JPH09115437A - シャドーマスクの製造方法 - Google Patents

シャドーマスクの製造方法

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JPH09115437A
JPH09115437A JP27230595A JP27230595A JPH09115437A JP H09115437 A JPH09115437 A JP H09115437A JP 27230595 A JP27230595 A JP 27230595A JP 27230595 A JP27230595 A JP 27230595A JP H09115437 A JPH09115437 A JP H09115437A
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JP
Japan
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resist
shadow mask
conductor
iron
aperture grill
Prior art date
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Pending
Application number
JP27230595A
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English (en)
Inventor
Hideki Takahashi
英樹 高橋
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーディスプレイ用受像管に用いられるシ
ャドーマスクが受像管周辺部に写される画像にハレーシ
ョンを生じさせないような機能を持たせる時、該機能を
持たないシャドーマスクに対して工数を増加させず、か
つ強度の低下や変形を引き起こさないように製造する。 【解決手段】 導体にレジスト層を形成し、パターニン
グした後、露出した導体部に電気鉄めっきを施した後、
該導体より該電気鉄めっきの皮膜を剥離するシャドーマ
スクの製造方法において、該レジストをパターニングし
た後に該レジスト上部の2辺の角および該レジスト表面
の1部を溶媒で溶かして取り除き、該レジストの縦断面
を台形状にすることで鉄めっきの皮膜の縦断面を台形状
とする点に特徴がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーディスプレ
イ用受像管に用いられるシャドーマスクに関するが、特
にアパチャーグリルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シャドーマスクには、一般テレビ向けの
ものと、ハイビジョンや産業用ディスプレイに用いられ
る高精細なものとがある。この高精細なシャドーマスク
は数μm程度の寸法精度が要求される。通常電子ビーム
通過孔部は、丸穴、楕円、若しくは格子状であるが、ス
トライプ状のスリットを有したアパチャーグリルと呼ば
れるシャドーマスクもある。これは、トリニトロン方式
に使用されている。アパチャーグリルを用いたディスプ
レイは通常のシャドーマスクを用いた物に比べ、熱によ
る歪みが少ない。また、画面表面は、アパチャーグリル
を用いた物が2次元的な面であるのに対して、通常のシ
ャドーマスクの方式は3次元的な面であるので歪みが大
きい。シャドーマスクはこれらの利点によって高精細デ
ィスプレイでは圧倒的に支持されている。そのため、こ
こでは主にアパチャーグリル方式のシャドーマスクにつ
いて述べる。
【0003】従来、このトリニトロン方式に使用されて
いるアパチャーグリルは、鋼板にレジスト層を形成し、
ストライプ状のスリット形状をパターニングした後、塩
化第二鉄溶液でエッチングを施して多数のスリットを形
成し、その後レジスト層を除去するエッチング法で製造
されていた。
【0004】しかし、高精密、高精細の画面が要求され
るディスプレイ用のアパチャーグリルではスリットの幅
および間隔が極めて微細なものが必要とされるため、寸
法精度における不良発生が多く、製品歩留まりが低いエ
ッチング法ではなく、電鋳法によるアパチャーグリルの
製造が試みられている。電鋳法によるアパチャーグリル
は、導体にレジスト層を形成し、ストライプ状のスリッ
ト形状をパターニングした後、露出した導体部表面に電
気鉄めっきを施して多数のスリットを形成し、その後該
導体を剥離して製造する。
【0005】このようにして作製されたアパチャーグリ
ルは、ストライプ状のスリットを構成する鉄帯部の縦断
面が長方形となる。これをブラウン管内に装着して映像
を写すと、画面端部において画像の色が白っぽくなった
り、輪郭がぼやけたりするハレーションと呼ばれる現象
が起き、画質が劣化する。ハレーションは高精細のディ
スプレイに対して特に問題となる。
【0006】ハレーションは電子ビームがアパチャーグ
リルの鉄帯部の側面に当り、電子ビームが乱反射し、複
数の蛍光体を発光させることで生じる。これが画面端部
で生じるのは、端部では電子ビームの軌跡とアパチャー
グリルの鉄帯部の側面とのなす角度が大きくなるため、
電子ビームが当りやすくなるからである。
