JPH09113660A - 核融合炉 - Google Patents
核融合炉Info
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- JPH09113660A JPH09113660A JP7269702A JP26970295A JPH09113660A JP H09113660 A JPH09113660 A JP H09113660A JP 7269702 A JP7269702 A JP 7269702A JP 26970295 A JP26970295 A JP 26970295A JP H09113660 A JPH09113660 A JP H09113660A
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- cooling
- carbon
- oxide
- fusion reactor
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/10—Nuclear fusion reactors
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】渦電流により発生する剪断力を小さくでき、か
つ放射線による被爆を極力軽減でき廃棄物処理による環
境問題の改善に有効な核融合炉用冷却基体を提供するこ
とにある。 【解決手段】冷却板を軽元素のアルミニウムあるいはシ
リコンをマトリックスとする粒子,ウイスカ,長繊維強
化複合材で構成することにより、高信頼性,低放射性の
ダイバータを提供することにある。
つ放射線による被爆を極力軽減でき廃棄物処理による環
境問題の改善に有効な核融合炉用冷却基体を提供するこ
とにある。 【解決手段】冷却板を軽元素のアルミニウムあるいはシ
リコンをマトリックスとする粒子,ウイスカ,長繊維強
化複合材で構成することにより、高信頼性,低放射性の
ダイバータを提供することにある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核融合炉壁などに
用いられるダイバータ,第1壁に用いられる低放射性の
冷却管機能を有する冷却板であり、特にプラズマ対向材
料と一体化した低放射性の冷却基体を有する核融合炉に
関する。
用いられるダイバータ,第1壁に用いられる低放射性の
冷却管機能を有する冷却板であり、特にプラズマ対向材
料と一体化した低放射性の冷却基体を有する核融合炉に
関する。
【0002】
【従来の技術】核融合装置において、プラズマからの高
熱負荷を除去するために、受熱板には冷却装置が必要で
ある。従来の受熱板は熱伝導を考慮して銅合金のような
高熱伝導材が使用されている。プラズマ中を流れる電流
の変化によってダイバータ板に渦電流が誘起され、それ
に伴う電磁力がダイバータ板に作用する。銅合金は電気
抵抗率が小さいために、この強力な電磁力によって圧縮
力と引張り力のほかにダイバータ板の面と平行な方向の
剪断力が作用するため特開平3−176692 号公報に開示さ
れているように、冷却管の構造を変えるなどの方策がな
されている。また、電気抵抗の大きなアルミニウムをプ
ラズマ閉じ込め用の真空容器材料として用いることが特
開昭59−31476 号公報に記載されている。
熱負荷を除去するために、受熱板には冷却装置が必要で
ある。従来の受熱板は熱伝導を考慮して銅合金のような
高熱伝導材が使用されている。プラズマ中を流れる電流
の変化によってダイバータ板に渦電流が誘起され、それ
に伴う電磁力がダイバータ板に作用する。銅合金は電気
抵抗率が小さいために、この強力な電磁力によって圧縮
力と引張り力のほかにダイバータ板の面と平行な方向の
剪断力が作用するため特開平3−176692 号公報に開示さ
れているように、冷却管の構造を変えるなどの方策がな
されている。また、電気抵抗の大きなアルミニウムをプ
ラズマ閉じ込め用の真空容器材料として用いることが特
開昭59−31476 号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−176692 号公
