JPH09116237A - 金属蒸気レーザ装置 - Google Patents
金属蒸気レーザ装置Info
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- JPH09116237A JPH09116237A JP26704895A JP26704895A JPH09116237A JP H09116237 A JPH09116237 A JP H09116237A JP 26704895 A JP26704895 A JP 26704895A JP 26704895 A JP26704895 A JP 26704895A JP H09116237 A JPH09116237 A JP H09116237A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 レーザ出力の低下を抑制して長時間にわたっ
て安定なレーザ出力で運転可能な金属蒸気レーザ装置を
得る。 【解決手段】 容器1内に真空断熱部22を介して設け
られた外管3と、外管内に断熱材4を介して設けられ金
属媒体9が内蔵された内管5と、真空断熱部内に配置さ
れた赤外線透過性の透明管21と、容器の外側に連通さ
れた空間23と、真空断熱部と空間との間の気密性を保
持する封止部材18と、赤外線領域に対して吸収特性を
有する流体を空間内に選択的に注入する流体注入手段と
を設け、流体の注入排出調整により容器内面の輻射率を
変化させて内管の断熱状態を能動的に変化させる。これ
により、電気入力変化時または断熱材劣化時において
も、放電管の内管温度を一定に維持してレーザ発振に必
要な金属蒸気量を確保する。
て安定なレーザ出力で運転可能な金属蒸気レーザ装置を
得る。 【解決手段】 容器1内に真空断熱部22を介して設け
られた外管3と、外管内に断熱材4を介して設けられ金
属媒体9が内蔵された内管5と、真空断熱部内に配置さ
れた赤外線透過性の透明管21と、容器の外側に連通さ
れた空間23と、真空断熱部と空間との間の気密性を保
持する封止部材18と、赤外線領域に対して吸収特性を
有する流体を空間内に選択的に注入する流体注入手段と
を設け、流体の注入排出調整により容器内面の輻射率を
変化させて内管の断熱状態を能動的に変化させる。これ
により、電気入力変化時または断熱材劣化時において
も、放電管の内管温度を一定に維持してレーザ発振に必
要な金属蒸気量を確保する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガス放電によっ
て金属を加熱して気化および励起させてレーザ出力を得
る金属蒸気レーザ装置に関し、特にレーザ出力の低下を
抑制して長時間の安定出力運転を可能にした金属蒸気レ
ーザ装置に関するものである。
て金属を加熱して気化および励起させてレーザ出力を得
る金属蒸気レーザ装置に関し、特にレーザ出力の低下を
抑制して長時間の安定出力運転を可能にした金属蒸気レ
ーザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は従来の金属蒸気レーザ装置を示す
断面図である。図において、1は金属蒸気レーザ装置の
シャーシとなる容器、1bは容器1の一部に挿入された
電気的絶縁物、2は容器1の内側に形成された真空断熱
部である。
断面図である。図において、1は金属蒸気レーザ装置の
シャーシとなる容器、1bは容器1の一部に挿入された
電気的絶縁物、2は容器1の内側に形成された真空断熱
部である。
【0003】3は容器1の内側に真空断熱部2を介して
設けられた外管であり、内部に不活性ガスが封入されて
いる。4は外管3の内側に設けられた断熱材、5は断熱
材の内側に設けられて内部で放電が形成される内管、6
は内管5の一端に設けられた陰極、7は内管5の他端に
設けられた陽極である。
設けられた外管であり、内部に不活性ガスが封入されて
いる。4は外管3の内側に設けられた断熱材、5は断熱
材の内側に設けられて内部で放電が形成される内管、6
は内管5の一端に設けられた陰極、7は内管5の他端に
設けられた陽極である。
【0004】容器1は、電気的絶縁物1bにより陰極6
および陽極7間の絶縁を保持するとともに、電気帰還路
としての機能を兼ねており、外管3との間の内部が真空
に保持されている。外管3は、断熱材4および内管5を
包囲して気密性を保持している。断熱材4は、内管5を
支持するとともに、径方向に対する熱損失を抑制してい
る。
および陽極7間の絶縁を保持するとともに、電気帰還路
としての機能を兼ねており、外管3との間の内部が真空
に保持されている。外管3は、断熱材4および内管5を
包囲して気密性を保持している。断熱材4は、内管5を
支持するとともに、径方向に対する熱損失を抑制してい
る。
【0005】8は容器1内に不活性ガスを封入するため
に容器1の両端部に設けられた気密シール用Oリングか
らなる封止部材、9は内管5内に配置されて金属蒸気を
生成するための銅ペレット等の固形状の金属媒体、10
は陰極6から外部に引き出された陰極端子、11は陽極
7から外部に引き出された陽極端子、12はレーザ光を
取り出すために容器1の両端部に配置された光学窓、1
3は光学窓12を容器1に保持する窓フランジである。
に容器1の両端部に設けられた気密シール用Oリングか
らなる封止部材、9は内管5内に配置されて金属蒸気を
生成するための銅ペレット等の固形状の金属媒体、10
は陰極6から外部に引き出された陰極端子、11は陽極
7から外部に引き出された陽極端子、12はレーザ光を
取り出すために容器1の両端部に配置された光学窓、1
3は光学窓12を容器1に保持する窓フランジである。
【0006】次に、図9に示した従来の金属蒸気レーザ
装置の動作について説明する。まず、陰極端子10と陽
極端子11との間にパルス電圧が印加されると、陰極6
と陽極7との間にパルス放電が発生し、内管5の内部に
放電が形成される。この放電により、不活性ガスが加熱
されて発生した熱は、内管5に伝導するとともに、内管
5を取り囲む断熱材4および真空断熱部2の作用によ
り、内管5の温度を上昇させる。
装置の動作について説明する。まず、陰極端子10と陽
極端子11との間にパルス電圧が印加されると、陰極6
と陽極7との間にパルス放電が発生し、内管5の内部に
放電が形成される。この放電により、不活性ガスが加熱
されて発生した熱は、内管5に伝導するとともに、内管
5を取り囲む断熱材4および真空断熱部2の作用によ
り、内管5の温度を上昇させる。
【0007】また、内管5の温度上昇にともなって、内
管5の内部に載置された金属媒体9が溶融することによ
り、内管5の内部にレーザ発振を起こすのに必要な銅蒸
気等の金属蒸気が発生する。この状態において、陰極6
