JPH09115707A - 電磁波吸収体およびパッケージ - Google Patents

電磁波吸収体およびパッケージ

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JPH09115707A
JPH09115707A JP7267265A JP26726595A JPH09115707A JP H09115707 A JPH09115707 A JP H09115707A JP 7267265 A JP7267265 A JP 7267265A JP 26726595 A JP26726595 A JP 26726595A JP H09115707 A JPH09115707 A JP H09115707A
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magnetic
frequency
package
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JP7267265A
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Masakatsu Senda
正勝 千田
Osamu Ishii
修 石井
Koji Takei
弘次 武井
Fuminori Ishizuka
文則 石塚
Noboru Iwasaki
登 岩崎
Naoya Kukutsu
直哉 久々津
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】数十GHzの高周波で電磁波吸収効果を示す電
磁波吸収体とキャビティ共振を抑制できるパッケージを
得る。 【解決手段】針状の磁性体粒子3が集まった集合体の各
粒子が、1種以上の磁性体からなる電磁波吸収体1、お
よびこれをパッケージ6の一部または全部に配する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性体からなる電
磁波吸収体およびこれを装荷したパッケージに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波IC素子等を搭載するパッケ
ージでは、パッケージ内のキャビティ寸法により定まる
基本および高次モードに対応する固有の周波数(共振周
波数)においてキャビティ共振が生じ、このキャビティ
共振は搭載回路のこれらの周波数における動作を阻害す
る。キャビティ共振を抑制する方法としては、パッケー
ジ内に磁性体からなる電磁波吸収体を装荷し、共振エネ
ルギを吸収する方法がとられている。将来の通信システ
ムの高速、高周波、広帯域化を考慮した場合は、上記パ
ッケージには数十GHz以上の広帯域性が要求される。
【0003】磁性体の電磁波吸収効果は磁気損失に起因
し、比透磁率(μr=μr′−jμr″)の虚部μr″によ
って特徴づけられる。すなわちμr″が大きいほど大き
な電磁波吸収効果が得られる。μr″は磁性体が磁気共
鳴を起こす周波数(磁気共鳴周波数)において最大値に
なる。図7に従来電磁波吸収体として使用されてきたカ
ーボニル鉄におけるμr″の周波数特性を示す。カーボ
ニル鉄は、鉄(Fe)からなる球状の粒子を非磁性絶縁
体中に分散させた形態をなしている。μr″は10GHz
付近で最大値を示し、40GHz付近でほぼ0となる。
これにより、カーボニル鉄が電磁波吸収体として機能す
る上限周波数は40GHz付近となる。また、この電磁
波吸収体を装荷したパッケージでは40GHz以上のキ
ャビティ共振が抑制されないため、搭載回路の動作を阻
害しないで使用できるパッケージの上限周波数も40G
Hz付近になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の電
磁波吸収体は、数十GHzの高周波において電磁波吸収
効果を示さないという欠点があった。また、上記電磁波
吸収体を装荷した従来のパッケージは、数十GHzの高
周波においてキャビティ共振を抑制できないという欠点
があった。
【0005】本発明は、数十GHzの高周波でも電磁波
吸収効果を示す電磁波吸収体を得ることを目的とし、ま
た、数十GHzの高周波においてキャビティ共振を抑制
できるパッケージを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、針状の形状
をした磁性体からなる粒子が、少なくとも1個以上集ま
