JPH09107979A - 少なくとも一つのファージ耐性機構をもつ核酸配列およびプラスミド、それらを含む細菌およびその使用 - Google Patents

少なくとも一つのファージ耐性機構をもつ核酸配列およびプラスミド、それらを含む細菌およびその使用

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JPH09107979A
JPH09107979A JP8216308A JP21630896A JPH09107979A JP H09107979 A JPH09107979 A JP H09107979A JP 8216308 A JP8216308 A JP 8216308A JP 21630896 A JP21630896 A JP 21630896A JP H09107979 A JPH09107979 A JP H09107979A
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サンドリン・トルー
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マルレーヌ・ダロイオー
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    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳業などにおいて利益対象となる菌にファー
ジ耐性機構を付与すること。 【解決手段】 菌にファージ耐性機構を付与する新規な
核酸配列および該配列とハイブリッド形成するプラスミ
ド、このような配列またはこのようなプラスミドを含む
乳酸菌(特に、ラクトコッカス・ラクチス(Lactococcu
s lactis)類に属する乳酸球菌(lactococci))、ならび
にこのようなプラスミドを得るための菌株ラクトコッカ
ス・ラクチスの使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業的(特に乳
業)利益対象となる菌株に、少なくとも一つのファージ
耐性機構を与えるような、新規な核酸配列および該配列
とハイブリッド形成するプラスミド、このような配列ま
たはこのようなプラスミドを含む乳酸菌(特に、ラクト
コッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)類に属する
乳酸球菌(lactococci))、ならびにこのようなプラスミ
ドを得るための菌株ラクトコッカス・ラクチスの使用に
関する。
【0002】
【従来の技術】乳酸菌は、チーズ、バター、ヨーグル
ト、ソーセージまたは塩漬キャベツ(ザウエルクラウ
ト)などの多数の食品の製造および保存において必要と
されている。このような食品のうち、特に乳製品が重要
な位置を占めている。牛乳の工業的変換は、大きな発酵
バットの中で行われるが、そのバットの中に乳酸菌のフ
ァージが存在すると危険あるいは破壊的な影響を与える
ことになる(すなわち、最終製品の特性、特に感覚刺激
特性が変化したり、バット中に存在する製品の量が損な
われたり、バットや周囲の設備の清浄化の必要性が生じ
るなど)。したがって、乳業においては、ファージに対
する乳酸菌の耐性をより高めるような新規な手段および
新規な方法が緊急に必要とされている。
【0003】乳酸菌のファージは、レラーノ(RELANO,
P)らの(1987年)「J.Gen.Microbiol.」,13
3,3053〜3063に記載のDNA/DNAハイブ
リッド形成研究によって定義される三つの主要な相同的
グループ(I)、(II)および(III)に属する。グル
ープ(I)および(III)は、ビルレントファージのみ
を含む。グループ(II)は、ビルレントファージとテンペ
レートファージを含む。一つの同じグループ内での相同
性は強く、グループ間では弱い。グループ(I)のファー
ジは伸長形ヌクレオキャプシドをもつが、グループ(I
I)および(III)のファージは等長形ヌクレオキャプシ
ドをもつ。幾つかの天然のファージ耐性機構が存在する
ことが知られており、主な三つの機構は次のとおりであ
る。すなわち、 ファージ吸着の阻害:この機構では、細菌によるファー
ジ吸着が阻害あるいは遅延化される。 制限/修飾システム:このシステムは制限酵素を必要と
し、ファージが細菌に侵入するやいなや酵素がファージ
のDNAを分解する。 不稔感染:この第3の機構では、ファージ吸着は通常ど
おりであるが、ファージの増殖は行われない。 これらの機構は、サンダース(SANDERS,M)の「Biochemi
e」,70,(1988),411〜421に詳細に記載
されている。
【0004】ファージ耐性乳酸菌については、すでに多
数の研究がなされ、発展している。参考として、幾つか
の研究を以下に例示する。ブレーゲルズ(VLEGELS)らの
「Neth.Milk and Dairy J.」43,(1989),24
5〜259;サンダース(SANDERS)およびクラエンハマ
ー(KLAENHAMMER)の「Applied and Environ.Microbiol.」
(1983),vol46,1125〜1133;これらの
文献は、ファージ吸着を阻害するプラスミドに関する。
ジャルビス(Audrey W.JARVIS)の「Applied and Environ.
