JPH0910341A - 防災用頭巾 - Google Patents

防災用頭巾

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JPH0910341A
JPH0910341A JP7184811A JP18481195A JPH0910341A JP H0910341 A JPH0910341 A JP H0910341A JP 7184811 A JP7184811 A JP 7184811A JP 18481195 A JP18481195 A JP 18481195A JP H0910341 A JPH0910341 A JP H0910341A
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JP
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hood
pillow
folded
sides
disaster prevention
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JP7184811A
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English (en)
Inventor
Yoichi Taniyama
陽一 谷山
Akinori Watanabe
紀典 渡邊
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Kanebo Ltd
Taisei Co Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Taisei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】表面はアラミド繊維織物、裏面は綿織物で、中
間にフェノール樹脂繊維のフェルト層が挿入された構造
を有する頭巾で、折り畳むと長方形で表裏2枚重なった
状態となり、長方形の長辺及び短辺の一方は表裏2枚が
互いに接続されて一体に縫製され、長辺の接続部分の表
面側には短冊状の夜間標識用シートが取り付けられ、更
に2枚が接続されていない長辺及び短辺が交わる部分の
長辺側に表裏の2枚を繋ぐマジックテープを取り付けて
なる、開いて被れば頭巾となり、折り畳めば座蒲団とな
る防災用頭巾である。枕と組み合わせても使用できる。 【効果】本発明は布製の防災用頭巾にハイテク素材を使
用することによって、従来品よりも格段に高い耐切創
性、耐突刺性、耐熱性、耐炎性及び耐磨耗性を付与する
と共に耐衝撃性をも改善したものである。更に、この頭
巾は常に身近で使用する座布団或いは枕に組み込んであ
るから、暗闇でも直ちに着用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は地震や火事等の災害の再
に使用する防災用頭巾に関するもので、更に詳しく述べ
ると耐切創性及び耐磨耗性に優れたアラミド繊維織物と
耐熱性が優れたフェノール樹脂繊維のフェルトを含み、
通常は座布団或いは枕として使用され災害時は防災用頭
巾として使用される。
【0002】
【従来の技術】布製の防災用頭巾は第2次大戦中に広く
使用されその後も災害時或いは災害に備えて準備されて
いる。その構造は一般に表面及び裏面は綿織物で中に綿
を入れた頭巾である。しかし、頭巾の素材である綿織物
や内部に入っている綿は、防災用頭巾に必要な耐切創性
及び耐磨耗性、耐熱性が充分ではない。内部に綿の代わ
りに真綿をいれると耐切創性が或る程度向上すると言わ
れて使用される場合もあった。
【0003】しかし、この様な構造の頭巾では災害時の
過酷な使用環境を考えるとその強度や耐熱性が甚だ不充
分であった。更に、布製の防災用頭巾については上部か
ら重量物が落下した場合の打撲傷を防止する耐衝撃機能
