JPH09120766A - サーマルプロテクタおよびその製造方法 - Google Patents

サーマルプロテクタおよびその製造方法

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JPH09120766A
JPH09120766A JP27534795A JP27534795A JPH09120766A JP H09120766 A JPH09120766 A JP H09120766A JP 27534795 A JP27534795 A JP 27534795A JP 27534795 A JP27534795 A JP 27534795A JP H09120766 A JPH09120766 A JP H09120766A
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JP
Japan
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metal plate
movable electrode
thermal expansion
based metal
small
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Application number
JP27534795A
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English (en)
Inventor
Yasutaka Horibe
泰孝 堀部
Hyoma Yamada
兵馬 山田
Mitsuhiko Gyoda
光彦 行田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09120766A publication Critical patent/JPH09120766A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/02Details
    • H01H37/32Thermally-sensitive members
    • H01H37/52Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element
    • H01H37/54Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element wherein the bimetallic element is inherently snap acting
    • H01H2037/5463Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element wherein the bimetallic element is inherently snap acting the bimetallic snap element forming part of switched circuit
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/02Details
    • H01H37/32Thermally-sensitive members
    • H01H37/52Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element
    • H01H37/54Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element wherein the bimetallic element is inherently snap acting
    • H01H37/5427Thermally-sensitive members actuated due to deflection of bimetallic element wherein the bimetallic element is inherently snap acting encapsulated in sealed miniaturised housing

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  • Manufacture Of Switches (AREA)