Microbiol.」(1983年3月),777〜783;EP
−A3−0208468;コフェイ(COFFEY)らの「Net
h.Milk and Dairy J.」43,(1989),229〜
244;クラエンハマーおよびサノツキー(SANOZKY)の
「Journal of General Microbiol.」(1985),13
1,1531〜1541;ダーマツ(DURMAZ)らの「J.
Bact.」(1992),7463〜7469;マクランズ
ボロー(McLANDSBOROUGH)らの「Applied and Environ.Mic
robiol.」(1995),2023〜2026;これらの文
献は、不稔感染機構によってファージ耐性を与えるプラ
スミドについて記載している。ヨーゼフセン(JOSEPHSE
N)およびクラエンハマーの「Plasmid」23,71〜7
5,(1990);モイニュー(MOINEAU)らの「Applied
and Environ.Microbiol.」(1995),2193〜22
02;米国特許第4883756号;ゴーチエ(GAUTIE
R)およびチョピン(CHOPIN)の「Applied and Environ.M
icrobiol.」(1987),53,923〜927;最後の
これらの文献は特に、制限/修飾機構によってファージ
耐性を与えるプラスミドについて記載している。
【0005】特許出願EP−A1−452224にも、
少なくとも一つのファージ耐性機構をもつDNA配列が
記載されている;このDNA配列は、1991年4月9
日にCNCM(コレクシオン・ナシオナル・ドゥ・クル
チュール・ドゥ・ミクロオルガニスム、アンスティテュ
・パステュール、パリ、フランス)に寄託番号I−10
70にて寄託された大腸菌に存在するプラスミドpPF
144−1の機能性部分である約3.3kbのHindIII-
HindIII断片を含んでいる。1990年4月12日にC
NCMに寄託番号I−940にて寄託された供与菌株ラ
クトコッカス・ラクチスsspラクチスS91と、マッ
ケイ(McKEY)らの(1977)「J.Bacteriol.」257〜2
65に記載されている菌株ラクトコッカス・ラクチスs
spラクチスC2−LLから誘導された受容菌株ラクト
コッカス・ラクチスsspラクチスS45の交差によっ
て得られる交差接合体である、1990年4月12日に
CNCMに寄託番号I−945にて寄託されたラクトコ
ッカス・ラクチスsspラクチス菌株に含まれるプラス
ミドpPF144−1から、この約3.3kbのHindII
I−HindIII断片は単離された。この研究では、この3.
