JPH09109312A - 多層防音成形物とその製造方法 - Google Patents

多層防音成形物とその製造方法

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JPH09109312A
JPH09109312A JP7265645A JP26564595A JPH09109312A JP H09109312 A JPH09109312 A JP H09109312A JP 7265645 A JP7265645 A JP 7265645A JP 26564595 A JP26564595 A JP 26564595A JP H09109312 A JPH09109312 A JP H09109312A
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JP
Japan
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layer
pvc
sound
heat
outer layer
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Withdrawn
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JP7265645A
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English (en)
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Masaaki Yamagata
正昭 山縣
Takakiyo Hisamoto
貴清 久本
Kazuhide Arakawa
和栄 荒川
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SANJIYOU KOGYO KK
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
SANJIYOU KOGYO KK
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現行の製造ラインをできるだけ利用して、防
音性を向上させた多層防音成形物を安価に製造する。 【解決手段】 吸音材料と遮音材料とをそれぞれ少なく
とも2層以上で交互に貼り合わせた多層の成形物であ
り、前記一方の材料につき、内層に位置する前記一方の
材料を外層に位置する同種材料よりも低い温度で加熱成
形できるように、前記内層に位置する材料と外層に位置
する材料との熱に対する性質を違える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のエ
ンジンルームと居住室内とを隔てるダッシュパネル部等
に用いる、吸音材量と遮音材料とからなる成形物におい
て、その製造コストを抑えながらその防音性を向上させ
る構造及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】吸音材料と遮音材料とを貼り合わせた防
音成形物、例えば、自動車のエンジンルームと居住室内
とを隔てるダッシュパネル部に用いるダッシュパッドに
は、エンジンからの騒音に対する防音性が要求される。
従来のダッシュパッドは、前記要求を満たすため、吸音
性又は遮音性のある同種又は異種材料を二層に貼り合わ
せた構造、例えば、吸音性のあるレジンフェルトに遮音
性のあるポリ塩化ビニルシート(以下、PVCと略する)
を貼りあわせた構造となっていた。レジンフェルトをエ
ンジン側に、PVCを居住室内側に向け、エンジンから
の騒音をまずレジンフェルトで吸音し、残る騒音をPV
Cで遮断するのである。
【0003】通常、PVCは加熱成形しなければなら
ず、この加熱成形をどの段階で行うかにより、ダッシュ
パッドの製造方法も、いく通りか存在する。レジンフェ
ルトとPVCとを貼り合わせるダッシュパッドの例で
は、レジンフェルトを所定形状に裁断、打抜き(各種取
付孔やハーネス用の孔を設ける加工)し、PVCを所定
形状に加熱成形して打抜きし、両者を貼り合わせる方
法、あるいはまずレジンフェルトとPVCとを貼り合わ
せて一体に加熱成形し、打抜きする方法等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、消費者から望ま
れる自動車の性能が高まり、ダッシュパッドについても
より一層の防音性が要求されるに至っている。そのため
には、ダッシュパッドを構成する材料の吸音性、遮音性
を高める方法がある。しかし、この方法では材料コスト
が高くつくうえ、場合によっては新規の製造ラインが必