  • Thermally Actuated Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動電極として、小面積でかつ低抵抗の材料
を用いた金属板を用いてもスナップアクションを可能と
することができるとともに、動作温度あるいは復帰温度
を精度よく制御できるサーマルプロテクタおよびその製
造方法を得る。 【解決手段】 端部に固定接点2を有する固定電極1
と、端部に可動接点4を有し、加熱によって変形し、固
定電極1と接離する可動電極3とを備えている。可動電
極3は3枚の熱膨張係数のそれぞれ異なる金属板からな
り、かつ可動電極3に多重に形成された凹凸状の絞り加
工部5が形成されている。また、可動接点4は、可動電
極3の熱膨張係数の大きな金属板14側に設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常時閉接点形自己
復帰式サーマルプロテクタおよびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】常時閉接点形自己復帰式サーマルプロテ
クタは、熱膨張係数の異なる金属を2枚張り合わせた熱
応動素子いわゆるバイメタルを可動片とする可動電極
と、この可動電極とともに常時閉接点形のスイッチを構
成する固定電極とを有し、電気機器に接続されてその電
気機器を保護する。
【0003】図6にサーマルプロテクタの一般的な構成
図を示す。端部に固定接点2を有する固定電極1と、端
部に可動接点4を有し、加熱によって変形し、固定電極
1と接離する可動電極20とを備えている。可動電極2
0の可動接点4に対向して固定電極1の固定接点2が配
置され、各電極1,20の端部は、それぞれ可動電極支
持板6および固定電極支持板7に溶接により固着されて
いる。これらの可動電極支持板6および固定電極支持板
7は樹脂ブロック8および充填剤9でそれぞれ固定保持
されている。また可動電極支持板6および固定電極支持
板7の他端部は充填剤9内で外部リード線10,11と
溶接によりそれぞれ接続されている。なお12はケース
である。
【0004】ところで、このようなサーマルプロテクタ
に使用される熱応動素子、すなわち可動電極20は、過
大な電流が流れたり周囲温度が異常に高くなると固定接
点2と可動接点4が離間する温度(以下動作温度とい
う)あるいは給電の遮断に伴う温度低下で自動復帰し給
電が再開する温度(以下復帰温度という)で急激に反転
復帰動作(以下、スナップアクションという)を行い可
動接点と固定接点の開閉により電気機器等の焼損を防止
する機能をもっている。そして、このようなサーマルプ
ロテクタは、所望の動作温度あるいは復帰温度で精度よ
くスナップアクションをすることが要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】サーマルプロテクタを
使用する電気機器は、いわゆる軽薄短小の傾向が一層進
んでおり、それに伴ってサーマルプロテクタも、より一
層の小型化が強く要求されるようになっている。サーマ
ルプロテクタの小型化を実現するには可動電極20の小
面積化が必要不可欠であるが、可動電極20の小型化を
図ろうと小面積にすればするほど、その抵抗値は大きく
なる。
【0006】近年、可動電極の抵抗値の低下をはかるた
め熱膨張係数の異なる金属板の間に抵抗値の低い材料、
例えばCu合金系のような金属板を挟みこんだ3層構造
のもの、いわゆるトリメタルも開発されている。
【0007】一般に可動電極は、その厚みが薄いほど、
また面積が大きいほど加工処理は容易である。しかしな
がら、トリメタルに用いられる材料は従来の可動電極に
比べわん曲係数が大きく、厚みも大きい。従って厚みが
大きく低抵抗のトリメタル材料を用いて可動電極を従来
と同様の方法で製作しようとしても、スナップアクショ
ンの機能を持たせることが極めて困難であった。
【0008】本発明は、可動電極として、小面積で、か
つ、低抵抗の材料を用いた金属板を用いてもスナップア
クションを可能とすることができるとともに、動作温度
あるいは復帰温度を精度よく制御できるサーマルプロテ
クタおよびその製造方法を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のサーマルプロテ
クタは、端部に固定接点を有する固定電極と、端部に可
動接点を有し、加熱によって変形し、前記固定電極と接
離する可動電極とを備え、前記可動電極は複数の熱膨張