3kbのHindIII−HindIIIDNA配列から、それ単独
でファージ耐性を与える1.9kbのDNA配列が単離
された。この約1.9kbの新規なDNA配列は、EP
−A1−643134に記載された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業的(特
に乳業)利益対象となる菌株に、少なくとも一つのファ
ージ耐性機構を与えるような、新規な核酸配列および該
配列とハイブリッド形成するプラスミド、このような配
列またはこのようなプラスミドを含む乳酸菌(特に、ラ
クトコッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)類に属
する乳酸球菌(lactococci))、ならびにこのようなプラ
スミドを得るための菌株ラクトコッカス・ラクチスの使
用を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願人は、1990年
4月12日にCNCMに寄託番号I−943にて寄託さ
れたファージ耐性菌株ラクトコッカス・ラクチスssp
クレモリス(cremoris)S114のゲノムから、制限酵素
Sau3Aを用いた部分的切断によって、7.726kb
のDNA断片を単離した。このDNA断片は、それ単独
でファージ耐性を与え、一つまたはそれ以上のファージ
耐性機構をもつ。その配列は完全に決定されている。続
いて出願人は、この7.726kbの配列から、それ単
独でファージ耐性を与える817bpのDNA配列を単離
した。本発明は、少なくとも一つのファージ耐性機構を
もつ新規な核酸配列であって、 a)配列番号1の核酸配列を有するDNA配列; b)上記DNA配列またはその断片とハイブリッド形成
するDNA配列;および c)対応するmRNAおよびcDNA配列からなる81
7bpの配列。
【0008】配列番号2の配列は、配列番号1に対応す
るアミノ酸配列である。配列番号1のDNA配列は、次
の二つのオリゴヌクレオチドを用いるPCR法によって
得ることができる。
【0009】さらに詳しくは、本発明は、少なくとも一
つのファージ耐性機構をもち、配列番号1の配列を有す
るDNA配列に関する。さらに本発明は、上記配列番号
1のDNA配列と高度の相同性を有するDNA配列を有
するDNA配列に関する。ここで、高度の相同性とは、
ニードルマン(Needleman)およびブンシュ(Wunsch)の(1
970)「J.Mol.Biol.」48,443〜453に記載され
ている最適配列整頓法によって最大相同となるようによ
うに整頓する場合に、少なくとも70%、好ましくは少
なくとも80%のヌクレオチド配列(ヌクレオチドの総
数に対する同一ヌクレオチド対の比率)が相同であるこ
とを意味する。この方法は、特に、ウイスコンシン大学
のUWGCGソフトウエアにおいて使用する;ドゥブロ
ー(Devereux)らの(1984)「Nucl.Ac.Res.」12,8
711〜8721−オプションGAP。
【0010】本発明は特に、配列番号1のDNA配列ま
たはその断片とハイブリッド形成するDNA配列に関す
る。本明細書中で用いる語句「ハイブリッド形成」と
は、常套のハイブリッド形成状態を示し、さらに詳しく
は緊縮ハイブリッド形成状態を示す。本発明はさらに、
本発明の核酸配列のひとつで形質転換されたプラスミド
に関する。このようなプラスミドの一例として、当業者
には公知である慣例の技術によって本発明のDNA配列
がクローン化されたプラスミドpLAB205を挙げる
ことができる。本発明はさらに、少なくとも一つの上記
DNA配列またはプラスミドを含むファージ耐性乳酸
菌、好ましくはラクトコッカス・ラクチス類に属する乳
酸菌に関する。この核酸配列またはプラスミドは、接
合、転換、プロトプラスト融合または当業者には公知の
他の遺伝子移転法によって該乳酸菌に移入されたもので
ある。
【0011】本発明の核酸配列またはそれを含むプラス
