JPH09121491A - 回転電機の電機子巻線及びその製造方法 - Google Patents

回転電機の電機子巻線及びその製造方法

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JPH09121491A
JPH09121491A JP14729596A JP14729596A JPH09121491A JP H09121491 A JPH09121491 A JP H09121491A JP 14729596 A JP14729596 A JP 14729596A JP 14729596 A JP14729596 A JP 14729596A JP H09121491 A JPH09121491 A JP H09121491A
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coil
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windings
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Sukeyasu Mochizuki
資康 望月
Tsutomu Kawamura
勉 川村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻数が異なる複数のコイルをスロットに略正
弦波分布をなすように二層同心巻形態に収納してなる電
機子巻線において、コイル巻型の数及びスロット絶縁物
の種類並びに個数の削減を図ることにある。 【解決手段】 毎極毎相のスロット数がq(q=3以
上)としたとき、1極に対応する1つの巻線のコイル数
を(qーn)個(ここで、n=1,2,…,qー2)に
設定し、これによって、一つのスロットに一つのコイル
のみが収納され、また、一つのスロットに二つの同相ま
たは異相のコイルが収納される状態が全スロットに分散
して形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機において
同心巻形状のコイルをもつ電機子巻線及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、交流機とくに三相誘導電動機にお
いて、同心巻で電機子巻線を構成する場合、例えば三
相、4極、48スロットの電機子巻線は、電機子巻線の
展開図である図62、および電機子巻線の収納状態を示
すコイル配置図である図63に示す構成になっている。
ここで、図62の点線はスロットの上側(開口側)に重
ねて挿入されるコイル辺を示し、図63の実線の円弧は
各コイルのコイルエンドを、黒点はコイル辺を表してい
る。図中、番号1〜48はスロット番号(以下、単に#
1〜#48のように表記する)、U1〜U4はU相の極
巻線、V1〜V4はV相の極巻線、W1〜W4はW相の
極巻線を示す。ここで、U相の第1極巻線U1に着目す
ると、#1〜#12の同心巻コイルは、それぞれのスロ
ット内に1個のコイルしか挿入されていない。それに対
して、#2〜#11と#3〜#10の同心巻コイルは、
それぞれのスロット内に他の相の1つのコイル(ここで
は、V4とW1)と共に挿入されている。通常、#2,
#11および#3,#10におけるコイルの巻回数は、
同一であり、#1,#12のコイルの半分である。他の
全ての同心巻コイルの巻回数についても同様で、倍・半
分の関係である。
【0003】また、特公昭51−28125号公報「同
心巻コイルの巻装方法」では、図64に示すような電機
子巻線の収納状態に関して、特公昭60−36698号
公報では、図64、図65に示す構成になっているが、
各コイルの巻回数に関しては、詳細な明示がなく、通
常、スロット内に他の相のコイルが挿入されているコイ
ルの巻回数は、スロット内に1個のコイルしか挿入され
ていない場合の巻回数の半分であり、これらの巻回数に
ついては倍・半分の関係にあるのが一般的である。しか
し、このように各スロット毎の巻回数が倍・半分の関係
にある場合、巻線の起磁力波形を見た場合、正弦波分布
とならないため、多くの高調波が存在して電動機の効率
や力率の悪化あるいは電磁振動音が増加するという欠点
があった。
【0004】これに対して、電動機の効率、力率の改善
あるいは電磁振動音の低減などの目的から、一つのスロ
ットの巻線の巻回数をスロット毎に変化させて、巻線の
起磁力分布を正弦波に近づけようとする正弦波巻線を構
成するものがある。これらの改良として、特開平6−2
61479号公報「電機子巻線」においては、巻線方式
に正弦波巻線と二層同心巻を採用している。
【0005】図67は三相、4極、48スロット、並列
回路数が2倍のコイル展開図を示しており、ここで、毎
極毎相のスロット数qは、q=48/(3×4)=4で
ある。各相の極巻線は同心巻に分布された4個の連続コ
イルからなる二層同心巻である。この4個が連続コイル
に連ねて極巻線が構成され、全体としては、U相の極巻
線U1,U2,U3,U4、V相の極巻線V1,V2,
V3,V4、W相の極巻線W1,W2,W3,W4の計
12個の同心巻形状のコイルにより構成されている。図
67においてスロット#5から#16にわたってコイル
を収納し、この場合の各極巻線のコイルピッチは夫々1
1,9,7,5である。例えば、U相の第1極の巻線U
1は、#5〜#16にわたって収納したコイル(コイル
ピッチ11)と、#6〜#15にわたって収納したコイ
ル(コイルピッチ9)と、#7〜#14にわたって収納
したコイル(コイルピッチ7)と、#8〜#13にわた
って収納したコイル(コイルピッチ5)とを順に重ねて
構成されている。U相の他の極及び他相のコイルについ
ても同様に、コイルピッチを11,9,7,5の4種類
の4個のコイルを連続させて構成されている。
【0006】ここで、各スロット毎のコイルの巻回数を
図68に示す。この図では各スロットに収納されるコイ
ルの配置を表しているのみであり、コイルの上下関係を
も示すものではない。スロット内に収納されるコイルの
巻回数としては、従来と同一であるが、各相のコイル数
は2倍であり、U相に着目すると、図68において、U
相の第1極巻線U1は、#5〜#8と#13〜#16に
分布し、巻回数をそれぞれ28,21,13,5と5,
13,21,28というように変化させ同心形状の巻線
を構成している。また、U相の第2極巻線U2は、#1
7〜#20と#25〜#28に分布し、巻回数をそれぞ
れ28,21,13,5と5,13,21,28という
ように変化させて同心形状の巻線を構成している。U相
の巻線が収納されるスロット毎に見ると、#1〜#8に
おいては、巻回数が、5,13,21,28,28,2
1,13,5と変化しており、通常の巻線の場合とは異
なり、これにより、巻線の起磁力分布は、略正弦波状と
することが可能である。
【0007】また二層同心巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
68中の、#1〜#8の部分に着目してわかるように、
スロット毎の合計巻回数は、33,33,34,34
と、ほぼどのスロットにおいても均一となり、スロット
断面積が有効に活用されていることが判る。
【0008】ここで、各スロット内の巻回数は、巻線に
よる起磁力分布が略正弦波状になり、高周波巻線係数を
0に近づけるように決定しており、例えば、芝浦レビュ
ー、第13年第8号、「誘導電動機異常現象の理論的研
究」(昭和9年8月大川忠吉氏発表)の中にも詳しく述
べられている。先にも述べたように、図69は図68に
示す巻線における各相コイルの上下配置関係をその巻回
数と共に示している。
【0009】図70(A)は、この正弦波巻線を施した
場合の起磁力分布を、図70(B)は通常の巻線による
場合の起磁力分布を示し、図71は、図70(A)に対
応する正弦波巻線及び図70(B)に対応する非正弦波
巻線の巻線係数を示す。これら図70、図71からも判
るように、正弦波巻線を用いることにより、起磁力分布
が正弦波に近づき、高周波巻線係数も大幅に低減でき
る。尚、図67において、並列回路数が2倍とは外部端
子U−X間で形成される極巻線並列回数が2であること
をいう。
【0010】図72は図68に示す巻線構成においての
各相コイルのスロット内上下関係を含む配置と巻回数を
示している。図72に示すように、まずU相の全極巻線
U1〜U4をスロットに下コイルとして収納し、次にV
相の全極巻線V1〜V4を下コイルとして、そして最後
にW相の全極巻線W1からW4を上コイルとして夫々収
納する順序を経る。このように、二層同心巻とすると、
一相全極巻線を同時的に挿入できるため巻線の収納が簡
単になり、機械による巻線のスロットへの挿入も可能と
なる。従って、この巻線構成によれば、重ね巻と同様の
正弦波巻線の効果を発揮することができ、絶縁物の機械
挿入もできる。この巻線において、一つのスロットの巻
回数を各スロット毎に変化させることにより、巻線分布
を変化させ、巻線の起磁力波形が略正弦波状とし、電動
機の諸特性を改善していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図62,図6
6に示すような従来の同心巻巻線方式では、スロット毎
の巻回数が倍・半数の関係にあり、巻線の起磁力波形が
正弦波分布とならないために、多くの高調波が存在して
電動機の効率や力率の悪化あるいは電磁振動音の増加が
あった。
【0012】更に、これらの欠点を改良した図67に示
す特開平6−261479号における正弦波巻線を用い
た二層同心巻方式でも、図72から理解されるように各
スロットについて、スロット間での巻数差が少ないが、
全てのスロット(#1〜#48)に異相のコイルが配置
されており、スロット内の上下異相コイル間の絶縁性を
保つために、全てのスロット(ここでは48個)に絶縁
物を挿入する必要があり、非常に巻線工数が増加する。
また、上下コイルの巻回数が大きく異なるスロット(例
えばスロット番号1,4,5,8,9,12,13,1
6,17,20,21,24,25,28,29,3
2,33,36,37,40,41,63,64,48
では5ターンと28ターン)が存在し、そのため、スロ
ット毎に上下コイル間に挿入する絶縁物の寸法を変化さ
せることが必要となり、多種類の絶縁物を準備する必要
がある。
【0013】更に、先にスロットに挿入するコイルの巻
回数が少ない場合、挿入したコイルや絶縁物のスロット
内での収まりが悪く、手作業や機械での次工程のコイル
挿入が困難であったり、スロット内に収納した絶縁物の
移動が生じ、品質が低下する場合がある。また、各極巻
線数はq個であり、それぞれの寸法は異なっているた
め、q個のコイル巻型が必要である等の欠点がある。本
発明の目的は、1極の巻線を構成するコイルの数を削減
でき、スロット内絶縁物の種類及び使用個数を削減で
き、コイルの機械挿入が容易に可能な回転電機の電機子
巻線とその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の手段で
は、毎極毎相のスロット数がqに設定され、1極に対応
する1つの巻線が他と異なる巻回数をもつ少なくとも1
つのコイルを含むと共にコイルピッチが互いに異なる複
数個のコイルからなり、これらコイルが各スロットに収
納されてなる電機子巻線を対象とし、このような電機子
巻線において、本発明では、qを3以上に設定すると共
に、1つの巻線のコイル数が(qーn)個(ここで、n
=1,2,…,qー2)に設定され、且つ、これら各コ
イルが各スロットに二層同心巻分布をなすように収納さ
れてなることを特徴とする。
【0015】このような巻線構成では、第1には極巻線
のコイルの数が、1極当たりのスロット数よりも少ない
のでコイル巻型の数が少なくなり、第2には異相コイル
が挿入されるスロット数が少なくなり、第3には一つの
スロットに挿入される2個のコイルの巻数の差が小さく
なり、第4にはコイルの機械挿入が容易になる。本発明
の第2の手段では、上記の電機子巻線において、巻線の
起磁力が正弦波分布となるように各コイルの巻回数を毎
極毎相のスロット間で相互に異なる値に設定している。
【0016】本発明の第3の手段では、上記電機子巻線
において、三相の各相の第1極巻線をなすコイルが全ス
ロット領域を三分した各分割領域内に分散配置され、且
つ、順に各相の次極巻線が前スロット領域を三分した領
域であって前極に対応する各分割領域とは空間的に機械
角で2π/p(pは極数)だけずれた分割領域に順次分
散配置された状態にしている(実施例の図11、図1
6、図32、図35、図38、図39、図42に対応す
る。)。
【0017】第4の手段では、上記電機子巻線におい
て、各コイルの巻回数を最外側から内側に向かいN1,
N2,N3,N4,……N(q−n)としたとき、N1
>N2≧N3≧N4…≧N(q−n)となるように構成
している。第5の手段では、上記電機子巻線において、
各コイルの巻回数を最内側から外側に向かいN1,N
2,N3,N4,……N(q−n)としたとき、N1>
N2≧N3≧N4…≧N(q−n)となるように構成し
