関
係を示し、(b)は第2実施例において発生する偏心コ
マ収差量ΔHCに対するアフォーカル系23のシフト量
δの比と、アフォーカル系23と第2リレーレンズ24
とが相殺し合う球面収差量ΔSとの関係を示している。
【図8】本発明の第3実施例にかかる位置合わせ装置を
備えた投影露光装置の構成を概略的に示す斜視図であ
る。
備えた投影露光装置の構成を概略的に示す斜視図であ
る。
【図9】図8の位置合わせ装置の光学系の構成を概略的
に示す拡大斜視図である。
に示す拡大斜視図である。
【図10】第3実施例においてウエハ3上の第1対物レ
ンズ59の観察視野を示す図である。
ンズ59の観察視野を示す図である。
【図11】図9のLSA系26内のアフォーカル系56
からウエハ3までの送光系の光路図である。
からウエハ3までの送光系の光路図である。
【図12】(a)は第3実施例においてアフォーカル系
56のシフト量δと発生する偏心コマ収差量ΔHCとの
関係を示し、(b)は第2実施例において発生する偏心
コマ収差量ΔHCに対するアフォーカル系56のシフト
量δの比と、アフォーカル系56とリレーレンズ63と
が相殺し合うコマ収差量ΔCとの関係を示している。
56のシフト量δと発生する偏心コマ収差量ΔHCとの
関係を示し、(b)は第2実施例において発生する偏心
コマ収差量ΔHCに対するアフォーカル系56のシフト
量δの比と、アフォーカル系56とリレーレンズ63と
が相殺し合うコマ収差量ΔCとの関係を示している。
【図13】レーザビームのビームウエストを光学系でリ
レーする場合のコマ収差の影響を説明する図である。
レーする場合のコマ収差の影響を説明する図である。
3 ウエハ 4 ウエハステージ 5 ウエハマーク 6 アライメント光学系 7 ハーフミラー 8 第1対物レンズ 10 第2対物レンズ 13,23 アフォーカル系 14 リレーレンズ 15 撮像素子 34 アライメント光学系 36 LSA系 61X,61Y シートビーム 62 FIA系 41 He−Neレーザ光源 50X,50Y 送受光分離用偏光ビームスプリッター 54X,54Y 受光素子 56 アフォーカル系 57 第2対物レンズ 59 第1対物レンズ
Claims (15)
- 【請求項1】 第1面からの光を集光して第2面上に前
記第1面の像を形成するための第1結像光学系と、前記
第2面に形成された前記第1面の像からの光を集光して
第3面上に前記第1面の像を再形成するための第2結像
光学系とを備えた光学系において、 前記第2結像光学系内の光路中には、前記第2結像光学
系で発生するコマ収差をほぼ相殺するためのコマ収差を
発生する補正光学系が設けられ、 前記補正光学系を偏心させることによって光学系全体の
コマ収差を補正することを特徴とする収差補正光学系。 - 【請求項2】 前記補正光学系はほぼ等倍正立のアフォ
ーカル系であり、前記第2結像光学系内の光路中におい
てほぼテレセントリックな空間に配置されていることを
特徴とする請求項1に記載の収差補正光学系。 - 【請求項3】 前記第1結像光学系は、拡大倍率を有す
ることを特徴とする請求項1または2に記載の収差補正
光学系。 - 【請求項4】 第1面からの光を集光して第2面上に前
記第1面の像を形成するための第1結像光学系と、前記
第2面に形成された前記第1面の像からの光を集光して
第3面上に前記第1面の像を再形成するための第2結像
光学系とを備えた光学系において、 前記第2結像光学系内の光路中には、前記第2結像光学
系で発生する球面収差をほぼ相殺するための球面収差を
発生する補正光学系が設けられ、 前記補正光学系を偏心させることによって光学系全体の
コマ収差を補正することを特徴とする収差補正光学系。 - 【請求項5】 前記補正光学系は、ほぼ等倍正立のアフ
ォーカル系であり、前記第2結像光学系内の光路中にお
いて実質的に非テレセントリックな空間に配置されてい
ることを特徴とする請求項4に記載の収差補正光学系。 - 【請求項6】 前記第1結像光学系は、拡大倍率を有す
ることを特徴とする請求項4または5に記載の収差補正
光学系。 - 【請求項7】 感光基板上の位置合わせ用マークからの
光を集光して前記位置合わせ用マークの第1像を形成す
るための第1結像光学系と、前記位置合わせ用マークの
第1像からの光を集光して前記位置合わせ用マークの第
2像を形成するための第2結像光学系と、前記第2結像
光学系を介して形成された前記位置合わせ用マークの第
2像を検出するための検出手段とを備え、前記検出手段
の出力に基づいて前記感光基板の位置合わせを行うため
の位置合わせ装置において、 前記第2結像光学系内の光路中には、前記第2結像光学
系で発生するコマ収差をほぼ相殺するためのコマ収差を
発生する補正光学系が設けられ、 前記補正光学系を偏心させることによって光学系全体の
コマ収差を補正することを特徴とする位置合わせ装置。 - 【請求項8】 前記補正光学系はほぼ等倍正立のアフォ
ーカル系であり、前記第2結像光学系内の光路中におい
てほぼテレセントリックな空間に配置されていることを
特徴とする請求項7に記載の位置合わせ装置。 - 【請求項9】 前記第1結像光学系は、拡大倍率を有す
ることを特徴とする請求項7または8に記載の位置合わ
せ装置。 - 【請求項10】 感光基板上の位置合わせ用マークから
の光を集光して前記位置合わせ用マークの第1像を形成
するための第1結像光学系と、前記位置合わせ用マーク
の第1像からの光を集光して前記位置合わせ用マークの
第2像を形成するための第2結像光学系と、前記第2結
像光学系を介して形成された前記位置合わせ用マークの
第2像を検出するための検出手段とを備え、前記検出手
段の出力に基づいて前記感光基板の位置合わせを行うた
めの位置合わせ装置において、 前記第2結像光学系内の光路中には、前記第2結像光学