が低い欠点も指摘されていた。
【0004】また、防災用頭巾が必要となる様な災害は
極めて稀にしか発生しない。このためこの様な頭巾を備
えていても長期間使用しなかった時は災害が発生しても
その保管場所が分からず、使用出来ないことも起こりが
ちである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の様な従
来の布製の防災用頭巾の問題点を考慮して、布製の従来
品と同様に軽量で取扱易い特徴を保持しながらも、従来
品よりも格段に高度な耐切創性及び耐突刺性、耐熱性、
耐磨耗性を付与すると共に耐衝撃性の改善も考慮した。
更に、何時災害が発生してもその所在が分かる様した布
製の防災用頭巾を開発して提供しようとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は地震等災害
発生時に必要とされる防災用頭巾の前述の様な種々の機
能を考慮して、最近使用可能となった民生用ハイテク材
料のみならず、広く軍事用その他特殊用途に使用されて
いる資材を防災用頭巾に取り入れることにより、従来品
より格段に高度な耐切創性、耐突刺性、耐磨耗性及び耐
熱性を付与することが可能となることを見出し、また従
来の布製の防災用頭巾の欠点であった耐衝撃性の改善も
考慮した。更に何時災害が発生してもその所在が分かる
様にするため、平常使用する物品と兼用し或いはそれら
と結合して使用できる機能を付与する方法についても研
究した結果本発明に到達した。
【0007】すなわち、表面はアラミド繊維織物、裏面
は綿織物で、中間にフェノール樹脂繊維のフェルト層が
挿入された構造を有する頭巾で、折り畳むと長方形で表
裏2枚重なった状態となり、長方形の長辺及び短辺の一
方は表裏2枚が互いに接続されて一体に縫製され、長辺
の接続部分の表面側には短冊状の夜間標識用シートが取
り付けられ、更に2枚が接続されていない長辺及び短辺
が交わる部分の長辺側に表裏の2枚を繋ぐマジックテー
プを取り付けてなる、開いて被れば頭巾となり、折り畳
めば座蒲団となる防災用頭巾である。更に、この防災用
頭巾を枕或いは枕カバーと組み合わせ平常は枕として使
用する場合も本発明に含まれている。
【0008】以下、本発明について詳しく説明する。
【0009】本発明の防災用頭巾の主要部分は被った場
合頭巾の本体となる布団であり、またこの布団と組み合
わせて枕として使用するための、パッキング及び枕カバ
ー、更にこの布団と枕を組み合わせて頭巾とするための
枕も含まれている。
【0010】本発明の防災用頭巾の主要部分である被っ
た時頭巾の本体となる布団は、表面がアラミド繊維織
物、裏面は綿織物で、中間にフェノール樹脂繊維のフェ
ルト層が挿入された構造を有し、折り畳むと長方形で表
裏2枚重なった状態となり、長方形の長辺及び短辺の一
方は表裏2枚が互いに接続されて一体に縫製されたもの
である。
【0011】頭巾の表面に使用されているアラミド繊維
織物は、芳香族ポリアミドからなる繊維で芳香族ポリア
ミドには官能基がベンゼン核のパラの位置に結合してい
るパラ型と、メタの位置に結合しているメタ型がある。
耐切創性、耐突刺性及び耐磨耗性等の機械的性質はパラ
型がメタ型より優れ、また耐熱性も優れている。従っ
て、本発明の防災用頭巾の素材にはパラ型のアラミド繊
維織物がメタ型より好ましい。
【0012】現在主に生産されているパラ型のアラミド
繊維はポリパラフェニレン・テレフタラミドである。合
成繊維は一般に天然繊維に較べて強度、伸度、弾性率、
耐磨耗性等の機械的性質が遙かに高いが、パラ型アラミ
ド繊維はこれらの機械的性質が合成繊維の中でも際立っ
て優れている。従って、従来は主として軍事用または特
殊な産業分野に使用されていたいわゆるハイテク繊維で
ある。特に耐切創性は極めて高くて注目され、1.5mm 程
度の厚織のアラミド繊維織物は木の幹に巻いてチェンソ