係数の異なる金属板が張り合わされて形成されており、
かつ前記可動電極に多重に形成された凹凸状の絞り加工
部が形成された構成を有する。この構成により、本発明
では、従来において困難であった小面積の可動電極にお
いてもスナップアクションをさせることが可能となり、
小型のサーマルプロテクタを得ることができるととも
に、小型でありながら動作温度あるいは復帰温度を精度
よく制御することができる。
【0010】本発明のサーマルプロテクタは、上記構成
において前記可動電極が、熱膨張係数の小さな金属とし
てNi−Fe系金属板、熱膨張係数の大きな金属として
Cu−Ni−Mn系金属板、および、Cu系金属板から
なり、前記Ni−Fe系金属板と前記Cu−Ni−Fe
系金属板との間にCu合金系金属板を有しているので、
可動電極の抵抗値を低くすることができ、従来において
困難であった小面積の可動電極においてもスナップアク
ションをさせることが可能となり、小型、低抵抗のサー
マルプロテクタを得ることができるとともに、小型であ
りながら動作温度あるいは復帰温度を精度よく制御する
ことができる。
【0011】本発明のサーマルプロテクタの製造方法の
第1の構成は、端部に固定接点を有する固定電極と、端
部に可動接点を有し、加熱によって変形し、前記固定電
極と接離する可動電極とを備え、前記可動電極は複数の
熱膨張係数の異なる金属板が張り合わされて形成されて
おり、かつ前記可動電極に多重に形成された凹凸状の絞
り加工部が形成されたサーマルプロテクタの製造方法で
あって、前記可動電極の前記熱膨張係数の小さな金属板
側が円形状の凹状かつ前記熱膨張係数の大きな金属板側
が円形状の凸状となるようプレス加工した後、前記円形
状領域内に前記熱膨張係数の大きな金属板側が円形状の
凹状かつ前記熱膨張係数の小さな金属板側が円形状の凸
状となるようプレス加工し、前記可動電極に前記絞り加
工部を形成する。このような第1の構成によって、本発
明では、従来において困難であった小面積の可動電極に
スナップアクションをさせることが可能となり、小型の
サーマルプロテクタを得ることができるとともに、小型
でありながら動作温度あるいは復帰温度を精度よく制御
することのできるサーマルプロテクタを得ることができ
る。
【0012】本発明のサーマルプロテクタの製造方法
は、前記第1の構成において、前記可動電極が、熱膨張
係数の小さな金属としてNi−Fe系金属板、熱膨張係
数の大きな金属としてCu−Ni−Mn系金属板、およ
び、Cu系金属板からなり、前記Ni−Fe系金属板と
前記Cu−Ni−Fe系金属板との間にCu合金系金属
板を有している。このような構成によって、厚みが大き
く低抵抗のトリメタル材料を用いた可動電極にスナップ
アクションの機能を容易に持たせることができるもので
ある。
【0013】本発明のサーマルプロテクタの製造方法の
第2の構成は、端部に固定接点を有する固定電極と、端
部に可動接点を有し、加熱によって変形し、前記固定電
極と接離する可動電極とを備え、前記可動電極は複数の
熱膨張係数の異なる金属板が張り合わされて形成されて
おり、かつ前記可動電極に多重に形成された凹凸状の絞
り加工部が形成されたサーマルプロテクタの製造方法で
あって、前記可動電極の前記熱膨張係数の小さな金属板
側が円形状の凸状かつ前記熱膨張係数の大きな金属板側
が円形状の凹状となるようプレス加工した後、前記円形
状領域を含むように、前記熱膨張係数の大きな金属板側
が円形状の凸状かつ前記熱膨張係数の小さな金属板側が
円形状の凹状となるようプレス加工し、前記可動電極に
前記絞り加工部を形成する構成を有している。このよう
な第2の構成によって、本発明では、従来において困難
であった小面積の可動電極にスナップアクションをさせ
ることが可能となり、小型のサーマルプロテクタを得る
ことができるとともに、小型でありながら動作温度ある
いは復帰温度を精度よく制御することのできるサーマル
プロテクタを得ることができる。
【0014】本発明のサーマルプロテクタの製造方法
は、前記第2の構成において、前記可動電極が、熱膨張
係数の小さな金属としてNi−Fe系金属板、熱膨張係
数の大きな金属としてCu−Ni−Mn系金属板、およ
び、Cu系金属板からなり、前記Ni−Fe系金属板と
前記Cu−Ni−Fe系金属板との間にCu合金系金属
板を有している。このような構成によって、厚みが大き
く低抵抗のトリメタル材料を用いた可動電極にスナップ
アクションの機能を容易に持たせることができるもので