報に開示されている従来技術は、冷却管として銅合金を
使用するために渦電流の問題が避けきれない。また、こ
れまでほとんど問題にされていなかったが、中性子照射
によって、冷却管に使用される銅合金は高放射性物質と
なり、廃棄物処理上の環境問題がある。
報に開示されている従来技術は、冷却管として銅合金を
使用するために渦電流の問題が避けきれない。また、こ
れまでほとんど問題にされていなかったが、中性子照射
によって、冷却管に使用される銅合金は高放射性物質と
なり、廃棄物処理上の環境問題がある。
【0004】また、核融合炉の真空容器は冷却されて用
いられるため、通常は特開昭59−31476 号公報に記載さ
れているように真空容器材料としてアルミニウムを用い
ても問題は発生しない。但し、何らかの原因で冷媒流量
が低下した場合、融点の低いアルミニウムを真空容器用
材料として用いるのは問題が発生する可能性がある。
いられるため、通常は特開昭59−31476 号公報に記載さ
れているように真空容器材料としてアルミニウムを用い
ても問題は発生しない。但し、何らかの原因で冷媒流量
が低下した場合、融点の低いアルミニウムを真空容器用
材料として用いるのは問題が発生する可能性がある。
【0005】本発明の目的は、渦電流による冷却板の電
磁力による劣化がなく、かつ低放射性の冷却板を提供す
ることにある。
磁力による劣化がなく、かつ低放射性の冷却板を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明者らは、銅合金にかわる高性能の低放射化材
料を種々検討した結果、冷却管機能を有するダイバータ
冷却基板にシリコンの強化金属を用いることにより達成
可能であることがわかった。原子番号29の銅に比較し
て、シリコンは14と低放射化に適している。さらに、
電気抵抗率が銅の1.7×10-6Ωcm に比較して、4×
10-6Ωcmと2倍以上と大きく、渦電流による剪断力を
半分に抑えることができる。特に、カーボン,硼素,リ
チウム,ベリリウム,マグネシウム,炭化珪素,炭化硼
素,酸化ベリリウム,酸化リチウム,酸化マグネシウ
ム,酸化珪素,窒化珪素,酸窒化珪素,窒化アルミニウ
ムの少なくとも1種で複合化することにより、さらに電
気抵抗率を大きくすることができ、かつ強靭化したシリ
コン基複合材料とすることにより本発明は達成される。
めに本発明者らは、銅合金にかわる高性能の低放射化材
料を種々検討した結果、冷却管機能を有するダイバータ
冷却基板にシリコンの強化金属を用いることにより達成
可能であることがわかった。原子番号29の銅に比較し
て、シリコンは14と低放射化に適している。さらに、
電気抵抗率が銅の1.7×10-6Ωcm に比較して、4×
10-6Ωcmと2倍以上と大きく、渦電流による剪断力を
半分に抑えることができる。特に、カーボン,硼素,リ
チウム,ベリリウム,マグネシウム,炭化珪素,炭化硼
素,酸化ベリリウム,酸化リチウム,酸化マグネシウ
ム,酸化珪素,窒化珪素,酸窒化珪素,窒化アルミニウ
ムの少なくとも1種で複合化することにより、さらに電
気抵抗率を大きくすることができ、かつ強靭化したシリ
コン基複合材料とすることにより本発明は達成される。
【0007】強化材として添加する炭化珪素,カーボ
ン,炭化硼素,硼素,リチウム,ベリリウム,酸化ベリ
リウム,酸化リチウム,マグネシウム,酸化マグネシウ
ム,酸化珪素,窒化珪素,酸窒化珪素,窒化アルミニウ
ム,酸窒化アルミニウムは粒子状,ウイスカ状,長繊維
状のものを使用する。冷却性能を考慮して冷却管機能を
有するダイバータ冷却基板が室温での熱伝導率が100
W/m・K以上を有する、シリコン基複合材料とする。
ン,炭化硼素,硼素,リチウム,ベリリウム,酸化ベリ
リウム,酸化リチウム,マグネシウム,酸化マグネシウ
ム,酸化珪素,窒化珪素,酸窒化珪素,窒化アルミニウ
ム,酸窒化アルミニウムは粒子状,ウイスカ状,長繊維
状のものを使用する。冷却性能を考慮して冷却管機能を
有するダイバータ冷却基板が室温での熱伝導率が100
W/m・K以上を有する、シリコン基複合材料とする。
【0008】熱伝導率,電気抵抗率および機械的特性を
改善するには、炭化珪素,炭化硼素,硼素,窒化珪素,