および陽極7の間にパルス電圧を印加すると、放電によ
り放出された電子のエネルギで、金属蒸気の原子が励起
されて反転分布を起こす。したがって、光学窓12の外
側に光共振器(図示せず)を配置することにより、光学
窓12を通してレーザ光が得られる。
管5の内部に載置された金属媒体9が溶融することによ
り、内管5の内部にレーザ発振を起こすのに必要な銅蒸
気等の金属蒸気が発生する。この状態において、陰極6
および陽極7の間にパルス電圧を印加すると、放電によ
り放出された電子のエネルギで、金属蒸気の原子が励起
されて反転分布を起こす。したがって、光学窓12の外
側に光共振器(図示せず)を配置することにより、光学
窓12を通してレーザ光が得られる。
【0008】このとき、レーザ発振に必要な金属蒸気密
度を得るためには、内管5を高温に維持する必要がある
ため、外管3および内管5の間に断熱材4が配置され、
さらに、外管3と容器1との間に真空断熱部2が設けら
れている。なお、内管5の温度と容器1の内壁温度との
関係は、以下の(1)式のように表わされる。
度を得るためには、内管5を高温に維持する必要がある
ため、外管3および内管5の間に断熱材4が配置され、
さらに、外管3と容器1との間に真空断熱部2が設けら
れている。なお、内管5の温度と容器1の内壁温度との
関係は、以下の(1)式のように表わされる。
【0009】 [Ti−{(Q・ro)/(k・Ao)}loge{ro/ri}]4−Tw4 ={Q/(σ・Ao)}{1/εo+(Ao/Aw)(1/εw−1)}…(1 )
【0010】但し、(1)式において、Tiは内管5の
温度、Qは径方向の伝熱量、roは外管3の半径、kは
断熱材4の熱伝導率、Aoは外管3の断面積、riは内
管5の半径、Twは容器1の温度、σはステファン・ボ
ルツマン定数、εoは外管3の輻射率、Awは容器1の
断面積、εwは容器1の輻射率である。
温度、Qは径方向の伝熱量、roは外管3の半径、kは
断熱材4の熱伝導率、Aoは外管3の断面積、riは内
管5の半径、Twは容器1の温度、σはステファン・ボ
ルツマン定数、εoは外管3の輻射率、Awは容器1の
断面積、εwは容器1の輻射率である。
【0011】(1)式で示すように、内管5の温度Ti
と容器1の温度Twとの関係は、径方向の伝熱量Qと、
断熱材4の熱伝導率kおよび厚さと、真空断熱部2を介
して対向する外管3および容器1の面積Ao、Awおよ
び輻射率εo、εwとにより、一義的に決定される。
と容器1の温度Twとの関係は、径方向の伝熱量Qと、
断熱材4の熱伝導率kおよび厚さと、真空断熱部2を介
して対向する外管3および容器1の面積Ao、Awおよ
び輻射率εo、εwとにより、一義的に決定される。
【0012】したがって、レーザ発振に必要な一定の金
属蒸気密度を確保するためには、一定の熱入力を保ち続
ける必要がある。また、より高いレーザ効率を得るため
には、内管5の軸方向の温度分布を均一にする必要があ
る。したがって、温度分布の均一化に対応するために、
異なる熱伝導率の断熱材4を配置したり、断熱材4の厚
さを変化させることにより、内管5の軸方向での断熱条
件を区間に応じて変化させている。
属蒸気密度を確保するためには、一定の熱入力を保ち続
ける必要がある。また、より高いレーザ効率を得るため
には、内管5の軸方向の温度分布を均一にする必要があ
る。したがって、温度分布の均一化に対応するために、
異なる熱伝導率の断熱材4を配置したり、断熱材4の厚
さを変化させることにより、内管5の軸方向での断熱条
件を区間に応じて変化させている。
【0013】しかしながら、熱の入力量は電気入力量に
ほぼ対応しているため、レーザ光の出力を変化させるた
めに電圧を変化させる場合、入力熱量の変化にともなっ
て内管5の温度Tiが変化することから、金属蒸気量が
最適値から外れてしまい、所定のレーザ出力が得られな
いおそれがある。
ほぼ対応しているため、レーザ光の出力を変化させるた
めに電圧を変化させる場合、入力熱量の変化にともなっ
て内管5の温度Tiが変化することから、金属蒸気量が
最適値から外れてしまい、所定のレーザ出力が得られな
いおそれがある。
【0014】また、断熱材4は、経年変化で収縮して厚
さが薄くなったり、ヒビ割れにより断熱効果が劣化する
ので、内管5の温度Tiを維持するために、時間経過と
ともに供給電力を徐々に増大させなければならない。
さが薄くなったり、ヒビ割れにより断熱効果が劣化する
ので、内管5の温度Tiを維持するために、時間経過と
ともに供給電力を徐々に増大させなければならない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の金属蒸気レーザ
装置は以上のように、レーザ発振に必要な金属蒸気密度
を得るために、内管5を高温に維持し且つ軸方向の断熱
条件を区間毎に変化させて温度分布を均一化しているの
で、印加電圧を変化させてレーザ出力を変化させようと
すると内管5の温度が変化してしまい、所定のレーザ出
力を得ることができないという問題点があった。
装置は以上のように、レーザ発振に必要な金属蒸気密度
を得るために、内管5を高温に維持し且つ軸方向の断熱
条件を区間毎に変化させて温度分布を均一化しているの
で、印加電圧を変化させてレーザ出力を変化させようと
すると内管5の温度が変化してしまい、所定のレーザ出
力を得ることができないという問題点があった。
【0016】また、断熱材4の経年変化に対応するため
に供給電力を増大させると、レーザ出力に対する電気入
力の比で表わされるレーザ効率が低下するという問題点
があった。
に供給電力を増大させると、レーザ出力に対する電気入
力の比で表わされるレーザ効率が低下するという問題点
があった。
【0017】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、レーザ出力の低下を抑制し、長
時間にわたって安定なレーザ出力で運転することが可能
な金属蒸気レーザ装置を得ることを目的とする。
ためになされたもので、レーザ出力の低下を抑制し、長
時間にわたって安定なレーザ出力で運転することが可能
な金属蒸気レーザ装置を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る金属蒸気レーザ装置は、容器内に真空断熱部を介して
設けられ且つ不活性ガスが封入された外管と、外管内に
断熱材を介して設けられ且つ金属媒体が内蔵された内管
と、内管の軸方向に離間して配置された一対の電極とを
備え、一対の電極間にパルス電圧を印加することによ
り、不活性ガスを放電加熱して金属媒体を溶融するとと
もに、放電電子により金属媒体の金属蒸気を励起してレ