【0007】このハレーションを防止するために、アパ
チャーグリルの鉄帯部の断面を2層構造にして、鉄帯部
側面に電子ビームが当たらないようなひさしを設ける方
式が考えられている。
【0008】このようなハレーションは、トリニトロン
方式以外の通常型のシャドーマスクでも生じる問題であ
る。ただし、アパチャーグリルでのハレーションはスリ
ットの方向に対して直角方向の画面端部でのみ発生する
が、通常型のシャドーマスクではブラウン管のどの方向
でも発生し得るので、通常型のシャドーマスクの方が問
題が大きい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、ひさしを
設ける方式でハレーションを消せるが、このアパチャー
グリルは図3に示すような2層構造になっているので、
レジストのパターニングとめっきの工程を2度繰りかえ
さなければならず、ひさしのない通常の方式のアパチャ
ーグリルと比較して2倍近い手間がかかる。
【0010】また、ひさし部分の側面でも電子ビームが
乱反射し、ハレーションを起し得る。これを防止するた
めにはひさしの側面の面積を小さくする必要がある。し
かし、ひさしを薄くすると、ひさし部分の強度が低下す
るので、アパチャーグリル表面が波打ちやすく、画質が
低下してしまうという問題がある。
【0011】また、従来の鉄帯部の縦断面が長方形のア
パチャーグリルとひさしを設けたアパチャーグリルとの
互換性が必要なため、鉄帯部の幅の寸法と鉄帯部間のス
リットの幅の寸法の変更はできない。そのため、アパチ
ャーグリルの鉄帯部にひさしを設けるには、従来の鉄帯
部の縦断面形状が長方形のものにひさし部分を追加する
のではなく、鉄帯部の一部を削り落すようにして作らな
ければならない。すると、鉄帯部の断面積が小さくな
り、アパチャーグリルをブラウン管に設置する際の張力
で破断してしまうという問題が生じる。また、たとえ破
断に到らなくとも強度の低下したアパチャーグリルは変
形しやすくなるので取扱が面倒になる。
【0012】そこで本発明の目的は、電鋳法によって作
製されるシャドーマスクのハレーションを防止しつつ、
工数をかけず、また、画質の低下、強度の低下による破
断や変形を防ぐことのできるシャドーマスクの製造方法
を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のシャドーマスク
の製造方法は、導体にレジスト層を形成し、パターニン
グした後、露出した導体部に電気鉄めっきを施した後、
該導体より該電気鉄めっきの皮膜を剥離するシャドーマ
スクの製造方法において、該レジストをパターニングし
た後に該レジスト上部の2辺の角および該レジスト表面
の1部を溶媒で溶かして取り除き、該レジストの縦断面
を台形状にすることで鉄めっきの皮膜の縦断面を台形状
とする点に特徴がある。
【0014】
【発明の実施の形態】カラーテレビの鮮明な画像は、
赤、緑、青の電子ビームがそれぞれの蛍光面に正しく照
射されることにより得られる。また、シャドーマスク
は、電子ビームが正しく蛍光面に照射されるように、電
子ビームのフィルタの役割をする。薄いシャドーマスク
を用いれば、寸法精度が高いため、より高精細の画像が
得られる。薄いシャドーマスクは歩留まりの問題から電
鋳法による製造が行われている。電鋳法により作製され
たシャドーマスクの鉄めっき皮膜の縦断面は、通常長方
形である。
【0015】ここで言う縦断面とは、アパチャーグリル
方式以外のシャドーマスクについては、画面に対して垂
直方向に切断した面のことである。また、アパチャーグ
リル方式では表面を電子ビームが走査する方向に切断し
た面のことを本明細書では縦断面と定義している。
【0016】特にアパチャーグリルについて説明する
と、電鋳法により作製されたアパチャーグリルの厚みは
30〜50μmである。アパチャーグリル表面の法線方
向に対する電子ビームの入射角度が小さければ問題はな
いが、アパチャーグリルの中央から離れるに従い、アパ
チャーグリルの法線方向に対する電子ビームの入射角度
が大きくなるため、断面形状が長方形であるとアパチャ
ーグリル端部に照射された電子ビームがスリット内の鉄
帯部側面で反射し、複数の蛍光体を同時に発光させてし
まい、画像の色を白っぽくさせたり、輪郭がぼやけたり
するハレーションが生じる。
【0017】そこで、図1に示すようにスリット2内の
鉄帯部1の側面5を斜面とすれば、照射された電子ビー
ムの反射を防ぐことができる。図1に示すような形状の
アパチャーグリルを製造するには、まず、形成すべき電
気鉄めっきの皮膜の厚さよりも厚いレジスト層の断面を
台形状に形成する。このような形状のレジスト層が形成
された導体を用いて電気鉄めっきを行うと、鉄の皮膜の
成長は該レジストを鋳型とするようにおこなわれるた
め、該導体から剥離した電気鉄めっきの皮膜の断面はほ
ぼ台形状となる。
【0018】ここで、レジスト層の断面を台形状にする
には、レジストパターンの形成後、例えばアルカリ現像
型のレジストでは強アルカリ水溶液に短時間浸漬させ
る。浸漬させる時間は実験を行って適時決定する。する
と該レジストの表面が溶けて縦断面形状が変化する。縦
断面が長方形のレジストは、その角の部分が優先的に溶
媒に溶かされるので、処理後のレジストの縦断面形状は
長方形の上部の角を2個所落とした形、すなわち図2に