窒化アルミニウムの少なくとも1種を添加したシリコン
基複合材料とすることが好ましい。
改善するには、炭化珪素,炭化硼素,硼素,窒化珪素,
窒化アルミニウムの少なくとも1種を添加したシリコン
基複合材料とすることが好ましい。
【0009】また、熱伝導率,電気抵抗率および機械的
特性を制御するために、粒子状,ウイスカ状,長繊維状
の強化材の配合比を制御する。配合比は、30から90
vol%、好ましくは50から90vol%とする。
特性を制御するために、粒子状,ウイスカ状,長繊維状
の強化材の配合比を制御する。配合比は、30から90
vol%、好ましくは50から90vol%とする。
【0010】本発明では、シリコン基複合材料からなる
ダイバータ冷却基板とプラズマ対向材を一体化する。プ
ラズマ対向材はカーボン/カーボンコンポジット,炭化
硼素含有カーボン/カーボンコンポジット,タングステ
ン,炭化硼素,硼素,カーボン,ベリリウム,チタン,
シリコン,マンガン,ジルコニウム,鉄,モリブデンの
少なくとも1種からなる。ダイバータ冷却基板とプラズ
マ対向材がシリコン,シリコン基化合物の少なくとも1
種の低放射性材料で結合されている。
ダイバータ冷却基板とプラズマ対向材を一体化する。プ
ラズマ対向材はカーボン/カーボンコンポジット,炭化
硼素含有カーボン/カーボンコンポジット,タングステ
ン,炭化硼素,硼素,カーボン,ベリリウム,チタン,
シリコン,マンガン,ジルコニウム,鉄,モリブデンの
少なくとも1種からなる。ダイバータ冷却基板とプラズ
マ対向材がシリコン,シリコン基化合物の少なくとも1
種の低放射性材料で結合されている。
【0011】本発明において、シリコン基複合材料の製
法は、シリコンと添加物を混合し、所定の型に成形後、
加熱処理する粉末冶金法,添加物からなる成形体あるい
は仮焼体にシリコン溶湯を含浸する溶融浸透法,高圧凝
固鋳造法,遠心鋳造法,真空鋳造法,コンポキャスティ
ング法,メカニカルアロイング法,ラミネート成形法,
熱間鍛造法など通常の金属マトリックスコンポジット作
製法により可能である。
法は、シリコンと添加物を混合し、所定の型に成形後、
加熱処理する粉末冶金法,添加物からなる成形体あるい
は仮焼体にシリコン溶湯を含浸する溶融浸透法,高圧凝
固鋳造法,遠心鋳造法,真空鋳造法,コンポキャスティ
ング法,メカニカルアロイング法,ラミネート成形法,
熱間鍛造法など通常の金属マトリックスコンポジット作
製法により可能である。
【0012】
(実施例1)水素同位体プラズマを真空容器内の所定の
位置に保持する閉じ込め磁場発生用コイルおよび真空容
器を冷却する冷媒流路を構成する冷却基板を、銅合金よ
りも高電気抵抗率かつ低放射性のシリコン基複合材料で
構成することにより、渦電流による剪断応力の低減化,
中性子放射による放射化の低減化を図ることができる。
位置に保持する閉じ込め磁場発生用コイルおよび真空容
器を冷却する冷媒流路を構成する冷却基板を、銅合金よ
りも高電気抵抗率かつ低放射性のシリコン基複合材料で
構成することにより、渦電流による剪断応力の低減化,
中性子放射による放射化の低減化を図ることができる。
【0013】シリコンはアルミニウムに比べ、脆いとい
う問題があり、核融合炉用の構造材料としては適用が検
討されていなかったが、本発明者らは、炭化珪素,カー
ボン,炭化硼素,硼素,リチウム,ベリリウム,酸化ベ
リリウム,酸化リチウム,マグネシウム,酸化マグネシ
ウム,酸化珪素,窒化珪素,酸窒化珪素,窒化アルミニ
ウム,酸窒化アルミニウムによりシリコンを強化するこ
とによってこの問題を解決した。
う問題があり、核融合炉用の構造材料としては適用が検
討されていなかったが、本発明者らは、炭化珪素,カー
ボン,炭化硼素,硼素,リチウム,ベリリウム,酸化ベ
リリウム,酸化リチウム,マグネシウム,酸化マグネシ
ウム,酸化珪素,窒化珪素,酸窒化珪素,窒化アルミニ
ウム,酸窒化アルミニウムによりシリコンを強化するこ
とによってこの問題を解決した。
【0014】また、低放射性の強化金属部品の冷却板と
プラズマ対向材を傾斜一体化させたダイバータ構造と
し、ダイバータの高信頼化および放射性廃棄物処理の環