ミドで有利に形質転換できる乳酸菌は、たとえばラクト
コッカス・ラクチスsspクレモリス、ラクトコッカス
・ラクチスsspラクチスおよびラクトコッカス・ラク
チスsspラクチスvar.ジアセチラクチスである。
このように形質転換されたこれらの菌株を用い、接合、
転換、導入、プロトプラスト融合または当業者には公知
の他の遺伝子移転法を行うことによって、工業的利益対
象となる菌株にファージ耐性機構を伝達することができ
る。この伝達機構は、プラスミドまたは他の細菌ゲノム
の一部によって行なわれる。プラスミドで行うならば、
接合が有利である。本発明はさらに、このようにして得
られた工業的利益対象となるファージ耐性菌株に関す
る。
【0012】本発明は、次の実施例の補助によってさら
に明確に理解することができよう。実施例は、実験結果
およびそれに関する論議からなる。これらの実施例の幾
つかは、本発明の実行の目的で行われた実験であり、そ
の他は、本発明の具体例であるが、勿論これらは純粋に
本発明を説明するために行われたものである。これらの
実施例に記載された技術(当業者には公知である)のう
ち大部分のものは、サムブルック(Sambrook)、フリッチ
ュ(Fritsch)およびマニアチス(Maniatis)の“モレキュ
ラー・クローニング:実験室マニュアル",1989年
発行,コールド・スプリング・ハーバー・プレス,ニュ
ーヨーク(第2版)に詳細に説明されている。
【0013】
【実施例】実施例1 :7.276kb断片の調製 1990年4月12日に寄託番号I−943にてCNC
Mに寄託された菌株ラクトコッカス・ラクチスsspク
レモリスS114は、一つまたはそれ以上のファージ耐
性を含んでいる。さらに詳しくは、該菌株は、マッケイ
らの(1977)「J.Bacteriol.」,257〜265に記
載されている菌株ラクトコッカス・ラクチスC2−LL
から誘導された受容菌株ラクトコッカス・ラクチスS4
5へ、ファージφ53(グループI)およびφ59(グ
ループIII)に対する耐性を付与するプラスミドpPF
66を、接合によって移した。他のファージ耐性機構
が、菌株I−943に存在することもできる。それは、
菌株I−943のゲノムからDNAライブラリが構築さ
れたからである。菌株I−943のDNAを抽出し、制
限酵素Sau3Aで部分的に切断した。プラスミドpLD
P1を用いた。プラスミドpLDP1は、プラスミドp
VA838[マクリーナ(Macrina)らの「Gene」19,
345〜353]から、HindIII部位(0)とEcoRI部
位(1523)の間の1523bpの断片の欠失および
EcoRI−HindIIIによって切断されるプラスミドpU
C18[ヤニッシュ−ペロン(Yanisch-Perron)らの
(1985)「Gene」,33,103〜119]の多重ク
ローニング部位に対応する54塩基対と該断片の置換に
よって誘導される。プラスミドpLDP1はBamHI部
位で切断され、付着端はアルカリホスファターゼで脱ホ
スホリル化される。プラスミドの混合物とSau3A断片
をT4CNAリガーゼで連結し、これを用いて菌株大腸
菌TG1を形質転換する(LB培地+エリスロマイシン
200μg/mlで選択)。1000000個のクローン
が得られる。
【0014】1000000個のクローンを混合し、全
プラスミドDNAを抽出し、菌株ラクトコッカス・ラク
チスMG1363を形質転換するのに用いる。このこと
は、ガッソン(Gasson,M.J.)の(1983)「J.Bacterio
l.」,154,1〜9に記載されている。形質転換菌株
は、以後ラクトコッカス・ラクチスS56またはS59
と称する。形質転換体を、M17+エリスロマイシン5
μg/ml+グルコース0.5%の入ったディッシュに、1
ディッシュ当たり500個のクローンの割合で配し、3
0℃のオーブン中で30時間放置する。M17培地は、
ターザヒ(TERZAGHI)らの(1975)「Appl.Environ.