ーで切っても全く切れない程である。また、防弾チョッ
キの素材に象徴される様に耐突刺性にも極めて優れ、そ
の他耐熱性にも優れている。
【0013】このため、頭巾の表面にアラミド繊維織物
を使用すれば、地震・火事等の際高所から落下したガラ
ス破片や、飛散したガラス破片等の危険物が頭部に当た
った場合、怪我を防ぐためには極めて優れた効果があ
る。アラミド繊維織物の組織や厚さは特に限定しない
が、この様な目的に適する様に少し厚目の織物が好まし
い。
【0014】本発明の防災用頭巾に使用するアラミド繊
維織物の表面はアルミニウムまたはポリウレタン樹脂で
コートすることもできる。アルミニウムコートすると輻
射熱の反射機能に優れ防炎性を一層高めるため、火災等
高温の場所における活動性を高めることができる。また
織物の表面をポリウレタン樹脂でコートした場合には耐
薬品性及び電気絶縁性が向上するため、災害時の危険な
環境に耐えられる他、耐透湿性も有するため、頭巾兼用
雨具として或いは濡れた場所に敷いて座布団として使用
することもできる。
【0015】また、アラミド繊維の原糸を染色をしない
でそのまま織った生機(織物生地)は淡黄色であるが、
耐光性が充分でなく日焼けにより変色し易い。これを避
けるため或いは災害時に使用する時目立ち易くするた
め、原糸をオレンジ、紺色、赤色等に染色した後織った
布地を使用することもできる。
【0016】頭巾の裏面は汗等の吸収性がよく肌になじ
み易い綿織物を使用している。また、頭巾の内部には耐
熱性、耐炎性を高め頭部を保護するために厚いフェノー
ル樹脂繊維のフェルト層が挿入されている。フェノール
樹脂繊維はノボロイド繊維ともいわれ、フェノール樹脂
のプレポリマーを紡糸後、熱処理して硬化させて得られ
た繊維で、燃焼させても炭化するのみで発煙量が極めて
少なくまた有毒ガスも発生しない特性がある。ポリマー
の分子構造が3次元結合からなる繊維のため、高温にな
っても溶融せず熱収縮も少ない。150 〜250 ℃の高温下
でも長時間の使用に耐える優れた耐熱性を持っている。
【0017】フェノール樹脂繊維は引火した場合に燃焼
する、酸素・窒素混合ガス中の酸素濃度(容量%)を示
す限界酸素指数(LOI 値) が30〜34に達し、繊維の中で
最も高い防炎性を有するハイテク繊維である。繊維は通
常天然繊維でも合成繊維でも空気中で燃焼することから
分かる様に限界酸素指数は20程度である。尚、防災用頭
巾の表面に使用されているアラミド繊維の限界酸素指数
も28〜30で防炎性も極めて高く、前述で耐切創性、耐突
刺性、耐摩擦性に優れていることを述べたが、防炎性に
も優れ防災用頭巾の素材に好適であることが分かる。
【0018】また、フェノール樹脂繊維は断熱性にも優
れ極低温でも脆化し難い他、耐薬品性にも優れている。
このため火事等の環境下でも高温に耐えるため火傷を負
うことがなく、また高熱で分解しても殆ど有毒ガスが発
生しないため中毒を防止する機能もある。
【0019】本発明の頭巾は表面のアラミド繊維織物、
中間のフェノール繊維のフェルト層及び裏面の綿織物よ
りなり、これらの各素材には前述の様に高い防災性を有
するハイテク繊維が使用され、更にこれらの素材は前記
の様に機能的に組み合わされた頭巾になっているから、
防災用に使用した場合には従来の布製の防災頭巾に較べ
て格段に高い機能を持っている。
【0020】その他、この頭巾は防災用頭巾として使用
するため頭部に被った時顎の下で止めるためのマジック
テープ及び、夜間の標識用テープが頭巾の後ろ側に取り
付けられている。夜間の標識用テープは特に限定しない
が、例えば光が当たった時明るく黄色に光る反射テープ
或いは暗闇でも青く光る夜光性の「ルミブライト」等の
半導体発光テープ、または両者を併用したテープ等が効
果的である。
【0021】防災用頭巾は地震或いは火事等の災害の場
合以外には使用しないものであるから使用頻度は極めて