境問題の改善を図ることができる。
プラズマ対向材を傾斜一体化させたダイバータ構造と
し、ダイバータの高信頼化および放射性廃棄物処理の環
境問題の改善を図ることができる。
【0015】図1はトカマク型核融合炉の全体断面図で
ある。水素同位体である重水素および三重水素の混合ガ
スを放電ガスとする炉心プラズマ1は、トーラス状の真
空容器2に巻きつく様に複数個並べられたトロイダルコ
イル3と、真空容器2と同軸状に上下対称に並べられた
複数個のポロイダルコイル4とによって真空容器内に形
成されたトーラス状の平衡閉じ込め磁場により、真空容
器2の内部に安定に閉じ込められる。真空容器2の外周
には真空容器冷却系6が設けられ、真空容器の冷却が行
われる。図2は、真空容器2の部分斜視図である。冷却
金属基体5は、図3に示すように、真空容器2の内壁面
上で特にプラズマまたはプラズマを加熱するための粒子
線の入射により高い熱流束を受ける領域には冷却金属基
体5が設けられ冷却媒質流路8で強制冷却されている。
冷却金属基体5の内側にプラズマ対向材が設けられてい
る。本発明では、冷却金属基体5を表1に示すシリコン
基複合材で高圧凝固鋳造法で作製した。冷却金属基体5
表面には、プラズマ対向材9としてC/Cコンポジット
をシリコン化合物により接合した。図4に本発明材の構
造概略図を示す。金属シリコン10と強化粒子11で構
成されている。プラズマ対向材9がシリコン化合物によ
り接合されている。添加粒子/ウイスカが50%より多
くなると、粒子/ウイスカ間が接触した連続体となる。
いずれも100W/m・K以上の熱伝導を有していた。
また、シリコン基複合材の曲げ強度は、いずれも300
MPa以上有している。比較材であるアルミニウム基複
合材の曲げ強度は、150MPa程度である。これか
ら、シリコン基複合材の方が冷却基体に適していること
がわかる。
ある。水素同位体である重水素および三重水素の混合ガ
スを放電ガスとする炉心プラズマ1は、トーラス状の真
空容器2に巻きつく様に複数個並べられたトロイダルコ
イル3と、真空容器2と同軸状に上下対称に並べられた
複数個のポロイダルコイル4とによって真空容器内に形
成されたトーラス状の平衡閉じ込め磁場により、真空容
器2の内部に安定に閉じ込められる。真空容器2の外周
には真空容器冷却系6が設けられ、真空容器の冷却が行
われる。図2は、真空容器2の部分斜視図である。冷却
金属基体5は、図3に示すように、真空容器2の内壁面
上で特にプラズマまたはプラズマを加熱するための粒子
線の入射により高い熱流束を受ける領域には冷却金属基
体5が設けられ冷却媒質流路8で強制冷却されている。
冷却金属基体5の内側にプラズマ対向材が設けられてい
る。本発明では、冷却金属基体5を表1に示すシリコン
基複合材で高圧凝固鋳造法で作製した。冷却金属基体5
表面には、プラズマ対向材9としてC/Cコンポジット
をシリコン化合物により接合した。図4に本発明材の構
造概略図を示す。金属シリコン10と強化粒子11で構
成されている。プラズマ対向材9がシリコン化合物によ
り接合されている。添加粒子/ウイスカが50%より多
くなると、粒子/ウイスカ間が接触した連続体となる。
いずれも100W/m・K以上の熱伝導を有していた。
また、シリコン基複合材の曲げ強度は、いずれも300
MPa以上有している。比較材であるアルミニウム基複
合材の曲げ強度は、150MPa程度である。これか
ら、シリコン基複合材の方が冷却基体に適していること
がわかる。
【0016】このようにして得られたダイバータを用
い、入り口温度20℃の冷却水を流速1m/sで冷却水
路8に流し、熱流束5MW/m2 の40KeVH+イオ
ンビーム照射を連続的に30秒間行った。その結果、シ
リコン基複合材とC/Cコンポジットの剥離は生じてお
らず、冷却効果も十分であった。アルミニウム基複合材
では一部界面剥離が生じていた。このことからシリコン
基複合材からなる冷却金属基体がアルミニウム基複合材
に比べ、より好ましいことがわかった。
い、入り口温度20℃の冷却水を流速1m/sで冷却水
路8に流し、熱流束5MW/m2 の40KeVH+イオ
ンビーム照射を連続的に30秒間行った。その結果、シ