って構成された集合体であり、それぞれの粒子が少なく
とも1種類以上の磁性体からなる電磁波吸収体であるこ
とにより達成される。また、上記磁性体からなる粒子
が、上記集合体の中で、互いに非磁性絶縁体を介して分
離しているか、あるいは、互いに接触した粒子群が、互
いに非磁性絶縁体を介して分離していることにより達成
され、あるいは上記磁性体からなる粒子が、上記集合体
の中で、等方的な方向分散をもって配列しているか、ま
たは一方向に揃って配列しているか、あるいは空間的な
方向の分布をもって配列していることにより達成され
る。
【0007】また、他の目的は、上記記載のいずれかに
よる電磁波吸収体を、パッケージを構成する内壁の一部
または全部に配することによって達成できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の電磁波吸収体における周
波数制御、帯域幅制御、異方性制御等の諸特性につい
て、以下に説明する。
【0009】周波数制御 電磁波吸収効果を特徴づけるμr″は磁気共鳴周波数に
おいて最大になるため、電磁波吸収効果を示す周波数は
磁気共鳴周波数によって決まる。図1に本発明の電磁波
吸収体1の磁性体からなる粒子3の形状に関する実例を
示す。本発明の磁性体からなる粒子3は、長さをLとし
幅をwとするとL>wで示される一方向に長い針状をな
している。このとき磁気共鳴周波数fkは fk=(γ/2π)(Nw−NL)4πMS (1) で表される。ここで、γはジャイロ磁気定数、NLは長
さ方向の反磁界係数、Nwは幅方向の反磁界係数、4π
Sは磁性体からなる粒子の飽和磁化である。Lがwに
対して十分長い場合にはNw=1、NL=0とおくことが
でき、(1)式は fk=(γ/2π)4πMS (2) となる。表1に磁性体の種類と、飽和磁化と、(2)式
にしたがってとりうる磁気共鳴周波数を示す。
【0010】
【表1】
【0011】表1に示した金属系あるいは合金系磁性体
は大きな飽和磁化をもつため、図1に示すような針状に
した場合に、数十GHzの高い磁気共鳴周波数が実現す
る。すなわち、これらの磁性体を用いた場合には、数十
GHzの高周波で電磁波吸収効果を示す電磁波吸収体が
実現できる。
【0012】表1に示すように磁性体の種類によって磁
気共鳴周波数が異なるため、磁性体の種類を変えること
により、電磁波吸収効果を示す周波数を制御することが
できる。なお、磁性体の種類としては、Fe,Co,Ni
をベースにした磁性体を使用でき、いずれも同様の効果
を得ることができる。また、表1の磁性体に非磁性添加
物を添加した場合には飽和磁化は連続的に低下する。す
なわち、同一の磁性体を用いた場合でも非磁性添加物の
添加量を変えることにより、電磁波吸収効果を示す周波
数を制御することができる。
【0013】上記(1)式において、NL,Nwは共に0
から1までの値をとり、L>wの場合はNw>NLであ
る。Lがwより大きくなるにしたがいNwは大きく、一
方NLは小さくなる。すなわち、針状粒子の形状(L,
w)を変えることにより、(Nw−NL)を0から1の範
囲で制御できる。したがって、同一の磁性体を用い同一
の非磁性添加物の添加量とした場合でも、針状粒子の形
状を変えることにより、電磁波吸収効果を示す周波数を
制御することができる。
【0014】図2の(a)および(b)に本発明の電磁
波吸収体1の集合体2の形態に関する実例を示す。磁性
体からなる針状の粒子3が複数個集まって集合体2を構
成しているが、磁性体からなる粒子3は1個であっても
同様の効果を示す。図2(a)では上記粒子3が互いに
非磁性絶縁体5を介して分離しており、図2(b)では
互いに接触した粒子群4が互いに非磁性絶縁体5を介し
て分離している。いずれも同様の効果を示すが、(b)
のように粒子群4を形成する場合には、(1)式は、こ
れらの粒子群4の形状に対して成立する。したがって、
粒子群4の形状を変化させることにより、電磁波吸収効
果を示す周波数を制御することができる。
【0015】上記のように、磁性体からなる粒子を飽和
磁化が高い磁性体で構成し、その形状を針状とすること
により、電磁波吸収効果を示す周波数を数十GHzの高
周波に設定できる。また、磁性体からなる粒子の磁性体
の種類、非磁性添加物の添加量、針状粒子の形状および
粒子群の形状を変化させることによって、電磁波吸収効
果を示す周波数を制御することができる。
【0016】なお、磁性体からなる粒子の大きさは、渦