ーザ光を発生させる金属蒸気レーザ装置において、真空
断熱部内に配置されて、赤外線領域に対して光透過特性
を有する透明管と、透明管と容器との間に形成されて、
容器の外側に連通された空間と、外管と透明管との間の
真空断熱部と空間との間の気密性を保持する封止部材
と、赤外線領域に対して吸収特性を有する流体を空間内
に選択的に注入する流体注入手段とを設けたものであ
る。
る金属蒸気レーザ装置は、容器内に真空断熱部を介して
設けられ且つ不活性ガスが封入された外管と、外管内に
断熱材を介して設けられ且つ金属媒体が内蔵された内管
と、内管の軸方向に離間して配置された一対の電極とを
備え、一対の電極間にパルス電圧を印加することによ
り、不活性ガスを放電加熱して金属媒体を溶融するとと
もに、放電電子により金属媒体の金属蒸気を励起してレ
ーザ光を発生させる金属蒸気レーザ装置において、真空
断熱部内に配置されて、赤外線領域に対して光透過特性
を有する透明管と、透明管と容器との間に形成されて、
容器の外側に連通された空間と、外管と透明管との間の
真空断熱部と空間との間の気密性を保持する封止部材
と、赤外線領域に対して吸収特性を有する流体を空間内
に選択的に注入する流体注入手段とを設けたものであ
る。
【0019】この発明の請求項1においては、外管の外
周部に位置する真空断熱部内に、赤外線領域で光透過特
性を有する透明管を挿入し、透明管と容器との間に外部
連通空間を形成し、この空間と真空断熱部との間の気密
性を保持するとともに、赤外線領域に対して吸収特性を
有する流体を空間内に選択的に注入する。このとき、流
体の注入排出調整により、外管と対向する容器内面の輻
射率を変化させ、ひいては内管の断熱状態を能動的に変
化させる。たとえば、容器内の温度を上昇させたい場合
には、流体を空間内から排出して赤外線領域の吸収をな
くす。逆に、容器内の温度を低下させたい場合には、流
体を空間内に注入して赤外線吸収媒体層を放電管面を取
り囲む部分に設け、赤外線領域のエネルギを吸収させ
る。このように、赤外線吸収媒体の有無および圧力等を
変化させて対向面の輻射率を調整することにより、電気
入力変化時または断熱材劣化時等においても、放電管の
内管温度を一定に維持し、レーザ発振に必要な金属蒸気
量を一定に確保する。
周部に位置する真空断熱部内に、赤外線領域で光透過特
性を有する透明管を挿入し、透明管と容器との間に外部
連通空間を形成し、この空間と真空断熱部との間の気密
性を保持するとともに、赤外線領域に対して吸収特性を
有する流体を空間内に選択的に注入する。このとき、流
体の注入排出調整により、外管と対向する容器内面の輻
射率を変化させ、ひいては内管の断熱状態を能動的に変
化させる。たとえば、容器内の温度を上昇させたい場合
には、流体を空間内から排出して赤外線領域の吸収をな
くす。逆に、容器内の温度を低下させたい場合には、流
体を空間内に注入して赤外線吸収媒体層を放電管面を取
り囲む部分に設け、赤外線領域のエネルギを吸収させ
る。このように、赤外線吸収媒体の有無および圧力等を
変化させて対向面の輻射率を調整することにより、電気
入力変化時または断熱材劣化時等においても、放電管の
内管温度を一定に維持し、レーザ発振に必要な金属蒸気
量を一定に確保する。
【0020】また、この発明の請求項2に係る金属蒸気
レーザ装置は、請求項1において、透明管は、石英管か
らなるものである。
レーザ装置は、請求項1において、透明管は、石英管か
らなるものである。
【0021】この発明の請求項2においては、透明管を
石英管で構成することにより、赤外線領域の輻射エネル
ギを確実に透過させ、流体層による赤外線吸収特性に影
響を与えないようにする。
石英管で構成することにより、赤外線領域の輻射エネル
ギを確実に透過させ、流体層による赤外線吸収特性に影
響を与えないようにする。
【0022】また、この発明の請求項3に係る金属蒸気
レーザ装置は、請求項1または請求項2において、流体
は、水または水蒸気からなるものである。
レーザ装置は、請求項1または請求項2において、流体
は、水または水蒸気からなるものである。
【0023】この発明の請求項3においては、流体とし
て水または水蒸気を用いることにより、赤外線領域の輻
射エネルギを選択的に吸収する。
て水または水蒸気を用いることにより、赤外線領域の輻
射エネルギを選択的に吸収する。
【0024】また、この発明の請求項4に係る金属蒸気
レーザ装置は、請求項1または請求項2において、流体
は、炭酸ガスからなるものである。
レーザ装置は、請求項1または請求項2において、流体
は、炭酸ガスからなるものである。
【0025】この発明の請求項4においては、流体とし
て炭酸ガスを用いることにより、赤外線領域の輻射エネ
ルギを選択的に吸収する。
て炭酸ガスを用いることにより、赤外線領域の輻射エネ
ルギを選択的に吸収する。
【0026】また、この発明の請求項5に係る金属蒸気
レーザ装置は、請求項1から請求項4までのいずれかに
おいて、空間は、複数の封止部材を介して軸方向に複数
に分割され、流体注入手段は、複数の空間に対して個別
に設けられたものである。
レーザ装置は、請求項1から請求項4までのいずれかに
おいて、空間は、複数の封止部材を介して軸方向に複数
に分割され、流体注入手段は、複数の空間に対して個別
に設けられたものである。
【0027】この発明の請求項5においては、流体注入
用の空間を、複数の封止部材を介して軸方向に分割し、
各空間に対して個別に流体注入手段を設け、軸方向の温
度調整を容易にする。
用の空間を、複数の封止部材を介して軸方向に分割し、
各空間に対して個別に流体注入手段を設け、軸方向の温
度調整を容易にする。
【0028】また、この発明の請求項6に係る金属蒸気
レーザ装置は、請求項5において、複数の空間は、径方
向の厚さが互いに異なるものである。
レーザ装置は、請求項5において、複数の空間は、径方
向の厚さが互いに異なるものである。
【0029】この発明の請求項6においては、複数の空
間の径方向の厚さを互いに異ならせて、流体層の厚さに
より輻射エネルギ吸収率を調整する。
間の径方向の厚さを互いに異ならせて、流体層の厚さに
より輻射エネルギ吸収率を調整する。
【0030】また、この発明の請求項7に係る金属蒸気
レーザ装置は、請求項1から請求項4までのいずれかに
おいて、空間は、複数の透明管および複数の封止部材を
介して径方向に多層に分割され、流体注入手段は複数の
空間に対して個別に設けられたものである。
レーザ装置は、請求項1から請求項4までのいずれかに
おいて、空間は、複数の透明管および複数の封止部材を
介して径方向に多層に分割され、流体注入手段は複数の
空間に対して個別に設けられたものである。
【0031】この発明の請求項7においては、流体注入
