JPH09117591A - 洗濯機の給水装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗剤、仕上げ剤などを自動投入可能な洗濯機
の給水装置において、洗剤投入装置と同じ場所に小さい
収納スペースで安価な仕上げ剤などの投入装置を設け
る。 【解決手段】 先端に給水口２７を有する給水パイプ２
６の下面に略円形状の排出口２８を設け、合成樹脂で形
成し洗剤、仕上げ剤などを収納可能な収納箱２９の上面
に給水パイプ２６の排出口２８と同等以上の大きさの略
円形状の穴部３１を設ける。排出口２８を穴部３１に対
向させて給水パイプ２６を収納箱２９に接合する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洗剤、仕上げ剤な
どを自動投入可能な洗濯機の給水装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の洗濯機の給水装置を備え
た洗濯機は、図６に示すように構成しており、水受け槽
１は、底部にパルセーター２を回転自在に配設した洗濯
兼脱水槽３を内包し、吊り棒４によって外枠５に吊り下
げられている。外枠５の上部に上部外装体６を装着し、
上部外装体６の略中央部に布投入口７を形成し、蓋８で
覆っている。また、上部外装体６の後部に電磁給水弁９
と給水装置１０を内蔵しパネル１１で覆っている。

【０００３】給水装置１０は、図７に示すように、前面
開口の収納箱１２を設け、収納箱１２の上面部１３に水
路１４を形成し、収納箱１２の内面部へ多数の小孔１５
を有したシャワー板１６を溶着している。さらに、シャ
ワー板１６と収納箱１２で形成した水路１４へは後部に
設けた注水口１７より、注水ホース１８を通じて注水す
るようにしている。洗剤ケース１９は、収納箱１２のシ
ャワー板１６の下方に引き出し可能に収納される。洗剤
ケース１９は、上方開放の箱型で手前の取っ手２０にて
出し入れし、底面２１は後方の壁２２へ向けて傾斜面と
し、壁２２の下端部は開口部２３を有している。

【０００４】上記構成において、洗剤ケース１９内に洗
剤２４を投入し、洗濯時に給水を始めると、水は水路１
４からシャワー板１６の小孔１５より洗剤２４にシャワ
ー状に注がれ、洗剤２４を溶かし開口部２３から収納箱
１２の前方へ傾斜した流出口底面２５を通して流れ出て
くる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成
では、洗剤以外の仕上げ剤などを投入するために、仕上
げ剤などの投入装置を洗濯兼脱水槽などに設けなければ
ならず、収納スペースを確保する必要があり、コストが
高くなる上、使用者にとって、投入装置の場所が一見し
て分からないため、使い勝手が悪いという問題を有して
いた。また、最近では、洗剤投入装置と仕上げ剤等の投
入装置を一体にして形成したものもあるが、給水パイプ
を収納箱の上面に接合したものではない。

【０００６】本発明は上記課題を解決するもので、洗剤
投入装置と同じ場所に小さい収納スペースで安価な仕上
げ剤などの投入装置を設けることを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の洗濯機の給水装
置においては、洗剤、仕上げ剤などを収納可能な収納箱
の上面に給水パイプの排出口と同等以上の大きさの略円
形状の穴部を設け、この穴部に給水パイプの排出口を対
向させて給水パイプを前記収納箱に接合したものであ
る。

【０００８】これにより、給水パイプを収納箱の上面に
接合するだけで構成でき、金型構造も複雑にならないた
め、小さい収納スペースで安価な仕上げ剤等の投入装置
を設けることができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、合成樹脂で形成し洗剤、仕上げ剤などを収納可能な
収納箱と、先端に給水口を有し下面に略円形状の排出口
を有する給水パイプとを備え、前記収納箱は、上面に前
記給水パイプの排出口と同等以上の大きさの略円形状の
穴部を設け、前記排出口を穴部に対向させて前記給水パ
イプを収納箱に接合したものであり、給水パイプを合成
樹脂製の収納箱の上面に接合するだけで構成でき、金型
構造も複雑にならないため、小さい収納スペースで安価
な仕上げ剤などの投入装置を設けることができる。

【００１０】請求項２に記載の発明は、上記請求項１に
記載の発明において、収納箱の給水パイプを接合する接
合部は、略四角形状で、上面より低くするとともに、前
記収納箱の角部に設けたものであり、収納箱の接合部の
強度を向上することができ、給水パイプと収納箱の接合
を確実にして水漏れをなくすることができ、かつ、量産
性に優れた給水装置を得るとともに、さらに収納スペー
スを小さくすることができる。また、電磁給水弁より給
水パイプを低く配置することができ、注水ホースに残水
することなく冬期などの凍結を防止できる。