要となるのであまり好ましくない。そこで、現実的に
は、従来の二層ダッシュパッドを多層ダッシュパッドに
する方法が考え出される。
【0005】ところが、従来の二層ダッシュパッドの製
造方法を多層ダッシュパッドに適用しようとすれば、工
程数が多くなるという問題がある。例えば、レジンフェ
ルトとPVCとからなる4層ダッシュパッドの場合、レ
ジンフェルト又はPVCを個別に成形又は加熱成形し、
打抜いた後に貼り合わせるようにすると、成形又は加熱
成形が4工程、打抜きが4工程、貼り合わせが1工程必
要となり、計9工程となる。また、レジンフェルトとP
VCとを貼り合わせた二層のラミネート品をまず製造
し、その後このラミネート品を相互に貼り合わせたとし
ても、加熱成形で2工程、打抜きで2工程、貼り合わせ
で3工程で計7工程にしか短縮できない。
【0006】これは、レジンフェルトとPVCとを交互
に4層貼り合わせて一度に成形しようとしても、レジン
フェルトに挟まれる内層のPVCとこの内層のPVCを
挟んだレジンフェルトの一方に貼り合わせる外層のPV
Cとで受ける熱量が異なるために設計通りの加熱成形が
できないので、PVCの層を個別に分けて成形しなけれ
ばならないからである。仮に、内層のPVCと外層のP
VCとに異なる熱量を加える複雑な加熱処理を施すこと
ができれば問題はないが、そのためには新規の製造ライ
ンが必要となり、現行の二層ダッシュパッドの製造ライ
ンを利用することができなくなる。
【0007】ダッシュパッドに限らず、今後の防音成形
物にはより高い防音性が必要になることは明らかである
が、そのための製造コストを抑えたい。そこで、防音性
を向上させるために防音成形物を多層にすることとし、
その製造コストを抑制するため、現行の生産ラインを利
用して多層防音成形物が製造できるように、検討を重ね
ることにした。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題の検討の結果、
開発したものが、吸音材料と遮音材料とをそれぞれ少な
くとも2層以上で交互に貼り合わせた多層の成形物であ
り、前記一方の材料のうち内層に位置する前記一方の材
料を外層に位置する同種材料よりも低い温度で加熱成形
できるように、前記内層に位置する材料と外層に位置す
る材料との熱に対する性質を違えた多層防音成形物であ
る。層数は計4層以上の偶数、現実的には4層であり、
吸音材料2層と遮音材料2層となる。加熱成形を要する
のは、一般に熱可塑性樹脂を用いる遮音材料であり、例
えば、4層の多層防音成形物においては、内層の遮音材
料が外層の遮音材料よりも低い温度で加熱成形できるよ
うに、この遮音材料の内層と外層との熱に対する性質を
違えるのである。なお、前記遮音材料が吸音材料の性質
を備えている場合、あるいは両材料とも熱可塑性を有す
る場合には、同種材料間だけでなく、異種材料間の内層
と外層との関係、例えば吸音材料の内層と遮音材料の外
層との関係においても、各材料の内層と外層との熱に対
する性質を違えることがある。
【0009】吸音材料としては、レジンフェルトのほか
に、熱可塑性樹脂綿フェルト等が挙げられ、遮音材料と
しては、PVCのほかに、EVA(エチレン酢酸ビニル
樹脂)等が挙げられる。なお、便宜上、吸音材料に対し
て、熱可塑性の遮音材料を加熱成形するものとして区分
しているが、吸音材料を加熱成形しなければならない場
合や、また両者を同時に加熱成形しなければならない場
合もある。以下、熱可塑性の遮音材料を加熱成形するも
のとして説明する。
【0010】遮音材料の加熱成形時、吸音材料に挟まれ
る内層の遮音材料とこの内層の遮音材料を挟んだ吸音材
料の一方に貼り合わせる外層の遮音材料とでは、加熱時
に受ける単位時間当りの熱量が異なるが、例えば内層の
遮音材料の熱軟化点を外層の遮音材料の熱軟化点よりも
低くすると、内層、外層それぞれの遮音材料の加熱成形
に要する熱量が同一時間内に得られるようになり、両遮
音材料の同一機会、環境での加熱成形が実現できるので
ある。レジンフェルトとPVCとからなる多層ダッシュ
パッドでは、レジンフェルトが吸音材料、PVCが遮音
材料であり、レジンフェルトに挟まれる内層のPVCの
熱軟化点をこの内層のPVCを挟んだレジンフェルトの
一方に貼り合わせた外層のPVCの熱軟化点よりも低く
する。
【0011】吸温材料に貼り合わせる外層の遮音材料の
熱軟化点を吸音材料に挟まれる内層の遮音材料の熱軟化
点より高くしても、両遮音材料の同一機会、環境での加
熱成形を実現できる。しかし、既存の製造ラインを利用
することを考えれば、加熱成形の温度は従来と同じであ
る方がよいので、外層の遮音材料の熱軟化点を従来と同
じにし、内層の遮音材料の熱軟化点を相対的に下げるほ
うが好ましい。また、内層及び外層の遮音材料それぞれ