ある。
【0015】
【発明の実施の形態】図1に示す本発明にかかるサーマ
ルプロテクタは、端部に固定接点2を有する固定電極1
と、端部に可動接点4を有し、加熱によって変形し、固
定電極1と接離する熱応動素子、すなわち可動電極3と
を備えている。可動電極3は3枚の熱膨張係数のそれぞ
れ異なる金属板からなり、かつ可動電極3に多重に形成
された凹凸状の絞り加工部5が形成されている。可動電
極3の可動接点4に対向して固定電極1の固定接点2が
配置され、各電極の端部は、それぞれ可動電極支持板6
および固定電極支持板7に溶接により固着されている。
可動電極支持板6および固定電極支持板7は樹脂ブロッ
ク8および充填剤9でそれぞれ固定保持されている。ま
た可動電極支持板6および固定電極支持板7の他端部は
充填剤9内で外部リード線10,11と溶接によりそれ
ぞれ接続されている。なお12はケースを示す。
【0016】また、可動電極3は、熱膨張係数の小さな
金属としてNi−Fe系金属板13、熱膨張係数の大き
な金属としてCu−Ni−Mn系金属板14、および、
Cu系金属板15が張り合わされて形成されており、N
i−Fe系金属板13とCu−Ni−Fe系金属板14
との間にCu合金系金属板15を有している。また、可
動接点4は、可動電極3の熱膨張係数の大きな金属板1
4側に設けられている。
【0017】このような構成により本発明にかかるサー
マルプロテクタは、従来では困難であった小面積の、す
なわち小さな可動電極にスナップアクションをさせるこ
とが可能となり、小型、低抵抗のサーマルプロテクタを
得ることができるとともに、小型でありながら動作温度
あるいは復帰温度を精度よく制御することができる。
【0018】次に本発明にかかる上記サーマルプロテク
タの製造方法について説明する。上記サーマルプロテク
タの可動電極3の絞り加工部5は図2に示すように、可
動電極3の熱膨張係数の小さな金属板13側が円形状の
凹状かつ熱膨張係数の大きな金属板14側が円形状の凸
状となるようプレス加工した後、図3に示すように、こ
の円形状領域内に熱膨張係数の大きな金属板14側が円
形状の凹状かつ熱膨張係数の小さな金属板13側が円形
状の凸状となるようプレス加工することによって得られ
る。なお、16,18は雄型金型、17,19はそれを
受ける雌型金型を示す。
【0019】このようにして得られた可動電極3を通常
の行程に従って図1に示すようにサーマルプロテクタを
製作する。
【0020】上記のように本発明にかかるサーマルプロ
テクタの製造方法によって、従来では困難であった小面
積の、すなわち小さな可動電極にスナップアクションを
させることが可能となり、小型のサーマルプロテクタを
得ることができるとともに、小型でありながら動作温度
あるいは復帰温度を精度よく制御することのできるサー
マルプロテクタを得ることができる。
【0021】また、可動電極が、熱膨張係数の小さな金
属としてNi−Fe系金属板、熱膨張係数の大きな金属
としてCu−Ni−Mn系金属板、および、Cu系金属
板からなり、前記Ni−Fe系金属板と前記Cu−Ni
−Fe系金属板との間にCu合金系金属板を有すること
によって、上記サーマルプロテクタの製造方法と同様の
効果が得られるとともに、厚みが大きく低抵抗のトリメ
タル材料を用いた可動電極にスナップアクションの機能
を容易に持たせることができ、小型で、低抵抗のサーマ
ルプロテクタを得ることができる。
【0022】また、本発明の別のサーマルプロテクタの
製造方法として、可動電極3の絞り加工部5を図4に示
すように、可動電極3の熱膨張係数の小さな金属板13
側が円形状の凸状かつ熱膨張係数の大きな金属板14側
が円形状の凹状となるようプレス加工した後、図5に示
すように、この円形状領域を含むように、熱膨張係数の
大きな金属板14側が円形状の凹状かつ熱膨張係数の小
さな金属板13側が円形状の凸状となるようプレス加工
して形成してもよい。このような構成によっても上記と
同様の効果、すなわち、従来では困難であった小面積
の、すなわち小さな可動電極にスナップアクションをさ
せることが可能となり、小型のサーマルプロテクタを得
ることができるとともに、小型でありながら動作温度あ
るいは復帰温度を精度よく制御することのできるサーマ
ルプロテクタを得ることができる。
【0023】また、可動電極が、熱膨張係数の小さな金
属としてNi−Fe系金属板、熱膨張係数の大きな金属
としてCu−Ni−Mn系金属板、および、Cu系金属