リコン基複合材とC/Cコンポジットの剥離は生じてお
らず、冷却効果も十分であった。アルミニウム基複合材
では一部界面剥離が生じていた。このことからシリコン
基複合材からなる冷却金属基体がアルミニウム基複合材
に比べ、より好ましいことがわかった。
【0017】シリコン基複合材あるいはアルミニウム基
複合材にプラズマ対向材としてカーボン/カーボンコン
ポジット,炭化硼素含有カーボン/カーボンコンポジッ
ト,タングステン,ボロン,炭化硼素,ベリリウム,チ
タン,シリコン,マンガン,ジルコニウム,モリブデン
を接合した。接合には、冷却金属基体表面にシリコンあ
るいはアルミニウムの層を蒸着などにより設け、その上
にプラズマ対向材を設置し、加圧加熱することにより接
合面が相互反応し、傾斜的な接合ができる。また、シリ
コン系ガラス,ボロン−シリコン系ガラスなどの軽元素
ガラスで接合することも可能であった。中性子照射によ
る温度上昇を考慮すると無機系の接合が好ましい。シリ
コン基複合材は、熱膨張係数が銅に比較して1/4と小
さいために、カーボン/カーボンコンポジット,炭化硼
素含有カーボン/カーボンコンポジット,炭化珪素の接
合性に優れている。
複合材にプラズマ対向材としてカーボン/カーボンコン
ポジット,炭化硼素含有カーボン/カーボンコンポジッ
ト,タングステン,ボロン,炭化硼素,ベリリウム,チ
タン,シリコン,マンガン,ジルコニウム,モリブデン
を接合した。接合には、冷却金属基体表面にシリコンあ
るいはアルミニウムの層を蒸着などにより設け、その上
にプラズマ対向材を設置し、加圧加熱することにより接
合面が相互反応し、傾斜的な接合ができる。また、シリ
コン系ガラス,ボロン−シリコン系ガラスなどの軽元素
ガラスで接合することも可能であった。中性子照射によ
る温度上昇を考慮すると無機系の接合が好ましい。シリ
コン基複合材は、熱膨張係数が銅に比較して1/4と小
さいために、カーボン/カーボンコンポジット,炭化硼
素含有カーボン/カーボンコンポジット,炭化珪素の接
合性に優れている。
【0018】
【表1】
【0019】(実施例2)長繊維からなる1次元配向か
ら3次元織プリフォーム成形体にシリコン溶湯を含浸
し、シリコン基複合材を作製した。図5に本発明材の構
造概略図を示す。強化長繊維13の空隙にシリコン10
を含浸した。冷却基体上にはプラズマ対向材9が設けら
れている。強化長繊維13には、カーボン,炭化珪素,
硼素,窒化珪素,酸化アルミニウム,窒化アルミニウ
ム,シリコン−チタン繊維(宇部興産製チラノ繊維)の
単繊維あるいはカーボン/炭化珪素複合繊維,硼素/炭
化珪素複合繊維を用いることができた。長繊維強化は、
特に脆いシリコンを強化するのに適している。100W
/m・K以上の熱伝導を有し、かつ破壊靭性値をシリコ
ン単体の場合の2.7MPa√m から、5から10MP
a√mへと大幅に改善できた。
ら3次元織プリフォーム成形体にシリコン溶湯を含浸
し、シリコン基複合材を作製した。図5に本発明材の構
造概略図を示す。強化長繊維13の空隙にシリコン10
を含浸した。冷却基体上にはプラズマ対向材9が設けら
れている。強化長繊維13には、カーボン,炭化珪素,
硼素,窒化珪素,酸化アルミニウム,窒化アルミニウ
ム,シリコン−チタン繊維(宇部興産製チラノ繊維)の
単繊維あるいはカーボン/炭化珪素複合繊維,硼素/炭
化珪素複合繊維を用いることができた。長繊維強化は、
特に脆いシリコンを強化するのに適している。100W
/m・K以上の熱伝導を有し、かつ破壊靭性値をシリコ
ン単体の場合の2.7MPa√m から、5から10MP
a√mへと大幅に改善できた。
【0020】(実施例3)カーボン繊維3次元織プリフ
ォーム成形体にシリコン溶湯を含浸し、冷却基体と対向
材が一体化したシリコン基ダイバータ複合材ダイバータ
を作製した。図6に本発明材の構造概略図を示す。3次
元織プリフォーム成形体(強化長繊維)13の空隙がシ
リコン10で埋められた構造である。3次元織プリフォ
ーム成形体を傾斜組成化することにより、任意の構造体
を作製可能であった。傾斜組成化とは、繊維の織密度,
強化粒子分散密度を連続的に変化させた構造を意味す