Microbiol.」29,807〜813に記載されている。
次いで、M17+グルコース0.5%の入ったディッシ
ュ上に、1ディッシュ当たり108個のファージφ59
(グループIII)を加え、ベルベット複製技術によっ
て、これらのクローンを複製する。この試験を行った3
600個のクローンものうち、6個のクローンにファー
ジφ59に対する耐性が見出される。このような耐性ク
ローンの一つをファージの型について試験すると、全体
としての耐性はφ59に対するものであるが、一部φ5
3に対する耐性を示す。このクローン中に存在するプラ
スミドpLDP1は、約7.5kbの断片を含む。pL
DP1および約7.5kbのこの断片を含むこの新規な
プラスミドをpLAB201と呼ぶ。この断片の核酸配
列を、サンガー(Sanger)らの方法(PNAS−US
A,14,5463−1977)で決定する;それは
7.276kbである。該配列を分析すると、この7.2
76kbの断片は、300塩基対以上のサイズの10個
の転写解読枠(ORF)を有することがわかる。
【0015】実施例2:エキソヌクレアーゼBAL31
による処理 pLDP1にはORF1に続いて単一のSalI切断部位
が存在する。プラスミドpLAB201をSalIで切断
し、エキソヌクレアーゼBAL31で処理する。BAL
31で処理したDNAをT4DNAリガーゼで再連結
し、TG1を再形質転換する(エリスロマイシン200
μg/mlで選択)。得られたすべてのプラスミドを抽出
し、これを用いてS56を形質転換する(エリスロマイ
シン5μg/mlで選択)。BAL31欠失のサイズおよ
び位置と、耐性表現型の喪失または維持の間の関係を比
較する。ファージ耐性はORF7と呼ばれる転写解読枠
が欠失する場合に消失することがわかる。
【0016】実施例3:PCRによる7.276断片の
内部断片の増幅 PCR(ポリメラーゼ鎖反応)(たとえば前述のマニア
チスらの研究に記載されている)によって、2つの適当
に選択したオリゴヌクレオチドの間に含まれるDNA断
片の増幅することができる。この増幅されたDNAは、
該オリゴヌクレオチドが制限部位を提供するならば、容
易にクローン化することができる。事実、このようなオ
リゴヌクレオチドの配列には、その5'末端に、10〜
12塩基対(たとえば制限部位を構成する6塩基対)か
らなる増幅される異種部分のDNAを含めることができ
る。この実施例では、次のオリゴヌクレオチドを合成す
る。 オリゴヌクレオチドEおよびDによって、ORF7を含
む817bpのDNA断片を増幅することができるよう
になる。このDNAは、オリゴヌクレオチドが提供する
制限部位のおかげで、EcoRI−EcoRI断片の形状で
増幅され、シャトルプラスミドpLDP1中にクローニ
ングすることが可能になる。このDNA断片は、菌株I
−943の全DNAから出発するPCRによって増幅す
る。PCR産物は、フェノール/クロロホルム抽出によ
って精製し、EcoRIで切断し、ベクターpLDP1中
にクローニングする。該断片をpLDP1中にクローニ
ングすることにより、菌株ラクトコッカス・ラクチスS
56中に移入することが可能になり、菌株エシャリヒア
・コリTG1中でも該組換えプラスミドの増幅を行った
後、該断片がファージ耐性を付与するかどうかを審査す
る。
【0017】実施例4:817bp断片によるファージ
耐性の付与 プラスミドpLAB205およびpLDP1を菌株ラク
トコッカス・ラクチスS56に移入する。得られたクロ
ーンのファージ耐性は、ファージφ53およびφ59を
用いる力価滴定(PFU/ml)を行って試験する。
【表1】 菌株 ファージφ53(I) ファージφ(III) 力価 プレートのサイズ(mm) 力価 プレートのサイズ(mm) S56 4.109 3 6.108 2 S56(pLDP1) 4.109 3 4.108 2 S56(pLAB205) 2.108 0.5 6.103 0.5 PFU/ml=ml当たりのプレート形成単位
【0018】
【配列表】
【0019】配列番号:1 配列の長さ:817塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) ハイポセティカル:ノー アンチセンス:ノー 起源: 生物名:ラクトコッカス・ラクチス 配列の特徴: 特徴を表す記号:CDS 存在位置:157..690 配列: GTAAAAAGTA AAAACGTTAG AAATGGTGAT TTA
TTTTTCT TTTAATTAAT GATATTATTA 60 GTTAATAAAA TTAATTAGGA GATTTAAGTT GTG
AAGGATG TTTTGGATTA TATTATTTCT 120 GGTATAAGTA TATGTATATT TATTTTGGCA GTT
TAT ATG ATA AAG AAA ATT CCA 174
Met Ile Lys Lys Ile Pro
1 5 GAA ATG GTG AGT GAT AAA TTA AAA AGT
GAC AGA GAA TTT GAA TTT AAT 222 Glu Met Val Ser Asp Lys Leu Lys Ser