板からなり、前記Ni−Fe系金属板と前記Cu−Ni
−Fe系金属板との間にCu合金系金属板を有すること
によって、上記サーマルプロテクタの製造方法と同様の
効果が得られるとともに、厚みが大きく低抵抗のトリメ
タル材料を用いた可動電極にスナップアクションの機能
を容易に持たせることができ、小型で、低抵抗のサーマ
ルプロテクタを得ることができる。
【0024】可動電極の面積が比較的大きい場合、ある
いは可動電極の厚みが薄い場合、サーマルプロテクタの
可動電極にスナップアクションの機能を付加するため
に、まず、熱膨張係数の小さな金属板側が円形状の凸状
かつ熱膨張係数の大きな金属板側が円形状の凹状となる
よう比較的面積の大きい円形状の絞り加工部を図2に示
すようにプレス加工により形成する。これによって、ス
ナップアクションが可能となる。すなわち温度が上昇す
ると次第に熱膨張係数の差異による応力が発生し、この
絞り加工領域内に応力の”ため”をつくる。そしてある
温度すなわち動作温度に達すると応力の”ため”が限界
に達し、可動電極が急激に反転して可動接点と固定接点
との開離が行われる。一方、温度が低下すると逆の現象
により、復帰温度で再び可動電極は反転し、可動接点と
固定接点とは再度接触する。
【0025】しかしながら、小型、低抵抗のサーマルプ
ロテクタを製作するために、前述の熱膨張係数の異なる
金属板に挟まれたCu合金系金属の厚みをさらに大きく
したり、可動電極の面積を小さくすると、温度が上昇し
ても動作温度で反転しなかったり、あるいは反転して
も、温度低下時に復帰しないなどの現象が発生し、サー
マルプロテクタとして使用できないことが生じる。
【0026】本発明にかかるサーマルプロテクタの製造
方法では、この問題を解決するため、上記した構成によ
って、スナップアクションを示さなかった小さな可動電
極を有するサーマルプロテクタにおいても、反転復帰が
可能となり、かつその温度特性精度も向上させることが
できる。このような現象はプレス加工を複数回行い多重
の凹凸状の絞り加工部を形成しているので、応力の”た
め”も複数構造となり、反転復帰に必要な応力バランス
の最適化がはかられたものと考えられる。
【0027】また、1回目のプレス加工は主として動作
温度に関与し、2回目のプレス加工は復帰温度との関係
が深く、また、絞り加工の曲率半径を変えることにより
極めて精度よく所望の動作、復帰温度を設定することが
できるようになることが判明した。
【0028】次に、具体的な実施例について説明する。
厚み30μmのCu−Ni−Mn系からなる金属板1
4、厚み40μmのCu−Zr系からなる合金板15、
厚み30μmのFe−Ni系からなる金属板13を張り
合わせた厚み100μmの膨張係数の異なる金属板を準
備する。
【0029】かかる金属板を図2に示すように熱膨張係
数の小さな金属板13、すなわち低膨張側の金属板が円
形状の凹状かつ熱膨張係数の大きな金属板14側が円形
状の凸状となるよう、2500kg/cm2 のプレス条
件でプレス加工を行い、円形状の凸状として直径9m
m、曲率半径8mmの絞り加工部を有する大きい可動電
極、および、円形状の凸状として直径6mm、曲率半径
8mmの絞り加工部を有する小さい可動電極の2種類を
製作する。これらの金属板を所望の形状に切断後、熱膨
張率の大きな金属14側に可動接点を形成した後、通常
の工程に従ってサーマルプロテクタを各100個製作し
た。
【0030】かかるサーマルプロテクタの反転復帰特性
を評価した結果、直径9mmの面積の大きい可動電極を
用いたものはいずれもスナップアクション動作を示し
た。一方、直径6mmの面積の小さい可動電極を用いた
小型のものは100個のうち97個は全く反転復帰せ
ず、残る3個も動作温度で反転はしたが、温度が低下し
ても復帰せず良好なスナップアクションを示さなかっ
た。
【0031】次に、このスナップアクションをしなかっ
た直径6mm、曲率半径8mmの絞り加工を施した小さ
い可動電極に対し、さらに図3に示すように前述のプレ
ス加工した領域内に、熱膨張率の大きい金属側が円形状
の凹状かつ熱膨張係数の小さい金属側が円形状の凸状と
なるよう、直径3mm、曲率半径4mmの絞り加工部を
プレス加工により形成し、本発明にかかるサーマルプロ
テクタ(以下、本発明品という)を100個作製した。
なお、1回目と2回目のプレス加工により形成した円は
同心円とした。かかる本発明品について反転復帰動作を
評価した結果、100個すべてにおいて良好なスナップ
アクションを示すことが確認できた。