ている(実施例の特に、図38、図42に対する。)。
【0018】第6の手段では、上記電機子巻線におい
て、コイルの巻回数がN1>N2≧N3≧N4…≧N
(q−n)の関係にあるとき、各コイルの巻回数が最外
側から内側に向かいN2,N1,N3,……,N(q−
n)となるように構成している(実施例の図40、図4
1に対応する)。第7の手段では、上記電機子巻線にお
いて、1極に対応する巻線を構成している複数のコイル
が夫々収納された複数のスロットが円周方向に連続的に
隣接される構成になっている。
【0019】第8の手段では、上記電機子巻線におい
て、1極に対応する巻線を構成している複数のコイルが
夫々収納された複数のスロット中に2つのスロット間に
他極巻線用の少なくとも1つのスロットが介在される構
成になっている(図40、図41)。本発明の第1の製
造方法では、前記電機子巻線の最少コイルピッチを予め
スロット数で少なくともq個または2q個に設定すると
共に、少なくとも4極についてのスロットへのコイルの
収納に際して、三相分の第1極に対応する3個の巻線と
第4極に対応する3個の巻線とからなる6個の巻線を一
つのグループとし、三相分の第3極に対応する3個の巻
線と第2極に対応する3個の巻線とからなる6個の巻線
を一つのグループとするグループ化を全極になし、スロ
ットへのコイルの同時挿入作業を、上記グループごとに
順に実施する作業が含まれることを特徴とする(実施例
の図11,図16,図32に対応する。)。
【0020】第2の製造方法では、前記電機子巻線の最
少コイルピッチを予めスロット数で少なくともq個また
は2q個に設定すると共に、少なくとも4極についての
スロットへのコイルの収納を、三相分の第1極に対応す
る3個の巻線と第3極に対応する3個の巻線とからなる
6個の巻線を一つのグループとし、三相分の第4極に対
応する3個の巻線と第2極に対応する3個の巻線とから
なる6個の巻線を一つのグループとするグループ化を全
極になし、スロットへのコイルの同時挿入作業を、上記
グループごとに順に実施する作業が含まれることを特徴
とする(実施例の図35,図38,図39,図42に対
応。)。
【0021】第3の製造方法では、最少コイルピッチを
予めスロット数で少なくともq個または2q個に設定す
ると共に、6極についてのスロットへのコイルの収納に
際して、三相分の第1相に対応する3個の巻線と第3相
に対応する3個の巻線とからなる6個の巻線を第1のグ
ループとし、三相分の第2相に対応する3個の巻線と第
1相に対応する3個の巻線とからなる6個の巻線を第2
グループとし、三相分の第3相に対応する3個の巻線と
第2相に対応する3個の巻線とからなる6個の巻線を第
3グループとし、スロットへのコイルの同時挿入作業
を、上記第1、第2続いて第3グループへの順にグルー
プごとに実施する作業が含まれることを特徴とする(実
施例の特に図22、図29に対応する。)。
【0022】本発明の第9の手段では、毎極毎相のスロ
ット数がqに設定され、2極に対応する1つの巻線が他
と異なる巻回数をもつ少なくとも1つのコイルを含むと
共にコイルピッチが互いに異なる複数個のコイルからな
り、これらコイルが各スロットに収納されてなる電機子
巻線を対象とし、このような電機子巻線において、本発
明では、qを3以上に設定すると共に、1つの巻線のコ
イル数が2×(qーn)個(ここで、n=1,2,…,
qー2)に設定され、且つ、これら各コイルが各スロッ
トに二層同心巻分布をなすように収納されてなることを
特徴とする(実施例の図43〜図48、図55〜図58
に対応する)。
【0023】このような巻線構成では、第1には異相コ
イルが挿入されるスロット数が少なくなり、第2には一
つのスロットに挿入される2個のコイルの巻数の差が小
さくなり、第3には各相の巻線群の数が半分になり、第
4にはコイルの機械挿入が容易になる。本発明の上記第
9の手段においても、巻線の起磁力が正弦波分布となる
ように各コイルの巻回数を毎極毎相のスロット間で相互
に異なる値に設定してもよい。第10の手段では、上記
電機子巻線において、各コイルの巻回数を最外周から内
側に向かいT1,T2,T3,T4,…,T(q−
n),T(q−n),…,T4,T3,T2,T1とし
たとき、T1≦T2≦T3≦T4≦…<T(q−n)と
なるように構成している。
【0024】本発明の第11の手段では、毎極毎相のス
ロット数がqに設定され、2極に対応する1つの巻線が
他と異なる巻回数をもつ少なくとも1つのコイルを含む
と共にコイルピッチが同一の複数個のコイルからなり、
これらコイルが各スロットに収納されてなる電機子巻線
を対象とし、このような電機子巻線において、本発明で
は、qを3以上に設定すると共に、1つの巻線のコイル
数が2×(qーn)個(ここで、n=1,2,…,qー
2)に設定され、且つ、これら各コイルが各スロットに
重ね巻分布をなすように収納されてなることを特徴とす
る(実施例の図49〜図54に対応する)。
【0025】このような巻線構成では、第1には異相コ
イルが挿入されるスロット数が少なくなり、第2には一
つのスロットに挿入される2個のコイルの巻数の差が小
さくなり、第3には各相の巻線群の数が半分になる。本
発明の第11の手段においても、巻線の起磁力が正弦波
分布となるように各コイルの巻回数を毎極毎相のスロッ
ト間で相互に異なる値に設定してもよい。第11の手段
においても、各相の巻線群の各コイルの巻回数をT1,
T2,T3,T4,…,T(q−n),T(q−n),
…,T4,T3,T2,T1,としたとき、T1≦T2
≦T3≦T4≦…<T(q−n)となるように構成して
もよい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につ
き、図1〜図8を参照しながら説明する。図中、番号1
〜48はスロット番号、U1〜U4はU相の各極巻線、
V1〜V4はV相の各極巻線、W1〜W4はW相の各極
巻線を示す。この実施例では三相、4極、スロット数4
8、巻線の並列回路数が2倍としている。図1は電機子
巻線の展開図であり、毎極毎相のスロット数qは、48
/(3×4)=4で、各相の各極巻線は同心巻に分布さ
れた(q−1)=3個の連続コイルからなる二層同心巻
である。この3個が連続コイルに連ねて極巻線が構成さ
れ、全体としては、U相の極巻線U1,U2,U3,U
4、V相の極巻線V1,V2,V3,V4、W相の巻線
W1,W2,W3,W4の計12個の同心巻形状のコイ
ルにより構成されている。
【0027】各コイルのコイルピッチは夫々11、9、
7である。例えば、U相の第1極の巻線U1は、#1〜
#12にわたって収納したコイル(コイルピッチ11)
と、#2〜#11にわたって収納したコイル(コイルピ
ッチ9)と、#3〜#10にわたって収納したコイル
(コイルピッチ7)とを連続させて構成されている。U
相の他の巻線及び他相の巻線についても同様に、コイル
ピッチを11、9、7の3種類の3個のコイルを連続さ
せて構成されている。
【0028】ここで、各スロット毎のコイルの巻回数を
図2に示す。この図では各スロットに収納されるコイル
の配置を表しているのみであり、コイルの上下関係をも
示すものではない。スロット内に収納されるコイルの巻
回数としては、従来とは異なり、U相に着目すると、図
2において、U相の第1極巻線U1は、スロット#1〜
#3とスロット#10〜#12に分布し、1のコイル巻
回数をそれぞれ31,18,12と12,18,31と
いうように変化させ同心形状の巻線を構成している。ま
た、U相の第2極巻線U2は、スロット#13〜#15
とスロット#22〜#24に分布し、巻回数をそれぞれ
31,18,12と12,18,31というように変化
させて同心形状の巻線を構成している。
【0029】U相の巻線が収納されるスロット毎に見る
と、スロット#46〜#3においては、巻回数が、U4
では12,18,31と分布し、U1では31,18,
12と分布(以下単に12,18,31,31,18,
12のように示す)しており、変化度合が図70(A)
に示す従来の正弦波巻線の場合と異なるが、階段状に変
化しているため、巻線の起磁力分布は、従来の正弦波巻
線と同様に、略正弦波状とすることが可能である。 図
3(A)は、本実施例の正弦波巻線を施した場合の起磁
力分布を、図3(B)は通常の巻線(非正弦波巻線)に
よる場合の起磁力分布を示し、図4は、それぞれの巻線
係数を対比して示す。これら図3、図4からも判るよう
に、本実施例の正弦波巻線を用いることにより、起磁力
分布が正弦波に近づき、高周波巻線係数も大幅に低減で
きる。
【0030】また二層同心巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
2中の、スロット#2〜#7の部分に着目してわかるよ
うに、スロット毎の合計巻回数は、30,30,31,
31と、ほぼどのスロットにおいても均一となり、スロ
ット断面積が有効に活用されていることが判る。図5は
図1に示す巻線構成においての、各相コイルの上下の配
置関係と巻回数とを示す。図6は図5のコイル配置図で
ある。ここで、図6の実線の円弧は各コイルのコイルエ
ンドを、黒点はコイル辺を表している。黒点の大小にお
いて大きい黒点は、スロット内に一つのコイルだけしか
配置されないものであり、小さい黒点は、スロット内に
2つのコイルが配置されるものであり、更に、大きい黒
点のコイル巻回数は、小さい黒点のコイル巻回数よりも
大きいことを示している。
【0031】図5に示すように、まずU相の全極巻線U
1〜U4をスロット内に収納し、次にV相の全極巻線V
1〜V4、そして最後にW相の全極巻線W1からW4を
夫々収納する順序を経る。このように、二層同心巻とす
ると、一相全極巻線を同時スロットに挿入できるため巻
線の収納が簡単になり、機械によるコイルのスロットへ
の挿入が可能となる。
【0032】また、図7に本実施例の各スロット毎の巻
回数を示すが、従来の正弦波巻線の二層同心巻を用いた
巻線方式では、毎極毎相のスロット数と同数の4個(=
q)のコイルを用いていたため、全てのスロットの上下
コイルは異相コイルが配置され、このため全てのスロッ
トに絶縁物を挿入する必要があったが、本実施例では、
全スロットの半分の24スロット(スロット番号46,
47,2,3,6,7,10,11,14,15,1
8,19,22,23,26,27,30,31,3
4,35,38,39,42,43)にのみ異相コイル
が挿入されるため、これらのスロットには絶縁物が必要
であるが、その他の24スロット(スロット番号45,
48,1,4,5,8,9,12,13,16,17,
20,21,24,25,28,29,32,33,3
6,37,40,41,44,)では、この絶縁物は不
要となり、大幅な巻線収納工数の削減となる。またコイ
ル数も従来の4個(=q)より、3個(=q−1)のコ
イルで良いため、コイル巻型の個数の低減も図れる。
【0033】更に、次相コイル挿入によるコイルエンド
の交差部のコイルボリュームが、単層同心巻の約1/2
となり、小さな成形力で成形ができ、コイルのダメージ
が少なくなり、かつ、次相コイルの挿入が容易となる。
また、一つのスロット内での二つのコイル間の巻数差が
少ないため、即ちコイル断面積の差が小さいため、2層
目のコイル挿入作業の悪化がなく、スロット内での絶縁
物の移動も生じにくい。また、このような巻線構成は、
特開平7−154949号公報に開示されたコイル挿入
機によってコイル挿入の機械化が可能になる。尚、図1
に示された巻線構成は、端子U−X間に2個直列の極巻
線群が2群並列接続となっており巻線の並列回路が2で
ある。
【0034】ここで、図1ではU1−U2,U3−U
4,及びV1−V2,V3−V4,及びW1−W2,W
3−W4がそれぞれ並列回路で構成されているが、第1
実施例の変形例として図8に示すコイル展開図のよう
に、U1−U3,U2−U4,及びV1−V3,V2−
V4,及びW1−W3,W2−W4がそれぞれ並列接続
になって2倍の並列回路にするようにしてもよい。その
他は図1の構成と同一である。
【0035】更に、本実施例におけるコイル巻回数で
は、基本波の巻線係数が0.933であり、図71に示
す正弦波巻線における巻線係数0.908に対して、約
2.8%程度向上し、モータ特性が改善される。また、
上記巻線構成における、各スロット毎の巻回数について
は、図2に一例を示しているが、U相の巻線が収納され
るスロットを例にすると、スロット#46〜#3におい
ては、巻回数がN3(=12),N2(=18),N1
(=31),N1,N2,N3(ここで、N3≦N2<
N1)と分布する。即ち、同心形状のコイルの最外側の
巻回数をN1とし、順次内周に向かってN2、N3と変
化している。
【0036】また二層同心巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
1中のスロット#46〜#3の部分に着目してわかるよ
うに、スロット毎の合計巻回数は、N3+N2,N2+
N3,N1,N1,N2+N3,N3+N2となり、各
スロット毎の巻回数をおおよそN1=(0.7〜1.