用の空間を、複数の透明管および複数の封止部材を介し
て径方向に多層分割し、各空間に対して個別に流体注入
手段を設け、軸方向の温度調整を容易にする。
用の空間を、複数の透明管および複数の封止部材を介し
て径方向に多層分割し、各空間に対して個別に流体注入
手段を設け、軸方向の温度調整を容易にする。
【0032】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図につ
いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1を示す断
面図であり、1、3〜5、8および9は前述と同様のも
のである。また、18および22はそれぞれ封止部材8
および真空断熱部2に対応しており、図示しない構成
(陰極6および陽極7等)は図9に示した通りである。
いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1を示す断
面図であり、1、3〜5、8および9は前述と同様のも
のである。また、18および22はそれぞれ封止部材8
および真空断熱部2に対応しており、図示しない構成
(陰極6および陽極7等)は図9に示した通りである。
【0033】18はOリングからなる封止部材、21は
容器1と外管3との間に配置された石英管、22は外管
3と石英管21との間に形成された真空断熱部である。
23は石英管21と容器1の内壁との間に形成された空
間であり、外部と連通している。24は空間23内に空
気または流体等を注入する注入ポート、25は空間23
から空気または流体等を排出する排出ポートであり、流
体注入手段(図示せず)に接続されている。
容器1と外管3との間に配置された石英管、22は外管
3と石英管21との間に形成された真空断熱部である。
23は石英管21と容器1の内壁との間に形成された空
間であり、外部と連通している。24は空間23内に空
気または流体等を注入する注入ポート、25は空間23
から空気または流体等を排出する排出ポートであり、流
体注入手段(図示せず)に接続されている。
【0034】なお、容器1は冷却水(図示せず)によっ
て冷却されており、容器1の内面は、内管5の温度を上
昇させるのに必要な大きさの輻射率となっている。空間
23は、石英管21の両端部において封止部材18によ
り気密封止され、真空断熱部22から完全に隔離されて
おり、通常は大気流入状態または真空状態である。一
方、電気入力を増大させてレーザ出力を変化させる場合
には、空間23内に、赤外線領域で吸収スペクトルを有
する流体が注入され、見かけ上の輻射率を低下させるよ
うになっている。
て冷却されており、容器1の内面は、内管5の温度を上
昇させるのに必要な大きさの輻射率となっている。空間
23は、石英管21の両端部において封止部材18によ
り気密封止され、真空断熱部22から完全に隔離されて
おり、通常は大気流入状態または真空状態である。一
方、電気入力を増大させてレーザ出力を変化させる場合
には、空間23内に、赤外線領域で吸収スペクトルを有
する流体が注入され、見かけ上の輻射率を低下させるよ
うになっている。
【0035】たとえば、断熱材4の経年変化によって内
管5の温度が下がることが想定される場合には、空間2
3内にあらかじめ流体を注入して見かけ上の輻射率を低
下させておき、経年変化後の温度低下状況につれて流体
を排出することにより、輻射率を上昇させて温度を上昇
させるようになっている。この場合、たとえば、注入流
体の種類を変えて吸収係数を変化させることにより、輻
射率を段階的に変化させることもできる。
管5の温度が下がることが想定される場合には、空間2
3内にあらかじめ流体を注入して見かけ上の輻射率を低
下させておき、経年変化後の温度低下状況につれて流体
を排出することにより、輻射率を上昇させて温度を上昇
させるようになっている。この場合、たとえば、注入流
体の種類を変えて吸収係数を変化させることにより、輻
射率を段階的に変化させることもできる。
【0036】以下、図2〜図6を参照しながら、この発
明の実施の形態1による輻射率の調整動作について説明
する。なお、石英管21と容器1との間の空間23に
は、赤外線領域に吸収スペクトルを有する流体(水や炭
酸ガス等)があらかじめ注入されているものとする。ま
ず、電力供給時において、外管3の表面から容器1の内
面に向けて放出される輻射熱(赤外線スペクトルを含
む)は、一部が石英管21の表面で反射され、残りは石
英管21を透過する。
明の実施の形態1による輻射率の調整動作について説明
する。なお、石英管21と容器1との間の空間23に
は、赤外線領域に吸収スペクトルを有する流体(水や炭
酸ガス等)があらかじめ注入されているものとする。ま
ず、電力供給時において、外管3の表面から容器1の内
面に向けて放出される輻射熱(赤外線スペクトルを含
む)は、一部が石英管21の表面で反射され、残りは石
英管21を透過する。
【0037】このとき、石英管21を透過した輻射熱の
うち、空間23内に注入された流体の吸収スペクトルに
一致する波長分は、空間23内で吸収されながら容器1
の内面に到達する。また、容器1の内面に到達した輻射
熱のうち、容器1の内面の反射率分は反射され、残りが
容器1の内面で吸収される。
うち、空間23内に注入された流体の吸収スペクトルに
一致する波長分は、空間23内で吸収されながら容器1
の内面に到達する。また、容器1の内面に到達した輻射
熱のうち、容器1の内面の反射率分は反射され、残りが
容器1の内面で吸収される。
【0038】さらに、容器1の内面で反射された輻射熱
は、再び空間23内の流体部分で吸収されながら石英管
21側に戻り、石英管21の表面で一部が反射され、残
りは外管3側に戻る。このときの総合的な反射率は、以
下の(2)式のように表わされる。
は、再び空間23内の流体部分で吸収されながら石英管
21側に戻り、石英管21の表面で一部が反射され、残
りは外管3側に戻る。このときの総合的な反射率は、以
下の(2)式のように表わされる。
【0039】 ρ(λ)=ρ1(λ)+[{1−ρ1(λ)}2ρ2(λ)exp{−2α(λ) ・d}]/[1−ρ1(λ)ρ2(λ)exp{−2α(λ)・d}]…(2)
【0040】但し、(2)式において、ρ(λ)は波長
λの輻射熱に対する総合的な反射率、ρ1(λ)は波長
λに対する石英管21の反射率、ρ2(λ)は波長λに
対する容器1の反射率、α(λ)は波長λに対する吸収
係数、dは流体層の厚さである。(2)式より、輻射率
は以下のように表わされる。
λの輻射熱に対する総合的な反射率、ρ1(λ)は波長
λに対する石英管21の反射率、ρ2(λ)は波長λに
対する容器1の反射率、α(λ)は波長λに対する吸収