【0032】次に、前述の1回のプレス加工でスナップ
アクションを示した比較的面積の大きい直径9mmのプ
レス加工面積を有する可動電極を用いたサーマルプロテ
クタ(以下、比較品という)および2回プレス加工を行
った前述の本発明品について、1℃/1分の条件で昇温
ならびに降温させた場合の動作温度ならびに復帰温度を
測定し、所期に設定した動作あるいは復帰温度との差異
を評価した。その結果、比較品では100個中、所定の
動作温度あるいは復帰温度に対し5〜10%のずれを示
したものが27個、残りは5%以内の温度特性を示し
た。一方、本発明品では全て5%以内となり、極めて精
度の良い温度特性を有することが確認できた。
【0033】以上の結果から明らかなように、本発明の
サーマルプロテクタは、可動電極が面積的に小さくても
スナップアクションをするとともに、動作温度あるいは
復帰温度を精度よく制御することができる。
【0034】なお、上記実施例では、3枚の金属板から
なる可動電極について説明したが、2枚の金属板からな
る可動電極を用いてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に記載
されたサーマルプロテクタは、従来では困難であった小
面積の可動電極においてもスナップアクションをさせる
ことが可能となり、小型のサーマルプロテクタを得るこ
とができるとともに、小型でありながら動作温度あるい
は復帰温度を精度よく制御することができる。
【0036】本発明の請求項2に記載されたサーマルプ
ロテクタは、従来では困難であった小面積の可動電極に
スナップアクションをさせることが可能となり、小型、
低抵抗のサーマルプロテクタを得ることができるととも
に、小型でありながら動作温度あるいは復帰温度を精度
よく制御することができる。
【0037】本発明の請求項3に記載されたサーマルプ
ロテクタの製造方法は、従来では困難であった小面積の
可動電極にスナップアクションをさせることが可能とな
り、小型のサーマルプロテクタを得ることができるとと
もに、小型でありながら動作温度あるいは復帰温度を精
度よく制御することのできるサーマルプロテクタを得る
ことができる。
【0038】本発明の請求項4に記載されたサーマルプ
ロテクタの製造方法は、従来では困難であった小面積
の、すなわち小さな可動電極にスナップアクションをさ
せることが可能となり、小型、低抵抗のサーマルプロテ
クタを得ることができるとともに、小型でありながら動
作温度あるいは復帰温度を精度よく制御することのでき
るサーマルプロテクタを得ることができる。
【0039】本発明の請求項5に記載されたサーマルプ
ロテクタの製造方法は、従来では困難であった小面積の
可動電極にスナップアクションをさせることが可能とな
り、小型のサーマルプロテクタを得ることができるとと
もに、小型でありながら動作温度あるいは復帰温度を精
度よく制御することのできるサーマルプロテクタを得る
ことができる。
【0040】本発明の請求項6に記載されたサーマルプ
ロテクタの製造方法は、従来では困難であった小面積
の、すなわち小さな可動電極にスナップアクションをさ
せることが可能となり、小型、低抵抗のサーマルプロテ
クタを得ることができるとともに、小型でありながら動
作温度あるいは復帰温度を精度よく制御することのでき
るサーマルプロテクタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるサーマルプロテク
タの一部切欠正面図
【図2】本発明の一実施の形態であるサーマルプロテク
タの製造方法を説明するための図
【図3】同じくサーマルプロテクタの製造方法を説明す
るための図
【図4】本発明の別の実施の形態であるサーマルプロテ
クタの製造方法を説明するための図
【図5】同じくサーマルプロテクタの製造方法を説明す
るための図
【図6】従来のサーマルプロテクタの一部切欠正面図
【符号の説明】
1 固定電極 2 固定接点 3 可動電極 4 可動接点 5 絞り加工部 13 熱膨張係数の小さい金属板 14 熱膨張係数の大きい金属板 15 Cu合金系の金属板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部に固定接点を有する固定電極と、端
    部に可動接点を有し、加熱によって変形し、前記固定電
    極と接離する可動電極とを備え、前記可動電極は複数の
    熱膨張係数の異なる金属板が張り合わされて形成されて