3)×(N2+N3)に選定すると、ほぼどのスロット
においても巻回数は均一となり、スロット断面積が有効
に活用されることが判る。
【0037】第2実施例につき、図9、図10、図11
を参照しながら説明するに、この実施例のものは図1の
実施例と同様な二層同心巻において、各相の同一極に対
応する3個の極巻線を電機子鉄心の全スロット領域を三
分した各分割領域内に分散配置されるもので、図9に示
す如く、例えばU相の第1極巻線U1は#1〜#12
に、V相の第1の極巻線V1は#33〜#44の分割領
域内に、W相の第1極巻線は、#17〜#28の分割領
域内に夫々配置されている。
【0038】また、U、V、Wの各相の第2極巻線であ
るU2、V2、W2も電機子鉄心の全スロット領域を三
分した領域であって、前の第1極巻線群に対応する各分
割領域とは空間的に即ち円周方向に機械角で2π/p
(pは極数)に相当するπ/2だけずれた各分割領域内
に配置され、その次の第3極巻線U3、V3、W3も電
機子鉄心の全スロット領域を三分した領域であって、前
の第2極巻線に対応する各分割領域とはπ/2だけずれ
た分割領域内に配置され、その次の第4極巻線U4、V
4、W4も電機子鉄心の全スロット領域を三分した領域
であって、前の第3極巻線に対応する各分割領域とはπ
/2だけずれた分割領域内に配置されている。
【0039】上記コイル群のスロットへの挿入順序は次
の通りである。まず機械角で2π/3だけ隔たる各相の
第1極巻線U1,V1,W1を第1の三分割領域に同時
に挿入し、次にやはり2π/3だけ隔たる各相の第2極
巻線U2、V2、W2を第2の各分割領域に同時に挿入
し、以下同様に、U3,V3,W3及びU4,V4,W
4の各極巻線を順次挿入する。これにより極数と同数の
回数、即ち4回の挿入作業によって全てのコイルの挿入
が完了され、成形工程に移ることになる。
【0040】更に、第2実施例において、各コイルの挿
入手順について説明するに、まず第1回目のコイル挿入
作業は、三相第1極巻線U1,V1,W1を1つの組と
し、三相第2極巻線U2,V2,W2を1つの組とし、
これら二つの組を第1グループとして、これら第1グル
ープのコイルを図示しないコイル挿入機にセットしてス
ロットに同時に挿入することができる。これらの第1グ
ループの巻線を構成する各相3個、計18個のコイルは
図11からも明らかなように、全てのコイル辺がスロッ
ト底部に収納される。また、前記第1極巻線U1,V
1,W1の相互間及び、第2極巻線U2、V2、W2の
相互間は各々が電気角で240゜の隔たりとなると共
に、第1極と第2極とは電気角で180゜の隔たりとな
るように図示しないコイル挿入機にセットするのである
から、同一スロットに同時に挿入される関係のコイルは
なく、コイルどうしが挿入時にお互いに干渉はしない。
【0041】次に、第2回目のコイル挿入作業を三相第
3極巻線U3,V3,W3と三相第4極巻線U4,V
4,W4とを第2グループとし同時に行う。この場合こ
れらの巻線を構成する各相3個、計18個のコイルは図
11からも明らかなように、全てのコイル辺がスロット
の上部に収納される。また、第3極どうし、第4極どう
しも相間では(例えばU3とV3間では)、相互に上記
同様に電気角で240゜の隔たりとなると共に、同相の
第3極と第4極とは上記同様に電気角で180゜の隔た
りとなっているので、巻線間でコイルどうしの干渉はな
い。
【0042】この際、図11からも明らかなように、第
1回目のコイル挿入後、第2回目のコイル挿入は全スロ
ットの底部に既に第1極または第2極のコイルのコイル
辺が挿入されており、単に全スロットの上部に第3極巻
線及び第4極巻線を重ねて挿入すればよい。このように
本実施例では、コイル挿入機を利用した2回(極数の1
/2に等しい)の挿入作業にて全ての巻線の挿入作業を
終えることができ、作業工数が小となる。
【0043】上述した各コイルの配置関係と挿入順序に
基づき巻装された電機子巻線にあっては、各スロットに
2個のコイル辺が収納され二層同心巻となる。ここで、
各コイルの配置図を図10、図11に示すが、この配置
関係は、各相のコイルエンドが極毎に径方向に順に配置
され、同一の環状領域に極巻線が三相分配置された形態
であるので巻線インピーダンスが相間でバランスする。
この第2実施例によれば、二層同心巻においても巻線の
機械による挿入が可能となる。
【0044】第3実施例につき、図12を用いて説明す
るに、これは4極、スロット数48、巻線の並列回路数
が4倍を例にしている。ここで、各相は極巻線U1〜U
4,V1〜V4,W1〜W4の4個づつからなるので、
巻線の並列回路数は端子U−X間で明らかなように4倍
に取ることが可能である。その他は図1の構成と同一で
ある。したがって、この実施例を用いることにより、P
極において、並列回路数がP倍を取ることができ、設計
の自由度が向上する。尚、本発明において、並列回路数
が1倍を取れるのは言うまでもない。
【0045】第4実施例につき、図13〜図16を参照
しながら説明する。図13は4極、スロット数60、並
列回路数が2倍のものを示す。毎極毎相のスロット数q
は、60/(3×4)=5で、各相の各極巻線は同心巻
に分布された(q−1)=4個の連続コイルからなる二
層同心巻である。この4個が連続コイルに連ねて極巻線
が構成され、全体としては、U相の極巻線U1,U2,
U3,U4、V相の極巻線V1,V2,V3,V4、W
相の極巻線W1,W2,W3,W4の計12個の同心巻
形状に構成されている。
【0046】この実施例はスロット数を48から60に
変化させても上記のように、正弦波巻線を二層同心巻に
て構成することが可能であることを示している。ここ
で、各スロット毎の巻回数について、図15によりU相
の巻線が収納されるスロットを例に見ると、スロット#
57〜#4においては、巻回数が、N4,N3,N2,
N1,N1,N2,N3,N4(ここで、N4≦N3≦
N2<N1)と分布する。即ち同心形状のコイルの最外
側の巻回数をN1と、順次内側に向かってN2,N3,
N4と変化している。
【0047】また二層同心巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
15中のスロット#57〜#4の部分に着目してわかる
ように、スロット毎の合計巻回数は、N4+N2,N3
+N3,N2+N4,N1,N1,N4+N2,N3+
N3,N2+N4となり、各スロット毎の巻回数をおお
よそN1=(0.7〜1.3)×(N2+N4)=
(1.4〜2.6)×N3に選定すると、ほぼどのスロ
ットにおいても巻回数は均一となり、スロット断面積が
有効に活用されていることが判る。
【0048】ここで、図13の並列回路数を2倍から4
倍にした場合の巻線構成を第4実施例の第1の変形例と
して図14に示す。例えばU相について、端子U−X間
に極巻線U1〜U4が互いに並列接続され4個の並列回
路数が存在する。V相及びW相においても同様である。
また、図13及び図14に示す巻線構成のコイル配置の
異なる例を図15と図16に示す。この場合図15では
同一相全極のコイルが同時挿入され、図16では全相2
極巻線が同時挿入される。
【0049】図17は4極、スロット数72、並列回路
数が2倍の巻線構成を第4実施例の第2の変形例として
示す。毎極毎相のスロット数qは、72/(3×4)=
6で、各相の各極巻線は同心巻に分布された(q−1)
=5個の連続コイルからなる二層同心巻である。この5
個が連続コイルに連ねて極巻線が構成され、全体として
は、U相は極巻線U1,U2,U3,U4から、V相は
極巻線V1,V2,V3,V4から、W相は極巻線W
1,W2,W3,W4から夫々構成されている。
【0050】したがって、スロット数を72と変化させ
ても同様に正弦波巻線を二層同心巻にて構成することが
可能であることがわかる。ここで、各スロット毎の巻回
数については、U相の巻線が収納されるスロットを例に
すると、スロット#68〜#5においては、巻回数が、
N5,N4,N3,N2,N1,N1,N2,N3,N
4,N5(ここで、N5≦N4≦N3≦N2<N1)と
分布する。従って同心形状のコイルの最外側の巻回数を
N1と、順次内周に向かってN2,N3,N4,N5と
変化している。
【0051】また二層同心巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
17中のスロット#68〜#5の部分に着目してわかる
ように、スロット毎の合計巻回数は、N5+N2,N4
+N3,N3+N4,N2+N5,N1,N1,N5+
N2,N3+N4,N3+N4,N2+N5となり、各
スロット毎の巻回数をおおよそN1=(0.7〜1.
3)×(N2+N5)=(0.7〜1.3)×(N3+
N4)に選定すると、ほぼどのスロットにおいても巻回
数は均一となり、スロット断面積が有効に活用されてい
ることが判る。
【0052】ここで、図18は第4実施例の第3の変形
例として、図17の並列回路数を2倍から4倍にした場
合の巻線構成を示す。この図から各相が4個の極巻線が
U1〜U4,V1〜V4,W1〜W4をもつので、巻線
の並列回路数を4倍に取ることが可能であることがわか
る。更に、第4実施例においては、極巻線U1とU2、
極巻線V1とV2、および極巻線W1とW2とを同時に
スロットに挿入することができ、2回の挿入で全てのコ
イルをスロットに挿入することができ、工数が小とな
る。
【0053】第5実施例につき、図19〜図22を参照
して説明する。この実施例は6極、スロット数72、並
列回路数が2倍の巻線構成を例にしている。毎極毎相の
スロット数qは、72/(3×6)=4で、各相の各極
巻線は同心巻に分布された(q−1)=3個の連続コイ
ルからなる二層同心巻である。この3個が連続コイルに
連ねて極巻線が構成される。この図19に示すように、
各極巻線は、二層の同心巻巻線として構成され、それぞ
れU相の極巻線U1,U2,U3,U4,U5,U6、
V相の極巻線V1,V2,V3,V4,V5,V6、W
相の極巻線W1,W2,W3,W4,W5,W6を有
し、合計18個の同心巻形状のコイルにより構成されて
いる。
【0054】したがって、極数が4極から6極に変化し
ても本発明により正弦波巻線を二層同心巻にて構成する
ことが可能であることが理解される。更に、各相に極巻
線U1〜U6、V1〜V6、W1〜W6が6個づつある
ので、巻線の並列回路数を2倍または6倍に取ることが
可能である。ここで、各スロット毎の巻回数について
は、U相の巻線が収納されるスロットを例に見ると、ス
ロット#70〜#3においては、巻回数が、N3,N
2,N1,N1,N2,N3(ここで、N3≦N2<N
1)と分布し、同心形状のコイルの最外側の巻回数をN
1と、順次内周に向かってN2、N3と変化している。
【0055】また二層同心巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
19中の、スロット#70〜#3の部分に着目してわか
るように、スロット毎の合計巻回数は、N3+N2,N
2+N3,N1,N1,N3+N2,N2+N3とな
り、各スロット毎の巻回数をおおよそN1=(0.7〜
1.3)×(N2+N3)に選定すると、略どのスロッ
トにおいても巻回数は均一となり、スロット断面積が有
効に活用されていることが判る。
【0056】図20は6極、スロット数72、並列回路
数を6倍にした場合の巻線構成を第5実施例の第1の変
形例として示す。したがって、本構成を用いることによ
り、6極において、並列回路数が6倍を取ることがで
き、従来と同様に設計の自由度が向上する。また、図2
1,図22は、図19及び図20に示す巻線に関して適
用できる6極、72スロットにおけるコイル配置の二つ
の例を示す。図21の配置では図15に示すものと同一
のコイル挿入方法がとられる。
【0057】また、図22に示す巻線構成の挿入手順に
ついて説明する。まず第1回目のコイル挿入作業は、第
1相の第1グループ巻線U1,U3,U5と第3相の第
1グループ巻線W6,W2,W4とを第1グループとし
て、これらを図示しないコイル挿入機にセットしてスロ
ットに同時に挿入することができる。これらの第1グル
ープの巻線を構成する各組3個、計18個のコイル(極
巻線は6個)は図22から明らかなように、全てのコイ
ル辺がスロット底部に収納される。また、前記第1相巻
線U1,U3,U5及び第3相巻線W6,W2,W4は
各々が相互に電気角で240°の隔たりとなると共に、
第1相と第2相とは相互に電気角で60°の隔たりとな
るように図示しないコイル挿入機にセットするのである
から、同一スロットに同時に挿入される関係のコイルは
なく、コイルどうしが挿入時にお互いに干渉はしない。
【0058】次に、第2回目のコイル挿入作業を第2相
の第2グループ巻線V5,V1,V3と第1相の第2グ
ループ巻線U2,U4,U6とを第2グループとし同時
に行う。この場合これらの巻線を構成する各相3個、計
18個のコイルは図22からも明らかなように、コイル
辺がスロットの底部と上部に収納される。またこの、第
2相、第1相の三相巻線は各々が電気角で240°の隔
たりとなると共に、第2相と第1相とは電気角で60°
の隔たりとなっており、コイルどうしの干渉はない。
【0059】次に、第3回目のコイル挿入作業を第3相
の第3グループ巻線W1,W3,W5と第2相の第3グ
ループ巻線V6,V2,V4とを第3グループとし同時
に行う。この場合これらの巻線を構成する各相3個、計
18個のコイルは図22からも明らかなように、全ての
コイル辺がスロットの上部に収納される。またこの、第
3相、第2相の三相巻線は各々が電気角で240°の隔
たりとなると共に、第3相と第2相とは電気角で60°
の隔たりとなっている。よってお互いのコイル干渉はな
い。
【0060】この際、図22からも明らかなように、第
1回目第1コイルグループのコイル挿入後、第2回目第
2コイルグループのコイル挿入は全スロットの底部に既
に第1相または第3相のコイルのコイル辺が挿入されて
おり、単に全スロットの上部及び底部に第2コイルグル