る。本方法では、接合面がないために高信頼性のダイバ
ータが得られた。
ォーム成形体にシリコン溶湯を含浸し、冷却基体と対向
材が一体化したシリコン基ダイバータ複合材ダイバータ
を作製した。図6に本発明材の構造概略図を示す。3次
元織プリフォーム成形体(強化長繊維)13の空隙がシ
リコン10で埋められた構造である。3次元織プリフォ
ーム成形体を傾斜組成化することにより、任意の構造体
を作製可能であった。傾斜組成化とは、繊維の織密度,
強化粒子分散密度を連続的に変化させた構造を意味す
る。本方法では、接合面がないために高信頼性のダイバ
ータが得られた。
【0021】(実施例4)トロイダルコイルの冷却基体
に実施例1から3の本発明材を適用した。冷却媒質とし
てヘリウムを流し、冷却試験を行った結果、問題なく使
用可能であることがわかった。
に実施例1から3の本発明材を適用した。冷却媒質とし
てヘリウムを流し、冷却試験を行った結果、問題なく使
用可能であることがわかった。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、軽元素および高電気抵
抗の金属基複合材により冷却板を構成しているために、
渦電流による剪断力を小さくできるため信頼性が高く、
放射線による被爆を極力軽減できるために廃棄物処理に
よる環境問題の改善に有効な核融合炉冷却構造体を提供
することができる。
抗の金属基複合材により冷却板を構成しているために、
渦電流による剪断力を小さくできるため信頼性が高く、
放射線による被爆を極力軽減できるために廃棄物処理に
よる環境問題の改善に有効な核融合炉冷却構造体を提供
することができる。
【図1】トカマク型核融合炉の炉心構造概念図。
【図2】真空容器炉壁構造模式図。
【図3】ダイバータ模式図。
【図4】本発明の金属基複合材冷却基体模式図。
【図5】本発明の金属基複合材冷却基体模式図。
【図6】本発明の金属基複合材冷却基体模式図。
1…炉心プラズマ、2…真空容器、3…トロイダルコイ
ル、4…ポロイダルコイル、5…冷却金属基体、6…真
空容器冷却系、7…耐熱性部材、8…冷却媒質流路、9
…プラズマ対向材、10…シリコン、11…強化粒子、
12…強化ウイスカ、13…強化長繊維。
ル、4…ポロイダルコイル、5…冷却金属基体、6…真
空容器冷却系、7…耐熱性部材、8…冷却媒質流路、9
…プラズマ対向材、10…シリコン、11…強化粒子、
12…強化ウイスカ、13…強化長繊維。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千葉 秋雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 鈴木 康隆 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (7)
- 【請求項1】水素同位体プラズマを真空容器内の所定の
位置に保持する閉じ込め磁場発生用コイルおよび真空容
器を冷却する冷媒流路を構成する冷却基板がカーボン,
硼素,リチウム,ベリリウム,マグネシウム,炭化珪
素,炭化硼素,酸化ベリリウム,酸化リチウム,酸化マ
グネシウム,酸化珪素,窒化珪素,酸窒化珪素,窒化ア
ルミニウム,酸窒化アルミニウムの少なくとも1種を含
有するシリコン基複合材料からなることを特徴とする核
融合炉。 - 【請求項2】請求項1記載において、前記シリコン基複
合材料の室温での熱伝導率が100W/m・K以上であ
ることを特徴とする核融合炉。 - 【請求項3】請求項1記載において前記炭化珪素,カー
ボン,炭化硼素,硼素,リチウム,ベリリウム,酸化ベ
リリウム,酸化リチウム,マグネシウム,酸化マグネシ
ウム,酸化珪素,窒化珪素,酸窒化珪素,窒化アルミニ
ウム,酸窒化アルミニウムが粒子,ウイスカ,長繊維の
少なくとも1種であることを特徴とする核融合炉。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の前記冷却
基板に含有される粒子,ウイスカ,長繊維の含有量の合
計が30〜95体積%であることを特徴とする核融合
炉。 - 【請求項5】水素同位体プラズマを真空容器内の所定の