電流損失を抑えるために、次式で示す表皮深さδより小
さいことが望ましい。
【0017】 δ=〔2ρm/(2πfμrμ0)〕 (3) ここでρmは磁性体からなる粒子の抵抗率、fは周波
数、μrは磁性体からなる粒子の比透磁率、μ0は真空の
透磁率である。また、磁性体からなる粒子間または粒子
群間の距離は、粒子間または粒子群間の電気的絶縁を十
分保てる程度に離れていることが望ましい。
【0018】帯域幅制御 上記のように、電磁波吸収効果を示す周波数は、磁性体
からなる粒子の磁性体の種類、非磁性添加物の添加量、
針状粒子の形状、粒子群の形状によって異なった値とな
るため、磁性体の種類、非磁性添加物の添加量、針状粒
子の形状、粒子群の形状を混合して電磁波吸収体を構成
することにより、電磁波吸収効果を示す周波数帯域幅を
制御することができる。
【0019】磁性体からなる粒子を、同一の磁性体の種
類、非磁性添加物の添加量、針状粒子の形状、粒子群の
形状により構成した場合は、特定の周波数で磁気共鳴を
示す。キャビティ共振の各モードはそれぞれ固有の共振
周波数をもつため、これに適合した磁気共鳴周波数とす
ることにより、特定のモードのキャビティ共振を強く抑
制することができる。
【0020】磁性体の種類、非磁性添加物の添加量、針
状粒子の形状、粒子群の形状を混合し電磁波吸収体を構
成した場合は、複数の周波数で磁気共鳴を示す。これら
の磁気共鳴周波数を、複数モードのキャビティ共振に適
合させて設定することにより、複数のモードのキャビテ
ィ共振を抑制することができる。また、磁気共鳴周波数
を連続的に設定することにより、電磁波吸収効果を示す
帯域を切れ目なく広帯域に設定することができる。
【0021】異方性制御 図1に示す針状の磁性体からなる粒子3は、L方向に対
し垂直な方向の磁界成分だけを吸収するため、電磁波の
入射方向によって異なった電磁波吸収効果を示す。
【0022】図3の(a),(b),(c)に本発明に
よる電磁波吸収体1の磁性体からなる粒子3の配列の実
例を示す。図3(a)では方向分散が等方的であり、図
3(b)では一方向に揃って配列しており、図3(c)
では空間的に方向の分布をもって配列している。図3
(a)のように方向分散が等方的である場合には、電磁
波吸収体は全べての方向から入射する電磁波に対して同
等の電磁波吸収効果を示す。パッケージでは一般に複数
モードのキャビティ共振が生じ、電磁波の方向や空間分
布が複雑になるため、これらの全べてに対応するために
は、このように等方性であることが望ましい。図3
(b)のように一方向に揃って配列している場合には、
電磁波吸収体は特定の方向から入射する電磁波に対して
電磁波吸収効果を示す。キャビティ共振の各モードはそ
れぞれ固有の電磁波の方向と空間分布をもつため、これ
らに適合させて一方向に配列した電磁波吸収体を配置す
ることにより、特定のモードのキャビティ共振を強く抑
制することができる。また図3(c)に示すように、空
間的に方向の分布をもって配列している場合には、電磁
波吸収体は空間的に分布をもつ特定の方向から入射する
電磁波に対して電磁波吸収効果を示す。キャビティ共振
の各モードは、それぞれ固有の電磁波の方向、空間分布
をもつため、これらに適合させて空間的に方向の分布を
もって配列した電磁波吸収体を配置することにより、特
定モードのキャビティ共振を強く抑制することができ
る。
【0023】磁性体からなる粒子を特定の方向に配列さ
せる方法としては、例えば磁界中で材料作製を行い、磁
気異方性の容易軸であるL方向を磁界方向に揃える方法
が挙げられる。したがって、上記方法を用いた場合に
は、図3(a)電磁波吸収体は無磁界中で作製すること
により、また図3(b)の電磁波吸収体は一様な磁界を
印加して作製することにより、さらに図3(c)の電磁
波吸収体は空間分布をもたせた磁界を印加して作製する
ことによって、それぞれ所望の方向に配列した磁性体粒
子の電磁波吸収体を得ることができる。
【0024】つぎに本発明によるパッケージの実例を図
4に示す。上記パッケージ6は金属からなるキャビティ
構造をなし、2つの入出力ポート8を有している。内壁
の一部または全部に、上記の電磁波吸収体1を配してい
る。図4ではパッケージ6の上部蓋7の内側全面に、板
状の本発明による電磁波吸収体1を配した場合を示して
いる。上記のように本発明のパッケージでは、本発明に
よる電磁波吸収体を適当に選択することにより、数十G
Hzまでの特定の電磁波の方向、空間分布、共振周波数