係数、dは流体層の厚さである。(2)式より、輻射率
は以下のように表わされる。
【0041】ε(λ)=1−ρ(λ) …(3)
【0042】但し、(3)式において、ε(λ)は波長
λに対する輻射率である。(3)式から明らかなよう
に、流体の有無、流体の吸収係数α(λ)および流体層
の厚さdによって、容器1の見かけ上の反射率ρ
2(λ)が変化することにより、輻射率ε(λ)を調整
可能なことが分かる。
λに対する輻射率である。(3)式から明らかなよう
に、流体の有無、流体の吸収係数α(λ)および流体層
の厚さdによって、容器1の見かけ上の反射率ρ
2(λ)が変化することにより、輻射率ε(λ)を調整
可能なことが分かる。
【0043】また、(1)式から明らかなように、内管
5の断熱状態が容器1の輻射率ε(λ)に依存するの
で、流体の注入または排出を操作すること、流体の種類
を変えること、または、流体層の厚さdを変えることな
どの能動的操作により、内管5の断熱状態を変化させる
ことが可能なことが分かる。
5の断熱状態が容器1の輻射率ε(λ)に依存するの
で、流体の注入または排出を操作すること、流体の種類
を変えること、または、流体層の厚さdを変えることな
どの能動的操作により、内管5の断熱状態を変化させる
ことが可能なことが分かる。
【0044】図2は外管3の温度Toが1000℃のと
きの輻射エネルギ(赤外線領域)のスペクトル分布を示
す特性図であり、横軸は輻射熱の波長λ[μm]、縦軸
は単位面積当りの輻射エネルギE[×1010W/m2]
である。図2から明らかなように、輻射エネルギEは、
波長λが2.5μm程度の位置でピークとなり、波長λ
が1μm〜4μmの範囲で分布することが分かる。した
がって、輻射断熱を調整するためには、この波長範囲
(1μm〜4μm)における輻射率ε(λ)を変化させ
る必要がある。
きの輻射エネルギ(赤外線領域)のスペクトル分布を示
す特性図であり、横軸は輻射熱の波長λ[μm]、縦軸
は単位面積当りの輻射エネルギE[×1010W/m2]
である。図2から明らかなように、輻射エネルギEは、
波長λが2.5μm程度の位置でピークとなり、波長λ
が1μm〜4μmの範囲で分布することが分かる。した
がって、輻射断熱を調整するためには、この波長範囲
(1μm〜4μm)における輻射率ε(λ)を変化させ
る必要がある。
【0045】図3は赤外線領域での水の吸収スペクトル
を示す特性図であり、横軸は波長λ[μm]、縦軸は吸
収強度の逆数Tr[%]である。図3から明らかなよう
に、吸収強度は、波長λが2.5μm程度の位置でピー
クとなることが分かる。したがって、図2の輻射エネル
ギEのスペクトル分布を調整し、輻射率を変えるために
は、空間23に注入する流体として、水または水蒸気を
用いることが効果的である。
を示す特性図であり、横軸は波長λ[μm]、縦軸は吸
収強度の逆数Tr[%]である。図3から明らかなよう
に、吸収強度は、波長λが2.5μm程度の位置でピー
クとなることが分かる。したがって、図2の輻射エネル
ギEのスペクトル分布を調整し、輻射率を変えるために
は、空間23に注入する流体として、水または水蒸気を
用いることが効果的である。
【0046】図4は各種光学ガラスの吸収スペクトルを
示す特性図であり、横軸は波長λ、縦軸は吸収強度の逆
数Tr[%]である。図4から明らかなように、合成石
英(実線)および溶融石英(破線)等のOH基を有する
ガラスは、水(図3参照)と同様に、波長λが2.7μ
m程度の位置で吸収量がピークとなる。しかし、無水合
成石英(一点鎖線)等のOH基を有していないガラス
は、波長λが3.5μm程度の位置までほとんど吸収が
なく、輻射エネルギEに関連する赤外線領域に対してほ
ぼ透明な光透過特性を有する。
示す特性図であり、横軸は波長λ、縦軸は吸収強度の逆
数Tr[%]である。図4から明らかなように、合成石
英(実線)および溶融石英(破線)等のOH基を有する
ガラスは、水(図3参照)と同様に、波長λが2.7μ
m程度の位置で吸収量がピークとなる。しかし、無水合
成石英(一点鎖線)等のOH基を有していないガラス
は、波長λが3.5μm程度の位置までほとんど吸収が
なく、輻射エネルギEに関連する赤外線領域に対してほ
ぼ透明な光透過特性を有する。
【0047】したがって、たとえば、無水石英等のOH
基を有していないガラス材と水との組み合わせにより、
2μm近傍の輻射率ε(λ)を効果的の変化させること
ができる。すなわち、石英管21の外側の空間23内に
水または水蒸気を注入することにより、内管5および外
管3を取り囲む外周部に赤外線領域の吸収媒体層が形成
され、容器1の見かけ上の輻射率ε(λ)が低下するの
で、放電管内の温度を低下させることができる。また、
吸収媒体層の有無および圧力等の違いに基づいて、容器
1の見かけ上の輻射率ε(λ)を選択的に任意に調整す
ることができる。
基を有していないガラス材と水との組み合わせにより、
2μm近傍の輻射率ε(λ)を効果的の変化させること
ができる。すなわち、石英管21の外側の空間23内に
水または水蒸気を注入することにより、内管5および外
管3を取り囲む外周部に赤外線領域の吸収媒体層が形成
され、容器1の見かけ上の輻射率ε(λ)が低下するの
で、放電管内の温度を低下させることができる。また、
吸収媒体層の有無および圧力等の違いに基づいて、容器
1の見かけ上の輻射率ε(λ)を選択的に任意に調整す
ることができる。
【0048】このように、赤外線領域に吸収帯を有する
流体の調整(注入または排出)により、容器1の外管3
との対向面の輻射率ε(λ)を変化させ、ひいては内管
5の断熱状態を能動的に変化させることにより、電気入
力の変化時または断熱部材4の経年劣化時においても、
内管5の温度Tiを一定に補償して維持し、レーザ発振
に必要な金属蒸気量を一定に確保することができる。
流体の調整(注入または排出)により、容器1の外管3
との対向面の輻射率ε(λ)を変化させ、ひいては内管
5の断熱状態を能動的に変化させることにより、電気入
力の変化時または断熱部材4の経年劣化時においても、
内管5の温度Tiを一定に補償して維持し、レーザ発振
に必要な金属蒸気量を一定に確保することができる。
【0049】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、真空断熱部22の上部に外部と連通された空間23
を設け、赤外線領域で吸収特性を有する流体として、水
または水蒸気を空間23内に注入したが、他の流体たと
えば炭酸ガス等を注入して輻射エネルギEの分布を調整
してもよく、各種の混合ガスを注入してもよい。また、
赤外線領域に対して光透過特性を有する透明管として石