の加熱成形に必要な熱量を受ける時間を等しくすればよ
いので、熱軟化点に差を設けるほか、内層の遮音材料の
厚みを外層のそれよりも薄くしたり、外層の遮音材料と
は熱可塑性の性質が異なる遮音材料を内層に配してもよ
い。要するに、吸音材料に挟まれる内層の遮音材料の加
熱成形に必要な熱量を、この内層の吸音材料を挟んだ一
方の吸音材料に貼り合わせた外層の遮音材料よりも少な
くすればよいのである。
【0012】エンジン側から、レジンフェルト(外層)、
PVC(内層)、レジンフェルト(内層)、PVC(外層)と
配した4層ダッシュパッドを例に挙げれば、レジンフェ
ルト(外層)とPVC(内層)(又はレジンフェルト(内層)
とPVC(外層))との関係でレジンフェルト(外層(又は
内層))が吸音し、残りをPVC(内層(又は外層))が遮断
することは従来と同じだが、更にPVC(内層)を通過し
た騒音がレジンフェルト(内層)に吸音されながら、PV
C(内層)とPVC(外層)との間に閉じ込められること
で、より高い防音性を達成できる。この結果、各層の厚
みを従来より薄くしても防音性を向上させることがで
き、薄くなったPVCは従来より短い時間で加熱成形で
きるので、製造コストを下げることができるのである。
【0013】上記多層防音成形物は、吸音材料と遮音材
料とをそれぞれ少なくとも2層以上で交互に積層し、前
記一方の材料につき、内層に位置する該材料の熱軟化点
を外層に位置する該材料より低くしてなる積層体を一体
に加熱成形して製造する。本発明においては、この製造
方法を仮に「一括製法」と呼ぶことにする。例えば、4層
防音成形物では遮音材料は2層となり、吸音材料に挟ま
れる内層の遮音材料の熱軟化点を外層の遮音材料よりも
低くする。
【0014】なお、4層防音成形物であれば、同じ熱軟
化点をもつ遮音材料、すなわち1種類の遮音材料であっ
ても、現行の製造ラインで製造は可能である。それが、
吸音材料と遮音材料との一方を他方で挟んだ3層の積層
体を一体に加熱成形し、挾まれた材料と同種の材料をこ
の成形物に貼り合わせる4層防音成形物の製造方法であ
る。本発明において、この製造方法を仮に「段階製法」と
呼ぶことにする。最後に貼り合わせる遮音材料又は吸音
材料は、3層の成形物に沿わせながら貼り合わせるか、
3層の成形物の形状に予め成形した後に貼り合わせるこ
とになるが、前者の場合がより好ましい。
【0015】段階製法は、例えば遮音材料が加熱成形を
要する材料である場合、外層となる吸音材料を後に貼り
合わせることとし、内層となる吸音材料を遮音材料で挟
んだ状態にして加熱成形することによって、吸音材料を
挟んだ内層及び外層に当る遮音材料の単位時間当りに受
ける熱量を同じにした製造方法である。一括製法が、内
層及び外層の遮音材料の物性(熱軟化点等)を違えたのに
対し、段階製法は、4層防音成形物までという制限はあ
るが、製造工程の手順を工夫することによって内層及び
外層の遮音材料が単位時間当りに受ける熱量を同じにし
たのである。
【0016】したがって、段階製法は加熱成形する内層
及び外層の遮音材料がすべて同一条件で加熱されなけれ
ばならないので、加熱成形時に遮音材料が3層以上あ
り、吸音材料に挟まれた最内層を持つ場合や、遮音材
料、吸音材料共に加熱成形を要する場合には利用できな
い。しかし、段階製法は現在使用している単一の物性を
もつ遮音材料のみを用いることができるので材料費が安
くつく点が、異種の物性を持つ遮音材料を用いて多層一
体成形する一括製法より優れているのである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の多層防音成形物及びその
製造方法についての実施形態を、ダッシュパッドを例に
挙げ、以下に図で示しながら説明する。図1は本発明に
よる4層ダッシュパッド1の外観を示した斜視図であ
り、図2は(a)貼り合わせるレジンフェルト2,3とPV
C4,5の断面図と(b)図1中A−A断面図である。この
実施形態は、エンジン側からレジンフェルト2、PVC
4、レジンフェルト3、PVC5の順に4層貼り合わせ
て成形した4層ダッシュパッド1である。
【0018】ダッシュパッド1は、図1にみられるよう
に、車体への取付孔6、ステアリングロッドやアクセル
ペダル等の貫通孔7、クーラや各種機器の配線用の孔8
等が開口しており、ちょうどエンジンルーム側9と居住
室内側10との隔壁となる形状をしている。そのため、熱
可塑性のPVC4,5を所定形状に加熱成形し、必要箇
所を打抜いて形状を整えるのである。
【0019】本例では、図2(a)に見られるように一括
製法を用い、エンジンルーム側9から居住室内側10に、
レジンフェルト(外層)2、PVC(内層)4、レジンフェ
ルト(内層)3、PVC(外層)5の順で貼り合わせ、図2