【００１１】請求項３に記載の発明は、上記請求項１ま
たは２に記載の発明において、給水パイプは、下面の略
円形状の排出口の外周に略四角形状の座面を設けたもの
であり、排出口の外周に設けた略四角形状の座面によっ
て収納箱との接触面を安定させることができ、給水パイ
プと収納箱の接合を確実にし、水漏れをなくすることが
でき、かつ、量産性に優れた給水装置を得ることができ
る。

【００１２】請求項４に記載の発明は、上記請求項１か
ら３のいずれかに記載の発明において、給水パイプは、
略四角形状の座面に少なくとも２箇所以上の穴部を設
け、収納箱の接合部に前記給水パイプの略四角形状の座
面の穴部に挿嵌する円柱状の突起を少なくとも２箇所以
上設け、前記給水パイプ先端の給水口を前記収納箱と所
定の角度をつけて接合したものであり、給水パイプの略
四角形状の座面に設けた穴部と、収納箱の接合部に設け
た突起とを挿嵌し、所定の角度を確実に確保しつつ接合
できるため、部品精度と量産性を向上できる。また、小
さい収納スペースでも、注水ホースが折れ曲がったりす
ることなく、無理なく配置でき、作業性も向上できる。

【００１３】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のも
のは同一符号を付して説明を省略する。

【００１４】（実施の形態１）図１および図２に示すよ
うに、給水パイプ２６は先端に給水口２７と下面に略円
形状の排出口２８を有している。収納箱２９は、合成樹
脂で形成し、上面の接合部３０に給水パイプ２６の略円
形状の排出口２８と同等以上の大きさの略円形状の穴部
３１を有しており、給水パイプ２６の略円形状の排出口
２８と収納箱２９の略円形状の穴部３１とを対向させ
て、給水パイプ２６を収納箱２９に接合している。

【００１５】また、収納箱２９には、図３に示すよう
に、洗剤ケース３２を収納しており、給水パイプ２６の
略円形状の排出口２８と収納箱２９の略円形状の穴部３
１の下に仕上げ剤などの投入部３３を配置している。な
お、給水パイプ２６に仕切り壁２６ａを設け、投入部３
３に給水する水量を規制している。この収納箱２９は、
洗濯兼脱水槽（図示せず）の上方開口部の上部に配設し
ている。

【００１６】上記構成において作用を説明すると、電磁
給水弁３４より注水ホース３５を通して給水パイプ２６
の給水口２７から給水された水は、排出口２８と穴部３
１を通って収納箱２９の中に入り、仕上げ剤などの投入
部３３に溜まり、所定量を越えると、キャップ３６によ
るサイホン現象により洗濯兼脱水槽の中に投入される。

【００１７】したがって、給水パイプ２６を収納箱２９
の上面の接合部３０に接合するだけ給水装置をで構成で
きるため、小さい収納スペースで安価な仕上げ剤などの
投入装置を設けることができる。さらに、構成上、洗剤
投入側の給水口３７と、給水パイプ２６の給水口２７の
方向が同一でなくとも、収納箱２９には給水口３９だけ
を構成すればよく、金型も複雑にならない。

【００１８】（実施の形態２）図１および図４に示すよ
うに、収納箱２９の給水パイプ２６を接合する接合部３
０は、略四角形状で、収納箱２９の上面３８より低くす
るとともに、収納箱２９の角部３９に設けている。他の
構成は上記実施の形態１と同じである。

【００１９】上記構成において作用を説明すると、収納
箱２９の上面の接合部３０を略四角形状とし、収納箱２
９の角部３９に設けているため、収納箱２９の接合部３
０の強度を向上することができ、給水パイプ２６と収納
箱２９の接合を確実にでき、水漏れをなくすることがで
き、量産性に優れた給水装置を得ることができる。

【００２０】さらに、収納箱２９の上面の接合部３０を
上面３８より低くした分、給水パイプ２６を収納箱２９
に低く接合でき、また、電磁給水弁３４の排出口４０よ
り給水パイプ２６の給水口２７を低く配置できるため、
途中の注水ホース３５に残水することもない。したがっ
て、さらに収納スペースを小さくできるとともに、注水
ホース３５に残水することなく、冬期などの凍結を防止
できる。

【００２１】（実施の形態３）図１に示すように、給水
パイプ２６は、下面の略円形状の排出口２８の外周に略
四角形状の座面４１を設けている。他の構成は上記実施
の形態１と同じである。

【００２２】上記構成において作用を説明すると、略四
角形状の座面４１により収納箱２９の上面の接合部３０
との接触面を安定させることができ、給水パイプ２６と
収納箱２９の接合を確実にできるため、水漏れをなくす
ることができ、かつ、量産性に優れた給水装置を得るこ
とができる。

【００２３】（実施の形態４）図２に示すように、給水
パイプ２６は、略四角形状の座面４１に２箇所以上の穴
部４２を設け、収納箱２９の接合部３０に、図４に示す
ように、給水パイプ２６の略四角形状の座面４１の穴部
４２に挿嵌する円柱状の突起４３を２箇所以上設けてい
る。そして、図５に示すように、給水パイプ２６の先端
の給水口２７を収納箱２９と所定の角度αをつけて接合
している。他の構成は上記実施の形態１と同じである。