低い。そのため災害が発生した時その所在が分からない
ことがある。災害発生時直ちにその所在が分かる様にす
るためには、その頭巾を平常身辺で必要な物品としても
使用しているのが最もよい。
【0022】このため前述の本発明の頭巾は折り畳めば
座布団となり、常に身辺で使用することができ、災害が
発生した場合にはその座布団を開いて頭に被り防災用頭
巾として使用することが出来る。頭巾を座布団として使
用する場合は昼間災害が発生した時は直ちに対応できる
メリットがある。
【0023】また、本発明の防災用頭巾はパッキング及
び枕カバーと組み合わせて枕として使用することができ
る。ここで、パッキングとは通常の枕と同様な部分で特
にその材質や構造は限定せず、通常の枕と同様なものが
使用できる。例えば、ゾバ殻、マット用パイプまたはパ
ンヤを詰めたバッグ等である。このパッキングを前述の
本発明の頭巾を畳む時その間に挟んで畳むと頭巾が膨ら
んだ状態となるので、これを袋状の枕カバーに入れれば
枕として使用できる。災害発生時には頭巾を枕カバーか
ら取り出し開いて頭に被れば直ちに防災用頭巾として使
用できる。睡眠中に地震或いは火事等の災害が発生した
時は、迅速に避難することが最も困難な場合であるが、
枕は睡眠中常に身体に密着した状態にあるから枕の中か
ら防災用頭巾を取り出して被ることは、停電で暗闇とな
った時でも迅速且つ容易である。この様に頭巾を枕とし
て使用する場合は迅速な対応が困難な夜間に災害が発生
した時大きな効果がある。
【0024】更に、本発明の防災用頭巾は枕と組み合わ
せて平常は枕として使用することができる。ここで枕と
しては通常の枕が広く使用できるが、防災用頭巾の上に
その枕を重ねて使用するため頭巾の厚さだけ枕が高くな
るので、枕の高さを正常に保持するためには少し低い枕
が好ましい。防災用頭巾の上に枕を重ねるには頭巾を折
り畳んだ上に枕を重ね、マジックテープによって両者を
接続すれは通常の枕と同様に使用できる。
【0025】災害発生時には頭巾を枕から取り外し頭巾
を開いて頭部に被った時、枕が頭巾を介して頭上に跨が
って乗る形となる様にマジックテープで枕を頭巾に取り
付け、頭巾を開いて被れば直ちに防災用頭巾として使用
できる。夜間に災害が発生して最も対応が困難な場合で
も頭巾を枕として使用していれば、前述の態様と同様に
直ちに対応できるメリットがある。
【0026】布製の防災用頭巾は取扱が容易でまた折り
畳めば小さくなるため保管し易いメリットがあるが、構
造上高所から重量物が落下した場合の衝撃による打撲傷
を防止する機能に乏しい。しかし、本態様では頭巾を頭
部に被った時枕がそのまま頭巾を介して頭上に跨がって
乗る形となるため、落下物が頭部に当たっても枕が衝撃
を緩和するため打撲傷を防止することができる。これも
本態様の重要な効果の一つである。
【0027】更に本発明の防災用頭巾には避難時携帯品
収納用のポケットを設けることができる。ここで、避難
時携帯品とは激しい地震が発生して家屋が倒壊し暗闇の
状態において、着のみ着のままで辛うじて外へ脱出しな
ければないらい様な最悪の場合にも必要となる最小限の
品物をいう。例えば、暗闇で行動するための懐中電灯、
救助を呼ぶための非常用ブザー、家屋が焼失した時最も
重要となる預金のキャシュカード、銀行の貸金庫のカー
ド等である。
【0028】これらの物品を収納するポケットは一つで
もよいが、好ましくは小型の懐中電灯は頭巾の先端に設
けたポケットに収納して、手で電池を保持しなくても前
方を照らすことができる様にし、別にその他の品物を収
納するポケットを設けることが好ましい。
【0029】避難時携帯品は使用頻度が極めて少ないの
で常に懐中電灯の電源を保持することが問題となる。し
かし、本発明の防災用頭巾は平常座布団或いは枕として
使用されているので、例えば小型ラジオ付の懐中電灯と
して電池を共用し平常でも就寝時等に時々使用し、電池
が切れた時は補充すれば常に電源を保持できる。尚、救