英管21を用いたが、石英管21に限らず、他の透明管
を用いてもよい。
は、真空断熱部22の上部に外部と連通された空間23
を設け、赤外線領域で吸収特性を有する流体として、水
または水蒸気を空間23内に注入したが、他の流体たと
えば炭酸ガス等を注入して輻射エネルギEの分布を調整
してもよく、各種の混合ガスを注入してもよい。また、
赤外線領域に対して光透過特性を有する透明管として石
英管21を用いたが、石英管21に限らず、他の透明管
を用いてもよい。
【0050】実施の形態3.また、上記実施の形態1で
は、真空断熱部22の上部に外部と連通された空間23
を設け、赤外線領域で吸収特性を有する流体を空間23
内に注入することのみにより輻射エネルギE(図2参
照)を調整するようにしたが、空間23を軸方向に複数
に分割し、たとえば各空間に注入する流体の種類を変え
ることにより、輻射エネルギEの分割をさらに高精度に
調整してもよい。
は、真空断熱部22の上部に外部と連通された空間23
を設け、赤外線領域で吸収特性を有する流体を空間23
内に注入することのみにより輻射エネルギE(図2参
照)を調整するようにしたが、空間23を軸方向に複数
に分割し、たとえば各空間に注入する流体の種類を変え
ることにより、輻射エネルギEの分割をさらに高精度に
調整してもよい。
【0051】図5は流体注入用の空間を軸方向に分割し
たこの発明の実施の形態3を示す断面図であり、1、3
〜5、8、9、21および22は前述と同様のものであ
る。また、18a〜18c、23a〜23c、24a〜
24cおよび25a〜25cは、それぞれ、封止部材1
8、空間23、注入ポート24および排出ポート25に
対応している。
たこの発明の実施の形態3を示す断面図であり、1、3
〜5、8、9、21および22は前述と同様のものであ
る。また、18a〜18c、23a〜23c、24a〜
24cおよび25a〜25cは、それぞれ、封止部材1
8、空間23、注入ポート24および排出ポート25に
対応している。
【0052】複数の封止部材18a〜18cは、石英管
21の外側の空間を軸方向に分割して互いに気密隔離
し、複数の空間23a〜23cを形成している。また、
各空間23a〜23cに個別に設けられた注入ポート2
4a〜24cおよび排出ポート25a〜25cは、個別
の流体注入手段(図示せず)に接続されている。なお、
ここでは、3個の空間23a〜23cを形成した場合を
示したが、任意数の空間が形成され得ることは言うまで
もない。
21の外側の空間を軸方向に分割して互いに気密隔離
し、複数の空間23a〜23cを形成している。また、
各空間23a〜23cに個別に設けられた注入ポート2
4a〜24cおよび排出ポート25a〜25cは、個別
の流体注入手段(図示せず)に接続されている。なお、
ここでは、3個の空間23a〜23cを形成した場合を
示したが、任意数の空間が形成され得ることは言うまで
もない。
【0053】この場合、絶縁区分された各空間23a〜
23c内に吸収係数の異なる流体を注入することによ
り、内管5の断熱状態を軸方向位置に応じて変化させ、
軸方向の温度分布を均一化することもできる。このと
き、空間23の分割数を多くすれば、高精度に均一化調
整することができる。
23c内に吸収係数の異なる流体を注入することによ
り、内管5の断熱状態を軸方向位置に応じて変化させ、
軸方向の温度分布を均一化することもできる。このと
き、空間23の分割数を多くすれば、高精度に均一化調
整することができる。
【0054】実施の形態4.また、図5においては、各
空間23a〜23cの径方向の厚さが同一に設定されて
いるため、異なる流体を注入して温度均一化を実現させ
たが、たとえば、温度が上昇し易い中央部分の空間23
bの厚さを、端部の空間23aおよび23cよりも厚く
設定しておけば、各空間23a〜23c内に同一の流体
を注入しても輻射エネルギEが調整され、温度分布の均
一化を実現することができる。すなわち、中央部分の空
間23bにおいては、流体層の厚さdが大きくなるた
め、赤外線領域の吸収割合が大きくなり、温度上昇を抑
制することができる。
空間23a〜23cの径方向の厚さが同一に設定されて
いるため、異なる流体を注入して温度均一化を実現させ
たが、たとえば、温度が上昇し易い中央部分の空間23
bの厚さを、端部の空間23aおよび23cよりも厚く
設定しておけば、各空間23a〜23c内に同一の流体
を注入しても輻射エネルギEが調整され、温度分布の均
一化を実現することができる。すなわち、中央部分の空
間23bにおいては、流体層の厚さdが大きくなるた
め、赤外線領域の吸収割合が大きくなり、温度上昇を抑
制することができる。
【0055】図6は赤外線吸収特性を有する流体として
炭酸ガス(CO2)を用いた場合の吸収割合を示す特性
図であり、横軸は波長λ[μm]、縦軸は吸収割合
[%]である。ここでは、流体(炭酸ガス)層の厚さd
をパラメータとして、d=3cm、5cm、6.3cm
および100cmに変化させた場合の特性曲線をそれぞ
れ示している。なお、d=100cmの場合は、炭酸ガ
ス層の厚さdが相当に大きいため、吸収領域が分散し且
つ吸収割合が小さくなっている。
炭酸ガス(CO2)を用いた場合の吸収割合を示す特性
図であり、横軸は波長λ[μm]、縦軸は吸収割合
[%]である。ここでは、流体(炭酸ガス)層の厚さd
をパラメータとして、d=3cm、5cm、6.3cm
および100cmに変化させた場合の特性曲線をそれぞ
れ示している。なお、d=100cmの場合は、炭酸ガ
ス層の厚さdが相当に大きいため、吸収領域が分散し且
つ吸収割合が小さくなっている。
【0056】図7は赤外線吸収特性を有する流体として
水蒸気(H2O)を用いた場合の吸収割合を示す特性図
であり、横軸は波長λ[μm]、縦軸は吸収割合[%]
である。ここでは、流体(水蒸気)層の厚さdを、d=
4cm、7cm、32.4cm、104cmおよび10
9cmに変化させた場合の特性曲線をそれぞれ示してい
る。なお、水蒸気の温度は、室温から100℃以上まで
とり得るが、各厚さdに対して、d=4cmの場合は8
1℃、d=7cmの場合は室温(25℃)、d=32.
4cm、104cmおよび109cmの場合は127℃
とした場合を示している。
水蒸気(H2O)を用いた場合の吸収割合を示す特性図
であり、横軸は波長λ[μm]、縦軸は吸収割合[%]
である。ここでは、流体(水蒸気)層の厚さdを、d=
4cm、7cm、32.4cm、104cmおよび10
9cmに変化させた場合の特性曲線をそれぞれ示してい
る。なお、水蒸気の温度は、室温から100℃以上まで
とり得るが、各厚さdに対して、d=4cmの場合は8
1℃、d=7cmの場合は室温(25℃)、d=32.