示すように台形状になる。ここで言う台形状とは台形に
おいて上底の2つの角がまるみを帯びている物も含む。
【0019】図1において、アパチャーグリルの縦断面
において、鉄帯部の電子ビーム照射面側の端部とブラウ
ン管表面側の端部のなす直線と電子ビーム照射面3とが
なす角度θが電子ビーム照射面3に電子ビームが入射す
る角度以下であれば鉄帯部側面5での電子ビームの散乱
は完全に防げる。そのため、レジストの角を落とす際、
角度θが希望する数値となるように、レジストを溶かす
溶媒の濃度と処理時間を決める。
【0020】この角度θはアパチャーグリルの装着され
るブラウン管の設計によって異なるが、45度以下から
できれば30度程度が望ましい。しかし、わずかでも角
度がつけば電子ビームの乱反射を減少させられるのでハ
レーションを低減させる効果がある。
【0021】
【実施例】
(実施例)実施例を説明する。めっき用基板は縦300
mm、横400mm、厚さ0.1mmのチタン鋼板であ
る。その上に厚さ40μmのアルカリ現像型のドライフ
ィルムのレジスト層を形成し、その上に幅450μm、
縦方向長さ250mm、間隔150μmのスリットを持
つ写真製版用マスクをのせた。その後、50mJ//c
2 の平行紫外光で露光を行い、1%濃度の炭酸ナトリ
ウム水溶液で現像し、パターニングを行った。次に、2
%濃度の水酸化ナトリウム溶液に1分間浸してレジスト
の縦断面の上部の2つの角を落とした。その後、10%
濃度の硫酸で中和した。次に、表1に示すめっき液組成
および条件で、露出した導体部表面に電気鉄めっきを行
い、厚さ35μmのアパチャーグリルを形成した。
【0022】
【表1】 めっき液組成および条件 ・液組成 FeCl2 ・4H2 O 2.01M CaCl2 1.62M サッカリン 9.13mM CH3 (CH2 )6CH2 OSO3 Na 0.3mM ・めっき条件 温度 90℃ 陰極電流密度 5A/dm2 陽極 Pt 時間 37min
【0023】上記方法より得られたアパチャーグリルの
鉄帯部の断面は、図1に示すような形状になった。この
様に作製したアパチャーグリルをブラウン管内に装着
し、映像を写したところ、画面端部において画像にハレ
ーションは見られなかった。
【0024】(従来例)レジストのパターニングを行っ
た後、表1に示すめっき液組成および条件で、露出した
導体部表面に電気鉄めっきを行い、厚さ35μmのアパ
チャーグリルを形成した。得られたアパチャーグリルの
鉄帯部の断面は長方形となり、これをブラウン管内に装
着し映像を写したところ、画面端部において画像にハレ
ーションが起こった。
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によればブラウン管内に用
いても画面端部において画像にハレーションを起こさな
いシャドーマスクを工数を増やさず、かつ、強度の低下
や変形を引き起こさずに作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で作製したアパチャーグリルの、
鉄帯部の断面図である。
【図2】溶媒処理後のレジストパターンに電鋳法によっ
て鉄めっき皮膜を形成した直後のアパチャーグリルの縦
断面形状である。
【図3】従来の方法でハレーションの対策を施したアパ
チャーグリルの鉄帯部の断面図である。
【符号の説明】
1 鉄帯部 2 スリット 3 電子ビーム照射面側 4 ブラウン管表面側 5 鉄帯部側面 6 溶媒で処理したフォトレジスト 7 導体板 8 ひさし部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体にレジスト層を形成し、パターニン
    グした後、露出した導体部に電気鉄めっきを施した後、
    該導体より該電気鉄めっきの皮膜を剥離するシャドーマ
    スクの製造方法において、該レジストをパターニングし
    た後に該レジスト上部の2辺の角および該レジスト表面
    の1部を溶媒で溶かして取り除き、該レジストの縦断面
    を台形状にすることで鉄めっきの皮膜の縦断面を台形状
    とすることを特徴とするシャドーマスクの製造方法。
JP27230595A 1995-10-20 1995-10-20 シャドーマスクの製造方法 Pending JPH09115437A (ja)

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JP27230595A JPH09115437A (ja) 1995-10-20 1995-10-20 シャドーマスクの製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000072485A (ko) * 2000-09-06 2000-12-05 김종현 마이크로디스플레이 유기발광소자용 새도우 마스크의제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000072485A (ko) * 2000-09-06 2000-12-05 김종현 마이크로디스플레이 유기발광소자용 새도우 마스크의제조방법

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