系で発生する球面収差をほぼ相殺するための球面収差を
発生する補正光学系が設けられ、 前記補正光学系を偏心させることによって光学系全体の
コマ収差を補正することを特徴とする位置合わせ装置。 - 【請求項11】 前記補正光学系は、ほぼ等倍正立のア
フォーカル系であり、前記第2結像光学系内の光路中に
おいて実質的に非テレセントリックな空間に配置されて
いることを特徴とする請求項10に記載の位置合わせ装
置。 - 【請求項12】 前記第1結像光学系は、拡大倍率を有
することを特徴とする請求項10または11に記載の位
置合わせ装置。 - 【請求項13】 第1面からの光を第2面上に集光する
ための第1集光光学系と、前記2面上に形成された集光
点からの光を第3面上に再集光するための第2集光光学
系とを備えた光学系において、 前記第1集光光学系内の光路中には、前記第1集光光学
系で発生するコマ収差をほぼ相殺するためのコマ収差を
発生する補正光学系が設けられ、 前記補正光学系を偏心させることによって光学系全体の
コマ収差を補正することを特徴とする収差補正光学系。 - 【請求項14】 前記補正光学系はほぼ等倍正立のアフ
ォーカル系であり、前記第2結像光学系内の光路中にお
いてほぼテレセントリックな空間に配置されていること
を特徴とする請求項13に記載の収差補正光学系。 - 【請求項15】 前記第2集光光学系は、縮小倍率を有
することを特徴とする請求項13または14に記載の収
差補正光学系。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7303932A JPH09127409A (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 収差補正光学系および該光学系を備えた位置合わせ装置 |
US08/584,863 US5754299A (en) | 1995-01-13 | 1996-01-11 | Inspection apparatus and method for optical system, exposure apparatus provided with the inspection apparatus, and alignment apparatus and optical system thereof applicable to the exposure apparatus |
KR1019960000941A KR960029824A (ko) | 1995-01-13 | 1996-01-12 | 수차보정 광학계 및 이 광학계를 사용한 정렬 장치 |
US08/651,098 US5680200A (en) | 1995-01-13 | 1996-09-05 | Inspection apparatus and method for optical system, exposure apparatus provided with the inspection apparatus, and alignment apparatus and optical system thereof applicable to the exposure apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7303932A JPH09127409A (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 収差補正光学系および該光学系を備えた位置合わせ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09127409A true JPH09127409A (ja) | 1997-05-16 |
Family
ID=17927025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7303932A Pending JPH09127409A (ja) | 1995-01-13 | 1995-10-27 | 収差補正光学系および該光学系を備えた位置合わせ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09127409A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021090675A1 (ja) * | 2019-11-07 | 2021-05-14 | ソニー株式会社 | 検出光学系、検出装置、フローサイトメータ及びイメージングサイトメータ |
-
1995
- 1995-10-27 JP JP7303932A patent/JPH09127409A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021090675A1 (ja) * | 2019-11-07 | 2021-05-14 | ソニー株式会社 | 検出光学系、検出装置、フローサイトメータ及びイメージングサイトメータ |
US20220404263A1 (en) * | 2019-11-07 | 2022-12-22 | Sony Group Corporation | Detection optical system, detection device, flow cytometer, and imaging cytometer |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041025 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050202 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050620 |