をもつ特定モードのキャビティ共振を強く抑制するこ
と、あるいはあらゆる電磁波の方向、空間分布、複数の
共振周波数をもつ複数モードのキャビティ共振を抑制す
ることが可能である。
【0025】本発明の電磁波吸収体とこれを装荷したパ
ッケージは、磁性体からなる粒子を飽和磁化が高い磁性
体で構成し、その形状を針状とすることにより、磁気共
鳴周波数を数十GHzに設定できるため、数十GHzの高
周波でも電磁波吸収効果を示す電磁波吸収体が実現し、
また、数十GHzの高周波でもキャビティ共振を抑制す
るパッケージが実現する。また、磁性体からなる粒子に
おける磁性体の種類、非磁性添加物の添加量、針状粒子
の形状、粒子群の形状を変えることにより、磁気共鳴周
波数を変化させることができるため、電磁波吸収体の電
磁波吸収効果を示す周波数を制御でき、パッケージのキ
ャビティ共振を抑制する周波数を制御することができ
る。また、磁性体からなる粒子を、同一の磁性体の種
類、非磁性添加物の添加量、針状粒子の形状、粒子群の
形状により構成することによって、磁気共鳴周波数を特
定の周波数に設定できるため、特定周波数に対し強い電
磁波吸収効果を示す電磁波吸収体を実現し、上記周波数
に対応した特定モードのキャビティ共振を強く抑制する
パッケージが実現できる。さらにまた、磁性体の種類、
非磁性添加物の添加量、針状粒子の形状、粒子群の形状
を混合して電磁波吸収体を構成することにより、磁気共
鳴周波数を複数の周波数に設定できるため、広帯域で電
磁波吸収効果を示す電磁波吸収体が実現し、広帯域でキ
ャビティ共振を抑制するパッケージが実現できる。
【0026】磁性体からなる粒子を等方的な方向分散を
もって配列することにより、全べての方向から入射する
電磁波に対し同等の電磁波吸収効果を示すことができる
ため、等方性の電磁波吸収体を実現し、また、全べての
モードのキャビティ共振を抑制するパッケージが実現で
きる。また上記磁性体粒子を一方向に揃えて配列するこ
とにより、特定方向から入射する電磁波に対して、同等
の電磁波吸収効果を示すことができるため、一方向の異
方性をもつ電磁波吸収体を実現し、また特定モードのキ
ャビティ共振を強く抑制するパッケージが実現できる。
さらに上記磁性体粒子を空間的に方向の分布をもって配
列させることにより、空間的に分布をもつ特定方向から
入射する電磁波に対して、電磁波吸収効果を示すように
できるため、空間的に分布をもつ異方性の電磁波吸収体
が実現し、また、空間的に分布をもつ特定モードのキャ
ビティ共振を強く抑制するパッケージを実現することが
できる。
【0027】なお、本発明の電磁波吸収体は、上記パッ
ケージ用以外にも汎用的な電磁波吸収体して有用であ
る。
【0028】
【実施例】つぎに本発明の実施例を図面とともに説明す
る。図5は本発明の電磁波吸収体におけるμr″の周波
数特性を示す図、図6は本発明のパッケージにおけるキ
ャビティ共振の抑制効果を示す図である。磁性体からな
る粒子の集合体のうち図2(a)に示す互いに非磁性絶
縁体5を介し分離された状態で、磁性体粒子3の配列が
等方的な方向分散をもって配列されている図3(a)の
状態とし、磁性体の種類がCoFeおよびFeである針状
粒子の形状を種々に変化させたものを混合した電磁波吸
収体における、μr″の周波数特性を図5に示す。μr
は数GHzから80GHz付近までほぼ一定の値をもち、
この帯域で電磁波吸収効果を示す。
【0029】上記電磁波吸収体を図4に示したパッケー
ジ6と同様に、上部蓋の内側全面に設けた場合における
パッケージのキャビティ共振抑制の様子を図6に示す。
電磁波吸収体は板状をなしサイズを15mm×15mm
×1mmとした。パッケージの内寸法は15mm×15
mm×6mmであり、2つの入出力ポートはパッケージ
内でマイクロストリップラインにより接続した。キャビ
ティ共振の抑圧効果は、一方の入出力ポートから他方の
入出力ポートへの透過係数の大きさ(|S21|)により
評価した。図6に示す破線は電磁波吸収体を装荷してい
ない場合を示し、実線は装荷した場合を示している。|
21|の急激な減少ピークはキャビティ共振に対応す
る。電磁波吸収体を装荷した場合は、80GHz付近ま
で|S21|の減少ピーク、すなわちキャビティ共振が抑
制されていることが判る。
【0030】上記のように、本発明の電磁波吸収体は、
数十GHzの高周波まで電磁波吸収効果をもつことが示
され、また、上記電磁波吸収体を装荷したパッケージ
