JPH09104102A

JPH09104102A - 印刷装置

Info

Publication number: JPH09104102A
Application number: JP26387795A
Authority: JP
Inventors: Kenichi Furuhata; 憲一古旗
Original assignee: Toshiba Chemical Corp
Current assignee: Kyocera Chemical Corp
Priority date: 1995-10-12
Filing date: 1995-10-12
Publication date: 1997-04-22

Abstract

(57)【要約】【課題】カラーフィルタの着色層形成などに好適し、
表面が平滑で寸法精度に優れたパターンを印刷形成する
ことができる印刷装置を提供する。【解決手段】本発明においては、送出しリール１３と
巻取りリール１４およびバックアップロール１５から、
転写基層付きフィルム１２の走行部９が構成され、この
フィルム走行部９と隣接して、主面に所定パターンの樹
脂製凸版１６を有しモータ等により駆動回転される転写
ロール１７が、凸版１６面が連続的に走行するフィルム
の転写基層１１と当接するように配置されている。ま
た、転写ロール１７の下方にガラス基板１８が配置さ
れ、フィルムから転写ロール１７の凸版１６面に転写さ
れた転写基層１１が、転写ロール１７の回転にしたがっ
てガラス基板１８上に転写されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は印刷装置に係わり、
特にマルチチップモジュール、プリント配線板、液晶デ
ィスプレイ用カラーフィルタ等の製造分野で、高精彩印
刷を行なうために好適する印刷装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年フラットパネルディスプレイは、高
画質、薄形、軽量などから、携帯型パソコン、自動車ナ
ビゲーションシステム、テレビ、ゲーム機などの分野で
急激に用途が広がりつつあり、中でも液晶ディスプレイ
は、軽量、低価格等の理由で、ＯＡ機器の表示装置を中
心にその使用領域が拡大している。

【０００３】ところで、自発的な発色のない液晶ディス
プレイのカラー化においては、カラーフィルタが使用さ
れており、バックライトからの白色光がカラーフィルタ
を透過することで色彩が表現されている。

【０００４】一般にカラーフィルタは、ガラス基板上に
ブラックマトリックスと呼ばれる遮光層と着色層とをそ
れぞれ設け、その上に透明なオーバーコート層（保護
膜）と透明電極とを順に形成して構成されており、着色
層においては、Ｒ（ Red）、Ｇ（ Green）、Ｂ（Blue）
の各色素が、液晶ディスプレイパネル上の各画素電極ご
とに１対１に対応し、モザイク配列、ストライプ配列、
トライアングル配列等のパターンに配列されている。最
近、このようなカラーフィルタの着色層を形成する方法
として、工数が非常に少なくて済み低コスト化が可能で
あることから、印刷法に期待が集まっている。一般的な
印刷方法を、以下に示す。

【０００５】（１）スクリーン印刷法メッシュ状のスクリーンに特定の版を持たせ、スクリー
ン上に載せた液状のインクをスキージにより圧着して、
スクリーン下に配置した基板にインクパターンを形成す
る。

【０００６】（２）フレキソ印刷法図４に示すように、ファンテンロール１でカップ２から
液状のインク３をかき上げ、アニロックスロール４上で
膜状にした後、この液膜を転写ロール５の樹脂製凸版６
の版面に転写し、さらにこの版面を基板７に接触させる
ことによりインクパターン８を転写形成する。

【０００７】（３）オフセット法（平版印刷法）ファンテンロールでカップから液状のインクをかき上
げ、インク伝達ロールでインクの液膜を調整した後、こ
の液膜をロール表面に形成した凹版に転写し、さらにブ
ランケットロールを介して基板に転写する。

【０００８】（４）凹版印刷法板状の凹版にドクターブレードにより液状のインクを流
し込み、この凹版を基板に直接接触させることによりパ
ターンを転写する。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの印刷
方法はいずれも通常の印刷分野で開発されたものであ
り、当該分野においては十分に機能しているが、カラー
フィルタの着色層形成のような高精度、高精彩、高機能
が要求される工業分野では、いずれの手法も要求を満足
させるまでに至らず、高精彩パターンの印刷に適したよ
り信頼性の高い印刷手法および印刷装置が求められてい
るのが現状であった。

【００１０】特にフレキソ印刷法は、その簡便な構成か
ら採用が強く求められているが、インクの粘度制御が難
しいばかりでなく、液膜の表面平滑性が悪い、インクパ
ターンの転写精度が劣る、基板に転写された残りのイン
クが新しいインクと混合するため異物を巻き込みやすい
などの問題があった。