ープの第2相巻線及び第1相巻線を重ねて挿入すればよ
い。最後に第2回目第2コイルグループのコイル挿入
後、第3回目第3コイルグループのコイル挿入は全スロ
ットの底部に既に第1相、第3相、第2相、第1相のコ
イルのコイル辺が挿入されており、単に全スロットの上
部に第3相巻線及び第2相巻線を重ねて挿入すればよ
い。
【0061】このように本実施例では、コイル挿入機を
利用した3回(極数の1/2に等しい)の挿入作業にて
全ての巻線の挿入作業を終えることができ、作業工数が
小となる。上記同様の他の例を第6実施例として、図2
3に4極、36スロット、2倍回路のコイル展開図を、
図24にその4倍回路の展開図を、また図25にこれら
の場合のコイル配置図を示す。また、図26及び図27
は、6極54スロットの場合の2倍回路及び6倍回路の
コイル展開図を示し、その場合のコイル配置図を図2
8、図29に示す。
【0062】第7実施例として、図30〜図32を参照
しながら説明する。この実施例では三相、4極、スロッ
ト数60、巻線の並列回路数を2倍としている。電機子
巻線は図30及び図32に示すように、毎極毎相のスロ
ット数qが、60/(3×4)=5で、各相の各極巻線
は同心巻に分布された(q−2)=3個の連続コイルか
らなる二層同心巻である。この3個が連続コイルに連ね
て極巻線が構成され、全体としては、U相の極巻線U
1,U2,U3,U4、V相の極巻線V1,V2,V
3,V4、W相の極巻線W1,W2,W3,W4の計1
2個の同心巻形状の巻線により構成されている。
【0063】各極巻線のコイルピッチは夫々14,1
2,10である。例えば、U相の第1極の巻線U1は、
#1〜#15にわたって収納したコイル(コイルピッチ
14)と、#2〜#14にわたって収納したコイル(コ
イルピッチ12)と、#3〜#13にわたって収納した
コイル(コイルピッチ10)とを順に重ねて構成されて
いる。U相の他の巻線及び他相の巻線についても同様
に、コイルピッチを14,12,10の3種類の3個の
コイルを連続させて構成されている。
【0064】ここで、U相に着目すると、図30におい
て、U相の第1極巻線U1は、スロット#1〜#3とス
ロット#13〜#15に分布し、同心形状のコイルを構
成している。また、U相の第2極巻線U2は、スロット
#16〜#18とスロット#28〜#30に分布し、同
心形状のコイルを構成している。
【0065】ここで、各スロット毎の巻回数について
は、U相の巻線が収納されるスロットを例にすると、ス
ロット#58〜#3においては、巻回数が、N3,N
2,N1,N1,N2,N3(ここで、N3<N2≦N
1)と分布し、その同心形状のコイルの最外側の巻回数
はN1であり、順次内側に向かってN2、N3と変化し
ている。また二層同心巻巻線方式であることから、各ス
ロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図30
及び図32の、スロット#58〜#3の部分に着目して
わかるように、スロット毎の合計巻回数は、N3+N
3,N2,N1,N1,N2,N3+N3となり、各ス
ロット毎の巻回数をおおよそN2=(0.7〜1.0)
×N1=(1.4〜2.6)×N3に選定すると、ほぼ
どのスロットにおいても巻回数は均一となり、スロット
断面積が有効に活用されていることが判る。
【0066】第7実施例の第1の変形例につき、図31
を用いて説明するに、これは4極、スロット数60、巻
線の並列回路数が4倍を例にしている。ここで、各相は
極巻線U1〜U4、V1〜V4、W1〜W4の4個づつ
からなるので、巻線の並列回路数は端子U−X間で明ら
かなように4倍に取ることが可能である。したがって、
この実施例を用いることにより、P極において、並列回
路数がP倍を取ることができ、設計の自由度が向上す
る。尚、本発明において、並列回路数が1倍を取れるの
は言うまでもない。
【0067】また、図32に示すように、本実施例で
は、全スロットの1/5の12スロット(スロット番号
3,8,13,18,23,28,33,38,43,
48,53,58)にのみ異相コイルが挿入されるた
め、これらのスロットには絶縁物が必要であるが、その
他の48スロット(スロット番号1〜2,4〜7,9〜
12,14〜17,19〜22,24〜27,29〜3
2,34〜37,39〜42,44〜47,49〜5
2,54〜57,59〜60)では1個のコイルのみが
挿入されるから絶縁物は不要となり、大幅な巻線工数の
削減となる。
【0068】第8実施例として、図33〜図35を参照
しながら説明する。この実施例では三相、4極、スロッ
ト数48を例としている。図33は並列回路数が2倍の
電機子巻線の展開図であり、毎極毎相のスロット数q
は、48/(3×4)=4で、各相の各極巻線は同心巻
に分布された(q−1)=3個の連続コイルからなる二
層同心巻である。この3個が連続コイルに連ねて極巻線
が構成され、全体としては、U相の極巻線U1,U2,
U3,U4、V相の極巻線V1,V2,V3,V4、W
相の極巻線W1,W2,W3,W4、の計12個の同心
巻形状のコイルにより構成されている。
【0069】各極巻線のコイルピッチは図35にも示す
ように夫々13,11,9である。例えば、U相の第1
極の巻線U1は、#1〜#14にわたって収納したコイ
ル(コイルピッチ13)と、#2〜#13にわたって収
納したコイル(コイルピッチ11)と、#3〜#12に
わたって収納したコイル(コイルピッチ9)とを順に重
ねて構成されている。
【0070】U相の他の巻線及び他相の巻線についても
同様に、コイルピッチを13,11,9の3種類の3個
のコイルを連続させて構成されている。ここで、U相に
着目すると、図33及び図35において、U相の第1極
巻線U1は、スロット#1〜#3とスロット#12〜#
14に分布し、同心形状のコイルを構成している。ま
た、U相の第2極巻線U2は、スロット#13〜#15
とスロット#24〜#26に分布し、同心形状のコイル
を構成している。
【0071】ここで、各スロット毎の巻回数について
は、U相の巻線が収納されるスロットを例に見ると、ス
ロット#48〜#3においては、巻回数が、#48〜#
2ではN1,N2,N3で、#1〜#3ではN3,N
2,N1(ここで、N3≦N2<N1)と分布し、同心
形状のコイルの最内側の巻回数をN1とし、順次外側に
向かってN2、N3と変化している。また二層同心巻巻
線方式であることから、各スロット内に収納されるコイ
ルの巻回数の合計は、図35中の、スロット#48〜#
3の部分に着目してわかるように、スロット毎の合計巻
回数は、N1,N2+N3,N3+N2,N1となり、
各スロット毎の巻回数をおおよそN1=(0.7〜1.
3)×(N2+N3)に選定すると、ほぼどのスロット
においても巻回数は均一となり、スロット断面積が有効
に活用されていることが判る。
【0072】第8実施例の第1の変形例につき、図34
を用いて説明するに、これは4極、スロット数48、巻
線の並列回路数が4倍を例にしている。ここで、各相の
極巻線はU1〜U4、V1〜V4、W1〜W4の4個づ
つからなるので、巻線の並列回路数は端子U−X間で明
らかなように4倍に取ることが可能である。したがっ
て、この実施例を用いることにより、P極において、並
列回路数がP倍を取ることができ、設計の自由度が向上
する。尚、本発明において、並列回路数が1倍を取れる
のは言うまでもない。
【0073】また、図35から明らかなように、本実施
例では、全スロットの1/2の24スロット(スロット
番号2,3,6,7,10,11,14,15,18,
19,22,23,26,27,30,31,34,3
5,38,39,42,43,46,47)にのみ異相
コイルが挿入されるため、これらのスロットには絶縁物
が必要であるが、その他の24スロット(スロット番号
1,4,5,8,9,12,13,16,17,20,
21,24,25,28,29,32,33,36,3
7,40,41,44,45,48)では、この絶縁物
は不要となり、大幅な巻線工数の削減となる。
【0074】第9実施例として、図36〜図38を参照
しながら説明する。この実施例では三相、4極、スロッ
ト数60を例としている。図36、図38に示す電機子
巻線は並列回路数が2倍、毎極毎相のスロット数qが、
60/(3×4)=5で、各相の各極巻線が同心巻に分
布された(q−1)=4個の連続コイルからなる二層同
心巻である。この4個が連続コイルに連ねて極巻線が構
成され、全体としては、U相の極巻線U1,U2,U
3,U4、V相の極巻線V1,V2,V3,V4、W相
の極巻線W1,W2,W3,W4の計12個の同心巻形
状の巻線により構成されている。
【0075】各極巻線のコイルピッチは夫々17,1
5,13,11である。例えば、U相の第1極の巻線U
1は、#1〜#18にわたって収納したコイル(コイル
ピッチ17)と、#2〜#17にわたって収納したコイ
ル(コイルピッチ15)と、#3〜#16にわたって収
納したコイル(コイルピッチ13)と、#4〜#15に
わたって収納したコイル(コイルピッチ11)とを順に
重ねて構成されている。U相の他の巻線及び他相の巻線
についても同様に、コイルピッチを17、15、13、
11の4種類の4個のコイルを連続させて構成されてい
る。
【0076】ここで、U相に着目すると、図36、図3
8において、U相の第1極巻線U1は、スロット#1〜
#4とスロット#15〜#18に分布し、同心形状のコ
イルを構成している。また、U相の第2極巻線U2は、
スロット#16〜#19とスロット#30〜#33に分
布し、同心形状のコイルを構成している。
【0077】ここで、各スロット毎の巻回数について
は、U相の巻線が収納されるスロットを例にすると、ス
ロット#60〜#4においては、巻回数が、#60〜#
3ではN1,N2,N3で、#1〜#4ではN4,N
4,N3,N2,N1(ここで、N4≦N3≦N2<N
1)と分布し、その同心形状のコイルの最内側の巻回数
をN1とし、順次外側に向かってN2,N3,N4と変
化している。また二層同心巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
38中の、スロット#60〜#4の部分に着目してわか
るように、スロット毎の合計巻回数は、N1,N2+N
4,N3+N3,N4+N2となり、各スロット毎の巻
回数をおおよそN1=(0.7〜1.3)×(N2+N
4)=(1.4〜2.6)×N3に選定すると、ほぼど
のスロットにおいても巻回数は均一となり、スロット断
面積が有効に活用されていることが判る。
【0078】第9実施例の第1の変形例につき、図37
を用いて説明するに、これは4極、スロット数60、巻
線の並列回路数が4倍を例にしている。ここで、各相は
極巻線U1〜U4、V1〜V4、W1〜W4の4個づつ
からなるので、巻線の並列回路数は端子U−X間で明ら
かなように4倍に取ることが可能である。
【0079】したがって、この実施例を用いることによ
り、P極において、並列回路数がP倍を取ることがで
き、設計の自由度が向上する。尚、本発明において、並
列回路数が1倍を取れるのは言うまでもない。また、図
38に示すように、本実施例では、全スロットの3/5
の36スロット(スロット番号1〜3,6〜8,12〜
14,16〜18,21〜23,26〜28,31〜3
3,36〜38,41〜43,46〜48,51〜5
3,56〜58)は2個の同相コイルが挿入されるので
絶縁物は不要である。
【0080】この場合、コイルの保持を目的とする絶縁
物を代りに挿入してもよい。、その他の24スロット
(スロット番号4,5,9,10,14,15,19,
20,24,25,29,30,34,35,39,4
0,44,45,49,50,54,55,59,6
0)では、1個のコイルのみの収納であるから絶縁物は
不要となる。この結果、大幅な巻線工数の削減となる。
【0081】第10実施例として、図39を参照しなが
ら説明する。この実施例では三相、4極、スロット数6
0の例であり、図39はそのコイル配置図である。毎極
毎相のスロット数qは、60/(3×4)=5で、各相
の各極巻線は同心巻に分布された(q−2)=3個の連
続コイルからなる二層同心巻にされている。この3個が
連続コイルに連ねて極巻線が構成され、全体としては、
U相の極巻線U1,U2,U3,U4、V相の極巻線V
1,V2,V3,V4、W相の極巻線W1,W2,W
3,W4の計12個の同心巻形状の巻線により構成され
ている。
【0082】各極巻線のコイルピッチは夫々15,1
3,11である。例えば、U相の第1極の巻線U1は、
#1〜#16にわたって収納したコイル(コイルピッチ
15)と、#2〜#15にわたって収納したコイル(コ
イルピッチ13)と、#3〜#14にわたって収納した
コイル(コイルピッチ11)とを順に重ねて構成されて
いる。
【0083】U相の他の巻線及び他相の巻線についても
同様に、コイルピッチを15、13、11の3種類の3
個のコイルを連続させて構成されている。ここで、U相
に着目すると、図39において、U相の第1極巻線U1
は、スロット#1〜#3とスロット#14〜#16に分
布し、同心形状のコイルを構成している。また、U相の
第2極巻線U2は、スロット#16〜#18とスロット
#29〜#31に分布し、同心形状のコイルを構成して
いる。
【0084】ここで、各スロット毎の巻回数について
は、U相の巻線が収納されるスロットを例にするとスロ
ット#59〜#3においては、巻回数が、#59〜#1
ではN1,N2,N3で、#1〜#3ではN3,N2,
N1(ここで、N3<N2≦N1)と分布し、その同心
形状のコイルの最内側の巻回数をN1とし、順次外側に
向かってN2、N3と変化している。また二層同心巻巻
線方式であることから、各スロット内に収納されるコイ
ルの巻回数の合計は、図39中の、スロット#59〜#
3の部分に着目してわかるように、スロット毎の合計巻
回数は、N1,N2,N3+N3,N2,N1となり、
各スロット毎の巻回数をおおよそN2=(0.7〜1.