助を呼ぶための非常用ブザーもこの懐中電灯に組み込め
ば常に電源が確保できるため好ましい。
【0030】前記のカード類を防災用頭巾に入れ、平常
使用する座布団或いは枕として使用することは盗難防止
の点からは不用心であるが、これらのカード類は使用時
暗唱番号を必要とするものであるからこの様な保管方法
でも盗用防止が可能である。
【0031】
【実施例】以下実施例を挙げ図面により、本発明の防災
用頭巾の構造及び機能を具体的に説明する。尚、本発明
はこれらの実施例に示した態様のみに限定されるもので
はない。
【0032】(実施例1)図1(a) には、本発明の一態
様である座布団兼用の防災用頭巾を畳んだ時の正面図
を、図1(b) にその頭巾の展開図を、図2に防災用頭巾
を頭部に被った時の見取図を示す。
【0033】図(a) において防災用頭巾1の表面はオレ
ンジ色に染色されたアラミド繊維の厚め綾織生地、裏面
は平織の綿織物でその中間に厚さ4mmのフェノール樹脂
繊維からなるフェルトが2層重ねて充填された構造とな
っている。尚、頭巾の表面のアラミド繊維織物は染色せ
ずに淡黄色のままで使用されることもあるが、日焼けに
より変色し易いのでこれを避けるためオレンジ色或いは
紺色等に染色されることが多く、更に火事等の熱輻射を
遮断するため織物の表面をアルミニウムコートしたり、
或いは湿気の透過を防ぐためにウレタンコートして使用
することもできる。
【0034】図(b) には頭巾の表側を正面にして展開し
て形状が示されている。線2を稜線にして頭巾の縁4、
4′が重なる様に頭巾を折り畳み、縁3、3′の部分を
折り重ねて頭巾が連続した構造となる様に縫い合わせる
と頭巾1が得られる。また6及び6′はそれぞれマジッ
クテープの雌部材及び雄部材で、頭巾を被った時顎の下
で6及び6′を重ねて圧着して固定できる。線2の上に
は夜間標識用の反射シート7が取り付けられている。ま
た夜間標識用シートにはその他夜光性の半導体発光シー
ト或いは発光シートと反射シートを併用してもよい。
【0035】この頭巾を折り畳むと図(a) に示した状態
になる。また、この防災用頭巾1を被った時の見取図を
図2に示す。頭巾を折り畳んだ図(a) の状態でそのまま
座布団として使用することができる。
【0036】本発明の防災用頭巾の形状は従来から防災
用に使用された頭巾とほぼ同様であるが、頭巾の表面に
はアラミド繊維織物、中間層にはフェノール樹脂繊維の
フェルト層の様なハイテク素材を使用した結果、従来品
に較べて格段に高い機能を有すること及び、平常身近で
使用する品物と併用することにより災害時探すことなし
に直ちに使用できる特徴がある。
【0037】(実施例2)図3は本発明の防災用頭巾を
平常は枕として使用する場合の他の一態様を示したもの
で、枕の長さ方向の中心線から垂直に切断した場合の断
面図である。
【0038】ここで使用される防災用頭巾は、表側のア
ラミド繊維織物の表面がウレタンコートされている他実
施例1の頭巾と同じである。図3に示した様に防災用頭
巾1はパッキング8及び枕カバー9と組み合わせ全体と
して一つの枕となっている。図1(a) において実施例1
の防災用頭巾が畳まれた状態が示されているが、本態様
の頭巾1は畳む時その中にパッキング8を挟んで畳んだ
状態になっている。パッキング8は通常の枕の本体に当
たる部分でマット用パイプを詰めたバッグである。この
ためパッキング8を挟んで畳むと頭巾1は枕の様に脹ら
んだ状態になる。枕カバー9は細長い長方形のバッグで
その中にパッキング8を挟んだ頭巾1を入れ、カバーの
余った部分を折り返せば洋風の枕と同様な形状となり、
平常は枕として使用できる。また、枕カバーは開けば容
易に頭巾が取り出せる構造になっている。
【0039】災害発生時頭巾を枕カバーから取り出し、
開いて頭部に被れば直ちに防災用頭巾として使用でき
る。夜間災害が発生した時は迅速な対応が最も困難な場