4cm、104cmおよび109cmの場合は127℃
とした場合を示している。
【0057】図6および図7から、空間23a〜23c
内に注入される流体(炭酸ガスまたは水蒸気)の厚さd
を変化させることにより、輻射エネルギEにおける赤外
線領域内の吸収スペクトル範囲内の波長λを吸収するこ
とができ、したがって、前述と同様に、輻射率ε(λ)
を任意に調整することができる。
内に注入される流体(炭酸ガスまたは水蒸気)の厚さd
を変化させることにより、輻射エネルギEにおける赤外
線領域内の吸収スペクトル範囲内の波長λを吸収するこ
とができ、したがって、前述と同様に、輻射率ε(λ)
を任意に調整することができる。
【0058】実施の形態5.なお、上記実施の形態4で
は、軸方向に分割された空間23a〜23cの厚さを変
化させた場合について説明したが、空間23を径方向に
分割して実質的な流体層の厚さdを変化させてもよい。
図8は空間23を径方向に分割して多層化したこの発明
の実施の形態5を示す断面図であり、1、3〜5、8、
9および22は前述と同様のものである。
は、軸方向に分割された空間23a〜23cの厚さを変
化させた場合について説明したが、空間23を径方向に
分割して実質的な流体層の厚さdを変化させてもよい。
図8は空間23を径方向に分割して多層化したこの発明
の実施の形態5を示す断面図であり、1、3〜5、8、
9および22は前述と同様のものである。
【0059】21A〜21Cは径方向に多層化された複
数の透明管たとえば石英管であり、各々の両端部は複数
の封止部材18A〜18Cにより絶縁密封されている。
23A〜23Cは径方向に多層に分割された複数の空間
であり、複数の石英管21A〜21Cおよび複数の封止
部材18A〜18Cにより互いに絶縁区分されている。
数の透明管たとえば石英管であり、各々の両端部は複数
の封止部材18A〜18Cにより絶縁密封されている。
23A〜23Cは径方向に多層に分割された複数の空間
であり、複数の石英管21A〜21Cおよび複数の封止
部材18A〜18Cにより互いに絶縁区分されている。
【0060】また、各空間23A〜23Cに個別に設け
られた注入ポート24A〜24Cおよび排出ポート25
A〜25Cは、前述(図5参照)と同様に、個別の流体
注入手段(図示せず)に接続されている。したがって、
この場合も、絶縁区分された各空間23A〜23C内に
吸収係数の異なる流体を注入することにより、内管5の
断熱状態を軸方向位置に応じて変化させ、軸方向の温度
分布を均一化することもできる。
られた注入ポート24A〜24Cおよび排出ポート25
A〜25Cは、前述(図5参照)と同様に、個別の流体
注入手段(図示せず)に接続されている。したがって、
この場合も、絶縁区分された各空間23A〜23C内に
吸収係数の異なる流体を注入することにより、内管5の
断熱状態を軸方向位置に応じて変化させ、軸方向の温度
分布を均一化することもできる。
【0061】また、各空間23A〜23C内に同一の流
体を注入しても、多層化された中央部分の厚さが実質的
に両端部よりも厚くなるので、軸方向の温度分布を均一
化することができる。このとき、多層化の段階数を大き
く設定すれば、高精度に均一化調整することができる。
さらに、多層化された空間数に余裕がある場合には、複
数の空間のうちの1つの空間内に流体を常時流すことに
より、容器1の冷却に用いることができる。
体を注入しても、多層化された中央部分の厚さが実質的
に両端部よりも厚くなるので、軸方向の温度分布を均一
化することができる。このとき、多層化の段階数を大き
く設定すれば、高精度に均一化調整することができる。
さらに、多層化された空間数に余裕がある場合には、複
数の空間のうちの1つの空間内に流体を常時流すことに
より、容器1の冷却に用いることができる。
【0062】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、容器内に真空断熱部を介して設けられ且つ不活性ガ
スが封入された外管と、外管内に断熱材を介して設けら
れ且つ金属媒体が内蔵された内管と、内管の軸方向に離
間して配置された一対の電極とを備え、一対の電極間に
パルス電圧を印加することにより、不活性ガスを放電加
熱して金属媒体を溶融するとともに、放電電子により金
属媒体の金属蒸気を励起してレーザ光を発生させる金属
蒸気レーザ装置において、真空断熱部内に配置されて、
赤外線領域に対して光透過特性を有する透明管と、透明
管と容器との間に形成されて、容器の外側に連通された
空間と、外管と透明管との間の真空断熱部と空間との間
の気密性を保持する封止部材と、赤外線領域に対して吸
収特性を有する流体を空間内に選択的に注入する流体注
入手段とを設け、流体の注入排出調整により容器内面の
輻射率を変化させて内管の断熱状態を能動的に変化させ
ることにより、電気入力変化時または断熱材劣化時等に
おいても、放電管の内管温度を一定に維持してレーザ発
振に必要な金属蒸気量を一定に確保するようにしたの
で、レーザ出力の低下を抑制して長時間にわたって安定
なレーザ出力で運転することのできる金属蒸気レーザ装
置が得られる効果がある。
ば、容器内に真空断熱部を介して設けられ且つ不活性ガ
スが封入された外管と、外管内に断熱材を介して設けら
れ且つ金属媒体が内蔵された内管と、内管の軸方向に離
間して配置された一対の電極とを備え、一対の電極間に
パルス電圧を印加することにより、不活性ガスを放電加
熱して金属媒体を溶融するとともに、放電電子により金
属媒体の金属蒸気を励起してレーザ光を発生させる金属
蒸気レーザ装置において、真空断熱部内に配置されて、
赤外線領域に対して光透過特性を有する透明管と、透明
管と容器との間に形成されて、容器の外側に連通された
空間と、外管と透明管との間の真空断熱部と空間との間
の気密性を保持する封止部材と、赤外線領域に対して吸
収特性を有する流体を空間内に選択的に注入する流体注
入手段とを設け、流体の注入排出調整により容器内面の
輻射率を変化させて内管の断熱状態を能動的に変化させ
ることにより、電気入力変化時または断熱材劣化時等に
おいても、放電管の内管温度を一定に維持してレーザ発
振に必要な金属蒸気量を一定に確保するようにしたの
で、レーザ出力の低下を抑制して長時間にわたって安定
なレーザ出力で運転することのできる金属蒸気レーザ装
置が得られる効果がある。
【0063】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、透明管を石英管で構成したので、赤外線
領域の輻射エネルギを確実に透過させ、流体層による赤
外線吸収特性に影響を与えることなく出力調整が可能な
金属蒸気レーザ装置が得られる効果がある。
項1において、透明管を石英管で構成したので、赤外線
領域の輻射エネルギを確実に透過させ、流体層による赤
外線吸収特性に影響を与えることなく出力調整が可能な
金属蒸気レーザ装置が得られる効果がある。
【0064】また、この発明の請求項3によれば、請求
項1または請求項2において、流体として水または水蒸
気を用いたので、赤外線領域の輻射エネルギを選択的に
吸収することのできる金属蒸気レーザ装置が得られる効
果がある。
項1または請求項2において、流体として水または水蒸
気を用いたので、赤外線領域の輻射エネルギを選択的に
吸収することのできる金属蒸気レーザ装置が得られる効
果がある。
【0065】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1または請求項2において、流体として炭酸ガスを用
いたので、赤外線領域の輻射エネルギを選択的に吸収す
ることのできる金属蒸気レーザ装置が得られる効果があ
る。
項1または請求項2において、流体として炭酸ガスを用
いたので、赤外線領域の輻射エネルギを選択的に吸収す
ることのできる金属蒸気レーザ装置が得られる効果があ
る。
【0066】また、この発明の請求項5によれば、請求
項1から請求項4までのいずれかにおいて、流体注入用
の空間を、複数の封止部材を介して軸方向に分割し、各
空間に対して個別に流体注入手段を設けたので、軸方向