0)×N1=(1.4〜2.6)×N3に選定すると、
ほぼどのスロットにおいても均一となり、スロット断面
積が有効に活用されていることが判る。尚、この実施例
を用いることにより、P極において、並列回路数がP
倍、1倍を取れるのは言うまでもない。
【0085】また、本実施例では、全スロットの1/5
の12スロット(スロット番号1,6,11,16,2
1,26,31,36,41,46,51,56)にの
み二つの同相コイルが挿入され、その他の48スロット
(スロット番号2〜5,7〜10,12〜15,17〜
20,22〜25,27〜30,32〜35,37〜4
0,42〜45,47〜50,52〜55,57〜6
0)では、1個のコイルのみの収納であり、従って絶縁
物は不要となり、大幅な巻線工数の削減となる。第11
実施例として、図40を参照しながら説明する。
【0086】この実施例では三相、4極、スロット数4
8の例であり、その毎極毎相のスロット数qは、48/
(3×4)=4で、各相の各極巻線は同心巻に分布され
た(q−1)=3個の連続コイルからなる二層同心巻で
ある。この3個が連続コイルに連ねて極巻線が構成さ
れ、全体としては、U相の極巻線U1,U2,U3,U
4、V相の極巻線V1,V2,V3,V4、W相の極巻
線W1,W2,W3,W4の計12個の同心巻形状の巻
線により構成されている。
【0087】各極巻線のコイルピッチは夫々11,9,
5である。例えば、U相の第1極の巻線U1は、#1〜
#12にわたって収納したコイル(コイルピッチ11)
と、#2〜#11にわたって収納したコイル(コイルピ
ッチ9)と、#4〜#9にわたって収納したコイル(コ
イルピッチ5)とを順に重ねて構成されている。U相の
他の巻線及び他相の巻線についても同様に、コイルピッ
チを11、9、5の3種類の3個のコイルを連続させて
構成されている。
【0088】ここで、U相に着目すると、図40におい
て、U相の第1極巻線U1は、スロット#1〜#4とス
ロット#9〜#12に分布し、同心形状のコイルを構成
している。また、U相の第2極巻線U2は、スロット#
13〜#16とスロット#21〜#24に分布し、同心
形状のコイルを構成している。
【0089】ここで、各スロット毎の巻回数について
は、U相の巻線が収納されるスロットを例にすると、ス
ロット#45〜#4においては、巻回数が、N3,0,
N1,N2,N2,N1,0,N3(ここで、N3≦N
2<N1)と分布し、その同心形状のコイルの最外側の
巻回数をN2とし、順次内側に向かってN1、N3と変
化している。また二層同心巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
40中のスロット#45〜#4の部分に着目してわかる
ように、スロット毎の合計巻回数は、N3+N2,N
1,N1,N2+N3,N2+N3,N1,N1,N3
+N2となり、各スロット毎の巻回数をおおよそN1=
(0.7〜1.3)×(N2+N3)に選定すると、ほ
ぼどのスロットにおいても均一となり、スロット断面積
が有効に活用されていることが判る。
【0090】また、この第11実施例では、全スロット
の1/2の24スロット(スロット番号1,4,5,
8,9,12,13,16,17,20,21,24,
25,28,29,32,33,36,37,40,4
1,44,45,48)にのみ異相コイルが挿入される
ため、これらのスロットには絶縁物が必要であるが、そ
の他の24スロット(スロット番号2,3,6,7,1
0,11,14,15,18,19,22,23,2
6,27,30,31,34,35,38,39,4
2,43,46,47)では、この絶縁物は不要とな
り、大幅な巻線工数の削減となる。
【0091】第12実施例として、図41を参照しなが
ら説明する。この実施例では三相、4極、スロット数4
8の例であり、その毎極毎相のスロット数qは、48/
(3×4)=4で、各相の各極巻線は同心巻に分布され
た(q−1)=3個の連続コイルからなる二層同心巻で
ある。この3個が連続コイルに連ねて極巻線が構成さ
れ、全体としては、U相の極巻線U1,U2,U3,U
4、V相の極巻線V1,V2,V3,V4、W相の極巻
線W1,W2,W3,W4の計12個の同心巻形状の巻
線により構成されている。
【0092】各極巻線のコイルピッチは夫々11,7,
5である。例えば、U相の第1極の巻線U1は、#1〜
#12にわたって収納したコイル(コイルピッチ11)
と、#3〜#10にわたって収納したコイル(コイルピ
ッチ7)と、#4〜#9にわたって収納したコイル(コ
イルピッチ5)とにより構成されている。U相の他の巻
線及び他相の巻線についても同様に、コイルピッチを1
1、7、5の3種類の3個のコイルを連続させて構成さ
れている。
【0093】ここで、U相に着目すると、図41におい
て、U相の第1極巻線U1は、スロット#1〜#4とス
ロット#9〜#12に分布し、同心形状のコイルを構成
している。また、U相の第2極巻線U2は、スロット#
13〜#16とスロット#21〜#24に分布し、同心
形状のコイルを構成している。ここで、各スロット毎の
巻回数については、U相の巻線が収納されるスロットを
例にすると、スロット#45〜#4においては、巻回数
が、N3,N1,0,N2,N2,0,N1,N3(こ
こで、N3≦N2<N1)と分布し、その同心形状のコ
イルの最外側の巻回数をN2とし、順次内側に向かって
N1,N3と変化している。
【0094】また二層同心巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
41中のスロット#45〜#4の部分に着目してわかる
ように、スロット毎の合計巻回数は、N3+N2,N
1,N1、N2+N3,N2+N3,N1,N1,N3
+N2となり、各スロット毎の巻回数をおおよそN1=
(0.7〜1.3)×(N2+N3)に選定すると、ほ
ぼどのスロットにおいても均一となり、スロット断面積
が有効に活用されていることが判る。
【0095】また、本実施例によれば、全スロットの1
/2の24スロット(スロット番号1,4,5,8,
9,12,13,16,17,20,21,24,2
5,28,29,32,33,36,37,40,4
1,44,45,48)にのみ異相コイルが挿入される
ため、これらのスロットには絶縁物が必要であるが、そ
の他の24スロット(スロット番号2,3,6,7,1
0,11,14,15,18,19,22,23,2
6,27,30,31,34,35,38,39,4
2,43,46,47)では、この絶縁物は不要とな
り、大幅な巻線工数の削減となる。
【0096】第13実施例として、図42を参照しなが
ら説明する。この実施例では三相、4極、スロット数4
8の例であり、毎極毎相のスロット数qは、{48/
(3×4)}=4で、各相の各極巻線は同心巻に分布さ
れた(q−1)=3個の連続コイルからなる二層同心巻
である。この3個が連続コイルに連ねて極巻線が構成さ
れ、全体としては、U相の極巻線U1,U2,U3,U
4、V相の極巻線V1,V2,V3,V4、W相の極巻
線W1,W2,W3,W4の計12個の同心巻形状の巻
線により構成されている。
【0097】各極巻線のコイルピッチは夫々15、1
3、11である。例えば、U相の第1極の巻線U1は、
#1〜#16にわたって収納したコイル(コイルピッチ
15)と、#2〜#15にわたって収納したコイル(コ
イルピッチ13)と、#3〜#14にわたって収納した
コイル(コイルピッチ11)とを順に重ねて構成されて
いる。U相の他の巻線及び他相の巻線についても同様
に、コイルピッチを15、13、11の3種類の3個の
コイルを連続コイルさせて構成されている。
【0098】ここで、U相に着目すると、図42におい
て、U相の第1極巻線U1は、スロット#1〜#3とス
ロット#14〜#16に分布し、同心形状のコイルを構
成している。また、U相の第2極巻線U2は、スロット
#13〜#15とスロット#26〜#28に分布し、同
心形状のコイルを構成している。
【0099】ここで、各スロット毎の巻回数について
は、U相の巻線が収納されるスロットを例に見ると、ス
ロット#1〜#4においては、巻回数が、#1〜#3で
はN1,N2,N3で、#2〜#4ではN3,N2,N
1(ここで、N3≦N2<N1)と分布し、その同心形
状のコイルの最外側の巻回数をN1とし、順次内側に向
かってN2、N3と変化している。また二層同心巻巻線
方式であることから、各スロット内に収納されるコイル
の巻回数の合計は、図42中の、スロット#46〜#3
の部分に着目してわかるように、スロット毎の合計巻回
数は、N3+N2,N2+N3,N1,N1,N2+N
3,N3+N2となり、各スロット毎の巻回数をおおよ
そN1=(0.7〜1.3)×(N3+N2)に選定す
ると、ほぼどのスロットにおいても均一となり、スロッ
ト断面積が有効に活用されていることが判る。
【0100】また、本実施例では、全スロットの1/2
の24スロット(スロット番号2,3,6,7,10,
11,14,15,18,19,22,23,26,2
7,30,31,34,35,38,39,42,4
3,)に2個の同相コイルが挿入され、その他の24ス
ロット(スロット番号1,4,5,8,9,12,1
3,16,17,20,21,24,25,28,2
9,32,33,36,37,40,41,44,4
5,48)では1個のみのコイルが収納されるから絶縁
物は不要となり、大幅な巻線工数の削減となる。
【0101】この図42に示す実施例では、三相第1極
の巻線U1〜W1とこれらとは同極性である第3極の巻
線U3〜W3が一つのグループにされてスロットに同時
挿入され、次にU2〜W2とU4〜W4が一つのグルー
プにされてスロットに同時挿入される。これまで述べた
実施例では4極48スロット、4極60スロット、4極
72スロット、6極72スロット、4極36スロット、
6極54スロットの例を説明したが、本発明はこれらに
限定されるものではなく、他の極数、スロット数に適用
することが可能であることは勿論である。
【0102】又、本発明の実施においては、巻線機にお
ける巻回数を予め任意の値に設定しておくことにより、
自動的にターン数を変化させたコイルを作製することが
可能であり、更に、機械によるコイル納めも可能となる
ものである。次に、本発明の第14実施例につき、図4
3〜図48を参照しながら説明する。図中、番号1〜4
8はスロット番号、U1〜U2はU相の巻線、V1〜V
2はV相の巻線、W1〜W2はW相の巻線を示す。
【0103】この実施例では三相、4極、スロット数4
8、巻線の並列回路数が2倍としている。図43は電機
子巻線の展開図であり、毎極毎相のスロット数qは、
(48/3×4)=4で、各相の巻線は同心巻に分布さ
れた2×(q−1)=6個の連続コイルからなる二層同
心巻である。この6個が連続コイルに連ねて2極分の極
巻線が構成され、巻線全体としては、U相のコイルU
1,U2、V相のコイルV1,V2、W相のコイルW
1,W2の計6個の同心巻形状のコイルにより構成され
ている。
【0104】各コイルのコイルピッチは夫々17、1
5、13、11、9、7である。例えば、U相の第1巻
線U1は、#46〜#15にわたって収納したコイル
(コイルピッチ17)と、#47〜#14にわたって収
納したコイル(コイルピッチ15)と、#48〜#13
にわたって収納したコイル(コイルピッチ13)と、#
1〜#12にわたって収納したコイル(コイルピッチ1
1)と、#2〜#11にわたって収納したコイル(コイ
ルピッチ9)と、#3〜#10にわたって収納したコイ
ル(コイルピッチ7)とを順に重ねて構成されている。
【0105】U相の他の巻線及び他相の巻線についても
同様に、コイルピッチを17、15、13、11、9、
7の6種類の6個のコイルを連続させて構成されてい
る。ここで、各スロット毎のコイルの巻回数を図44に
示す。この図では各スロットに収納されるコイルの配置
を表しているのみであり、コイルの上下関係を示すもの
ではない。スロット内に収納される巻回数としては、従
来とは異なり、U相に着目すると、図44において、U
相の第1巻線U1は、スロット#46〜#3とスロット
#10〜#15に分布し、1のコイル巻回数をそれぞれ
12,18,31,31,18,12というように変化
させ同心形状の巻線を構成している。
【0106】また、U相の第2巻線U2は、スロット#
22〜#27とスロット#34〜#39に分布し、巻回
数をそれぞれ12,18,31、31,18,12とい
うように変化させて同心形状のコイルを構成している。
ここで、U相の巻線が収納されるスロット毎に見ると、
スロット#46〜#3においては、巻回数が、12,1
8,31,31,18,12と変化しており、従来の正
弦波巻線の場合と異なるが、階段状に変化しているた
め、巻線の起磁力分布は、従来の正弦波巻線と同様に、
略正弦波状することが可能である。
【0107】以上の構成において、第1巻線U1の内側
に第1極(N1)が、第2巻線U2の内側に第3極(N
2)が夫々形成され、巻線U1とU2とが隣り合った区
域#16〜#21間と、#40〜#6間とに夫々第2極
(S1)、第4極(S4)が形成される。この結果、1
個の巻線U1(U2)が2つの極を形成することにな
る。
【0108】ここで、本実施例は、第1実施例と同様の
コイル配列となる。したがって、本実施例の正弦波巻線
を施した場合の起磁力分布は図3(A)となり、それぞ
れの巻線係数の比較は図4となる。これら図3、図4か
らも判るように、本実施例の正弦波巻線を用いることに
より、起磁力分布が正弦波に近づき、高周波巻線係数も
大幅に低減できる。
【0109】また二層同心巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
44中の、スロット#1〜#8の部分に着目してわかる
ように、スロット毎の合計巻回数は、31,30,3
0,31,31,30,30,31と、ほぼどのスロッ
トにおいても均一となり、スロット断面積が有効に活用
されていることが判る。
【0110】図45は図43に示す巻線構成において
の、各相コイルの上下関係を含む配置と巻回数の一例を
示す。図46は図45のコイル配置図である。ここで、
図46の実線の円弧は各コイルのコイルエンドを、黒点
はコイル辺を表している。黒点の大小は、大きい黒点
は、スロット内に一つのコイルだけしか配置されないも
のであり、小さい黒点は、スロット内に2つのコイルが
配置されるものであり、更に、大きい黒点のコイル巻回
数は、小さい黒点のコイル巻回数よりも大きいことを示
している。
【0111】図45に示すように、まずU相の全極巻線
U1〜U2をスロット内に収納し、次にV相の全極巻線
V1〜V2、そして最後にW相の全極巻線W1〜W2を
夫々収納する順序を経る。このように、二層同心巻とす
ると、一相全極巻線を同時にスロットに挿入できるため
巻線の収納が簡単になり、機械によるコイルのスロット
への挿入が可能となる。
【0112】また、図47は本実施例の各スロット毎の
巻回数を示すが、従来の正弦波巻線に二層同心巻を用い
た巻線方式では、毎極毎相のスロット数と同数の4個
(=q)のコイルを用いていたため、全てのスットの上
下コイルは異相コイルが配置され、このため全てのスロ
ットに絶縁物を挿入する必要があったが、本実施例では
コイル数が6個のため全スロットの半分の24スロット
(スロット#2,3,6,7,10,11,14,1
5,18,19,22,23,26,27,30,3
1,34,35,38,39,42,43,46,4
7)にのみ異相コイルが挿入される。
【0113】このため、これらのスロットには絶縁物が
必要であるが、その他の24スロット(スロット#1,
4,5,8,9,12,13,16,17,20,2
1,24,25,28,29,32,33,36,3
7,40,41,44,45,48)では、この絶縁物
は不要となり、大幅な巻線工数の削減となる。また各相
の巻線の個数も従来の4個(=P:極数)より、2個
(=P/2)の巻線で良いため、巻線の個数の低減も図
れる。
【0114】更に、次相コイル挿入によるコイルエンド
の交差部のコイルボリュームが、単層同心巻の約1/2
となり、小さな成形力で成形ができ、コイルのダメージ
が少なくなり、かつ、次相コイルの挿入が容易となる。
また、一つのスロット内での二つのコイル間の巻線差が
少ないため、即ちコイル断面積の差が小さいめ、2層目
のコイル挿入作業の悪化がなく、スロット内での絶縁物
の移動も生じにくい。
【0115】尚、図43に示された巻線構成は、端子U
ーX間に極巻線群が2群並列接続となっており巻線の並
列回路が2倍である。ここで図43ではU1,U2、及
びV1,V2、及びW1,W2がそれぞれ並列回路で構
成されているが、第14の実施例の変形例として図48
に示すコイル展開図のように、U1−U2,V1−V
2,W1−W2が直列接続になって1倍の回路にするよ
うにしても良い。更に、本実施例におけるコイル巻回数
では、基本波の巻線係数が0.933であり、図51に
示す正弦波巻線における巻線係数0.908に対して、
約2.8%程度向上し、モータ特性が改善される。
【0116】また、上記巻線構成における、各スロット
毎の巻回数については、図44に一例を示しているが、
U相の巻線が収納されるスロットを例にすると、スロッ
ト#46〜#3においては、巻回数が外側から内側に向
いT1(=12),T2(=18),T3(=31),
T3,T2,T1(ここで、T1≦T2<T3)と分布
する。即ち、同心形状のコイルの最外側の巻回数をT1
とし、順次内周に向かってT2,T3,T3,T2,T
1と変化している。
【0117】また、二層同心巻巻線方式であることか
ら、各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計
は、図43中のスロット#46〜#3の部分に着目して
わかるように、スロット毎の合計巻回数は、T1+T
2,T2+T1,T3,T3,T2+T1,T1+T2
となり、各スロット毎の巻回数をおおよそT3=(0.
