JPH09104996A - 酸性光沢Sn−Ni合金めっき液 - Google Patents

酸性光沢Sn−Ni合金めっき液

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JPH09104996A
JPH09104996A JP28252395A JP28252395A JPH09104996A JP H09104996 A JPH09104996 A JP H09104996A JP 28252395 A JP28252395 A JP 28252395A JP 28252395 A JP28252395 A JP 28252395A JP H09104996 A JPH09104996 A JP H09104996A
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concentration
bath
plating
nickel
hydrochloric acid
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Takayuki Tamura
隆之 田村
Yukio Yasuda
幸夫 安田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸性浴を使用した電気めっきにより、光沢の
あるSn−Ni合金めっき層を形成する。 【解決手段】 この酸性光沢Sn−Ni合金めっき液
は、第一スズ塩,ニッケル塩及び低濃度の塩酸又は硫酸
を含むめっき浴に、光沢化剤としてナフチルエチレンジ
アミン,更に各種の光沢化助剤を添加している。Sn濃
度の高い浴から低い浴にかけて、耐食性が最も良好とさ
れる原子比でSn:Ni=1:1に近い組成をもつ光沢
合金めっき層が高速度で得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐食性,耐摩耗
性,色調等に優れたSn−Ni合金めっき層を形成する
めっき浴に関する。
【0002】
【従来の技術】Sn−Ni合金の電着皮膜は、合金めっ
きの中でも特に耐食性,耐摩耗性に優れ、接触抵抗が低
く、半田付け性や色調も良好である。このような特性を
活用して、Sn−Ni合金めっき層は、装飾用,防食
用,耐摩耗用,機能めっき用等を狙って電子部品,自動
車部品,自転車部品,精密機械等の広範な分野で使用さ
れている。Sn−Ni合金めっきには、フッ化物浴,ピ
ロリン酸浴等が通常使用される。しかし、フッ化物浴
は、有害ガスの発生が避けられず、また排水処理の問題
もある。ピロリン酸浴では、電流密度の適正範囲が狭
く、めっき速度の遅いため、操業性や生産性で問題があ
る。しかも、高濃度のリン化合物に対する排水処理も要
求される。
【0003】米国特許第2,926,124号明細書で
は、Sn及びNiの塩化物を溶かした塩酸浴を使用して
Sn−Ni合金めっきを施す方法を紹介している。しか
し、この酸性浴には光沢化剤が含まれていないため、通
常の電流密度で光沢めっき層を形成することができな
い。また、析出した結晶粒子が粗大になり易く、表面性
状が劣化し易い。本発明者等は、塩酸濃度を30容積%
とし、光沢化剤ナフチルエチレンジアミンと光沢化助剤
エチレングリコールを添加した浴について、通常の電流
密度で鏡面光沢をもつSn−Ni合金めっき層が得られ
ることを、金属表面技術第34巻第9号(1983)第
473〜479ページ及び金属表面技術第38巻第11
号(1987)第518〜523ページで発表した。し
かし、この浴は、塩酸が高濃度であるため、塩化水素の
一部蒸発に起因して酸濃度の調整が困難である。また、
Sn濃度が高くなると光沢化作用が失われ、光沢の得ら
れるSn濃度域が極めて狭く浴寿命が短くなる欠点があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高濃度塩酸
浴で発生する問題を解消すべく案出されたものであり、
塩酸濃度を10〜5容積%と一層低くした浴にSn及び