【００２４】上記構成において作用を説明すると、給水
パイプ２６の略四角形状の座面４１に設けた穴部４２
と、収納箱２９の接合部３０に設けた突起４３とを挿嵌
し、所定の角度αを確実に確保して接合できるため、部
品精度と量産性を向上できる。また、小さい収納スペー
スでも、注水ホース３５が折れ曲がったりすることな
く、無理なく配置でき、作業性も向上できる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように本発明の請求項１に記載の
発明によれば、合成樹脂で形成し洗剤、仕上げ剤などを
収納可能な収納箱と、先端に給水口を有し下面に略円形
状の排出口を有する給水パイプとを備え、前記収納箱
は、上面に前記給水パイプの排出口と同等以上の大きさ
の略円形状の穴部を設け、前記排出口を穴部に対向させ
て前記給水パイプを収納箱に接合したから、給水パイプ
を合成樹脂製の収納箱の上面に接合するだけで構成で
き、金型構造も複雑にならないため、小さい収納スペー
スで安価な仕上げ剤などの投入装置を設けることができ
る。

【００２６】また、請求項２に記載の発明によれば、収
納箱の給水パイプを接合する接合部は、略四角形状で、
上面より低くするとともに、前記収納箱の角部に設けた
から、収納箱の接合部の強度を向上することができ、給
水パイプと収納箱の接合を確実にして水漏れをなくする
ことができ、かつ、量産性に優れた給水装置を得るとと
もに、さらに収納スペースを小さくすることができる。
また、電磁給水弁より給水パイプを低く配置することが
でき、注水ホースに残水することなく冬期などの凍結を
防止できる。

【００２７】また、請求項３に記載の発明によれば、給
水パイプは、下面の略円形状の排出口の外周に略四角形
状の座面を設けたから、排出口の外周に設けた略四角形
状の座面によって収納箱との接触面を安定させることが
でき、給水パイプと収納箱の接合を確実にし、水漏れを
なくすることができ、かつ、量産性に優れた給水装置を
得ることができる。

【００２８】また、請求項４に記載の発明によれば、給
水パイプは、略四角形状の座面に少なくとも２箇所以上
の穴部を設け、収納箱の接合部に前記給水パイプの略四
角形状の座面の穴部に挿嵌する円柱状の突起を少なくと
も２箇所以上設け、前記給水パイプ先端の給水口を前記
収納箱と所定の角度をつけて接合したから、給水パイプ
の略四角形状の座面に設けた穴部と、収納箱の接合部に
設けた突起とを挿嵌し、所定の角度を確実に確保しつつ
接合できるため、部品精度と量産性を向上できる。ま
た、小さい収納スペースでも、注水ホースが折れ曲がっ
たりすることなく、無理なく配置でき、作業性も向上で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる実施の形態の洗濯機の給水装置
の一部切欠した断面図

【図２】同洗濯機の給水装置の給水パイプの下面図

【図３】同洗濯機の給水装置の洗剤ケースを引き出した
状態の斜視図

【図４】同洗濯機の給水装置の収納箱の斜視図

【図５】同洗濯機の給水装置の要部拡大平面図

【図６】従来の給水装置を備えた洗濯機の断面図

【図７】従来の洗濯機の給水装置の断面図

【符号の説明】

２６ 給水パイプ ２７ 給水口 ２８ 排出口 ２９ 収納箱 ３１ 穴部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂で形成し洗剤、仕上げ剤などを
   収納可能な収納箱と、先端に給水口を有し下面に略円形
   状の排出口を有する給水パイプとを備え、前記収納箱
   は、上面に前記給水パイプの排出口と同等以上の大きさ
   の略円形状の穴部を設け、前記排出口を穴部に対向させ
   て前記給水パイプを前記収納箱に接合した洗濯機の給水
   装置。
2. 【請求項２】 収納箱の給水パイプを接合する接合部
   は、略四角形状で、上面より低くするとともに、前記収
   納箱の角部に設けた請求項１記載の洗濯機の給水装置。
3. 【請求項３】 給水パイプは、下面の略円形状の排出口
   の外周に略四角形状の座面を設けた請求項１または２記
   載の洗濯機の給水装置。
4. 【請求項４】 給水パイプは、略四角形状の座面に少な
   くとも２箇所以上の穴部を設け、収納箱の接合部に前記
   給水パイプの略四角形状の座面の穴部に挿嵌する円柱状
   の突起を少なくとも２箇所以上設け、前記給水パイプ先
   端の給水口を前記収納箱と所定の角度をつけて接合した
   請求項１〜３のいずれか１項に記載の洗濯機の給水装
   置。