合であるが、枕として使用していれば睡眠中でも暗闇の
中でも直ちに防災用頭巾を着用することができる。
【0040】(実施例3)図4(a) には実施例2と同様
に防災用頭巾を平常は枕として使用する場合のその他の
一態様の断面図を示す。断面図は枕の長さ方向の中心線
から垂直に切断した状態を示す。図(b) はその頭巾の表
側の展開図を、図(c) はその裏側の展開図を示す。ま
た、図5は防災用頭巾を頭部に被った時の見取図を示し
たものである。
【0041】ここで使用される防災用頭巾の構造は、頭
巾表側のアラミド繊維織物が紺色に染色されている他実
施例1の頭巾と同じである。図(a) において防災用頭巾
1は枕10と組み合わせて全体として一つの枕となってい
る。図1(a) において頭巾が畳まれた状態が示されてい
るが、本態様の頭巾1は左側の縁4及び折り畳み線2の
中点を通る水平線で更に折って、上半分を下半分に重ね
た状態として使用されている。
【0042】防災用頭巾1の上に枕を重ねる場合頭巾を
前記の様に折り畳んだ上に枕10を重ね、その両端の接触
する位置11、11′及び12、12′にマジックテープの雌部
材及び雄部材を取り付け、頭巾と枕を重ねて圧着すれば
通常の枕と同様に使用できる。
【0043】本態様では枕10は頭巾を前記の様に折り畳
んだ上に重ねているが、図1(a) の形態の上に直接枕を
重ねて使用することもできる。
【0044】災害発生時にはマジックテープ11と11′及
び12と12′を剥離して頭巾を枕から取り外し、頭巾側の
マジックテープ11及び12にそれぞれ枕側のマジックテー
プ13及び14を重なる様に枕を付け替えて圧着する。この
様にして頭巾を頭部に被れば図5に示す様に枕が頭巾を
介して頭上に跨がった形となる。
【0050】本態様の防災用頭巾も実施例2と同様に夜
間に災害が発生して最も対応が困難な時でも、直ちに着
用できるメリットがある。
【0051】布製の防災用頭巾は取扱が容易で折り畳め
ば小さくなるため保管し易い等メリットも多いが、構造
上高所からの落下物の衝撃による打撲を防ぐことは困難
である。しかし、本態様では頭巾を被った時枕が更に頭
巾の上に取り付けられているため、落下物の衝撃が枕に
よって緩和され打撲傷を防止することができる。枕の中
には更に衝撃を緩和するため炭素繊維強化プラスチック
の枠を挿入することもできる。本態様の防災用頭巾は布
製であるにも拘らず衝撃防止機能を有することは重要な
特性の一つである。
【0052】更に本発明の防災用頭巾の頭上先端部には
小型の懐中電灯・非常用ブザー・ラジオ兼用ユニットを
収納するためのポケット15と、頭巾の内側に預金キャシ
ュカード、銀行の貸金庫のカード等を収納するポケット
16を設けている。これらの意義にいては詳細説明の欄で
述べた通りである。
【0053】
【発明の効果】本発明は布製の防災用頭巾にハイテク素
材を使用することによって、従来品よりも格段に高い耐
切創性、耐突刺性、耐熱性、耐炎性及び耐磨耗性を付与
すると共に耐衝撃性をも改善したものである。更に、こ
の頭巾は常に身近で使用する座布団或いは枕に組み込ん
であるから、災害発生時暗闇の中でも直ちに着用できる
特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は本発明の一態様である座布団兼用の防災
用頭巾を畳んだ時の正面図を、(b) にその頭巾に使用す
る布団の表側の展開図を示す。
【図2】図1に示した防災用頭巾を着用した時の見取図
を示す。
【図3】本発明の防災用頭巾を平常は枕として使用する
場合の他の一態様を示したもので、枕の長さ方向の中心
線から垂直に切断した場合の断面図である。
【図4】(a) は本発明の防災用頭巾を枕として使用する
場合の、その他の一態様を示したもで、枕の長さ方向の
中心線から垂直に切断した場合の断面図を示す。(b) は
その頭巾の表側の展開図を、(c) はその裏側の展開図を