位置に保持する閉じ込め磁場発生用コイルおよび真空容
器を冷却する冷媒流路を構成する冷却基板がシリコン基
複合材料からなり、冷却基板とプラズマ対向材が一体化
していることを特徴とする核融合炉。 - 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載の前記冷却
基板とプラズマ対向材がシリコン,シリコン基化合物の
少なくとも1種で結合されていることを特徴とする核融
合炉。 - 【請求項7】請求項5または6に記載のプラズマ対向材
がカーボン/カーボンコンポジット,炭化硼素含有カー
ボン/カーボンコンポジット,タングステン,炭化硼
素,硼素,カーボン,ベリリウム,チタン,シリコン,
マンガン,ジルコニウム,鉄,モリブデンの少なくとも
1種からなることを特徴とする核融合炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7269702A JPH09113660A (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | 核融合炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7269702A JPH09113660A (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | 核融合炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09113660A true JPH09113660A (ja) | 1997-05-02 |
Family
ID=17476002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7269702A Pending JPH09113660A (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | 核融合炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09113660A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100877559B1 (ko) * | 2007-07-25 | 2009-01-07 | 한국원자력연구원 | 블랭킷 및 이를 포함하는 핵융합로 |
CN102653856A (zh) * | 2012-04-16 | 2012-09-05 | 中国科学院等离子体物理研究所 | 利用金属锂涂层作为改善全超导托卡马克第一壁燃料再循环的方法 |
CN108249002A (zh) * | 2016-12-29 | 2018-07-06 | 核工业西南物理研究院 | 一种真空容器夹层结构 |
CN110574122A (zh) * | 2017-04-26 | 2019-12-13 | 托卡马克能量有限公司 | 组合的中子护罩和螺线管 |
CN113963816A (zh) * | 2021-11-09 | 2022-01-21 | 中国科学院合肥物质科学研究院 | 一种适用于托卡马克装置高场侧的组合式第一壁结构 |
-
1995
- 1995-10-18 JP JP7269702A patent/JPH09113660A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110574122A (zh) * | 2017-04-26 | 2019-12-13 | 托卡马克能量有限公司 | 组合的中子护罩和螺线管 |
CN110574122B (zh) * | 2017-04-26 | 2021-05-14 | 托卡马克能量有限公司 | 用于托卡马克核聚变反应堆的中心柱的中子屏蔽装置 |
CN113963816A (zh) * | 2021-11-09 | 2022-01-21 | 中国科学院合肥物质科学研究院 | 一种适用于托卡马克装置高场侧的组合式第一壁结构 |
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