7〜1.3)×(T1+T2)に選定すると、ほぼどの
スロットにおいても巻回数は均一となり、スロット断面
積が有効に活用されることが判る。
【0118】第15実施例につき、図49〜図54を参
照しながら説明する。この実施例は三相、4極、スロッ
ト数48、巻線の並列回路数が2倍としている。図49
は電機子巻線展開図であり、毎極毎相のスロット数q
は、(48/3×4)=4で、各相の巻線は同心巻され
た2×(q−1)=6個の連続コイルからなる重ね巻で
ある。この6個が連続コイルに連ねて2極分の巻線が構
成され、全体としては、U相のコイルU1,U2、V相
のコイルV1,V2、W相のコイルW1,W2の計6個
の亀甲形状のコイルにより構成されている。
【0119】各コイルのコイルピッチは全て12であ
る。例えば、U相の第1極巻線U1は、#46〜#10
にわたって収納したコイル(コイルピッチ12)と、#
47〜#11にわたって収納したコイル(コイルピッチ
12)と、#48〜#12にわたって収納したコイル
(コイルピッチ12)と、#1〜#13にわたって収納
したコイル(コイルピッチ12)と、#2〜#14にわ
たって収納したコイル(コイルピッチ12)と、#3〜
#15にわたって収納したコイル(コイルピッチ11)
とを順に重ねて構成されている。U相の他の極巻線及び
他相の極巻線についても同様に、コイルピッチを全て1
2の6個のコイルを連続させて構成されている。
【0120】ここで、各スロット毎のコイルの巻回数を
図50に示す。この図では各スロットに収納されるコイ
ルの配置を表しているのみであり、コイルの上下関係を
示すものではない。スロット内に収納される巻回数とし
ては、従来とは異なり、U相に着目すると、図50にお
いて、U相の第1極巻線U1は、スロット#46〜#3
とスロット#10〜#15に分布し、1のコイル巻回数
をそれぞれ12,18,31,31,18,12という
ように変化させた巻線を構成している。
【0121】また、U相の第2極巻線U2は、スロット
#22〜#27とスロット#34〜#39に分布し、巻
回数をそれぞれ12,18,31,31,18,12と
いうように変化させた巻線を構成している。ここで、U
相の巻線が収納されるスロット毎に見ると、スロット#
46〜#3においては、巻回数が、12,18,31,
31,18,12と変化しており、従来の正弦波巻線の
場合と異なるが、階段状に変化しているため、巻線の起
磁力分布は、従来の正弦波巻線と同様に、略正弦波状と
することが可能である。
【0122】ここで、本実施例は、第1実施例,実施例
12と同様のコイルの巻数配列となる。したがって、本
実施例の正弦波巻線を施した場合の起磁力分布は図3
(A)となり、それぞれの巻線係数の比較は図4とな
る。これら図3、図4からも判るように、本実施例の正
弦波巻線を用いることにより、起磁力分布が正弦波に近
づき、高調波巻線係数も大幅に低減できる。
【0123】また二層重ね巻巻線方式であることから、
各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図
50中の、スロット#1〜#8の部分に着目してわかる
ように、スロット毎の合計巻回数は、31,30,3
0,31,31,30,30,31と、ほぼどのスロッ
トにおいても均一となり、スロット断面積が有効に活用
されていることが判る。
【0124】図51は図49に示す巻線構成において
の、各相コイルの上下関係を含む配置と巻回数の一例を
示す。図52は図51のコイル挿入時にいわゆる揚げコ
イル操作をしない場合のコイル配置図である。図52に
示すように、まずU相の第1巻線U1をスロット内に収
納し、次にV相の第2巻線V2、次にW相の第1巻線W
1、次にU相の第2巻線U2、次にV相の第1巻線V
1、そして最後にW相の第2巻線W2を夫々収納する順
序を経る。このように、揚げコイル操作無しとすると、
順次コイルのスロットへの挿入が可能となる。
【0125】また、同様に図52とは異なり、コイル挿
入時に1つの巻線を揚げコイル操作を伴う例として、図
53に示すように配置することも可能である。まずU相
の第1巻線U1の片側(スロット#10〜15)をスロ
ット内に収納し、次にV相の第2巻線V2の片側(スロ
ット#18〜23)、次にW相の第1巻線W1の片側
(スロット#26〜31)、次にU相の第2巻線U2の
片側(スロット#34〜39)、次にV相の第1巻線V
1の片側(スロット#42〜47)、次にW相の第2巻
線W2の片側(スロット#2〜7)を夫々順に収納し、
そして揚げコイル操作されていた残りの片側を順次スロ
ットに以下のように挿入する。
【0126】U相の第1巻線U1の片側(スロット#4
6〜3)をスロット内に収納し、次にV相の第2巻線V
2の片側(スロット#6〜11)、次にW相の第1巻線
W1の片側(スロット#14〜19)、次にU相の第2
巻線U2の片側(スロット#22〜27)、次にV相の
第1巻線V1の片側(スロット#30〜35)、次にW
相の第2巻線W2の片側(スロット#38〜43)を夫
々収納する順序を経る。このように、揚げコイル操作有
りとしても、順次コイルのスロットへの挿入が可能とな
り、スロット内の巻線構成は同一である。
【0127】また、図50に本実施例の各スロット毎の
巻回数を示すが、従来の正弦波巻線の二層同心巻を用い
た巻線方式では、4個(=q)のコイルを用いていたた
め、全てのスロットの上下コイルは異相コイルであり、
このため全てのスロットに絶縁物を挿入する必要があっ
たが、本実施例では、全スロットの半分の24スロット
(スロット番号2,3,6,7,10,11,14,1
5,18,19,22,23,26,27,30,3
1,34,35,38,39,42,43,46,4
7)にのみ異相コイルが挿入される。
【0128】このため、これらのスロットには絶縁物が
必要であるが、その他の24スロット(スロット番号
1,4,5,8,9,12,13,16,17,20,
21,24,25,28,29,32,33,36,3
7,40,41,44,45,48)では、この絶縁物
は不要となり、大幅な巻線工数の削減となる。また各相
の巻線数も従来の4個(=P:極数)より、2個(=P
/2)の巻線で良いため、巻線の個数の低減も図れる。
【0129】更に、次相コイル挿入のためのコイルエン
ド交差部のコイルボリュームが、単層同心巻の約1/2
となり、小さな成形力で成形ができ、コイルのダメージ
が少なくなり、かつ、次相コイルの挿入が容易となる。
また、一つのスロット内での二つのコイル間の巻数差が
少ないため、即ちコイル断面積の差が小さいため、2層
目の以降のコイル挿入作業の悪化がなく、スロツト内で
の絶縁物の移動も生じにくい。
【0130】尚、図49に示された巻線構成は、端子U
−X間に極巻線群が2群並列接続となっており巻線の並
列回路が2倍である。ここで、図49ではU1,U2、
及びV1,V2、及びW1,W2がそれぞれ並列回路で
構成されているが、第13の実施例の変形例として図5
4に示すコイル展開図のように、U1−U2,V1−V
2,W1−W2が直列接続になって1倍の回路にするよ
うにしても良い。更に、本実施例におけるコイル巻回数
では、基本波の巻線係数が0.933であり、図51に
示す正弦波巻線における巻線係数0.908に対して、
約2.8%程度向上し、モータ特性が改善される。
【0131】また、上記巻線構成における、各スロット
毎の巻回数については、図50に一例を示しているが、
U相の巻線が収納されるスロットを例にすると、スロッ
ト#46〜#3においては、巻回数がT1(=12),
T2(=18),T3(=31),T3,T2,T1
(ここで、T1≦T2<T3)と分布する。即ち、亀甲
形状のコイルの片端の巻回数をT1とし、順次内周に向
かってT2,T3,T3,T2,T1と変化している。
【0132】また、重ね巻巻線方式であることから、各
スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計は、図5
0中のスロット#46〜#3の部分に着目してわかるよ
うに、スロット毎の合計巻回数は、T1+T2,T2+
T1,T3,T3,T2+T1,T1+T2となり、各
スロット毎の巻回数をおおよそT3=(0.7〜1.
3)×(T1+T2)に選定すると、ほぼどのスロット
においても巻回数は均一となり、スロット断面積が有効
に活用されることが判る。
【0133】第16実施例につき、図55を参照しなが
ら説明する。図55は4極、スロット数60のものを示
す。毎極毎相のスロット数qは、(60/3×4)=5
で、各相の各極巻線は同心巻に分布された2×(q−
1)=8個の連続コイルからなる二層巻である。この8
個が連続コイルに連ねて2極に対応する1つの極巻線が
構成され、全体としては、U相の極巻線U1,U2、V
相の極巻線V1,V2、W相の極巻線W1,W2の計6
個の同心巻形状に構成されている。この実施例はスロッ
ト数を48から60に変化させても上記のように、正弦
波巻線を二層同心巻にて構成することが可能であること
を示している。
【0134】ここで、各スロット毎の巻回数について、
図55によりU相の巻線が収納されるスロットを例に見
ると、スロット#57〜#4においては、巻回数が最外
側から内側に向けT1,T2,T3,T4,T4,T
3,T2,T1(ここで、T1≦T2≦T3<T4)と
分布する。即ち同心形状のコイルの最外側のコイルの巻
回数をT1とし、順次内周に向かってT2,T3,T4
と変化している。
【0135】また、二層同心巻巻線方式であることか
ら、各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計
は、図55中のスロット#57〜#4の部分に着目して
わかるように、スロット毎の合計巻回数は、T1+T
3,T2+T2,T3+T1,T4,T4,T3+T
1,T2+T2,T1+T3となり、各スロット毎の巻
回数をおおよそT1=(0.7〜1.3)×(T3+T
1)=(1.4〜2.6)×T2に選定すると、ほぼど
のスロットにおいても巻回数は均一となり、スロット断
面積が有効に活用されることが判る。
【0136】図56は4極、スロット数72の巻線構成
を第16の実施例の第1の変形例として示す。毎極毎相
のスロット数qは、(72/3×4)=6で、各相の各
極巻線は同心巻に分布された2×(q−1)=10個の
連続コイルからなる二層同心巻である。この10個が連
続コイルに連ねて1つの極巻線が構成され、全体として
は、U相の極巻線U1,U2から、V相の極巻線V1,
V2から、W相は極巻線W1,W2から夫々構成されて
いる。したがって、スロット数を72と変化させても同
様に正弦波巻線を二層同心巻にて構成することが可能で
あることがわかる。
【0137】ここで、各スロット毎の巻回数について
は、U相の巻線が収納されるスロットを例にすると、ス
ロット#68〜#5においては、巻回数が、T1,T
2,T3,T4,T5,T5,T4,T3,T2,T1
(ここで、T1≦T2≦T3≦T4<T5)と分布す
る。従って同心形状のコイルの最外側のコイルの巻回数
をT1とし、順次内周に向かってT2,T3,T4,T
5と変化している。
【0138】また、二層同心巻巻線方式であることか
ら、各スロット内に収納されるコイルの巻回数の合計
は、図56中のスロット#68〜#5の部分に着目して
わかるように、スロット毎の合計巻回数は、T1+T
4,T2+T3,T3+T2,T4+T1,T5,T
5,T4+T1,T3+T2,T2+T3,T1+T4
となり、各スロット毎の巻回数をおおよそT5=(0.