Asp Arg Glu Phe Glu Phe Asn 10 15
20 AAG GAG TTA CAG ATT GAT GAA TTT TAT
CGA AAA GAT GGG AAT CTG CAA 270 Lys Glu Leu Gln Ile Asp Glu Phe Tyr
Arg Lys Asp Gly Asn Leu Gln 25 30
35 CAG ATT ATG ATG AAC TGG ACC GAA CTT
GCA ATT GAT ACA AAT GCA ATG 318 Gln Ile Met Met Asn Trp Thr Glu Leu
Ala Ile Asp Thr Asn Ala Met 40 45
50 GAG TCG CTT GAT TCT AAG AAC GGA CAG
AAA AAA TTA CGG AAG CTT GTT 366 Glu Ser Leu Asp Ser Lys Asn Gly Gln
Lys Lys Leu Arg Lys Leu Val 55 60
65 70 CAA GAA ACA CTT GGA TAT GGT TCA GGA
AGA ACA GTT AAA TTA CTA ACA 414 Gln Glu Thr Leu Gly Tyr Gly Ser Gly
Arg Thr Val Lys Leu Leu Thr 75
80 85 GAA ATG CTT CAA GAA AGT TAT CGA AGT
AAT GAT ACT GAA TCA GAA AAT 462 Glu Met Leu Gln Glu Ser Tyr Arg Ser
Asn Asp Thr Glu Ser Glu Asn 90 95
100 ACT GAA TCA GGA AAT AAT GAA TCA GAA
AAT AAT GAA TCT ATA AAT AGG 510 Thr Glu Ser Gly Asn Asn Glu Ser Glu
Asn Asn Glu Ser Ile Asn Arg 105 110
115 TCT TCT GCC ACT ATA ATG TTG CTG TTG
GCA ATG GTT GTT TCT TCT CTA 558 Ser Ser Ala Thr Ile Met Leu Leu Leu
Ala Met Val Val Ser Ser Leu 120 125
130 AAG GAA GAT TTT ACT GGA CAA AAA GTT
GAC CCA TTA GAT GTC CTT AAA 606 Lys Glu Asp Phe Thr Gly Gln Lys Val
Asp Pro Leu Asp Val Leu Lys 135 140
145 150 ATA AAA CTC ACT GAC TAT TAT AAT CAT
GAG GGA TTA TTT AAA GAA CTT 654 Ile Lys Leu Thr Asp Tyr Tyr Asn His
Glu Gly Leu Phe Lys Glu Leu 155
160 165 TTT GAA AGT GTA AAT AAC AAA CTA GGA
GTT GAA GTT TAA TAATGGAAAT 703 Phe Glu Ser Val Asn Asn Lys Leu Gly
Val Glu Val 170 175 TAATTTTATA GCTCTGGCCT TTGCATCTGT TAT
TGTAGGT GGGGTATTCA TTGGAATATT 763 TATTCTGGTT TACAAATGGT TGAAGAAATG ATA
AGTATAG CTAGACTATG AAAA 817
【0020】配列番号:2 配列の長さ:178アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 Met Ile Lys Lys Ile Pro Glu Met Val
Ser Asp Lys Leu Lys Ser Asp 1 5
10 15 Arg Glu Phe Glu Phe Asn Lys Glu Leu
Gln Ile Asp Glu Phe Tyr Arg 20 25
30 Lys Asp Gly Asn Leu Gln Gln Ile Met
Met Asn Trp Thr Glu Leu Ala 35 40
45 Ile Asp Thr Asn Ala Met Glu Ser Leu
Asp Ser Lys Asn Gly Gln Lys 50 55
60 Lys Leu Arg Lys Leu Val Gln Glu Thr
Leu Gly Tyr Gly Ser Gly Arg 65 70
75 80 Thr Val Lys Leu Leu Thr Glu Met Leu
Gln Glu Ser Tyr Arg Ser Asn 85
90 95 Asp Thr Glu Ser Glu Asn Thr Glu Ser
Gly Asn Asn Glu Ser Glu Asn 100 105
110 Asn Glu Ser Ile Asn Arg Ser Ser Ala
Thr Ile Met Leu Leu Leu Ala 115 120
125 Met Val Val Ser Ser Leu Lys Glu Asp