Niの塩を添加し、特定の光沢化剤及び光沢化助剤を加
えることにより、広範囲のSn濃度域にわたって鏡面光
沢をもつSn−Ni合金めっき層を高生産性で形成する
ことを目的とする。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明の酸性光沢Sn−
Ni合金めっき液は、その目的を達成するため、10〜
5容積%の塩酸又は硫酸を加えためっき浴に、光沢化剤
としてナフチルエチレンジアミンを添加し、高濃度の光
沢化助剤を使用することを特徴とする。本発明で使用さ
れる第一スズ塩としては、塩化第一スズ,硫酸第一ス
ズ,酢酸第一スズ,臭化第一スズ,ヨウ化第一スズ,シ
ュウ酸第一スズ,二リン酸第一スズ,エチルヘキサン酸
第一スズ等がある。ニッケル塩としては、塩化ニッケ
ル,塩化ニッケルアンモニウム,硫酸ニッケル,硫酸ニ
ッケルアンモニウム,硫酸ニッケルカリウム,スルファ
ミン酸ニッケル,酢酸ニッケル,炭酸ニッケル,臭化ニ
ッケル,ニッケルアセチルアセトネート,ギ酸ニッケ
ル,硝酸ニッケル,ヨウ化ニッケル,シュウ酸ニッケ
ル,ステアリン酸ニッケル,クエン酸ニッケル,次亜リ
ン酸ニッケル,リン酸ニッケル,酒石酸ニッケル,乳酸
ニッケル等がある。
【0006】本発明のめっき浴は、塩酸,硫酸等の酸で
調製される。塩酸及び硫酸は、単独であるいは混合溶液
として使用することができる。場合によっては、これら
酸の一部をナトリウム,カリウム,アンモニウム等の塩
化物や硫酸塩で置換して使用することもできる。光沢化
剤としてのナフチルエチレンジアミンは、芳香族化合物
であり、Sn−Ni合金層への吸着を促進する働きを有
する光沢化助剤と併用することによって、Sn−Ni合
金めっき層に鏡面光沢を付与する作用を呈する。ちなみ
に、光沢化助剤を含まず、ナフチルエチレンジアミンの
みを含むめっき浴では、光沢化作用をほとんど発現しな
い。
【0007】このような作用を呈する光沢化助剤として
は、メタノール,エタノール,エタノールアミン,ジエ
タノールアミン,トリエタノールアミン,ジエチルエタ
ノール,イソプロポキシエタノール,ジエチルエタノー
ルアミン,プロパノール類,プロパノールアミン,イソ
プロパノールアミン,メチルプロパノール類,メチルプ
ロパンジオール,ジメチルプロパノール,ジメトキシプ
ロパノール,ジエトキシプロパノール,ジメチルプロパ
ンジオール,ジエチルプロパンジオール,ブタノール
類,ジメチルブタノール類,ブタンジオール類,ブタン
ジオール系エーテル類、ジメチルブタンジオール,ペン
タノール類,ジメチルペンタノール,トリメチルペンタ
ンジオール類,エチルペンタノール,ヘキサノール類,
メチルヘキサノール,エチルヘキサノール,シクロヘキ
サノール類,エチルシクロヘキサノール類,ジメチルヘ
キサンジオール,ジメチルヘキシンオール,ジメチルヘ
キシンジオール,エチルヘキサンジオール,トリメチル
ヘキサノール,トリメチルシクロヘキサノール類,ジメ
チルヘプタンジオール類,トリメチレングリコール,ト
リメチレンクロロヒドリン,メチレングリコール系エー
テル類,テトラメチレングリコール,ペンタメチレング
リコール,ヘキサメチレングリコール,デカメチレング
リコール,エチレングリコール,ジエチレングリコー
ル,ジエチレングリコールモノクロロヒドリン,トリエ
チレングリコール,トリエチレングリコールモノクロロ
ヒドリン,テトラエチレングリコール,平均分子量20
0〜4,000,000のポリエチレングリコール,エ
チレンクロロヒドリン,エチレングリコール系エーテル
類,ジエチレングリコール系エーテル類,トリエチレン
グリコール系エーテル類,テトラエチレングリコール系
エーテル類,ペンタエチレングリコール系エーテル類,
ヘキサエチレングリコール系エーテル類,ヘプタエチレ
ングリコール系エーテル類,オクタエチレングリコール
系エーテル類,プロピレングリコール,プロピレンクロ
ロヒドリン,プロピレングリコール系エーテル類,グリ
セロール,グリセロールジクロロヒドリン,グリセロー
ルモノクロロヒドリン,グリセロール系エーテル類,エ