示す。
【図5】図4に示した防災用頭巾を着用した時の見取図
を示す。
【符号の説明】
1 防災用頭巾 2 頭巾の後側折り目 3 頭巾の上端の折り目 4、4′〃 の左右の縁 5、5′〃 の下端 6、6′〃 を留めるマジックテープ 7 夜間標識用シート 8 パッキング 9 枕カバー 10 枕 11、11′マジックテープ 12、12′ 〃 〃 13 〃 〃 14 〃 〃 15 懐中電灯用ポケット 16 カード類用ポケット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面はアラミド繊維織物、裏面は綿織物
    で、中間にフェノール樹脂繊維のフェルト層が挿入され
    た構造を有する頭巾で、折り畳むと長方形で表裏2枚重
    なった状態となり、長方形の長辺及び短辺の一方は表裏
    2枚が互いに接続されて一体に縫製され、長辺の接続部
    分の表面側には短冊状の夜間標識用シートが取り付けら
    れ、更に2枚が接続されていない長辺及び短辺が交わる
    部分の長辺側に表裏の2枚を繋ぐマジックテープを取り
    付けてなる、開いて被れば頭巾となり、折り畳めば座蒲
    団となる防災用頭巾。
  2. 【請求項2】 頭巾、パッキング及び枕カバーからな
    り、頭巾は表面がアラミド繊維織物、裏面は綿織物で、
    中間にフェノール樹脂繊維のフェルト層が挿入され、折
    り畳むと長方形で表裏2枚重なった状態となり、長方形
    の長辺及び短辺の一方は表裏2枚が互いに接続されて一
    体に縫製され、長辺の接続部分の表面側には短冊状の夜
    間標識用シートが取り付けられ、更に2枚が接続されて
    いない長辺及び短辺が交わる部分の長辺側に表裏の2層
    を繋ぐマジックテープが取り付けられた構造を有し、パ
    ッキングは折り畳んだ頭巾の間に挿入され、更に頭巾の
    外側から枕カバーで被覆してなる枕で、枕カバーを開け
    ば直ちに頭巾が取り出せる防災用頭巾。
  3. 【請求項3】 頭巾及び枕からなり、頭巾は表面がアラ
    ミド繊維織物、裏面は綿織物で、中間にフェノール樹脂
    繊維のフェルト層が挿入され、折り畳むと長方形で表裏
    2枚重なった状態となり、長方形の長辺及び短辺の一方
    は表裏2枚が互いに接続されて一体に縫製され、長辺の
    接続部分の表面側には短冊状の夜間標識用シートが取り
    付けられ、更に2枚が接続されていない長辺及び短辺が
    交わる部分の長辺側に表裏の2層を繋ぐマジックテープ
    が取り付けられた頭巾に、更に枕をマジックテープで接
    続して重ね得る構造を有し、折り畳んだ頭巾の上に枕を
    重ねれば全体が枕となり、頭巾を被った時枕が頭巾を介
    して頭上に乗る形となる防災用頭巾。
  4. 【請求項4】 アラミド繊維織物の表面が、アルミニウ
    ムまたはポリウレタン樹脂でコートされている請求項
    1、2及び3記載の防災用頭巾。
  5. 【請求項5】 頭巾に避難時携帯品収納用ポケットを取
    り付けた請求項1、2、3及び4記載の防災用頭巾。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008223786A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Nippon Pillar Packing Co Ltd グランドパッキン
JP2013022039A (ja) * 2011-07-15 2013-02-04 Tamaki:Kk 防災頭巾
CN103322862A (zh) * 2013-06-28 2013-09-25 高若木 可在地震火灾时用做头罩的防弹防刺背包

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