は、数十GHzの高周波までキャビティ共振を抑制でき
ることが示された。
【0031】
【発明の効果】上記したように本発明による電磁波吸収
体およびパッケージは、針状の形状をした磁性体からな
る粒子が、少なくとも1個以上集まって構成された集合
体であり、それぞれの粒子が少なくとも1種類以上の磁
性体からなる電磁波吸収体であり、また上記電磁波吸収
体を、パッケージを構成する内壁の一部または全部に配
することにより、数十GHzの高周波でも電磁波吸収効
果を示す電磁波吸収体が実現し、また、数十GHzの高
周波でもキャビティ共振を抑制するパッケージを実現す
ることができる。さらに、電磁波吸収効果を示す周波数
を制御した電磁波吸収体を実現し、キャビティ共振を抑
制する周波数を制御したパッケージが実現できる。ま
た、特定周波数で強い電磁波吸収効果を示す電磁波吸収
体、特定周波数に対応した特定モードのキャビティ共振
を強く抑制するパッケージを実現でき、広帯域で電磁波
吸収効果を示す電磁波吸収体、および広帯域でキャビテ
ィ共振を抑制するパッケージを実現することができる。
【0032】さらにまた、等方性の電磁波吸収体と全モ
ードのキャビティ共振を抑制するパッケージ、および一
方向の異方性をもつ電磁波吸収体と特定のモードのキャ
ビティ共振を強く抑制するパッケージ、さらに、空間的
に分布をもった異方性の電磁波吸収体と、空間的に分布
をもった特定のモードのキャビティ共振を強く抑制する
パッケージをそれぞれ実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波吸収体における磁性体からなる
粒子の形状を示す図である。
【図2】本発明による電磁波吸収体の集合体の状態を示
す図で、(a)は粒子が非磁性絶縁体で互いに分離され
た状態を示す図、(b)は粒子が互いに接触した粒子群
が非磁性絶縁体により分離された状態を示す図である。
【図3】磁性体からなる粒子の配列に関する実例を示す
図で、(a)は方向分散が等方的である配列を示す図、
(b)は一方向に揃った配列を示す図、(c)は空間的
に方向の分布をもつ配列を示す図である。
【図4】本発明によるパッケージの一例を示す図であ
る。
【図5】本発明の電磁波吸収体におけるμr″の周波数
特性を示す図である。
【図6】本発明のパッケージにおけるキャビティ共振の
抑制効果(|S21|の周波数特性)を示す図である。
【図7】従来の電磁波吸収体(カーボニル鉄)における
μr″の周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
1…電磁波吸収体 2…集合体 3…磁性体からなる粒子 4…粒子群 5…非磁性絶縁体 6…パッケージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石塚 文則 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 岩崎 登 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 久々津 直哉 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】針状の形状をした磁性体からなる粒子が、
    少なくとも1個以上集まって構成された集合体であり、
    それぞれの粒子が少なくとも1種類以上の磁性体からな
    る電磁波吸収体。
  2. 【請求項2】上記磁性体からなる粒子は、上記集合体の
    中で、互いに非磁性絶縁体を介して分離しているか、あ
    るいは、互いに接触した粒子群が、互いに非磁性絶縁体
    を介して分離していることを特徴とする請求項1記載の
    電磁波吸収体。
  3. 【請求項3】上記磁性体からなる粒子は、上記集合体の
    中で、等方的な方向分散をもって配列しているか、また
    は一方向に揃って配列しているか、あるいは空間的に方
    向の分布をもって配列していることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の電磁波吸収体。
  4. 【請求項4】パッケージを構成する内壁の一部または全
    部に、上記請求項1から上記請求項3のいずれかに記載
    した電磁波吸収体を配したパッケージ。
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