【００１１】本発明は、これらの問題を解決し、かつフ
レキソ印刷の手法を具現化するためになされたもので、
カラーフィルタの着色層形成などに好適し、表面が平滑
で寸法精度に優れたパターンを印刷形成することができ
る印刷装置を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明の印刷装置は、主
層として転写基層を有するフィルムを、適度な張力をか
けながら連続的に走行させるフィルム走行機構と、主面
に所定のパターンを有する凸版が設けられ、前記転写基
層付きフィルムの走行路に沿って配置された転写ロール
とを備え、前記走行機構により走行する転写基層付きフ
ィルムの転写基層が、前記転写ロールの回転によりその
凸版面に転写され、次いで連続的に基板上に転写される
ように構成したことを特徴とする。

【００１３】本発明の印刷装置に使用される転写基層付
きフィルムは、ベースフィルムの上に主層として液状乃
至ペースト状または固体状（固形）の転写基層が設けら
れたフィルムであり、特に転写基層として、顔料のよう
な着色材が分散された樹脂組成物からなる固形または固
化した着色膜（着色固化膜）やはんだペースト塗膜、ソ
ルダーレジスト塗膜等を設けたドライフィルムが好適す
る。なお、液状乃至ペースト状の転写基層を有するフィ
ルムを使用する場合には、走行中あるいは後述する凸版
面への転写過程で、垂れ等の膜面異常が起きないよう
に、転写基層の粘度や膜厚を調整することが望ましい。

【００１４】このような転写基層付きフィルムは、通常
ベースフィルムの上に転写塗料または樹脂組成物を塗布
し、乾燥や硬化など必要な処理を加えて転写基層を形成
した後、必要があれば転写基層の上にカバーフィルムを
重ねて巻き取ることにより得られる。

【００１５】ここでベースフィルムとしては、ポリエチ
レン（ＰＥ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリエチレン
テレフタレート（ＰＥＴ）、ポリフェニレンサルファイ
ド（ＰＰＳ）、ポリイミド（ＰＩ）等のプラスチックか
らなるフィルム、金属箔、あるいは前記したプラスチッ
クフィルムと金属箔とをラミネートした多層フィルム等
を使用することができる。特に 3〜 200μm 厚のＰＥＴ
フィルムの使用が好ましいが、フィルム基材として必要
とされる要求に沿うものであれば、材質、厚さともに限
定されない。また、フィルム幅、長さに関しても特に限
定されない。このようなベースフィルム上に塗布される
転写塗料または樹脂組成物としては、所望のものを使用
することができる。例えば、カラーフィルタ製造用の着
色固化膜を形成するには、Ｒ、Ｇ、Ｂ各色の顔料を、酢
酸ビニル系、アクリル系等の樹脂溶液中に分散してなる
顔料分散型の塗料の使用が好適する。また、これらの転
写塗料等の塗布方式としては、リバースコート方式、グ
ラビアコート方式、マイクログラビアコート方式、バー
コート方式、ワイヤーバーコート方式、ギャップコート
方式、ナイフコート方式、ノズルコート方式、カーテン
コート方式、スプレーコート方式、エアロコート方式な
ど、各種の方式が例示される。さらに、このような塗料
等を塗布して得られる転写基層の上に必要に応じて被着
されるカバーフィルムとしては、ＰＥＴ、ＰＰＳ、Ｐ
Ｅ、ＰＰ、ＰＩ等のプラスチックフィルムを使用するこ
とができ、特に 3〜50μm 厚のＰＥあるいはＰＰフィル
ムの使用が好適する。

【００１６】本発明の印刷装置において、フィルム走行
機構は、フィルム送出し部と転写後のフィルム巻取り
部、およびバックアップロールのような張力付加部とか
ら構成される。フィルム送出し部には、通常転写基層付
きのフィルムがセットされるが、転写基層が設けられる
前のベースフィルムをセットし、送り出し後のベースフ
ィルムの上に連続的に転写基層を形成した後、後述する
転写部に導入するように構成することができる。また、
このようにフィルム送出し部と巻取り部との間で転写基
層を形成するように構成した装置においては、フィルム
をエンドレスな連続体にするとともに、フィルム巻取り
部の後に洗浄部を設け、洗浄部でベースフィルムを洗浄
した後再びフィルム送出し部に戻して送り出すように構
成することができる。