リトリトール,ペンタエリトリトール,アリルアルコー
ル,クロチルアルコール,プロパルギルアルコール,グ
リコール酸,グリコール酸塩,乳酸,乳酸塩,リンゴ
酸,リンゴ酸塩,酒石酸,酒石酸塩,クエン酸,クエン
酸塩等がある。これらの化合物は単独で、あるいは2種
以上を複合させて液状又は粉末状の光沢化助剤として使
用される。
【0008】本発明に従っためっき浴は、金属第一スズ
として1〜600g/l,金属ニッケルとして10〜2
50g/lを含み、塩酸濃度は30容積%未満,硫酸濃
度30容積%未満の範囲にあることが好ましい。このよ
うな濃度のめっき浴からは、約50%以上の電流効率で
耐食性良好な組成からなる合金層を得ることが期待され
る。塩酸濃度は、通常10容積%に調整される。しか
し、高いスズ濃度で建浴する場合、光沢化助剤濃度を高
く、あるいは塩酸を5容積%程度に下げて硫酸を5容積
%添加することにより、低いスズ濃度と変わらない鏡面
光沢が得られる。このようなSn−Ni合金めっき浴に
対し、ナフチルエチレンジアミン・2塩酸塩を光沢化剤
として0.1〜50g/l添加する。操業中、光沢化剤
の一部はめっき層内に吸蔵され、それによる消耗はSn
濃度,光沢化助剤濃度,適用電流密度により大きく変化
する。吸蔵量が多いときは、この範囲内で高い濃度の方
を用いる。
【0009】光沢化助剤は、液状のものでは、最低1容
積%から、最高で水無添加の光沢化助剤中に金属塩及び
酸を溶かし込んだ濃度までの範囲で、めっき浴に添加さ
れる。粉末状の光沢化助剤を使用する場合には、1g/
l〜飽和濃度までの範囲でめっき浴に添加される。光沢
化助剤は、その種類によって添加量が異なり、同一の光
沢化助剤であってもSn濃度が変わるときには濃度の調
整を必要とする。望ましいめっき浴としては、濃度30
0g/lの塩化ニッケル六水和物,濃度30〜150g
/lの塩化第一スズ二水和物,5〜25容積%の塩酸,
10〜80容積%のエチレングリコール,3〜10g/
lのナフチルエチレンジアミン・2塩酸塩を含む組成が
ある。この組成をもつめっき浴を65〜90℃に保持す
ると、400〜700アンペア毎平方メートルの高電流
密度の下でも密着性が良好で鏡面沢面をもつめっき層が
得られる。塩酸濃度を高くするとき、低温のめっき浴で
も光沢面が得られる。ただし、高塩酸濃度では、塩化第
一スズの濃度を低く設定する必要がある。
【0010】本発明の光沢Sn−Ni合金めっき浴は、
静止状態であるいは機械攪拌されながら電気めっきに使
用される。 めっき条件としては、電流密度10〜50
00アンペア毎平方メートル,浴温50〜110℃が採
用される。陽極には、ニッケル板単独、ニッケル板とス
ズ板とを組み合わせたもの,Sn−Ni合金板等が使用
される。陰極は、被めっき材料であり、鉄素地,あるい
は鉄に銅又はニッケルを電解被覆した表面,プラスチッ
ク材料に銅,ニッケル等の無電解めっきを施した表面等
が使用される。 本発明のめっき浴から析出するSn−
Ni合金めっき層は、原子比率でSn:Ni=1:1
(Sn量で67重量%)に近い組成をもっており、耐食
性が非常に優れている。浴中のスズ濃度を金属濃度比
[=Sn/(Sn+Ni)]で表した量が0.10から
0.60まで大きく変化しても、合金層のSn含有量
は、電流密度の影響を考慮しても目標値±7重量%の範
囲に入り、安定して所定組成のSn−Ni合金めっき層
が形成される。また、ニッケル単独陽極を使用しても、
比較的長い浴寿命を保つことができる。このことは、品
物の形状に応じて部分的に電流密度の変化がある場合で
も、めっき層の組成に及ぼす影響を抑制できることを意
味する。めっき中に多少の塩酸蒸気を発生する場合があ
るが、発生した塩酸蒸気は換気装置で容易に排気され
る。めっき廃液は、中和により金属イオンを分離し、活
性汚泥で有機物を取り除くことによって処理される。
【0011】
【発明の実施の形態】Sn及びNiの塩化物を溶かした
酸性めっき浴から合金めっきを行う場合、ナフチルエチ
レンジアミンが存在すると、析出したSn−Ni合金め