7〜1.3)×(T4+T1)=(0.7〜1.3)×
(T3+T2)に選定すると、ほぼどのスロットにおい
ても巻回数は均一となり、スロット断面積が有効に活用
されることが判る。
【0139】第17実施例につき、図57を参照して説
明する。この実施例は6極、スロット数72の巻線構成
を例にしている。毎極毎相のスロット数qは、(72/
3×6)=4で、各相の各極巻線は同心巻に分布された
2×(q−1)=6個の連続コイルからなる二層同心巻
である。この6個が連続コイルに連ねて1つの極巻線と
して構成される。この図57に示すように、各極巻線
は、二層の同心巻巻線として構成され、それぞれU相の
極巻線U1,U2,U3、V相の極巻線V1,V2,V
3、W相の極巻線W1,W2,W3を有し、合計9個の
同心巻形状に構成されている。
【0140】したがって、極数4極から6極に変化して
も本発明により正弦波巻線を二層同心巻にて構成するこ
とが可能であることが理解される。更に、各相に極巻線
U1〜U3、V1〜V3、W1〜W3が3個づつあるの
で、巻線の並列回路数を1倍または3倍に取ることが可
能である。
【0141】ここで、各スロット毎の巻回数について
は、U相の巻線が収納されるスロットを例に見ると、ス
ロット#70〜#3においては、巻回数がT1,T2,
T3,T3,T2,T1(ここで、T1≦T2<T3)
と分布し、同心形状のコイルの最外側の巻回数をT1と
し、順次内周に向かってT2,T3と変化している。ま
た、二層同心巻巻線方式であることから、各スロット内
に収納されるコイルの巻回数の合計は、図57中の、ス
ロット#70〜#3の部分に着目してわかるように、ス
ロット毎の合計巻回数は、T1+T2,T2+T1,T
3,T3,T2+T1,T1+T2となり、各スロット
毎の巻回数をおおよそT1=(0.7〜1.3)×(T
2+T3)に選定すると、ほぼどのスロットにおいても
巻回数は均一となり、スロット断面積が有効に活用され
ることが判る。
【0142】上記同様の他の例を第18実施例として、
図58に4極、36スロットのコイル展開図を示す。
尚、本発明において第16実施例,第17実施例を二層
同心巻巻線について説明してきたが、第15実施例のよ
うに重ね巻巻線についても同様であることは言うまでも
ない。
【0143】これまで述べた実施例では4極48スロッ
ト,4極60スロット,4極72スロット、6極72ス
ロット,4極36スロットの例を説明したが、本発明は
これらに限定されるものではなく、他の極数、スロット
数に適用することが可能であることは勿論である。又、
本発明の実施例においては、巻線機における巻回数を予
め任意の値に設定しておくことにより、自動的にターン
数を変化させたコイルを作製することが可能であり、更
に、機械による巻線納めも可能となるものである。
【0144】次に、本発明の第19実施例につき、図5
9を参照しながら説明する。この実施例では、第1実施
例で説明した図1の電機子巻線の展開図と同一の一相、
4極、スロット数48、2層同心巻、巻線の並列回路数
が2倍としている。また、図1とは、コイル口出し位置
が異なっているのみで、他の巻線構成は全く同一であ
る。
【0145】ここで、図1においては、U相の端子であ
る端子Uからコイルの巻始めがスロット#1と25とな
っていたが、図59ではスロット#3と27になってい
る。図1のスロット#1と25では、コイル巻回数が3
1であり、スロット内にこのU相コイルのみが配置され
ている。また、端子V,端子W,端子X,端子Y,端子
Zのそれぞれのコイル巻始めも同様に、#33,9,1
7,41,13,37,45,21,29,5であり、
それぞれ巻回数31のスロットからコイルが巻き始めら
れている。
【0146】それに対して、図59では、U相の端子U
からコイル巻始めが#3と27であり、コイル巻回数は
12となり、スロット内には異相のコイルが配置されて
いる。また、端子V,端子W,端子X,端子Y,端子Z
のそれぞれのコイル巻始めも同様に、#35,11,1
9,43,15,39,47,23,31,7であり、
それぞれの巻回数が12のスロットからコイルが巻き始
められている。
【0147】一般に、回転電機を商用電源で駆動する際
には問題にならないが、インバータ電源で駆動する場合
には、回転電機とインバータ間の電源ケーブルの静電容
量により、電源電圧よりも高いサージ電圧を発生する場
合があり、回転電機の巻線にこのサージ電圧がかかり、
最悪の場合では、巻線の絶縁破壊を生じる可能性があ
る。この場合、特に電源端子近傍のコイルに最も高い電
圧が加わり、異相間ではなく、同相間でも絶縁破壊を生
じる可能性がある。
【0148】単層同心巻では、スロット内に同相コイル
だけが配置されているが、スロット内におけるコイルの
巻始めと巻終わりでも相当の電圧差が生じる。また、二
層同心巻でもスロット内を半分に分け、絶縁物を介して
異相コイルが配置されており、異相コイル間の絶縁破壊
に対しては保護されているが、スロット内の同相コイル
のコイル巻始めと巻終わりでは、単層同心巻よりは低い
が、相当の電圧差が生じている。また、図1の構成で
も、コイル巻始めのスロットは、単層同心巻と同様にス
ロット内に同相コイルのみが配置されているので、スロ
ット内におけるコイル巻始めと巻終わりでも相当の電圧
差が生じる。
【0149】図59では、各端子からのコイル巻始め
は、巻回数の最も少ないコイルであり、順次巻回数の多
いコイルへと接続されている。したがって、サージ電圧
が最も大きく加わる端子に最も近いコイルでは、同相内
の巻回数が最も少なく、スロット内の同相間のコイル巻
始めと巻終わりの電圧差を小さくすることができ、サー
ジ電圧によるコイルの絶縁破壊を保護することができ
る。ここで、スロット内の異相コイル間には、絶縁物が
配置されているのでコイルの絶縁破壊の問題はない。ま
た、次のスロットでも巻回数は、単層同心巻に比較して
少なく、同相コイルの巻始めと巻終わりの電圧差を小さ
くすることができる。
【0150】ここで、この電機子巻線を△結線またはY
結線のどちらで運転しても、各端子に最も近いスロット
では、巻回数が最も少ないため、サージによる同相コイ
ル間の絶縁破壊を低下することができる。また、Y結線
のみで運転される場合には、電源に接続される端子U,
V,Wに最も近いコイルのみを巻回数が最も少ないスロ
ットより巻始めれば良いことは、言うまでもない。
【0151】尚、本発明において、図59の実施例で
は、4極48スロットの2倍の回路の例を示している
が、極数,スロット数,回路数はこれだけに限定される
ものではなく、例えば、極数,スロット数としては、4
極60スロット,4極72スロット,6極72スロッ
ト,6極90スロット等、回路数としては、1倍,2
倍,3倍,4倍,6倍等に適用可能であることは言うま
でもない。
【0152】第20実施例の変形例につき、図60を参
照しながら説明する。この変形例は、第1の実施例の変
形例である図8と同様な2層同心巻の電機子巻線構成を
なし、これとは各相のコイルの口出し位置のみが異なっ
ている。ここで、図8においては、U相の端子である端
子Uからコイルの巻始めが#1と46となっているが、
図60では#3と46になっている。
【0153】図8の#1と46では、コイル巻回数が3
1であり、スロット内にこのU相コイルのみが配置され
ている。また、端子V,端子W,端子X,端子Y,端子
Zのそれぞれのコイル巻始めも同様に、#33,30,
17,14、13,34,45,18,29,2であ
り、それぞれ巻回数が31のスロットからコイルが巻き
始められている。
【0154】それに対して、図60では、U相の端子U
からコイル巻始めが#3と46であり、コイル巻回数は
12となり、スロット内には異相のコイルが配置されて
いる。また、端子V,端子W,端子X,端子Y,端子Z
のそれぞれのコイル巻始めも同様に、#35,30,1
9,14,15,34,47,18,31,2であり、
それぞれの巻回数が12のスロットからコイルが巻き始
められている。
【0155】図60では、各端子からのコイル巻始め
は、巻回数の最も少ないコイルであり、順次巻回数の多
いコイルへと接続されている。したがって、サージ電圧
が最も大きく加わる端子に最も近いコイルでは、同相内
の巻回数が最も少なく、スロット内の同相間のコイル巻
始めと巻終わりの電圧差を小さくすることができ、サー
ジ電圧によるコイルの絶縁破壊を保護することができ
る。ここで、スロット内の異相コイル間には、絶縁物が
配置されているのでコイルの絶縁破壊の問題はない。ま
た、次のスロットでも巻回数は、単層同心巻に比較して
少なく、同相コイルの巻始めと巻終わりの電圧差を小さ
くすることがでる。
【0156】ここで、この電機子巻線を△結線またはY
結線のどちらで運転しても、各端子に最も近いスロット
では、巻回数が最も少ないため、サージによる同相コイ
ル間の絶縁破壊を保護することができる。また、Y結線
のみで運転される場合には、電源に接続される端子U,
V,Wに最も近いコイルのみを巻回数が最も少ないスロ
ットより巻始めれば良いことは、言うまでもない。
【0157】尚、本発明において、図60の実施例で
は、4極48スロットの4倍の回路の例を示している
が、極数,スロット数,回路数はこれだけに限定される
ものではなく、例えば、極数,スロット数としては、4
極60スロット,4極72スロット,6極72スロッ
ト,6極90スロット等、回路数としては、4倍,6倍
等に適用可能であることは言うまでもない。
【0158】第21実施例につき、図61を用いて説明
する。この実施例では、第4実施例で説明した図12の
電機子巻線の展開図と同一の三相、4極、スロット数4
8、巻線の並列回路数が4倍としている。また、図12
とは、コイル口出し位置が異なっているのみで、他の巻
線構成は全く同一である。ここで、図12においては、
U相の端子である端子Uからコイルの巻始めが#1,2
2,34,46となっていたが、図61では#3,2
2,27,46になっている。
【0159】図12の#1,22,34,46では、コ
イル巻回数が31であり、スット内にこのU相コイルの
みが配置されている。また、端子V,端子Wのそれぞれ
のコイル巻始めも同様に、#33,6,9,30,1
7,38,41,14であり、それぞれそ巻回数が31
のスロットからコイルが巻き始められている。
【0160】それに対して、図61では、U相の端子U
からコイル巻始めが#3,22,27,46であり、コ
イル巻回数は12となり、スロット内には異相のコイル
が配置されている。また、端子V,端子Wのそれぞれの
コイル巻始めも同様に、#35,6,11,30,1
9,38,43,14であり、それぞれの巻回数が12
のスロットからコイルが巻き始められている。
【0161】ここで、この電機子巻線をY結線とした場
合、図61では電源に端子U,V,Wが接続される。端
子U,V,Wからのコイル巻始めは、巻回数の最も少な
いコイルであり、順次巻回数の多いコイルへと接続され
ている。したがって、サージ電圧が最も大きく加わる端
子に最も近いコイルでは、同相内の巻回数が最も少な
く、スロット内の同相間のコイル巻始めと巻終わりの電
圧差を小さくすることができ、サージ電圧によるコイル
の絶縁破壊を保護することができる。ここで、スロット
内の異相コイル間には、絶縁物が配置されているのでコ
イルの絶縁破壊の問題はない。また、次のスロットでも
巻回数は、単相同心巻に比較して少なく、同相コイルの
巻始めと巻終わりの電圧差を小さくすることができる。
【0162】以上述べたように、本発明の一つの構成態
様によれば、起磁力が例えば略正弦波分布となるような
コイル分布をもつ巻線構成とする場合においても、1極
の巻線を構成するコイル数が毎極毎相当たりのスロット
数よりも少なくなってコイル巻型数が減少し、異相コイ
ルが収納されるスロットが少なくなってスロット内絶縁
物の必要数が減少し、また、スロット内の二つのコイル
の巻数差が小さいためスロット内絶縁物の種数が減少
し、更に、コイルの機械挿入が容易となり、更にまた、
他の構成態様によれば、上記の他に、巻線個数がP/2
(P:極数)個でよく巻線作業工数を一層削減できる回
転電機の電機子巻線とその製造方法を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の電機子巻線の展開図
【図2】第1実施例におけるスロット内コイルの巻回数
を示す説明図
【図3】巻線の起磁力分布を示す図
【図4】巻線係数の対照図
【図5】第1実施例の電機子巻線の上下コイルの配置関
係と巻数を示す図
【図6】第1実施例を示すコイル配置図
【図7】第1実施例におけるスロット内のコイル位置と
その巻回数を示す説明図
【図8】第1実施例の変形例を示す電機子巻線の展開図
【図9】第2実施例を示す図5相当図
【図10】第2実施例を示す巻線の1つの例のコイル配
置図
【図11】第2実施例を示す巻線の他の例のコイル配置
【図12】第3実施例を示す電機子巻線の展開図
【図13】第4実施例を示す電機子巻線の展開図
【図14】第4実施例の第1の変形例を示す電機子巻線
の展開図
【図15】第4実施例を示す巻線の一つの例のコイル配
置図
【図16】第4実施例を示す巻線の他の例のコイル配置
【図17】第4実施例の第2の変形例を示す電機子巻線
の展開図
【図18】第4実施例の第3の変形例を示す電機子巻線
の展開図
【図19】第5実施例を示す電機子巻線の展開図
【図20】第5実施例の第1の変形例を示す電機子巻線
の展開図
【図21】第5実施例を示す巻線の一つの例のコイル配
置図
【図22】第5実施例を示す巻線の他の例のコイル配置