【００１７】本発明において、転写基層付きフィルムの
走行路に沿って配置される転写ロールは、円筒状のロー
ル本体の主面（ロール面）に所定のレリーフパターンを
有する凸版が設けられたものであり、前記フィルムの走
行を促す方向に回転するように駆動されている。凸版を
構成する材料としては、金属、金属酸化物、セラミック
ス等の無機材料や弾性に富む有機高分子材料等を使用す
ることができる。特に、合成樹脂からなる凸版を使用し
た場合には、転写基層への版面の密着性等に優れ、凸版
面に転写基層を効率良く転写移行させることができる。
ここで、凸版を構成する合成樹脂としては、例えばエポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリウレタン樹脂、シ
リコーン樹脂のような加工性が良好で寸法精度の高い樹
脂、あるいはこれらの樹脂にガラス繊維やカーボン繊維
等が配合された繊維強化プラスチック等を使用すること
ができる。また、感光性樹脂（フォトレジスト）を使用
するとともに、凸版面におけるパターンの形成を露光、
現像、洗浄のフォトリソグラフィプロセスを用いて行な
うことにより、より寸法精度の高いパターンを有する凸
版を形成することができる。本発明の印刷装置に使用
される基板は、材質、厚さともに特に限定されない。特
に液晶ディスプレイのカラーフィルタを製造する場合に
は、以下に示すガラス基板または透明合成樹脂からなる
基板が使用される。すなわちガラス基板としては、液晶
ディスプレイ用ガラス基板として通常使用されている、
コーニング社の7059タイプやNHテクノグラス社のNA45タ
イプのガラス基板を例示することができる。また透明合
成樹脂基板としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹
脂、フッ素化アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエ
ーテルスルフォン樹脂、ポリアリレート樹脂、4-メチル
-ペンテン-1樹脂のような、透明度が高く転写基層であ
る着色固化膜との接着性の良好な合成樹脂から成形され
た板状体、または厚さがより薄くロール状に巻装された
状態での取扱いが可能なフィルム等を使用することがで
きる。

【００１８】本発明の印刷装置においては、転写基層付
きフィルムが、フィルム走行機構により適度な張力が付
加されつつ連続的に走行され、この走行過程で、走行路
に沿って配置された転写ロールの凸版が、転写基層に適
度な押圧力で接触することにより、転写基層が転写ロー
ルの凸版面にそのパターンに則して移行する。こうして
転写ロールの凸版面に転写された転写基層は、転写ロー
ルの回転にしたがって、印刷パターンを形成すべき基板
の表面と適度な押圧力で接触することにより、基板上に
移行する。

【００１９】このように本発明の印刷装置においては、
高精彩のパターンの形成を行なうことができるうえに、
表面の平滑性が良好でエッジの変形等がない転写パター
ンを得ることができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。

【００２１】図１は、本発明の印刷装置の一実施例を模
式的に示す図である。

【００２２】図において、符号９はフィルム走行部を示
し、これは、ベースフィルム１０の上に主層として着色
固化膜のような転写基層１１が設けられた転写基層付き
フィルム１２の送出しリール１３と、フィルム巻取りリ
ール１４、およびこれらの中間に配置され、走行する転
写基層付きフィルム１２に裏面側から適度な張力を付加
するバックアップロール１５から成り、送出しリール１
３と巻取りリール１４とは、それぞれモータ等の駆動機
構（図示を省略。）により駆動され、互いに同期した速
度で回転するように構成されている。また、このような
フィルム走行部９のバックアップロール１５と隣接し
て、主面に所定のパターンを有する合成樹脂製の凸版１
６が設けられた転写ロール１７が、凸版１６面が連続的
に走行する転写基層付きフィルム１２の転写基層１１と
当接するように配置されている。そしてこの転写ロール
１７は、モータ等の駆動機構（図示を省略。）により駆
動され、当接部において転写基層付きフィルム１２の走
行を促す方向すなわち送出しリール１３およびバックア
ップロール１５の回転方向と反対の方向に、送出しリー
ル１３等の回転速度と同期した速度で回転するように構
成されている。さらに、転写ロール１７の下方には、ガ
ラス基板１８が、その上面と転写ロール１７の凸版１６
面との間に所定の間隔を保つように配置され、水平方向
に連続的に移動されている。