Phe Thr Gly Gln Lys Val Asp 130 135
140 Pro Leu Asp Val Leu Lys Ile Lys Leu
Thr Asp Tyr Tyr Asn His Glu 145 150
155 160 Gly Leu Phe Lys Glu Leu Phe Glu Ser
Val Asn Asn Lys Leu Gly Val 165
170 175 Glu Val
【0021】配列番号:3 配列の長さ:31塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) ハイポセティカル:ノー 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc signal 存在位置:6..11 他の情報:/機能=EcoRI制限部位 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc structure 存在位置:12..31 他の情報:/機能=配列番号1のヌクレオチド1〜20
に対する配列相同性 配列: TACGTGAATT CGTAAAAAGT AAAAACGTTA G 31
【0022】配列番号:4 配列の長さ:31塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) ハイポセティカル:ノー 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc signal 存在位置:6..11 他の情報:/機能=EcoRI制限部位 配列の特徴: 特徴を表す記号:misc structure 存在位置:12..31 他の情報:/機能=配列番号1のヌクレオチド789〜
817に対応するcDNAに対する配列相同性 配列: TACGTGAATT CTTTTCATAG TCTAGCTATA C
31
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マルレーヌ・ダロイオー フランス31320カスタネ(番地の表示なし) レジデンス・デゾルム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つのファージ耐性機構をも
    つ核酸配列であって、 a)配列番号1の核酸配列を有するDNA配列; b)上記DNA配列またはその断片とハイブリッド形成
    するDNA配列;および c)対応するmRNAおよびcDNA配列からなる配
    列。
  2. 【請求項2】 少なくとも一つのファージ耐性機構をも
    ち、配列番号1の核酸配列または該配列番号1の核酸配
    列と高度の相同性を有する核酸配列を有するDNA配
    列。
  3. 【請求項3】 少なくとも一つのファージ耐性機構をも
    ち、請求項1に記載の核酸配列を含むプラスミド。
  4. 【請求項4】 少なくとも一つのファージ耐性機構をも
    ち、請求項2に記載のDNA配列を含むプラスミド。
  5. 【請求項5】 請求項3または4のいずれかに記載のプ
    ラスミドを少なくとも一つ含むファージ耐性乳酸菌。
  6. 【請求項6】 工業的利益対象となる菌株にファージ耐
    性機構を与えるための請求項5に記載の乳酸菌の使用。
JP8216308A 1995-08-18 1996-08-16 少なくとも一つのファージ耐性機構をもつ核酸配列およびプラスミド、それらを含む細菌およびその使用 Pending JPH09107979A (ja)

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FR9509913A FR2737896B1 (fr) 1995-08-18 1995-08-18 Sequence d'adn et plasmides comprenant au moins un mecanisme de resistance aux phases, bacteries les contenant et leur utilisation

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AU (1) AU722223B2 (ja)
CA (1) CA2183196A1 (ja)
FR (1) FR2737896B1 (ja)
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FR2737896B1 (fr) 1997-11-07
US5712150A (en) 1998-01-27
AU722223B2 (en) 2000-07-27
CA2183196A1 (en) 1997-02-19
FR2737896A1 (fr) 1997-02-21
AU6210696A (en) 1997-02-20
NZ299182A (en) 1998-07-28
EP0764723A1 (fr) 1997-03-26

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