(b)に見られるように、これらを一体に加熱成形した
後、必要箇所を打抜いてダッシュパッド1を形成する。
通常6〜20mm厚あるレジンフェルトは、内層、外層とで
同厚にしてもよいが、PVCの加熱成形を効率よく行
い、かつダッシュパッドとしての薄型化を図るために外
層を厚く、内層を薄くすることとして、この例では外層
のレジンフェルト2を12mm厚、内層のレジンフェルト3
を6mm厚としている。また、PVCは通常十分薄いの
で、各PVC4,5は1〜3mm厚の範囲でそれぞれ同厚
とし、外層のPVC5の熱軟化点65〜85℃に対して内層
のPVC4は熱軟化点を約5℃ほど低くくしている。
【0020】ダッシュパッドの防音の中心周波数によっ
て、各層の厚み及びその比率が決定し、この決定した内
層及び外層のPVCの厚みの差や各層の厚みの比率等に
よって、内層のPVCの熱軟化点を外層のPVCに比べ
ていくら低くするかを決定する。例えば、1〜3mm厚で
同厚な内層及び外層のPVCの場合には、内層のPVC
の熱軟化点を外層のPVCに比べて5℃低くすればよい
が、内層及び外層のPVCが同厚のまま共に厚くなった
り、一方を厚くしたり、又はレジンフェルトの厚みを増
したり、内層と外層との厚みの比率を変更すれば、内層
のPVCの熱軟化点は、外層のそれよりも更に低くしな
ければならなくなる。
【0021】本例の4層ダッシュパッドは、全体として
20〜24mm厚程度となり、従来のダッシュパッドが24mm厚
程度(レジンフェルトが20mm厚程度、PVCが4mm厚程
度)であったことと比べ、同等か4mm厚程度薄くできる
ことがわかる。これは、本発明の多層防音パッドが高い
防音性を示すおかげで薄くできることを意味し、従来と
同程度の防音性でよいのなら、より薄形のダッシュパッ
ドで済み、軽量化にも役立つことになる。また、PVC
の厚みを薄くできれば加熱成形の時間が短くて済み、製
造コストが削減できたり、生産効率を高めることもでき
るのである。
【0022】さらに、この一括製法における4層ダッシ
ュパッド1の工程数を見れば、図2(a)に見られる各層
の貼り合わせに1工程、図2(b)に見られる加熱成形及
び打抜きに2工程で、計3工程で済み、従来の2層ダッ
シュパッドの工程数と変わらない。これは、従来と同じ
製造ラインにおいて同じ手順で本発明の4層ダッシュパ
ッドが製造できることを表わす。更に、この一括製法を
用いれば、より多層のダッシュパッドでも前記と同じ工
程数で、同じ製造ラインを用いて製造することができ
る。
【0023】4層のダッシュパッドに限れば、工程の手
順を工夫することにより、若干工程数を増やすだけで、
既存の製造ラインを用いて製造できる。図3は、段階製
法を用い、(a)PVC11,12でレジンフェルト13を挟む状
態の断面図、(b)(a)の状態からPVC11,12でレジンフ
ェルト13を挟んで成形したラミネート品14の図1中A−
A断面相当図、(c)(b)のラミネート品14にレジンフェル
ト15を貼り合わせて完成させた4層ダッシュパッド16の
図1中A−A断面相当図である。この段階製法は、内層
及び外層のPVC11,12に、熱軟化点が同じものを用い
ることができる利点がある。
【0024】この段階製法では、図3(a)に見られるよ
うに、まず、同じ熱軟化点をもつPVC11,12でレジン
フェルト13を挟み、図3(b)に見られるようなラミネー
ト品14を製造する。このラミネート品14では、内層とな
るPVC11と外層となるPVC12とは、レジンフェルト
13を挟んで対称な位置関係にあるため、加熱成形時に受
ける熱量は等しくなるので、両者に熱軟化点の等しいP
VC11,12を使用できるのである。また、加熱成形はP
VC11,12にのみ必要であるから、段階製法における加
熱成形は、ラミネート品14を成形する1工程で済む特徴
もある。
【0025】加熱成形により得たラミネート品14は、必
要箇所を打抜いた後、図3(b)に見られるように、同じ
く必要箇所を予め打抜いておいたレジンフェルト15を貼
り合わせて、図3(c)に見られるように、4層ダッシュ
パッド16として完成させる。製造ラインによっては、加
熱成形を終えたラミネート品にレジンフェルトを貼り合
わせてから、これらを一体に必要箇所を打抜いて4層ダ
ッシュパッドとしてもよい。
【0026】段階製法の工程数は、ラミネート品14の製
造における各層の貼り合わせに1工程、加熱成形と打抜
きとに2工程、ラミネート品14に後貼りとなるレジンフ
ェルト15の打抜きに1工程、ラミネート品14との貼り合
わせに1工程必要で、計5工程となる。しかし、ラミネ
ート品にレジンフェルトを貼りあわせてから一体に打抜
きすると1工程減らすことができる。これは、一括製法
に比べて1〜2工程多くなる計算になるが、熱軟化点の