【００２３】このような構造の実施例の印刷装置によれ
ば、ロール状に巻装された転写基層付きフィルム１２
が、カバーフィルムがある場合はこれが剥離された後送
出しリール１３から送り出され、バックアップロール１
５により裏面側から適度な張力が付加されながら連続的
に走行する。そして走行過程で、このフィルムの転写基
層１１に、転写ロール１７の凸版１６面が適度な押圧力
で当接され、転写基層１１が凸版１６面にそのパターン
に則して移行する。次いで、転写ロール１７の凸版１６
面に転写された転写基層１１は、転写ロール１７の回転
にしたがって、その下方を連続的に移動するガラス基板
１８の上面に当接し、ガラス基板１８上に転写される。

【００２４】こうして転写基層付きフィルム１２の転写
基層１１を、連続的にガラス基板１８上に転写し、表面
の平滑性が良く寸法精度の高い印刷パターンを効率的に
形成することができる。

【００２５】次に、本発明の印刷装置の別の実施例を、
図２および図３に基づいて説明する。なお、これらの図
において、図１と同一の部分には同一の符号を付して説
明を省略する。

【００２６】図２に示す印刷装置においては、転写ロー
ル１７の下方に、合成樹脂等からなる基板フィルム１９
の送出しリール２０と巻取りリール２１およびこれらの
間に配置されたバックアップロール２２から成るフィル
ム移動機構２３が配置されている。そして、送出しリー
ル２０から送り出された基板フィルム１９が、バックア
ップロール２２により裏面側から適度な張力が付加され
た状態で、かつフィルム上面と転写ロール１７の凸版１
６面との間に所定の間隔を保ちながら水平方向に移動
し、転写ロール１７の凸版１６面に転写された転写基層
１１が、基板フィルム１９の上面にさらに転写されるよ
うになっている。

【００２７】このような印刷装置によれば、転写基層付
きフィルム１２の転写基層１１を、合成樹脂製の基板フ
ィルム１９上に効率的に転写し、表面の平滑性が良く寸
法精度の高いパターンを印刷形成することができる。

【００２８】また、図３に示す印刷装置においては、フ
ィルム走行部９の送出し部リール１３とバックアップロ
ール１５との間に、転写塗料の塗布槽２４が設けられ、
送出しリール１３により送り出されたベースフィルム１
０が、塗布槽２４を通ることにより、その主面に転写塗
料が塗布され転写基層１１が形成された後、バックアッ
プロール１５を通過し、転写基層１１が転写ロール１７
の凸版１６面に連続的に転写されるようになっている。
また、転写ロール１７の下方に基板フィルム１９の移動
機構２３が配置されており、送出しリール２０から送り
出され適度な張力が付加された状態で水平方向に移動す
る基板フィルム１９に、転写ロール１７の凸版１６面に
転写された転写基層１１が転写されるようになってい
る。

【００２９】このような実施例の印刷装置によれば、ベ
ースフィルム１０上に設けられた転写基層１１を合成樹
脂製の基板フィルム１９上に効率的に転写し、表面の平
滑性が良く寸法精度の高いパターンを印刷形成すること
ができる。また、ベースフィルム１０上への転写基層１
１の形成と、転写ロール１７を介した転写基層１１の転
写とを、同一工程で連続的に行なうことができ、よりい
っそう生産性を向上させることができる。

【００３０】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の印刷装置によれば、フレキソ印刷の手法により表面の
平滑性が良く寸法精度の高い印刷パターンを形成するこ
とができる。したがって、マルチチップモジュール、プ
リント配線板、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ等の
製造分野のように、膜厚制御等が難しく高精彩に対応で
きなかった工業的分野において、高精彩印刷を好適に行
なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のフレキソ印刷装置の一実施例を模式的
に示す図。

【図２】本発明の別の実施例を模式的に示す図。

【図３】本発明のもう一つ別の実施例を模式的に示す
図。

【図４】従来からのフレキソ印刷方法を模式的に示す
図。

【符号の説明】

１２……転写基層付きフィルム１３……送出しリール１４……巻取りリール１５……バックアップロール１６……合成樹脂製凸版１７……転写ロール１８……ガラス基板１９……合成樹脂等の基板フィルム２３……フィルム移動機構２４……転写塗料の塗布槽

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】主層として転写基層を有するフィルム
を、適度な張力をかけながら連続的に走行させるフィル
ム走行機構と、主面に所定のパターンを有する凸版が設
けられ、前記転写基層付きフィルムの走行路に沿って配
置された転写ロールとを備え、前記走行機構により走行
する転写基層付きフィルムの転写基層が、前記転写ロー
ルの回転によりその凸版面に転写され、次いで連続的に
基板上に転写されるように構成したことを特徴とする印
刷装置。