っき層の光沢が改善される。これは、ナフチルエチレン
ジアミンがめっき表面に吸着することにより結晶粒の粗
大化が抑制され、結果として平滑な光沢面が形成するも
のと考えられる。たとえば、光沢化剤無添加の浴から析
出しためっき層の表面は粒子径3〜4マイクロメ−トル
の粗大結晶であるが、光沢化剤添加浴から得られためっ
き層の表面では0.2〜0.3マイクロメ−トルの微細
結晶が均一に分散している。ナフチルエチレンジアミン
は、光沢化助剤が吸着促進剤として働くことによって、
Sn−Ni合金層についてのみ吸着される特性を示し、
Sn又はNi単独の金属の場合には全く吸着しない。し
かも、ナフチルエチレンジアミン吸着層は、合金表面上
で水素発生に対し触媒作用を呈し、活性化した水素原子
の同時吸着を促進させ、両者の相乗作用によって結晶粒
が加速度的に微細化し、光沢化作用が一層顕著になるも
のと推察される。
【0012】本発明者等は、このような観点からナフチ
ルエチレンジアミンとエチレングリコールとを併用する
とき、広い電流密度範囲にわたって鏡面光沢をもつSn
−Ni合金めっき層が得られることを前掲の金属表面技
術第34巻第9号(1983)第473〜479ページ
等で発表した。しかし、前に報告しためっき浴では、塩
酸濃度が30容積%であるため塩酸蒸気の発生が多く、
作業環境を悪化する虞れがある。また、図1の曲線3で
示されるように、浴中のSn濃度が少し高くなると、め
っき層中の光沢化剤の吸着量が激減し、光沢も急速に失
われていく。すなわち、30容積%の塩酸浴では、20
容積%エチレングリコールの時が最も吸着量が多くな
り、エチレングリコール濃度を変えてもこれ以上の吸着
が期待できない。合金層のSn含有量は、浴中のSn濃
度比よりも高いため、めっき開始時にはSn濃度をなる
べく高く設定しておかねばならないが、上限が抑えられ
るため光沢めっきとして得られる浴寿命が極めて短く、
かえって浴の調整に手間取ることになる。すなわち、S
n濃度の極く低い限られた範囲の下でしか光沢めっきを
得ることができず、浴寿命の点から実用化に近付けるこ
とは困難である。また、光沢化助剤の種類についても報
告しておらず、めっきの色調を好みによって変えること
もできない。
【0013】これに対し、本発明のめっき浴は、低濃度
の塩酸酸性又は硫酸酸性浴に特定された組み合わせで光
沢化剤及び光沢化助剤を添加しているので、通常より高
い電流密度で密着性に優れ、鏡面光沢の艶をもったSn
−Ni合金めっき層が得られる。すなわち、図1に曲線
1及び曲線2として示すように塩酸濃度を低く保ち、エ
チレングリコール濃度を調整することにより、高いSn
濃度域においても光沢化剤の吸着量が安定し、広いSn
濃度域で良好な光沢めっきが得られることになる。ま
た、浴中の金属濃度比[=Sn/(Sn+Ni)]が数
倍に変化しても、合金層の組成及び光沢状態がほぼ一定
しており、浴濃度管理の幅を広く取れるため、作業時の
保守が容易になる。更に、Ni単独を陽極として使用す
る場合にあっても、塩化第一スズを補充することにより
一定期間浴の調整を必要とすることなく、安定した合金
めっきを継続することが可能となる。
【0014】また、光沢化助剤として多様な化合物が使
用でき、その化合物の選択によってめっき層の色調を調
整することもできる。Sn−Ni合金めっき層は、青み
がかった光沢のクロムめっき層に比較してわずかにピン
クがかった色調を呈する。光沢化助剤の種類を変えるこ
とによってナフチルエチレンジアミンの吸着量を変化さ
せると、少しずつ色合いの異なる黒褐色がかった優美な
落ち着いた色調の光沢面になる。たとえば、後述の実施
例に示した1,3−ブタンジオールやプロピレングリコ
ールを光沢化助剤に使用すると、ナフチルエチレンジア
ミンの吸着量を一層多くすることができ、同一組成の合
金層であっても多様な色調の変化を与えることができ
る。形成されたSn−Ni合金めっき層は、マイクロビ
ッカース硬さHv650以上の高い硬度をもっており、
密着性も良好である。たとえば、銅板や鉄板上に厚みが
約0.025ミリメートルのめっきを施した後、曲げ半