異なる複数種類のPVCを用意せずに済み、現行の2層
ダッシュパッドの製造ラインをそのまま使える利点があ
る。
【0027】一括製法では、予め異なる熱軟化点をもつ
複数種類のPVCを用意しておく、又は製造段階で調合
する必要があるものの、工程数が少なくて済み、結果と
して製造コストを抑えることができるし、将来的により
多層のダッシュパッドの製造に対応できる利点がある。
これに対して、段階製法では、熱軟化点に関係なく、1
種類のPVCだけを用意すればよいという利点はある
が、4層までしか対応できず、あくまで現行の生産ライ
ンの流用が主眼となっている。
【0028】
【発明の効果】本発明の多層防音成形物及びその製造方
法(一括製法、段階製法)により、現行の製造ラインの変
更なく、又は若干の変更を施すだけで、より高い防音性
を持った防音成形物を提供でき、しかもより多層の防音
成形物の製造の道を開くことができた。製造ラインの変
更がないということは、製造技術及びその連度に対する
要求もあまり変わりがないことを意味し、製造コストの
削減の観点から大変有効である。
【0029】また、多層化したことで、本発明の防音成
形物は、従来のものと比べて、より高い防音性を安価に
実現できるようになり、費用対効果を大きく向上させる
のである。つまり、同厚であれば本発明の防音成形物の
ほうが従来のものより防音性に秀でているし、同程度の
防音性であれば本発明の防音成形物は薄くでき、例えば
ダッシュパッドの場合、車の軽量化に貢献できるように
なるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層ダッシュパッドの外観を示した斜視図であ
る。
【図2】一括製法における(a)各層の断面図と(b)図1中
A−A断面図である。
【図3】段階製法における(a)各層の断面図、(b)ラミネ
ート品の図1中A−A断面相当図と(c)完成した4層ダ
ッシュパッドの図1中A−A断面相当図である。
【符号の説明】
1 4層ダッシュパッド 2 レジンフェルト(外層) 3 レジンフェルト(内層) 4 PVC(内層) 5 PVC(外層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒川 和栄 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸音材料と遮音材料とをそれぞれ少なく
    とも2層以上で交互に貼り合わせた多層の成形物であ
    り、前記一方の材料のうち内層に位置する該材料を外層
    に位置する該材料よりも低い温度で加熱成形できるよう
    に、前記内層に位置する材料と外層に位置する材料との
    熱に対する性質を違えてなることを特徴とする多層防音
    成形物。
  2. 【請求項2】 吸音材料と遮音材料とをそれぞれ少なく
    とも2層以上で交互に積層し、前記一方の材料につき、
    内層に位置する該材料の熱軟化点を外層に位置する該材
    料より低くしてなる積層体を一体に加熱成形することを
    特徴とする多層防音成形物の製造方法。
  3. 【請求項3】 吸音材料と遮音材料との一方を他方で挟
    んだ3層の積層体を一体に加熱成形し、挾まれた材料と
    同種の材料を該成形物に貼り合わせることを特徴とする
    4層防音成形物の製造方法。
JP7265645A 1995-10-13 1995-10-13 多層防音成形物とその製造方法 Withdrawn JPH09109312A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150122568A (ko) * 2014-04-23 2015-11-02 현대자동차주식회사 자동차용 저중량 흡음형 대쉬 패드
US9415729B2 (en) 2014-04-23 2016-08-16 Hyundai Motor Company Dash pad for vehicle
US9415728B2 (en) 2014-04-23 2016-08-16 Hyundai Motor Company Dash pad for vehicle

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150122568A (ko) * 2014-04-23 2015-11-02 현대자동차주식회사 자동차용 저중량 흡음형 대쉬 패드
US9415729B2 (en) 2014-04-23 2016-08-16 Hyundai Motor Company Dash pad for vehicle
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