【図23】第6実施例を示す電機子巻線の展開図
【図24】第6実施例の第1の変形例を示す電機子巻線
の展開図
【図25】第6実施例を示す巻線のコイル配置図
【図26】第6実施例の第2の変形例を示す電機子巻線
の展開図
【図27】第6実施例の第3の変形例を示す電機子巻線
の展開図
【図28】第6実施例を示す巻線の一つの例のコイル配
置図
【図29】第6実施例を示す巻線の他の例のコイル配置
【図30】第7実施例を示す電機子巻線の展開図
【図31】第7実施例の第1の変形例を示す電機子巻線
の展開図
【図32】第7実施例を示す巻線のコイル配置図
【図33】第8実施例を示す電機子巻線の展開図
【図34】第8実施例の第1の変形例を示す電機子巻線
の展開図
【図35】第8実施例を示す巻線のコイル配置図
【図36】第9実施例を示す電機子巻線の展開図
【図37】第9実施例の第1の変形例を示す電機子巻線
の展開図
【図38】第9実施例を示す巻線のコイル配置図
【図39】第10実施例を示す巻線のコイル配置図
【図40】第11実施例を示す巻線のコイル配置図
【図41】第12実施例を示す巻線のコイル配置図
【図42】第13実施例を示す巻線のコイル配置図
【図43】本発明の第14実施例の電機子巻線の展開図
【図44】第14実施例におけるスロット内コイルの巻
回数を示す説明図
【図45】第14実施例における上下コイルの配置関係
とその巻回数を示す説明図
【図46】第14実施例を示す巻線のコイル配置図
【図47】第14実施例におけるスロット内コイル位置
とその巻回数を示す説明図
【図48】第14実施例の変形例を示す電機子巻線の展
開図
【図49】第15実施例を示す巻線の電機子巻線の展開
【図50】第15実施例におけるスロット内コイルの巻
回数を示す説明図
【図51】第15実施例における上下コイルの配置関係
とその巻回数を示す説明図
【図52】第15実施例を示す巻線のコイル配置図
【図53】第15実施例の第1の変形例のコイル配置図
【図54】第15実施例の第2の変形例を示す電機子巻
線の展開図
【図55】第16実施例を示す巻線のコイル配置図
【図56】第16実施例の変形例のコイル配置図
【図57】第17実施例を示す巻線のコイル配置図
【図58】第18実施例を示す巻線のコイル配置図
【図59】本発明の第19実施例の電機子巻線の展開図
【図60】第20実施例の変形例を示す図59相当図
【図61】第21実施例を示す図59相当図
【図62】従来の同心巻巻線を示す電機子巻線の展開図
【図63】図51に示す巻線のコイル配置図
【図64】従来の同心巻巻線のコイル配置図
【図65】従来の同心巻巻線のコイル配置図
【図66】従来の同心巻巻線を示す電機子巻線の展開図
【図67】従来の正弦波巻線を示す電機子巻線の展開図
【図68】従来の正弦波巻線におけるスロット内コイル
の巻回数を示す説明図
【図69】従来の正弦波巻線における巻線のコイル配置
【図70】巻線の起磁力分布を示す図
【図71】巻線係数の対照図
【図72】従来の正弦波巻線を示すコイル配置図
【符号の説明】
U1〜U6…U相極巻線、V1〜V6…V相極巻線、W
1〜W6…W相極巻線、U、V、W、X、Y、Z…端
子、1〜72…スロット番号

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 毎極毎相のスロット数がqに設定され、
    1極に対応する1つの巻線が他と異なる巻回数をもつ少
    なくとも1つのコイルを含むと共にコイルピッチが互い
    に異なる複数個のコイルからなり、これらコイルが各ス
    ロットに収納されてなる電機子巻線において、qを3以
    上に設定すると共に1つの巻線のコイル数が(qーn)
    個(ここで、n=1,2,…,qー2)に設定され、且
    つ、これら各コイルが各スロットに二層同心巻分布をな
    すように収納されてなることを特徴とする回転電機の電
    機子巻線。
  2. 【請求項2】 巻線の起磁力が略正弦波分布となるよう
    に各コイルの巻回数が毎極毎相のスロット間で相互に異
    なる値に設定されていることを特徴とする請求項1に記
    載の回転電機の電機子巻線。
  3. 【請求項3】 三相の各相の第1極巻線をなすコイルが
    全スロット領域を三分した各分割領域内に分散配置さ
    れ、且つ、順に各相の次極巻線が前スロット領域を三分
    した領域であって前極に対応する各分割領域とは空間的
    に機械角で2π/p(pは極数)だけずれた分割領域に
    順次分散配置された状態になっていることを特徴とする
    請求項1に記載の回転電機の電機子巻線。
  4. 【請求項4】 各コイルの巻回数を最外側から内側に向
    かいN1,N2,N3,N4,……N(q−n)とした
    とき、N1>N2≧N3≧N4…≧N(q−n)である
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の電機子巻
    線。
  5. 【請求項5】 各コイルの巻回数を最内側から外側に向
    かいN1,N2,N3,N4,……N(q−n)とした
    とき、N1>N2≧N3≧N4…≧N(q−n)である
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の電機子巻
    線。
  6. 【請求項6】 コイルの巻回数がN1>N2≧N3≧N
    4…≧N(q−n)の関係にあるとき、各コイルの巻回
    数が最外側から内側に向かいN2,N1,N3,……,
    N(q−n)に設定されていることを特徴とする請求項
    1に記載の回転電機の電機子巻線。
  7. 【請求項7】 1極に対応する巻線を構成している複数
    のコイルが夫々収納された複数のスロットが円周方向に
    連続的に隣接されていることを特徴とする請求項1に記
    載の回転電機の電機子巻線。
  8. 【請求項8】 1極に対応する巻線を構成している複数
    のコイルが夫々収納された複数のスロット中に2つのス
    ロット間に他極巻線用の少なくとも1つのスロットが介
    在されることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の
    電機子巻線。
  9. 【請求項9】 毎極毎相のスロット数qが3以上に設定
    され、1極に対応する1つの巻線が他と異なる巻回数を
    もつ少なくとも1つのコイルを含むと共にコイルピッチ
    が互いに異なる複数個のコイルからなり、これらコイル
    が各スロットに収納されてなり、更に、1つの巻線のコ
    イル数が(qーn)個(ここで、n=1,2,…,qー
    2)に設定され、且つ、これら各コイルが各スロットに
    二層同心巻分布をなすように収納される整数スロット巻
    き構成にされた電機子巻線の製造方法において、最少コ
    イルピッチを予めスロット数で少なくともq個または2
    q個に設定すると共に、少なくとも4極についてのスロ
    ットへのコイルの収納を、三相分の第1極に対応する3
    個の巻線と第4極に対応する3個の巻線とからなる6個
    の巻線を一つのグループとし、三相分の第3極に対応す
    る3個の巻線と第2極に対応する3個の巻線とからなる
    6個の巻線を一つのグループとするグループ化を全極に
    ついてなし、スロットへのコイルの同時挿入作業を、上
    記グループごとに順に実施する作業が含まれることを特
    徴とする回転電機の電機子巻線の製造方法。
  10. 【請求項10】 毎極毎相のスロット数qが3以上に設
    定され、1極に対応する1つの巻線が他と異なる巻回数
    をもつ少なくとも1つのコイルを含むと共にコイルピッ
    チが互いに異なる複数個のコイルからなり、これらコイ
    ルが各スロットに収納されてなると共に、1つの巻線の
    コイル数が(qーn)個(ここで、n=1,2,…,q
    ー2)に設定され、且つ、これら各コイルが各スロット
    に二層同心巻分布をなすように収納される整数スロット
    巻き構成にされた電機子巻線の製造方法において、最少
    コイルピッチを予めスロット数で少なくともq個または
    2q個に設定すると共に、少なくとも4極についてのス
    ロットへのコイルの収納を、三相分の第1極に対応する
    3個の巻線と第3極に対応する3個の巻線とからなる6
    個の巻線を一つのグループとし、三相分の第4極に対応
    する3個の巻線と第2極に対応する3個の巻線とからな
    る6個の巻線を一つのグループとするグループ化を全極
    になし、スロットへのコイルの同時挿入作業を、上記グ
    ループごとに順に実施する作業が含まれることを特徴と
    する回転電機の電機子巻線の製造方法。
  11. 【請求項11】 毎極毎相のスロット数qが3以上に設
    定され、1極に対応する1つの巻線が他と異なる巻回数
    をもつ少なくとも1つのコイルを含むと共にコイルピッ
    チが互いに異なる複数個のコイルからなり、これらコイ
    ルが各スロットに収納されてなり、更に、1つの巻線の
    コイル数が(qーn)個(ここで、n=1,2,…,q
    ー2)に設定され、且つ、これら各コイルが各スロット
    に二層同心巻分布をなすように収納される構成の三相6
    極形電機子巻線の製造方法において、最少コイルピッチ
    を予めスロット数で少なくともq個または2q個に設定
    すると共に、6極についてのスロットへのコイルの収納
    を、三相分の第1相に対応する3個の巻線と第3相に対
    応する3個の巻線とからなる6個の巻線を第1のグルー
    プとし、三相分の第2相に対応する3個の巻線と第1相
    に対応する3個の巻線とからなる6個の巻線を第2グル
    ープとし、三相分の第3相に対応する3個の巻線と第2
    相に対応する3個の巻線とからなる6個の巻線を第3グ
    ループとし、スロットへのコイルの同時挿入作業を、上
    記第1、第2続いて第3グループへの順にグループごと
    に実施する作業が含まれることを特徴とする回転電機の
    電機子巻線の製造方法。
  12. 【請求項12】 毎極毎相のスロット数がqに設定さ
    れ、2極に対応する1つの極巻線が他と異なる巻回数を
    もつ少なくとも1つのコイルを含むと共に、コイルピッ
    チが互いに異なる複数個のコイルからなり、これらのコ
    イルが各スロットに収納されてなる電機子巻線におい
    て、qを3以上に設定すると共に1つの巻線のコイル数
    が2×(qーn)個(ここで、n=1,2,…,qー
    2)に設定され、各相の極巻線数がP/2(Pは極数)
    個であり、且つ、これら各コイルが各スロットに二層同
    心巻分布をなすように収納されてなることを特徴とする
    回転電機の電機子巻線。
  13. 【請求項13】 極巻線の起磁力が略正弦波分布となる
    ように各コイルの巻回数が毎極毎相のスロット間で相互
    に異なる値に設定されていることを特徴とする請求項1
    2に記載の回転電機の電機子巻線。
  14. 【請求項14】 各相の巻線における各スロットの巻回
    数を最外側から内側に向かいT1,T2,T3,T4,
    …,T(q−n),T(q−n),…,T4,T3,T
    2,T1としたとき、T1≦T2≦T3≦T4≦…<T
    (q−n)であることを特徴とする請求項12に記載の
    回転電機の電機子巻線。
  15. 【請求項15】 毎極毎相のスロット数がqに設定さ
    れ、2極に対応する1つの巻線が他と異なる巻回数をも
    つ少なくとも1つのコイルを含むと共にコイルピッチが
    互いに同一の複数個のコイルからなり、これらコイルが
    各スロットに収納されてなる電機子巻線において、qを
    3以上に設定すると共に1つの巻線のコイル数が2×
    (qーn)個(ここで、n=1,2,…,qー2)に設
    定され、各相の巻線群がP/2(Pは極数)個であり、
    且つ、これら各コイルが各スロットに重ね巻分布をなす
    ように収納されてなることを特徴とする回転電機の電機
    子巻線。
  16. 【請求項16】 巻線の起磁力が略正弦波分布となるよ
    うに各コイルの巻回数が毎極毎相のスロット間で相互に
    異なる値に設定されていることを特徴とする請求項15
    に記載の回転電機の電機子巻線。
  17. 【請求項17】 各相の巻線における各スロットの巻回
    数をT1,T2,T3,T4,…,T(q−n),T
    (q−n),…,T4,T3,T2,T1としたとき、
    T1≦T2≦T3≦T4≦…<T(q−n)であること
    を特徴とする請求項15に記載の回転電機の電機子巻
    線。
  18. 【請求項18】 各端子からのコイルの巻始めを巻回数
    の少ない最内周のコイルからとすることを特徴とする請
    求項1に記載の回転電機の電機子巻線。
  19. 【請求項19】 各端子から最も近いコイルの口出しを
    巻回数の少ないコイルからとすることを特徴とする請求
    項2に記載の回転電機の電機子巻線。
  20. 【請求項20】 電源に接続される端子から最も近いコ
    イルの口出しを巻回数の少ないコイルからとすることを
    特徴とする請求項2に記載の回転電機の電機子巻線。
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