径4ミリメートルの曲げ試験機に銅板又は鉄板を挟み、
前後に90度繰返し曲げを100回以上繰り返してもめ
っき層の剥離が見られない。また、耐食性も特に優れて
おり、指紋付着箇所からの変色がなく、長期間にわたる
屋外暴露試験においても変色がみられない。
【0015】
【実施例】表1及び表2に示すように、塩化ニッケル六
水和物の濃度を一定にして塩化第一スズの濃度は金属濃
度比[Sn/(Sn+Ni)]を0.18〜0.52
(塩化第一スズ二水和物としては31〜150g/l)
に調製された溶液を使用した。なお、ニッケル板を陽極
として使用し、めっき中に塩化第一スズを定期的に補充
し、塩化第一スズの濃度を所定範囲に維持した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表1及び表2に示す条件下で形成したSn
−Ni合金めっき層は、何れも艶のある鏡面を呈してい
た。同じめっき浴であっても塩酸濃度を半分の5容積%
にすると、光沢の得られるスズ濃度の領域が狭くなる傾
向が示された。そのため、同量の硫酸又は同モルの塩化
カリウムを添加する必要があった。ナフチルエチレンジ
アミンは、5g/lを超える濃度では吸着量に大きな変
化が見られなかったため、5g/l程度の濃度に維持さ
れるように調整した。得られたSn−Ni合金めっき層
は、塩化水素を含まないナフチルエチレンジアミンの吸
着量が1%程度であればクロムめっきに近い色調の光沢
を呈した。他方、ブタンジオール,プロピレングリコー
ル等を添加した浴では、吸着量が多くなり、やや黒みが
かった色調に変化した。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の光沢S
n−Ni合金めっき液においては、多様な光沢化助剤を
使用することができる。光沢化助剤の種類によって合金
めっき層における光沢化剤の吸着量が変化し、めっき層
の色合がクロムめっき色から深い黒褐色の色調へと多様
に変化する。なお、光沢化剤の吸蔵量は、吸光度法等の
分析によって求めることができる。このようにして形成
されたSn−Ni合金めっき層は、装飾用,防食用,耐
摩耗用等として幅広い用途が期待される。たとえば、家
電製品,自動車の内外装部品,自転車部品等で、クロム
めっき仕上げの代替えとして利用できる。また、半田付
け性が優れているので、電子部品にも適用され、Auめ
っきの下地めっき等として機能的用途も展開される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高電流密度400アンペア毎平方メートルで
析出させためっき層中のナフチルエチ レン ジアミンの
吸着量が塩酸濃度によって変化することを示すグラフ
【符号の説明】 曲線1:10容積%の塩酸浴で高濃度60容積%のエチ
レングリコールを含む浴 曲線2:10容積%の塩酸浴で低濃度40容積%のエチ
レングリコールを含む浴 曲線3:30容積%の塩酸浴で低濃度20容積%のエチ
レングリコールを含む浴

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一スズ塩,ニッケル塩及び塩酸又は硫
    酸を含み、光沢化剤としてナフチルエチレンジアミンと
    光沢化助剤を添加した酸性光沢Sn−Ni合金めっき
    液。
JP28252395A 1995-10-04 1995-10-04 酸性光沢Sn−Ni合金めっき液 Pending JPH09104996A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015521237A (ja) * 2012-05-25 2015-07-27 マクダーミッド アキューメン インコーポレーテッド 低酸素含有量を有する銅電着物を製造するための添加剤

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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