の温度調整を容易にして温度分布を均一化することので
きる金属蒸気レーザ装置が得られる効果がある。
項1から請求項4までのいずれかにおいて、流体注入用
の空間を、複数の封止部材を介して軸方向に分割し、各
空間に対して個別に流体注入手段を設けたので、軸方向
の温度調整を容易にして温度分布を均一化することので
きる金属蒸気レーザ装置が得られる効果がある。
【0067】また、この発明の請求項6によれば、請求
項5において、複数の空間の径方向の厚さを互いに異な
らせたので、流体層の厚さにより輻射エネルギ吸収率を
調整することのできる金属蒸気レーザ装置が得られる効
果がある。
項5において、複数の空間の径方向の厚さを互いに異な
らせたので、流体層の厚さにより輻射エネルギ吸収率を
調整することのできる金属蒸気レーザ装置が得られる効
果がある。
【0068】また、この発明の請求項7によれば、請求
項1から請求項4までのいずれかにおいて、流体注入用
の空間を、複数の透明管および複数の封止部材を介して
径方向に多層分割し、各空間に対して個別に流体注入手
段を設けたので、軸方向の温度調整を容易にして温度分
布を均一化することのできる金属蒸気レーザ装置が得ら
れる効果がある。
項1から請求項4までのいずれかにおいて、流体注入用
の空間を、複数の透明管および複数の封止部材を介して
径方向に多層分割し、各空間に対して個別に流体注入手
段を設けたので、軸方向の温度調整を容易にして温度分
布を均一化することのできる金属蒸気レーザ装置が得ら
れる効果がある。
【図1】 この発明の実施の形態1の要部を示す断面図
である。
である。
【図2】 1000℃の輻射エネルギのスペクトルを示
す特性図である。
す特性図である。
【図3】 赤外線領域に対する水の吸収スペクトルを示
す特性図である。
す特性図である。
【図4】 赤外線領域に対するガラス材の吸収スペクト
ルを示す特性図である。
ルを示す特性図である。
【図5】 この発明の実施の形態3の要部を示す断面図
である。
である。
【図6】 赤外線領域に対する炭酸ガスの吸収スペクト
ルを示す特性図である。
ルを示す特性図である。
【図7】 赤外線領域に対する水蒸気の吸収スペクトル
を示す特性図である。
を示す特性図である。
【図8】 この発明の実施の形態5の要部を示す断面図
である。
である。
【図9】 従来の金属蒸気レーザ装置の要部を示す断面
図である。
図である。
1 容器、3 外管、4 断熱材、5 内管、6 陰
極、7 陽極、9 金属媒体、18、18a〜18c、
18A〜18C 封止部材、21 透明管、22真空断
熱部、23、23a〜23c、23A〜23C 空間。
極、7 陽極、9 金属媒体、18、18a〜18c、
18A〜18C 封止部材、21 透明管、22真空断
熱部、23、23a〜23c、23A〜23C 空間。
Claims (7)
- 【請求項1】 容器内に真空断熱部を介して設けられ且
つ不活性ガスが封入された外管と、 前記外管内に断熱材を介して設けられ且つ金属媒体が内
蔵された内管と、 前記内管の軸方向に離間して配置された一対の電極とを
備え、前記一対の電極間にパルス電圧を印加することに
より、前記不活性ガスを放電加熱して前記金属媒体を溶
融するとともに、放電電子により前記金属媒体の金属蒸
気を励起してレーザ光を発生させる金属蒸気レーザ装置
において、 前記真空断熱部内に配置されて、赤外線領域に対して光
透過特性を有する透明管と、 前記透明管と前記容器との間に形成されて、前記容器の
外側に連通された空間と、 前記外管と前記透明管との間の真空断熱部と前記空間と
の間の気密性を保持する封止部材と、 赤外線領域に対して吸収特性を有する流体を前記空間内
に選択的に注入する流体注入手段とを設けたことを特徴
とする金属蒸気レーザ装置。 - 【請求項2】 前記透明管は、石英管からなることを特
徴とする請求項1に記載の金属蒸気レーザ装置。 - 【請求項3】 前記流体は、水または水蒸気からなるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属蒸
気レーザ装置。 - 【請求項4】 前記流体は、炭酸ガスからなることを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の金属蒸気レー
ザ装置。 - 【請求項5】 前記空間は、複数の封止部材を介して軸
方向に複数に分割され、 前記流体注入手段は、前記複数の空間に対して個別に設
けられたことを特徴とする請求項1から請求項4までの
いずれかに記載の金属蒸気レーザ装置。 - 【請求項6】 前記複数の空間は、径方向の厚さが互い
に異なることを特徴とする請求項5に記載の金属蒸気レ
ーザ装置。 - 【請求項7】 前記空間は、複数の透明管および複数の
封止部材を介して径方向に多層に分割され、前記流体注
入手段は前記複数の空間に対して個別に設けられたこと
を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記
載の金属蒸気レーザ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26704895A JPH09116237A (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | 金属蒸気レーザ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26704895A JPH09116237A (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | 金属蒸気レーザ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09116237A true JPH09116237A (ja) | 1997-05-02 |
Family
ID=17439323
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26704895A Pending JPH09116237A (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | 金属蒸気レーザ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09116237A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009286638A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Casio Comput Co Ltd | 反応装置及び電子機器 |
JP2009298651A (ja) * | 2008-06-13 | 2009-12-24 | Casio Comput Co Ltd | 反応装置及び電子機器 |
JP2015065410A (ja) * | 2013-08-29 | 2015-04-09 | ビアメカニクス株式会社 | ガスレーザ発振器 |
-
1995
- 1995-10-16 JP JP26704895A patent/JPH09116237A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009286638A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Casio Comput Co Ltd | 反応装置及び電子機器 |
JP2009298651A (ja) * | 2008-06-13 | 2009-12-24 | Casio Comput Co Ltd | 反応装置及び電子機器 |
JP2015065410A (ja) * | 2013-08-29 | 2015-04-09 | ビアメカニクス株式会社 | ガスレーザ発振器 |
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