    おり、かつ前記可動電極に多重に形成された凹凸状の絞
    り加工部が形成されていることを特徴とするサーマルプ
    ロテクタ。
  2. 【請求項2】 前記可動電極が、熱膨張係数の小さな金
    属としてNi−Fe系金属板、熱膨張係数の大きな金属
    としてCu−Ni−Mn系金属板、および、Cu系金属
    板からなり、前記Ni−Fe系金属板と前記Cu−Ni
    −Fe系金属板との間にCu合金系金属板を有している
    ことを特徴とする請求項1記載のサーマルプロテクタ。
  3. 【請求項3】 端部に固定接点を有する固定電極と、端
    部に可動接点を有し、加熱によって変形し、前記固定電
    極と接離する可動電極とを備え、前記可動電極は複数の
    熱膨張係数の異なる金属板が張り合わされて形成されて
    おり、かつ前記可動電極に多重に形成された凹凸状の絞
    り加工部が形成されたサーマルプロテクタの製造方法で
    あって、前記可動電極の前記熱膨張係数の小さな金属板
    側が円形状の凹状かつ前記熱膨張係数の大きな金属板側
    が円形状の凸状となるようプレス加工した後、前記円形
    状領域内に前記熱膨張係数の大きな金属板側が円形状の
    凹状かつ前記熱膨張係数の小さな金属板側が円形状の凸
    状となるようプレス加工し、前記可動電極に前記絞り加
    工部を形成したことを特徴とするサーマルプロテクタの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記可動電極が、熱膨張係数の小さな金
    属としてNi−Fe系金属板、熱膨張係数の大きな金属
    としてCu−Ni−Mn系金属板、および、Cu系金属
    板からなり、前記Ni−Fe系金属板と前記Cu−Ni
    −Fe系金属板との間にCu合金系金属板を有している
    ことを特徴とする請求項3記載のサーマルプロテクタの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 端部に固定接点を有する固定電極と、端
    部に可動接点を有し、加熱によって変形し、前記固定電
    極と接離する可動電極とを備え、前記可動電極は複数の
    熱膨張係数の異なる金属板が張り合わされて形成されて
    おり、かつ前記可動電極に多重に形成された凹凸状の絞
    り加工部が形成されたサーマルプロテクタの製造方法で
    あって、前記可動電極の前記熱膨張係数の小さな金属板
    側が円形状の凸状かつ前記熱膨張係数の大きな金属板側
    が円形状の凹状となるようプレス加工した後、前記円形
    状領域を含むように、前記熱膨張係数の大きな金属板側
    が円形状の凸状かつ前記熱膨張係数の小さな金属板側が
    円形状の凹状となるようプレス加工し、前記可動電極に
    前記絞り加工部を形成したことを特徴とするサーマルプ
    ロテクタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記可動電極が、熱膨張係数の小さな金
    属としてNi−Fe系金属板、熱膨張係数の大きな金属
    としてCu−Ni−Mn系金属板、および、Cu系金属
    板からなり、前記Ni−Fe系金属板と前記Cu−Ni
    −Fe系金属板との間にCu合金系金属板を有している
    ことを特徴とする請求項5記載のサーマルプロテクタの
    製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6265961B1 (en) 1998-03-13 2001-07-24 Uchiya Thermostat Co., Ltd. Thermal protector
KR100799136B1 (ko) * 2000-08-18 2008-01-29 센사타 테크놀로지스, 인크 크리프 동작형 소형 자동 온도 조절 전기 스위치 및 이와 함께 이용되는 자동 온도 조절 부재
CN103928263A (zh) * 2014-05-07 2014-07-16 威海双丰韩柏温度智能控制有限公司 微型热保护器
JP2015015150A (ja) * 2013-07-04 2015-01-22 株式会社小松ライト製作所 ブレーカー及びそれを備えた安全回路並びに2次電池回路

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